今日通勤中ふと、10年前の自分は何してたんだっけとか思いました。試しに十年前の今日このブログに書いた記事を見てみると、スーパーファミコンの「エキサイトステージ95」について熱く語っていました。近い日付ではPS3の「ガンダム戦記」のクソっぷりについても解説していて、なんかゲームレビュー記事が多いような気がします。
話は戻りますが十年前の状況を軽く語ると、当時はまだ日本国内でサラリーマン、それも今とは全く関係のない物流関係の業務に携わっていました。新卒で入った会社で内定をくれた恩は感じてはいたもののやるべき仕事がまったくなく、一日中椅子に座って終わるだけということも珍しくない毎日で、当時も感じていましたがリアルに「髀肉の嘆」状態でした。
挙げ句、その次の12月に会社側から頼まれて休日出勤してオフィスの引越を手伝うことになった際、恐らく本人も何もわからず無自覚に休日出勤する私と一緒に作業する同僚の批判を始めたある女性社員に抗議したところ騒ぎ出され、周囲がとりなすために私に対し向こうへ謝ってくれと言ったことから退職を決意しました。
実際に年が明けてすぐに転職サイトに登録し、中国への海外転職に向けて動き始めています。もっともしばらくは本気で行けるのかなという不安もあったことから激しく行動しなかったものの、その後も同じ会社でやはり今考えても理不尽な目に遭わされ、会社に対する失望というよりは「このままここにいたら不要な責任を負わされるかもしれない」という危機感から転職先も決まらないうちに2010年の9月には退職し、中国へ渡ることとしました。
改めて当時を振り返ると、「自分の才能の無駄遣い」という印象が強いです。このブログではJBpressの連載を始めとした執筆関連活動ばかり書いていますが、実際の私の企業内における能力については事務処理能力が際立っており、以前にデータ入力処理作業を任された友人からは「細かなミスが多いけど処理速度が桁違い」と言われましたが、実際どの会社に行っても文書はデータの処理作業、並びにそういったものの管理運用作業が周りと比べ異次元レベルで早かったりしていて、本来の業務作業能力以上に評価される事が多いです。
今いる会社でも本来の業務は別なのに、最近はむしろ事務関連管理作業を頼まれることが多く、この前もある同僚から、「ネットでの情報収集作業は花園さんが強いと聞いたので……」と言われ、特定トピックの情報収集作業をやりました。はっきり言って自分の専門分野でない情報の収集だったのでこれでいいのかなと思いながらまとめて出したところ、割と向こうの意にかなってたようで「さすが(゜o゜;」と言われました。
何がいいたいのかというと、そりゃ自分としては元記者とあって取材力や文章作成能力が一番評価されたいという欲求はあるものの、実際に会社の中で私が最も評価されるのは事務関連作業全般だったりします。私自身も周りと比べた場合は目立つくらい自分がこの方面に強いという自覚もあり、役に立てるのならこの能力を存分に活かしたいとは思っていますが、逆を言えば今までなんでこれだけどこでも必要とされ応用もききやすい能力を持っているのに、日本国内では一切評価されなかったのか、発揮できなかったのかが不思議でなりません。
少なくとも単純な事務処理作業、それこそデータ入力作業で自分の右に出る人間はまずお目にかかれないと断言できるのですが、日本国内ではそうした作業が恒常的に割り振られることはほとんどなく、ある意味メインとなる技能の文書作成力も新聞社以外ではどこも評価していなかったでしょう。どっちの能力も、かなりわかりやすい面だと思うのですが。
それらを振り返って出てきたのが最初の「自分の才能の無駄遣い」で、私自身がある程度自覚して実際にアピールもしていたのに、何故か日本国内では誰も私の才能と能力を使うこともなく、逆に無意味としか思えない作業や面倒事に私を巻き込むだけでした。そういう意味では早くに日本を出てこっちに渡ってきて正解であったでしょう。
なおこの私の才能がこれまで活かされなかったことについては、どうも周りから私は「不器用なタイプ」と誤解されやすいことが原因ではないかと自他共に考えられています。実際、企業業務において私は比較的器用な方で、溶接から切断、マクロの組立からデータベース作成までこなせるのですが。
このように考えると、10年前は失うものなぞ何もないとばかりに中国来ましたが、実際は自分の才能を埋もれさせるか否かの瀬戸際であったように思え、改めてそう考えると寒気が走ります。
それにしても今の年齢になってみると、二十代そこそこの若造が何も持たずにいきなり中国来て働こうとするなんて、その勇気には感心するも若干呆れるような感傷も覚えます。気がついたら中国滞在は累計10年近くに及んで周りからベテラン扱いされるような年となりましたが、滞在歴なんて1年と3年では大きな差があるものの、3年と10年ではそんな大した差はないと考えており、無駄に長くいるだけと自分では考えています。それ以上に、平日普通にフルタイムで働きながら、未だ2週間に1回のペースでJBpressのコラム連載を継続する体力のほうが我ながらすごいと思います。
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