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2019年9月1日日曜日
寛政の改革後のような中国の世相
安くてパーツ数が少なくすぐ作れると思って四式こと疾風を作りました。レシプロ機は何気に初めてですが、購入から製作開始まで何故か疾風ではなく飛燕を買ったとずっと勘違いしてて、飛燕と紫電改ならぬ飛燕改とは呼ばない五式のWikiの説明とか見ていて心躍らせていました。
さて話は本題に入りますが、
白河の清きに魚もすみかねて もとの濁りの田沼こひしき
この狂歌をみてすぐに寛政の改革だとわからなければマルクス主義的にはアウトです。この狂歌は江戸中期に寛政の改革を主導した松平定信を批判した狂歌とされ、その意味としては当初は田沼意次が老中だった時代の賄賂政治からの脱却を図り、そのクリーンさで期待されていたものの、賄賂自体は減ったが寛政の改革が始まってから社会統制が厳しくなって生きづらくなった上、経済も悪化し、今思えば賄賂はあっても田沼時代の方が良かったなぁという世相を述べたものとされます。ちなみに作ったのは大田南畝です。
なんでこの狂歌を引っ張り出したのかと言うと、今の中国の世相にピッタリ当てはまり、一般中国人も似たようなことを言っているからです。具体的には、「江沢民、胡錦濤時代は賄賂が飛び交っていたけど、景気良かったなぁ」、「習近平政権になってから汚職の取締が激しくなったけど、その分経済は前ほど良くない」、「昔はむちゃくちゃだったけど、案外楽しかったなぁ」といった感じです。
もっとも、その江沢民、胡錦濤時代の汚職ぶりは激しく、当時にあっては重要な社会問題の一つとして認知されており、習近平政権以後に汚職摘発が進んだ際はみんな拍手喝采でした。現在においてもかつてと比べれば汚職は確実に減っており、賄賂に関する話題も以前より大分減っている気がします。ただ汚職が減った世の中にみんな慣れてしまったのか、前ほど摘発があっても拍手喝采はしなくなりました。
また経済に関しても、日本なんかと比べれば半端なく高い経済成長率を中国は維持していますが、それでも江沢民時代のように二桁成長はもはや実現不能な時代となっています。給与の上昇幅も今と比べれば昔はベース金額が少ないこともあってものすごく高い上昇率で、生半可に当時を知っている人からすると、毎年数%の昇給では不満に感じるでしょう。真面目に昔の中国は三年位で給与は倍になっていたと聞きます。
ただ、仮に昔みたく汚職を見逃せば景気は良くなるかと言ったらそれはまずありえないでしょう。そういう意味では低・中成長時代を迎えることとなってしまった習近平政権は以前と比べられるため不幸だと言えますが、汚職に限らない社会統制に関しては市民が不満に感じるのも無理がないでしょう。
具体的に言うと、海賊版DVD屋などは摘発を受けて現在殆ほとんどなくなってきており、また風俗店はおろか、キャバクラのような飲み屋も二、三年前から摘発されるようになって今じゃ大分減ってきています。日本人駐在員の間でも、前と比べて中国での楽しみが減ったという声がよく聞こえますが、元々酒の飲めない自分からしたらあまり影響がないのでその当たりの感覚はなかなか共有できません。
こうした実態店舗に限らず芸術や文物に関しても統制は強まっており、アニメなども暴力描写があれば公開させないなど審査が厳しくなってきています。まぁ公式に「低俗」と認定されながら「五等分の花嫁」のアニメは配信されていましたが。
最後に日本の側について言うと、日本ではこういう社会統制は随分見られなくないというか逆にフリーすぎるような気がします。せいぜい言って最近物議を醸したのも酒鬼薔薇の手記出版くらいで、それ以外に芸能や風俗関連で摘発例は全く聞かず、それはそれでどうなのかなと思う節があります。具体的に言うと山場CMとかチャリティーではない24時間番組など。
私が知っている汚職は某市の道路工事に関する贈収賄事件です。 その市の職員は
返信削除工事業者にこっそり道路工事の設計価格を教えた見返りとしてビール券200枚
(時価15万円程度)を受け取りました。公務員という安定した地位を失い、罪に
問われるというリスクに比べると安すぎる賄賂の額でした。なお、その工事業者
は私の勤務先の取引先の一つです。ラジオでニュースを聞いているときに知っている
社名が聞こえてきたのでお茶を吹きそうになりましたよ
汚職と言うと最近ならローソンの9億横領事件のビリオネアがマイブームです。日本だと一千万に届くのもレアだと言うのにいきなり億単位のケースが出てきて、日本もまだまだ捨てたものじゃないなと少し思いました。
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