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2020年1月13日月曜日

ゲームレビュー:AI: ソムニウム ファイル

 昨日通っている喫茶店に行ったらなんか子猫を飼い出してて、ほっといたら何故か私の靴の裏の臭いを嗅いでました。あとテーブルの上にちっちゃいゴキブリがいたけど、昨年夏に1000匹斬りした身からすると何も恐怖はなく、そのまま指ではじいて殺してました(三匹ほど)。

AI: ソムニウム ファイル(スパイク・チュンソフト)

 話は本題ですが、昨日クリアしたのが上の「AI:ソムニウムファイル」というゲームです。このゲームはアドベンチャーゲームなのですが、最初購入した際はどんなゲームなのか全く調べずに買いました。どうしてそんな風にして買ったのかと言うと、クリエイターが打越綱太郎氏だったからです。
 以前にも「Zero Escape」をはじめとするいわゆる「極限脱出シリーズ」のゲームレビュー記事を書いていますが、これらのゲームも打越氏がシナリオを書いたゲームです。どれも非常に気に入っており、あの打越氏のゲームならとなんにも調べずにこのAIソムニウムもSteamで購入を決めました。

 それで買った後になってようやくこのゲームの内容が分かったのですが、日常パートは一般的な刑事物のコマンド選択型アドベンチャーなのですが、一定段階まで進むと特殊パートが用意されています。主人公は最先端機器を使って他人の夢の中にサポートAIとともに潜り込むことができ、特殊パートではその夢の中を探索し、事件のヒントを探していくという内容になっています。
 ただ夢の中では主人公は自由に動けず、代わりにAIが人間の形を模して動き回り、6分間の制限内に相手のメンタルロックをすべて外す行動をとるという仕組みになっています。いわば6分間制限の脱出ゲームみたいなものですが、実際にはリアルタイムの6分間ではなく、「物を取る 10秒」みたく各行動コマンドで時間が消費していくため、効率よく適切なコマンドを選んで解除していくこととなります。

 ゲーム性に関しては上記の夢の中を潜るパート(ソムニウムパート)を除けば、昔ながらのほぼコマンド全選択型アドベンチャーです。私なんかは昔懐かしくそんなに抵抗ないですが、レビューを見ているともどかしいと感じる人もいるようで、この辺は賛否両論でしょう。
 シナリオ自体は上記のソムニウムパートの行動によって複数に分岐し、テキスト量だけ見れば非常にボリュームのあるゲームになっています。またそのシナリオも、殺人被害者みんなが眼球を抜き取られたり、普通にメインヒロインが人体切断マジックショーをリアルに行われたりするなどショッキングな内容もあれば、割とほろりとする場面もあり、非常に読ませるテキストとなっています。

 ただそうした波乱のある展開以上に、通常のテキスト部分の方がずっと面白かったです。

 主人公は左目を失っていることから左眼窩にAIを内蔵した特殊な義眼を装備しているのですが、このAIとは常に漫才やってるような掛け合いを繰り広げられ、ダジャレやパロディネタがガンガン展開されていきます。よく「ネプテューヌシリーズ」がそうしたパロディが激しいと言われますが、はっきり言ってそんなの目じゃないくらいパロディが激しく、やっててマジ怒られないのかと心配になるくらいでした。具体例を出すと、

「キンキンに冷えてやがる」
「エイドリアーン!」、「リッキー!」
(マイクに向かって叫べと指示)「紅だぁぁー!」
「うぉ、まぶしっ」

 終盤に立っては果物を真ん中から真っ二つに割りながらダンスしたりなど、全く自重されてません。こんな感じで普通に読んだり声聞いたりしているだけでも楽しく、尚且つサスペンス的なシリアスさはしっかりと確保されており、全体のシナリオ構成はさすが打越氏と思うほど完成されています。
 あと、画面はすべてフルCGで作られていますが、メインヒロインを始め非常によくできた造形となっており、最初でこそ主人公がその見た目からクールな二枚目を想像していたら実際には三枚目だったり、クラゲっぽいイメージのAIの造形も違和感ありましたが、慣れたらこれはこれで愛着が持てるようになりました。

 敢えてダメ出しすると、犯人特定がシナリオに沿って勝手に行われるため、プレイヤーが推理する余地が全く用意されてないことと、ソムニウムパートの解法が分岐を除けば実質的にほぼ一つに限られていて、ゲーム性がやや低いということです。まぁこれはアドベンチャーゲームの宿命ですが。

 とりあえずようやくこのゲームをクリアしたので、今はまた別の「デイグラシアの羅針盤」というアドベンチャーゲームをやり始めています。背も胸も小さいのに態度だけはでかい女性キャラが何故だか気に入ってます。

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