これは何もゴーンに限らず、他のほぼすべてのトップに当てはまるかと思います。
基本、トップに就任するためには実績をあげる必要があり、トップ就任後はようやく勝ち得た地位を守るため、なおさらの努力が要求され、仕事にも熱が入ります。仮にこの時点で失敗してしまうと、それこそ英国のトラス首相みたくなるわけです。
しかし人気が長引くと、その地位というのものは悪い意味で盤石化していってしまいます。自分の地位が揺らがないと自覚してしまうと、恐らくよっぽどマゾな仕事人間でもない限りは仕事への興味を失い、以前ほどには働けなくなるでしょう。またその関心も、会社の業績向上とかより、自分の地位を守る方向に向いてしまう可能性が高いでしょう。
この例外としては、創業者社長のケースです。この場合、創業者社長は自分の会社を自分の物と思い、芸術作品を磨き続けるような感じで会社の規模拡大にほぼ終生関心を持ちます。しかしこれが創業者でない雇われ経営者こと、外部から来た経営者や社内から昇進したサラリーマン社長の場合、会社に対する所有意識は創業者ほどには高くなく、上記の様に就任前、就任直後ならともかく、長くトップにい続けると本人も知らぬ間に倦むようになるのが自然だと思います。
そうした背景を踏まえると、企業トップに任期を設けることは組織の新陳代謝を促す以前に、トップ経営者が最もパフォーマンスを発揮する時期に限定させ、仮に高い評価を得た場合、その評価を貶めさせないようにする制度であるように思えます。そうした見方から、自分はトップに在任期間を限定させる任期というのは、組織以上にそのトップ本人のためにある制度だとも考えています。
以前にも書きましたが、人間というのは終生能力が向上するわけではなく、一定の段階でピークを迎え、個人差はありますがその後は低下していくのが常道です。ナポレオンなどの様に、自分の能力の低下を認知できず、結果的に過大な自己評価をしてしまって坂道を転げた権力者は数限りなく、中国史なんかだと多いですが引き際を弁えるというのは権力者ほど非常に重要になってきます。
であればきちっと任期までに何をするのか、どんな業績を残すべきか、あらかじめ期間を限定する方が権力者やトップにとってプラスです。どうしてもまだ権力握りたいなら、他の組織に移ってまた頑張ってみるべきかもしれません。まぁ原田氏なんかはマクドナルドだけで辞めとけば、もっと今の評価は高かったように思えますが。
キンピラさん(仮名です。また彼の姓は書きません。彼の姓と
返信削除キンピラという名前をつなげて検索すると、彼の本名と読みが
違うにもかかわらず 彼の本名と顔写真が表示されるからです)
引退するどころか、引き続き権力者の座に居続けるようですね
(σ・∀・)σ
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