ここは日々のニュースや事件に対して、解説なり私の意見を紹介するブログです。主に扱うのは政治ニュースや社会問題などで、私の意見に対して思うことがあれば、コメント欄にそれを残していただければ幸いです。
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2016年3月30日水曜日
上海のメイソウについての感想
・名創優品(Wikipedia)
知ってる人には早いですが、最近日本や中国のあちこちの都市部で名創(メイソウ)というチェーン店が展開し始めています。このメイソウとはどんなお店なのかですが一応は日用雑貨を取り扱っている小売店ではあるものの、誰が言い出したかはわかりませんがその形態については、「ダイソーっぽくてユニクロ風味、それでいて無印良品」という言葉に違わず、日本で著名な小売業者三社が文字通りフュージョンしたかのようなお店の形態をしています。
実際に私が訪れた上海市水城路の星空広場に入っている上記写真の店舗外観を見てもらえばわかりますが、一見するとダイソーに見間違えそうな外観です。念のためいっておきますが、迷走はダイソーや無印とは一切資本関係がない会社です。しかも名前こそ「メイソウ」って名乗っていますが実態は中国企業で、経営者についてはなんか詳細が明らかになっておらず実態が定かではありません。
で、このお店には一体どんな商品が置いてあるのかというと、私の見た限りだと化粧品が中心ではあるものの携帯充電器を始めとしたサプライ品、食器、飲料、おもちゃなど、範囲がほぼ限定されておらず幅広いラインナップとなっております。品質面ではどうかというと確かにそこら辺の中国の雑貨店で売られているものよりかはきれいに放送されており、デザイン面でもそれほど悪くありません。価格はさすがに中国の雑貨店よりかは高いものの無印とかで売っている値段からすると極端に差はないかなと思えるほどで、コストパフォーマンスだとそれほど悪くはない気がします。
で、実際にメイソウで私が買った商品はこの有線マウスです。一目見てビビッときたというかサイズのでかマウスで、上の写真じゃわからないですがホールとコード部分がゴムでできており触り心地も悪くはないです。割とマウスにはこだわりがあるというか比較的指が長い方なので大きめのマウスが好みなだけあり、このマウスは如何にも自分の手に合いそうだと思って買ってみて、実際に使ってて満足してます。ただ自宅ではロジクールの無線キーボードと無線マウスを併用しているため会社に持って行って使ってたら、「なにこれ?」と結構注目されました。ただのマウスひとつで。
ほかにも緑色した充電ケーブルも買いましたが、割とデザインは自分の感性に合っているというか単色で、なおかつ派手さのないそれこそ無印っぽいデザインなので気に入っています。コンセプトとしては受け入れやすいです。
特にオチらしいオチもありませんが、如何にも中国らしいパクリにパクッた感じするお店なので興味のある方はご利用ください。
2016年3月29日火曜日
マルクス主義的には、という理由づけ
先日近くのスーパーに買い物へ訪れた所、何故かチョコレート菓子の「メルティキッス」が中国語パッケージでなおかつ10元(約180円)で売っていたので、「これはマルクス主義的に買うべきだろう」と判断してそのまま購入しました。どうでもいいですが、「ギルティキッス」ってのはないのかな。
書いててどっちが本題かわからなくなりますがこの時に使った「マルクス主義的には」という言い回しは、実は普段からも理由のない行為や事柄に対して私がしょっちゅう使う言い回しだったりします。具体的には、
「東芝の不正会計ってマルクス主義的にどんなもんかね?」
「巨人の野球賭博はマルクス主義的にいけない行為だと思う」
「マルクス主義的には今日はうどんを食べる気分じゃない」
などと、先ほどにも書いた通りに理由のない行為や事柄に対して無駄に理由をつける言い回しとして定型句となっております。自分でも一体いつから、でもって何故こんな言い回しをし始めたのか全く分からなかったのですが、先日とあることをきっかけにすべての謎が解けました。真犯人は永田洋子でした。
・永田弘子(Wikipedia)
永田弘子について知っている方はそのまま、知らない方はいったんウィキペディアの記事を読んでから続きを読んでください。
一体なんでこんな私の言い回しに永田弘子が関係してくるのかというと、彼女がまさに理由のない事柄に対して「共産主義的に正しいから」というセリフとともに無理矢理こじつけて押し切ったことがあり、それを見て「なにゆうてんねん」と思って、理由のない事柄への理由づけに皮肉を込めて敢えて「マルクス主義的には……」なんて言い回しを使い始めたことを思い出しました。
では具体的に永田弘子はどのような場面で上記の言葉を使ったのかというと、ちょうど山岳ベースで総括リンチで仲間を次々と殺害している最中、赤軍派の森恒夫と一緒に活動資金を受け取るために山を下りて、後から合流した事実婚の旦那である坂口弘氏に対しこう言いました。
「私、森さんのことが好きになっちゃったからあんたと別れて森さんと結婚するわ。これは共産主義的にも正しいことなの」
細部は間違っているかもしれませんが大まかなレベルで上記のようなセリフを言ってのけたのは多数の証言者からもほぼ間違いないと伝えられています。でもってこう言われた坂口氏も、「うん、わかった」と返答した当たり只者ではありません……ってか、内心距離置きたかったのかもしれませんが。
話は戻りますが、恐らく永田弘子は組織を率いる幹部同士は結婚した方が指導的にも運営的にも都合がよく正しいと言いたかったのかもしれません。もっともそれ言ったら坂口氏もナンバー3なんだから立派な幹部なんですけど。
しかしまさかマルクスさんも、不倫について正しいか正しくないかまで細かく主張したり指導したりしたわけではないでしょう。もっともマルクスさんも奥さんに内緒で隠し子まで作ってましたがそういう風に考えると共産主義的には「不倫は文化」なのかもしれず、だったら永田弘子の主張も一理あるかも。
ただ、永田に限らずとも当時の社会主義者や共産主義者は理由のない事柄に対する説明口上としてよく、「マルクス主義的には」、「共産主義的には」という言い回しを多用していたように私は思います。何故なら説明する本人らも理由なく無理矢理押し切るためにこうした文句を知らず知らず使っていた節があり、更に言えば彼らからすればマルクス主義は深奥なる概念であって言葉でやすやすと説明できるほど簡単なものじゃないから、「よくわからないけど正しい」という風に理解……この場合は曲解とすべきかもしれませんが、とにもかくにも概念も理由もわからないままこじつけに使っていたと思えます。
これは最近知人に教えてもらった内容ですが、概して社会主義者的思想の持ち主は一度作った結論を梃子でも動かさず、その結論に対してどれだけ合理的に疑義を呈したり修正を求めようものなら何が何でもそれを叩き潰し、初期の結論を維持したまま突き進もうとするところがあるとのことで、私もこれには深く同感します。彼らにとっては合理的な説明や状況分析などよりも最初に作った結論を堅持することが重要で、それが正しいか間違っているかは些末な問題とみえます。
そういう意味では、無意味な理由づけに「マルクス主義的には」とつけるのも、インスピレーション重視って点であながち間違ってないかもしれません。
書いててどっちが本題かわからなくなりますがこの時に使った「マルクス主義的には」という言い回しは、実は普段からも理由のない行為や事柄に対して私がしょっちゅう使う言い回しだったりします。具体的には、
「東芝の不正会計ってマルクス主義的にどんなもんかね?」
「巨人の野球賭博はマルクス主義的にいけない行為だと思う」
「マルクス主義的には今日はうどんを食べる気分じゃない」
などと、先ほどにも書いた通りに理由のない行為や事柄に対して無駄に理由をつける言い回しとして定型句となっております。自分でも一体いつから、でもって何故こんな言い回しをし始めたのか全く分からなかったのですが、先日とあることをきっかけにすべての謎が解けました。真犯人は永田洋子でした。
・永田弘子(Wikipedia)
永田弘子について知っている方はそのまま、知らない方はいったんウィキペディアの記事を読んでから続きを読んでください。
一体なんでこんな私の言い回しに永田弘子が関係してくるのかというと、彼女がまさに理由のない事柄に対して「共産主義的に正しいから」というセリフとともに無理矢理こじつけて押し切ったことがあり、それを見て「なにゆうてんねん」と思って、理由のない事柄への理由づけに皮肉を込めて敢えて「マルクス主義的には……」なんて言い回しを使い始めたことを思い出しました。
では具体的に永田弘子はどのような場面で上記の言葉を使ったのかというと、ちょうど山岳ベースで総括リンチで仲間を次々と殺害している最中、赤軍派の森恒夫と一緒に活動資金を受け取るために山を下りて、後から合流した事実婚の旦那である坂口弘氏に対しこう言いました。
「私、森さんのことが好きになっちゃったからあんたと別れて森さんと結婚するわ。これは共産主義的にも正しいことなの」
細部は間違っているかもしれませんが大まかなレベルで上記のようなセリフを言ってのけたのは多数の証言者からもほぼ間違いないと伝えられています。でもってこう言われた坂口氏も、「うん、わかった」と返答した当たり只者ではありません……ってか、内心距離置きたかったのかもしれませんが。
話は戻りますが、恐らく永田弘子は組織を率いる幹部同士は結婚した方が指導的にも運営的にも都合がよく正しいと言いたかったのかもしれません。もっともそれ言ったら坂口氏もナンバー3なんだから立派な幹部なんですけど。
しかしまさかマルクスさんも、不倫について正しいか正しくないかまで細かく主張したり指導したりしたわけではないでしょう。もっともマルクスさんも奥さんに内緒で隠し子まで作ってましたがそういう風に考えると共産主義的には「不倫は文化」なのかもしれず、だったら永田弘子の主張も一理あるかも。
ただ、永田に限らずとも当時の社会主義者や共産主義者は理由のない事柄に対する説明口上としてよく、「マルクス主義的には」、「共産主義的には」という言い回しを多用していたように私は思います。何故なら説明する本人らも理由なく無理矢理押し切るためにこうした文句を知らず知らず使っていた節があり、更に言えば彼らからすればマルクス主義は深奥なる概念であって言葉でやすやすと説明できるほど簡単なものじゃないから、「よくわからないけど正しい」という風に理解……この場合は曲解とすべきかもしれませんが、とにもかくにも概念も理由もわからないままこじつけに使っていたと思えます。
これは最近知人に教えてもらった内容ですが、概して社会主義者的思想の持ち主は一度作った結論を梃子でも動かさず、その結論に対してどれだけ合理的に疑義を呈したり修正を求めようものなら何が何でもそれを叩き潰し、初期の結論を維持したまま突き進もうとするところがあるとのことで、私もこれには深く同感します。彼らにとっては合理的な説明や状況分析などよりも最初に作った結論を堅持することが重要で、それが正しいか間違っているかは些末な問題とみえます。
そういう意味では、無意味な理由づけに「マルクス主義的には」とつけるのも、インスピレーション重視って点であながち間違ってないかもしれません。
2016年3月28日月曜日
埼玉少女失踪事件を巡る千葉大の対応
既に皆さんもニュースを見ているかと思いますが、昨日二年前に行方不明となっていた少女が無事保護され、本日未明には自殺を図った犯人と思われる容疑者も逮捕されました。少女は容疑者の自宅で二年間監禁されていたと見られており、事件内容のおぞましさには驚かされましたが、二年かかったとはいえ少女が無事保護されたことは何よりも幸いだったと思えます。
・埼玉失踪少女保護 千葉大、寺内容疑者の卒業取り消しも検討(産経新聞)
・埼玉失踪少女保護 千葉大、寺内容疑者の卒業取り消しも検討(産経新聞)
そんな中出てきたのが上のニュースです。報道によると容疑者は千葉大に通っていたらしく、つい先日に卒業して内定していた就職先への初出勤を待つの身だったそうです。今回の事件発覚を受けて出身校の千葉大は会見を行い、その際に卒業したばかりの容疑者に対して処分を検討しており、在学期間中にさかのぼって停学にさせて卒業を取り消す案も考慮しているということを発表しました。この千葉大の対応について私の意見を先に述べると、ちょっと見当外れではないかという気がします。
仮にこの事件が容疑者の在学中に発覚したのであれば退学や除籍処分が確かに適当だったでしょう。学外の行動とは言え大学という組織に所属する学生であるならばその学生に対して大学当局が処分を決めるのはそれこそ大学の勝手によるもので自校の学生にふさわしくないと判断するなら放校するのもしないのも自由でしょう。
しかし今回の場合は、いくら在学中にも少女を監禁していたとはいえ発覚したのは卒業後です。OBKTの様に学位取得のために欠かしてはならない条件である論文に不正があったことが後で発覚したのならともかく、単位を取得して出すもんだして卒業した後で犯罪行為がばれるや卒業が取り消されるというのはいくらなんでも大学の勝手が過ぎやしないかと思えてなりません。それこそ、今後大学側が「相応しくない」と判断した人物については卒業した後でも大学の判断で卒業認定が覆るということになりかねず、それはいくらなんでも大学の横暴である気がします。
大学の学位認定において公平性と中立性が求められるのは言うに及びません。然るにこの件においては耳目を集める事件を起こしたことから過去にさかのぼった停学処分ひいては退学につなげるという措置を検討すること違い、法学で言うなら遡及法を繰り出すかのような手段で、中立とは思えないしこれが通るなら今後悪い使われ方もされてしまう恐れがあると思います。冗談半分で言うならともかく検討までしてしまっているというあたり、ちょっと見下げたなと私個人的に思いました。
なお私は千葉市の高校に通ってましたが、クラスメートにも千葉市からきている人間が大半だったもののそのほとんどと馬が合わず、そんな彼ら彼女らが地元の国立だとして千葉大を目指そうとする人間が多かったのを見て、「千葉大だけは絶対に行くまい」とマジで早くから決めてました。今回の千葉大の対応見ていると、やっぱり馬が合わないんだなと再確認できました。
でもって、「京都住んでみたいなぁ。冗談で京都の大学も受けてみるか」と思って一校だけ受験したら受かっちゃって、本当に京都に行くことになるとは高3始まった時点ではとても思ってもいませんでした。
上海にあるトトロ喫茶
今日は昆山市の日本人会が主催する花見会に参加するため朝早くから昆山に行ってサイクリング部の愉快なメンバーたちと楽しいひと時を過ごしてきました。一番盛り上がった話題は「ゲスの極み乙武」でした。
帰りはゆったり帰ろうと上海南駅まで行く長距離バスに乗ったのですが、何故かこのバスの中でPSVitaを取り出して「ウォーシップガンナー2」という、軍艦使って海戦をするゲームをやり始めたところ、そんなに車に酔う体質じゃないのにめちゃくちゃ気分悪くなってゲロ吐きそうになりながらふらふらとバスを降りました。冷静に考えると、なんで揺れるバスの中で波に揺れる軍艦操作して61cm魚雷をぶっ放してたんだろと、いつもながら自分の意味の分からない行動ぶりに呆れます。
なのでかなり気分も悪かったこともあり家に帰る前に少し休憩しようと、上海南駅近くにある去年にも訪れた上の写真の喫茶店へ寄っていきました。見てわかる通りこれ以上ないくらいトトロを前面に打ち出した喫茶店で、看板には「CHICHILLA CAFF」と書いてありますがその横の漢字名は「龍猫珈琲」と書かれてあり、「龍猫」というのは中国での「トトロ」の呼び方であるためモロです。確認したわけじゃないけどあっち方面の許可とか取ってないんじゃないかな。
お店の中も大体こんな感じで、そこらかしこにトトロのぬいぐるみが置かれてあります。私見ですが上海には日本でいう純喫茶みたいなレトロな喫茶店はそんな見ないものの、こうしたぬいぐるみを置いたりするファンシー喫茶はよく見られ、うちの近くにもクマのぬいぐるみがセットされてある喫茶店とかあります。なお余談ですが、京都市七条東洞院付近に疲れた感じしたクマのぬいぐるみが椅子に座っている喫茶店がありますが(多分今も)、興味はあったもののその近くの別の喫茶店でバイトしていてそこへの義理を果たすために一度も訪れることはありませんでした。
話は戻りますが今日訪れた時間は四時半頃で、店の中はほぼ満席でした。意外と人気あるんだなと思いつつやや高い値段設定の商品の中からココア(熱功克力)を頼んでホッと一息。ほかには各種のコーヒーのほか「龍猫珈琲」などもあり、前来た時に「龍猫珈琲」頼んだたら泡にトトロの絵を描いた状態で出されました。
味に関しては割としっかりしている方で、前飲んだコーヒーも悪くなく今日飲んだココアも森永のミルクココアに負けていません。料金はやや割高ですがその分コップがアメリカンなサイズでかなり大きく量があるので、興味がある上海在住者には意外とおすすめなスポットです。
なおココア飲みつつ店内で写真撮りつつ、タブレットPCを取り出して「富江」という漫画を読んでいました。富江が一体どんな漫画なのか知りたい方はこちらのサイトをご参照ください。
2016年3月26日土曜日
中国の人材派遣制度
なんかやたらとコメント欄で「中国の人材派遣制度も調べてほしい」というコメントが多く、マルクス主義的にこれってどうなのと思いながらも多分自分以外の人間となるとまず調べる人いないだろうなとも思ったので、やることにしました。真面目にもう人材派遣に関しては専門家もいい所だもう。
なお、取材自体は一ヶ月くらい前に完了してましたがほかの記事を優先していた余りに伸び伸びとなっていました。こんだけ毎日働きながら調べたりブログ書いたりと大忙しなのは一体どうなんだと今度映画が公開されるデッドプールにでも聞いてみたいくらいです。ってか早くこの映画見たい。
・中国法:中国「労務派遣暫定規定」の公布~派遣労働者の総量規制の具体化等~(弁護士法人 淀屋橋・山上合同)
はい、ってわけで上記サイトに二年前に改正された中国の派遣労働法がきっちり書かれています。一応私も原文を読んでいますが上のサイト内にある翻訳文は忠実に訳されており、正直言って私の出る幕がないです。
さすがにこれで終える訳に行かないので真面目に書きますが、中国には以前から派遣に関する労働法規定がありましたが二年前の2014年に抜本的な改正がされて現在に至ります。改正法で定められている主な規定としては
・労働者派遣事業は許可制
・企業が抱える派遣労働者数は全社員数の10%以内とする
・同一労働同一賃金の徹底
大きいものとしては二番目の10%制限で、これに関しては移行期間として二年間は罰則を適用せず、10%以上を抱えている法人は二年間で10%以内にせよとも書かれてあります。2014年から二年後は言うまでもなく今年2016年なので、実質的に10%制限は完全な既成事実となっています。
・海外の派遣事情 中国(一般社団法人人材派遣協会)
続いて毎年私がお世話になっている人材派遣協会が世界各国の人材派遣制度についていろいろまとめたページを用意していたのでこちらも引用させていただきます。なお上記ページは派遣協会のトップページからはいけない仕組みになっており、「こいつぅ( ´∀`)σ)Д`)」みたいな印象を覚えます。
このページで紹介されている内容は海外資料とかで現地の派遣協会への聞き取りを基に作成されており更新日は五年前の2011年ですが、なかなか参考になる情報があります。大きいものとしては主要な人材派遣会社として、「北京フェスコ、上海海外サービス、中国国際技術会社の3社で売上75%を占める」という記述があります。教えてあげてもいいんだけど、「北京フェスコ」はともかくとして「上海海外サービス」と書いている会社は恐らく「上海市対外服務有限公司(Shanghai Foreign Service cCo., Ltd)」のことで、恐らく英語名を直訳して書いたんだろうけど明らかに会社名の漢字間違えてます。横文字しか読めなかったのかな、ついでに言うとここもフェスコのグループ会社。
・北京外企人力資源服務有限公司(北京フェスコ)
・上海市対外服務有限公司(上海フェスコ)
・中国国際技術智力合作公司(中智)
※すべて日本語サイト
フェスコ、中智ともに半官半民の会社で、実質的に政府の一機関と見ても間違いではないでしょう。でもって事業内容は、実際に聞き取りしたわけではないので断言はできませんが、各サイトを見る限りだと人材派遣会社というよりは包括的人材マネジメントサービス会社といった方が適当な気がします。
二社ともどちらかと言えば海外企業の中国進出に当たってのローカルスタッフの採用支援から人事制度のアドバイス、コンサルティングを主要営業業務としているようにみられ、人材関連会社であることは間違いありませんが上記三社が派遣業界のシェアの大半を握っているかとなると、そうは言い切れないという気がします。なお中智のサイトを見ているとどこかで見た会社の名前が出てきて、なんでも社長が訪れたそうですがこんなとこ来る暇あったらマージン率公開しろよと思いました。
それでこっからが私個人の意見となりますが、そもそも私は中国で派遣社員を見たことがありません。工場などの一般工であれば直接契約、もしくは期間契約した方が明らかに安くて手っ取り早いですし、目先で動きがちな中国人経営者がわざわざ派遣社員を選んで採用するとも思いません。日本のように雇用の調整弁の役割として使うにも、中国の場合は日本と違って解雇する時はきちんと経営者が決断し、解雇給付や訴訟リスクを見越した上で解雇させるのでこれもあるとは負いません。についでに書くと、中国で人材派遣をしている日系企業も見たことないです。
では何故派遣制度があるのか。今回色々中国語でサイトを見ていたら、「この制度の運用によって国有企業などを始めとして幅広い雇用が出来るようになる」などという文句が多く見つかりました。注目すべきワードとしては「幅広い雇用」などではなく「国有企業」という言葉で、あくまで私の推論ですが、民間とは異なって採用基準などが設けられてて誰でも簡単に働かせることが出来ない国有企業などで外部から人員を入れたり、または国有企業同士で派遣し合ったりすることを可能にさせるため派遣制度を導入したのかもしれません。あくまで、私の推論ですが。
中国の派遣制度についてはざっとこんなもんですが、今後市場が拡大するかと言ったら少なくとも日本のようにはならないだろうというのが私の見立てです。中国は元々地元政府が日本のハローワークのように企業に代わって雇用対策として人員を集めたり、紹介したりすることが多く、これから民間の参入は増えていくでしょうが、派遣では日本ほどのメリットがなく直接雇用がベースのままであり続けると考えるからです。
そもそも、よく日本で派遣は格差があって苦しい立場だとかいろいろ言われていますが、私に言わせれば何を腑抜けたことをって鼻でせせら笑えてきます。過去にも何度か書いていますが派遣労働はまだ法律でその存在が規定されているのに対し、現地採用に至っては法の外に出てしまうのでありとあらゆる法の保護対象から外れる上、日本の中ではそもそも一般的に認知すらされていません。あんまり苦労自慢は好きじゃないのですが、もっとハードでスリリングでクレイジーな労働世界が存在するだけに派遣労働者の方々ももっと視野を広げてほしいなとかいうのが密かな願いです。
なお、取材自体は一ヶ月くらい前に完了してましたがほかの記事を優先していた余りに伸び伸びとなっていました。こんだけ毎日働きながら調べたりブログ書いたりと大忙しなのは一体どうなんだと今度映画が公開されるデッドプールにでも聞いてみたいくらいです。ってか早くこの映画見たい。
・中国法:中国「労務派遣暫定規定」の公布~派遣労働者の総量規制の具体化等~(弁護士法人 淀屋橋・山上合同)
はい、ってわけで上記サイトに二年前に改正された中国の派遣労働法がきっちり書かれています。一応私も原文を読んでいますが上のサイト内にある翻訳文は忠実に訳されており、正直言って私の出る幕がないです。
さすがにこれで終える訳に行かないので真面目に書きますが、中国には以前から派遣に関する労働法規定がありましたが二年前の2014年に抜本的な改正がされて現在に至ります。改正法で定められている主な規定としては
・労働者派遣事業は許可制
・企業が抱える派遣労働者数は全社員数の10%以内とする
・同一労働同一賃金の徹底
大きいものとしては二番目の10%制限で、これに関しては移行期間として二年間は罰則を適用せず、10%以上を抱えている法人は二年間で10%以内にせよとも書かれてあります。2014年から二年後は言うまでもなく今年2016年なので、実質的に10%制限は完全な既成事実となっています。
・海外の派遣事情 中国(一般社団法人人材派遣協会)
続いて毎年私がお世話になっている人材派遣協会が世界各国の人材派遣制度についていろいろまとめたページを用意していたのでこちらも引用させていただきます。なお上記ページは派遣協会のトップページからはいけない仕組みになっており、「こいつぅ( ´∀`)σ)Д`)」みたいな印象を覚えます。
このページで紹介されている内容は海外資料とかで現地の派遣協会への聞き取りを基に作成されており更新日は五年前の2011年ですが、なかなか参考になる情報があります。大きいものとしては主要な人材派遣会社として、「北京フェスコ、上海海外サービス、中国国際技術会社の3社で売上75%を占める」という記述があります。教えてあげてもいいんだけど、「北京フェスコ」はともかくとして「上海海外サービス」と書いている会社は恐らく「上海市対外服務有限公司(Shanghai Foreign Service cCo., Ltd)」のことで、恐らく英語名を直訳して書いたんだろうけど明らかに会社名の漢字間違えてます。横文字しか読めなかったのかな、ついでに言うとここもフェスコのグループ会社。
・北京外企人力資源服務有限公司(北京フェスコ)
・上海市対外服務有限公司(上海フェスコ)
・中国国際技術智力合作公司(中智)
※すべて日本語サイト
