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2015年3月23日月曜日

リー・クアンユーの逝去について

 このところ気温の寒暖差が大きいせいか、それとも昨夜夜中二時までゲームし続けたせいかまた頭痛を起こして調子が悪いので、今日はパッと書ける時事ネタにします。それにしてもあのサイコロの謎解きは酷い……。

 あちこちで報道が既に出ていますが、名実ともにシンガポール建国の父といえるリー・クアンユー元首相がこのほど逝去されました。シンガポール自体がまだ若い国ということもありますが、建国からその独自発展の礎を築いた人物なだけにまたも世界の大物が去ったかという印象を覚えます。

 私自身はリー・クアンユーについてそれほど詳しくはないのですが、前の会社の上司が彼のあるインタビューを引用して「桁違い」だと高く評価していたことをよく思い出します。そのインタビュー内容というのは米国の9.11直後、この事件について感想を求められた時に答えた以下の一言です。

「テロリストと革命家というのは成功するか否か、紙一重の差に過ぎない」

 この場合のテロリストというのは言うまでもなくオサマ・ビンラディンを差し、後者に関してはいくつか候補はいますが無難な所だとキューバのカストロ議長あたりでしょう。

 この言わんとする内容はテロリストも革命も既存政権に対して過激な反抗行動を取るという点で一致しており、その後の政権奪取に成功すればそれは革命となるが失敗すればテロリストという犯罪者に終わるという意味で、本質的に両者は同じ存在だという意味です。

 この意見に対して肯定論も否定論もいくらでもあるでしょうが、9.11の感想を求められて用意していたかどうかは置いといてパッとこの一言を言えてしまう、しかもビンラディンなどの具体名は出さずにやれるあたりは並外れていると元上司は言っていました。私自身の評価も元上司と同じで、9.11の行為そのものが善か悪かという概念で見るのではなく、国家というシステムという枠で捉えるとすればその視点はやはり国家元首を務めた人物の物だという迫力を感じます。

 現在、シンガポールは小国ながら中継貿易と金融で世界のグローバル市場で確固とした地位を築くに至っております。個人的には完全なライバルである香港に思い入れがあるためこっちに頑張ってもらいたいものですが、このようなシンガポールという国を文字通り引っ張っていったリー・クアンユーに対し改めて敬意を払うと共に哀悼の意をこの場にて表明しようと思います。

4 件のコメント:

  1. リークアンユー氏の存在を知りませんでしたので、勉強になりました。

    ポル・ポト氏やスカルノ氏は知っていたのですが。。。
    僕らの頃は理系の世界史授業は履修科目問題前だったので途中で終わっているんですよね(笑)

    革命家とテロリストは確かに紙一重ですよね。皆が被害者や災害の大きさに驚く中マクロな目線をとれる冷静さが、人とは違う感じがしますね。冷徹ともとれますが。。。

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    1.  この人は歴史の人物と扱われるには現役が長かったからね。とはいえ、近隣諸国のこうした大物をきちんと取り上げないのは今の学校教育的にも問題な気はするけど。
       9.11直後はどこもテロを許すな、報復だなどと言われていた中、国家体制という大きな枠で冷静に見つめたこの一言は確かにすごいと重ねて感じます。日本にもこういう人が少しはいてくれた方が良いのにな。

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  2. Singaporeを中国の特別行政区にしたら如何でしょうか?ご意見を頂戴致したく。

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    1.  シンガポールは税法などが簡潔であり情報公開が進んでいるから企業も進出するのであって、中国の特別行政区になったらいろいろ制限入ってちょっと駄目になるかもしれない。現実に、香港とシンガポールはこの点で比べられている。

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コメント、ありがとうございます。今後とも陽月秘話をよろしくお願いします。

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