本題と関係ないですが先日の上海の日本人切り付け事件の舞台となった日本食店が、ある予約サイトの調査で「接待に使いたい店」ランキングで1位になっていたのがなんか見ていて笑えました。皮肉か。
話は本題ですが、あんまり話題になっていないですが上のニュースに昨日一際注目していました。事件内容を簡単に説明すると、音楽雑誌などを発行しているロッキング・オン・ジャパン社で先日、退職した従業員が持ち出しが禁止されている顧客情報などをUSBメモリに入れて持ち出していたそうです。
これだけ聞くとよくある情報流出事件のように見えますが、注目すべきはその時系列です。件の従業員の退職日は3月19日に対し、この不正データ処理を同社が検知したのは3月19日と当日だったそうです。でもって翌営業日の3月23日には外部専門家と検証を行って容疑内容を確認し、3月26日には元従業員を詰めて同行為を認めさせるに至っています。その後、二次被害はないかの確認を経た上で今回の発表を行っていますが、その対応の速さには舌を巻くし、二次被害の有無も確認してのこの発表文はあらゆる方面でパーフェクトです。
一見すると情報流出を起こしたというとマイナスな印象ですが、私に言わせればどんだけ対策しようがこういうものは起きるものであり、起きた後に果断に対応できるかの方が重要だと思います。そうした観点に立つと今回ROJの反応速度と元従業員をとっちめて被害を最小限にした対応は驚異的というべき迅速さであり、むしろ普段からサイバーセキュリティが徹底されてあると評価すべき内容であるように見えます。
またこの手の情報流出事件というのは、起きたとしても「そんな事件はなかった、いいね」的に外部へ発表しない圧倒的に多いです。何気にこの業界には結構詳しく、えぐい事件起きているにもかかわらず内々で処理してあとからコンサル呼んで対策こくというのがお決まりのパターンです。今回のROJの事件は恐らく本人らもドヤ顔決めて自慢できるものだからこそ発表に至ったのではないかと思いますが、逆説的にこういう情報流出事件の発生をきちんと発表する会社というのはサイバーセキュリティ意識がしっかりしているという証左にもなると思います。少なくとも、何もこういう発表がない会社よりは私は信用します。
言うまでもなくROJはIT関連企業というわけではないですが、ことサイバーセキュリティと情報管理に関しては大した実力と意識のある会社だと今回私は認知しました。こういう風に、事件というかインシデント発生を発表する会社をきちんと評価することが社会全体のサイバーセキュリティ向上につながると思え、そういう意味でぜひこの一件は紹介したいと思ったわけです。