ただこれまでのニデック関連の報道や批判を見ていて、会計不正を招いたニデック社内のパワハラに関しては大きく取り上げられた一方、日本一ともいえる社外へのパワハラについて誰も言及しないのはかねてから不思議に思っていました。正直、会計不正よりこっちの方が問題として根深いと私は見ています。
ニデックに関わったことがある人ならもう何も言わなくてもわかると思いますが、ここは社内のパワハラも相当ですが社外のパワハラの方がその何倍もひどい会社だと断言できます。以前の知り合いなんかブラック企業としてはニデックが日本一だと話しており、実際私も部材や素材メーカーの人なんかと話す際にニデックのパワハラを話題にするとみんな共感してくれて、マジでこれだけで話題が1時間くらい持つ、しかもかなり盛り上がるので便利なツールとしてガチで使っていた時期がありました。
では具体的にニデックはどんなパワハラをするのか。細かいところを挙げるとまだ社名が日本電産だった頃は自分たちのことをニデックと呼ぶのに、社外の人がニデック呼びすると「社名間違えるんじゃねーよ!(# ゚Д゚)」みたいに逆ギレしてきました。
これなんかまだかわいいですが、一番ひどいのは買い叩き。基本的にこの会社はメーカーとして技術力でのし上がってきたわけじゃなくその高い納品率と低い出荷価格でシェアを広げてきました。この二つを支えていたのはニデックの管理能力ではなくその下にいる下請け企業で、ニデックはこうした下請けに対して社内以上だと思うくらいのパワハラで買いたたくことで低コストを実現していました。
基本的にどの企業の人に聞いても、ニデックの人間は開口一番に「とりあえず半額で出して」などと値下げを要求してくると話してきます。でもって値下げを断ると「なんでできないんですか!(# ゚Д゚)」などと逆ギレするのも誰に聞いても一致してきます。
またこれは私が杭州のハーネス工場にいた時の実体験ですが、見積りを要求されて部材調達に時間がかかるから納期は3ヶ月となると伝えると、「じゃあ2週間で出してください」とニデックの担当者が言ってきました。いやだから納期3ヶ月必要ですと改めて言うと、「なんで出せないんですか!(# ゚Д゚)」などとマジで電話口で怒鳴ってきて、京都風に言うなら日本語が通じませんでした。万事こんな感じで、外部企業だろうとニデック社員は誰もがみんな平気で怒鳴るし、しつこく罵ってくるしで最低な人間しかいませんでした。
そんな態度の悪い企業なら取引を切ればいいじゃんと思うでしょうが、末端の社員にはそんな権限はありません。でもってニデックの連中は上にはいい顔するので、私がいた会社もそうでしたが末端相手には恫喝し続けるも上の社長など幹部クラスにはいい顔して大量の発注を出すので、取引を続けさせられるわけです。その間、言うまでもなく末端の社員は犠牲になるわけです。
これまでの経験からするとこういうのは私だけでなくどの下請けの会社もニデックから同じような扱いされているようで、中には「おう、金たりねぇから発注額の一部をキックバックしろ」などと、特に理由もなく平気で上納金を要求してきたという話も聞いたことがあります。もちろんこれは最近適用例が増えている下請法違反で、今回のニデックの会計不正と絡めて段々出てくるのかなと思ったら存外でなかっただけに、まだまだこの会社は膿を出し切れずに落ち続けるだろうという予想を持っています。
そんなニデックの相手が嫌というのもあって杭州のハーネス工場は数ヶ月で辞めましたが、その後に入った新聞社でこの時の体験を当時の編集長に話したら、「でもそうやってプレッシャーをかけることで納期が早くなり、経済も発達するのでは?」と言われたことがありました。当時のまだニュータイプとして目覚めていなかった(いまも)私は、
「いえ、そんなことありません。日本電産の要求に応えるために下請け企業は必要以上の負担を払っているわけで、その負担度合いは効率を向上させるどころか逆に下げるほど苛烈なものです。こんなことやっていても、得するのは日本電産だけで下請け企業、ひいては日本経済にとっては逆にマイナスです」
などと、我ながら当時から生意気なくらいはっきり言う奴だなと思うセリフで言い返していました、マジで。ただまだ若いなと思う点もあり、今だったらさらに「それにああいう社風を維持したら、絶対に社内のコンプライアンスが下がってどっかでとんでもない不正をやらかして日本電産自身もしっぺ返し食らうこととなるでしょう」と、まるで未来を見てきたかのようなことを口にしたでしょう。
まぁこの見方は決して間違っていないというか、強引なことをする会社というのはどっかでその強引さの反動を受けることになると思います。公害事件などを起こした会社なんかもそういうところばかりだったし。
