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2024年9月27日金曜日

石破氏の総裁選当選について

 本題と関係ないですが自分が臨終の際には「無とは一体……うごごご」というセリフを残して去りたいという欲に急に駆られました。改めてみるとインパクトあるセリフな気がします。

 話は本題ですが本日行われた自民党総裁選ですが、恐らく誰もが予想していなかったと思いますがなんとあの石破氏が決選投票を経て、見事当選する結果となりました。
 石破氏についてはこの総裁選が始まった直後に一番確実だと思って、「石破氏の可能性はもうない」という記事を書いていただけに、予想を大きくはずして誠に恥ずかしい限りです(*ノωノ)

 その辺の自戒を込めて「どうしてこうなった(。´・ω・)?」的に今記事を書いていますが、前回記事を改めて読むと、

・反安倍・反麻生でやり続けてきた石破氏なだけに、麻生派はともかく安倍派がなくなった現状ではそのポジションが揺らついている。
・自民党内で人気がなく議員票が得られない
・候補者が乱立していて拠り所とする党員票をまとまって得られない

 といったのを予想の根拠としましたが、結果から見るとこれがすべて真逆の結果となりました。そうなったというべきか私が予想を外したのも、全部高市氏のせいだという気がします。
 ほかでも分析されている通り、まず石破氏が決選投票に進んだのは大方の予想を外れた想定外の結果だったと思います。大半は高市氏と小泉氏の決選投票進出だとにらみ、そのため投票直前になって小泉氏もその庇護者である菅氏と犬猿の仲にも係わらず麻生氏に決選投票での支援をお願いに行っています。この行動について菅氏に事前の承諾を得ているとは思いますが、もし得ていなければ今後の小泉氏に影響することになるでしょう。

 第1回の投票では前述の通り、予想を覆して石破氏が決選投票へ進むこととなりました。この背景としてはまず党員票が思ってた以上にばらけず、依然として石破氏に集中したことが最大の原動力だったと思います。ばらけなかった背景としては候補者が乱立したものの、どの候補者も統一教会や裏金問題については言及を避け(石破氏を含め)、主張や立ち位置であまり差を出さなかった気がします。
 特に上川外相に関しては強みとなる女性という立ち位置にありながら、夫婦別姓問題について消極的な姿勢を見せたのは大きなマイナスだった気がします。高市氏については以ての外でした。

 こうした状況から、「みんな一緒なら石破でいいじゃん(´・ω・)」的な人は石破氏に集中し、またオールドライトこと古参の右派勢力からは安倍元総理に価値観の近い高市氏に票が集まって、結果的にこの二人が決選投票に至ったと考えています。
 むしろ党員票でこの二人に次ぐ3位につけたものの、両社から約半分弱と大きく差をつけられた小泉氏はこの党員票の取り込みで完全に失敗したと言えます。有力候補とされながらも当初より菅元総理が表に出ていて傀儡的に見られたこと、また討論でのちぐはぐな発言によって選挙が進むにつれて父親とは対照的に彼はどんどん人気を落としていったように見えます。何となく、台本読むのは上手いけどアドリブは全くできないタイプに見えます。

 こうして決選投票に進みましたが、最大の想定外要素は「反石破<反高市(=麻生)」だったことに尽きます。先の小泉氏の支援以来に対し唯一派閥を維持する麻生元総理は、むしろ菅元総理への意趣返しとばかりに高市氏支持を鮮明化しましたが、これが逆に高市氏を敗戦へといざなったように見えます。
 私が見る限り、決選投票ではこの麻生派の動きに反応して小泉氏を支持していた勢力が石破氏への投票に動いたように見えます。また現職総理ながらこれまで総裁選に対し方針を全く見せず、身内から林氏、上川氏が立候補していた岸田総理とそのグループも、総裁選ではみんなまとまって石破氏に投票したのではないかと考えています。

 岸田氏は決して石破氏と仲がいいようには見えませんが、それ以上に麻生氏のことを嫌っていたのは間違いないです。政権時代も茶々入れられまくったり、二階氏ですら受け入れた派閥解消を受け入れなかった点といい、古い言葉で言えば抵抗勢力そのものでした。
 その上で政権において色々邪魔してきた安倍派の復活を目論むような高市氏に対しても、岸田氏からすれば応援する義理はなく、むしろ排除すべき対象でもあったため、敢えて言えば岸田派は決選投票で石破支持に動いたのではないかと思います。こう言っては何ですが、選挙中に旗印を一切見せなかった戦略がここにきて一気に奏功したようにも見えます。


