「恥ずかしい」 母親からは「しっかりしゃべってこい」と言われ…(産経新聞)
正直、こういうのまでいちいち取り上げるべきなのかちょっと自分でも疑問を感じてしまいますが、まとめて書く話題があるので取り上げることにします。
既に各所の報道で皆さんも知っておいでかと思われますが、お笑いコンビ次長課長の河本氏が高額所得者であるにもかかわらずその母親が生活保護を受給していた問題で本日に当人が会見を行い、需給の事実を認めた上で謝罪を行いました。結論から述べると要点をうまいことすっ飛ばされた感がある上、厳しい言い方をすると本当に反省しているのか疑問に感じる会見でした。
まず一番疑問に感じた点として、誰に対して何について謝っているのかが見えない点でした。私の感覚ならば本来であれば生活保護を支給させていた行政に対して謝罪すべきだと思うのですが、「不正受給だとは思っていなかった」、「行政の了解を得ていた」と、むしろ暗に行政側に問題があったかのような発言が繰り返されております。こういっては何ですが、現在の収入状況などをきちんと報告しなかったからこそこういう不備が生まれたのではと考えないのでしょか。
次の疑問点、というより何で誰も聞かないんだと思うところで、どうして今日の会見までこれほど時間がかかったのかという点について何も言及がありませんでした。今回の不正受給の事実は週間新潮が報じたことからネットを中心に火がつき、自民党の議員らが追求する姿勢を見せるなど徐々に拡大して広まっていきましたが、この間に長い時間があったにもかかわらず河本氏はなんらコメントをすることがありませんでした。きつい言い方をすれば、しらばっくれれればどうとでもなる、ほとぼりが冷めるのを待って受給を続けるつもりだったのではないかと疑わざるを得ません
そして最大の疑問点、というかこれも何で誰も聞かないのか不思議でしょうがないのですが、河本氏が所属している吉本が当初に発表した内容と事実が異なっているのはどうしてかということもスルーでした。なんていうか危機管理に弱いんだなぁと微笑ましく見えてしまいうのですが、吉本側はこの問題に関して当初、母親が生活保護を受給していたのは河本氏が芸人として売れていなかった一時期だけで問題がないと発表したと報じられていましたが、この報道が出た当日に母親本人のインタビューで、「報道を受け、先月(四月)に受給を停止した」という発言があり、受給を受けていた時期で真っ向から食い違う報道が同時に出ておりました。
今回の会見によると正しかったのは後者、つまり受給は先月までだったわけですがとなると最初の吉本の発表はなんだったのか、事実を誤認したのか身内を庇い立てるために嘘をついたのかを私としてははっきりさせてもらいたかったです。まぁ口が裂けても後者の理由だったとは吉本も後からは言えないでしょうが、前者だったとしても企業運営をしていくに当たって致命的な対応といわざるを得ず、一部で言われているように「ほかにも似たようなケースがあるのでは」と思ってしまいます。
あとこれはまだ未確定で実物ソースもまだ確認できていませんが、ネットを経由した情報によると今回のスクープをものにした週間新潮の最新号で、河本氏の周辺で生活保護を受給をしているのは母親だけでなく、近い親類が複数世帯受給していると報じられているそうです。仮にこれが事実だとしたら確信犯的に生活保護を得るための手段を講じていたのではないか、それこそ収入があることを隠蔽して受け取っていたのではないかとこれまた疑わざるを得ません。
この点に関しては会見でもきちんと聞かれていますが、その回答というのも、
--母親以外にも受給を受けている親族はいるのか
渡辺弁護士「大変申し訳ないですが、親族の生活状況はきわめて個人的な話になるので、お答えを控えさせていただきます」
これまた厳しい言い方をせざるを得ませんが、もし本当に反省しているのであれば、といっても不正受給ではないと言い切っているあたりで反省しているとはとても言い難いですが、現状の事実をすべてありのままに明かすべきだと私は思います。仮に親類が受給していたとはいえ、それが理に適った受給であるのであれば隠し立てせず、堂々と言えばいいだけの話です。逆にこうも隠されると、やっぱり何かあるのではないかと勘繰ってしまいます。
最後に吉本について前から書こうかと思っていたことですが、どうも島田伸介騒動以降、明らかな迷走というか不安定振りが目立ちます。島田伸介の時といい今回の件といい会見で発言した内容がその前後に報じられた事実と異なる点が非常に多く、ただでさえコンプライアンスが強まっている中で異常とも言える位に危機管理に欠けている所が目立ちます。これならまだ市川海老蔵氏の会見の方がマシでした、比較対象としては如何なものですが。
さらに吉本に関してはちょっと気になる噂も耳にします。
・スクープ公開 この大赤字、ヤバいんとちゃう!?吉本興業「中間決算書」から分かったこと(週刊現代)
上記リンク際の週刊現代の記事によると、関西芸能界を仕切っていると言ってもいい吉本の中間決算が赤字だったようです。しかも今後の負債返済計画も見通しが明るいと言えず、屋台骨の明石家さんま氏が、「沖縄映画祭、まずまずの失敗やったんやろ」と、どこまで本気かは量りかねますが、言うほど台所事情が厳しくなっているそうです。
関東と関西でそれなりに暮らした経験がある自分に言わせると、関東のテレビ局というものは放送中に発言してはならないタブーが非常に多いのに対して関西圏では比較的緩く、「たかじんのそこまで言って委員会」を筆頭に見ているこっちが不安になる発言まで平気で飛び出してくるのですが、唯一吉本に対しては「ケチな会社や」と言うことはあっても、黒社会との結びつきなどで表立って批判されることはありません。それだけ関西圏では圧倒的な力を持っているのですが、このところのふらつきといい週刊現代の報道といい、今後どうなるか怪しいところがあります。
仮に弱り目となったらこれまでブイブイ言わしてきた分、一斉に叩かれる事も有り得るのではと見ており、この手の報道に強い週刊誌メディアの活動に期待します。
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