冷房のかけ過ぎで風邪ひいたのか昨日は左顎、今日は右顎がやけに痛く、昼食時に口空けたら泣きそうなくらい痛かったです(´;ω;`)ウッ…
そういうわけで日本の史観をざらっとまとめます。
・徳川史観
江戸時代における歴史価値観で、基本徳川家を中心に、それ以外を外に下にー、下にーって感じ落とし込むのが特徴。その影響で関ヶ原の西軍面々は基本的にボロカス扱いされ、特に石田三成に関しては「つけあがったアホ」と切って捨てられ再評価まで時間がかかりました。またその延長からか豊臣秀吉についてもやや批判的な視線が見られます。
唯一の例外として徳川家を破った武田と真田に関しては、「アイツらとんでもなく凄かったから、負けたのも仕方ないんだよね(´・ω・`)」みたいな具合でやたら持ち上げられ、武田家に関しては江戸時代を通してもヒーロー的な講談が多く作られています。
・皇国史観
明治以降の天皇集権制に合わせて、基本天皇を中心に、逆らったやつらは下にー、下にーって感じで落とし込むのが特徴。その影響で足利尊氏と義満に関しては徹底的に貶められた上、南朝に与した楠木正成や新田義貞が極端に持ち上げられました。あと平清盛、源頼朝に関しても冷たく扱い、その一方で義経には判官贔屓、といいたいですが判官贔屓はいつの時代も同じか。
あまりにも天皇家中心で語るもんだからそれ以外の史実は軽視する傾向があり、織田信長に対しても「天皇家を保護した武将で、彼の活動が後の秀吉の統一につながった」というくらいしか見ていなかったそうです。
・自虐史観
戦後の第二次大戦への反省から軍国化につながった人物、特に陸軍関係者を徹底的に批判し、一方で軍国主義に抵抗した人たちは大きく持ち上げるのが特徴。前者は山縣有朋や東条英機らで、後者は幣原喜十郎や石橋湛山と社会主義者、そして何より海軍の面々。
いわゆる「海軍善玉論」もここから出ており、また戦争に関する行為や事績は強く貶められ、特攻の解釈もなんか一部で変な主張が出回っていました。
・司馬史観
小説家の司馬遼太郎が展開、影響を及ぼして普及した見方で、基本的には自虐史観と方向性が近く、海軍善玉論を補強した上で「明治まではOK、日露以降は日本の暴走」とした解釈が現代における大正、昭和期の研究不足を招いている可能性があるように思います。
河合継之助など日の当たらない人物に脚光を当てるなどして研究範囲を広げた一方、歴史人物の好き嫌いがはっきりしていてそれをそのまま出すもんだから、一部人物への評価の公平性については個人的に疑問視しています。
・大東亜史観
前述の自虐史観への反発から90年代後半に生まれた史観で、所謂ネット右翼的な価値観。「大東亜史観」としたのは、太平洋戦争のことを必ず「大東亜戦争」と呼びなおすのが特徴だと思えたため造語したものです。
基本は自虐史観へのアンチテーゼのため、自虐史観が戦前の否定に立つなら大東亜史観は自虐史観の否定に立ち、どちらも自説展開のため都合のいい事実を喧伝し、都合の悪い事実には黙る特徴が強いです。感情的なためか史実研究にはどちらも向いておらず、私自身はどちらにも与しない立場をとります。
・半藤史観
これも造語ですが半藤一利氏の見方に立った視点で、上記の自虐・大東亜史観とは違った見方に立った上で、その後の昭和後期の変動を含めて評価しているのが特徴。根拠資料がとにかく膨大なのと、A級戦犯本人から見聞きした情報をダイレクトに伝えているのが大きな特徴なのと、各人物というより組織単位で物事の時系列が追われています。「戦争責任は国民にこそある」というのが立場としては一番大きいところな気がします。
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