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2021年10月24日日曜日

中国の不動産税導入ニュースについて

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中国が「不動産税」を導入 乱開発で価格高騰が問題に、格差解消狙う(朝日新聞)

 話は本題ですがこの週末で一番驚いたニュースがこれでした。これ読んで何に驚いたのかというと、朝日の記事は不動産税に関する年表を親切につけてはいるものの、これだと説明不足だなと感じた点です。どういう意味かというと、不動産税は既に施行されているからです

 若干バグりそうな発言ですが、既に施行されている不動産税とは朝日の年表にある「2011年  2軒目以降の住宅や高額の住宅を対象にした不動産税を上海と重慶で試験導入」という箇所です。朝日の説明の通り、上海と重慶では2軒目以降の保有する住宅に対して、その不動産価値に応じて納付する不動産税がすでに導入されていますが、世間の評判では住宅投資過熱を防ぐ点において、あまり効果はなかったとする見方が多いです。
 そこで出てきたのが今回のニュース内容です。あくまで今回はモニタリングのみということで、恐らく上海と重慶以外の大都市(深圳などが濃厚)で不動産税の導入が試行されるとみられます。ただその税率がどれほどか、また範囲もどの程度かは、かなり注目が集まっています。それこそ上海や重慶と違って、「2軒目以降の住宅」よりさらに範囲が拡大、つまり自分で住む1軒目の住宅にも税金がかかるとしたら、かなり大きない影響になるでしょう。

 ここまで読んでもらって多分驚いている人も多いのではないかと思いますが、中国では上海と重慶を除くと、不動産を保有することで支払う税金がこれまでありませんでした。日本と比べ、不動産は保有することによるデメリットはほとんどなく、保有したもん勝ち的な制度になっています。
 これは逆の見方をすれば、日本国内においては反対に不動産保有に係る税金を緩和、具体的には自宅として使用する場合はゼロにしてしまえば市場刺激にもなるんじゃないかと思います。さすがに取引時の税金は詐欺とかを防ぐためにも必要だと思いますが。

 その上で中国の不動産税導入ですが、かねてから住宅投資過熱を防ぐための重要手段として挙げられていながら、どうしてこのタイミングで導入検討が発表されたのかが気になるところです。やはり恒大の問題が大きくなっている今だからこそ、救済とかを条件に業界に受け入れを迫るという目的もあるのかもしれません。

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