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2023年10月30日月曜日

花畑牧場の土産物が見当たらなかった件

 ひとつ前の記事にも書いている通り、先日まで北海道を数日間旅行していました。この間はホテルなどについている土産物屋もよく見て回りましたが、「熊出没注意」関連の土産物を見るにつけ、北海道より今秋田とか東北地方のほうが熊出没に注意しなくてはならないのではなどということを思っていました。
 なおレンタカー店の人に聞いたところ、今年は熊に限らず鹿をはじめとする野生動物との衝突事故が非常に多いそうです。また雪に関しても例年より少なく、やはりいつもと違う気候だそうです。

 話は本題に移りますが土産物屋を回っている最中にふと、「数年前に流行った花畑牧場の生キャラメルがどこにも売ってないような(。´・ω・)?」という疑問が何故か浮かびました。

 花畑牧場とは説明するまでもないでしょうがタレントの田中義剛氏が経営する牧場で、数年前は生キャラメルをはじめとする商品が大ヒットし、テレビ番組などでもしょっちゅう取り上げられていました。
 なもんだから私はてっきり北海道の土産物屋には花畑牧場の商品がたくさん置いてあるのだろうと思ったのですが現実はさにあらず、どこ行ってもその手の商品は見当たらず、結局目にすることができたのは新千歳空港内の花畑牧場系列の土産物屋だけで、かつての人気ぶりからするとその露出は極端に少ないと感じました。

 正直、土産物屋の人にも聞こうかなとも思いましたが、結局聞かずに帰ってきました。ただこのような状況となる理由には思い当たるところがあり、花畑牧場では人気が沸騰してひと段落ついたころ、生キャラメルの開発を巡る騒動が報じられたほか、去年においては牧場で働くベトナム人従業員とかなり深刻な労働争議が発生しています。
 これらに関しては花畑牧場のWikipediaを参照してもらえば書かれてありますが、結構ダーティな内容で、報道が出た当時に自分もかなり引いたのをはっきり覚えています。これら事件が実際どの程度影響したかはわかりかねますが、北海道内の土産物店で取り扱われていない理由の一つにはなっているのではないかと推測しています。

 特にオチらしいオチもありませんが、この花畑牧場の件といい、最近急に妙な事実に気が付くというかひらめきが冴えています。やはり疲労状態だと思いつくことも思いつかなくなるだけに、今んところは体調も悪くないのかもしれません(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾

2023年10月29日日曜日

とみ川との再会

 別に隠す必要は全くないのですが、先日まで北海道をソ連人民の敵であるうちの親父と旅行していました。何故北海道を訪れていたのかというと単純に休暇中に旅行しようって話になったのと、「もしかしたらまた会えるかも」というある期待があったためです。


 上記リンク先はJBpressで連載を始めた初期に自分が書いた記事ですが、この記事では上海でオープンしたラーメンアリーナに出店していた、北海道富良野市に本店のある「とみ川」というラーメン屋とその社長を紹介しました。
 何故数ある店舗の中でこの店を取材したのかというと、社長自ら店頭に立って客寄せしていたのが非常に印象的であったためでしたが、話を聞いたところ急な取材にも快く応じてもらい、またその回答もこっちにとって記事が書きやすい回答で、おかげさまでこの記事は配信当日にアクセストップを取っていました。

 この取材以降もとみ川の社長こと富川哲人氏とは上海で幾度か会い、出店から1年後も「あの店は今」的な記事をJBpressで執筆、配信しています。ただ2020年のコロナ流行以降、飲食店への打撃が非常に大きかっただけにその後中国事業がどうなったか気がかりであったものの、あまりにも不景気な状況であったことから直接尋ねることにためらいがあり、連絡は途絶えていました。

 そうしたこともあり、この際本店にアポなしで行ってみたらまた富川社長に会えるかも、でもって相手を驚かせられるかもという妙ないたずら心が湧き、旅行先として北海道を選び、富良野市にある本店へ直撃しました。
 最初訪れた日はたまたま都内の北海道物産展に参加していたため休業していましたが、二度目に訪れた日はちゃんと営業しており、富川社長も店に出ていました。最初はキッチン奥にいたのですが来店してしばらくしたところ奥から出てきたため、自分のほうから「久しぶり(=゚ω゚)ノ」と声かけたところ案の定というか非常に驚かれたものの、富川社長も自分のことを覚えていてくれており、久々の再会を互いに喜びました。

 改めて話を聞いたところ、2020年のコロナ流行を受けて同年3月に中国で育てた弟子に中国事業とその店舗権利を譲り、撤退をしていたそうです。コロナ流行期間中は隔離期間が設けられるなど国境移動が非常に困難だったこと、そして2022年の2ヶ月に渡り上海で行われたロックダウンを考慮すると、流行初期に撤退を決断したことは間違いなく正解だったでしょう。

 中国から撤退はしたものの、日本国内でのとみ川の事業は順調とのことで、新千歳空港店をはじめアンテナショップも拡大を続けており、また各地の物産展出張も好評を得ているとのことでした。また訪問当日は本店で直にとみ川のラーメンを自分も食べてきましたが、素材はさすが本店仕様というべきか、チャーシューをはじめ中国で食べた時よりも明確においしいと感じました。

 自分はこれまで取材相手と取材後に会うことはあっても、これほど長く交流を続けるということはそれほどありませんでした。とみ川に関しては普段あまりかかわりが多くない飲食事業から交流が続いたのと、その後の上海のコロナ流行に伴う混乱への心配もあって、今回再会できて向こうも覚えていてくれていたことは極めてうれしく思います。
 なお富川社長は、「中国で味わった苦労を思えば今の経営で怖いものはない」と語っており、その表情も非常に明るかったです。まぁその気持ちはよくわかる(´・ω・)

2023年10月27日金曜日

李克強の急死について

 例によってこれまで明かしてきませんでしたが、先週から密かに日本へ入りマッドシティの内偵などを続けていました。そんな具合で今朝ものんびりとした朝を目覚めたところ中国人の友人からWeChatで、「李克強が死んだぞ」という急報が来て、思わず目を疑いました。

 説明するまでもなく李克強は中国の前首相であった人物であり、在任中は総書記の習近平とは明らかに仲が悪く、習近平から露骨な嫌がらせを受けたりし、人事面でも李克強の後輩が引退に追いやられるなどしており、去年の退任時の際に握手したときもうれしそうに笑う習近平に対し、李克強はこわばった表情を見せていました。
 上記のような在任中の面倒に加え、去年のゼロコロナ政策以降から習近平に人気が急落したこともあり、中国人の間でも李克強に対しては非常に同情的な目で見られていました。それどころか今年に入って以降の経済不況もあり、誇張ではなく李克強の再登板、それどころか今度こそは総書記にと推す声も強く、市井におけるその人気は間違いなく高いものがありました。

 それだけに今回の急死の報道を受け、中国人の友人の間でもその死を強く痛む声が多いです。私自身も同じで60代後半とまだ老け込む時期でもないし、また今後仮に習近平がますます暴走するとしたらそれを止められる可能性のある要職経験者として李克強の存在は今後の中国において非常に重要になるとみていただけに、この急死に関しては返す返すも惜しいと感じてなりません。

 なお今回の急死はその死があまりにも突然でありロシアのプーチンもこのところしょっちゅうやっていることから、敵対勢力による暗殺ではないのかと疑う声が出ています。ただこの噂に関してはさすがに憶測もいいところであり、また中国はロシアと違って退任した要職経験者に対しては比較的寛容であることを考えると、明確な根拠なしにこうしたデマを広げることについては反対の立場を取ります。
 ただそれでも敢えて述べると、李克強ほどの要職経験者が急死してすぐその死が発表されるという事態に関しては違和感を覚えます。通常であればその死は数日間など少しの間は伏せ、ある程度発表準備が整ったところで公式に発表されるというのがこれまでの中国のスタイルでした。それが今回は前日まで訪問活動していたところ心臓発作で急死と文字通り一瞬で発表されており、何故このような形となったのかと若干奇妙には感じます。

