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2015年2月23日月曜日

千葉のマッドシティ~おかじま電器編

 松戸駅から常磐線で一駅先の北松戸駅、二駅先の馬橋駅の間にある国道6号沿いにはかつて、地元民なら一度は使ったことがあるであろう家電量販店がありました。その名は「おかじま電器」で、途中から「100満ボルト」という名称に変わりました。

100満ボルト|店舗情報

 上記サイト内にある「松戸店」というのがここで話す店舗です。いつ頃に出来たのかはわかりませんが私が物心づいた90年代初頭には既にあり、周囲に同じくらいの規模を持つ家電量販店がそれほど多くなかったために何か購入する際はほぼ確実にここを訪れていました。この店は一階と、半地下一階の二層建てとなっており、一階では主に冷蔵庫やテレビなど大型家電、半地下一階ではパソコンやそのサプライ品などを多く置いてありました。

 なんでこんなどこにでもありそうな家電量販店を取り上げるのかというと、私が小学生だったちょうど20年くらい前、新品のゲームソフトを買うとなるとほぼ確実にここを利用していたという思い出があるからです。実際に買ったソフトで覚えているのだとロックマンの5や6で、うちの姉貴はスーパーファミコンの「かまいたちの夜」を誕生日プレゼントとしてここで買ってました。にしてももうちょっと女の子らしいものを選べよという気もしますが。
 その頃はゲームもよく売れていた時期ということもあって一階の半分くらいのスペースがゲーム売り場に使われており、中古販売もしていて平日はともかく土日ともなれば結構な数の子供や親子連れが訪れていたと記憶しています。今でこそゲームソフトはネットでダウンロード購入も出来ますが、昔はまだ販売店も限られていて中古の安いソフトを捜すとなるといくつもの店舗をはしごして捜さなければならず、そういう意味で「ここなら確実に置いてあるだろう」というこの店舗はなかなかにありがたいお店でした。

 しかし時を経るにつれて近隣の国道沿いには同じような家電量販店がどんどん増えていきました。現時点でもコジマ電機やヤマダ電機が同じ国道沿いに林立して客を奪い合っていますが、それ以上にこの「100満ボルト」にとって大きな存在だったのはわずか数十メートル先に出来た「PC DEPOT」だったと思います。PCデポではもちろんパソコン関連がメインで家電は取り扱っていませんでしたが、チラシなどでは露骨に「100満ボルトさんには負けません」などと書くなど対決姿勢を打ち出され、実際私もパソコン関連となるとPCデポの方に行く機会が多かったです。それでもたまに「100満ボルト」を見ると結構いいパソコンが置いてあって、親父にあげた東芝製ネットブックなどはここで購入しました。

 話は戻りますがそのようにライバル店が増えていったのと、あと折からの家電不況もあって「100満ボルト」を運営するサンキューは2013年9~10月に千葉県内の店舗を一斉に閉店させ、この松戸店もあえなく閉店となりました。ちょうどこのころはまだ日本に帰国中だったのと、松戸の潜伏地へ引っ越す時期と重なったので閉店セールに赴き、シャープ製のピンクの冷蔵庫を最後に購入しました。閉店時は本当に子どもの頃からずっと存在し続けてきた店舗だっただけに一際さびしく、また国道6号沿いを自転車で走る際のあの風景がなくなるということに少なくないショックを受けました。
 その後、店舗跡はしばらく放置されていましたが、私が中国に行ってからなんかテナントが入っていたようですがそれもすぐいなくなり、とうとう建物ごと撤去される運びとなったそうです。その現場を私の友人がわざわざ撮影してきてくれました。



 こうして写真で見ると、本当に何もなくなってしまってという感想が持ち上がってきます。割とこういう店舗の閉店とかには冷淡な態度を取ることが多い私ですが、この旧おかじま電器に関しては子供の頃からの強い思い入れがあっただけについつい思い出に耽ってしまいます。

16 件のコメント:

