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2021年3月3日水曜日

いい感じの西洋史解説本がない件について

 その昔、私が日々ストレス漬けであった中学時代(サラリーマンの今よりもずっとストレス値高かった(# ゚Д゚))、中二病的に十字軍にハマりだしてあれこれ十字軍関連のことを調べようとし始めたものの、十字軍について解説する本がなく、本の概略程度しか調べることができませんでした。それはそれとして仕方ないと割り切り、ついでに他の時代の西洋史も調べようとしたものの、当時あまりにも西洋史関連の解説本が図書館になくて難儀しました。
 唯一見つけた通史の本も教師がずっと借りてたので、「読むからはよ返せ(# ゚Д゚)」とリアルに文句言って返させたことがあります。

 基本的にJBpressで私が解説するのは日本史ネタが多いですが、決して日本史だけしかたしなまないというわけではなく、同じ歴史ということもあって西洋史も人並み以上には嗜んでいます。ただ、私が見る限り西洋史についてはいい感じの解説本がなく、あっても本当に概略程度で手応えの無い物か、やたら専門的過ぎて説明することを放棄しているような極端な本しかありません。また幅広い通史を取り扱う本が多く、特定の時代、特定の国を専門的に扱うようなものは少なく、今なら塩野御大が書いてくれていますが、日本の戦国時代のようだった中世イタリア史なんてかつて興味持った時に全く手がかりがなく、どうして誰も解説しようとしないんだと当時思いました。

 やはり他国の歴史と比べれば自国の歴史の方が話題として盛り上がるし、学術的研究も盛んとなりやすいです。しかし単純にエンターテイメントとして楽しめる余地もあるのに、他国の歴史がこうもあまり取り上げられないというのは、自分自身が触れられないという点もあって非常に残念です。
 今であればインターネットでそこそこ通暁している人が解説しているサイトなどを見比べることもできますが、それでもやはりもう少しわかりやすく、入りやすい感じで専門的に解説する記事や本があってもいい気がします。

 中国史であればまだ比較的日本とも絡むことが多いからたくさん解説本が出ているので苦労しませんが、西洋、特にイタリアやドイツのあたりの歴史はやはり不足気味です。この辺、自分が研究してJBpressで連載してもいいのですが、今まで30年戦争について詳しく教えてくれる友人なんておらず、連載したところで読者が得られるかは未知数すぎます。
 一応、日本人にとって人気なのはフランス史で、百年戦争とナポレオン戦役であればそこそこ読者は獲得できるでしょうが、どちらも私は既にあらかた知識を得ており、個人的にはもうそんな興味ありません。漫画の「ナポレオン 覇道進撃」は面白いからずっと買ってますが。

 なお世界で最も伝記が多く書かれているのはナポレオンらしいのですが、日本で最もゲームに使われるフランス人といったら百年戦争のジャンヌ・ダルクに間違いないでしょう。まさか彼女も何百年も後に萌えキャラとして消費されまくるとは生前思わなかったことでしょう。
 このほかゲームとかでよく出てくる人をイギリス人に限定すると、パッと出てくるのはシャーロックホームズですが、彼を始めイギリス人が出てくるゲームは決まってクソゲーで、尚且つ襲い掛かってくる敵を毎回ステゴロで殴り倒す暴力的なクソゲーが多いです。「ノットトレジャーハンター」に至っては、拳銃を持ってくるもご丁寧に弾は6発しか持ってこないという律義さで、イギリス人は日本のゲーム業界に怒っていい気がします。

4 件のコメント:

  1. 片倉(焼くとタイプ)2021年3月4日 7:55

    マキャベリの君主論を読んだことがあります。君主論では、古代ギリシャ,ローマで
    起こった出来事を引用して解説しています。キリスト教についての基礎知識がないと
    理解しにくい説明もあります。 イタリア国内の小競り合いについては、当時の
    イタリアの歴史について詳しくない人にはさっぱりわからないです。そのため、君主論
    の解説本の中には、古代中世西洋社会の歴史に関する部分を削除し、マキャベリの言
    いたい事だけを記述しているものもあります。

    ホームズは、日本の武術を学んでいます。 その武術を使ってモリアーティ教授を滝壺
    に投げ飛ばしています。 この武術は 柔術 だというのが定説です。 ですが私は 相撲
    だと思いたいです。  いつかどこかの作家が ホームズが徳利投げ(合掌ひねり)で
    モリアーティ教授を投げ飛ばす場面を描写するかもしれないと ひそかに期待しています

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    1.  ホームズの武術は「バリツ」ですね。私も「スモウ」の方がよかったと思います。でもってモリアーティ教授と「のこったのこった」してもらいたかったです。
       マキャベリの君主論解説本は私もいくつか読みましたが、まさにご指摘の通り当時の時代背景の解説をおざなりに作者の解釈を説明する内容が多かったですね。まぁハードルを下げるためには仕方ないとは思うものの、読んだ後に何も自分の中に残らなかったことを考えると、あんまいい解説本に巡り合わなかったのかもしれません。

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  2. 「良い感じの西洋史解説本」戦後の政治限定ですが、中公新書の「アデナウアー 現代ドイツを創った政治家」、「イタリア現代史 第二次世界大戦からベルルスコーニ後まで」あたりですかね。

    ドイツはナチス・ドイツで終わってるのが多いので戦後史の本ももっと増えてほしいです。同じ中公新書の「物語東ドイツの歴史」は面白かったです。

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    1.  早速「物語東ドイツの歴史」の歴史は購入しました、ご推薦ありがとうございます。
       改めて考えると冷戦ももう歴史となってきたのに、あまりこの方面についての解説はまだ少ないですね。日本だとあまり冷戦に巻き込まれることが少なかったからかもしれませんが、欧州の人からすればNATOといい、まさにすぐそこにある鉄のカーテン的な状況だったと思え、自分の中でもがぜん興味湧いてきました。

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コメント、ありがとうございます。今後とも陽月秘話をよろしくお願いします。

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