ページ

2023年1月14日土曜日

台湾有事を引き起こすなら今?

 先月までコロナがマジ蔓延してたので半月ほど自宅勤務が続いていましたが、今週から出社が再開され、今日休日を迎えるや途端に体が重くなりました。やっぱ出社って体への負担が極端にでかいのと、ものすごいエネルギー使うんだなと改めて思います。実際自分も浪人状態から再就職した際、常に眠くて居眠りしないようにするのが大変でした。この辺、徐々に体慣らさないとむずいと思う。

 話は本題ですが、中国が台湾有事を起こすにあたって、現在の状況は今後10年はやってこないと断言できるほどのチャンスであると、自分は考えています。

 一体何故今がチャンスなのかというと、端的に言って米軍に余剰の弾薬がないためです。現在米軍はウクライナへの支援に力を注いでいるせいか、米本土における予備の弾薬すら事欠く状態に陥っており、今後もウクライナへの支援が続けられることを考えるとこうした状況はまだ半年は続くでしょう。
 この状況を鑑みると、仮に中国が台湾を攻撃したとしても米軍としては台湾へ軍需物資支援を行うことが非常に難しくなるのではないかと思います。また対中包囲網も現状ではしっかり組めておらず、仮に台湾有事が起きた際、日本や韓国が支援を行うのかはもとより、それぞれの駐留米軍が出撃することも実際には難しいんじゃないかと思います。

 米軍の理想としては現在のベラルーシのように、ロシア軍が出撃してくることはあってもベラルーシにウクライナ軍が攻撃しないような、日本や韓国を中国攻撃対象とはならない出撃拠点としたいでしょう。ただ中国としてはそれをわかった上で、戦線拡大覚悟で日本や韓国の米軍基地、並びに自衛隊基地などへの攻撃を示唆、または一部実行することで、それぞれの世論に影響を及ぼすことができます。
 もっとも仮に日本に攻撃を加えた場合、国民世論が反転して日本の積極的参戦を招く可能性も十分ありますが。

 ただ前述の通り、現在の米軍の備蓄はかなり少なくなっています。またウクライナ問題で手を焼いている状況なだけに、戦闘への参加どころか、軍事支援すらかなり難しいのではないかと思います。その代わりとして日本や韓国に米国が台湾への支援を命じるかもしれませんが、韓国はともかく日本の場合は武器輸出に制限も多いだけに、どこまで行えるか未知数です。韓国も国内の反戦世論を受けて支援しない可能性が高い気がします。

 そうした状況を鑑みると、「いつやるの?今でしょ」的なくらいに中国にとって台湾を攻めるチャンスは未だという気がします。しかしチャンスがある一方、障害もないわけではありません。

 第一の障害は言うまでもなくコロナです。現在、中国は自分が口を酸っぱくしていうほどコロナが蔓延しており、戦闘どころじゃない状態です。今朝からはXBB型も流行しつつあると言われており、あと3ヶ月くらいは軍も大きな行動がとれないでしょう。
 っていうかさっき鼻かんだらちょっと血が混じっており、マジ新株流行してんじゃねぇのとやや焦ってます(;´・ω・)

 もう一つの障害というか懸念は、ロシアの初動失敗です。戦争開始から約1年を経てロシア軍の初動の失敗に関する分析がこのところよく出ていますが、徹底した秘密主義と準備不足が大きな損害をもたらしたと指摘されています。現在、中国はいろいろと兵器を生産していますが、台湾攻略を大きく想定した大規模演習などはあまり聞かれず、その点ではまだ準備不足な感がします。
 また実際に使うかどうかは別として、空母の運用に関しても想定以上に捗っていないとも聞きます。時期的にチャンスとはいえこうした準備不足段階で突っ込むことで、目の前に最高の反面教師がいままさにそこにいることは決断を躊躇わせる要素としては十分でしょう。