 どちらにしろまぎれもなくこの10年間において習近平の無茶ぶりに対し中国の内政で舵取りをしっかり取ってきた李克強の死は、惜しいの一言に尽きます。もし彼が2012年に総書記になれていれば今の中国を巡る国際情勢も大きく違ったように思えるだけに、本当に惜しいに尽きます。
 末筆となりますが、私個人としてもその忍耐に満ちた生涯に尊敬の念を覚えていただけに、この場にて深く哀悼を申し上げます。

2023年10月24日火曜日

リサイクルショップが増える街

 なんか書くネタないので、需要があるかどうかわからないけど最近気になっているリサイクルショップの増加について触れます。

 ECの発達ゆえか、自分の実家のある街では中規模量販店がどんどんと減り、その後釜としてリサイクルショップが入ってきています。一体何故リサイクルショップが増えているのかいろいろ疑問なのですが、単純に開業資金が低いのと、そこそこ広い展示スペースが必要だから量販店跡地に入りやすいせいだと思います。
 ただその増加ぶりはこのところ目に付くというか、感覚的には数百メートルごとに1軒くらいのペースでなんか急増しています。そしてその影響を受け街の中からは商店の種類が減っており、なんとなく活気がなくなってきているような印象を受けます。

 以上を踏まえると、リサイクルショップが増えているということは街が衰退してきている一つの兆候のようにも見えます。だとすると、リサイクルショップは街を蝕むウイルスのようにも見えてくる(;´・ω・)

 ついでに書くと、リサイクルショップとともになんか戸建ての家も結構なハイペースで増加してきています。家が増えているのは人口が増加しているとも見えますが、普通にマンションなどの集合住宅でもいいんじゃないのかなと思うと同時に、小規模商店は減ってきているのでやはりこっちでも活気が落ち込んできているようにも見えます。どちらにしろ、盛り下がってきているよう(;´・ω・)

2023年10月22日日曜日

高校生バイトの時給は何故分けられているのか?

 実はまた密かに日本に入り、先週から細々とした活動を続けています。その活動の一環として、「魔の集う街」こと松戸でタウンワークを拾って賃金市場調査していたところ、ふと気になる点を見つけました。

高校生:1050円/時間
一般:1100円/時間

 以上のように、街中を歩いていても飲食店を筆頭としたアルバイト募集広告を見ると、18歳以上の人と高校生とで時給を分けているお店を数多く見ます。しかし募集要項を見る限り、高校生だからと言って業務内容は特段区別されているように見えず、また実際にファーストフード店の中を見ていても、高校生は基本的にほかの成人と同じ業務をしているようにしか見えません。
 端的に言って、こうした高校生であることを理由に時給を一段下げるという措置は、同一賃金同一労働の原則に反する差別じゃないかと思います。

 我ながら不思議なのですが、こうした高校生のバイト代が一段下げられているという現状については昨日今日始まった者ではなく、私自身も過去に何度も見ています。しかしこれが「なんだかおかしいぞ(。´・ω・)?」と気が付いたのはマジで今日初めてであり、最近鈍くなってきたかなと思い始めていた自分の閃きが意外と衰えていないと感じるとともに、今までこうした高校生差別に気が付かず当たり前だと思っていた自分を恥じました。まぁ差別っていうのはこういう風に、明確な理由がなく区別されることを当たり前に感じるということなのでしょうが。

 仮に高校生の業務が明確に成人と区別されているのであれば話は別ですが、実際のところ上記のように高校生向け賃金を設定している職場においては、成人と同じ業務を高校生もこなしていると思われます。
 何も高校生の肩を持とうってわけではないのですが、業務が同じであるにもかかわらず賃金が一段下げられるというのは倫理的にもおかしいと思うし、派遣と正社員の同一賃金議論もこれまで散々されてきたにもかかわらず、これまで日本国内でこうした年齢による職業差別が無視されている現状というのは内心どうかと思います。まぁ自分も無視してきたというか気が付かなかった一人ですが。

 私個人としてはやはり同一賃金同一労働の原則を厳守するため、こうした高校生時給の悪習は直ちに排除すべきであり、行政も年齢に伴う差別であるとして指導すべきであるという立場を取ります。
 それにしても一体何故今日になって突然気が付いたのか、なんか自分に乗り移るものでもあったのだろうか(;´・ω・)

2023年10月21日土曜日

現在のパレスチナ情勢について

 言及を避けていたわけではありませんが、専門家でもないため、金箔が続くパレスチナ情勢についてこのブログではこれまで特に言及してきませんでした。この記事についても同様で、特に自分から何か述べるような意見はないものの、少なくとも日本政府の双方の過熱を抑えるよう主張する外交姿勢に関しては支持できます。

 今回のイスラエルとパレスチナの緊張は昨日今日に始まったものではなく、また宗教問題も絡んでいるだけに、過去の因縁や歴史に係わらない日本がこの問題について何か言及するというのは若干お門違いになるのではないかと考えます。また今回のハマスの無差別虐殺、誘拐に関しては到底指示できるものでなく、またイスラエルの民間人被害を一切無視した報復に関しても同様です。
 強いて言えば、敢えて民間人の人質を取り、尚且つ民間人の住む住居や施設に立てこもるという従来のハマスの姿勢に関しては、強い嫌悪感を自分は感じます。

 もちろん一番望ましいのは即時停戦、人質の完全開放に間違いありませんが、仮にそうした措置が行われても結局のところ一時凌ぎにしかならないということも目に見えています。しかし民族浄化を行ったところで、この問題が未来永劫解決されるかと言ったら、宗教的要素を含んでいるだけにそうはならないとも思います。
 端的に言えば、解決不能な問題が二次大戦以降、ずっと続いているように見えます。この問題の解決方法を編み出せるとしたら、相当な政治力と軍事力を背景にするしかなく、現在の米国にもその力はないでしょう。

 そう考えるならば、弥縫策といえども一時停戦に望みをつなげ、時間が双方の隔たりを埋めてくれることを祈るしかないのかもしれません。それほど根深い問題であるだけに、日本はこの問題を無視するなというつもりはありませんが、深入りすべきかと言ったら絶対にすべきでないでしょう。医療物資の援助などの人道支援と当事者たちに冷静を呼びかけるに徹するべきであり、繰り返しになりますが現在の日本政府の方針に自分も賛成です。

2023年10月18日水曜日

小中学生の自殺者数が過去最多であることについて

 例によってクライマックスシリーズが見ていてマジ楽しいです。今日はどっちも1位チームが横綱相撲できちんと勝利しましたが、勝ち上がってきた2位チームも見せ場が多く、見ごたえのある試合だったと思います。ロッテはあの山本由伸選手相手に5点取っただけでも十分誇れる。


 さて本題ですが、上記リンク先のニュースを見てマジ驚きました。少子化で依然と比べ子供全体の数はかなり減少しているにもかかわらず、2022年度の自殺者数で小中高合わせた数では過去2番目、小中学生に限れば過去最多であったそうです。
 以前にも小学生の暴力事件が増加しているという統計報道に触れましたが、暴力事件に関してはそれまで認知されなかった内容も暴力事件として認知されるようになった可能性もあり、ありえなくはないという印象ではありましたが、今回の自殺に関しては統計基準のブレが暴力事件よりは小さいと思われるだけに、過去最多ということに衝撃を覚えます。しかもリンク先の記事によると、現状においても自殺ではなく事故扱いされているケースは潜在的に多いそうで、本質的な数でいえばこれ以上である可能性が高いそうです。

 真面目に先の暴力事件と合わせて、一体今小中学校、特に小学校で何が起きているのか強い疑問を覚えます。こうした暴力事件、いじめの背景としてインターネットことSNSが記事では有力な容疑者扱いされていますが、果たしてそれだけでここまで状況が悪化するのかという懸念を少し覚えます。

 とはいっても自分も教育専門家でなければ一切そうした学校現場に係わらない立場なだけに、あまり余計な詮索はするべきではなく、専門家の分析を待つべきというのが筋です。それでも敢えて思いつく点を挙げると、やはり過去3年間のコロナの影響も小さくないのではないかと推測しています。
 コロナ流行で対人接触機会はそれ以前と比べると大きく減り、その一方でインターネットなどの通信を介したコミュニケーションが強くなり、それらが先のSNS犯人説を補強し得るように見えます。仮にそうだとしたらもっと通信を介さない対面でのコミュニケーションを強化するなどといった方策もありますが、まぁことはそうは簡単ではないでしょう。

