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2012年3月24日土曜日

マイナス金利策の導入案

 現在、日本の金融機関に対する金利こと公定歩合は1%を切っており、一般の金融機関の利率はどこも1%以下に設定されております。通常、というか昔の利率は3%くらいあって、ここから引き上げることで貨幣流通量が減るよう誘導して、引き下げることで増えるように誘導してきたのですが、「失われた十年」の間に日銀がゼロ金利政策を実施してからは1%以下が当たり前という状況が続いています。
 言うまでもないことですが金利というのは上下するから影響するのであって、いくら金利がないからと言ってずっとゼロ金利では貨幣流通量は増えるわけでもなく、今も昔も日本は長いデフレが続いております。かといってこれ以上引き下げようにも既に0%でありますし、日銀は現時点で打てる経済対策というのはないと言ってもいいでしょう。

 そんな状況にもかかわらず不況は続いており、一体日銀は何やっているんだということになって現に私もかねてから批判しておりますが、そうした批判の中というか投げやりな意見の中に、「もうこの際だからマイナス金利をやってみろよ」というものが散見されます。マイナス金利というのは言ってしまえば借りれば借りるほどお金が増えるという概念で、例えばマイナス金利1%で100万円を1年返済で借りると、1年後に返す金額は99万円でいいという具合です。こんな夢のような政策、もちろんやっている国なんてほかにはありませが、そもそも論で話すとゼロ金利政策を始めたのは日本が世界で初めてです。

 仮にマイナス金利政策を導入するとそれこそ借りた分だけお金が増えるので、変な話ですが借金してでもお金を借りようとする人が続出するかもしれません。これはもちろん冗談ですが、場合によっては無限に借金額が日本中で増えていく可能性があるために単体でそのまま導入することには私は反対です。ただ現時点で金融政策が行き詰っていることを考慮すると一部の規制を設けて導入を検討してみる価値はあるのではないかと見ており、消費刺激策の一つとしてちょっと真面目に考えています。

 私の考えているマイナス金利の導入先ですが、ローン金利に対してだったらやる価値はあるんじゃないかと見ています。ローン金利はそれこそ車や住宅の購入に際して組まれるもので、たとえば200万円の車を5年ローンで払うなら198万円で済むとか、3000万の住宅を20年ローンなら2900万とかで完済となるような感じで、対象先を絞って導入入れてみたら一定の消費刺激となり、なおかつ貨幣流通量の拡大も期待できるのではないかと思ってます。
 ただ貸せば貸すほどお金が減るなんて商売、多分普通の民間銀行はまずやるわけありません。そのため仮に実施する場合はマイナス金利分の差額、あと民間銀行への手数料分はある程度国が負担する必要があります。そのため自分でもこれではエコポイントなど直接現金渡す制度とあまり変わらないんじゃないかと思うところもあるのですが、ローン金利だった場合は一回の支払額が大きいことと、長期の支払いで負担が増えていくわけではないという心理効果あるという点で先の消費刺激策と違い、多少の支出があっても検討する価値があるのではないかと思います。また個人消費に限らず、企業の固定資産投資でも環境保全につながるものとかだったら導入してみれば促進が期待できるかもしれません。

 今回の記事、友人二人と別々にチャットしながら書き上げました。さすがにキーボード叩く回数が多くて疲れました。

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