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2019年5月12日日曜日

大家と直接契約できる不動産サイト

ウチコミ

 知ってる人は……意外と少ないんじゃないかなと内心思いますが、不動産を大家と直接交渉できるウチコミというサイトを紹介します。

 不動産契約というと、「宅件など資格保持者、または不動産会社を仲介しなければ契約することはできない」と勘違いしている人は意外と多いのではないかと思います。名古屋に左遷されたうちの親父がまさにこの典型でしたが、実際には賃貸、購入ともに当事者間で不動産取引契約を結ぶことは合法であり、全く問題ありません。ただ一般商品と比べて金額が高額となりやすく、且つ瑕疵案件などへの補償面で複雑であることには間違いなく、そうしたリスクや法規関連の対策において、不動産会社を仲介することはメリットも多いことから、不動産会社を仲介することがベースとなっています。

 ただ不動産会社を仲介することの最大のメリットは何かと言うと、なんと言ってもやはり目的の物件を探せることにあるでしょう。不動産業者は彼らのみが閲覧できる不動産情報サイト「レインズ」を使って顧客が求める物件を全国どこでも探すことができますが、一般消費者は同サイトにはアクセスできず、実質的に不動産会社を探さなければ不動産を見つけることはまず不可能です。
 しかし、そうした背景もあって不動産業者側では囲い込みとか、不動産会社にとっては実入りが大きいけど顧客にとってわざと不利な物件しか紹介しなかったりなど、問題のある行為を行う業者も正直少なくありません。こうした事態が起こるのは物件探しにおいて不動産業者が情報面で圧倒的に有利な立場にあるからで、消費者としては複数の不動産業者を巡って比較検討するしか目立った対抗策はありません。

 しかしインターネット全盛の時代において、物件探しを不動産業者に依存する必要はあるのか。そうした観点に立って作られたというのがこのウチコミというサイトで、こちらは不動産オーナーがサイト上で直接募集をかけ、連絡も直接行えるというサイトです。契約については大家と直接、またはエージェントに間に立ってもらって交渉することができ、一般の不動産業者と比べるとオーナーやユーザー側の利便性に立ち、且つ情報公開の面ではクリアなサイトと言えるでしょう。

 しかし、いかんせん掲載されている物件数が非常に少ないです。

 各地域で検索してみればわかるでしょうが、Suumoやホームズなどと比べると掲載されている物件数は非常にごく僅かであり、内容的にもややキツ目の物件が目立ちます。私自身の正直な感想を述べると、借手があまりにも見つからないからここにも載せた、という感じのする物件が多いです。
 立ち上げ方針としては非常に目を見張り、個人的にはもっと流行ってこうした取引が活発になってくれればという気もするのですが、今のところでは未だ発展途上であると言わざるを得ません。

 ただ、本来こうしたオーナーが直接掲載する物件検索サイトは、10年、いや20年位前から普及してしかるべきではないかと思います。しかしインターネット全盛のこの時代においてもこうした環境が続いていることには、いろいろ顧みるべき点が多いです。
 またオーナーの直接掲載ではないのなら先程のSuumoやホームズがあってよく会社で暇な時(忙しくて辛い時も(´;ω;`))に覗いていますが、これらサイトに掲載されている物件情報はいわゆる「おとり物件」が非常に多く、問い合わせてもすでに契約されたとかいろいろ難癖つけられて実際には内見、契約できないことが多いです。

 そういう意味では最も手っ取り早く且つ効率的な業界改善手段としてはやはり、レインズの一般公開だと思え、実際にそう主張する人も見かけられます。レインズが公開されることによって圧倒的な募集物件情報が公開され、価格についても比較検討できることからより適正な市場価格の形成も見込まれるだけに、私としても公開すべきという立場を取ります。
 どちらにしろ、もっと日本は本格的に不動産取引について改革を行うべきです。それこそ外資がものすごくいい取引プラットフォームをもってきたら一挙に席巻される恐れもあるだけに、国も民間ももっと競争原理を導入すべきでしょう。

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