 どちらにしろ、過去に何度もいじめによる自殺事件が話題になってそのたびに教育改革が叫ばれましたが、本当に改革を叫ぶのなら自殺者数がえらく増えている今この瞬間なのではないかという気がします。世間では不評であるものの私はこのところ評価して来ている岸田首相には、人気取りのための減税案も大事ですが、こっちの教育に対する方針も見せてくれたらもっと評価できるのですが。

2023年10月16日月曜日

進路指導におけるエスケープルート

 私は以前にこのブログで、登山こそがリスクマネジメントに極致であると考えています。その登山における用語に「エスケープルート」という言葉がありますが、これはその名の通り、いざというときの脱出ルートのことを指します。
 具体的には目標とする行程の途中で天候の急変、怪我、疲労といったアクシデントが発生した際、より安全に下山したり山小屋などへ避難できるようあらかじめ計画しておいたルートのことを指します。特に天候の急変時はこのエスケープルートがあるのとないのとでは生存確率が大きく変わるだけに、困難な行程でこそ計画しておく必要があります。

 何でこのエスケープルートを急に言い出したのかというと、自分は中高生の進路指導においても、この概念が非常に重要だと感じるからです。

 昨日書いた「夢なし先生の進路指導」という漫画のレビューで私は、元キャリアコンサルタントで教師をしている主人公について、実現の難しい職業に進路を選ぼうとする生徒を止めながらも、代替案を一切出さないということに凄い違和感を感じたと書きました。この場合の代替案とは、「安定していて且つ実現しやすい職業や進路」というわけではなく、もともと目指していた職業と途中まで方向性を共通しつつ、社会にも一定度通用する職業のことを指しています。

 アイドルや声優、漫画家をはじめ、夢のある職業というのは大抵、実際になるためには幾重もの困難が待ち受けており、また見事なれたとしても長続きできないという可能性もあります。そのため上記の夢なし先生じゃなくても、夢を目指すことはいいとしても実際に進路をその職業に固定するというのは危険極まりなく、この教師に限らずまともな大人なら止めようとするのが普通です。
 ちなみに、つい最近知りましたが「ぼっちざろっく」の主役を演じた声優の青山吉能氏はあの作品が出るまで8年くらい下積みしていたと聞いてマジビビりました。演技力はほかの声優と比べてもかなり高い方だと思うのに、あのクラスでもなかなか目が出ないあたり声優会は鬼門です。

 話を戻すと、夢のある職業にはリスクがあるからと言って、一方的に子供たちの夢を閉ざしていいのかというとそうでもないでしょう。安定した大手企業の会社員しか認めないような大人で溢れた社会がまともかと言えばそうでもなく、また子供の夢を一方的に閉ざしてしまった場合、その反動で無気力に陥る可能性もあります。
 ではどうすればいいのかと言えば上記のエスケープルート、具体的にはその夢と同じ方向性にありながら、社会においてもある程度通用する職業やスキルを身に着けさせる方向にもっていく、または提案するというのが一番いいかと思います。

 具体例を挙げると、例えば漫画家になるには出版社の新人賞に受かるか、同人業界で名を馳せるかのほぼ二択しかなく、その障壁は非常に高いです。仮にうまくデビューできなければよくてプロアシスタントという道もありますが、漫画業界に残れなかった場合、夢からの撤退が遅れれば遅れるほど社会においては不利な立場でリスタートを迫られます。
 この漫画家という夢に対し自分が提案するエスケープルートとしては、3Dグラフィッカーなどコンピューター作画方面の技術があります。

 現状既に漫画界もIT化が進んできており、パソコンを使った作画ができなければその時点でアシスタントしてはお払い箱になることも珍しくないそうです。であれば漫画家になる前に3Dグラフィック技術を学ぶことは漫画家になるための必要手段になります。また仮に漫画家になれなかったとしても、そこで磨いた3D作画技術はゲーム業界や広告業界でも活用することはでき、これに加えプログラミングなども身に着けておけば応用できる職種は非常に広がります。
 であれば、初めから漫画家一本に絞って原稿用紙を前に漫画を描く練習をするだけでなく、専門学校などで3Dグラフィックを学んだり、プログラミングを学んだりする方が漫画家になれなかった場合の保険として機能します。もちろんそこで学ぶ技術は漫画家になるためにもプラスになるので、安定基盤を築きつつ漫画家になるという夢も追いかけられるわけです。

 なんていうか日本の進路指導を見ていると、こうしたエスケープルートの概念がすっぽり抜け落ちているというか、夢を追うのを応援していると言えば聞こえはいいですが、現実的なアドバイスを完全に欠いているように私は思います。どことなく日本人全体で「大きな夢を得るためにはほかのすべてを犠牲にしなければならない」とばかりに退路を断とうとする傾向がありますが、韓進の背水の陣じゃあるまいし、夢を追う前に退路を断つ理由なぞそもそもありません。むしろ前述の登山のように、エスケープルートを用意しておかないことはただ迂闊なだけです。

 かくいう自分も実は、まさにこのエスケープルートに乗る人生を歩んでいます。
 中二病真っ盛りな中二の頃に自分は小説家を夢見て、当時はガチで毎日原稿用紙に何かしら小説を書く日々を過ごしていました。この作家志望ということを予備校の講師に話したところ、

「作家になろうと思ってもなかなかなれないし、なれなければ無収入だ。だったらまず同じ文章を書く仕事のジャーナリストを目指せばいい。ジャーナリストなら仕事柄常に自分の記事を書き、それが評価されたら作家に転身もできる」

 と言われ、なるほどと思い中二の時点で「本命:作家 代替:ジャーナリスト」という将来設計ができました。その後、趣味で社会や政治トピックに関する意見文などを書いていったら徐々に小説よりこうしたものに関心が移っていき、いつしか代替が本命になったというか作家は夢見なくなってジャーナリストが本志望へと変わっていきました。
 まぁジャーナリストになるのもかなり大変だし、実際自分は新卒時になれなくて中国にわたって無理やり自分の実力でこの夢を実現しましたが。ただ少し自慢すると、新聞社に入った直後から文章力は周りからずっと褒められていて、「新人の技術ではない」とは言われ続けました。ずっと文章だけは書き続けた努力の甲斐は確かにありました。実際このブログも、よくもほぼ毎日こんだけ長文書けるなと呆れるとともに、ブログを書き続けることが全くストレスにならないあたりは我ながら凄いと思っています。

 以上を踏まえて言うと、私は中高生の進路指導においてはこのエスケープルートを提示するだけで充分というかこれ以上ないと思います。元から大手会社員などと安定した職業を希望する人間ならまだしも、リスクの高い夢のある職業を目指す子供に対しては、その夢の実現ステップを踏みつつも安定したスキルと評価を得られる職業ルートを提示してあげるだけで、進路指導としては十分な指導を行え得ると考えます。
 っていうか、大人の観点から少し現実的な路線を見せてあげることこそ、進路指導で最も求められる点だと思います。

 もっとも「走り屋になりたい」とか言われたら、自分としてもエスケープルートを提示するのに困ってしまいます。思いつくのは「豆腐屋」しかない(;´・ω・)

2023年10月15日日曜日

マンガレビュー:夢なし先生の進路指導

 自転車のストッパーが以前よりバネが弱いのか、走行中にカタカタ鳴り続けてずっとうるさく、先日は友人にも「えらく音が鳴るね(;´・ω・)」と言われたのでジョイント部に緩衝材とばかりに絆創膏貼ったら、途端に音がしなくなりました。これまであったノイズが急になくなったもんだから、最初乗ったときは後方に強い違和感があるのと、乗り心地がなんか違うように思えて自転車がおかしくなったのではと逆に疑ってしまいました。
 にしてもこの前の100㎞サイクリングしてからというものの、なんか体が軽いというか充実感感じる。

夢なし先生の進路指導(ビッグコミックブロス)