 ただそのロシアですが、仮に台湾有事を引き起こして欧米との関係が悪化した場合、切り札として使える可能性もあるんじゃないかと思います。具体的に言えばロシアに対する制裁に中国が参加する条件として、台湾占領を認めてもらうという取引です。
 現在、中国はロシアから大量の天然ガスを買っててエネルギー調達に関してはかなり有利な立場にあります。同時に、経済面でロシアを最も支えている存在にあります。それだけに中国が対ロシア制裁に参加することはロシア側にとってもかなり大きな打撃となるだけに、ウクライナを支援し、早くこの戦争を終わらせたい欧米としても悪くはない条件なんじゃないかなという気がします。もちろんただの素人の空想に過ぎませんが。

 以上を踏まえていうと、時期的には最高、っていうか今回逃したらもう10年は来ないぞっていうくらいチャンスであるものの、コロナ蔓延と準備不足という悪条件もあることから、実際に今年やるかは胸先三寸といったところです。少なくとも100%の大勝利は予想できず、その勝率は90%にも満たないことから、名将であれば「やっぱ無理やな(ヾノ・∀・`)ムリムリ」と見送ることでしょう。外交的に追い詰められている状態でもないのにフィフティ・フィフティ程度の賭けに投じるなんて、どっかのプーチンさんくらいでしょう。こうした最低限の了見を、中国指導部も持っていることを密かに期待します。

2023年1月12日木曜日

凋落する神戸市

【悲報】神戸市、政令市で人口減少数ワースト1位。なぜここまで衰退してしまったのか・・・(暇人速報)

 ややローカルなネタですが、検証する価値が密かに高いのではないかと思うネタなので紹介します。

 上のまとめ記事にある通り、かつては関西において大阪に次ぐ大都市であった神戸市が近年、悲しくなるほどに凋落を続けています。政令指定都市としては最も人口が減少していますが、こうした傾向はここ数年で始まったのではなく、かれこれ20年くらいこんなペースで進んでいます。
 神戸市が凋落する原因となったのは1995年の阪神大震災だと言われています。確かに震災の被害を大きく受け、一つのターニングポイントとなったのは間違いないですが、かといってもすでに30年近く前の出来事であり、今も凋落が続く理由にはなりません。この辺、影響は違うかもしれませんが東日本大震災を受けた仙台市と比較すると歴然な感じがします。

 では何故神戸市は凋落し続けたのか。考えられる理由としては上のまとめ記事にもある通り主力であった神戸港、即ち海運業が不振となり、それに付随する形で造船業なども影響を受けたという説があります。この点は確かに一つの原因としては十分に当てはまると思えるのですが、それを言ったらほかのどの産業も自動車を除けば基本日本では衰退しており、北九州の鉄鋼業とか福井県のメガネフレームなども考えると、これだけで神戸市凋落を語るにはやや物足りない気がします。

 敢えて私見を述べると、やはり単純に神戸市の行政が悪かったからではないかという気が強くします。というのも神戸市は神戸製鋼など基幹となる大企業もあり、神戸大学など若者を集める有力大学も存在します。また大阪にも通える距離にあるなど好条件が目白押しにもかかわらず、凋落し続けるというのはある意味普通じゃ考えられない気がします。また先の震災に関しても、発生以降は比較的国の予算が復興に振り向けられており、決してマイナスばかりだったわけではないとも思っています。

 そもそもなんで神戸市の行政が悪いと私が感じたのかというと、はっきり言えばあのルミナリエです。震災に対する慰霊という名目で作りましたが、正直言ってあれが慰霊とは私には感じないし、なんかセンスがおかしいとすら思っています。ああしたものを堂々と慰霊と言ってしまうあたり、神戸市の職員、政治家らはレベル低いんだなと20年前の時点で思ったのですが、その後の経過を思うとあながち間違いじゃなかったんじゃないかと今は思います。

 このほか神戸市の行政がおかしいと感じる点は、先のルミナリエをはじめ、なんか妙に「うちは都会だ!」的なアピールが多いように見える点です。もともと神戸は外国船が寄港することが多い異国情緒あふれる街というイメージだったのですが、なんかこの20年間くらいは神戸に対し「異国情緒」という単語がついているのをほぼ全く見ていない気がします。
 せっかく中華街などもあるのだからアジア圏にも「あらゆる外国文化が集まる街」的なアピールしてもよかったのではないかと思うのですが、何故か見ない、というより下手すりゃそうした異国情緒感をわざと隠しているのではないかと感じる節すらあります。