フェスコ、中智ともに半官半民の会社で、実質的に政府の一機関と見ても間違いではないでしょう。でもって事業内容は、実際に聞き取りしたわけではないので断言はできませんが、各サイトを見る限りだと人材派遣会社というよりは包括的人材マネジメントサービス会社といった方が適当な気がします。
二社ともどちらかと言えば海外企業の中国進出に当たってのローカルスタッフの採用支援から人事制度のアドバイス、コンサルティングを主要営業業務としているようにみられ、人材関連会社であることは間違いありませんが上記三社が派遣業界のシェアの大半を握っているかとなると、そうは言い切れないという気がします。なお中智のサイトを見ているとどこかで見た会社の名前が出てきて、なんでも社長が訪れたそうですがこんなとこ来る暇あったらマージン率公開しろよと思いました。
それでこっからが私個人の意見となりますが、そもそも私は中国で派遣社員を見たことがありません。工場などの一般工であれば直接契約、もしくは期間契約した方が明らかに安くて手っ取り早いですし、目先で動きがちな中国人経営者がわざわざ派遣社員を選んで採用するとも思いません。日本のように雇用の調整弁の役割として使うにも、中国の場合は日本と違って解雇する時はきちんと経営者が決断し、解雇給付や訴訟リスクを見越した上で解雇させるのでこれもあるとは負いません。についでに書くと、中国で人材派遣をしている日系企業も見たことないです。
では何故派遣制度があるのか。今回色々中国語でサイトを見ていたら、「この制度の運用によって国有企業などを始めとして幅広い雇用が出来るようになる」などという文句が多く見つかりました。注目すべきワードとしては「幅広い雇用」などではなく「国有企業」という言葉で、あくまで私の推論ですが、民間とは異なって採用基準などが設けられてて誰でも簡単に働かせることが出来ない国有企業などで外部から人員を入れたり、または国有企業同士で派遣し合ったりすることを可能にさせるため派遣制度を導入したのかもしれません。あくまで、私の推論ですが。
中国の派遣制度についてはざっとこんなもんですが、今後市場が拡大するかと言ったら少なくとも日本のようにはならないだろうというのが私の見立てです。中国は元々地元政府が日本のハローワークのように企業に代わって雇用対策として人員を集めたり、紹介したりすることが多く、これから民間の参入は増えていくでしょうが、派遣では日本ほどのメリットがなく直接雇用がベースのままであり続けると考えるからです。
そもそも、よく日本で派遣は格差があって苦しい立場だとかいろいろ言われていますが、私に言わせれば何を腑抜けたことをって鼻でせせら笑えてきます。過去にも何度か書いていますが派遣労働はまだ法律でその存在が規定されているのに対し、現地採用に至っては法の外に出てしまうのでありとあらゆる法の保護対象から外れる上、日本の中ではそもそも一般的に認知すらされていません。あんまり苦労自慢は好きじゃないのですが、もっとハードでスリリングでクレイジーな労働世界が存在するだけに派遣労働者の方々ももっと視野を広げてほしいなとかいうのが密かな願いです。
人生を偽った男
・18年間、妻を、家族を騙し続けた男(世界を驚かせた怪事件・猟奇事件)
私はこの事件についてテレビ番組の「ザ・世界仰天ニュース」で知ったので、この事件について既に知っている方もおられるかもしれません。正直な所、上記サイトに詳しい事件内容がまとめられているので私の方から紹介するまでもないのですが、話のネタとして一応自分の方でも簡単にまとめます。
・ジャン=クロード・ロマン(Wikipedia)
この事件の主人公であるジャン=クロード・ロマンはフランスの裕福な家に生まれ、名門であるリヨン大学の医学部に進学します。ロマンはそこで出会った女性と交際しますが破局してしまい、そのショックから大学の試験に落ちて落第して今います。しかしロマンは両親に対して無事に試験を合格したと嘘をつき、同級生たちにも同じ嘘をついて進級できなかったため本来は受講できない講義にも一緒に出続けていました。そして落第していない同級生たちが卒業する年次になった頃、就職先はどこか決まったかと尋ねられたロマンは卒業すら出来てないにもかかわらず、「WHO(世界保健機構)に決まった」とまたも嘘をつくのです。
こうした嘘が功を奏したのか破局した彼女とはよりを戻してその後結婚へと至りますが、ロマンのその後の人生も虚飾に満ちたものであり続けました。彼は毎日自宅を出てWHO本部のあるスイスのジュネーブへと通い、一般人でも入れるWHO本部の一階にある売店や図書館で時間を潰して夕方家に帰るというWHO職員に扮した生活を続け、給料は大学進学時に親から買ってもらったマンションを売却したお金をWHOからの給与であるように振込むことで家族にごまかしていました。その偽装された就職生活は徹底されたもので、WHOの会議に出るため出張すると言っては数日間外泊して、適当なお土産も見繕って持って帰るというほどだったそうです。
ロマンはこうした生活を実に18年間も続けました。途中、給与に振り込む資金が尽きたことから架空の儲け話をでっち上げては親類知人から金をだまし取りつつもこのような生活を続けてきましたが、ある日実際にWHOに勤務する知り合いの医師からWHO主催のクリスマスパーティに家族も参加できると聞いた妻が夫からそんな話を一度も聞いたことが無かったことを不審に感じ、「めったなことでは電話するな」と言われていたものの、WHO本部へ夫について問い合わせました。WHOからの返答は、「そのような名前の職員は過去にさかのぼってもいません」という回答でした。
ここからはロマンの供述によるものだから真実かどうか見極められませんが、既に預金が尽きて金策に悩んでいたロマンがいつものように帰宅すると憔悴した妻が待っており、「あなたは……誰なの?」と尋ねたとのことです。その言葉でこれまでの偽装がばれたと一瞬でわかったロマンは咄嗟に手直にあった鈍器で妻を殴り、そのまま殺害します。妻を殺害した後で自分の作ってきた、いや嘘で固めてきた人生が終わったと悟ったロマンは、このまま残していても不幸になるだけだと考え七歳と五歳の二人の押さない子供をライフルで射殺し、そのまま自分の両親の家へ訪れ両親も射殺しました。その後、ロマンは自宅に火をつけ自殺を試みるも火はすぐに消し止められ、結局彼だけが生き残り逮捕されたことで事件が明るみになることとなりました。
裁判にかけられたロマンは死刑のないフランスで最高刑となる無期懲役が科せられ、現在も生きているそうです。この数奇な事件については多くのメディアが取り上げており何度か映画化もされております。
たまにこのブログで私は「事実は小説よりも奇なり」という言葉を使いますが、想像を絶する現実というのは現代にあっても珍しくないなとよく考えるからです。この事件もまさにその一つで、一体何故そこまでして嘘をつき続けたのか、そしてその嘘を貫徹することは家族全員を殺害することよりも意味があったのかと思わせるくらい異常な事件内容です。
私個人の感想で述べると、このロマンはやはりプライドが人一倍に高い人間であったためプライドを崩すぐらいであればほかのすべてを犠牲にすることも問わない人物だったのではないかと思います。またここから発展すると、一家心中という行為はプライドを維持するがゆえに起こる行為なのかなという気も少しします。少なくとも、日本だけじゃなく案外普遍的に行われる行為であることは間違いなさそうです。
なんでこの事件を急に取り上げたのかというとちょうど今「ホラッチョ」ことショーンKの経歴詐称問題が盛り上がっており、「初めは小さな嘘だったのかもしれないけど本人も途中から抜け出せなくなってきたのかも」という批評があちこちで見られ、嘘を貫き続けようとした末路としてこの事件を思い出したからです。
また妙な自分語りとなりますが、私はこう見えても正直であることには自信があり、周囲からもよく「馬鹿正直すぎるからもっと肩の力を抜け」と本気で説得されることもあるほどです。確かに自分でもちょっと真面目過ぎると思うこともありますが本当に嘘だけは絶対につかないようにしており、例えどれだけ自分が不利になることが目に見えても、むしろ不利になること覚悟で聞かれてもないような情報もすべてあけっぴろげにしようとします。なんでそんなことするのかというと、嫌な部分を隠しながら人と付き合うのが後ろめたいと考えるからで、その嫌な部分が嫌われて離れられるというのなら仕方がないという諦念もあります。
ただこうした性格は社会生活上では不利になることが多く、特に就活の時なんか無駄に自分を大きく見せようとはせず等身大の自分を訴えたところほぼすべての会社から総スカン食らって書類選考も含めれば優に100社以上から落とされる羽目となりました。友人からはどうせ面接官も相手が嘘を多少ついている前提で見ているんだからもっと大きく見せろ、話を盛れと説得してきましたが昔から言うこと聞かないことには定評があるだけに、そうした説得には耳を貸さずに就活を続け、現在においても大体似たようなスタイルで生き続けています。
こんな性格しているせいでしなくてもいい苦労をしただろうし中には自分を誤解した人も多かったと思えいい事なんかほんと何一つなかったんじゃないかとすら考えていますが、それでも自分には一切後悔はなく、正直に真っ当に生きて来れたという自負があります。ちょうど今就活シーズンですが私のようなライフスタイルを就活を行う学生に強いるのは余りにも酷だと思うのでお奨めしませんがそれでも一言だけ言わせてもらうと、自分自身を偽ることだけは絶対にやってはなりません。たとえそれで一時の安寧を得たとしても、自分自身を偽ってしまうと段々と慣れが生じてそれこそここで語った「最初は小さな嘘だった」という末路を見るかもしれないからです。話を盛るというのはテクニックであり活用すべきかもしれませんが、越えてはならない一線というものをどうか念頭に置いてほしいというのが少々老け込んだ私からのお願いです。
おまけ
就活中、突然肺に穴空いて(肺気胸)入院したため、予定していた面接とか全部オジャンになってさすがにこの時は私もしょげました。でもって退院後初の面接で自分のウィークポイントはと聞かれ、しょげ込んでたもんだから、「逆境に弱いかもしれない」と答えたところ面接官が凄い困った顔してたのがやけに記憶に残ってます。三菱CAT(当時)はそれで落ちました。
けど今になってみると、中国現地で転職を決めたりするなど、むしろ自分は逆境下で恐ろしいほどの決断力とバイタリティを発揮しては何度も窮地を切り抜けており、スパロボで言うと特殊能力に「底力」があるんじゃないかっていうくらい追い詰められた状態で物凄い奮戦ぶりをみせます。なもんだから、あの時の自己分析は間違いだったなとちょい反省してます。
私はこの事件についてテレビ番組の「ザ・世界仰天ニュース」で知ったので、この事件について既に知っている方もおられるかもしれません。正直な所、上記サイトに詳しい事件内容がまとめられているので私の方から紹介するまでもないのですが、話のネタとして一応自分の方でも簡単にまとめます。
・ジャン=クロード・ロマン(Wikipedia)
この事件の主人公であるジャン=クロード・ロマンはフランスの裕福な家に生まれ、名門であるリヨン大学の医学部に進学します。ロマンはそこで出会った女性と交際しますが破局してしまい、そのショックから大学の試験に落ちて落第して今います。しかしロマンは両親に対して無事に試験を合格したと嘘をつき、同級生たちにも同じ嘘をついて進級できなかったため本来は受講できない講義にも一緒に出続けていました。そして落第していない同級生たちが卒業する年次になった頃、就職先はどこか決まったかと尋ねられたロマンは卒業すら出来てないにもかかわらず、「WHO(世界保健機構)に決まった」とまたも嘘をつくのです。
こうした嘘が功を奏したのか破局した彼女とはよりを戻してその後結婚へと至りますが、ロマンのその後の人生も虚飾に満ちたものであり続けました。彼は毎日自宅を出てWHO本部のあるスイスのジュネーブへと通い、一般人でも入れるWHO本部の一階にある売店や図書館で時間を潰して夕方家に帰るというWHO職員に扮した生活を続け、給料は大学進学時に親から買ってもらったマンションを売却したお金をWHOからの給与であるように振込むことで家族にごまかしていました。その偽装された就職生活は徹底されたもので、WHOの会議に出るため出張すると言っては数日間外泊して、適当なお土産も見繕って持って帰るというほどだったそうです。
ロマンはこうした生活を実に18年間も続けました。途中、給与に振り込む資金が尽きたことから架空の儲け話をでっち上げては親類知人から金をだまし取りつつもこのような生活を続けてきましたが、ある日実際にWHOに勤務する知り合いの医師からWHO主催のクリスマスパーティに家族も参加できると聞いた妻が夫からそんな話を一度も聞いたことが無かったことを不審に感じ、「めったなことでは電話するな」と言われていたものの、WHO本部へ夫について問い合わせました。WHOからの返答は、「そのような名前の職員は過去にさかのぼってもいません」という回答でした。
ここからはロマンの供述によるものだから真実かどうか見極められませんが、既に預金が尽きて金策に悩んでいたロマンがいつものように帰宅すると憔悴した妻が待っており、「あなたは……誰なの?」と尋ねたとのことです。その言葉でこれまでの偽装がばれたと一瞬でわかったロマンは咄嗟に手直にあった鈍器で妻を殴り、そのまま殺害します。妻を殺害した後で自分の作ってきた、いや嘘で固めてきた人生が終わったと悟ったロマンは、このまま残していても不幸になるだけだと考え七歳と五歳の二人の押さない子供をライフルで射殺し、そのまま自分の両親の家へ訪れ両親も射殺しました。その後、ロマンは自宅に火をつけ自殺を試みるも火はすぐに消し止められ、結局彼だけが生き残り逮捕されたことで事件が明るみになることとなりました。
裁判にかけられたロマンは死刑のないフランスで最高刑となる無期懲役が科せられ、現在も生きているそうです。この数奇な事件については多くのメディアが取り上げており何度か映画化もされております。
たまにこのブログで私は「事実は小説よりも奇なり」という言葉を使いますが、想像を絶する現実というのは現代にあっても珍しくないなとよく考えるからです。この事件もまさにその一つで、一体何故そこまでして嘘をつき続けたのか、そしてその嘘を貫徹することは家族全員を殺害することよりも意味があったのかと思わせるくらい異常な事件内容です。
私個人の感想で述べると、このロマンはやはりプライドが人一倍に高い人間であったためプライドを崩すぐらいであればほかのすべてを犠牲にすることも問わない人物だったのではないかと思います。またここから発展すると、一家心中という行為はプライドを維持するがゆえに起こる行為なのかなという気も少しします。少なくとも、日本だけじゃなく案外普遍的に行われる行為であることは間違いなさそうです。
なんでこの事件を急に取り上げたのかというとちょうど今「ホラッチョ」ことショーンKの経歴詐称問題が盛り上がっており、「初めは小さな嘘だったのかもしれないけど本人も途中から抜け出せなくなってきたのかも」という批評があちこちで見られ、嘘を貫き続けようとした末路としてこの事件を思い出したからです。
また妙な自分語りとなりますが、私はこう見えても正直であることには自信があり、周囲からもよく「馬鹿正直すぎるからもっと肩の力を抜け」と本気で説得されることもあるほどです。確かに自分でもちょっと真面目過ぎると思うこともありますが本当に嘘だけは絶対につかないようにしており、例えどれだけ自分が不利になることが目に見えても、むしろ不利になること覚悟で聞かれてもないような情報もすべてあけっぴろげにしようとします。なんでそんなことするのかというと、嫌な部分を隠しながら人と付き合うのが後ろめたいと考えるからで、その嫌な部分が嫌われて離れられるというのなら仕方がないという諦念もあります。
ただこうした性格は社会生活上では不利になることが多く、特に就活の時なんか無駄に自分を大きく見せようとはせず等身大の自分を訴えたところほぼすべての会社から総スカン食らって書類選考も含めれば優に100社以上から落とされる羽目となりました。友人からはどうせ面接官も相手が嘘を多少ついている前提で見ているんだからもっと大きく見せろ、話を盛れと説得してきましたが昔から言うこと聞かないことには定評があるだけに、そうした説得には耳を貸さずに就活を続け、現在においても大体似たようなスタイルで生き続けています。
こんな性格しているせいでしなくてもいい苦労をしただろうし中には自分を誤解した人も多かったと思えいい事なんかほんと何一つなかったんじゃないかとすら考えていますが、それでも自分には一切後悔はなく、正直に真っ当に生きて来れたという自負があります。ちょうど今就活シーズンですが私のようなライフスタイルを就活を行う学生に強いるのは余りにも酷だと思うのでお奨めしませんがそれでも一言だけ言わせてもらうと、自分自身を偽ることだけは絶対にやってはなりません。たとえそれで一時の安寧を得たとしても、自分自身を偽ってしまうと段々と慣れが生じてそれこそここで語った「最初は小さな嘘だった」という末路を見るかもしれないからです。話を盛るというのはテクニックであり活用すべきかもしれませんが、越えてはならない一線というものをどうか念頭に置いてほしいというのが少々老け込んだ私からのお願いです。
おまけ
就活中、突然肺に穴空いて(肺気胸)入院したため、予定していた面接とか全部オジャンになってさすがにこの時は私もしょげました。でもって退院後初の面接で自分のウィークポイントはと聞かれ、しょげ込んでたもんだから、「逆境に弱いかもしれない」と答えたところ面接官が凄い困った顔してたのがやけに記憶に残ってます。三菱CAT(当時)はそれで落ちました。
けど今になってみると、中国現地で転職を決めたりするなど、むしろ自分は逆境下で恐ろしいほどの決断力とバイタリティを発揮しては何度も窮地を切り抜けており、スパロボで言うと特殊能力に「底力」があるんじゃないかっていうくらい追い詰められた状態で物凄い奮戦ぶりをみせます。なもんだから、あの時の自己分析は間違いだったなとちょい反省してます。
2016年3月24日木曜日
言葉の軽い現代の政治家
また本題とは関係ありませんが、前から気に入って動画を見ていた猫がとうとう横歩きをし始めました。この桃太郎って猫は前から歩くの得意でしたがやけに手足が長い上に関節も軟らかく、地味にすごい猫な気がしてなりません。ってかむしろ猫っぽくないし。
・自民・大西氏「巫女のくせに」 自民好きでないと言われ(朝日新聞)
そんなわけで本題に入りますが、なんかまた政治家の妙な失言が報じられています。このニュースを見て最初に私が思ったこととしては、「お前に巫女さんの何がわかる!」っていう一言でしたが、そういう私も何もわかってないじゃんと気がつき人のこと言ってる場合じゃないなと反省しました。ちなみに神主をしている人によると巫女さんになる人は3タイプあって、コスプレ好き、手近なバイト感覚、ガチ霊感体質に分かれるそうです。
話を真面目な所に戻すと仮にこの発言が、「小娘のくせに何がわかる」とか、もしくは相手が男子大学生で「若造のくせに」だったらあんま失言にならなかったような気がします。なんかそう考えると「巫女のくせに」ということとどう違うのかっていう点で少し悩むところで、そこまで取り上げるほどの失言なのかなと思うと同時に、こんなしょうもないことまでいちいち口に出すあたり最近の政治家の言葉は本当に軽いなと思えてなりません。
一々例を挙げたら切りがありませんが民主党系の議員らは出来もしない、予算根拠もない政策を平気で口にするし、森元首相も根拠なく「国立競技場の金は東京都も負担するって言ってたぞ(実際には言っていない)」と言って混乱させるし、またほかの議員らも政策を批判する時に「国民を無視している」というようななんか重厚さのかけらもない言葉ばかりしか口にしません。
全体的に教養が感じられないというかウィットに欠けたセリフばかりで、聞いてる側からすると印象に残らない物が多いような気がします。ここ最近でまだなるほどと思ったのは不倫して辞職した宮崎元議員に対し妻の金子議員が言ってのけた、「恥かいてきなさい」という言葉くらいで、他にはもう何も記憶に残っていません。まぁ安倍首相が口にした、「妻がペット用の食品食べてた」ってのは覚えてますが。
中国にいるとやはりこちらの政治家はもっと言葉を大事にしているというか、スローガン的に同じ言葉を繰り返し使うことで自分の印象を際立たせてアピールしようとする姿勢が見られます。具体的には胡錦濤前総書記は「和階社会(=平等社会)」という言葉を使い、今の習近平総書記は「反腐敗」という言葉を多用してクリーンさを印象付け、自分の敵対勢力は汚職ばかりしているという構図を構え政争に明け暮れています。
日本でもまだ昔の政治家はそういう言葉を大事にしたというか印象に残る言葉を用いており、比較的近い時代だと小泉元首相の「自民党をぶっこうわす」とか、「自衛隊の行くところが非武装地帯だ」など、ワンフレーズポリティクスなどと言っては言葉が軽いとメディアは批判してましたが、今やその「ワンフレーズ」すらいえない政治家ばかりの現状を見るとまだマシだったような気がしてなりません。
・椎名悦三郎(Wikipedia)
ここでちょっと古い政治家の名前を出しますが、戦後から高度経済成長期にかけて活躍した椎名悦三郎なんかは非常に名言の多い政治家だったとよく聞きます。ある程度の世代以上であれば「椎名裁定」で有名ですが、岸伸介の懐刀として元官僚という肩書に偽りなくテクノクラート的に政策全般を幅広く担当しただけでなく外相としても難しい交渉をいくつもまとめあげ、実績から見ても間違いなく名政治家の一人として上げるに足る人物です。
そんな椎名ですが、何でも落語が好きだったそうです。なもんだから答弁での切り返しが非常にうまく、いくつか例を挙げると外相時代に戦前の朝鮮支配に対し「深く反省している」とはどういう事かと問われ、「しみじみ反省しているという意味です」と言い返しています。
それ以上にすごいのが安保条約の議論中、その意義について国会で説明する際に、「要はアメリカが番犬のようなものと考えてもらえばいい」といったところ野党から、「アメリカを番犬呼ばわりとは何事か」と言われ再び答弁に立った椎名は、「失礼、番犬様でした」と答弁したそうです。この答弁には批判した野党議員を含め議会全体で大爆笑し、「番犬様ならほなしゃあない」とばかりに丸く収まったそうです。
私もこのブログで記事にした、自民党の丸山議員の「奴隷出身のオバマ大統領が~」という失言はその内容もさることながら全くウィットもユーモアもない下品な言い方で、上記の椎名の発言と比べると人物としての差が見て取れます。政治家にあれこれ求めすぎるのもなんですが、やはりもう少し聞いてて「おっ」と言わせるような見事な一言が言える政治家が今後はもっと出てきてもらいたいものです。
2016年3月23日水曜日
千葉のマッドシティ~カフェ・ド・カオリ
最近やたらマッドシティの記事が多いですが、これは単純に私の体力が付きかけているだけで、サクッと書けるためにこうなってるだけです。先週末はしっかり休んだつもりだったけど、昨日の火曜日の時点でもう貯め込んだ体力使い切りました。
・松戸のフレンチカフェレストラン カフェ・ド・カオリ
今日紹介するのは松戸在住中に週一ペースで通っていた喫茶店のカフェ・ド・カオリです。ここは松戸駅東口を出てすぐ地上に降りたところ、地下へと続く階段を下りた先にある喫茶店です。ってか松戸駅東口は無駄に入り組んでてなんか場所説明するのが面倒だ。
あまりこのブログではピーアールしていませんが私は学生の頃に京都駅前の喫茶店でバイトしており、そこの奥さんに鍛えてもらってコーヒー四つ(ソーサー付)なら片手でお盆に載せて余裕で運べます。あと地味にパン切りは習得が早く、途中からはずっと私一人で食パン切ってました。
なもんだから喫茶店には今に至るまでよく通っておりそこそこコーヒーの味の違いも飲んで説明することもできるのですが、そんな私が松戸在住時に一番気に入っていたのがこのカフェ・ド・カオリで、ってか長いから省略してカオリで、冷凍たこ焼きを買い込む癖のある友人にも行ってみろと指図しましたがあまり反応良くなかったから多分行ってないだろうな。
このお店を一言で言い表すなら昔ながらのレトロな喫茶店、といったところでしょう。写真や画像の無断転載禁止と書かれているためホームページの写真を引用できないのですが、店内はほんと昔ながらの喫茶店、ついでに言えば客層もマダム中心で自分くらいの年齢の人間はあんまいなかった気がします。そうしたレトロな雰囲気自体も好きでしたがそれ以上に気に入っていたのは提供される品の品質の良さで、コーヒーはもとよりケーキ、でもってシチューやハンバーグといった食事メニューが格別に味がよかったです。
はっきり言うと各品の単価は他の喫茶店と比べてやや割高ですが、飲み物や料理の味の良さは価格にしっかり見合っており、大学構内のトイレットペーパーをパクろうかと画策したほどケチなことで有名な私ですらきちんと通うくらい大したものでした。何度か店員に料理作り方とか聞きましたが、ハンバーグのソースにはリンゴをすりつぶしたものも混ぜたりするなどかなり手が加えられているようです。
ほかにもいつごろから店をやっているのかについても一度聞いたことありましたが、元々は別の所で開いていたお店を現在の場所へ移転してきたとのことで、「地下に潜ってからはかれこれ20年以上は経ちますかね」と、なんかマフィアっぽい返答されたのがやけに記憶に残ってます。
・松戸のフレンチカフェレストラン カフェ・ド・カオリ
今日紹介するのは松戸在住中に週一ペースで通っていた喫茶店のカフェ・ド・カオリです。ここは松戸駅東口を出てすぐ地上に降りたところ、地下へと続く階段を下りた先にある喫茶店です。ってか松戸駅東口は無駄に入り組んでてなんか場所説明するのが面倒だ。
あまりこのブログではピーアールしていませんが私は学生の頃に京都駅前の喫茶店でバイトしており、そこの奥さんに鍛えてもらってコーヒー四つ(ソーサー付)なら片手でお盆に載せて余裕で運べます。あと地味にパン切りは習得が早く、途中からはずっと私一人で食パン切ってました。