 話は本題ですがこの前宣伝記事が出ていたので上の漫画の単行本1巻を手に取ってみました。

 あらすじを簡単に説明すると、夢のある職種に就きたいとする高校生に対し現実的な目線で「やめときなさい」と進路指導する、かつてピアニストを目指したものの挫折した高校教師の話です。1巻では声優、鉄道運転士の2職種が出てきて、どれも実際にこの教師の言うことを聞かずに夢へ向かって邁進している最中に挫折し、キラキラした職種の現実を見せる漫画です。
 巻末に取材先一覧が載せられており、実際漫画の中を見ていても丹念に取材した後を見て取れます。またテーマ的にも「夢の背後にはつらい現実がある」ということを取り上げており、一見すると悪くなさそうな漫画に見えるのですが、自分はこの漫画の続きを読む気はなく、続巻も購入する予定はありません。端的に言って、読んでてつまらないと感じました。

 前述の通り、選んだテーマと取材に関してはしっかりした作品だと思います。作画に関しても及第点というか作風にあった絵だと思うのですが、致命的なまでに漫画としての構成が悪いとはっきり感じました。全体として話の進行が非常に冗長であり、読んでて必要性を感じないコマが多い、っていうかほとんどそれで、ページ数の割に展開が異常なほど遅いと感じました。
 近年はこうした不必要に感じられる場面に紙幅を割き、話の展開が延々と遅い漫画が目立つようになっていますが、他の作品と比べてもこの夢なし先生の構成の冗長さは突出しており、もっと他に見せ方はないのかと素人目にも疑問に感じるほどでした。それこそ手塚治虫など往年の漫画家であれば、夢なし先生の1巻の内容は2、3話で片づけたことでしょう。

 具体的に冗長さを感じた場面として、個性付けだとは思うのですが主人公は角砂糖をコップの中に高く重ねてからコーヒーを入れるシーンがあります。最初の1回でも「これ必要?」と思うくらい冗長でしたが、この場面はその後も何度もあり、見る度になんやねんと呆れた印象を覚えました。同じ行為はデスノートのLもやっていましたが、あっちは「L=甘党」と認識できる場面で意味性もあったし冗長性も当時感じず、夢なし先生と比べると見せ方で本当に雲泥の差があり、角砂糖一つでこうも差が出るものかと思ったほどでした。

 また夢に挫折する若者たちを描いていますが、収録されている話はどれもこれからに関しては希望が持てるハッピーエンド的にまとめられています。これも賛否両論はあるでしょうが、もし逆だったら闇金ウシジマくんみたいに一つの強烈な個性を持った作品として認知されたであろうことを考えると、果たしてこの形式の終わらせ方でよかったのかな、最後まで厳しい現実を見せる漫画でもよかったのではという感情を覚えます。
 なおウシジマくんの作者はインタビューで、「ドラえもんを読んで漫画家になろうと思った」と答え、すぐに「全然違う漫画しか描いてないじゃん」とツッコミを受けてます。その直前には、「ガスバーナーで相手の手を焼き切って、ドラえもんにしちゃったよ(笑)」という裏社会の証言を載せているし。。。

 最後に夢なし先生を読んでて一番違和感を覚えたのは、この主人公は夢のある職業を希望する生徒に対し「やめときなさい」と止めておきながら、代替案を一切出してこないのが疑問でした、設定では主人公は元キャリアコンサルタントということになっていますが、ならばこそ「その職業に就くのは難しいから、同じような方向性でこっちはどう?」の一言くらいは言えないのか、っていうか本当にキャリアコンサルタントだったのか、職歴詐称ではないかと読んでて思いました。
 曖昧に「無理せず大学に進学したら?」とアドバイスするのは別として、別の方向性を一切見せようとしないのはなんかテーマから考えても矛盾があるように思えます。更にもう一点を加えると、なんか作者は取材した内容を作品に詰め込み過ぎているように見え、なりたての記者が取材の話を全部記事に書いてきているような印象も覚えます。取材っていうのはむしろ、聞いた内容をどうそぎ落とすかが重要なのに。

 なお取材漫画でいえば、正直不動産が近年の作品では非常にレベルが高いと感じます。原作者が元々ルポライターというのもありますが、一つの話に1つの不動産ネタを扱い、新米不動産会社員を交えて何がトラブルの種となるのかを話の中でうまく解説しています。

 以上のような感じで、テーマ性は悪くないのに漫画の構成一つで全部台無しにしているというのがこの漫画の感想です。ぶっちゃけ天津飯じゃないけど、現代の多くの漫画に足りないのはスピードだと思う。

2023年10月14日土曜日

中国で誰も話題にしなくなった福島原発処理水

 ネットニュースでしか見ていないけど今日のプロ野球CSのは2試合とも凄い内容で、活字を見るだけで興奮しました。セリーグの方はサヨナラ、パリーグの方は佐々木投手の復活完全投球と見せ場があり、明日以降、そしてその後の1位チームとの試合が今から楽しみです。

 さて話は本題ですが、先月あれほど中国で大騒ぎされた日本の福島原発の処理水排出ですが、今や全く話題になりませんし、誰も気にしていません。さすがに水産物を見ると日本産じゃないか警戒する人はまだいるかもしれませんが、この前の国慶節期間中も日本に多くの中国人が旅行で訪れたのを見て、「なんだ別に問題ないじゃん(´・ω・)」とみる向きが強くなっています。

 中国政府としてもこの問題を口実とした日本批判がほかの国で一切盛り上がらず、むしろ一人でわめいているの見て逆に痛い奴とほかの国からも見られ始めたことから、なんか中国政府も批判を隠そうとしているように見えます。恐らく日本産水産物の輸入停止は今後も続き、みんな忘れたころにしれっと解除するか、WTOでの手続きが続くまで停止を続けるかの二択になるのではないかとみています。

 自分としてはこの結果は初めから見えておりそんな意外性も何も感じないのですが、逆を言えば中国の外交担当がこの結果を予測していなかったのかという点が気になります。正確に言えば、予測していたにもかかわらず何故批判したのかで、批判によって失うコストをどれだけ見積もっていたのか、またはそのコストを度外視せざる上からのお告げがどこまで高かったのかが気になっていますが、まぁそこまで深く詮索する必要はないでしょう。

 むしろこの事件を通して感じたのは、中国外交の質の低下です、昔から日本に対して無理筋な要求を何度もしていた中国ですが、それでもその背景にある怜悧な計算高さというものは以前は存在したものの、今回のこの処理水排出問題に関してはそうした打算が全く見えず、どこに落とそうとしているのか、また本気で勝算があると勘違いしていたのではないかという点などで、中国の外交担当者の質が大きく低下していると感じます。
 まぁ折も折で外交部長の秦剛が突然の行方不明になった時期でもあり、中国外交部もかなり混乱していたのでしょう。その混乱が今は落ち着いたのか、まだ続いているのかが、今後のロシアひいてはイスラエル外交が試金石となってくるでしょう。

2023年10月12日木曜日

統一教会の解散請求に触れて

 既に報じられている通り、本日政府は旧統一教会(以下、「統一教会」)に対する解散請求を行ったことを正式に発表しました。これから様々な司法手続きが待っておりまだまだ緒に着いたばかりですが、それでもこの問題にケリをつける大きな一歩がなされたことは評価でき、支持率は下がってはいるけどここまで押し通した岸田政権を自分は評価します。

 この問題についてはこれまでに何度もこのブログで語っているため多くは語りませんが、未だに安部元総理の暗殺事件の犯人の思惑通りになっており、テロリストの願望を実現させていると批判する人もいますが、私はあの事件の犯人はテロリストには入らないと思うし、あの事件があろうがなかろうが、統一教会は一刻も早くその活動を制限させ解散させるべきであったという立場を取ります。そうしたことから今回の解散請求は歓迎すべき事態だし、今ここで昭和の呪縛ともいうべきこの問題にケリをつけなければならないと強く感じます。

 そもそも養子縁組斡旋をはじめ、既存法でも統一教会を取り締まることは以前から行うことができました。それが行われなかったというのは単純に警察や検察が宗教団体への弾圧と取られるのを恐れたということ以前に、安部元総理をはじめ統一教会シンパの議員が色々と統一教会の犯罪行為に対する捜査を妨害してきたためだとはっきり言えます。その結果として多くの人間が不幸になったということは完全なる行政の怠慢だし、自分でも現場に対して厳しすぎることを言っている自覚はありますが、それでも公安や警察は統一教会をもっとどうにかすることはできなかったのかと問いたいです。

