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2021年9月17日金曜日

次の総理は河野氏で決まりか

 自民党総裁選は野田聖子氏の立候補によって四候補の争いとなりましたが、結論から言えば河野太郎でもうほぼ決まりじゃないかと見ています。あとは選挙後の党内運営を見越して、どれだけ他の候補に差を付けて勝つかの争いでしかないでしょう。仮に圧勝、特に一般党員投票で大多数の票を得られた場合、そのまま選挙後の支持率にも直結してくるため、上手くいけば小泉元総理のように党内重鎮と対立しながらも高支持率を維持して長期政権を築けるかもしれません。

 それだけに自民党内の他の議員からすると、今やどれだけ河野氏を応援してポストをもらえるかという猟官競争と化しているのではないかと思います。河野氏応援を表明している代表格としては石破氏がいますが、なんとなく大臣ポストではなく幹事長や政調会長など党内ポストを狙っての行為かもしれません。また本日には株価における空前の「菅ゲイン」を引き起こした菅総理も河野氏応援を表明しましたが、ちょっとこれは自分にとってはやや意外であったものの、かねてから有力ポストを河野氏に託すなどしていたことからあらかじめ後継者として目論んでいたのかもしれません。

 逆に、河野氏の最大の敵は同じ候補の高市氏ではなく、そのバックの安倍元総理でしょう。はっきり言えば、安倍元総理は河野氏を目の敵にしており、というのもどんな行動に出るかわからないところがあるだけに、森友問題などを蒸し返してくる可能性を恐れているのだと思います。逆を言えば、今の安倍元総理は政策や人物の力量ではなく、自らの保身のためだけに応援対象を決めている節があります。議員を続けているのも同じで、きついこと言えば堕ちたものだという風に見えます。

 そんな目の敵にされている河野氏ですが、前述の通り他の候補と比べると次に何してくるかわからない行動に予想ができないタイプの人間です。なので総裁選を前に今は脱原発などに関する発言を封印していますが、無事に総理に就任した暁には再び脱原発に動く可能性は十二分にあるでしょう。
 ただ、自分が行おうとしている政策を事前に表明しないのは、普通の政治家だったらマイナス点ですが、この脱原発に関する河野氏の今の態度はむしろ彼にしては成長したものだと私には感じます。それこそかつては空気を読まずに発言することが多かったですが、こうした状況をわきまえて一部の行動を封印、っていうか我慢するようになったのはそれはそれで政治家としてプラスな点でしょう。私個人としては原発の全放棄は難しいと思うものの、脱原発に向けた取り組みは必要と考えるだけに、いい意味で河野氏が裏切ってくれることを期待しています。

 その他の候補に関していうと、チキン岸田に関してははっきり言って党内外から総スカンでしょうし、あれだけの優柔不断ぶりを見れば次の選挙でも右往左往した態度で自民党全体への支持も落としかねません。ちょっとひどいかもしれませんが、彼みていると鳩山元総理がたまによぎります。
 対抗馬の高市氏については、彼女、というより実際には安倍元総理が手綱握っており、政策方針は安倍-菅ラインが維持される可能性が高いです。ただこれまで見ていて高市氏自身がそれほどこれはと感じる政策発言をしたのを聞いたことがなく、またカリスマ性の点でもやや見劣りするだけに、党内をまとめるのも難しい気がします。

 最後に出てきた野田氏については、最初に断っておくと私自身がこの人のことをあまり好ましい人物とは思っていません。そもそもこの総裁選も推薦人を確保できないと予想されていましたが、ギリギリになっての今回の立候補を見ると、何か思惑があってのことかと陰謀を疑いました。
 具体的には、自ら立候補することで特定候補の票を割る、分散させることが狙いかと疑いました。相手はもちろん河野氏でしょう。もっともそんな寝技もできる人じゃなければ、票を割らせるには黒幕の人物選定はあまり上手くない気がします。それこそ石破氏が立候補していたケースの方が、河野氏に来る票は大きく割れていたでしょう。

 日本は今頃台風でしょうが、こっちは秋らしい涼しい天気となりました。その一方でやらなきゃいけない書類処理が滞って若干ストレス抱えたまま、明後日からの3連休を迎え、その間にまた記事を一本作らなきゃといけないプレッシャーが嫌です。
 なお中国は明日土曜が出勤日となる代わり、月曜が休みに、でもって火曜が中秋節の祝日で3連休となります。辺に1週間ペース崩される方が嫌で、本当最近仕事辞めたくなってきてます。

2 件のコメント:

  1. 討論会やっていますが、メディア、候補者も内向きの姿勢でひどいと思いました。
    政治家側の問題は官僚のようにただ政策を話して、それで国民を幸せにするという気概が全く感じられないです。デジタル化にしても、社会保障の問題にしても、税金の問題が避けられないので、どのように負担する事を国民に説得すらしないのかと思います。
    メディア側の問題は、発言や内容を深く追及しないことです。国家の太幹である経済、安全保障の考えや、政治家人生が長いので、そこではらむ矛盾や持論の変化を質問し、政治家の振る舞いをチェックするのが仕事なのに、揃いも揃って大多数の国民が興味ない質問をするなど自分の知りたいことだけやるのであれば、さっさと記者やめろよと思います。

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    1. 政治部の記者はしたことなくあくまで政治記事マニアとして述べますが、この10年でほんとに大手紙の政治部記者のレベルは驚くほど低下している気がします。節目はSEALDSが出た平和安全法制からで、あのあたりから政策内容をガン無視した発言の節々かスキャンダルしか追えなくなってきている気がします。
       正直今の体たらくなら簡単に上位取れそうで、自分も政治記者に転向しようかなぁ。

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コメント、ありがとうございます。今後とも陽月秘話をよろしくお願いします。

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