なもんだから喫茶店には今に至るまでよく通っておりそこそこコーヒーの味の違いも飲んで説明することもできるのですが、そんな私が松戸在住時に一番気に入っていたのがこのカフェ・ド・カオリで、ってか長いから省略してカオリで、冷凍たこ焼きを買い込む癖のある友人にも行ってみろと指図しましたがあまり反応良くなかったから多分行ってないだろうな。
このお店を一言で言い表すなら昔ながらのレトロな喫茶店、といったところでしょう。写真や画像の無断転載禁止と書かれているためホームページの写真を引用できないのですが、店内はほんと昔ながらの喫茶店、ついでに言えば客層もマダム中心で自分くらいの年齢の人間はあんまいなかった気がします。そうしたレトロな雰囲気自体も好きでしたがそれ以上に気に入っていたのは提供される品の品質の良さで、コーヒーはもとよりケーキ、でもってシチューやハンバーグといった食事メニューが格別に味がよかったです。
はっきり言うと各品の単価は他の喫茶店と比べてやや割高ですが、飲み物や料理の味の良さは価格にしっかり見合っており、大学構内のトイレットペーパーをパクろうかと画策したほどケチなことで有名な私ですらきちんと通うくらい大したものでした。何度か店員に料理作り方とか聞きましたが、ハンバーグのソースにはリンゴをすりつぶしたものも混ぜたりするなどかなり手が加えられているようです。
ほかにもいつごろから店をやっているのかについても一度聞いたことありましたが、元々は別の所で開いていたお店を現在の場所へ移転してきたとのことで、「地下に潜ってからはかれこれ20年以上は経ちますかね」と、なんかマフィアっぽい返答されたのがやけに記憶に残ってます。
千葉のマッドシティ~清原氏の入院先
報道を既にみている方には早いですが、何かとお騒がせな元プロ野球選手の清原氏が留置所を出所後、持病である糖尿病の治療のために向かい入院した病院というのはなんとマッドシティこと松戸市にある病院とのことです。具体的な名前もわかりますが、ぶっちゃけ私は一度もお世話になったことが無く訪れたこともない病院だったのと向こうもあんまり名前出されたくないだろうから割愛させていただきます。
なお子供の頃はやたら骨折多くて、地元の整形外科にはしょっちゅう通ってました。あと自転車の乗り過ぎだったのかどうかまではわかりませんが左臀部にしょっちゅう血膿が溜まり、腫れ上がる度に新松戸にある足立外科胃腸科でメス入れて切ってもらってました。切られる際に溜まった血膿が抜け出ていくのが割とリアルに感じてました。
話は本題に戻りますが、なんでもその入院先の病院で張り込んでいた記者たちに昨日突然、清原氏からの依頼によるものだとして弁当(焼肉)が配られたそうです。ただ多くの記者たちはこの弁当に一切手を付けなかったとのことで、折角の好意と食べ物を粗末にしているという声もあれば、ジャーナリストたるもの金品の類は一切受け取るべきではなかったとの声もあり、そこそこ議論の種となっている気がします。なおスポニチの記者はしっかり食べてその弁当の内容を記事にしたそうです、ってか私も読んだけどねその記事。
結論から言うと、こんなもの受け取らなくて当然だし受け取った時点でジャーナリスト失格です。ただスポニチなどの娯楽系メディアであればこの限りでなく、弁当内容をレポート記事にするのも彼らならむしろアリかなと思います。
私自身の経験を述べると、企業のメディアを対象にした発表会へ赴く際にはよく上司から、「絶対に金とか受け取るなよ」と厳しく言い含められておりました。何故なら金品を受け取ってしまうとそれがどれだけ小さな金額とはいえ買収行為として成立し、たとえ向こうが何の要求をしてこなかったとしてもジャーナリストの独立性は確実に損なわれます。
考えても見てください。ある会社や人物について褒め称える記事が書かれたとして、その記事を書いた記者が相手から何かしらの金品を受け取っていたとなると果たしてその記事は公平な観点から書かれているのか読者からしたら疑問を覚えざるを得ません。逆に批判したとしても何故批判するような相手から金品を受け取るのか、こっちは人格的に疑問を覚えざるを得なくなり、どちらにしろ記事に対する信用性はガタ落ちとなるわけです。
そして記者自身にとっても何が怖いかっていうと後から、「あいつ実は受け取っていたんだぜ」と後年にばらされることです。実際に野中広務元官房長官が、「田原総一郎氏だけは頑としてうけとらなかった」と述べた上で官房機密費を多くのジャーナリストに配っていたという事実を暴露したことがありましたが、こんな感じで後から言われるとその記者のそれまでに積み上げてきたキャリアが一気に崩壊する恐れもあるだけに、記者にとっても疑わしいと思うものは絶対に拒否し、変に慣れてしまわないようにしょうもない品物もあまり受け取らないように心掛けることが大事だとよく教えられました。
とはいえ、記者であっても取材相手と一緒に食事したりカラオケもしたりします。今揉めている野球賭博もそうですがどの辺が受け取っていいのか悪いのかという線引きはやや見え辛いです。敢えて私の経験で述べると、
・現金、またはすぐ換金可能な現金同等物は完全アウト
・誕生日や送別会などのイベントとは関係なく送られてくるプレゼントも基本アウト
・発表会などに来場した客全員に配られる粗品ならOK(メディア関係者のみが対象でないため)
・容疑者や政治家など影響力のある個人から送られてくるものはすべてアウト
今回の清原氏の例は4番目に当たり、本人にその気がなくとも買収行為と周囲からみなされる恐れがあるために記者らは受け取るべきではなかったというのが私の見方です。もっとも私が注目したのは受け取ったのか受け取らなかったのではなく、何故こんな行為を清原氏が取ったのかという疑問でした。
単純に本人が張り込んでいる記者らを慮って送ろうとしたのかもしれませんが、記者からしたら弁当なんか買ってくるよりとっとと記者会見の一つでもしてくれた方がずっとありがたいはずです。では買収の意図はあったのか。恐らくですがそういうのは全くなかったと思いますがだからこそ私はそこに疑問を感じます。
突然仕出し弁当を発注して配ることで買収とみられないだろうか、こうした点についてまるで考慮した痕跡が見られずつくづく空気が読めないというか何をすべきで何をしてはならないのか、この人はそういうことを全く考えていないのではという風に思えてなりません。それこそ一緒に作業しているスタッフみんなにお弁当を買ってくるのならわかりますが、一向に取材に応じない自分に対して張り込んでいる縁もゆかりもない記者らに突然弁当を配ろうだなんて突飛に感じますし、また向こうもどんな対応するかをちゃんと考えたのでしょうか。第一、弁当発注する暇あったら先程挙げたように記者会見を開くとか、お世話になった人たちへ謝罪の手紙を書くとかもっと他にやるべきことがたくさんあるような気がしてなりません。この点で私は疑問を覚えました。
気遣いというのは気遣いの仕方があると考えます。やっぱそれが出来るか出来ないか、お仕着せの気遣いになっていないか、どうもその辺がちゃんとわかってないんだろうなって過去の行動からも見ていて思うわけでした。
なお子供の頃はやたら骨折多くて、地元の整形外科にはしょっちゅう通ってました。あと自転車の乗り過ぎだったのかどうかまではわかりませんが左臀部にしょっちゅう血膿が溜まり、腫れ上がる度に新松戸にある足立外科胃腸科でメス入れて切ってもらってました。切られる際に溜まった血膿が抜け出ていくのが割とリアルに感じてました。
話は本題に戻りますが、なんでもその入院先の病院で張り込んでいた記者たちに昨日突然、清原氏からの依頼によるものだとして弁当(焼肉)が配られたそうです。ただ多くの記者たちはこの弁当に一切手を付けなかったとのことで、折角の好意と食べ物を粗末にしているという声もあれば、ジャーナリストたるもの金品の類は一切受け取るべきではなかったとの声もあり、そこそこ議論の種となっている気がします。なおスポニチの記者はしっかり食べてその弁当の内容を記事にしたそうです、ってか私も読んだけどねその記事。
結論から言うと、こんなもの受け取らなくて当然だし受け取った時点でジャーナリスト失格です。ただスポニチなどの娯楽系メディアであればこの限りでなく、弁当内容をレポート記事にするのも彼らならむしろアリかなと思います。
私自身の経験を述べると、企業のメディアを対象にした発表会へ赴く際にはよく上司から、「絶対に金とか受け取るなよ」と厳しく言い含められておりました。何故なら金品を受け取ってしまうとそれがどれだけ小さな金額とはいえ買収行為として成立し、たとえ向こうが何の要求をしてこなかったとしてもジャーナリストの独立性は確実に損なわれます。
考えても見てください。ある会社や人物について褒め称える記事が書かれたとして、その記事を書いた記者が相手から何かしらの金品を受け取っていたとなると果たしてその記事は公平な観点から書かれているのか読者からしたら疑問を覚えざるを得ません。逆に批判したとしても何故批判するような相手から金品を受け取るのか、こっちは人格的に疑問を覚えざるを得なくなり、どちらにしろ記事に対する信用性はガタ落ちとなるわけです。
そして記者自身にとっても何が怖いかっていうと後から、「あいつ実は受け取っていたんだぜ」と後年にばらされることです。実際に野中広務元官房長官が、「田原総一郎氏だけは頑としてうけとらなかった」と述べた上で官房機密費を多くのジャーナリストに配っていたという事実を暴露したことがありましたが、こんな感じで後から言われるとその記者のそれまでに積み上げてきたキャリアが一気に崩壊する恐れもあるだけに、記者にとっても疑わしいと思うものは絶対に拒否し、変に慣れてしまわないようにしょうもない品物もあまり受け取らないように心掛けることが大事だとよく教えられました。
とはいえ、記者であっても取材相手と一緒に食事したりカラオケもしたりします。今揉めている野球賭博もそうですがどの辺が受け取っていいのか悪いのかという線引きはやや見え辛いです。敢えて私の経験で述べると、
・現金、またはすぐ換金可能な現金同等物は完全アウト
・誕生日や送別会などのイベントとは関係なく送られてくるプレゼントも基本アウト
・発表会などに来場した客全員に配られる粗品ならOK(メディア関係者のみが対象でないため)
・容疑者や政治家など影響力のある個人から送られてくるものはすべてアウト
今回の清原氏の例は4番目に当たり、本人にその気がなくとも買収行為と周囲からみなされる恐れがあるために記者らは受け取るべきではなかったというのが私の見方です。もっとも私が注目したのは受け取ったのか受け取らなかったのではなく、何故こんな行為を清原氏が取ったのかという疑問でした。
単純に本人が張り込んでいる記者らを慮って送ろうとしたのかもしれませんが、記者からしたら弁当なんか買ってくるよりとっとと記者会見の一つでもしてくれた方がずっとありがたいはずです。では買収の意図はあったのか。恐らくですがそういうのは全くなかったと思いますがだからこそ私はそこに疑問を感じます。
突然仕出し弁当を発注して配ることで買収とみられないだろうか、こうした点についてまるで考慮した痕跡が見られずつくづく空気が読めないというか何をすべきで何をしてはならないのか、この人はそういうことを全く考えていないのではという風に思えてなりません。それこそ一緒に作業しているスタッフみんなにお弁当を買ってくるのならわかりますが、一向に取材に応じない自分に対して張り込んでいる縁もゆかりもない記者らに突然弁当を配ろうだなんて突飛に感じますし、また向こうもどんな対応するかをちゃんと考えたのでしょうか。第一、弁当発注する暇あったら先程挙げたように記者会見を開くとか、お世話になった人たちへ謝罪の手紙を書くとかもっと他にやるべきことがたくさんあるような気がしてなりません。この点で私は疑問を覚えました。
気遣いというのは気遣いの仕方があると考えます。やっぱそれが出来るか出来ないか、お仕着せの気遣いになっていないか、どうもその辺がちゃんとわかってないんだろうなって過去の行動からも見ていて思うわけでした。
2016年3月21日月曜日
続「熱血硬派くにおくん」の思い出
ある朝目覚めると、「喪黒福造VS闇金ウシジマくん」というタイトルが唐突に浮かんできました。キャッチコピーはやっぱ、「どっちが勝っても、夢がない」かな。
本題に移りますが大分昔にも似たような記事を書いているものの、なんかまた書きたくなってきたのでレトロゲーの「熱血硬派くにおくん」について書きます。
・熱血硬派くにおくんシリーズリンク(ゲームカタログ)
「熱血硬派くにおくん」というのは1990年前後のファミコン時代に発売された一連のゲームソフトの事です。当初こそタイトルにそぐわず不良がバトルする硬派なアクションゲームだったのですが、主人公のくにおくんが「スポーツ万能」という設定であったことからどんどんと展開が広がる、というより脱線していき、ドッチボールやサッカー、ホッケーなどのスポーツをするゲームが作られていきました。ただそれらのゲームでは普通にスポーツするというわけではなく、今考えるとスポーツの皮を被った半端なく無茶苦茶で暴力的なゲームであったようにしか思えません。それがいいのだけれど。
シリーズ化初期に出されたのはドッチボールのゲームでしたが、普通のドッチボールならボールを当てられたらその時点で内野選手はアウトとなって外野へ行きますが、何故かくにおくんの世界のドッチボールは相手が倒れるまでボールをぶつける、というか相手を倒すためにボールをぶつけ続けるというルールで行われ、双方のチームで必殺ボールが飛び交ってコート外まで選手が吹っ飛び続けるという、一体誰が考えたんだこんなゲームという恐ろしい有様になっています。さらにアイスホッケーのゲームに至ると、試合の勝敗こそ得点によって決まりますが試合中には直接スティックで相手選手を殴ることができればそのままパンチやキックもかませられ、反則はあるにはありますがスティックで殴ることは問題なしという、もはやスポーツじゃないだろこれというゲームデザインになっています。
その後、スーパーファミコンの時代でもシリーズは続いて第一作目と同様に不良の喧嘩バトルものとなる「初代熱血硬派くにおくん」というタイトルが発売されておりますが、舞台はやけにリアルな情景の大阪で、街中を歩いていると不良やヤクザが襲ってくるのはもちろんの事、主婦やOL、阪神ファンも問答無用で殴りかかってくるなど世紀末な大阪が繰り広げられています。生憎このタイトルは遊んだことがないのですが、梅田周辺などキタ地域よりも難波辺りのミナミの方が物騒でケンカも売られやすいという設定にされてるそうでなかなかリアルなゲームだなと思います。
他にも運動会をテーマにしたゲームもあってこれは子供の頃に友達ともよく遊びましたが、普通に競技をこなすより水泳中に相手を溺れさせたり、走ってる最中に鉄アレイ投げつけたり、梯子から蹴落としたりする方がずっと効率が良いという、狂ったゲーム内容だった気がします。昔大学の後輩が長期休みの間に自由度の高いゲームがしたいといったことがあったので、「くにおくんやればいいだろ。あれは鉄アレイとか木刀、タイヤを使って路上にいる人、果てには味方すらも見境なく殴れるあたり自由度高いじゃん」といったことがありますが、「そんな自由度は要らない」と拒否されました。
改めて考えるとこのくにおくんシリーズはよく暴力ゲームの代名詞として挙げられる「グランドセフトオート」よりもずっと暴力的なのではと、ふと思いました。グランドセフトなら鉄砲撃ったり戦車出せたりしますが、くにおくんは飛び道具は使わず一切ステゴロで殴る蹴るのみで、かえってこっちの方が妙なリアルさというかエグさを感じます。だからいいんだけど。
このゲームを作っていた会社はとうの昔に廃業しており現在は版権を買い取った会社が一部をリメイクで発売しているこそすれども、どうもリメイクが悪くて過去のユーザーからは悪評しか出ておりません。しかし今だからこそハイスペックなリメイク、それこそコーエーテクモ辺りに「くにおくん無双」みたいなタイトルで「1000人の不良とタイマン」みたいな3Dアクションにして出してもらえないかなという密かな願望があります。仮に3Dにするとして、「にんげんぎょらい」とかどう再現するんだろう……。
本題に移りますが大分昔にも似たような記事を書いているものの、なんかまた書きたくなってきたのでレトロゲーの「熱血硬派くにおくん」について書きます。
・熱血硬派くにおくんシリーズリンク(ゲームカタログ)
「熱血硬派くにおくん」というのは1990年前後のファミコン時代に発売された一連のゲームソフトの事です。当初こそタイトルにそぐわず不良がバトルする硬派なアクションゲームだったのですが、主人公のくにおくんが「スポーツ万能」という設定であったことからどんどんと展開が広がる、というより脱線していき、ドッチボールやサッカー、ホッケーなどのスポーツをするゲームが作られていきました。ただそれらのゲームでは普通にスポーツするというわけではなく、今考えるとスポーツの皮を被った半端なく無茶苦茶で暴力的なゲームであったようにしか思えません。それがいいのだけれど。
シリーズ化初期に出されたのはドッチボールのゲームでしたが、普通のドッチボールならボールを当てられたらその時点で内野選手はアウトとなって外野へ行きますが、何故かくにおくんの世界のドッチボールは相手が倒れるまでボールをぶつける、というか相手を倒すためにボールをぶつけ続けるというルールで行われ、双方のチームで必殺ボールが飛び交ってコート外まで選手が吹っ飛び続けるという、一体誰が考えたんだこんなゲームという恐ろしい有様になっています。さらにアイスホッケーのゲームに至ると、試合の勝敗こそ得点によって決まりますが試合中には直接スティックで相手選手を殴ることができればそのままパンチやキックもかませられ、反則はあるにはありますがスティックで殴ることは問題なしという、もはやスポーツじゃないだろこれというゲームデザインになっています。
その後、スーパーファミコンの時代でもシリーズは続いて第一作目と同様に不良の喧嘩バトルものとなる「初代熱血硬派くにおくん」というタイトルが発売されておりますが、舞台はやけにリアルな情景の大阪で、街中を歩いていると不良やヤクザが襲ってくるのはもちろんの事、主婦やOL、阪神ファンも問答無用で殴りかかってくるなど世紀末な大阪が繰り広げられています。生憎このタイトルは遊んだことがないのですが、梅田周辺などキタ地域よりも難波辺りのミナミの方が物騒でケンカも売られやすいという設定にされてるそうでなかなかリアルなゲームだなと思います。
他にも運動会をテーマにしたゲームもあってこれは子供の頃に友達ともよく遊びましたが、普通に競技をこなすより水泳中に相手を溺れさせたり、走ってる最中に鉄アレイ投げつけたり、梯子から蹴落としたりする方がずっと効率が良いという、狂ったゲーム内容だった気がします。昔大学の後輩が長期休みの間に自由度の高いゲームがしたいといったことがあったので、「くにおくんやればいいだろ。あれは鉄アレイとか木刀、タイヤを使って路上にいる人、果てには味方すらも見境なく殴れるあたり自由度高いじゃん」といったことがありますが、「そんな自由度は要らない」と拒否されました。
改めて考えるとこのくにおくんシリーズはよく暴力ゲームの代名詞として挙げられる「グランドセフトオート」よりもずっと暴力的なのではと、ふと思いました。グランドセフトなら鉄砲撃ったり戦車出せたりしますが、くにおくんは飛び道具は使わず一切ステゴロで殴る蹴るのみで、かえってこっちの方が妙なリアルさというかエグさを感じます。だからいいんだけど。
このゲームを作っていた会社はとうの昔に廃業しており現在は版権を買い取った会社が一部をリメイクで発売しているこそすれども、どうもリメイクが悪くて過去のユーザーからは悪評しか出ておりません。しかし今だからこそハイスペックなリメイク、それこそコーエーテクモ辺りに「くにおくん無双」みたいなタイトルで「1000人の不良とタイマン」みたいな3Dアクションにして出してもらえないかなという密かな願望があります。仮に3Dにするとして、「にんげんぎょらい」とかどう再現するんだろう……。
2016年3月20日日曜日
栃木女児殺害事件の遺体状況を巡る矛盾
先日に私はこのブログで現在審理が続けられている2005年に起こった栃木女児殺害事件の裁判について、容疑者として挙げられた男性は冤罪の可能性が濃いのではないかという意見を書きました。
・栃木女児殺害事件の冤罪可能性について
冤罪と疑う理由については複数あり、それぞれポイント別に上記記事で解説しております。このように疑う一番大きな理由としてはあまり合理的ではありませんが捜査を行っていたのが足利事件を生んだ栃木県警という理由からで、次に大きなものとなると被害者の遺体状況を巡る疑問点があり、この論点については報道だとややわかりづらい面もあると思えるため今日は少し掘り下げて説明してみたいと思います。
・遺棄現場での殺害は「ありえない」 遺体解剖の法医学者が証言
・法医学者「遺体状況、自白と矛盾しない」(どちらも産経新聞より)
何故遺体を巡る状況が本裁判で議論となったのかですが、その発端は事件発覚当時に遺体を実際に検死した法医学者が裁判に出廷し、「容疑者の自白内容と遺体状況が一致しない」と述べたことからでした。一体どんな点が一致しなかったのかというと、大別すると以下の二点に集約されます。
1、遺体発見現場の流血の痕跡
2、発見時の遺体の姿勢
1番に関しては非常にわかりやすく、要は犯人はどこで被害者を殺害したのかということなのですが、検察が出してきた自白内容によると犯人は林道に車を止めて車内、もしくは車外で被害者をナイフを刺し殺した後、林道脇の山林に死体を投げ捨てたということとなっております。この主張に対し検死を行った本田克也筑波大教授は、
「現場に残った血液のルミノール反応は指を切ったか鼻血程度の量。(もし現場で殺害して)大量の血液が出た場合は血だまりなどができるはず」
だと指摘し、自白内容と現場状況に矛盾があると証言しております。
次に2番目についてですが、こちらがやや複雑で報道記事を一読した後では私も最初理解できませんでした。また報道に出ている情報も限られているため、あくまでここで述べる内容は報道内容から類推する私の推測であるということを前提として読んでいただくようお願いします。
本田教授によると、発見時の遺体の体勢は「右肩が浮き、逆方向に頭が向いていた」 とのことです。上記リンク先以外の報道でも可動できる限界近くまで首が曲がっていたと書かれており、また「車内のシートのような場所で寝かせて殺害、死後硬直した後に遺棄した可能性がある」と書かれてあることから、恐らくは下記図のような姿勢で死後硬直が始まっていたのではないかと類推しております。
このイメージは記事にも書かれている通り自動車のシートに座る、または寝かせられた状態で運ばれてきたという証言から作ってみたものですが。ポイントとしては言うまでもなく頭の位置で、左肩にもたれかかるように首が前へ傾いており、車のシートにシートベルトで固定されたまま寝たりするとできる姿勢になっています。仮に検察が提出した自白内容の通りに殺害してすぐ山林に遺棄したとなると、山林の斜面に寝かされたのなら首が傾くといったこのような姿勢になることは考え辛く、血液反応といい、被害者はどこか別の場所で殺害され、車で運ばれる間に死後硬直が始まった後で山林に遺体が遺棄されたと考える方が合理的ではないかというのが本田教授の意図であると考えられます。
・栃木女児殺害事件の冤罪可能性について
冤罪と疑う理由については複数あり、それぞれポイント別に上記記事で解説しております。このように疑う一番大きな理由としてはあまり合理的ではありませんが捜査を行っていたのが足利事件を生んだ栃木県警という理由からで、次に大きなものとなると被害者の遺体状況を巡る疑問点があり、この論点については報道だとややわかりづらい面もあると思えるため今日は少し掘り下げて説明してみたいと思います。
・遺棄現場での殺害は「ありえない」 遺体解剖の法医学者が証言
・法医学者「遺体状況、自白と矛盾しない」(どちらも産経新聞より)
何故遺体を巡る状況が本裁判で議論となったのかですが、その発端は事件発覚当時に遺体を実際に検死した法医学者が裁判に出廷し、「容疑者の自白内容と遺体状況が一致しない」と述べたことからでした。一体どんな点が一致しなかったのかというと、大別すると以下の二点に集約されます。
1、遺体発見現場の流血の痕跡
2、発見時の遺体の姿勢
1番に関しては非常にわかりやすく、要は犯人はどこで被害者を殺害したのかということなのですが、検察が出してきた自白内容によると犯人は林道に車を止めて車内、もしくは車外で被害者をナイフを刺し殺した後、林道脇の山林に死体を投げ捨てたということとなっております。この主張に対し検死を行った本田克也筑波大教授は、
「現場に残った血液のルミノール反応は指を切ったか鼻血程度の量。(もし現場で殺害して)大量の血液が出た場合は血だまりなどができるはず」
だと指摘し、自白内容と現場状況に矛盾があると証言しております。
次に2番目についてですが、こちらがやや複雑で報道記事を一読した後では私も最初理解できませんでした。また報道に出ている情報も限られているため、あくまでここで述べる内容は報道内容から類推する私の推測であるということを前提として読んでいただくようお願いします。
本田教授によると、発見時の遺体の体勢は「右肩が浮き、逆方向に頭が向いていた」 とのことです。上記リンク先以外の報道でも可動できる限界近くまで首が曲がっていたと書かれており、また「車内のシートのような場所で寝かせて殺害、死後硬直した後に遺棄した可能性がある」と書かれてあることから、恐らくは下記図のような姿勢で死後硬直が始まっていたのではないかと類推しております。
発見時の遺体姿勢 (Excelで作成) |