 その統一教会と同じく、昭和の時代から強大な影響力を行使して大っぴらに犯罪行為を繰り返しながら取り締まられなかったのが、今話題のジャニーズ事務所です。同じく明らかに違法な商業行為を繰り返してきたビッグモーターも今年になって総攻撃を受けて撃沈寸前に至っていますが、やはり不思議に思うこととして、これら組織があれほど大っぴらに明らかな犯罪行為を繰り返していたにもかかわらず、警察をはじめとする行政は一切取り締まろうとしなかったのかという点です。
 これら組織の犯罪行為が報道されなかったことに関しては、よくはないけどメディアに以前からある問題としてまだ理解はできます。しかし、犯罪行為の情報が明らかに周知の事実とされながら、行政はこれら組織に対して去年以前は一切取り締まろうとせず、捜査すら行ってきませんでした。特にビッグモーターの件に関しては、かねてから消費者庁には年間千件を超える消費者からの訴えがあったにもかかわらず黙殺してきており、これほどの大規模且つ大っぴらな組織犯罪を何故知ってて見過ごし続けたのかは理解できません。まぁ恐らく、保険会社のロビー活動が効いてたのではないかと思いますが。

 以上を踏まえると、ある程度大きな組織なら、大っぴらに犯罪行為をやっても案外取り締まられないものなのかなと思えてきます。かつての消費者金融もそうでしたし、ジャニーズ事務所以外の大手芸能事務所の闇についても何故かみんな語ろうとしないあたり、この傾向はまだまだ続くでしょう。言い方悪いですが、捜査機関は捕まえやすい小物ばかり狙い、巨悪に対してはなぁなぁで済ますところがあるように見えます。

 とはいえ、長年放置されてきた統一教会に今回ようやくナタが入ったことは大きな一歩と言っていいでしょう。これを機に警察機関はオウムを含め、宗教活動を隠れ蓑にしている犯罪団体に対しもっと積極的に取り締まりを行ってくれるようになれば万々歳であり、そうした方向に世の中が向かうことを密かに願います。

2023年10月11日水曜日

日産は本当に大丈夫なのか?

 今日は国慶節の連休明けとしては久々にまとまった仕事が来たため、なんかやたらと疲労を感じます。仕事していると疲労ってたまっていくと、仕事せず休むと今度は仕事に対する耐性が弱まる辺り、なんか悲しいね、バナージって感じします。

 話は本題ですが仕事に疲れた際になるべく業務と関係ないホームページを見て気を紛らわしたりしますが、先日そんな感じで日産のホームページでカーラインナップを見たところ、前々から分かってはいましたが取扱車種がスッカスカというか、本当に少ないと感じます。GTRとフェアレディZがクーペに入っているとはいえ、セダンに至ってはスカイラインしかなく、いつの間にかフーガなくなってやんの。コンパクトカーもマーチがなくなって以降、ノートしかありません。
 なお日産車で地味にいいなと思うのは、NV200だったりします。

 日産の取扱車種が激減していることは以前から分かっており、その件について以前に自動車業界企業で働いているマジ頼りになる人に聞いたところ、「開発力不足に尽きる」と話していました。その人によると、部品仕様の要求値があからさまに常識離れしたものを平気で出してくることが日産には多く、現場にまともな技術や知識を持っている人間が払底してきていると話していました。
 当時はそんなもんなのかなと思っていましたが、このところの日産を見るとマジでそうなんだろうという風に思います。というのも、ラインナップが狭まってきているだけじゃなく既存車種に関してもモデルチェンジの頻度が目に見えて落ちてきており、単純に車を開発する能力がないように見えます。

 折しもこのところ日系自動車メーカーは今後の新規車種候補をよくリリースしており、先祖返りしたダイハツのコペンやスズキの新型スイフトなど、期待感の持てるモデルがが報じられることが増えています。それに対し日産(+三菱)はそもそも車種のニュースが出てくること自体稀となってきており、見ていてい本当に商売する気あるのかと不安になってきます。

 こうした日産の現状について、今思い出されることとしてはやはりというかカルロス・ゴーン氏の逮捕と国外逃亡です。逮捕時、誰かは忘れたけど財界関係者は、銭ゲバであることがわかりながらゴーンに頼らざるを得ないほど人材の少ない日産という企業自体に問題があると指摘していましたが、今思うとまさに金言であったように思います。ゴーンが去って以降、明らかに日産の企業としての力は起きてきているし、車種開発力もそれ以前に比べそぎ落とされています。ゴーンがいたころも落ち目でしたが、それでも今に比べればまだマシだったように思えるほどです。

 ちなみに以前は結構日産の車も好きで、三代目のマーチやキューブなどコンパクトカーは本当にいいのをよく作っていたし、SUVのジュークも攻めた感じが好きでした。

 最後にこの前に会社の後輩にゴーンがどれだけ凄かったかというエピソードして話したものに、拘置所から釈放された後も勝手な外出が制限されており、裁判のため裁判所に行く際も指定のタクシーを使うよう弁護士から説明されるやゴーンは真っ先に、

「(タクシーの)相見積もりを取れ」

 と言い放ち、「これがコストカッターと呼ばれた男か(;゚Д゚)」と弁護士を唖然とさせたそうです。強欲ではあったけど、確かにただ者ではなかったなぁとこのエピソードから私も感じます。

2023年10月9日月曜日

ジャニーズ問題に関するテレビ局の自己検証の欺瞞

 このところ「地球防衛軍4.1」が楽しすぎてブログの更新さぼってました。ウィングダイバーのレーザーチェンソーが正直言って強すぎて、空飛んでるドラゴンは次元ごと叩き切るような感覚がしてマジ楽しすぎて、ほかの巨大生物と比べドラゴンの殺害数だけが異常なカウント数にこのところなっています。

 話は本題ですがまたも飽きずにジャニーズ問題で、このところテレビ局が何故ジャニーズ問題を報じてこなかったのかという自己検証の報告を発表しています。既に発表された中身を見ると、文春との裁判で性的虐待を裁判所が認めた際に報じなかった点について、「週刊誌のゴシップだと思った」、「芸能界のうわさに過ぎないと思った」と当時の報道担当者が述べたとしています。その上で、ジャニーズ事務所からの報道圧力や忖度は一切なかったという結論になっているのですが、あくまで私個人の推論で述べると、これはテレビ局の嘘だと思います。

 何故このように思うのかというと、元記者の立場で言えば、この件に関して絶対にこんな意見が出るはずないからです。記者にとって一番の屈辱は、目の前にビッグなネタが転がっておきながらみすみす報じず、よそに抜かれるという出来事で、上記の事件で言えばテレビ局はこぞって文春一人にやられたような構図となります。
 であれば「何故報じなかった」と言われた場合、本当に報道関係者だったら、被害者に向き合えなかったなどという感傷論は一切述べず、真っ先に報道で負けたことの強い悔しさを見せるのが自然だと私は思います。しかしテレビ局の報告書をみると、そうした悔しさを一切見せないばかりか、どこか他人事というか報じなくてもしょうがないじゃんというような投げやりな印象すら覚え、テレビ局が行ったヒアリング対象者は本当に記者なのかと疑いたくなる証言しか載せられていません。

 以上の意見はあくまで私の推論に過ぎませんが、テレビ局が自己検証報告で嘘とまでいかずとも、自らの責任に向き合わず、むしろ真実を隠蔽しているという明確な根拠は別にあります。それは何かというと、どの報告書にも今年3月に英BBCがこの問題を取り上げた際、黙殺したことについて触れていないからです。
 百歩譲って大分昔となる先の文春との裁判を報じなかった理由についてさっきの言い訳を受け入れるにしても、ならなんで今年BBCが報じた際、これほどの大きな事件内容にもかかわらず報道を避け、他のメディアが徐々に報じ出すにつれてテレビ局も重い腰を上げて後追いしたのか、その点について検証しないのは不自然としか言いようがありません。BBCの報道を一切引用したことがないってんならまだわかりますが、そんなことあるわけないでしょう。

