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2019年5月22日水曜日

ジオングの脚

ジオングに脚をつけたがる日本企業が、中国企業に後れを取る理由(ダイヤモンド)

 以前はしょっちゅう馬鹿にしてましたがここ1年位のダイヤモンドの記事は面白いものが多く、最近評価を改めています。そんな今日のダイヤモンドの記事ですが、ガンダムでお馴染みのジオングを引っ張り出して、「なぜ脚をつけないのか」という論点で日中の技術意識の違いを説明しています。

 まずこの「ジオングの脚」ですが、これはそのまま「蛇足」と言い換えれるような構成となっており、恐らく筆者の長内氏もこの点を意識したのではないかと伺えます。「蛇足」、つまりつけなくてもいい余計なものとして「ジオングの脚」を例えており、実際ガンダムの作中でも脚がないほうが機動性的には叶っているという説明のされ方をされているので意味的にもバッチリです。
 なおゲームによってはジオングに脚をつけることが可能ですが、「ギレンの野望」だと運動性が逆に落ちてしまうので、脚がないほうが私は好きです。一方、PSPの「ガンダムバトルユニバース」だと、くっつけた脚で豪快な回し蹴りをしてみせます。このゲームではシャアの搭乗した機体にはもれなく、格闘モーションに蹴り技が入るようになってて一種独特な世界観が展開されてました。

 話は戻りますが記事主張を整理すると、日系企業は完成度の高いものにこだわって商機を逸するが、中国系企業は80%程度の完成度で市場に出してしまうため使っててやや不便さを覚えるものの、少なくとも使う分には問題のない代物だと評しています。
 その上で、日系企業に足らないものは要らない物を捨てる経営だとしてあっちにもこっちにも手を出そうとするJDIを批判していますが、この論で言えば今最も当てはまるのは私の中ではホンダです。

 元からあまりホンダを評価していないのもありますが、それを考慮しても現在のホンダの経営というか外部発信には疑問を感じます。というのも、EVもやる、燃料電池車もやる、自動運転もやるなどと、研究開発投資分野を全く絞らず話題に上がるもの全部やると主張しており、方向性が全く見えなくなっています。
 トヨタも同じような主張をしていますが、こちらの場合は各分野で研究提携先をちゃんと作っており、何よりも国内ではトヨタ連合(トヨタ、ダイハツ、スバル)にスズキ、マツダも加わって共同研究を現在展開しており、海外でも同業他業種それぞれでパートナーがおり、資本的裏付けに関してはまだ理解できます。逆を言えば、ホンダは何故後も強気なのか。ホンダジェットの成功でやや浮かれてないかと心配です。

 最後に、ガンダムの技術論でいうと、年食ったせいか昔みたいに何でもかんでも主役機を崇めなくなり、むしろ量産機のコスパやバリエーション、汎用性とかに着目するようになってきています。車も昔から軽自動車やコンパクトカーが好きで、日本に帰ったらブーン買おうかと検討して一時はカタログ読みまくってました。
 その話の延長でこの前広州の友人と、「量産機のカスタムが最近好きで、今だとブルーデスティニー1号がどストライク。2号、3号は蛇足」と話したら、「1号はジム系でしたっけ?」と聞かれ、「陸戦型ジムがベースだから事務系」というわけの分からない回答してしまいました。でもあのフェイスデザイン、ジムというより実質ネモ系のフェイスな気がします。

 なお大学時代の友人はジェガンが好きで、ゲームでやたら強化してました。自分もジェガンは嫌いじゃなけど、それだったら支援機だけどジムキャノンのが好きです。

4 件のコメント:

  1. 片倉(焼くとタイプ)2019年5月24日 22:53

    初代ガンダムのモビルスーツは可動を考慮せずにデザインされています。そのデザインを
    忠実に再現すると腕や足は曲がりません。そのため最近のガンプラでは元々のデザイン
    にはない関節を追加したり、装甲を分割したりして何とか動くようにしています。

    Zガンダム以降のガンダムはデザインの時点で関節ブロック等が描かれています。
    これはもちろん可動できるガンプラを販売するためです。

    これらの事情を考えるとジオングのデザインは秀逸です。 足がないので元の
    デザインを忠実に立体化しても足が動かないという問題が発生しない。手持ちの
    武器がないので劇中と同じポーズが取れないという問題も発生しない。
    (ガンダムのラストシューティングのポーズは最新技術を導入してようやく
    プラモで再現できるようになった)

    結果的にジオングは元のデザインをいじらずに立体化することができました。
    偶然もあったでしょうが、完成度の高いデザインでしたね。

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    1.  実際、ジオングは不完全でありながら完全とも言えるデザインですよね。フェイスデザインを含め自分も好きです。
       なお高校時代、「上半身から作ってたから良かったけど、下半身からジオング作ってたらどうだったんだろう」と友人と話してて、

      シャア「脚しかないようだが……」
      整備兵「上半身なんて飾りです!」
      シャア「そうかなぁ……」

       という会話を想像して笑ってました。

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  2. 蛇足ですけど、ジムキャノン2はギレンの野望でかなり使ってました。射程2~3のキャノンを援護射撃で使いまくってたのを思いだしました。ギレンの野望はPS1のやつを中学のときにやりまくって、ほぼ全勢力制覇した覚えがありますね(笑)

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    1.  あのゲーム、格闘もそこそこ行けたりとやたら支援機が強すぎるきらいがあるんですよね。ドムキャノンなんか特に。
       ちなみにドムキャノンは「ドムキャノン→どむきゃのん→どむきゃん」という風に発展して略称ができ、「ゆるきゃん」ってアニメが流行った際に複数のドムがキャンプしに来て、「早くそっちのポール立ててよ」などと言い合うシーンを想像してこういうパロディ流行んないかなと思ったら、案の定流行んなかった事があります。

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コメント、ありがとうございます。今後とも陽月秘話をよろしくお願いします。

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