このイメージは記事にも書かれている通り自動車のシートに座る、または寝かせられた状態で運ばれてきたという証言から作ってみたものですが。ポイントとしては言うまでもなく頭の位置で、左肩にもたれかかるように首が前へ傾いており、車のシートにシートベルトで固定されたまま寝たりするとできる姿勢になっています。仮に検察が提出した自白内容の通りに殺害してすぐ山林に遺棄したとなると、山林の斜面に寝かされたのなら首が傾くといったこのような姿勢になることは考え辛く、血液反応といい、被害者はどこか別の場所で殺害され、車で運ばれる間に死後硬直が始まった後で山林に遺体が遺棄されたと考える方が合理的ではないかというのが本田教授の意図であると考えられます。
またこれも別の記事に書かれている内容ですが、被害者の体に残ったナイフによるものと思われる傷跡はすべて横向きに刺されていたとのことです。一々解説するまでもないですが、立ったまま向き合って刺されたのなら普通は刃先は縦を向くと思われ、それこそ運転席から助手席に向かって刺したというのなら横向きとなるのも自然です。
この本田教授の意見に対して岩瀬博太郎東大教授は「矛盾しない」と述べており、殺害時刻の推定に使われた直腸温度について「「1時間に3度下がる計算式もある」もという証言をしていますが、聞いててちょっとほんまかいなと思う節があります。イレギュラーな計算方式を出すのならイレギュラーが起こるデータを出すのが筋だと思うのですが。
もっとも、私自身がこの方面の素人であることを考えたらどちらが正しいかを判断する能力はありません。あくまでここに書いたのは素人の目線で、「どちらかと言えば本田教授の意見の方が信憑性がある」と感じただけで、出来ることならもう一人、別の法医学者がこの遺体状況をどう見るかについて意見してほしいなと願う限りです。
ただ、検察が何故検死された結果と異なる自白内容をわざわざ出してきたのかについては簡単に推測が出来ます。今回の事件ではNシステムの自動車通行記録を唯一の証拠として容疑者を逮捕しておりますが、恐らくこの通行時刻とつじつまを合わせるため、殺害時刻を実際の検視結果からずらす必要があったため、現場状況とは異なり「その場で殺害された」ってことにしたいのだと思われます。
あまり報道はされていませんが容疑者の男性は台湾生まれの日本に帰化した人物で、報道では長年引きこもりだったと言われていますがその一方で偽ブランド品の買い付けのため海外にも出国しており、何が言いたいのかというとでっちあげるに当たって差し障りが無く、また負のイメージも氾濫させられるなど冤罪の条件が割と揃っているなということです。
私的自走車メーカーの分野別技術力ランキング
半日眠ってだるいので用意していた面倒くさい記事は後回しにして書いてて楽しい記事を書くことにします。っていうか半日寝た後でいうのなんですが、これ書いている現在も眠くてしょうがないです。
決して詳しいというほどではないしそれほど運転する機会も多くはないのですがよく自動車メーカーの技術について解説すると割と周囲の反応が良いので、今日は私から見た分野別の技術力について日系自動車メーカーのランキングを勝手に書いてこうと思います。前持って書いておきますがあくまでこのランキングは私の目から見たあまり根拠のない意見であって、あまり本気にせず話半分に受け取ってもらえるとありがたいです。
<ガソリンエンジン>
一位、マツダ
二位、トヨタ
三誌、スズキ
正直な所、トヨタが一位でもいいかなという気がするのですが現在ではスタンダードとなっているアイドリングストップ機能を「スカイアクティブエンジン」で真っ先に導入したのがマツダであることと、全体的にガソリンエンジンの燃費も高い水準を維持していることからマツダに軍配を上げました。
トヨタはハイブリッドエンジンばかり注目されがちですがノーマルのガソリンエンジンもその性能は高く評価され、昨年に発表したエンジンも燃費能力をグッと引き上げており十分評価に値すると思います。スズキについてはエネチャージに代表されるバッテリーと連動したエンジン技術を考慮して三位に付けました。
<ハイブリッドエンジン>
一位、トヨタ
~越えられない壁~
二位、ホンダ
これは誰が何と言おうとも評価を変えるつもりはありません。ハイブリッドエンジンにおいては現時点においてもトヨタがダントツの安定性と技術的優位性を維持しており、ハイブリッドとはとても呼べないようなしょうもないエンジンをハイブリッドと言ってのけたホンダは最新のフィットハイブリッドでようやくゼロスタートを導入したものの、発売してすぐ5回のリコール出すなど全く話になりませんでした。かつては「エンジンのホンダ」とも言われたそうですが、ホンダのエンジンの優れたところを挙げろと言われても自分は挙げられる自信がありません。
なお、スズキが去年出したソリオにハイブリッドエンジンを載せておりますが、こちらに関してはまだ評価レビューを集めてないので今回は見送ります。ハイブリッドというにはそれほど高い燃費能力ではないものの、あのサイズにハイブリッドシステムを乗っけただけでも評価には値する気がしますが。
<ディーゼルエンジン>
一位、マツダ
二位以下、三菱、日産、トヨタ、いすゞ
これも揺るがないでしょう。VWがペテンなディーゼルエンジンだっただけに、間違いなくマツダが現状で世界ナンバーワンのディーゼルエンジンを作っているといっても過言ではありません。二位以下については一応ディーゼルエンジンを作っているメーカーですが、トラック向けを作るいすゞ以外は正直あまりこの方面の技術開発に熱心というわけではないでしょう。
<自動ブレーキシステム>
一位、スバル
二位、トヨタ
三位、日産
「アイサイト」で自動ブレーキステムを先んじて導入したスバルこと富士重工がこの分野でナンバーワンだと考えます。国土交通省が行った性能比較テストでも一位が確かレクサス、二位がインフィニティの車種で三位にスバルのインプレッサが来ましたが、一位と二位の車種には値段の高い超高性能な認識装置が搭載されており、一般的な車間距離認識装置(確かレーザー飛ばす)で上位陣に食い込んだスバルは大したものでしょうし、普通のユーザーが使う車種を考えたらこちらに軍配を上げるべきと思いました。
<4WDシステム>
一位、スバル
二位、マツダ
三位、三菱
この4WDでもスバルの優位は揺るがないというか、雪国の人間からしたらスバル以外有り得ないとよく聞きます。二位のマツダですが、あまり世間では評価されているように見えないものの専門家の間ではスバルの「フルタイム4WD」に勝るとも劣らない「セミタイム4WD」を導入しているとよく聞きます。セミタイム4WDというのは普段は2輪が駆動して必要な時だけ4輪が駆動するというシステムで、常に4輪が駆動するフルタイム4WDと比べるとタイムラグがあって反応が悪いとされますが、マツダのは半端なく自然に4輪駆動へ移行すると言われています。試してみたいんだけど機会がないなぁ。
<ターボチャージャー>
一位、三菱
二位、日産
三位、スバル
三菱、というよりその親会社の三菱重工が市場で出回っている大半のターボチャージャーユニットを作っているだけからこの結果となりました。あとは実際にターボを導入している車の実績から決めましたが、日産が地味に私が好きなスーパーチャージャーをノートに乗っけてたので二位にして、「ハイパワーターボ+4WD」を未だにコンスタントで出し続けているスバルを三位にしました。
こう書いておきながらなんですが、スバルは「4WD」とは言わず「AWD」と主張してます。「4WD」のが語呂いいのに。
<アウトデザイン>
一位、マツダ
二位、スズキ
三位、ダイハツ
これは単純に好みの問題かもしれませんが、このところのデザインで見るとマツダが日系の中で群を抜いていると思います。特に現行のアテンザなんか、上海の新天地で並み居る海外の高級車メーカーの車と並んでいても不自然に見えず、実際中国でも高く評価されていると感じます。
二位のスズキもハスラーを筆頭に中々挑戦的なデザインで車を出してきており、実際にそのハスラーは車体バランスもさることながらデザインの良さで売れたような気がします。ただ、海外メディアにスクープされた次期スイフトはややアテンザのオマージュっぽい。三位のダイハツは完全に自分の好みで選びました。
決して詳しいというほどではないしそれほど運転する機会も多くはないのですがよく自動車メーカーの技術について解説すると割と周囲の反応が良いので、今日は私から見た分野別の技術力について日系自動車メーカーのランキングを勝手に書いてこうと思います。前持って書いておきますがあくまでこのランキングは私の目から見たあまり根拠のない意見であって、あまり本気にせず話半分に受け取ってもらえるとありがたいです。
<ガソリンエンジン>
一位、マツダ
二位、トヨタ
三誌、スズキ
正直な所、トヨタが一位でもいいかなという気がするのですが現在ではスタンダードとなっているアイドリングストップ機能を「スカイアクティブエンジン」で真っ先に導入したのがマツダであることと、全体的にガソリンエンジンの燃費も高い水準を維持していることからマツダに軍配を上げました。
トヨタはハイブリッドエンジンばかり注目されがちですがノーマルのガソリンエンジンもその性能は高く評価され、昨年に発表したエンジンも燃費能力をグッと引き上げており十分評価に値すると思います。スズキについてはエネチャージに代表されるバッテリーと連動したエンジン技術を考慮して三位に付けました。
<ハイブリッドエンジン>
一位、トヨタ
~越えられない壁~
二位、ホンダ
これは誰が何と言おうとも評価を変えるつもりはありません。ハイブリッドエンジンにおいては現時点においてもトヨタがダントツの安定性と技術的優位性を維持しており、ハイブリッドとはとても呼べないようなしょうもないエンジンをハイブリッドと言ってのけたホンダは最新のフィットハイブリッドでようやくゼロスタートを導入したものの、発売してすぐ5回のリコール出すなど全く話になりませんでした。かつては「エンジンのホンダ」とも言われたそうですが、ホンダのエンジンの優れたところを挙げろと言われても自分は挙げられる自信がありません。
なお、スズキが去年出したソリオにハイブリッドエンジンを載せておりますが、こちらに関してはまだ評価レビューを集めてないので今回は見送ります。ハイブリッドというにはそれほど高い燃費能力ではないものの、あのサイズにハイブリッドシステムを乗っけただけでも評価には値する気がしますが。
<ディーゼルエンジン>
一位、マツダ
二位以下、三菱、日産、トヨタ、いすゞ
これも揺るがないでしょう。VWがペテンなディーゼルエンジンだっただけに、間違いなくマツダが現状で世界ナンバーワンのディーゼルエンジンを作っているといっても過言ではありません。二位以下については一応ディーゼルエンジンを作っているメーカーですが、トラック向けを作るいすゞ以外は正直あまりこの方面の技術開発に熱心というわけではないでしょう。
<自動ブレーキシステム>
一位、スバル
二位、トヨタ
三位、日産
「アイサイト」で自動ブレーキステムを先んじて導入したスバルこと富士重工がこの分野でナンバーワンだと考えます。国土交通省が行った性能比較テストでも一位が確かレクサス、二位がインフィニティの車種で三位にスバルのインプレッサが来ましたが、一位と二位の車種には値段の高い超高性能な認識装置が搭載されており、一般的な車間距離認識装置(確かレーザー飛ばす)で上位陣に食い込んだスバルは大したものでしょうし、普通のユーザーが使う車種を考えたらこちらに軍配を上げるべきと思いました。
<4WDシステム>
一位、スバル
二位、マツダ
三位、三菱
この4WDでもスバルの優位は揺るがないというか、雪国の人間からしたらスバル以外有り得ないとよく聞きます。二位のマツダですが、あまり世間では評価されているように見えないものの専門家の間ではスバルの「フルタイム4WD」に勝るとも劣らない「セミタイム4WD」を導入しているとよく聞きます。セミタイム4WDというのは普段は2輪が駆動して必要な時だけ4輪が駆動するというシステムで、常に4輪が駆動するフルタイム4WDと比べるとタイムラグがあって反応が悪いとされますが、マツダのは半端なく自然に4輪駆動へ移行すると言われています。試してみたいんだけど機会がないなぁ。
<ターボチャージャー>
一位、三菱
二位、日産
三位、スバル
三菱、というよりその親会社の三菱重工が市場で出回っている大半のターボチャージャーユニットを作っているだけからこの結果となりました。あとは実際にターボを導入している車の実績から決めましたが、日産が地味に私が好きなスーパーチャージャーをノートに乗っけてたので二位にして、「ハイパワーターボ+4WD」を未だにコンスタントで出し続けているスバルを三位にしました。
こう書いておきながらなんですが、スバルは「4WD」とは言わず「AWD」と主張してます。「4WD」のが語呂いいのに。
<アウトデザイン>
一位、マツダ
二位、スズキ
三位、ダイハツ
これは単純に好みの問題かもしれませんが、このところのデザインで見るとマツダが日系の中で群を抜いていると思います。特に現行のアテンザなんか、上海の新天地で並み居る海外の高級車メーカーの車と並んでいても不自然に見えず、実際中国でも高く評価されていると感じます。
二位のスズキもハスラーを筆頭に中々挑戦的なデザインで車を出してきており、実際にそのハスラーは車体バランスもさることながらデザインの良さで売れたような気がします。ただ、海外メディアにスクープされた次期スイフトはややアテンザのオマージュっぽい。三位のダイハツは完全に自分の好みで選びました。
2016年3月19日土曜日
半日寝るのが俺の正義(ジャスティス)
このところ仕事が忙しく、残業はそんなにないですが業務時間中はニュータイプもびっくりなくらいにずっと集中して作業しているので毎朝起きるのがマジ辛かったです。なので土曜の今日はしっかり休もうと半日寝るのが俺の正義(ジャスティス)と昨晩に決めた結果、
・0時~8時(8時間)
昨晩からの就寝。一旦起きて朝食とって洗濯する。
・9時~11時(2時間)
二度寝。ふらふらしながらパズドラして昼食を食べに外へ出かける。
・13時~16時(3時間)
昼寝。起きて自転車乗ってスーパー(アピタ)行って、豚肉焼いて晩御飯。
以上のように、計13時間くらい睡眠をとりました。っていうか寝過ぎて少しだるいんですけど。
考えてみると先々週の土日は150kmも自転車乗りまわしたりするなどやや調子に乗っていた節があり、疲労がたまっているというのも無理ないです。そういいながらも今冬は鼻が詰まることが一回もないなど病気知らずのまま春を迎えつつあり、後輩からもたまに言われますが地味に体力が学生時代よりも豊富にあるという事実が我ながら理解できません。っていうかなんかこのところ自分の体がでかくなってる気がするし、食事量も増えてます。
さっきもスーパーで買ってきた豚肉2切れとご飯一合くらい食べた後、半額になってたどら焼きとベルギーワッフル、柿の種を食べましたが、最後に残った10元(180円)で買ってきた小倉ようかんを口にするかで悩んでます。ちなみにお昼ご飯は日本食屋でサバ定食を食べて、昼寝する前に途中のパン屋で買ってきたチョコチップメロンパンも食べています。
紙幅が余っているのでついでだから私の体重について少し書くと、やや異常なくらい痩せています。というのも中学生の頃から今に至るまで常に55~58kgの間でしかほぼ変動が無く、26歳の頃に一回だけ無理して食べて60kg台に乗せたことがありますがすぐにまた58kgに落ちました。運動する前にまず体重を増やさないと意味がないのですが、ある程度体重が増えると途端に食が細くなってどうにも増やし続けることが出来ませんでした。
多分胃袋自体が極端に小さいのではと推測しており、急に空腹を覚えて動作が鈍くなることもあり周りにはよく、「歩くのがやたら早いが燃費が極端に悪く、スポーツカーみたいな体質」と自分で評しています。なので食欲のある今の状態も今しばらくだけかもしれません。
・0時~8時(8時間)
昨晩からの就寝。一旦起きて朝食とって洗濯する。
・9時~11時(2時間)
二度寝。ふらふらしながらパズドラして昼食を食べに外へ出かける。
・13時~16時(3時間)
昼寝。起きて自転車乗ってスーパー(アピタ)行って、豚肉焼いて晩御飯。
以上のように、計13時間くらい睡眠をとりました。っていうか寝過ぎて少しだるいんですけど。
考えてみると先々週の土日は150kmも自転車乗りまわしたりするなどやや調子に乗っていた節があり、疲労がたまっているというのも無理ないです。そういいながらも今冬は鼻が詰まることが一回もないなど病気知らずのまま春を迎えつつあり、後輩からもたまに言われますが地味に体力が学生時代よりも豊富にあるという事実が我ながら理解できません。っていうかなんかこのところ自分の体がでかくなってる気がするし、食事量も増えてます。
さっきもスーパーで買ってきた豚肉2切れとご飯一合くらい食べた後、半額になってたどら焼きとベルギーワッフル、柿の種を食べましたが、最後に残った10元(180円)で買ってきた小倉ようかんを口にするかで悩んでます。ちなみにお昼ご飯は日本食屋でサバ定食を食べて、昼寝する前に途中のパン屋で買ってきたチョコチップメロンパンも食べています。
紙幅が余っているのでついでだから私の体重について少し書くと、やや異常なくらい痩せています。というのも中学生の頃から今に至るまで常に55~58kgの間でしかほぼ変動が無く、26歳の頃に一回だけ無理して食べて60kg台に乗せたことがありますがすぐにまた58kgに落ちました。運動する前にまず体重を増やさないと意味がないのですが、ある程度体重が増えると途端に食が細くなってどうにも増やし続けることが出来ませんでした。
多分胃袋自体が極端に小さいのではと推測しており、急に空腹を覚えて動作が鈍くなることもあり周りにはよく、「歩くのがやたら早いが燃費が極端に悪く、スポーツカーみたいな体質」と自分で評しています。なので食欲のある今の状態も今しばらくだけかもしれません。
2016年3月18日金曜日
衆参ダブル選挙はあるのか?
どうでもいいことですが私のパソコンはアプリケーションエラーが起こる度に、「くっそー」という音声が鳴ります。この音声は某伝説のクソゲー「デスクリムゾン」に使われているSEなのですが、昔たまたまこのSEをネット上で拾う機会があり何かに使えないかと考えたところ、折角だからパソコン使っててよく聞くサウンドエフェクトに充てようとセットしました。一回、名古屋に左遷されたうちの親父と一緒にパソコン弄ってたらこの音声が鳴って、「くっそー言いよったでこのパソコン!?」とビビってました。
・2016年最大の政治イベント「衆参ダブル選挙」に注目せよ(田原総一郎の政財界「ここだけの話」)
そんなわけで本題ですが、今日はちょっと議論にもなっている「2016年に衆参ダブル選挙はあるのか」について意見を書いていきます。
まず現時点で確定していることとして、3年ごとに半数改選の参議院は今年夏には確実に選挙を行わなければなりません。それに対し衆議院は前回選挙が2014年12月に実施されており、衆議院議員の任期が4年であることから2018年までは何も急いで解散する必要は無かったりします。にも拘らず何故前回選挙から一年半後の今年夏に解散が予想されているのか、それにはいくつかの要因が挙げられており、上記の田原総一郎氏のサイトではそれらがわかりやすく指摘されております。
1、2017年の消費税増税
現在のスケジュールだと2017年に消費税を現行の8%から10%へとへ引き上げる予定となっておりますが、言うまでもなく増税したら支持率は下がるので選挙にも影響します。「だったら増税前に選挙してしまえばいいじゃない」というのがこの要因です、以上。
2、2020年の東京五輪
こちらもスケジュールネタですが、2020年の東京五輪までに最低でもあと一回は選挙を行う必要があります。自民党、ひいては安倍首相としてはこの国家イベントに政権与党を維持したまま臨みたいと考えており、それならば比較的有利な今年中にも選挙を行い万全な状態でオリンピックを迎えようという考え方です。もっとも、五輪委員会のレベルが低すぎてこのままだと聖火なしの競技場になってしまいそうですが。
3、憲法改正
これは最近になって安倍首相も口にするようになったので真実味が増していますが、現政権内での憲法改正を達成できるように敢えてダブル選挙に臨み、衆参で改正が狙えるほどの大量議席を狙うという見方です。
さすが田原氏というだけあってどの要因も私から見て納得できる意見ですが、特に三番目に関しては長くその理由や背景を述べており田原氏の中でもイチオシの意見かと思われます。この田原氏による三つの意見に加え私からももう一つ、何故ダブル選挙をやるのかという理由をここで提示します。
4、まとまりのない野党とそのさみしい懐事情
民主党と維新の会が合併を決めましたが政党名を何にするかすら決まらず公募に至って未だに決まっていないなど、野党連合とは言いながらのっけからかなりまとまりのない状態が続いています。共産党も野党同士で立候補者を調整するべきなどと主張して、ってかむしろ言いだしっぺで、次回選挙に向けて手を取り合うとは言っていますが私の予想だと各選挙区にどの党から立候補者を出すのかで必ず揉めると思われ、むしろ混乱するとしか思えません。
またこれは一部で言われていることですが、民主党を始めとして各野党共に懐事情というか政党の資金がかなり枯渇し始めており、参議院選を乗り切るだけでも大変だというのにダブル選挙となると一気に資金がショートして選挙どころではなくなるという説もあります。実際民主党の支持者や支持団体は減ってきているだけでなく初期のスポンサーであった鳩山家とも距離を置いてますし、表立っては言われないけど相当厳しい財政状態ではないかと伺えます。だからこそ選挙区を調整して立候補者の重複を避けたいという発想につながるのですが。
以上の四つの理由から、確かに現状ではダブル選挙となる公算が高いように思われます。しかし選挙といってもTPPもまとまったし、消費税もコース通りだし、マイナス金利も導入したしで、選挙の争点となる話題がほとんどないのも事実で果たしてこの状態のまま選挙に打って出るのかというとやや疑問に感じるところもあります。安倍首相はこれから作っていくつもりなのかもしれませんが。
議席数を増やすという一点にこだわるなら、野党がまとまり切れていない今が大チャンスであることには変わりません。この点をどう見るか、安倍首相の政局勘が試される事態といっても間違いないでしょう。
・2016年最大の政治イベント「衆参ダブル選挙」に注目せよ(田原総一郎の政財界「ここだけの話」)
そんなわけで本題ですが、今日はちょっと議論にもなっている「2016年に衆参ダブル選挙はあるのか」について意見を書いていきます。
まず現時点で確定していることとして、3年ごとに半数改選の参議院は今年夏には確実に選挙を行わなければなりません。それに対し衆議院は前回選挙が2014年12月に実施されており、衆議院議員の任期が4年であることから2018年までは何も急いで解散する必要は無かったりします。にも拘らず何故前回選挙から一年半後の今年夏に解散が予想されているのか、それにはいくつかの要因が挙げられており、上記の田原総一郎氏のサイトではそれらがわかりやすく指摘されております。
1、2017年の消費税増税
現在のスケジュールだと2017年に消費税を現行の8%から10%へとへ引き上げる予定となっておりますが、言うまでもなく増税したら支持率は下がるので選挙にも影響します。「だったら増税前に選挙してしまえばいいじゃない」というのがこの要因です、以上。
2、2020年の東京五輪
こちらもスケジュールネタですが、2020年の東京五輪までに最低でもあと一回は選挙を行う必要があります。自民党、ひいては安倍首相としてはこの国家イベントに政権与党を維持したまま臨みたいと考えており、それならば比較的有利な今年中にも選挙を行い万全な状態でオリンピックを迎えようという考え方です。もっとも、五輪委員会のレベルが低すぎてこのままだと聖火なしの競技場になってしまいそうですが。
3、憲法改正
これは最近になって安倍首相も口にするようになったので真実味が増していますが、現政権内での憲法改正を達成できるように敢えてダブル選挙に臨み、衆参で改正が狙えるほどの大量議席を狙うという見方です。
さすが田原氏というだけあってどの要因も私から見て納得できる意見ですが、特に三番目に関しては長くその理由や背景を述べており田原氏の中でもイチオシの意見かと思われます。この田原氏による三つの意見に加え私からももう一つ、何故ダブル選挙をやるのかという理由をここで提示します。
4、まとまりのない野党とそのさみしい懐事情
民主党と維新の会が合併を決めましたが政党名を何にするかすら決まらず公募に至って未だに決まっていないなど、野党連合とは言いながらのっけからかなりまとまりのない状態が続いています。共産党も野党同士で立候補者を調整するべきなどと主張して、ってかむしろ言いだしっぺで、次回選挙に向けて手を取り合うとは言っていますが私の予想だと各選挙区にどの党から立候補者を出すのかで必ず揉めると思われ、むしろ混乱するとしか思えません。
またこれは一部で言われていることですが、民主党を始めとして各野党共に懐事情というか政党の資金がかなり枯渇し始めており、参議院選を乗り切るだけでも大変だというのにダブル選挙となると一気に資金がショートして選挙どころではなくなるという説もあります。実際民主党の支持者や支持団体は減ってきているだけでなく初期のスポンサーであった鳩山家とも距離を置いてますし、表立っては言われないけど相当厳しい財政状態ではないかと伺えます。だからこそ選挙区を調整して立候補者の重複を避けたいという発想につながるのですが。
以上の四つの理由から、確かに現状ではダブル選挙となる公算が高いように思われます。しかし選挙といってもTPPもまとまったし、消費税もコース通りだし、マイナス金利も導入したしで、選挙の争点となる話題がほとんどないのも事実で果たしてこの状態のまま選挙に打って出るのかというとやや疑問に感じるところもあります。安倍首相はこれから作っていくつもりなのかもしれませんが。
議席数を増やすという一点にこだわるなら、野党がまとまり切れていない今が大チャンスであることには変わりません。この点をどう見るか、安倍首相の政局勘が試される事態といっても間違いないでしょう。
2016年3月17日木曜日
省庁移転が指し示す未来とは?