  1. このシリーズもまた楽しく
    拝見させていただいております(^^)
    我孫子<松戸<柏というパワーバランスの、
    松戸ですが、そこがまたカルト感があって、
    マニア系ブログ向きっぽい場所ですよね。
    「100満ボルト」は傲慢な社長が社員に暴行をふるい、
    重傷を負わせたことが発覚したことを発端に、
    日常的に社員に対する暴力をおこなっていたことが、
    次々と発覚し一気にイメージダウン。
    そこへもってきて「泣きっ面に蜂」とばかりに、
    取引先のメーカーや銀行が手のひらを返し、
    100満ボルト潰しにかかると、
    あれよあれよという間に次々と店舗が
    「閉店」していった当時を思い出します。
    そういえば松戸には市長も務めた
    「マツモトキヨシ」という名士もおりますね。
    「すぐやる課」を作った人でもありますが・・・。
    う~んなかなか奥が深いシリーズに、
    なっていきそうですね。
    通常版はもちろんのことですが、
    こちらも楽しみにさせていただきます。

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    1.  100満ボルトにそんな不祥事があったとは、ちょっと小さかったこともあって今まで全然知りませんでした。ただ家電量販店なんてどこもワンマン社長が経営しているもんだから、有ったと聞けばきっとそうなんだろうなと納得してしまいます。
       この松戸ネタは関係ない人たちからするとちょっとわかり辛い、非常にインナーな内輪ネタの塊ですが書いてる本人も楽しみながら書いています。マツモトキヨシネタもすでに準備していますが、こちらはもうちょっと寝かせてから書く予定で、もうしばらくは「かつて松戸にあったシリーズ」を転回してこうと思います。次当たりに個人的にも一番思い出深い、例のお店を書く予定です。

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  2. 今度、お隣の埼玉県をご紹介頂きたく。

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    1.  埼玉は千葉の仮想敵国だからあんま書くことない。せいぜい言って海がないってくらいだね。

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  3. 通りすがりのものです。
    私は昨年30になったのですが、筆者様と同じく子供時代は
    おかじま電機に足しげく通っておりました。
    最寄り駅は松戸ですが、自転車漕いで行ってました。
    人気ソフトの発売日となれば駐車場は混雑し
    レジの裏に積まれた大量の予約ソフトに心が躍りました。
    あの頃はPC関連機器の取り扱いもはおかじま電機が一番良くて
    秋葉原まで行かずにパーツを揃えられるので魅力でしたね。
    また100満ボルトのオープン時はハイパーな安売りもあって
    開店前に150人くらい人が集まっていた記憶があります(もちろんその中に私も混じっていました)
    今は松戸から離れてしまっているのですが、この記事を読んで昔を懐かしむ事ができて嬉しかったです。

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    1.  コメントありがとうございます。
       ご年齢からすると自分と同年代、っていうか完全に同学年ですね。私は最寄駅は南流山だったのですが、子供の頃は誕生日プレゼントなどで新品のゲームを買うとなると決まってこのおかじま電器で、中学生辺りからは中古ゲームを漁りによく自転車で通っていました。でもって高校生辺りからはこちらも同じくPCのサプライパーツなどを求めによく使っていました。当時はまだつくばエクスプレスが開通してなくて秋葉原まで遠かったし……。

       正直に申し上げて、まさかこの記事にこうしたコメントが来るとは全く想定していませんでした。しかも同学年で地域もほぼ一緒だった方からこうして超ローカルなネタに反応されるなんて、非常に感激してます。文面から察するに、「100満ボルト」より「おかじま電器」という名称に思い入れが深そうな印象を覚えますが、私も「おかじま電器」時代の方がいい思い出が多く、こっちの名称の方がしっくりきます。
       マッドシティこと松戸のローカルネタはこのほかにもプラモ屋の「わらそう」とかも書いているので、よければ一緒に眺めていってください。今後も追加していく予定なので、何か思うことがあればいつでもコメントを歓迎しています。

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  4. 社長がベンツに乗って閉店後の店舗を見て回ります。
    もちろん何か気に食わないと殴ってきます。
    殴られるので社長が来る直前になるとみんなソワソワし始めます。
    採用試験の時にハンカチを持っていないと帰れと言われます。
    そんな会社です、うまくいくわけがない。

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    1.  コメントありがとうございます。
       ちょいちょいネットなどで見ていると書いていただいた内容、ややブラック気味な社風のうわさが書かれてあり、私も多分事実だったんだろうなぁと見ています。このお店はそこそこ地元に密着できていたようなので、きちんとした経営が出来ていればまだ残っていたのではと思うにつけ少し残念な気持ちがしてしまいます。