 このあたりの推測ですが、上のまとめ記事にある写真が物語っているように見えます。

 以上を踏まえて言えば、もし麻生氏が高市氏支持を鮮明に出さなければ反麻生派がここまでまとまることはなく、高市氏が当選していたのではないかと思う節があります。少なくとも小泉氏の勢力が反発する事態は避けられたと思え、その点で言えば麻生氏が悪い意味でキャスティングボートを握ってしまったのが今回の選挙結果だという風に見ています。
 でもって、これで彼の政治生命も完全に終わりでしょう。

 その他候補者に関しては、その麻生派から出馬した河野氏はブービーという、かつての全国区の人気もどこ吹く風かという低調な結果に終わり、今後はさらに厳しくなるでしょう。岸田氏が彼を追い落とすために若干嫌がらせしていた節がありますが、それ以上に河野氏自身のふるまいもかつてとは異なっており、この結果もさもありなんかと思います。
 同様に結果こそ3位ではあったものの、小泉氏はかつてと比べてもその人気は右肩下がりで、今回の選挙戦で弱点も露呈しただけに、本人が精進するなり成果を上げるなりしなければ次はより厳しくなるでしょう。

 逆に今回名を挙げ、一番得したのはコバホークこと小林鷹之氏じゃないかと思います。露出も増え認知も広がり、結果も先輩格の上川氏、茂木氏を上回っており、次回の総裁選に向けて上々な結果を今回得ているように見えます。最初はグー、斎藤健氏も、こんな感じで今回の総裁選で前準備したかったんだろうな(´・ω・)

8 件のコメント:

  1. ほんと、安倍・麻生支持者をそれ以外の党関係者が追い落としたとしか言いようがない結果でしたね。
    元々若い候補者が複数乱立した事自体、いかに派閥というものが下の世代を燻らせていたか、いかに上の世代に対して不満を抱えていたかを物語る結果だったかなと思います。

    逆に立憲民主党はいかに団塊世代というか学生運動世代の支持だけで成り立ってるのかがよく分かる結果だったので、まだ自民党の方が可能性ありそうだなと思ってしまいました。
    維新も問題解決能力が低そうなので、どんなに支持率落ちてもまだ政権交代はなさそうかなぁと思ってしまいます。

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    1.  立憲も野田さんは総理在任時代から評価しているのですが、党としてみた場合はやはり自民党と見劣りするし、ほかの有権者もなんか似たように見ているように見えるので、次の総選挙も自公で過半数は確実かなとみています。予想外したばかりで言うのもなんですが。
       今回の総裁選は派閥が消えたことの影響がはっきり見られ、この点だけでも岸田総理はもっと評価されてもいいのですが相変わらず低評価で、見ていて不憫です(´;ω;`)ウッ…

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  2. 片倉(焼くとタイプ)2024年9月29日 17:15

    某ガンダムの必殺技 「石破天驚拳」を「いしばてんきょうけん」と誤読する人が出てくるだろうと予想しています。

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    1.  自分も彼が登場したての頃は「せきは」と読んでました。まさかあのおじさんが総理になるとは……。

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  3. 石破さんが悲願の自民党総裁に就任する事にはなりましたが、次の衆議院選挙は厳しいでしょうね。
    自民党が国民の信頼を失ったのはもっと根本的な問題です。
    人形の首をすげ替えただけでは何も本質的には変わらないのと同じで、総理大臣を変えただけでは自民党は変わりませんよ。
    ひとまず野党に転落への流れは止める事は出来ないでしょう。
    問題は現野党ですね。
    何処の政党が主導権を取ってまとめるのか?
    立憲と国民民主は元々は仲間。問題は維新の会がどう動くか・・・ですかね。

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    1.  自民党への信頼が低下しているのは紛れもない事実ですが、その失った信頼を受け止める野党が今存在しないため、地滑り的に次の選挙も自民が勝利するのではとみています。
       立憲民主党は早くも野田代表に対する内部抵抗勢力出てるのと、前の都知事選で蓮舫もやらかしています。維新は大阪万博、兵庫県知事で全国区ニュースを流しまくっており、恐らく今より議席数を減らすと思っています。

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  4. 彼の任期期間は気になりますわ。任期満了後の再当選可能性も有りますわ。

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    1.  実際、どれくらいの任期になるんやろな。1年くらいは頑張ってほしいが。

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コメント、ありがとうございます。今後とも陽月秘話をよろしくお願いします。

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