いくつか報道が出ておりますが消費者庁を徳島県へ、文化庁を京都府へそれぞれ一部の人員を移転させ、今後の省庁移転のテストを行うとのことです。消費者庁はぶっちゃけどこでもいいのですが文化庁、あと観光庁なんかは確かに主戦場の京都に置く方が筋だと思えるのでなかなか悪くない案だと思え、また当初検討されていた特許庁などはその機能の面から東京に据え置くという判断も間違っていないように思います。
ただ気になるのは、この話が本当に降ってわいたかのように突然出てきたということです。「なんで中国でずっと生活してるのに日本の芸能界事情にやたら詳しいの?」と、よく聞かれるほど耳聡い私が、事もあろうかこういった政治ネタを今まで耳にしないというのはほとんどないように思え、首都移転話ならともかくこうした省庁移転話が急に騒ぎ出したことの背景は一体何なのかと少し気になります。
結論から言うと、案外東京を中心とした大地震が予測されており今のうちに役人たちは東京から逃げる準備を始めたんじゃないかなと、少しふざけてですが勝手に想像しています。この解釈は元々は漫画の「こち亀」で言われていた話で、いざ大地震が本格的に予想されたら政治家や役人が真っ先に逃げるぞとキャラクターが述べており、子供心にもなるほどと当時思った話でした。
もちろんそんな風にはなってもらいたくはないですが、それにしてもあまりにも急に省庁移転話が進むもんだから嫌が応にも頭をよぎるわけで、仮に予想されているとしたらいつくらいに起きるのかと考えるとこちらも真っ先に思い浮かぶのは「2020年」です。
2020年といえば東京五輪の開催予定年度ですが、聖火台もない競技場で何をするのかなどといろいろ疑問も少なくないもののそれは今回置いといて、この年はオリンピックだけでなくもう一つあるキーワードと結びつく年でもあります。わかる人にはもうわかるでしょうがそう、あのアキラが覚醒する年です。
・AKIRA(Wikipedia)
アキラとは大友克弘氏が制作した漫画、並びに映画作品で、特に映画の方が1988年の政策ながらも未だに日本アニメ映画の最高傑作という呼び声も高く、私自身もそのように考えています。
この作品中の世界でも2020年に東京五輪が開かれることとなっており、その直前で会場の工事が進む2019年の日本で比類なき超能力を持つ少年のアキラが覚醒し、SOLが発射されたりして東京は崩壊するわけですが、もしかしたら省庁移転の背景にはアキラの覚醒が間近に迫っているからかもしれません。マジで。
なお昨日、上司が別の部署の人に送るメールがccで私にも届いたのですが、宛名に敬称が付けられておらず名字だけで呼び捨てになっていました。すぐに「失礼しました」ってメールが後から送られてきたのですがここはひとつ場を和ますために、「さんをつけろよこのデコスケ野郎!」って言おうかと思いましたが、むしろ一触即発な事態に発展しかねないと思ったので結局何も言いませんでした。ピーキー過ぎて、自分には扱えない発言でしたでしょうし。
おまけ
真偽ははっきり確認できないものの、映画版「AKIRA」で金田と鉄雄の対決シーンの原画を担当したのはあの梅津康臣氏だという話を少し耳にしました。何気に梅津氏は以前から評価していたというか動きのヤバいアニメシーンを作る人なので、なるほどなと妙に納得しました。
ただ気になるのは、この話が本当に降ってわいたかのように突然出てきたということです。「なんで中国でずっと生活してるのに日本の芸能界事情にやたら詳しいの?」と、よく聞かれるほど耳聡い私が、事もあろうかこういった政治ネタを今まで耳にしないというのはほとんどないように思え、首都移転話ならともかくこうした省庁移転話が急に騒ぎ出したことの背景は一体何なのかと少し気になります。
結論から言うと、案外東京を中心とした大地震が予測されており今のうちに役人たちは東京から逃げる準備を始めたんじゃないかなと、少しふざけてですが勝手に想像しています。この解釈は元々は漫画の「こち亀」で言われていた話で、いざ大地震が本格的に予想されたら政治家や役人が真っ先に逃げるぞとキャラクターが述べており、子供心にもなるほどと当時思った話でした。
もちろんそんな風にはなってもらいたくはないですが、それにしてもあまりにも急に省庁移転話が進むもんだから嫌が応にも頭をよぎるわけで、仮に予想されているとしたらいつくらいに起きるのかと考えるとこちらも真っ先に思い浮かぶのは「2020年」です。
2020年といえば東京五輪の開催予定年度ですが、聖火台もない競技場で何をするのかなどといろいろ疑問も少なくないもののそれは今回置いといて、この年はオリンピックだけでなくもう一つあるキーワードと結びつく年でもあります。わかる人にはもうわかるでしょうがそう、あのアキラが覚醒する年です。
・AKIRA(Wikipedia)
アキラとは大友克弘氏が制作した漫画、並びに映画作品で、特に映画の方が1988年の政策ながらも未だに日本アニメ映画の最高傑作という呼び声も高く、私自身もそのように考えています。
この作品中の世界でも2020年に東京五輪が開かれることとなっており、その直前で会場の工事が進む2019年の日本で比類なき超能力を持つ少年のアキラが覚醒し、SOLが発射されたりして東京は崩壊するわけですが、もしかしたら省庁移転の背景にはアキラの覚醒が間近に迫っているからかもしれません。マジで。
なお昨日、上司が別の部署の人に送るメールがccで私にも届いたのですが、宛名に敬称が付けられておらず名字だけで呼び捨てになっていました。すぐに「失礼しました」ってメールが後から送られてきたのですがここはひとつ場を和ますために、「さんをつけろよこのデコスケ野郎!」って言おうかと思いましたが、むしろ一触即発な事態に発展しかねないと思ったので結局何も言いませんでした。ピーキー過ぎて、自分には扱えない発言でしたでしょうし。
おまけ
真偽ははっきり確認できないものの、映画版「AKIRA」で金田と鉄雄の対決シーンの原画を担当したのはあの梅津康臣氏だという話を少し耳にしました。何気に梅津氏は以前から評価していたというか動きのヤバいアニメシーンを作る人なので、なるほどなと妙に納得しました。
2016年3月15日火曜日
美的による東芝白物家電部門買収について
マジこのところ繁忙期なせいか忙しくてすごい眠いです(ノД`)~゜。ネムー
でも律儀にブログ書く当たりは自分らしいです。
・東芝、白物家電売却へ=中国・美的と最終調整(時事通信)
そんなわけで今日取り上げるのは何kな期待されている気もするので東芝白物家電部門の売却話に絡めて、売却先の美的集団(Midea、ミデア)について書きます。どうでもいいですが「ミデア」って検索するとガンダムに出てくるあの黄色い輸送機が出てきますが、スパロボの護衛ステージでしょっちゅう撃墜されるのをなんか思い出しました。
美的集団というのは記事にも書かれている通り中国の家電メーカーです。中国の家電メーカーというと三洋の白物家電部門を買収したハイアール(海爾)が日本ではやや知名度があるものの、それ以外となると恐らく大半の方がどんなメーカーがあるのか全く知らないのではないかと思います。
主だったメーカーとしてはテレビだとTCLやスカイワースがありますがこの二社はあんま生活家電には手を出しておらず、生活家電で括るならハイアール、グリー(格力)、ギャランツ(格蘭仕)、スポー(蘇伯爾)、ジョイヤング(九陽)などありますが、こうした数ある有名どころの中国家電メーカーと比べても美的は決して劣っているわけでなく、間違いなく大手の一角に食い込んでいる会社です。美的が得意としている製品はファッキンな毎日新聞の記事に空調と書かれてあって売上げの五割を占めるともありましたが、売上げシェアまではいちいち確認してはいないものの確かに美的の空調は中国国内市場でもそこそこ出荷されているものの、多分シェアといいブランドといいグリーのが明らかに上だと思います。
では美的の製品はどこが強いのか。あくまで私の感覚で述べるとやっぱり調理に関連した家電じゃないかと思え、具体的には冷蔵庫や電子レンジ、炊飯器、電熱コンロといったところです。瞬間湯沸かし器もそこそこ出ていますがこの分野はスポーが圧倒的に強いしなぁ。
冷蔵庫や洗濯機ももちろん作っており私も何度か使ったことありますが、性能品質に関しては申し分なくほかのメーカーより比較的高い価格で売られることが多いですがそれだけの価値はきちんと持っていると太鼓判押せます。何気にデザインとかも落ち着いてまとまっており、物によっては下手な日系メーカー品よりもいいような気すらします。
それだけに今回東芝の知ら者家電部門を買収したと聞き、買収される当事者たちにはいい会社に買われた方なんじゃないかと私は考えています。このまま市場が縮小していく日本よりもまだ拡大余地のある中国向けに製品とか開発して生産していく方が絶対仕事的にも楽しそうだし。
眠いのでもう最後まで書いちゃいますが、今回の買収ニュースについて中国側はどう報じているのかサッと検索かけてみたところ、なんかあんま、っていうかほぼ全く報じられていませんでした。いくつかの家電系ニュースサイトが日経新聞を引用する形で報じていますが、もしかしたら明日になってからニュースが出るのかもしれないものの、なんかあんまビッグニュースとしてみていないように感じます。
今回のディールは一部で数百億円規模になると言われていますが、仮にそうならこのところの中国の大型買収と比べるならそれほど極端に大きな金額というわけではありません。でもって「日本の家電ブランド」もかつてと比べるとそれほど威力を発揮しなくなっており、それゆえに案外冷めた見方されてるのかもしれません。
もう誰も覚えていないでしょうが4年くらい前に私は何度かこのブログで、「ブランドでも特許でも、日系企業は売れるものは今のうちに中国企業へ売れ」と主張したことがあります。当時ならまだ高額出して買う中国企業もいただろうしブランドなどにも価値があると思ったことと、それらの無形資産は日系企業の手の中ではもう新たな利益を生み出すことなく消え去っていくのみだと考えたからです。
なにも自分の言った通りになっただろうとか言ってどや顔決めるつもりは全くありませんが、当時私の話に耳を傾けてくれた人はいたのかな、いたとしたら今回の買収話を見てどう感じたのかなと少し気になりました。
でも律儀にブログ書く当たりは自分らしいです。
・東芝、白物家電売却へ=中国・美的と最終調整(時事通信)
そんなわけで今日取り上げるのは何kな期待されている気もするので東芝白物家電部門の売却話に絡めて、売却先の美的集団(Midea、ミデア)について書きます。どうでもいいですが「ミデア」って検索するとガンダムに出てくるあの黄色い輸送機が出てきますが、スパロボの護衛ステージでしょっちゅう撃墜されるのをなんか思い出しました。
美的集団というのは記事にも書かれている通り中国の家電メーカーです。中国の家電メーカーというと三洋の白物家電部門を買収したハイアール(海爾)が日本ではやや知名度があるものの、それ以外となると恐らく大半の方がどんなメーカーがあるのか全く知らないのではないかと思います。
主だったメーカーとしてはテレビだとTCLやスカイワースがありますがこの二社はあんま生活家電には手を出しておらず、生活家電で括るならハイアール、グリー(格力)、ギャランツ(格蘭仕)、スポー(蘇伯爾)、ジョイヤング(九陽)などありますが、こうした数ある有名どころの中国家電メーカーと比べても美的は決して劣っているわけでなく、間違いなく大手の一角に食い込んでいる会社です。美的が得意としている製品はファッキンな毎日新聞の記事に空調と書かれてあって売上げの五割を占めるともありましたが、売上げシェアまではいちいち確認してはいないものの確かに美的の空調は中国国内市場でもそこそこ出荷されているものの、多分シェアといいブランドといいグリーのが明らかに上だと思います。
では美的の製品はどこが強いのか。あくまで私の感覚で述べるとやっぱり調理に関連した家電じゃないかと思え、具体的には冷蔵庫や電子レンジ、炊飯器、電熱コンロといったところです。瞬間湯沸かし器もそこそこ出ていますがこの分野はスポーが圧倒的に強いしなぁ。
冷蔵庫や洗濯機ももちろん作っており私も何度か使ったことありますが、性能品質に関しては申し分なくほかのメーカーより比較的高い価格で売られることが多いですがそれだけの価値はきちんと持っていると太鼓判押せます。何気にデザインとかも落ち着いてまとまっており、物によっては下手な日系メーカー品よりもいいような気すらします。
それだけに今回東芝の知ら者家電部門を買収したと聞き、買収される当事者たちにはいい会社に買われた方なんじゃないかと私は考えています。このまま市場が縮小していく日本よりもまだ拡大余地のある中国向けに製品とか開発して生産していく方が絶対仕事的にも楽しそうだし。
眠いのでもう最後まで書いちゃいますが、今回の買収ニュースについて中国側はどう報じているのかサッと検索かけてみたところ、なんかあんま、っていうかほぼ全く報じられていませんでした。いくつかの家電系ニュースサイトが日経新聞を引用する形で報じていますが、もしかしたら明日になってからニュースが出るのかもしれないものの、なんかあんまビッグニュースとしてみていないように感じます。
今回のディールは一部で数百億円規模になると言われていますが、仮にそうならこのところの中国の大型買収と比べるならそれほど極端に大きな金額というわけではありません。でもって「日本の家電ブランド」もかつてと比べるとそれほど威力を発揮しなくなっており、それゆえに案外冷めた見方されてるのかもしれません。
もう誰も覚えていないでしょうが4年くらい前に私は何度かこのブログで、「ブランドでも特許でも、日系企業は売れるものは今のうちに中国企業へ売れ」と主張したことがあります。当時ならまだ高額出して買う中国企業もいただろうしブランドなどにも価値があると思ったことと、それらの無形資産は日系企業の手の中ではもう新たな利益を生み出すことなく消え去っていくのみだと考えたからです。
なにも自分の言った通りになっただろうとか言ってどや顔決めるつもりは全くありませんが、当時私の話に耳を傾けてくれた人はいたのかな、いたとしたら今回の買収話を見てどう感じたのかなと少し気になりました。
千葉のマッドシティ~横須賀橋(ちんさむロード)
この前自宅で「干物妹うまるちゃん」の七巻を読んでいたら、ゲームの内容も知らずにある女の子が女友達に「ポッキーゲームをやってみたい!」といってドン引きされるシーンの所を読んで、何故か「男同士のポッキーゲーム」という単語が頭に浮かんで来て、想像したら凄い笑えてきました。使いようによっては素晴らしい罰ゲームになるような気がします。
そんなわけで本題に入りますがまた久々のマッドシティこと松戸市ネタで、一応全国的にも一時話題になった横須賀橋というのを今日は紹介します。
この横須賀橋というのは松戸市と隣の流山市を結ぶ地点にある橋の名前で、境界線にもなっている坂川に架かっている橋です。近所に住んでいる方からすれば、ツタヤと流山病院近くの橋っていった方がわかりやすいでしょう。
なおこの「横須賀橋」という名称ですが、私も何故かは知りませんけどこの橋付近のエリアの地名はそのまんま「松戸市横須賀」です。海もないのに。
話は戻りますが何故こんな変哲もない橋をわざわざ取り上げるのかというと、先ほどにも述べた通りに一時期全国区で報じられた場所でもあるからです。そのきっかけはフジテレビで放送されていた「人志松本の○○な話」という番組で、「ちんさむロード」として紹介されたことからでした。ちんさむロードという名称の由来については言うのも馬鹿馬鹿しいくらい下品なので省略しますが、要するに車で走っているとドキッとするようなスリル感が得られる場所として紹介されたわけです。
この横須賀橋のどこにスリル感があるのかというと、単純に言って高低差です。この橋は坂川の両端にある土手をちょうど覆うような感じで架けられており、それほど大きい橋ではないものの最低点と最高点の高低差は確かに大きく、それでいて橋自体が大きくないもんだから車で越えようとすると確かに軽い無重力感が感じられたりします。
私はその番組を見てはいないのですが、なんでも橋を登り切って平坦部で加速すると下り勾配に差し掛かったところでフワッとした感覚が得られるという具合で紹介されたそうです。
・求めすぎたスリル「チンさむロード」で起きた悲しい事故(NAVERまとめ)
そんなわけで本題に入りますがまた久々のマッドシティこと松戸市ネタで、一応全国的にも一時話題になった横須賀橋というのを今日は紹介します。
この横須賀橋というのは松戸市と隣の流山市を結ぶ地点にある橋の名前で、境界線にもなっている坂川に架かっている橋です。近所に住んでいる方からすれば、ツタヤと流山病院近くの橋っていった方がわかりやすいでしょう。
なおこの「横須賀橋」という名称ですが、私も何故かは知りませんけどこの橋付近のエリアの地名はそのまんま「松戸市横須賀」です。海もないのに。
話は戻りますが何故こんな変哲もない橋をわざわざ取り上げるのかというと、先ほどにも述べた通りに一時期全国区で報じられた場所でもあるからです。そのきっかけはフジテレビで放送されていた「人志松本の○○な話」という番組で、「ちんさむロード」として紹介されたことからでした。ちんさむロードという名称の由来については言うのも馬鹿馬鹿しいくらい下品なので省略しますが、要するに車で走っているとドキッとするようなスリル感が得られる場所として紹介されたわけです。
この横須賀橋のどこにスリル感があるのかというと、単純に言って高低差です。この橋は坂川の両端にある土手をちょうど覆うような感じで架けられており、それほど大きい橋ではないものの最低点と最高点の高低差は確かに大きく、それでいて橋自体が大きくないもんだから車で越えようとすると確かに軽い無重力感が感じられたりします。
私はその番組を見てはいないのですが、なんでも橋を登り切って平坦部で加速すると下り勾配に差し掛かったところでフワッとした感覚が得られるという具合で紹介されたそうです。
・求めすぎたスリル「チンさむロード」で起きた悲しい事故(NAVERまとめ)
その放送がされた直後の2012年5月28日に起きたのが、上記サイトでまとめられている事件です。なんでも実際に体験してみようと19歳女性がこの横須賀橋で車を加速させたところコントロールを失い、そのまま歩道に突っ込み数人をはね、そのうち一人の18歳の男子大学生が死亡するという事故となりました。何気に当時、色んな意味で狂った上海の会社で記者として働いていた私もどっかのニュース経由でこの事件を見ており、「ああ、あそこね」と実感たっぷりに呟いたのを今でもなんかよく覚えております。それと同時に、テレビ番組を真に受けて危険行為をするなんて馬鹿な奴もいるもんだと、やや手厳しいかもしれませんがこんな感想も持ちました。
ちょうど同じダウンタウンがやっている番組で最近、水戸市長が檄おこぷんぷん丸になるほど水戸市をディスる放送があったと聞き、タイミングもいいなと思ってこのネタも今回書いてみることにしました。ダウンタウンは三、四年くらい前に全く視聴率が取れなくなってもう終わりかと言われ始めていましたがこのところ再び視聴率を取れるタレントとして復調気味のように見受けられるのですが、なんていうか番組制作とかでちょっと迂闊というか先の先まで考えていないなという企画をよくやるなという風に私は見ています。この横須賀橋の件も水戸市の件も、もうちょっと考えてから放送すりゃいいのにとつくづく思えてなりません。
最後に私自身の体験を語ると、私はそれほど車を運転するようなタイプではないのでこの横須賀橋に関してはどちらかというと自転車で乗り越えるというイメージが圧倒的に強いです。高低差があるので確かにやや上りはきついですがその分下りではかなりスピードが出るので、流山市から松戸市に入る際は橋の上で一旦止まり、橋を降りた先の信号が青信号になるのを見てからよく一気に駆け下りておりました。何気に右にある脇道が意外と細くて急に人とか車が出てくるから結構危ないんだけど。
ただ、私に言わせればこの横須賀橋なんてほんの序の口です。横須賀橋を越えてそのまままっすぐ東へ走っていくとその先に流鉄流山戦の線路を跨ぐ別の橋が出てくるのですが、こっちの高低差の方が半端じゃないです。しかも横須賀橋と比べて平坦な長さが短いので勾配もめちゃくちゃ急で、子供の頃は一度も地面に足をつけずにこの橋を自転車で登り切るのを密かな目標としたくらいでした。
今この時点においてもこっちの橋の名前は知らないままですが、大体小学校高学年くらいに自転車で登り切れるようになってからは、「こんな小さな橋ごときに何を俺は」みたいな感じで鼻で笑って越えるようになりました。ただ、勾配は半端なく急なので自転車で思い切り駆け降りるようなことはせず、この橋だけはブレーキをしっかりかけながら下りるというのは大人になっても続きました。
2016年3月13日日曜日
或る陸軍大将の死(渡辺錠太郎)
先日上海を訪れてきた後輩が気を利かせて文芸春秋の今年二月号を持ってきてくれました。私は学生時代から文芸春秋を毎月購読しておりましたが一時期姉妹誌で今ノリに乗っている週刊文春が橋下大阪府知事(当時)への極端なネガティブキャンペーンを展開したのに辟易し、ちょうど日本を離れた時期辺りに購読をやめてしまいました。
しかし当時から大分時間が立っているのと、かつては様々な制限が講じられていた電子書籍の購入もなくなってKindleからも簡単に購入できるようになったこともありそろそろ購読を再開しようかなと思っていた矢先で、中々タイミングのいい入手となりました(これ書きながら四月号をKindleでクリック)。
その二月号に掲載していた書評にて、「渡辺錠太郎」という人物名が出てきます。この名前を見た時に私は、「この名前は俺は知ってるはずだ。たしか陸軍の軍人で……二二六絡みじゃなかったけ……」と、詳細な事績までは思い出せなかったものの大まかな範囲ではまだ何とか覚えており、果たしてこの記憶の通りに渡辺錠太郎という名前が歴史の教科書に出てくるのは二二六事件で、この事件の最中に射殺された陸軍大将です。
・渡辺錠太郎(Wikkipedia)
渡辺錠太郎は愛知県の出身で、貧乏な家庭であったことから小学校の卒業と共に看護卒(=看護兵)を目指して陸軍に入隊します。これは当時、看護卒から上等看護長にまで出世すると医師開業免許が得られる制度があったためだったそうです。
陸軍に入隊した渡辺は脇目も振らず勉強を続けており、その高い向学心を認めた上官が陸軍士官学校の受験を勧めたところこれに師団内一位の成績で合格して晴れて陸軍士官となると、続けて陸軍大学校にも進学してなんと首席卒業という、いわゆる「恩師の軍刀組」にまでなってしまいます。さらって語っていますが当時の陸大は東大以上に入学が難しいと言われ、また入学後も全国切ってのエリートたちとしのぎを削らなければならないという環境であったことから如何に渡辺が学力面で優れていたかが推し量れます。
なお東条英機は切れ者といわれていたことから陸大でも上位の成績と思われがちではあるものの実際はそうでもない成績で、東条の同期で主席だったのは私も大好きな今村均です。
陸大卒業後の渡辺は順調に出世し、ドイツやオランダでも勤務するなど海外にも通じる幅広い知見を持った優秀な軍人とみられていたそうです。そんな彼が何故二二六事件に巻き込まれたのかというと、直前の人事が原因でした。
満州事変以後の1930年代前半、陸軍内では荒木貞夫、真崎甚三郎を中心とする皇道派と、永田鉄山と東条英機を中心とする統制派に分かれており熾烈な派閥抗争を繰り広げておりました。
この皇道派と統制派の抗争については意外とわかりやすい解説が少ないような気がするし知識的なものに餓え始めてきているので今年じっくり腰を据えて取り組もうかとも思っておりますが、作家の佐藤優氏によると「極論すれば世代間抗争だ」とのことです。
渡辺錠太郎は両派のどちらかに与して行動していたというわけではなかったものの、ヨーロッパ流のリベラル主義的な思想であったことから皇道派が激しく批判していた天皇機関説に対して擁護する姿勢を示しており、そうした渡辺の姿勢は皇道派にとって内心穏やかではないものだったようです。
両派の抗争は当初は非難合戦だったのが途中から人事(要職獲得)合戦へと発展するなど徐々に熱を帯び、1935年8月に起こった相沢事件によってヤクザ顔負けの取るか取られるかの熱戦へと発展していきます。この相沢事件の名称は私は「永田事件」と言い換えるべきだと考えているのですが、というのもこの事件で皇道派の相沢三郎によって東条を凌ぐ統制派の首魁であった永田鉄山が惨殺され、この永田の死はその後の日中戦争、太平洋戦争にも大きな影響を与えたと多くの歴史家の間で認識が一致しています。なんせ陸大の定期試験前に試験勉強サボって中国語の参考書を優雅に読んでいたというほどの天才だったそうですし(でもって卒業席次は第二位)。
話しは戻りますがこの相沢事件の契機となったのはまさに渡辺に関する人事でした。1935年7月、皇道派リーダーの真崎甚三郎が陸軍の教育総監を降ろされた後に同職へ就任したのが渡辺錠太郎でした。この更迭劇を含め永田が裏で人事を操っていると考えたために相沢は強行に及んだのですが、渡辺本人の意向はどうあれ両派の抗争が極大化する一手に巻き込まれてしまったのは揺るがない事実でしょうし、この教育総監就任の一点で以って皇道派から深く恨まれる立場になったと推察できます。
そして翌1936年2月26日。皇道派士官らによる軍事クーデターが引き起こされ多数の政官財の要人が攻撃される中、渡辺の自宅も襲撃されます。
この襲撃劇に関しては諸説あり、既に他の要人への襲撃が始まっていたにもかかわらず渡辺邸には襲撃情報が伝えられず、それどころか警護の憲兵隊員が襲撃直前に何故か二階に登っており、内通行為があったのではないかという説が出ています。こちらに関しては本論とは関係ないため今回は省略します。
襲撃は午前六時過ぎのことで、この時渡辺の傍には当時9歳の娘がおりましたが不穏な空気を察した渡辺は咄嗟に娘を近くの物陰に隠すと自らは拳銃を取りだして身構え、襲撃者を待ち構えましたが、外から機関銃で43発もの銃弾を激しく撃ち込まれ抵抗するまもなく殺害されました。この殺害の一部始終はその場にいた9歳の娘がわずか1mという目前で見ていたため、惨劇の状況に関しては比較的詳細な記録が残っております。
この歴史事実を知った時に私が感じた事というのは、映画や漫画の中の世界ではたまに出てくるもののまさか実際に娘を庇いながらその目の前で殺害された父親がいたのか、事実は小説よりも奇也やという感想でした。しかもその人物はほぼ一方的な恨みを買われて襲撃されており、同時に彼の教育総監就任が永田鉄山の殺害にもつながるだけに私の中の歴史の線がピンと一本通って張りました。
この事実は文芸春秋二月号における佐藤優氏の「置かれた場所で咲きなさい」という本に対する書評に書かれてありました。この本の著者は渡辺和子氏で、現ノートルダム清心学園の理事長でありあの惨劇の最中にいた9歳の渡辺錠太郎の娘です。佐藤氏曰く、あのような惨劇を見れば世の中を恨むようになったとしてもおかしくないのにキリスト教の信仰に根差した博愛精神がこの本の中で強く語られていると言い、同じ信仰者という贔屓もあるでしょうが絶賛しております。
生憎まだ渡辺和子氏の本は手に取れていませんが、近いうちに買って読んでみたいと考えております。
さらっと渡辺錠太郎の歴史的事実だけ書こうとしたら、皇道派と統制派の対立までやけにしつこく書いてしまいました……。こういうあたりが自分の持ち味だとは思うのですが(ーー;)
しかし当時から大分時間が立っているのと、かつては様々な制限が講じられていた電子書籍の購入もなくなってKindleからも簡単に購入できるようになったこともありそろそろ購読を再開しようかなと思っていた矢先で、中々タイミングのいい入手となりました(これ書きながら四月号をKindleでクリック)。
その二月号に掲載していた書評にて、「渡辺錠太郎」という人物名が出てきます。この名前を見た時に私は、「この名前は俺は知ってるはずだ。たしか陸軍の軍人で……二二六絡みじゃなかったけ……」と、詳細な事績までは思い出せなかったものの大まかな範囲ではまだ何とか覚えており、果たしてこの記憶の通りに渡辺錠太郎という名前が歴史の教科書に出てくるのは二二六事件で、この事件の最中に射殺された陸軍大将です。
・渡辺錠太郎(Wikkipedia)
渡辺錠太郎は愛知県の出身で、貧乏な家庭であったことから小学校の卒業と共に看護卒(=看護兵)を目指して陸軍に入隊します。これは当時、看護卒から上等看護長にまで出世すると医師開業免許が得られる制度があったためだったそうです。
陸軍に入隊した渡辺は脇目も振らず勉強を続けており、その高い向学心を認めた上官が陸軍士官学校の受験を勧めたところこれに師団内一位の成績で合格して晴れて陸軍士官となると、続けて陸軍大学校にも進学してなんと首席卒業という、いわゆる「恩師の軍刀組」にまでなってしまいます。さらって語っていますが当時の陸大は東大以上に入学が難しいと言われ、また入学後も全国切ってのエリートたちとしのぎを削らなければならないという環境であったことから如何に渡辺が学力面で優れていたかが推し量れます。
なお東条英機は切れ者といわれていたことから陸大でも上位の成績と思われがちではあるものの実際はそうでもない成績で、東条の同期で主席だったのは私も大好きな今村均です。
陸大卒業後の渡辺は順調に出世し、ドイツやオランダでも勤務するなど海外にも通じる幅広い知見を持った優秀な軍人とみられていたそうです。そんな彼が何故二二六事件に巻き込まれたのかというと、直前の人事が原因でした。
満州事変以後の1930年代前半、陸軍内では荒木貞夫、真崎甚三郎を中心とする皇道派と、永田鉄山と東条英機を中心とする統制派に分かれており熾烈な派閥抗争を繰り広げておりました。
この皇道派と統制派の抗争については意外とわかりやすい解説が少ないような気がするし知識的なものに餓え始めてきているので今年じっくり腰を据えて取り組もうかとも思っておりますが、作家の佐藤優氏によると「極論すれば世代間抗争だ」とのことです。
渡辺錠太郎は両派のどちらかに与して行動していたというわけではなかったものの、ヨーロッパ流のリベラル主義的な思想であったことから皇道派が激しく批判していた天皇機関説に対して擁護する姿勢を示しており、そうした渡辺の姿勢は皇道派にとって内心穏やかではないものだったようです。
両派の抗争は当初は非難合戦だったのが途中から人事(要職獲得)合戦へと発展するなど徐々に熱を帯び、1935年8月に起こった相沢事件によってヤクザ顔負けの取るか取られるかの熱戦へと発展していきます。この相沢事件の名称は私は「永田事件」と言い換えるべきだと考えているのですが、というのもこの事件で皇道派の相沢三郎によって東条を凌ぐ統制派の首魁であった永田鉄山が惨殺され、この永田の死はその後の日中戦争、太平洋戦争にも大きな影響を与えたと多くの歴史家の間で認識が一致しています。なんせ陸大の定期試験前に試験勉強サボって中国語の参考書を優雅に読んでいたというほどの天才だったそうですし(でもって卒業席次は第二位)。
話しは戻りますがこの相沢事件の契機となったのはまさに渡辺に関する人事でした。1935年7月、皇道派リーダーの真崎甚三郎が陸軍の教育総監を降ろされた後に同職へ就任したのが渡辺錠太郎でした。この更迭劇を含め永田が裏で人事を操っていると考えたために相沢は強行に及んだのですが、渡辺本人の意向はどうあれ両派の抗争が極大化する一手に巻き込まれてしまったのは揺るがない事実でしょうし、この教育総監就任の一点で以って皇道派から深く恨まれる立場になったと推察できます。
そして翌1936年2月26日。皇道派士官らによる軍事クーデターが引き起こされ多数の政官財の要人が攻撃される中、渡辺の自宅も襲撃されます。
この襲撃劇に関しては諸説あり、既に他の要人への襲撃が始まっていたにもかかわらず渡辺邸には襲撃情報が伝えられず、それどころか警護の憲兵隊員が襲撃直前に何故か二階に登っており、内通行為があったのではないかという説が出ています。こちらに関しては本論とは関係ないため今回は省略します。
襲撃は午前六時過ぎのことで、この時渡辺の傍には当時9歳の娘がおりましたが不穏な空気を察した渡辺は咄嗟に娘を近くの物陰に隠すと自らは拳銃を取りだして身構え、襲撃者を待ち構えましたが、外から機関銃で43発もの銃弾を激しく撃ち込まれ抵抗するまもなく殺害されました。この殺害の一部始終はその場にいた9歳の娘がわずか1mという目前で見ていたため、惨劇の状況に関しては比較的詳細な記録が残っております。
この歴史事実を知った時に私が感じた事というのは、映画や漫画の中の世界ではたまに出てくるもののまさか実際に娘を庇いながらその目の前で殺害された父親がいたのか、事実は小説よりも奇也やという感想でした。しかもその人物はほぼ一方的な恨みを買われて襲撃されており、同時に彼の教育総監就任が永田鉄山の殺害にもつながるだけに私の中の歴史の線がピンと一本通って張りました。
この事実は文芸春秋二月号における佐藤優氏の「置かれた場所で咲きなさい」という本に対する書評に書かれてありました。この本の著者は渡辺和子氏で、現ノートルダム清心学園の理事長でありあの惨劇の最中にいた9歳の渡辺錠太郎の娘です。佐藤氏曰く、あのような惨劇を見れば世の中を恨むようになったとしてもおかしくないのにキリスト教の信仰に根差した博愛精神がこの本の中で強く語られていると言い、同じ信仰者という贔屓もあるでしょうが絶賛しております。
生憎まだ渡辺和子氏の本は手に取れていませんが、近いうちに買って読んでみたいと考えております。
さらっと渡辺錠太郎の歴史的事実だけ書こうとしたら、皇道派と統制派の対立までやけにしつこく書いてしまいました……。こういうあたりが自分の持ち味だとは思うのですが(ーー;)
2016年3月12日土曜日
栃木女児殺害事件の冤罪可能性について
はっきり言えば現時点でこの問題について何かしらコメントするというのは材料不足も否めないし事実と異なっている可能性もあるだけに予想するのはハイリスクであるのですが、それでも今この段階で言わなければ自分は後悔するだろうと思うので、他に抱えているネタを差し置いて優先して取り上げることにします。
・栃木小1女児殺害事件(Wikipedia)
2005年に小学一年生の女児が殺害されたこの事件について先日、容疑者の男性に対する裁判が始められ現在も続けられております。結論から述べると私はこの容疑者の男性は無実で、冤罪である可能性が高いと考えております。
事件詳細については省略し何故冤罪であるかという理由を中心に述べていますが、数え上げると切りがないのでひとまず下記にリストアップした上で個別に解説していきます。
1、事件発生から9年後の突然の逮捕
2、直接証拠が何もなく、Nシステムの通行記録のみの強引な逮捕
3、強引な取り調べ
4、自白内容と遺体殺害状況の不整合
5、???
