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2018年9月2日日曜日

ぶっ飛んだ人が多いホラー漫画家

 前にも少し触れましたが「死人の声をきくがよい」という漫画にはまって全巻を一気に購入しました。内容はホラー漫画ですが、第一話でいきなり腐乱死体となって出てくるヒロインが背後霊となって、異常なくらい巻き込まれた異質の主人公に対して悉くピンチからの脱出方法をジェスチャーのみで伝えるというコンセプトが面白いです。
 単行本のあとがきを見ていると作者のひよどり祥子氏もはっちゃけた性格しているようで、「ホラー漫画書いているけど心霊体験はほとんどなく、蝋人形館で日本語でジャッキー・チェンに話しかけられただけ」と書いています。

 よくネットなどでは「ギャグ漫画家は精神を病みやすい」という主張を見かけますが、病んだ人も確かにいるけどむしろセカイ系の漫画家の方が病む率が高い気がします。一方、ホラー漫画家については精神を病んだという話はついぞ聞いたことなく、むしろ逆に若干躁入ってるんじゃないかというくらいはっちゃけた人が多いように思います。
 大体どのホラー漫画も発想がぶっ飛んだ内容が多く、またモブキャラが男女子供関係なくむごたらしく殺されるのは当たり前です。ですが上記のひよどり祥子氏も、「ああ、今回もたくさんの人間殺しちゃった。まいっか」とあまり気にせず毎回確実に死人が出る話を書き続けています。

 また現役最強のホラー漫画家と言えば間違いなく伊藤潤二氏ですが、この人の漫画はどれもその発想のぶっ飛び具合が半端じゃなく、生首が風船になって飛んできたり、えらい入れ子構造の狭い勉強部屋が出たり、扉を開けたら真っ白い丸い顔した女性がでてきたりと、まともな精神の人間が描いたとは思えないものばかりでてきますが、インタビューなど見ていると伊藤氏は非常に落ち着いた感のある人物をしています。
 っていうかどのホラー漫画もちょっと見方を変えるとギャグ漫画のようにも受け取れる描写が多く、実際に「死人の声をきくがよい」は爆笑しながらいつも読んでます。伊藤潤二氏も、「伊藤潤二の猫日記 よん&むー」というギャグの激しい猫漫画書いてますし。

 話を戻しますが、一番病んでそうな漫画書いているホラー漫画家で病んだ人はいるのかって点では、むしろ人生楽しそうな人が多い気がします。あと地味にさっきから書いているようにぶっ飛んだ発送する人が多く、芸術家としてみればすごい人が粒ぞろいなのではないかと思うとともに、他の国にこういうジャンルの芸術はあるのかと少し気になりました。
 中国人なんか結構ホラーが苦手な人多いから見せてみたらどんな反応するのか少し気になるので、今度機会があったら友人にも見せてみよう。

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