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  5.  楽しみに見ています。
     おかじま電器とは懐かしかったです。自分は、千葉の幕張店とか八千代店?に行っていました。最初行ったときは外見からは想像できない広さで、びっくりしました。
     広いテレビゲームのコーナーがあり、ゲームが一番好きな時期だったこともあり、わくわくしていっていました。 CDもたくさん買ったな。今は年を取ったのか、あそこまでわくわくする店ってあまりないですが。
     幕張の方はまだ建物が残って、別のお店が入っていますが、近くを通るたびに少しさみく感じますね。

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    1.  歩行者様、コメントありがとうございます。
       通われていたお店はここで紹介している松戸店とは異なるようですが、見かけに比べて店舗内が広かったという店舗内のイメージは私とも共通しています。それでいて現代の家電店とは異なりワクワク感というか、お店を見ていてなんとなく楽しい気分になるのも同じでした。
       あんまりノスタルジーに浸るのはよくないと思いつつも、いいお店があったということを紹介したくて書いた記事ですが、ほかのコメント者の様に同じ思いを抱いている方がおられて私も何となく嬉しいです。

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  6. 百万ボルトになる直前にも不祥事を起こして百万ボルト全店出入り禁止になったようですね。
    ここのバカ社長は。
    タクシーの運転手も殴ったし。
    店長も二時間殴ったし。
    どこの山口組だよと。

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    1.  コメントありがとうございます。
       ほかの方も話しているように、おかじま電器時代は相当なブラックな会社だったようですね。往年の店舗は凄い良かっただけに残念ですが、勘違いした経営者でもやってけるほど昔は緩い時代だったんだなともなんだか思えてきます。にしても二時間殴るって、殴る方も疲れないかなそれ。

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  7. 松戸在住45年の者です。
    10年前の記事にコメントするのも迷惑かと思いましたが、わらそうはじめ懐かしさをお伝えしたくコメントします。
    おかじま電器懐かしいですね。サンキューに身売りする直前の新卒採用面接を受けたことがあります。
    集団面接でしたが、社長が圧迫面接しまくりで受験者の女の子を泣かしたり、「寝ないで働ける奴しか要らない。それが出来た隣にいる社員は30歳で年収1000万円だ!」と発言し、周りのイエスマン社員がそれを褒め称えるなどTHEワンマンを象徴する面接でしたね。
    もちろん就職しませんでしたが、客として行ったときとのギャップに驚いたことを覚えています。

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  8.  コメントありがとうございます。古い記事とはいえ、松戸関連記事にコメントが来ると同じ松戸のソウルメイトと毎回共有するくらい喜びますヾ(*´∀`*)ノキャッキャ
     おかじま電器は他の方もかなりブラックだったと話していますが、採用面接でもそんな修羅場が出るほどだったとは知りませんでした。最近のビッグモーターにも負けず劣らずですが、あの時代はこういう企業も多かったのかもしれませんね。
     にしても身売り直前に至ってもそんな社長がまかり通ってた辺り、滅びは必然だったのでしょう(;´・ω・)

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  9. はじめまして、私は、1987年~1993年頃にこのおかじま電器に納入する会社に勤めていて、、
    担当をしていました。、あの頃はバブル最盛期でもあり、納入した商品が飛ぶように売れた
    時代でした。松戸店の店員さんたちとも仲が良くて、よく社長の話をしていたのを覚えていま
    す。このサイトを見て、つい懐かしくなりコメントを入れさせていただきました。松戸店には、
    そのころ週3回は通っていたのですが、その納品会社を辞めてから後、時折国道6号線を通ること
    があると、おかじま電器がなくなり、100満ボルトとなって、最後には千葉スバルになるという
    流れを見続けてきた一人です。おかじま電器に通っていたのは、私が20代の頃でした。あの店員
    さんたちは、今頃何をされているのかな。

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  10.  コメントありがとうございます。最近、このおかじま電器の記事へのコメント増えてて意外にみんなにとっても記憶に残るお店だったのかと気づかされています(;´・ω・)
     自分の記憶でもおかじま電器は90年代前半なんかはいつもお客で賑わっており、特に子供だった私はゲーム売り場が非常に広かったのでどことなく別世界みたいな空間のようなものを感じていました。それが00年代に入ったあたりから陰りが見えて100満ボルトになっていったわけですが、ここでのコメントを見ると経営陣はクソだったものの、現場従業員らはみんなやる気に溢れしっかりしていたような印象を覚えます。
     自分自身にも思い出深い店だっただけに、なんかオフ会みたいにおかじま電器を偲ぶ会とかしてみたくなってきました。

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コメント、ありがとうございます。今後とも陽月秘話をよろしくお願いします。

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