1、事件発生から九年後の突然の逮捕
この殺害事件自体は2005年の発生ですが容疑者の逮捕は2014年です。しかも逮捕された男性は偽ブランド品所持で母親ともども逮捕されるといういわゆる別件逮捕の形式を受けており、そこからさらに裁判まで約2年の取り調べを受けてきたということになるわけです。
2、直接証拠が何もなく、Nシステムの通行記録のみの強引な逮捕
1番の理由とも重なりますが、9年間も犯人が見つからなかった迷宮入り事件でなぜ突然犯人が捕まったのか。理由としてあり得るものとしては犯人の出頭、目撃者や関係者の証言、もしくは決定的な証拠の出現の三通りしかありません、というよりこれ以外は普通はないでしょう。
然るにこの事件の容疑者逮捕の根拠として使われたのはNシステムの通行記録のみです。Nシステムについて説明は省略しますのでわからない方は自分で調べてもらいたいのですが、栃木県警は犯行時刻付近に近くの道路を容疑者所有の車が通行したというNシステムの記録を以って容疑者であると判断して逮捕し、自白を得たと主張しています。
説明するまでもないでしょうがこれには疑問が二つあります。一つは近くを通行した記録が何故即座に犯人へと導く証拠となり得るのか、具体的なアリバイはどうなるのかという点。もう一つは何故この事実が9年後に明るみとなったのかという点で、通行記録であれば事件発生直後にもすぐ調べられる記録であってもしこれが本当に犯人特定の根拠となり得るのであれば既に逮捕できているはずでしょう。逆に言うなれば、逮捕するに当たってほかに真っ当な根拠がなかったということを指示しており、裁判開始後も自白以外の証拠を栃木県警は提出しておりません。
なおNシステムの証拠採用について前田恒彦がなんかほざいていますが、ほかならぬこいつが知った口して捜査や裁判について語っているという事実を今回初めて知りました。過去にやったことを考えるとこの人はこういうことを発言してはならないし、またメディアも何を言おうが取り扱うべきではないと思うだけに非常に不愉快に思います。
3、強引な取り調べ
こちらは目下リアルタイムで報道されている内容ですが、容疑者である被告の証言によると他の冤罪事件よろしく今回も警察官や検察官が怒鳴ったり、机を叩いたり、家族を引き合いに出すなど以前のあらゆる裁判で違法とされる取り調べ行為が行われていたと述べ、これに対し検察はそのような行為をしていないと否定しています。しかしまぁ、この検察の主張についてははっきりとした証拠、それこそ取り調べの状況をフルタイムで映した録画記録でも出さない限りは信じるまでもないでしょう。理由は後述で。
4、自白内容と遺体殺害状況の不整合
ここが非常に肝心なところですが、被害者の解剖を実際に行った法医学者が被告の自白内容と殺害状況が一致していないと裁判で証言しています。
・遺棄現場での殺害は「ありえない」 遺体解剖の法医学者が証言(産経ニュース)
これに対し検察側は別の法医学者を出廷させて矛盾はないと証言させておりますが、素人の判断ではありますが首の可動角度などの面で検察側証人の意見にはちょっと無理があるような気がします。車のシートの上で殺されたわけではないのに死後硬直が始まってから動かしたとなると、かなり異常な行動ですし。
5、捜査・取調べを行ったのが栃木県警だから
メディアで誰も指摘しないのが不思議でしょうがなく、わかっているから誰も言わないのかなどとも考えているのですが、今回この事件を捜査しているのはあの足利事件を生んだ栃木県警で、この事実一つとっても冤罪と疑うに足ると私は考えております。足利事件についてはもう何も語りませんが今回のこの事件も足利事件のDNA証拠と同じく、Nシステムの通行記録という証拠一点のみで自白を得て裁判にもつれ込んでおり、他に犯行を示唆させるよう補強証拠が何も見当たりません。
ふつう私の感覚から言えば、足利事件のような冤罪事件を生んだ手前、捜査にはある程度慎重を期す態度なりを示すと思うのですがこの事件の捜査ではそのような態度は微塵も感じられず、むしろ懲りずに薄弱な根拠ひとつで無理矢理有罪に持ち込もうとしているというのはいくらなんでも反省が足りないのではという気がします。そもそもこの栃木女児殺害事件でも当初はDNAを使って捜査を行っておりましたが途中で現場で検出したとしていたDNAは捜査関係者の物だったとわかって諦めており、恐らくこの時点でなりふり構わず証拠を取り立てようとしたのでしょう。ってかむしろ捜査関係者を逮捕しろよ。
栃木県警は上記の足利事件に限らず1999年の栃木リンチ殺人事件でも常識はずれな行動を取っており、しかも問題行動を取った警察官に対して「停職14日間」で済ませているなど警察組織としては大阪府警と並んで私は最も信用しておりません。足利事件でも結局真犯人は見つからないままですが地道な取材で冤罪を明らかにしたジャーナリストの清水潔氏は「犯人を特定した」と述べており、またその事件で殺害された女児の遺品も頑なに母親への返却を拒むなど、あらゆる面で理解を越えたことをやってのけます。
この事件の裁判はまだ始まったばかりですし将来自分も見方を変えるかもしれませんが、現時点においての考えを述べるなら冤罪の線が濃いというのが私の意見です。
追記
遺体状況を巡る議論についても記事を書きました。
・栃木女児殺害事件の遺体状況を巡る矛盾
・栃木小1女児殺害事件(Wikipedia)
2005年に小学一年生の女児が殺害されたこの事件について先日、容疑者の男性に対する裁判が始められ現在も続けられております。結論から述べると私はこの容疑者の男性は無実で、冤罪である可能性が高いと考えております。
事件詳細については省略し何故冤罪であるかという理由を中心に述べていますが、数え上げると切りがないのでひとまず下記にリストアップした上で個別に解説していきます。
1、事件発生から9年後の突然の逮捕
2、直接証拠が何もなく、Nシステムの通行記録のみの強引な逮捕
3、強引な取り調べ
4、自白内容と遺体殺害状況の不整合
5、???
1、事件発生から九年後の突然の逮捕
この殺害事件自体は2005年の発生ですが容疑者の逮捕は2014年です。しかも逮捕された男性は偽ブランド品所持で母親ともども逮捕されるといういわゆる別件逮捕の形式を受けており、そこからさらに裁判まで約2年の取り調べを受けてきたということになるわけです。
2、直接証拠が何もなく、Nシステムの通行記録のみの強引な逮捕
1番の理由とも重なりますが、9年間も犯人が見つからなかった迷宮入り事件でなぜ突然犯人が捕まったのか。理由としてあり得るものとしては犯人の出頭、目撃者や関係者の証言、もしくは決定的な証拠の出現の三通りしかありません、というよりこれ以外は普通はないでしょう。
然るにこの事件の容疑者逮捕の根拠として使われたのはNシステムの通行記録のみです。Nシステムについて説明は省略しますのでわからない方は自分で調べてもらいたいのですが、栃木県警は犯行時刻付近に近くの道路を容疑者所有の車が通行したというNシステムの記録を以って容疑者であると判断して逮捕し、自白を得たと主張しています。
説明するまでもないでしょうがこれには疑問が二つあります。一つは近くを通行した記録が何故即座に犯人へと導く証拠となり得るのか、具体的なアリバイはどうなるのかという点。もう一つは何故この事実が9年後に明るみとなったのかという点で、通行記録であれば事件発生直後にもすぐ調べられる記録であってもしこれが本当に犯人特定の根拠となり得るのであれば既に逮捕できているはずでしょう。逆に言うなれば、逮捕するに当たってほかに真っ当な根拠がなかったということを指示しており、裁判開始後も自白以外の証拠を栃木県警は提出しておりません。
なおNシステムの証拠採用について前田恒彦がなんかほざいていますが、ほかならぬこいつが知った口して捜査や裁判について語っているという事実を今回初めて知りました。過去にやったことを考えるとこの人はこういうことを発言してはならないし、またメディアも何を言おうが取り扱うべきではないと思うだけに非常に不愉快に思います。
3、強引な取り調べ
こちらは目下リアルタイムで報道されている内容ですが、容疑者である被告の証言によると他の冤罪事件よろしく今回も警察官や検察官が怒鳴ったり、机を叩いたり、家族を引き合いに出すなど以前のあらゆる裁判で違法とされる取り調べ行為が行われていたと述べ、これに対し検察はそのような行為をしていないと否定しています。しかしまぁ、この検察の主張についてははっきりとした証拠、それこそ取り調べの状況をフルタイムで映した録画記録でも出さない限りは信じるまでもないでしょう。理由は後述で。
4、自白内容と遺体殺害状況の不整合
ここが非常に肝心なところですが、被害者の解剖を実際に行った法医学者が被告の自白内容と殺害状況が一致していないと裁判で証言しています。
・遺棄現場での殺害は「ありえない」 遺体解剖の法医学者が証言(産経ニュース)
これに対し検察側は別の法医学者を出廷させて矛盾はないと証言させておりますが、素人の判断ではありますが首の可動角度などの面で検察側証人の意見にはちょっと無理があるような気がします。車のシートの上で殺されたわけではないのに死後硬直が始まってから動かしたとなると、かなり異常な行動ですし。
5、捜査・取調べを行ったのが栃木県警だから
メディアで誰も指摘しないのが不思議でしょうがなく、わかっているから誰も言わないのかなどとも考えているのですが、今回この事件を捜査しているのはあの足利事件を生んだ栃木県警で、この事実一つとっても冤罪と疑うに足ると私は考えております。足利事件についてはもう何も語りませんが今回のこの事件も足利事件のDNA証拠と同じく、Nシステムの通行記録という証拠一点のみで自白を得て裁判にもつれ込んでおり、他に犯行を示唆させるよう補強証拠が何も見当たりません。
ふつう私の感覚から言えば、足利事件のような冤罪事件を生んだ手前、捜査にはある程度慎重を期す態度なりを示すと思うのですがこの事件の捜査ではそのような態度は微塵も感じられず、むしろ懲りずに薄弱な根拠ひとつで無理矢理有罪に持ち込もうとしているというのはいくらなんでも反省が足りないのではという気がします。そもそもこの栃木女児殺害事件でも当初はDNAを使って捜査を行っておりましたが途中で現場で検出したとしていたDNAは捜査関係者の物だったとわかって諦めており、恐らくこの時点でなりふり構わず証拠を取り立てようとしたのでしょう。ってかむしろ捜査関係者を逮捕しろよ。
栃木県警は上記の足利事件に限らず1999年の栃木リンチ殺人事件でも常識はずれな行動を取っており、しかも問題行動を取った警察官に対して「停職14日間」で済ませているなど警察組織としては大阪府警と並んで私は最も信用しておりません。足利事件でも結局真犯人は見つからないままですが地道な取材で冤罪を明らかにしたジャーナリストの清水潔氏は「犯人を特定した」と述べており、またその事件で殺害された女児の遺品も頑なに母親への返却を拒むなど、あらゆる面で理解を越えたことをやってのけます。
この事件の裁判はまだ始まったばかりですし将来自分も見方を変えるかもしれませんが、現時点においての考えを述べるなら冤罪の線が濃いというのが私の意見です。
追記
遺体状況を巡る議論についても記事を書きました。
・栃木女児殺害事件の遺体状況を巡る矛盾
2016年3月11日金曜日
ヤバい虫に噛まれた(´;ω;`)
今日会社でひたすら仕事していたら、何やら首筋に近い部分の背中が急にかゆくなってきました。それも半端ないかゆさなのですが、しばらくするとかゆい部分が段々と移動しており、これはなんかくっついてきたなとすぐピーンと来ました。
元々私はダニとかに弱く、夏場なんか太腿のあたりが蜂の巣のように(ハニカム構造)噛まれた跡がびっしりと浮き出る体質で、恐らく皮膚がそんなに強くないのだと思いますが、今日の奴は下半身ではなく上半身であるのと、昨日までこのようなかゆさは一切経験していないことから恐らく自宅のベッドや衣類からダニが発生したというよりは、通勤途中の地下鉄か何かで誰かにくっついていた虫が移ってきたのだと思います。多分地方からのおのぼりさんだろうな。
昼過ぎの時点でやたらかゆくてこれはやばいと思いつつもそのまま仕事していたら、段々と移動してきたその「何か」が左腕に移り、何やらチクッとした痛みすら走って手の平とかもかゆくなってきました。一体何やねんと感じて少し腕をまくった所、左手首の下あたりで皮膚が破れており、っていうかモロに噛まれており、自分の直感が正しかったということが改めてわかりました。
その後もピリピリと上半身のところどころがかゆかったものの我慢して定時を少し過ぎた頃、また突然後ろ首でピリっと、というよりビリッとした痛みが走り、該当箇所がぷっくりと膨れて血も滲み出してきました。何が辛いかってYシャツに血がついてしまったということで、また血濡れのシャツを一枚作ってしまいました。
その後自宅に帰宅してシャワー浴びてからは大分かゆみも取れ、念のため来ていた服にもアイロンかけてやったのでもう大丈夫だとは思いますが、我ながらなんかヤバい虫にくっつかれたもんだと思えてきます。
よくダニは死骸や糞が肌に触れるとアレルギーでかゆくなるだけで噛むことはないという人がいますが、これは明らかに間違いで、実際にはガンガン噛みついて皮膚に穴開けてきます。根絶することは難しいのでむしろ如何にしてダニの量を減らすかという視点に立ち、こまめにベッドやふとん周りの埃を取ったり、ふとん乾燥機やホットカーペット使って布団に熱を与えるというのが一番いいというのが私の経験談です。特にカーペットの応用を編み出してからはめっきり噛まれなくなったし。
なお本題と関係ありまえせんが今日は自宅近くの料理屋で牛肉ラーメン(9元=約160円)を注文して食べた後、なんか全然お腹が膨れないのでそのまま連続で「牛肉玉ねぎ炒めご飯(12元=約220円)」を注文し、完食して帰ってきました。でもって家の近くで野良猫がうろついていたので、こんなこともあろうかと買っておいた携帯できる猫餌をばらまいたら、私が去った後でフンフンと地面嗅ぎながらパクついていました。
元々私はダニとかに弱く、夏場なんか太腿のあたりが蜂の巣のように(ハニカム構造)噛まれた跡がびっしりと浮き出る体質で、恐らく皮膚がそんなに強くないのだと思いますが、今日の奴は下半身ではなく上半身であるのと、昨日までこのようなかゆさは一切経験していないことから恐らく自宅のベッドや衣類からダニが発生したというよりは、通勤途中の地下鉄か何かで誰かにくっついていた虫が移ってきたのだと思います。多分地方からのおのぼりさんだろうな。
昼過ぎの時点でやたらかゆくてこれはやばいと思いつつもそのまま仕事していたら、段々と移動してきたその「何か」が左腕に移り、何やらチクッとした痛みすら走って手の平とかもかゆくなってきました。一体何やねんと感じて少し腕をまくった所、左手首の下あたりで皮膚が破れており、っていうかモロに噛まれており、自分の直感が正しかったということが改めてわかりました。
その後もピリピリと上半身のところどころがかゆかったものの我慢して定時を少し過ぎた頃、また突然後ろ首でピリっと、というよりビリッとした痛みが走り、該当箇所がぷっくりと膨れて血も滲み出してきました。何が辛いかってYシャツに血がついてしまったということで、また血濡れのシャツを一枚作ってしまいました。
その後自宅に帰宅してシャワー浴びてからは大分かゆみも取れ、念のため来ていた服にもアイロンかけてやったのでもう大丈夫だとは思いますが、我ながらなんかヤバい虫にくっつかれたもんだと思えてきます。
よくダニは死骸や糞が肌に触れるとアレルギーでかゆくなるだけで噛むことはないという人がいますが、これは明らかに間違いで、実際にはガンガン噛みついて皮膚に穴開けてきます。根絶することは難しいのでむしろ如何にしてダニの量を減らすかという視点に立ち、こまめにベッドやふとん周りの埃を取ったり、ふとん乾燥機やホットカーペット使って布団に熱を与えるというのが一番いいというのが私の経験談です。特にカーペットの応用を編み出してからはめっきり噛まれなくなったし。
なお本題と関係ありまえせんが今日は自宅近くの料理屋で牛肉ラーメン(9元=約160円)を注文して食べた後、なんか全然お腹が膨れないのでそのまま連続で「牛肉玉ねぎ炒めご飯(12元=約220円)」を注文し、完食して帰ってきました。でもって家の近くで野良猫がうろついていたので、こんなこともあろうかと買っておいた携帯できる猫餌をばらまいたら、私が去った後でフンフンと地面嗅ぎながらパクついていました。
2016年3月10日木曜日
ハゲ議員連盟(日本を明るくする会)について
・日本を明るくする会(Wikipedia)
先日、いつものようにネットで政治ウォッチングをしていたところ、一つ気になる議員連盟があることに気が付きました。その議員連盟というのも上記の「日本を明るくする会」で、一体どういう議員連盟かというと要するにハゲ議員の集まりです。自分で書いててそんな冗談みたいな議員連盟なんてあるのかと思えてきますが、この議員連盟の参加資格は男らしく「頭髪が薄いこと」のただ一つだけで、それ以外何にもありません。
この会の始まりは2012年の衆議院選挙後で、この選挙で初当選を果たした自民党議員5人が情報交換を目的として会合を開いたところたまたまその5人がみんな揃って頭髪が薄かったことから、「たまたまとしない方がインパクトあふれる」としてメンバーが一致団結したそうです。会の趣旨としては議員同士の情報交換はもとより、自分たちの頭のようにともかく日本を明るくしていこうという方針からこういう会名になったそうですが、実態としてはまんまハゲ議員の集まり以外の何物でもありません。
ただ参加資格が設けられているだけあって誰でも入れるわけではなく、自民党の茂木敏充議員に対して会長の八木哲也議員は委員会の会議上、「残念ながら、一見して茂木議員はメンバーになる資格がございません」と切って捨てています。こう言われるだけあって茂木議員は写真でも見るからにもふさふさです。
もっともこの参加資格は必ずしも厳格に適用されているわけでもなく応用は効くようで、秋田県出身の冨樫博之議員はハゲてないものの「なまはげ」が秋田の名物であることから入会が認められ、同じように中村裕之議員も地元選挙区の小樽に毛無山があって、天気のいい日には石狩湾越しに増毛が見えるという説明が受け入れられ入会出来たそうです。まるっきりとんちやないけ。
しかしなんだかんだ言いつつ、参加する議員の人数は増えていき現在は10人にも上るそうです。また会合にはベテランの江藤征士郎議員が来ることもあれば、恐らくこのまま在任日数が福田康夫元総理を抜いて過去最長となるであろう菅義偉官房長官も来たことがあるそうです。けどこんな会に招かれても素直に喜べない気もしますが。
などとややおちょくった書き方でさっきから紹介しておりますが、こう言いながらも案外この議員連盟は凄まじいポテンシャルを秘めているのではないかと密かに注目しております。というのも自民党議員を中心に構成されているものの、特別な政治思想や出身などではなく身体的特徴だけを共通点にして集まっており、しばしば議員同士の溝を作りかねない派閥や世代、下手すれば政党すらも横断した議員連盟へと発展する可能性が感じられ、仮にそうなれば政治家同士のフラットな議論や政治家個人同士での連携した活動などが期待できるのではないかと思います。しかも、参加してる議員たちは見るからに団結力というか仲間意識が半端なく高そうですし。
唯一の懸念としてはふさふさの議員らとの間で深刻な溝を作りかねないという点が挙げられますがそれはこの際置いといて、単純にお堅いと見られがちな政治家がハゲをウリにして「日本を明るくする」って主張しているということ一つとっても、なんだか日本の未来が明るくなりそうな気がしてきます。政治家というのは深い政策議論や権力の監視や運用能力が求められることもさることながら、市民に対して未来のヴィジョン、それもなるべく明るいヴィジョンを見せるということも重要な仕事です。そうした視点に立つならばこの「日本を明るくする会」は非常に前向きというか見ていてとてもわかりやすくそのような姿勢を見せており、こうした活動がこれまでの日本の議員に欠けていたのではないかとマジで考えさせられました。それこそこの議員連盟に参加している議員が光臨するって聞くだけでも、なんか見に行きたくなるし。
ちょっとしつこく繰り返しますが、真面目に私はこの「日本を明るくする会」には期待しており、今後是非とも知名度を上げて日本政治を代表する議員連盟へ発展してもらいたいと考えております。党派や政治信条ではなくちょっとした共通点で政治家同士が集まるということに深い価値があり、またどう見ても根明な集まりであるということも見ていて本当に頼もしい限りです。今年はダブル選挙になりそうなだけに、「日本を明るくする会」の参加議員らには武運を祈ると共に、この記事に共感した方々もどうかお力添えをと願う次第です。
先日、いつものようにネットで政治ウォッチングをしていたところ、一つ気になる議員連盟があることに気が付きました。その議員連盟というのも上記の「日本を明るくする会」で、一体どういう議員連盟かというと要するにハゲ議員の集まりです。自分で書いててそんな冗談みたいな議員連盟なんてあるのかと思えてきますが、この議員連盟の参加資格は男らしく「頭髪が薄いこと」のただ一つだけで、それ以外何にもありません。
この会の始まりは2012年の衆議院選挙後で、この選挙で初当選を果たした自民党議員5人が情報交換を目的として会合を開いたところたまたまその5人がみんな揃って頭髪が薄かったことから、「たまたまとしない方がインパクトあふれる」としてメンバーが一致団結したそうです。会の趣旨としては議員同士の情報交換はもとより、自分たちの頭のようにともかく日本を明るくしていこうという方針からこういう会名になったそうですが、実態としてはまんまハゲ議員の集まり以外の何物でもありません。
ただ参加資格が設けられているだけあって誰でも入れるわけではなく、自民党の茂木敏充議員に対して会長の八木哲也議員は委員会の会議上、「残念ながら、一見して茂木議員はメンバーになる資格がございません」と切って捨てています。こう言われるだけあって茂木議員は写真でも見るからにもふさふさです。
もっともこの参加資格は必ずしも厳格に適用されているわけでもなく応用は効くようで、秋田県出身の冨樫博之議員はハゲてないものの「なまはげ」が秋田の名物であることから入会が認められ、同じように中村裕之議員も地元選挙区の小樽に毛無山があって、天気のいい日には石狩湾越しに増毛が見えるという説明が受け入れられ入会出来たそうです。まるっきりとんちやないけ。
しかしなんだかんだ言いつつ、参加する議員の人数は増えていき現在は10人にも上るそうです。また会合にはベテランの江藤征士郎議員が来ることもあれば、恐らくこのまま在任日数が福田康夫元総理を抜いて過去最長となるであろう菅義偉官房長官も来たことがあるそうです。けどこんな会に招かれても素直に喜べない気もしますが。
などとややおちょくった書き方でさっきから紹介しておりますが、こう言いながらも案外この議員連盟は凄まじいポテンシャルを秘めているのではないかと密かに注目しております。というのも自民党議員を中心に構成されているものの、特別な政治思想や出身などではなく身体的特徴だけを共通点にして集まっており、しばしば議員同士の溝を作りかねない派閥や世代、下手すれば政党すらも横断した議員連盟へと発展する可能性が感じられ、仮にそうなれば政治家同士のフラットな議論や政治家個人同士での連携した活動などが期待できるのではないかと思います。しかも、参加してる議員たちは見るからに団結力というか仲間意識が半端なく高そうですし。
唯一の懸念としてはふさふさの議員らとの間で深刻な溝を作りかねないという点が挙げられますがそれはこの際置いといて、単純にお堅いと見られがちな政治家がハゲをウリにして「日本を明るくする」って主張しているということ一つとっても、なんだか日本の未来が明るくなりそうな気がしてきます。政治家というのは深い政策議論や権力の監視や運用能力が求められることもさることながら、市民に対して未来のヴィジョン、それもなるべく明るいヴィジョンを見せるということも重要な仕事です。そうした視点に立つならばこの「日本を明るくする会」は非常に前向きというか見ていてとてもわかりやすくそのような姿勢を見せており、こうした活動がこれまでの日本の議員に欠けていたのではないかとマジで考えさせられました。それこそこの議員連盟に参加している議員が光臨するって聞くだけでも、なんか見に行きたくなるし。