 以上を踏まえると、なんとなく街の位置づけに行政が失敗しているように思うのと、そうした失敗を延々と改めずに続けているのが主因となって、落ちぶれていったように見えます。ぶっちゃけ位置づけに関しては、「だ埼玉」や「グンマー」のように、持たざる者アピールしている埼玉やグンマーの方がしっかりしているし実際成功しているようにすら思えます。まぁマッドシティは自らが求める位置づけと、周りに期待される位置づけがずれている感じしますが。

2023年1月10日火曜日

ひらりマント作れないのかな?

 昔ネットで見たMDことミサイル防衛計画のイラストで、イージス艦にて発射されたミサイルの軌道を探知した後、ドラえもんに出てくるひらりマントを使ってミサイルを「米国へ」という風に説明されてました。もちろんこんなの冗談ですが、飛来物をあらぬ方向に向きを変えてしまうひらりマントがあったらマジ便利な気がします。

 現在、ミサイル防衛に関しては基本的に「撃ち落とす」という手法しかなく、ミサイルに対し防衛ミサイルをぶつける、または戦闘機にて撃ち落とすという方法しかありません。しかし先ほどのひらりマントとまではいかずとも、軌道を変えてしまう、具体的には何らかの軌道制御妨害を行うという手段はもし実現性があるのなら、あながち無視できない対策になりうる気がします。

 実際にはミサイルの軌道制御はミサイル自身が行ったり、衛星を介したナビゲーションシステムで行われていることから、やろうったって簡単ではありません。ただ後者に関しては極端な話、発射前に軌道衛星を破壊してしまえば無力化できる可能性があるほか、通信に使う信号を乗っ取るまたは妨害すれば軌道を変えることはできるかもしれません。もちろん、やろうってんなら超難しいですが。

 それよりももっと可能性があるとしたら、電磁撹乱の方が実効性が高い気がします。一定の空域を対象にあらゆる電子機器が使用できなくなるほどの電磁波などを出すことで電磁撹乱が行えないのか。まぁやろうってんなら自軍の兵器にも影響出るし、そもそもそんなのあるなら敵地に直接放り込む方がずっと価値を持ったりするんですが。

 ただ、兵器というのは案外発想が非常に重要で、「あんなこといいな、できたらいいな♪」からほとんどの兵器が企画され、実際に実現しています。それこそ20世紀末に至るまで、「レーダーに映らない航空機」なんてほとんど空想上の産物でしたが、今や最新鋭戦闘機はステルス性能があって当たり前となっています。然らば上記のような「軌道を変える」という技術も、もっと議論され、何だったら実現したってもいい気がします。
 でもって何気に重要なのは、上記のような軌道を変える防御技術は、人を殺す手段にはあまりならず、人を守る強力な手段になると思います。日本の軍事開発においてはこうした、防御に特化した方面でしっかり行い、でもってこうした技術なら軍事用途であっても海外に販売してもいいのではないかと、個人的には思います。

 ちなみに兵器開発でこの手の冗談を本気でやってくるのは基本英国で、「塹壕を突破できないなら、塹壕ごと粉砕する鉄の車があればいいじゃない」で世界初の戦車を作ったりします。最初の暗号名は「水運搬車(Water Carrier)」だったらしいですが、開発委員会名が「W.C(便所)委員会ってやばくね?」的な意見から「T.S.(Tank Supply=水槽供給)委員会」となって、現代の呼び名の「タンク」ができたそうです。
 あと二次大戦中にディズニーアニメを見た軍の英国の高官が、「これ作ったら良くね?」で作ったのが「ディズニーボム」で、現代の地下要塞ごと爆破するバンカーバスターの元となったそうです。ディズニーやばくね?