 上記のBBC報道を後追いしなかった点について検証しないのは、今の現場の人間に塁が及ぶ可能性があるのと、自らが無能であることを認めることになるかでしょう。その上で、上記のような歪な内容でいけしゃあしゃあと「自己検証しました」として出すあたり、やはり報告書全体で信用性が低いと感じます。言うなれば、忖度どころかジャニーズ事務所からの報道圧力がやはりあったのではという風にしか見えません。

 以前にも書いた通り、この問題に関してテレビ局はジャニーズ事務所を批判できる立場ではないでしょう。むしろジャニーズ事務所とともに被害者救済を行わなければならない共犯とも言うべき立場で、共犯同士で未だにこの問題を矮小化しようとし続けています。
 例のNGリスト問題でジャニーズ事務所に対しまた会見を行うよう求める声が強まっていますが、以上の態度を見るにつけ、テレビ局は次の会見に入れるべきじゃないと私は思います。むしろこの問題にずっと昔から向き合ってきた文春単独取材会見の方が、筋に沿うでしょう。何ならNGリストに入ってた人も加えてもいいですが、例の某記者は具体的な質問をせず自分の主張を延々と述べるだけなので、あの人だけは外すべきかなとは思います。ほかの人も書いてたけど、あの人だけならNGリストに載っていても「そりゃ仕方ねぇな(´・ω・)」とみんな納得したでしょう。

2023年10月6日金曜日

失われた10年時の日本と現在の中国の共通点、相違点

 長かった8連休が今日をもって終了することとなり、明日からは振り替え出勤日を含め7日連続勤務の日々が待っています。どっかで有休使ってもいいけど、さすがに今夜は喪失感を感じずにはいられない(´;ω;`)ウッ…

 話は本題ですが、先日にもこのブログで書いた通りに中国では現在、失われた10年時の日本に対する関心が非常に高くなっています。理由としては様々なメディアから「日本化」と言われるほど状況が酷似してきているのと、不景気の足音が目に見える形で迫ってきているためです。
 私自身も、若干重ね過ぎではないかと自分の認識を疑うこともありますが、確かに社会における共通点は非常に多く、また過去10年以上にわたる中国生活の経験から見ても、今回の不景気はかつてない水準になるという気配を強く感じることから、日本の失われた10年を中国が歩むという見方に関して大きく否定する立場ではありません。

 そこで今回は日本の失われた10年、具体的には1990年代における不況期と、現在の中国の共通点、相違点を簡潔にまとめようかと思います。意外とありそうでまだあんまよそでみないテーマですが、JBpressでの連載が続いていたら多分このネタで3回くらいは記事埋められただろうな┐(´д`)┌ヤレヤレ

<共通点>
・不動産業界が最大の懸念点
・高い経済成長率からの急激な鈍化
・景気対策は個人消費拡大が中心
・若者の間で出世意欲が低下
・国内家電市場が飽和済み
・米国との貿易摩擦を抱えている
・不良債権処理を先送りしている

<相違点>
・地方政府の財政がすでに破綻状態
・不動産の主な債権者が銀行ではない
・人口がすでに減少傾向に入っている
・国内企業の海外進出を制限
・不動産開発に地方政府などの行政が絡んでいることが多い

 以上がまとめとなりますが大半がすでにこのブログで語っている、または外部記事でも指摘されているので、太字としている2点についてのみここで解説します。

 まず共通点の「国内家電市場が飽和済み」について述べると、非常にマイナーそうに見えて結構でかい点じゃないかと密かに考えています。
 仕事柄、各家電のニッチ市場別統計データを毎年見ているのですが、昨年の中国家電市場はほぼすべての品目で販売台数、売上ともに前年比マイナスとなっており、市場はもはやほぼ飽和し切っています。それでも輸出台数がまだ伸びているおかげで業績としてはプラスとなっている家電企業が多くなっていますが、その輸出の伸びも去年は大きく鈍化しており、恐らく今年、来年にかけてさらに鈍化、またはマイナス転換する可能性が高いとみています。

 中国の家電輸出が悪化すると思う理由は以下の通りです。

・コロナ対策が各国で終了し、これまで中国が引き受けた代替生産需要が喪失
・中国の人件費高騰による生産移転の加速

 日本も家電で世界覇権を取った90年代に崩壊の兆しが見られましたが、なんとなく今の中国家電企業も同じような気配というか臭いを強く感じます。蘇寧電器など家電量販店の業績も悪くなってきており、日本のエレキと同じ経過をたどる可能性が高いのではと思え、中国家電企業に関しては密かに警戒感を高めています。

 次に相違点の「不動産の主な債権者が銀行ではない」に関しては、以前でも少し触れましたが中国ではマンション建設などにおけるデベロッパーの資金調達方法が、バブル前の日本と大きく異なっています。日本の場合は、まだREITも一般的でなかったので基本的に銀行から資金が調達されましたが、中国の場合は建設前にもかかわらず、マンション購入予定者から前払いを受けてそれを建設資金に充てる行為がよく見られます。
 建設資金に充てられるならばまだマシというか、実際にはこうした資金は不動産会社の運転資金に使われ、別のプロジェクトに流用されるパターンの方が多いでしょう。その結果として、途中で資金がショートすることによる建設途中での開発放棄が起こり、この際に負債を抱えるのは銀行ではなく一般個人となります。

 購入予定者たちは家を取得することができないばかりか、購入資金という巨額な負債を抱えることとなります。銀行から融資を受けていた場合はこれに金利負担が重なるわけで、今後こうした個人負債が広がった場合、深刻な社会問題になるかと思います。まだ銀行が債権者であれば政策でコントロールすこともできるし、一定の負担能力もありますが、個人の場合だと政策での救済は平等性の観点から難しくもあり、日本の不良債権処理と比べるとその処理も難しくなるでしょう。

 最後に直近の中国における現場の話をすると、周りで毎年当たり前に行われてきた年次昇給が今年は一切なかったという話をよく聞きます。それどころか去年より給与が下がったという話もあり、直接的な人員削減もあちこちで行われているそうです。
 自分なんかは過去にいた日系企業で年次昇給なんてほぼ全く受けたことがなく、中国来て何もしてないのに毎年給料が上がるという事実に逆に驚いたのですが、中国人からしたら毎年物価が上がるのだから昇給しなければむしろ所得的にマイナスだという価値観が強く、年次昇給なしという事実に少なからぬショックを受けている人が多いです。多分、バブル崩壊後の日本もこんな感じだったんだろうなと思ってみています。

 以上のような状況にもかかわらず、中国政府の景気対策の中心は一にも二にも「個人消費の拡大」で、個人消費が如何に大事かを毎日連呼しています。しかし自分の観点からすれば個人消費の拡大は景気の拡大をさらに拡大させることはあっても、不景気からの反転にはほぼ全く寄与しないとみており、また以上のような昇給を渋る各社の状況を鑑みると、現状は拡大どころではなく如何にこれまでの水準を保つかという議論じゃないかとみています。
 その上で重要なポイントとなるのは税金です。個人消費を拡大しようってんなら減税することが一番ですが、今の中国政府は中央も地方もゼロコロナでの無駄な出費でとにかく金がなく、ある直轄市の公共バス運転手はすでに数か月も給料の遅配が起きていると聞きます。そうした状況から見るに今後中国は増税が不可避な状況であり、日本の97年時の消費税の3%から5%への引き上げ時のように、楽観したムードが一気に悲観ムードへと転換するのが増税のタイミングじゃないかと思います。言い換えるなら、本当に火がつくのは増税の実施時じゃないかというのが自分の見方です。

2023年10月5日木曜日

ジャニーズ事務所のNGリスト発覚を見た上での解散是非

 昨夜NHKが報じてからというもの、先日の会見でジャニーズ事務所側が質問させない人物をあらかじめリストアップ(NGリスト)していた問題で日本の話題が持ちきりです。私自身、非常に失礼だなと思うと同時に、「自分たちは知らなかった、コンサル会社が勝手に作ってた」とジャニーズ側がは主張していますが、後に「リストを見せられたが使わないように言っていた」と発言を翻すあたり、これらの主張は全部嘘でしょう。