ちょっとしつこく繰り返しますが、真面目に私はこの「日本を明るくする会」には期待しており、今後是非とも知名度を上げて日本政治を代表する議員連盟へ発展してもらいたいと考えております。党派や政治信条ではなくちょっとした共通点で政治家同士が集まるということに深い価値があり、またどう見ても根明な集まりであるということも見ていて本当に頼もしい限りです。今年はダブル選挙になりそうなだけに、「日本を明るくする会」の参加議員らには武運を祈ると共に、この記事に共感した方々もどうかお力添えをと願う次第です。
2016年3月8日火曜日
イーロン・マスクとスペースX
すいかさんのブログでこの前、お子さんが熱に浮かされた際に出た寝言のエピソードが紹介されておりましたが、私が今まで聞いた寝言の中で一番衝撃的だったのは中学校の修学旅行中に友人が発した、「もう眠いよぉ(ノД`)~゜」という寝言でした。っていうか既に寝てんのに夢の中でも寝足りなかったのか彼は。
・スペースX、衛星打ち上げ成功 ロケット洋上着陸はまた失敗(AFP)
大体今年一月くらいからですが、米国のロケット打ち上げ事業を行うスペースXという会社の各種実験に関する報道が日本でも見られるようになりました。上記ニュースは中身を見てもらえば早いですが、これまで打ち上げた後はそのまま廃棄していたロケットを再利用できるよう海上に着陸させようという実験を報じたもので、今回は衛星を打ち上げることが本目的であって海上着陸は二の次のデータ取得が目的だということであったことからCEOのイーロン・マスク氏は、「計画通りの失敗だ」と述べています。
ちなみに、スペースXは地上への着陸には既に成功しています。またついでに述べるとこのスペースXは、衛星や補給物資を積んだロケットを実際に打ち上げ続けている世界でも数少ない民間企業の一つで、もう何年も前から商業ベースの依頼を受けて衛星を宇宙軌道に乗っけたり、国際宇宙ステーションに補給物資とかを送ってたりします。
そんなスペースXを率いているCEOというのが上記のイーロン・マスク氏です。恐らく日本ならスペースXはおろかこの人の名前を聞いてもピンとこない人の方が多いかと思いますが、このマスク氏が電気自動車(EV)の開発・販売で一時はトヨタとも技術提携したテスラモーターズのCEOでもあると聞けばその印象も変わってくるのではないでしょうか。
・イーロン・マスク(Wikipedia)
イーロン・マスク氏は米国系移民の息子として南アフリカ共和国で生まれ、青年期までこの地で育ちました。マスク氏は少年期から一風変わった子供だと周囲から見られており、一旦集中すると揺すっても声をかけても全く反応をしなかったり、一読した本の内容を隅から隅まで暗記しているなど際立った秀才ぶりを見せていたそうです。ただ子供の頃は大人しい性格をしておりクラス内でも特別目立つ人物でもなければ、ガラの悪いグループに絡まれていじめられることもあったと本人も語っています。
マスク氏は高校卒業とともに最初はカナダ、次いで米国本土の大学へ留学しますが、留学の理由としては当時南アフリカ共和国で敷かれていたアパルトヘイト政策への反発と徴兵への忌避、そして現在も絶縁している父親から離れようとしたことが動機だったそうです。留学先の大学はいくつか転々としておりますが学生期にはプログラミングや経営学を学んだとしているものの、この時期の彼については学歴ロンダリング、または学歴詐称の指摘も出ておりはっきりとした足跡の裏付けは取れてはいません。ただ後からやってきた弟ともに学生時代から当時発達し始めてきたIT系の分野に興味を持ち、大学卒業後はIT会社にインターンとして入社しました。
彼の最初の転機は弟とともに始めた事業で、今でいうマッピング広告と呼ぶようなサービスで地元の商店街を中心にネット上で地図と店の紹介を行うというサービスを展開しました。IT黎明期ということもありましたがこの事業はそこそこ成功していくらかの資金を獲得するにも成功しましたが、このマッピング広告事業からはすぐに足を洗って今度はかねてから構想を抱いていたネットバンク事業へと挑戦します。
今でこそネット決済は当たり前ですが1990年代はネット上でお金のやり取りをするなんてセキュリティ面で危ないのではという認識が強い中、必ずネットで決済する時代が来ると踏んでいたマスク氏は培った人脈から事業運営に必要な人材を集め、手持ちの資金を大々的に活用するとともに米国内で銀行事業免許を取得し、当時としては本格的なネットバンクを設立するに至ります。ただ当時には同じような事業モデルを展開する競合他社もおり、お互い熾烈な競争を繰り広げた後で最終的には手を組み、ネームバリューとブランド力の高かった提携相手側の名称を使って成立したのがペイパル社(PayPal)だったりします。知ってる人には早いですが、ペイパルは今もネット決済サービスで世界最大手の会社です。
ペイパルが成立した後ほどなくして米国でITバブルが弾けますがこの逆境下でもマスク氏は慌てて身売りはせず、時期をしっかり見計らった上で株式上場を果たして巨額の富を得ます。大体この頃から数多いる米国のIT長者の中でも一際キャラが立っているというか一目置かれる存在とみられ、ビル・ゲイツ、スティーブ・ジョブズに続く第三の男という風に取り上げられるようになったそうです。
なお彼を知る人物からの評でも、「ビル・ゲイツのビジネス的なえげつなさとスティーブ・ジョブズのエキセントリックな偏屈さを兼ね合わせた男」と比較されていますが、なんていうか本当に嫌な組み合わせだなぁ。
話は戻りますがペイパル上場によって巨万の富を得たマスク氏が次に手を出したのが、ロケット打ち上げ事業を手掛けるスペースXと、電気自動車(EV)の開発及び販売を手掛けるテスラモーターズでした。信じられないかもしれませんがマスク氏はロケットとEVという二種類の最先端の技術分野の開発・事業化をほぼ同時期にスタートさせており、現在も両社のCEOを兼任しながら同時並行で仕事を進めております。
既に書いている通りにマスク氏は元々IT分野からの出身者でありますが宇宙開発や自動車には昔から興味があり、ペイパルを売却して開発者との会合に出ていくうちに物凄い勉強し始め、現在においては両分野共に第一線の研究者にも負けないほどの知識を持つに至ったそうです。そのため社内の開発者が技術トラブルなどの原因や対策を説明する際に少しでも穴があったら的確にそこを突いてくるので、社員としてはやり辛い上司らしいです。
両事業共にペイパルと比べ技術的な障害も多いだけでなく資金調達面でも何度も危機にさらされ多くの人間が失敗すると予想していましたが、結果的にはどちらも見事収益化に成功しており、また技術的にこちらも難しそうなハイパーループという超高速鉄道事業にも手を出すとマスク氏は宣言してます。
以上のようにマスク氏は経営者としてその実績は超一流で、なおかつ最先端のテクノロジー開発に自ら取り組みチームを指揮することからも超一流の技術者であります。そうした背景から映画「アイアンマン」の主役でロバート・ダウニーJr氏が演じたトニー・スタークは彼がモデルだと言われ、本人もその気というかそう言われてうれしかったようで社内に等身大のアイアンマン人形を置いているそうです。
実際に彼の評伝を読んでいるとトニー・スタークに近い印象を受け、その能力と決断力は傑出しているものの人間性に問題があるというか、苦しい時期を乗り越えてきた仲間と何度も衝突して袂を分かったり、ちょっとでも気に入らないと部下をこき下ろしたり、こちらも「アイアンマン」に出てくる優秀な秘書のペッパー・ボッツに擬せられるほど優秀だった自分の秘書をある日突然解雇したりと、非常に独善的で必要以上に自信家である印象を覚えます。ただそんな彼に対する米国の人々の注目は小さくなく、米国経済を引っ張っている一人であるというのは間違いない事実です。
今回こうして紹介記事を書こうと思ったのは、彼ほど米国、ひいては世界に影響を与える企業経営者は決して多くはない上、テスラモーターズの社名は日本でもよく報じられている一方、「イーロン・マスク」という個人名が何故日本では浸透していないのか、この点に疑問を感じたからです。文字通り世界を動かす経営者であるのだからもっと注目されたり紹介されてもいいと思えるのに、何故かこういう情報は出回りません。
はっきり言えば世界に対する目が日本のメディアに不足しているように思え、この点に対して自分を含め日本のマスコミ連中がほざく「グローバルな目」というものを養わなければならないと自戒を込めて書くことにしました。ちなみに、自分もマスク氏を知ったのは友人に「最近読んだ本で一番これが面白かったから」と、下記の本を教えてもらったことがきっかけです。
・スペースX、衛星打ち上げ成功 ロケット洋上着陸はまた失敗(AFP)
大体今年一月くらいからですが、米国のロケット打ち上げ事業を行うスペースXという会社の各種実験に関する報道が日本でも見られるようになりました。上記ニュースは中身を見てもらえば早いですが、これまで打ち上げた後はそのまま廃棄していたロケットを再利用できるよう海上に着陸させようという実験を報じたもので、今回は衛星を打ち上げることが本目的であって海上着陸は二の次のデータ取得が目的だということであったことからCEOのイーロン・マスク氏は、「計画通りの失敗だ」と述べています。
ちなみに、スペースXは地上への着陸には既に成功しています。またついでに述べるとこのスペースXは、衛星や補給物資を積んだロケットを実際に打ち上げ続けている世界でも数少ない民間企業の一つで、もう何年も前から商業ベースの依頼を受けて衛星を宇宙軌道に乗っけたり、国際宇宙ステーションに補給物資とかを送ってたりします。
そんなスペースXを率いているCEOというのが上記のイーロン・マスク氏です。恐らく日本ならスペースXはおろかこの人の名前を聞いてもピンとこない人の方が多いかと思いますが、このマスク氏が電気自動車(EV)の開発・販売で一時はトヨタとも技術提携したテスラモーターズのCEOでもあると聞けばその印象も変わってくるのではないでしょうか。
・イーロン・マスク(Wikipedia)
イーロン・マスク氏は米国系移民の息子として南アフリカ共和国で生まれ、青年期までこの地で育ちました。マスク氏は少年期から一風変わった子供だと周囲から見られており、一旦集中すると揺すっても声をかけても全く反応をしなかったり、一読した本の内容を隅から隅まで暗記しているなど際立った秀才ぶりを見せていたそうです。ただ子供の頃は大人しい性格をしておりクラス内でも特別目立つ人物でもなければ、ガラの悪いグループに絡まれていじめられることもあったと本人も語っています。
マスク氏は高校卒業とともに最初はカナダ、次いで米国本土の大学へ留学しますが、留学の理由としては当時南アフリカ共和国で敷かれていたアパルトヘイト政策への反発と徴兵への忌避、そして現在も絶縁している父親から離れようとしたことが動機だったそうです。留学先の大学はいくつか転々としておりますが学生期にはプログラミングや経営学を学んだとしているものの、この時期の彼については学歴ロンダリング、または学歴詐称の指摘も出ておりはっきりとした足跡の裏付けは取れてはいません。ただ後からやってきた弟ともに学生時代から当時発達し始めてきたIT系の分野に興味を持ち、大学卒業後はIT会社にインターンとして入社しました。
彼の最初の転機は弟とともに始めた事業で、今でいうマッピング広告と呼ぶようなサービスで地元の商店街を中心にネット上で地図と店の紹介を行うというサービスを展開しました。IT黎明期ということもありましたがこの事業はそこそこ成功していくらかの資金を獲得するにも成功しましたが、このマッピング広告事業からはすぐに足を洗って今度はかねてから構想を抱いていたネットバンク事業へと挑戦します。
今でこそネット決済は当たり前ですが1990年代はネット上でお金のやり取りをするなんてセキュリティ面で危ないのではという認識が強い中、必ずネットで決済する時代が来ると踏んでいたマスク氏は培った人脈から事業運営に必要な人材を集め、手持ちの資金を大々的に活用するとともに米国内で銀行事業免許を取得し、当時としては本格的なネットバンクを設立するに至ります。ただ当時には同じような事業モデルを展開する競合他社もおり、お互い熾烈な競争を繰り広げた後で最終的には手を組み、ネームバリューとブランド力の高かった提携相手側の名称を使って成立したのがペイパル社(PayPal)だったりします。知ってる人には早いですが、ペイパルは今もネット決済サービスで世界最大手の会社です。
ペイパルが成立した後ほどなくして米国でITバブルが弾けますがこの逆境下でもマスク氏は慌てて身売りはせず、時期をしっかり見計らった上で株式上場を果たして巨額の富を得ます。大体この頃から数多いる米国のIT長者の中でも一際キャラが立っているというか一目置かれる存在とみられ、ビル・ゲイツ、スティーブ・ジョブズに続く第三の男という風に取り上げられるようになったそうです。
なお彼を知る人物からの評でも、「ビル・ゲイツのビジネス的なえげつなさとスティーブ・ジョブズのエキセントリックな偏屈さを兼ね合わせた男」と比較されていますが、なんていうか本当に嫌な組み合わせだなぁ。
話は戻りますがペイパル上場によって巨万の富を得たマスク氏が次に手を出したのが、ロケット打ち上げ事業を手掛けるスペースXと、電気自動車(EV)の開発及び販売を手掛けるテスラモーターズでした。信じられないかもしれませんがマスク氏はロケットとEVという二種類の最先端の技術分野の開発・事業化をほぼ同時期にスタートさせており、現在も両社のCEOを兼任しながら同時並行で仕事を進めております。
既に書いている通りにマスク氏は元々IT分野からの出身者でありますが宇宙開発や自動車には昔から興味があり、ペイパルを売却して開発者との会合に出ていくうちに物凄い勉強し始め、現在においては両分野共に第一線の研究者にも負けないほどの知識を持つに至ったそうです。そのため社内の開発者が技術トラブルなどの原因や対策を説明する際に少しでも穴があったら的確にそこを突いてくるので、社員としてはやり辛い上司らしいです。
両事業共にペイパルと比べ技術的な障害も多いだけでなく資金調達面でも何度も危機にさらされ多くの人間が失敗すると予想していましたが、結果的にはどちらも見事収益化に成功しており、また技術的にこちらも難しそうなハイパーループという超高速鉄道事業にも手を出すとマスク氏は宣言してます。
以上のようにマスク氏は経営者としてその実績は超一流で、なおかつ最先端のテクノロジー開発に自ら取り組みチームを指揮することからも超一流の技術者であります。そうした背景から映画「アイアンマン」の主役でロバート・ダウニーJr氏が演じたトニー・スタークは彼がモデルだと言われ、本人もその気というかそう言われてうれしかったようで社内に等身大のアイアンマン人形を置いているそうです。
実際に彼の評伝を読んでいるとトニー・スタークに近い印象を受け、その能力と決断力は傑出しているものの人間性に問題があるというか、苦しい時期を乗り越えてきた仲間と何度も衝突して袂を分かったり、ちょっとでも気に入らないと部下をこき下ろしたり、こちらも「アイアンマン」に出てくる優秀な秘書のペッパー・ボッツに擬せられるほど優秀だった自分の秘書をある日突然解雇したりと、非常に独善的で必要以上に自信家である印象を覚えます。ただそんな彼に対する米国の人々の注目は小さくなく、米国経済を引っ張っている一人であるというのは間違いない事実です。
今回こうして紹介記事を書こうと思ったのは、彼ほど米国、ひいては世界に影響を与える企業経営者は決して多くはない上、テスラモーターズの社名は日本でもよく報じられている一方、「イーロン・マスク」という個人名が何故日本では浸透していないのか、この点に疑問を感じたからです。文字通り世界を動かす経営者であるのだからもっと注目されたり紹介されてもいいと思えるのに、何故かこういう情報は出回りません。
はっきり言えば世界に対する目が日本のメディアに不足しているように思え、この点に対して自分を含め日本のマスコミ連中がほざく「グローバルな目」というものを養わなければならないと自戒を込めて書くことにしました。ちなみに、自分もマスク氏を知ったのは友人に「最近読んだ本で一番これが面白かったから」と、下記の本を教えてもらったことがきっかけです。
2016年3月6日日曜日
千葉のマッドシティ~松戸市長
昨日今日とで150km以上も自転車で走ってまだ疲労が抜けないので今日も短く切り抜けられる記事でお送りします。
知ってる人には有名な話しですが、現在「松戸市長」という言葉についてやや齟齬が生まれる現状が続いております。というのも、「松戸船橋市長」もしくは「船橋市松戸市長」と呼ばれる人が出てきてしまったからです。
・船橋市長なのに「松戸市長」 「どちらで呼んだらいいのか」とネットで笑い広がる(ジェイキャスト)
松戸市と船橋市はどちらも千葉県内で多くの人口を抱える有数の行政法人なのですが、現在の船橋市の市長の名前は松戸徹氏で、皮肉なことに船橋市の市長なのに松戸という苗字がついてしまっているわけです。そのためニュース記事などでは上記などのように「松戸・船橋市長」などと書かれるために読んでて一体どっちやねんと言いたくなるような記述にならざるを得ないわけです。しかもどちらも同じ千葉県内だからさらにややこしい。
自分が間違っているとは分かっていながらも、船橋市の松戸市長については頼むから改名してくれないかとすら密かに思っています。もしくは「船橋・M・市長」みたいにちょっと小細工効かせた呼び方とかにするとか。
なお、本家本元の現松戸市長は本郷谷健次氏です。本郷谷市長に私から言いたいこととしては、市庁舎のすぐ裏にソープランド(角海老)があるのはどうかなっていうことくらいです。
なんか本当に自転車の乗り過ぎの疲労で色々ときついです。帰り道はルート開拓とばかりに選択した道が無駄に遠回りになって失敗したなぁ。
知ってる人には有名な話しですが、現在「松戸市長」という言葉についてやや齟齬が生まれる現状が続いております。というのも、「松戸船橋市長」もしくは「船橋市松戸市長」と呼ばれる人が出てきてしまったからです。
・船橋市長なのに「松戸市長」 「どちらで呼んだらいいのか」とネットで笑い広がる(ジェイキャスト)
松戸市と船橋市はどちらも千葉県内で多くの人口を抱える有数の行政法人なのですが、現在の船橋市の市長の名前は松戸徹氏で、皮肉なことに船橋市の市長なのに松戸という苗字がついてしまっているわけです。そのためニュース記事などでは上記などのように「松戸・船橋市長」などと書かれるために読んでて一体どっちやねんと言いたくなるような記述にならざるを得ないわけです。しかもどちらも同じ千葉県内だからさらにややこしい。
自分が間違っているとは分かっていながらも、船橋市の松戸市長については頼むから改名してくれないかとすら密かに思っています。もしくは「船橋・M・市長」みたいにちょっと小細工効かせた呼び方とかにするとか。
なお、本家本元の現松戸市長は本郷谷健次氏です。本郷谷市長に私から言いたいこととしては、市庁舎のすぐ裏にソープランド(角海老)があるのはどうかなっていうことくらいです。
なんか本当に自転車の乗り過ぎの疲労で色々ときついです。帰り道はルート開拓とばかりに選択した道が無駄に遠回りになって失敗したなぁ。
2016年3月5日土曜日
シャープの中国子会社清算に関する疑問
昨夜は上海にやってきた後輩と仕事後に合流して一緒にご飯食べましたがその際に、
花園「今度サイクリング部のメンバーと一緒にイチゴ狩りに行くんだ(´∀`*)ウフフ」
後輩「おっさん同士でイチゴ狩りに行くんですか?(´・ω・)。oO(何が楽しいの?)」
と言われて、一瞬言葉に詰まりました。
・投資家情報 決算資料(シャープ)
話は本題に入りますが、先日ホンハイとの被買収交渉を終えたシャープですが、交渉を追えてさぁ契約ってタイミングでホンハイ側から資料精査のために契約時期を延期するという発表がなされました。この背景について海外メディアが、3000億円にも上る偶発債務リストをシャープが契約直前に渡したためだと報じられており、この報道に対してシャープも、「うちが発表したものではない」といった辺り事実なんだと思われます。
では事実だとしてその偶発債務の中身は何なのか。現在シャープの表に出している有利子負債額は3000億円強といわれているだけに、普通の上場会社であれば偶発債務とはいえ3000億円もの債務リスクがあるのであれば財務諸表の注記事項で記入するのが当然です。報道を見ている限りだとシャープはこれまでこの偶発債務については一切公表していないようではあったものの、何かしら中身のヒントが得られないものかここはひとつ「俺がやるしかねぇ」と思ったので、直近におけるシャープの決算情報並びに財務諸表を確かめてみようと決心しました。
そんなわけで上記リンク先のページにある今年2月4日発行の「平成28年3月期Q3決算短信」を見てみたのですが、結論から言うと偶発債務3000億円と思しき情報は見受けられませんでした。だとすると重大な債務リスクを隠しているという事なのでこれはこれで問題だと思いますが、それ以上に目を疑ったというか疑問に感じた記述として、連結会社に関するある記述が目に留まりました。
その記述とは決算短信PDFの8ページ目上部に有る記述で、シャープの中国法人の一つで連結対象子会社でもある「夏普科技(無錫)有限公司」を2015年8月26日に清算したとさらっと書いてあります。一体この記述の何が問題なのかというと、ほかならぬこの私がこの情報を知らなかったということが問題だったりします。
通常、連結対象にもなる子会社が異動する場合、経営に影響を与える要素ともなりうるため市場に対しきちんとその情報を公開しなければなりません。しかし常日頃から日系企業の海外拠点情報を収集している私は今回のこの情報は全く把握しておらず、シャープが同中国法人の清算を決断、または清算完了時にきちんと情報を公開していたのかという点で強い疑問を感じました。きちんと公開していれば恐らく私もキャッチしているはずでしょうし。
この点が非常に気になったので2014年から2015年にかけてのシャープのニュースリリース並びにIRトピックスを細かく調べてみましたが、私が見る限りですと同中国法人の清算に関する発表は一切見当たりませんでした。またこの中国法人名で過去のニュースをネットで検索かけてみましたが、同中国法人が清算または解散するというニュースはどのメディアも一切報じておらず、ニュース的に旬な会社の子会社(海外工場)整理という内容から考えるとちょっと有り得ないんじゃないのかと思え、はっきり言えばシャープは情報公開せず隠してたんじゃないかという疑念を持ちます。
もっとも公開したくないという気持ちはわかるしなにもシャープに限らずパナソニックも上海のプラズマテレビ工場閉鎖を数ヶ月黙っていたことがありましたが(自分が日系メディアで一番最初に報じた)、それでも清算を完了してから半年後にちょろっとだけ書いて公開するというのは意気地のない話です。こと情報公開に関しては口うるさいというか厳しい立場を取る私ですが、こうした態度を取る企業に対してはもっと社会も厳しい態度をを取るべきだと思います。
……と、いいながら、シャープが事実を隠してたら隠してたでニュースネタとしての価値は上がるだけに内心おいしいなとも思っており、この前元職場に、「決算短信を当たってみろ」とアドバイスしてたりします。
花園「今度サイクリング部のメンバーと一緒にイチゴ狩りに行くんだ(´∀`*)ウフフ」
後輩「おっさん同士でイチゴ狩りに行くんですか?(´・ω・)。oO(何が楽しいの?)」
と言われて、一瞬言葉に詰まりました。
・投資家情報 決算資料(シャープ)