2023年1月8日日曜日

コロナ死者隠蔽に対する中国人の反応

顔面すれすれにレンガが落ちてくる「恐怖の瞬間」が捉えられる 中国(COURRiER Japon)

 上の記事の「VAR判定だと当たってそうだなあ」というコメントが非常に鋭いと感じます。っていうか映像を撮れたのはすごい偶然だけど、割とこれって中国の日常だと思うマジで。

 話は本題ですがやばいくらい感染爆発中の中国ですが、先日後輩から「これから春節で大挙して日本に中国人来るんじゃないですか?」と聞かれました。ぶっちゃけて書けば確かにこれからやってくるでしょうが、そもそも中国-日本便は今物凄く少なくて、入って来れる人数にははっきりとした上限があります。
 チャーター便とか組まれるなら話は別ですが、どちらかと言えば帰国する日本人駐在員の方が主で、多少増加はするだろうけど春節に入ったからと言って極端に増加することはないと思います。増えるとしたら中国での流行がやや収まる、4月の桜のシーズンくらいでしょう。

 そんな中国ですが日本でも報じられている通り、コロナ関連死者数が劇的に低くなっています。毎日全国で一人か二人という超激レアな人数で、WHOからも情報を隠蔽するなと言われて「なんだとこの野郎(# ゚Д゚)」と中国が逆ギレしています。ではこうしたコロナ関連死の発表について中国人は実際にどう思っているのかというと、はっきり言って誰も政府発表を信じておらず、やばいくらい今中国で感染が流行していて、めちゃくちゃ人が死んでいるということも理解しています。

 さすがに北京や上海といった大都市では9割方感染し終わったため流行のパニックは収まり、街も以前ほどではないにしろ活気を取り戻しています。そのおかげで私も去年中頃から続いていた自宅勤務が終わり明日からオフィスに出社することとなったのですが、自宅勤務が長すぎたせいもあり、ぼっち・ざ・ろっくの主人公並みに今は会社行きたくないです(´;ω;`)ウッ…

 話を戻すと、実際に中国人の同僚と今の状況などについて話を聞くと、前述の通り政府発表を誰も信じていません。どれくらい死んでいるかはさすがにわからないものの、少なくとも政府の発表ほど少なくはなく、多くの人が死んでいることはみんな理解しています。
 その上で、本当にこの国はおかしいとはっきり政府を批判する人も珍しくありません。私自身も、武漢での流行当初に情報を隠蔽しようとしてあれだけ痛い目に遭ったというのに、中国政府はまた同じ過ちを繰り返そうというのかと呆れてみています。習近平は毛沢東を崇拝していると聞きますが、現実を見ようとしない点でもフォロワーとなっているでしょう。

 そういう背景もあってか、日本が中国からの入国者に対して制限を課すことに対して中国政府は批判していますが、一般中国人からしたら「そりゃそうだろう(´・ω・)」という感じで日本の対応を理解しています。理解していないのは中国政府だけです。

 でもってすでに予想されている通り、再来週から春節に入るためこれからの中国の流行の本番は地方、それも農村地帯が主となるでしょう。農村地帯は都市部よりも医療リソースが弱いだけに、コロナ死者の本当のラッシュはこれから起きるのではないかと私も心配しています。っていうか春節まで残り2週間なだけに、もうあんま働きたくないていうかごろごろしていたい(´;ω;`)ウッ…

ロシアの一方的停戦に意味はあったのか

 日本はどうかは知らないですが、この1週間の上海はやたら暖かく、せっかく買っておいたカイロも全く使わずに放置しています。今日にいたっては気温が10度台後半に至り、自転車乗ってる際にもう暑いから手袋脱ぐほどでした。

 聞くところによると年始の欧州も気温が高く、春先の気温になるなど歴史的な温かさだったそうです。ウクライナ戦争でエネルギー価格が高騰していただけに、欧州にとっては恵みの暖かさになったのではないかと思います。その分、米国はとんでもない寒波だったけど。
 こうした気候もあってか、ロシアが期待する「エネルギーが足んないからウクライナとロシアは戦争をやめるべきだ」という世論も盛り上がっていないように見えます。それどころか、こうしたロシアの願望を打ち砕くかのようにフランスと米国が新規に戦車をウクライナに送ることを発表するなど、ロシアにとって状況はますます悪くなっていくばかりです。この辺、米国もロシアをメンタルから攻めるため、意図的に支援をエスカレーションさせているように見えます。