弊社記者会見に関する一部報道について(ジャニーズ事務所)

 上記リンク先はジャニーズ事務所の本件に関するプレスリリースですが、自分が気になったのは上記のNGリストを使用するかしないかの井ノ原氏のやり取りについて、

「そのやりとりをその場にいた役員全員が聞いております。」

 と述べている点です。

 役員全員が見ているならなおさら最初の「こんなものあるなんて知らなかった」という声明は出るわけがないし、またこんなもの作ってる時点でこのコンサル会社を解任しなかったという点でも役員失格でしょう。真面目に早く解任しておけば、今回の炎上を防げたのにねっていう気はします。

 私個人の印象ですが、今回のNGリストが流出するやメディアのジャニーズに対する空気というか態度が一変したような感じがします。これまでは持ちつ持たれつの関係から今一つ抜け出れず、所属タレント出演番組の打ち切りや自粛についても「そこまでやる必要はない」などと、どちらかと言えば擁護するかのような向きも見られました。
 しかし元々気位だけは高い連中なだけに、今回このNGリストという舐めたものが作られていたことを知り、ジャニーズに対する批判というか攻撃がいよいよもって本気で行われようとするかのような雰囲気になった気がします。即ちNGリストについてきちんと認めない限り、「どうして作成を指示したことを認めないの?」的に延々と攻撃が続くことは明白でしょう。

 その上で、これまでのこの問題の議論は「如何にジャニーズ事務所を再スタートさせるか」という再建プランの中身でしたが、今回のNGリスト問題をきっかけに、「ジャニーズを解散させるか否か」に議論が移ると思います。実際、過去の性的虐待問題にテレビ局への強要などについて反省するどころか、今回のように「どうにかごまかそう」っていうのが本心である証拠が出てきたのですから、少なくとも現経営陣は総退陣しなければ話になりません。東山氏は芸能界を引退すると発表していますが、この期に及んでは芸能界どころか社会人引退に至ることでしょう。
 またかねてから指摘されているように番頭的な元役員を会見には出さずにおきながら未だ追放せず、社員として囲い続けているあたり、性的虐待がもう起きないと判断するには正直無理な体制でしょう。損切りを間違えたというべきか、最初の会見の時点で事務所名改称、社長職に第三者を招聘など、もっと殊勝そうな態度や姿勢を打ち出せておけば解散が議論の俎上に挙がってくることはなかったのにと思います。

 現時点での予想としては、ジャニーズ事務所が事務所名を改称するかに係わらず、解散するかは6:4くらいかなとみています。こう考える根拠としてはこれまでむしろ味方であったメディアを一夜で全員敵に回したことと、現経営陣がわざとジャニーズ事務所を潰そうとしているのかとすら思えるくらいのポカぶりを連発するくらい無能であることから、今後も炎上に関して燃料を投入し続けると予想しているからです。
 電通とかでもそうですが、普段マスコミにでかい顔している連中ほど、いざ自分が守勢に回ると非常にもろい傾向があります。今回のジャニーズもまさにその典型みたいな自爆ぶりを見せていますが、ぶっちゃけ変なコンサル会社噛ませるくらいなら、マスコミに会見が称賛されたキャンドル・ジュン氏でも招いた方がよかったでしょう。まぁこういうときに人を見る目がないのだろうけど。

 今後に関して、私の予想ではジャニーズ事務所はどうせやるだけ叩かれるんだからと恐らくもう会見は開かないとかと思います。運が良ければまたビッグモーターみたいなほかに関心が移るビッグな事件が起きて火中を脱するかもしれませんが、悲観的シナリオではスポンサー離れが今後さらに続き、またテレビ局も番組を打ちきりだし、所属タレントの流出も続いて、単純に経営がいかなくなる事態に陥ると思います。個人的な興味は、誰が最後までこの泥船に残るかかなもはや。

2023年10月4日水曜日

小学生の暴力事件増加について

 また今日も自転車走ってきましたが、道間違えて50㎞の予定が65㎞くらい走る羽目となりました。おなかすくから本当にご飯食べる量も増えるし。それでも一昨日の100㎞に比べたら全然楽で、状態も段違いです。


 話は本題ですが本日出た朝日新聞の記事によると、学校内での暴力事発生数が全体で増加しており、中でも小学生による事件が中学生、高校生をも上回り、世代別で最大となったそうです。増加に関してはこれまで事件として認知されなかった内容が認知されるようになったと考えられるためそれほど気にしていませんが、世代別で小学生が最も暴力事件が多いという事実に関しては少々驚きました。

 感覚的には反抗期を迎え体力も突いてくる中学生が最も多いのではないかと思っていました。しかし実際には小学生が最も多く、なんでやねんという疑問を少々覚えました。
 いくつか見た解説の中で比較的ストンと落ちたのは、中学受験率の上昇によりストレスを抱えることもが増えたという説です。自分も中学受験をやっていますがその体験から述べると、中学受験のために勉強すると変に知恵がつくというか、自分が何でこんな親の虚栄心のために不公平なことやらされているのかなどに気が付きやすくなるような気がします。また出来る子とも露骨に比較されるので、暴力事件を起こす奴もいるっちゃいるだろうという点で納得感があります。

 その上で自分の頃も学校教育が悪化してきていると言われていましたが、それでも今に比べればまだのどかだったなぁと感じます。先日紹介した「誰が国語力を殺すのか」を読んでも、これで授業成立するのかと思うくらい荒れた教育現場も増えてきているとのようだし、マジで教育について真剣に考えた方がいいのではないかと教育関係者でもないのに自分でも思ってきたりします。

 なお「誰が国語力を殺すのか」に書かれてあったことですが、学校の教育現場としては「教えきれない」という状況が現在発生しているようです。それは何かというと、インターネットをはじめかつて存在しなかった「教えなければならない知識」が膨大に増えており、これまでの教育課程では詰め込めきれず、教える側も教えられる側も情報過多によるパンク状態だそうです。
 これについては自分も同感で、ネットリテラシーからプライバシーやハラスメントの概念まで以前とは段違いに情報量が増えているし、それだけ社会も複雑化しています。自分の頃なんて専門的な世界からやや一般化してきた株式取引が追加で教えられるくらいで、まだネットリテラシーについては教えられることはありませんでした。携帯電話マナーとかについても同じです。

 その辺を読んで感じたこととしては、今の教育には「選択と集中」こそが必要で、これだけはガチで確実に教えなければならないことをしっかり選び、余裕のある子には別のことも教えるような体制じゃないかと思います。できれば税金の制度とかについてもせっかくだから中学校辺りでしっかり教えてほしいものですが、国もあんま教えたくなさそうだし、真っ先に除外される分野だろうな。

2023年10月3日火曜日

好きな漫画家(奥浩哉)

 「好きな漫画家は?」と聞かれた場合、大抵相手を見て応えて無難に応えるべき状況であれば「三国志の横山光輝」と答えますが、そうでない場合は「ニビンベンと奥浩哉」と答えます。
 ニビンベンとは弐瓶勉氏のことで、その代表作は「BLAME!」、「シドニアの騎士」ですが、両作品は同じ作者ではあるものの同一人物とは思えないほどデザインが異なっており、自分が好きなのはどちらかと言えば「BLAME!」の方で、同時期の「バイオメガ」も好きです。

 もう一方の奥浩哉氏についてはその代表作はまぎれもなく「GANTZ」ですが、実は先日、セール中だったのと前からずっとほしかったことからその短編集の「赤」と「黒」を購入しました。両方とも、作者の出世作である「HEN」シリーズの短期集中連載版が掲載されているのですが、改めて読むと時代の先取りぶりというか相変わらずタブーのない描き方をしていることにびっくりしました。
 知らない人向けに説明すると、この「HEN」シリーズの内容はバイセクシャル、トランスセクシャル物です。話は大きく分けて3種類あり、