話は本題に入りますが、先日ホンハイとの被買収交渉を終えたシャープですが、交渉を追えてさぁ契約ってタイミングでホンハイ側から資料精査のために契約時期を延期するという発表がなされました。この背景について海外メディアが、3000億円にも上る偶発債務リストをシャープが契約直前に渡したためだと報じられており、この報道に対してシャープも、「うちが発表したものではない」といった辺り事実なんだと思われます。
では事実だとしてその偶発債務の中身は何なのか。現在シャープの表に出している有利子負債額は3000億円強といわれているだけに、普通の上場会社であれば偶発債務とはいえ3000億円もの債務リスクがあるのであれば財務諸表の注記事項で記入するのが当然です。報道を見ている限りだとシャープはこれまでこの偶発債務については一切公表していないようではあったものの、何かしら中身のヒントが得られないものかここはひとつ「俺がやるしかねぇ」と思ったので、直近におけるシャープの決算情報並びに財務諸表を確かめてみようと決心しました。
そんなわけで上記リンク先のページにある今年2月4日発行の「平成28年3月期Q3決算短信」を見てみたのですが、結論から言うと偶発債務3000億円と思しき情報は見受けられませんでした。だとすると重大な債務リスクを隠しているという事なのでこれはこれで問題だと思いますが、それ以上に目を疑ったというか疑問に感じた記述として、連結会社に関するある記述が目に留まりました。
その記述とは決算短信PDFの8ページ目上部に有る記述で、シャープの中国法人の一つで連結対象子会社でもある「夏普科技(無錫)有限公司」を2015年8月26日に清算したとさらっと書いてあります。一体この記述の何が問題なのかというと、ほかならぬこの私がこの情報を知らなかったということが問題だったりします。
通常、連結対象にもなる子会社が異動する場合、経営に影響を与える要素ともなりうるため市場に対しきちんとその情報を公開しなければなりません。しかし常日頃から日系企業の海外拠点情報を収集している私は今回のこの情報は全く把握しておらず、シャープが同中国法人の清算を決断、または清算完了時にきちんと情報を公開していたのかという点で強い疑問を感じました。きちんと公開していれば恐らく私もキャッチしているはずでしょうし。
この点が非常に気になったので2014年から2015年にかけてのシャープのニュースリリース並びにIRトピックスを細かく調べてみましたが、私が見る限りですと同中国法人の清算に関する発表は一切見当たりませんでした。またこの中国法人名で過去のニュースをネットで検索かけてみましたが、同中国法人が清算または解散するというニュースはどのメディアも一切報じておらず、ニュース的に旬な会社の子会社(海外工場)整理という内容から考えるとちょっと有り得ないんじゃないのかと思え、はっきり言えばシャープは情報公開せず隠してたんじゃないかという疑念を持ちます。
もっとも公開したくないという気持ちはわかるしなにもシャープに限らずパナソニックも上海のプラズマテレビ工場閉鎖を数ヶ月黙っていたことがありましたが(自分が日系メディアで一番最初に報じた)、それでも清算を完了してから半年後にちょろっとだけ書いて公開するというのは意気地のない話です。こと情報公開に関しては口うるさいというか厳しい立場を取る私ですが、こうした態度を取る企業に対してはもっと社会も厳しい態度をを取るべきだと思います。
……と、いいながら、シャープが事実を隠してたら隠してたでニュースネタとしての価値は上がるだけに内心おいしいなとも思っており、この前元職場に、「決算短信を当たってみろ」とアドバイスしてたりします。
2016年3月4日金曜日
女性の方が多い中国の会計士事情
「中国の会計士の七、八割方は女性だ」
先日、このような情報を知人からキャッチしました。
会計士というと日本では司法試験などと並ぶ文系最難関資格の一つとされ、一時期は監査法人の採用が減って不遇の時代もありましたが現在は社会での需要の高まりと共に同資格保有者の求人も増加しており、高級職の一角に食い込む職業であります。こうした事情は中国でも同じで会計士資格の保有者となるとどの会社でも歓迎されますし、普段の生活でも「あの人会計士なんだって」という具合でちやほやされること間違いなしです。
ただ、日本とは少し事情が異なるというか冒頭で上げたように、中国では会計士は女性がやっていることの方が多いとのことです。日本で会計士というと想像される姿はやっぱりスーツ着た男性で、女性もいないことはいないだろうけど検事や弁護士同様にやはり男性がメインというイメージの方が強いです。それだけにこの話を最初聞いた時は少し疑ったというか確認する必要があるように思え、早速監査法人に務めている知り合いがいる中国人の友人に連絡を取って真偽を確かめました。
確認を取ったところ、確かに中国の会計士は女性の方が多いというか大半であるというのは事実だそうです。一体何故女性が会計士やることが多いのかとさらに尋ねたところ、経理や監査といった細かい数字を見たり確認したりする仕事は女性の方が向いているという概念が中国にはあるそうで、その延長で「会計士は女性の仕事」と考えられているそうです。もっとも、監査法人のトップに立つような会計士はほぼ男性が占めており、影響力的には男性の会計士の方がやっぱり上に出るとのことです。
確かに日本でも経理業務は女性職員が多いような気はしますし、また女性の方が金の出し入れや金額の確認業務は向いているのではというのも納得できます。しかし会計士の大半が女性だというのは私からすると素直に驚きで、逆になんで日本では男ばっかなのかと逆方向の疑問すら湧いてきます。
ただこの方面の中国事情についてもう少し述べると、地味に日本よりも経理や監査や財務申告は中国の方が進んでいるなと思う節があります。不正腐敗のエレクトリカルパレードの中国で何を言うかと思われるかもしれませんが、中国では社会主義国家なだけあって会計基準や税率税法の適用などについて統一した管理を敷きながら細かく当局が指導、強制しており、特筆すべきは一部領収書の書式が全国統一の同じ仕様で、領収書の印刷機も政府公認の物しか使えないようになっています。
また間接税も日本の消費税に対して増値税方式で、日本よりも明らかに管理しやすい形になってますし、なにより一番大きく異なるのは経理業務の担当者は経理関係の資格保有者に限定していることです。日本にも一応、簿記資格はありますが通常の経理業務を行うに当たっては求められませんが、中国ではその辺りが厳しくて、税務申告に当たっても領収書の添付が必ず義務付けられます。
中国に駐在経験がある人ならわかるでしょうが中国の領収書添付の厳格さは日本が緩すぎやしないかと思うくらいで、「他はいい加減なのになんでここだけ厳しいんだ」とよく駐在員同士で愚痴り合うのはこちらの常です。もっとも、それでも不正やらかしたり資金隠したりする人間が後を絶たないというのですから、別な意味でも中国人は会計業務に長けているといえるかもしれません。
先日、このような情報を知人からキャッチしました。
会計士というと日本では司法試験などと並ぶ文系最難関資格の一つとされ、一時期は監査法人の採用が減って不遇の時代もありましたが現在は社会での需要の高まりと共に同資格保有者の求人も増加しており、高級職の一角に食い込む職業であります。こうした事情は中国でも同じで会計士資格の保有者となるとどの会社でも歓迎されますし、普段の生活でも「あの人会計士なんだって」という具合でちやほやされること間違いなしです。
ただ、日本とは少し事情が異なるというか冒頭で上げたように、中国では会計士は女性がやっていることの方が多いとのことです。日本で会計士というと想像される姿はやっぱりスーツ着た男性で、女性もいないことはいないだろうけど検事や弁護士同様にやはり男性がメインというイメージの方が強いです。それだけにこの話を最初聞いた時は少し疑ったというか確認する必要があるように思え、早速監査法人に務めている知り合いがいる中国人の友人に連絡を取って真偽を確かめました。
確認を取ったところ、確かに中国の会計士は女性の方が多いというか大半であるというのは事実だそうです。一体何故女性が会計士やることが多いのかとさらに尋ねたところ、経理や監査といった細かい数字を見たり確認したりする仕事は女性の方が向いているという概念が中国にはあるそうで、その延長で「会計士は女性の仕事」と考えられているそうです。もっとも、監査法人のトップに立つような会計士はほぼ男性が占めており、影響力的には男性の会計士の方がやっぱり上に出るとのことです。
確かに日本でも経理業務は女性職員が多いような気はしますし、また女性の方が金の出し入れや金額の確認業務は向いているのではというのも納得できます。しかし会計士の大半が女性だというのは私からすると素直に驚きで、逆になんで日本では男ばっかなのかと逆方向の疑問すら湧いてきます。
ただこの方面の中国事情についてもう少し述べると、地味に日本よりも経理や監査や財務申告は中国の方が進んでいるなと思う節があります。不正腐敗のエレクトリカルパレードの中国で何を言うかと思われるかもしれませんが、中国では社会主義国家なだけあって会計基準や税率税法の適用などについて統一した管理を敷きながら細かく当局が指導、強制しており、特筆すべきは一部領収書の書式が全国統一の同じ仕様で、領収書の印刷機も政府公認の物しか使えないようになっています。
また間接税も日本の消費税に対して増値税方式で、日本よりも明らかに管理しやすい形になってますし、なにより一番大きく異なるのは経理業務の担当者は経理関係の資格保有者に限定していることです。日本にも一応、簿記資格はありますが通常の経理業務を行うに当たっては求められませんが、中国ではその辺りが厳しくて、税務申告に当たっても領収書の添付が必ず義務付けられます。
中国に駐在経験がある人ならわかるでしょうが中国の領収書添付の厳格さは日本が緩すぎやしないかと思うくらいで、「他はいい加減なのになんでここだけ厳しいんだ」とよく駐在員同士で愚痴り合うのはこちらの常です。もっとも、それでも不正やらかしたり資金隠したりする人間が後を絶たないというのですから、別な意味でも中国人は会計業務に長けているといえるかもしれません。
2016年3月3日木曜日
千葉のマッドシティ~バンダイミュージアム(移転)
このブログとリンクを結んでいる潮風大使さんがディープなマッドシティネタをわざわざ取り上げてくれているので、興味がある方は是非下記リンク先をご覧ください。
・潮風太子松戸に出没す(笑う蜘蛛の糸)
一方、こちらのブログではマッドシティネタがこのところめっきり少なくなってきておりますが、何もネタが切れたというわけではなく単純にほかに書くネタが多過ぎるというのが実情です。とはいえいい機会だし、あと知り合いと一緒に夕飯食べて眠いこともあるので大分前に準備しておいたバンダイミュージアムについて今日は紹介します。
・おもちゃのまちバンダイミュージアム(Wikipedia)
バンダイミュージアムとは玩具製造販売大手のバンダイ(現バンダイナムコホールディングス)が設立、運営しているアミューズメント施設です。栃木県下都賀郡にあり、看板商品のガンダムに関連した商品や展示を中心に様々な玩具が多数置かれてあり、大人から子供まで様々な年代が楽しめるような施設となっております。行ったことないけど。
で、なんで栃木県にあるこの施設をマッドシティネタで語ってんのかというと実はこのバンダイミュージアム、元々は松戸市にあった施設でした。場所は松戸駅から徒歩一分というかほぼ接続している商業ビルのピアザ松戸で2003年にオープンし、聞いた話だとガンダムのプラモデルが大量に売られていたとか。そんな松戸市に合った施設が何で栃木県に移ったのかというと、はっきりとは言われていませんが客足がそんなに伸びなかったという営業上の理由が大きかったとのことで2006年に閉店しており、2007年から栃木県で再オープンしたそうです。
で、正直なことを述べると、実は私も松戸時代のバンダイミュージアムには一度も行ったことがありませんでした。なんでかって理由は非常に単純で、この時期の私は京都方面で転戦を続けていたというか大学に通ってて(+北京)、関東にはほとんど滞在していませんでした。なのでたまに帰省した際も松戸にこういう施設が出来たとは聞いてはいたものの足を運ぼうとまでは思うことはなく、むしろこういうアニメグッズやプラモを買おうってんなら秋葉原まで出向こうとしたでしょう。
あくまで私個人の意見ですが、なんで松戸でバンダイミュージアムが流行らなかったのかというと都心に近すぎたということも一つの理由じゃないかと思います。都心に近すぎてこの手の商品なりアミューズメントを求めるのであればもっといいところというか候補が数多くあり、地元民はともかくとして中途半端な距離にある松戸にまで足を運ぼうっていう人が多く出なかったのかもしれません。
なおこの元入居先ことピアザ松戸にはかなり前から1~2階にはゲームセンターが入っており、その上にはマクドナルド、紳士服の青山、ダイソー、ユザワヤ、ブックオフが入っています。ゲームセンターには中学生の頃に親父を無理やり引き連れて25対25で打ち合う戦車ゲームして遊んでて何故か親父もこの時のことをやけに覚えてて何度も話題にしてきます。
紳士服の青山では開店当初に一着スーツを購入していますが、今日以前いた職場にそのスーツ着て顔を出したら、「あら、あんたスーツも持っていたのね」と、昔の同僚に言われました。秋から春にかけてその職場ではほぼ毎日、猫の絵柄に「ALCATRAZ」とアルファベットで書かれたトレーナとGジャン来て通っていたのですが当時の同僚みんなこの格好を覚えてて、むしろどうして今日それを着てこなかったという風にまで言われました。
・潮風太子松戸に出没す(笑う蜘蛛の糸)
一方、こちらのブログではマッドシティネタがこのところめっきり少なくなってきておりますが、何もネタが切れたというわけではなく単純にほかに書くネタが多過ぎるというのが実情です。とはいえいい機会だし、あと知り合いと一緒に夕飯食べて眠いこともあるので大分前に準備しておいたバンダイミュージアムについて今日は紹介します。
・おもちゃのまちバンダイミュージアム(Wikipedia)
バンダイミュージアムとは玩具製造販売大手のバンダイ(現バンダイナムコホールディングス)が設立、運営しているアミューズメント施設です。栃木県下都賀郡にあり、看板商品のガンダムに関連した商品や展示を中心に様々な玩具が多数置かれてあり、大人から子供まで様々な年代が楽しめるような施設となっております。行ったことないけど。
で、なんで栃木県にあるこの施設をマッドシティネタで語ってんのかというと実はこのバンダイミュージアム、元々は松戸市にあった施設でした。場所は松戸駅から徒歩一分というかほぼ接続している商業ビルのピアザ松戸で2003年にオープンし、聞いた話だとガンダムのプラモデルが大量に売られていたとか。そんな松戸市に合った施設が何で栃木県に移ったのかというと、はっきりとは言われていませんが客足がそんなに伸びなかったという営業上の理由が大きかったとのことで2006年に閉店しており、2007年から栃木県で再オープンしたそうです。
で、正直なことを述べると、実は私も松戸時代のバンダイミュージアムには一度も行ったことがありませんでした。なんでかって理由は非常に単純で、この時期の私は京都方面で転戦を続けていたというか大学に通ってて(+北京)、関東にはほとんど滞在していませんでした。なのでたまに帰省した際も松戸にこういう施設が出来たとは聞いてはいたものの足を運ぼうとまでは思うことはなく、むしろこういうアニメグッズやプラモを買おうってんなら秋葉原まで出向こうとしたでしょう。
あくまで私個人の意見ですが、なんで松戸でバンダイミュージアムが流行らなかったのかというと都心に近すぎたということも一つの理由じゃないかと思います。都心に近すぎてこの手の商品なりアミューズメントを求めるのであればもっといいところというか候補が数多くあり、地元民はともかくとして中途半端な距離にある松戸にまで足を運ぼうっていう人が多く出なかったのかもしれません。
なおこの元入居先ことピアザ松戸にはかなり前から1~2階にはゲームセンターが入っており、その上にはマクドナルド、紳士服の青山、ダイソー、ユザワヤ、ブックオフが入っています。ゲームセンターには中学生の頃に親父を無理やり引き連れて25対25で打ち合う戦車ゲームして遊んでて何故か親父もこの時のことをやけに覚えてて何度も話題にしてきます。
紳士服の青山では開店当初に一着スーツを購入していますが、今日以前いた職場にそのスーツ着て顔を出したら、「あら、あんたスーツも持っていたのね」と、昔の同僚に言われました。秋から春にかけてその職場ではほぼ毎日、猫の絵柄に「ALCATRAZ」とアルファベットで書かれたトレーナとGジャン来て通っていたのですが当時の同僚みんなこの格好を覚えてて、むしろどうして今日それを着てこなかったという風にまで言われました。
2016年3月1日火曜日
伝統工芸のぼったくり事情
本題とはまた関係ありませんが、今職場で使っているパソコンと自宅で使っているパソコンのこーボード配列が異なっているため、なんかこのところ職場でも自宅でもキーボードを打っているとどちらでも違和感を覚えてなんでやねんという状況です。どちらもノートパソコンですが、自宅では外付けキーボードを使っているものの職場ではノーパソ付属のキーボードなので、職場にも外づえっキーボードを一応は用意したもののなんかテーブルの高さが合わないのか仕事し辛くて結局外してしまいました。
・日本の誇りを守るため「伝統文化」も変化せよ なぜ、ここまで「ボッタクリ」がまかり通るか(東洋経済)
そういうわけで本題ですが今日引用する記事はみんな大好きアトキンソン……といっても、この名前聞いてするわかる人はほとんどいないでしょうが、この人は以前に私が書評を書いた「新・観光立国論」という本の作者で、以前ゴールドマン・サックスの日本支部でアナリストをやっていた愉快なイギリス人です。
どうでもいいですがこの前、「イギリスに留学した姉が現地の食べ物がまずくて栄養失調寸前なんだけど」というまとめ記事見てうんうんと深く頷いていました。自分は余り食にこだわりがないけど、生きているのが本気で嫌になったのはロンドン滞在時くらいです。
アトキンソン氏は現在、京都にある文化財保護事業を行っている小西美術工藝舎で活動されておりその傍らで日本の観光産業について提言や警鐘を行っているのですが、今回引用した記事では、日本の伝統工芸が実は日本の物ではなくなってきているにもかかわらず、日本製と偽ってぼったくりに近い行為がなされていることを紹介しています。
そういった一例としてこの記事で紹介されているのが「漆」なのですが、自分もこの記事で初めて知りましたが漆の英語名は「japan」とのことで、それほど世界的にも日本を代表する素材だと認識されているようです。しかし、現在日本で使われる漆の98%は実は中国産で、重要文化財の塗り直しとかにも日本産の漆はほとんど使われなくなっているそうです。
それでも日本人が作っているのなら日本製といえるのでは、と思うかもしれませんが、アトキンソン氏によると、日本らしいものを買い求めに来ている外国人からすれば「そりゃないよ」と受け取るだろうと否定した上で、
「想像してみてください。みなさんがイタリアで高価な『ヴェネチアングラス』を購入して来たとしましょう。後にそのガラスが実は中国産だったと聞いて、どう感じるでしょう。『ダマされた!』と思わないでしょうか。」
おっしゃることまさにその通りで、日本の伝統工芸品として売り出している以上は徹頭徹尾日本産にこだわるべきでしょう。これも本文に書かれてますが、漆が「japan」ではなく実は「china」だったというのはシャレにならない話です。
またこの漆と合わせて金箔についても触れており、一部で中国産の金箔を使って安く作っているのにもかかわらずお値段は据え置きで、ぼったくっている業者が少なからず存在するということも指摘しています。安く作れるのならそれに越したことはないものの、それを消費者に還元しないというやり方は消費者にも技術者にも産業的にも悪影響を与えていると指摘し、それならば値段が高くても本物志向にこだわるべきだということを暗に示唆しています。
なお最後の方で金箔に疑問を持ったきっかけとして、以下のようなエピソードが載せられています。
「業者から『金の値段が1割上がったから、1枚あたりの単価が1割上がります』と言われました。これは元金融アナリストとして、絶対に認められない話です。1枚あたりの単価のなかには、職人の賃金、固定費なども含まれているはず。金だけで構成されていないのは明らかです。」
というエピソードを書いた後、「ゴールドマン・サックスという世界トップクラスの投資銀行の元役員にそんな話が通じるはずもない」と、かっこよく言っててマジリスペクトみたいに思いながらこの記事読んでました。
・日本の誇りを守るため「伝統文化」も変化せよ なぜ、ここまで「ボッタクリ」がまかり通るか(東洋経済)
そういうわけで本題ですが今日引用する記事はみんな大好きアトキンソン……といっても、この名前聞いてするわかる人はほとんどいないでしょうが、この人は以前に私が書評を書いた「新・観光立国論」という本の作者で、以前ゴールドマン・サックスの日本支部でアナリストをやっていた愉快なイギリス人です。
どうでもいいですがこの前、「イギリスに留学した姉が現地の食べ物がまずくて栄養失調寸前なんだけど」というまとめ記事見てうんうんと深く頷いていました。自分は余り食にこだわりがないけど、生きているのが本気で嫌になったのはロンドン滞在時くらいです。
アトキンソン氏は現在、京都にある文化財保護事業を行っている小西美術工藝舎で活動されておりその傍らで日本の観光産業について提言や警鐘を行っているのですが、今回引用した記事では、日本の伝統工芸が実は日本の物ではなくなってきているにもかかわらず、日本製と偽ってぼったくりに近い行為がなされていることを紹介しています。
そういった一例としてこの記事で紹介されているのが「漆」なのですが、自分もこの記事で初めて知りましたが漆の英語名は「japan」とのことで、それほど世界的にも日本を代表する素材だと認識されているようです。しかし、現在日本で使われる漆の98%は実は中国産で、重要文化財の塗り直しとかにも日本産の漆はほとんど使われなくなっているそうです。
それでも日本人が作っているのなら日本製といえるのでは、と思うかもしれませんが、アトキンソン氏によると、日本らしいものを買い求めに来ている外国人からすれば「そりゃないよ」と受け取るだろうと否定した上で、
「想像してみてください。みなさんがイタリアで高価な『ヴェネチアングラス』を購入して来たとしましょう。後にそのガラスが実は中国産だったと聞いて、どう感じるでしょう。『ダマされた!』と思わないでしょうか。」
おっしゃることまさにその通りで、日本の伝統工芸品として売り出している以上は徹頭徹尾日本産にこだわるべきでしょう。これも本文に書かれてますが、漆が「japan」ではなく実は「china」だったというのはシャレにならない話です。
またこの漆と合わせて金箔についても触れており、一部で中国産の金箔を使って安く作っているのにもかかわらずお値段は据え置きで、ぼったくっている業者が少なからず存在するということも指摘しています。安く作れるのならそれに越したことはないものの、それを消費者に還元しないというやり方は消費者にも技術者にも産業的にも悪影響を与えていると指摘し、それならば値段が高くても本物志向にこだわるべきだということを暗に示唆しています。
なお最後の方で金箔に疑問を持ったきっかけとして、以下のようなエピソードが載せられています。
「業者から『金の値段が1割上がったから、1枚あたりの単価が1割上がります』と言われました。これは元金融アナリストとして、絶対に認められない話です。1枚あたりの単価のなかには、職人の賃金、固定費なども含まれているはず。金だけで構成されていないのは明らかです。」
というエピソードを書いた後、「ゴールドマン・サックスという世界トップクラスの投資銀行の元役員にそんな話が通じるはずもない」と、かっこよく言っててマジリスペクトみたいに思いながらこの記事読んでました。