 そんな最中、先日ロシアはギリシャ正教でクリスマスだから36時間停戦すると一方的に通告しました。案の定というかウクライナはこの停戦を受け入れず、ロシア側も案の定というか各地で攻撃を続けたため、「なんで停戦するって言ったの?」と誰もが意味不明な状態になっています。
 ロシア側が停戦を発表した狙いは、やはり自軍の立て直しが最大目標だったと言われ、自分もそう思います。ただ通告したからと言ってウクライナが受け入れるはずもなく、それにもかかわらず何で発表したのかというとワンチャン受け入れてくれるという可能性に期待したのかもしれません。もしくは、「こっちは停戦しようとしているのにウクライナは攻撃し続けて酷いやつだ」という非難を、国際社会が受け入れてくれるとワンチャン期待したのかもしれません。

 しかし少なくとも日本などでは、そうしたロシアの期待する世論は鈴木宗男を除き誰も受け入れませんでした。むしろ発表することに価値があったのかと思う停戦通告にすがったあたり、ロシア指導部もかなり混乱しているのではないかという疑惑が深まります。
 前述の通り、欧州は意外と暖かくてロシアの期待したエネルギー危機が起こらず、ロシア側としては状況はどんどんまずい方向に向かっています。今後二月にかけて寒くなる可能性もあるものの、案外今年の冬はロシアへの経済制裁が続きながらどうにかなっちゃうかもしれません。そうなれば、ロシアとしてはただでさえ薄い勝ち目がますます希薄化されることとなります。

 今日見た報道では以前自分が述べたように、仮にウクライナが全領土を奪還したとしても、ロシア側がロシア領内から攻撃をし続け、戦争が継続する可能性があると触れられていました。改めてこの手の話を見てみて、ロシアがウクライナと平和または休戦条約を締結することを条件に、経済制裁を解除するのであればまだロシアも乗っかってくるのではないかと思いました。
 逆に、ロシア側がウクライナへの侵略を継続しようものなら経済制裁も続き、その場合にロシアはマジで中国の経済植民地化する可能性が高い気がします。それはそれで見てみたいけど。

 自分としては冬装備のないロシアは冬が来ると一気に瓦解して十二月中にも一定の決着がつくかとも予想しましたが、こちらの予想はさすがに楽観的過ぎたのか見事に外れました。とはいえウクライナ側が優勢を維持し続けているのは間違いないようで、今後もロシアの野望を打ち砕くよう応援しています。岸田首相にもウクライナ訪問を要請しているようですが、これにはぜひ応じて、日本がウクライナ側に立つことを示してほしいとも願っています。

2023年1月7日土曜日

匹夫の勇

ヘンリー王子、アフガニスタンで戦闘員25人殺害したと主張 英軍関係者とタリバンから批判の声(CNN)

 何かとお騒がせな英国のヘンリー王子の本がやはりというか話題になっていますが、中でもアフガニスタンの戦闘で25人を殺害したというキルレコード自慢が取りざたされています。この件について自分の第一印象を述べると、見出しにも掲げた「匹夫の勇」です。

 ヘンリー王子は現地で一戦闘員として戦闘に参加したそうですが、仮にも皇室の一族であれば、もっと戦争を大局的に見る目はないのかと個人的に思います。具体的には、米国に追従したこのアフガニスタン戦争で英国は何を得たのか、何を失ったのか、目標を達成できたのかという視点です。
 結論から言えば持ち出しが多かっただけで何も得られておらず、米軍も含めアフガニスタンから何も成果を得ることもなく英国も撤退を余儀なくされています。そして現地政権もタリバンが支配するようになり、これほどの失敗を経た戦争で「25人殺したぜ。自慢するほどじゃないけどまぁまぁじゃん」という言い草は、上に立つべき人間のものではないとしか思えず、そうして出てきたのが「匹夫の勇」でした。

