・老人ホーム孤独死、安否確認怠る 91歳、元気で自立(共同通信)
死ぬほど忙しくて更新が空きましたが、やたら短期間に死にまくる老人ホームが最近やけに話題となっていますが、個人的にはこっちのほうがピンときたら110番な感じがするので少し触れます。
ニュース内容についてはリンク先を見ての通り、老人ホームに入居していながら死亡していたことに気づかれず放置され、いわゆる孤独死状態となっていたとのことです。別の報道によると家族からは調子が悪そうだからこまめに見ておいてほしいと連絡されていたとのことですが、老人ホーム側はこの要求を完全無視し、死後10日以上も気づかなかったということで、言うまでもなく明らかに老人ホーム側に過失があるでしょう。
ただ、上記の事件内容以上に私が驚いたのは、この老人ホームの預り金の金額です。その額なんと2000万円だったとのことで、ネットでも書かれていましたが、これだけの金額を積んでおきながら寂しい最後とならざるを得なかったのかと、逆の意味で世の中お金じゃないというような嘆息めいたコメントが見られました。私個人としても同感で、金額が多かろうともこの業界ではサービスの質は一切担保されないのだなという気がします。
それでこの老人ホームの預り金ですが、なにげに私も理不尽な扱いを目の当たりにしたことがあります。それは私の祖母の例なのですが、老人ホームへ入居する際に300万円の預り金を取られたのですが、この預り金は一定期間(確か3年)過ぎた場合、退去したとしても返還されないという制度になっていました。無論、その期間を過ぎても入居者は入居を続けられるのですが、端的に言って、自発的に退去するよう嫌がらせを受けました。
具体的には入居期間が指定期間を過ぎたあと、ほんの些細なことでホーム側によって祖母が何度も病院へ送られるようになりました。あくまで祖母の状態を見て判断したとホーム側は主張しますが、祖母を診察した医師からしてもはっきり異常だと言われた上、「あのホームの基準では……」などと漏らしていました。
しかも病院へ送ったあとホーム側は祖母の引き取りを一切行わず、家族に引き取りに来るよう毎回要求してきました。そのため老人ホームから遠隔地にいたうちの名古屋に左遷された親父が、具体的地名を上げると兵庫県まで毎回行く羽目になり、当時私も何度かそれに同行していました。
あまりにもこういった事が多いので親父も老人ホーム側に、病院へ連れて行く前にかならず連絡を入れ状態を確かめさせるようにと伝えたのですが、老人ホーム側は親父の申し出を完全に無視し、その後も勝手に祖母を病院へ何度も搬送し続けました。こうした行為はまさに上記の預り金返金期間を過ぎた直後から始まり、今後も続く可能性が高かったことから、最終的には祖母を別の老人ホームに転院させる羽目となりました。
私営の老人ホームが全部が全部こういうではないと思うし思いたくもありませんが、中にはこういう老人ホームも少なからず存在すると考えられます。そういう意味で少なくとも預り金については、「一定期間を過ぎたら問題なく退去したとしても返金しない」という条件があるところは注意すべきでしょう。まず間違いなく、返金可能期間を過ぎたあとは私の祖母がされたような嫌がらせを受けると断言できます。
その上で少し話はずれますが、やはり今の日本においてはもっと本格的に安楽死の可能性について議論すべきでしょう。昨年に西部邁もかねてから主張していたように自死を選びましたが、高齢者のクオリティ・オブ・ライフを考えた場合、必ずしも長寿でいることが幸福であるかというと、医療の発達した現代においては限らなくなってきているように見えます。無論、強制はあってはなりませんが、安楽死を選択でき、それをいくつかの過程で検証した上で認める制度こそ今日本において非常に求められている気がしてなりません。
少し前SNSで 人手不足のため引退できないおばあちゃんの話が話題になりました。
返信削除そのおばあちゃんは70代ですが介護関係の仕事についており、「年下の子の介護を
したこともあるのよ」と苦笑しながら言っていました。
老人といえば私には叔父(母親の兄)がいるのですが、彼について私の父親はこう
言っていました。「70過ぎて病気も患って結婚もしていない、子供もいない。
貯金もない。これじゃたまらんな」
私の叔父さんは堅気の人間でいわゆる「飲む打つ買う」に はまって身を持ち崩す
ような人間ではなかったはずです。なぜ彼がこんな老後を過ごす羽目になったのか
いまだにわかりません
心中お察しします。かつてであれば大きな悲劇として取り扱われていたのに、近年はごくありふれた事実として認知されているためか自分の中でも慣れというものを感じるようになりました。こうした事態が一般化してしまった社会について、記事中にある安楽死を含めもっと社会で議論すべきだと思うのですが。
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