 なお匹夫の勇とは書きますが、発音は「HipのYou」です。一体なんでそうなるのかというと、知ってる人には早いですがゲームの「ロマンシングサガ ミンストレルソング」でナイトハルト殿下がそういうからです。っていうかいまだに語られる当たり、伝説の棒読みだと思う。

2023年1月5日木曜日

想定外の7年間

 先ほどすぐ隣に住んでる大家がやってきて、明日から出かけるからこれ食べてと鶏肉の煮物をくれました。現在住んでいる部屋は2016年の2月から住み始めており、日本に行った際などは土産を必ず持っていくし、家賃も2年ごとにこちらから値上げを提案しているだけあってかなり関係は良好です。
 っていうか、7年も店子してればそりゃ関係良くなるはずです。

 今の部屋に引っ越してきたのは転職がきっかけで、隣の昆山市から上海市に勤務地が移ることとなったので部屋を探して引っ越しました。今住んでいる場所は元々、2011年と2012年に記者やってた頃に住んでたところのすぐ近くなだけに、マジで家の近くに関しては10年近くの歴史を空で語ることができます。
 クリーニング屋に至っては上海に移ったころから毎月スーツを出しており、向こうも妙な日本人だと覚えているのか顔を見るだけでツーカーな仲になっています。個人的には、上海ロックダウンを経ながらもお店を畳まずに営業してくれているのがありがたいとともにうれしく思います。

 一方で床屋に関しては栄枯盛衰が激しく、通っていた店は何度かオーナーが変わったりしてましたが、つい先月にお店ごとなくなって別の店舗になっていました。近くにはまだ別の床屋もありますがどちらかというと女性向けなイメージがあったので、この前はショッピングモール内の1000円カットっぽいお店で切ってきました。理由は客層も散髪のみを頼む人が多そうで細かい指定もせずに切ってくれそうだったからです。
 そのショッピングモール、というかカルフールに関しては、7年前と比べると寂れ具合が激しいです。昔は夜になっても人であふれてたしフードコート内もにぎわってましたが、今やフードコートは空きスペースが多いし、テナントスペースも空きが目立つだけでなくそもそもお客があんまいません。そのせいかもともと客が少なかった上海高島屋が、最近は寂れ具合があんま目立たなくなってる気がします。いやまぁ以前と比べれば高島屋は確実に客増えている気がしますけど。

 こんな感じで今の場所に居を移してからもう満7年となりますが、これは言い換えると今の会社に7年勤めているということにもまります。自分的にもかなり想定外で、2年いれば十分だろうと思っていたらこんなに長く働くことになるとは夢にも思いませんでした。
 それなりに年季を積んでいることから社内でもそこそこ名前を憶えられて、知らない中国人スタッフから「これやって!」的にポンポン連絡来ることも増えました。また日本から派遣されてくる日本人駐在員も、着任から離任まで見送る人もすでにたくさんおり、名実ともに中国法人の古株となってきています。

 飽きっぽい性格の自分がなんでこれほど長く続けられているのかは単純に辞める理由がなかったということに尽きますが、それ以上に今までいた職場は実際マジで死人が出たところもあるなど、内部にかなり大きな問題を抱えていたから辞めて正解だったなと今は思います。唯一、上海で勤めていた新聞社に関してはやや自分のわがままで辞めたという所感を持っていますが、それ以外に関しては経営者や社員が確実に理性を失ってしまっていたと感じます。
 何が言いたいのかというと、自分は飽きっぽいと思っていましたが実際にははっきりした理性があったからこそやばい組織から自分で抜けることができたんだなと考えています。今の会社も全く問題がないというわけではないものの、それでもはきちんと目標やモチベーションを持って、「いかに利益を出すか」をしっかり考えて行動している人が多いので、こっちも仕事していてやる気出ます。

 それにしてもこんなに長く中国にいるとは昔は本当に想定していなかった。そのせいで去年は忌まわしい上海ロックダウンに巻き込まれましたが、この10年くらいの中国の軌跡に関してはそこそこ見識持てたのはかなりでかい気がします。次にJBpressに出す記事もそういう内容だし。