・女の子っぽい男子に求愛する超イケメンの男子の話
・超地味な女子に求愛する超美女な女子の話
・体が女性になってしまった男子の話

 以上三つで、ほかにあるとしたら両刀使いくらいしかないくらい性的価値観が一般とは異なる三者三様のストーリーが載せられています。また「黒」の方には「観察日記」をはじめとした、後の「GANTZ」を彷彿させる残酷で救いようのない、人によっては目をそむけたくなるようなえげつない内容も収録されています。

 自分が奥氏を初めて知ったのは上記の「HEN」の正式連載版で、表紙の女性キャラクターの露出が異常に激しいのと、ほかの漫画家とは一線を画すスタイルのデザインが目を引きましたが、当時は結局手に取ることはありませんでした。実際に初めて手に取ったのは「HEN」の後に連載された「01 ZERO ONE」からで、作者名が「奥浩哉」と書いておきながら、表紙には当時のバーチャファイターのようなフルCGで描かれたキャラクターが載せられており、「え、奥浩哉ってあの漫画家でしょ。なんでゲームCGが表紙なの?」という疑問から漫画喫茶で手に取ったのを今でもよく覚えています。

 この「ゼロワン」は奥氏にとって初めての、コンピューターグラフィックスを多用した漫画作品です。話のあらすじはVR空間で戦う格闘ゲームを巡り中学生の主人公らが仲間を集めて大会に出場し、俺たちの戦いはこれからだ的なところで打ち切りに合うという話です。
 奥氏によると、制作機材の導入やスタッフの育成であれほどの大ヒットを飛ばした「HEN」で築いた財産がこの作品の制作のためにすっ飛び、また人気も得られなかったから連載を中止したとの作品です。ただ結果的にこの作品で得られたノウハウが次の「GANTZ」に使われ、こちらで負けを取り返すかのような大ヒットを手中に収めるわけですが。

 この「ゼロワン」ですが、初めて見た時のインパクトは非常に強いものがありました。当時まだCGを使う作家はほとんどおらず、使うとしても表紙のカラー画程度だったものを、「ゼロワン」では通常のページでもふんだんに使用しており、元々リアル調な奥氏の絵柄と相まってCGで作られた背景が非常に際立っていました。
 その後、「GANTZ」においてもこの手法は受け継がれるのですが、CGを漫画に使うという手法は現代ではごく当たり前と化しつつあるものの、先日亡くなった「コブラ」の寺沢武一と並び、この分野のパイオニアはやはり奥氏であると私は考えています。

 もっとも奥氏に関してはその作画技術もさることながら、前述の「HEN」シリーズのように作中の展開が苛烈過ぎるくらいタブーのない描写を描く点でもほかの作家と大きく異なっています。連載終了から長く日が経つ「GANTZ」に関しては、恐らく現在においてもこれほど残虐描写の激しい漫画は多分ないように思われ、現代世界を背景にリアル寄りの画風であれほど血肉飛び交う作品は自分はまだお目にしたことがありません。実際に連載当時、よくこの本が発禁にならないものだと当時思っていました。同じ時期に「殺し屋1」もあったけど、なんか2000年初頭は堰を切ったかのような残虐描写の激しい漫画が多かった気がする。

 ただ残虐描写だけなら、「GANTZ」はここまで評価される作品にはならなかったでしょう。今回短編集を読んで改めて奥氏は単純に「漫画がうまい」というか、コマの区切り方や描写の見せ方がうまく、読者を引き込む力が元から高いと感じました。描写がわかりやすいせいかページをめくる速度が以上に早く、今回さらに勢いに乗って購入した「ゼロワン」も1時間以内に3巻全部を読み終えてしまいました。
 それでいてCGに頼らない作画能力も桁違いに高く、有名な話ですが「GANTZ」終盤で出てくる巨大ロボットは当初誰もがCGで描かれていると思われていましたが、あれも全部作者自らがいちいち書いていたそうです。っていうかあの「GANTZロボ」も、無駄にかっこよく見せようとしてないのに、ほかの誰にもない独創性を強く感じる凄いデザインに感じます。

 こんな感じで一気に奥氏についてまくしたてましたが、CG作画に関しては本気で彼がいなければ5年は日本漫画界の発展は遅れたのではないかと思います。それだけに、その記念すべき初代作品の「ゼロワン」は今だからこそ連載再開してほしいなと密かに思ってたりします。



  

パンクな自転車

 9月29日から始まった連休中、地球防衛軍などゲームばかりしているので少しは運動しないと思っていた際、「久々にアレやるか」と思いつきました。その内容というのも、隣の昆山への往復100㎞コースのサイクリングです。

 このコースは一時期、毎月やっていたくらい自分にとっておなじみのコースで道に関しても熟知しており、またちょうどほぼ100㎞になるので距離的にも感覚が掴みやすいコースです。ただこの1年くらいは仕事の忙しさを言い訳に100㎞を走っておらず、かなり久々の長距離サイクリングとなりますが、買って見知った道だけに問題ないだろうと当初思っていました。

 決行したのは昨日で、その前夜においては6時半に出発して往路に2.5h、復路に休憩込みで3.5hとし、午前中に行って帰ってくる予定でした。ただ当日朝、「(´ぅω・`)ネムイ」ということから結局出発したのは1時間遅れの7時半で、まぁそれでも昼過ぎには帰ってこれるだろうと予想していました。
 往路においてはやや追い風にもなり調子よく、ブランクなど感じさせないくらい好調に走行してこれました。そのおかげで10時前に昆山市郊外に入り、もう少し深く入ったところで折り返そうと思っていた矢先、なんかケツの方で感じる衝撃が強く感じました。不安とともに振り返ると、見事なほど後輪がパンクしていました。

 なおこの時に後ろを自転車で走ってたおっさんが「一目でわかるくらいパンクしてたよ😀」と楽し気な感じで話しかけてきました。「マジかよクソ(´・ω・)」と自分も返事した後、近くに修理できる自転車店はないかと地図アプリで探したところ、地図上でGIANTのお店が近くに表示されていたので早速そこへ向かったのですが、これがかなりの誤算となりました。
 というのも、上海は比較的コンパクトな街ですがほかの中国の都市は基本的に1ブロックが極端にでかく、地図で見て近くだと思っても、実はとんでもない距離にあったりすることが山ほどあります。この時もまさにそうで、地図で見たら2ブロックくらい先かと思ったら、表示されないだけでその過程の道にはいくつものブロックが分かれており、結局歩いて1時間くらいの距離、約5㎞いったところにお店はありました。

 とはいえお店自体はきちんと営業しており、店の人も故障内容を伝えたところすぐ対応してくれて無事にパンクも修理することができました。ほっと一安心してケンタッキーで飯食った後、それじゃあ上海へと帰るかと自転車に乗り込んで約10分、なんか後輪から音がしてきました。不安とともに振り返ると、見事なほど後輪がパンクしていました。
 一体何ごとと思いつつ、再び自転車を引っ張って先のGIANTのお店を訪れ経過を伝えたところ、タイヤの外皮に問題があるのではと調べてくれました。そしたら案の定というか鉄片が内部深くに食い込んでおり、チューブもそれにやられたのか突き刺されたような穴の痕がくっきり残っていました。

 この際店員から「もしかしてあの道通ってきたんじゃないの?」と、まさに自分が通過してきた道をぴたりと指摘してきました。その道(沿沪大道)は上海と昆山の境目で工場が多く、トラックがたくさん往来する道でこうした金属片がよく落ちており、パンクしやすい道だと教えてくれました。
 実際にというか、過去に自分もあそこで一度パンクしたことがありました。ただあそこ通らないと道に迷うってんで、結局この日の帰り道もこの道を通りました。

 以上のような経過を経て、2回目の修理費(35元=約700円)もしっかり払って再び動き出したのは午後1時でした。二度のパンクで長く歩いて時間もロスしたこともさることながら、時間の経過によって体への負担が徐々に出てくるようになり、既に体力的にフラフラな状態にありました。
 ぶっちゃけ身体の痛みとかだるさは我慢できますが、疲労になって頭痛を起こすのが何より辛いです。もっともその頭痛も、昆山市を出て上海市に入ったあたりから収まっていったのですが、今回初めて気が付きましたがもしかしたら昆山市の道路は整備されておらず凸凹しており、その振動で頭痛起きているのではないかと疑っています。

 結局そんなこんだで、帰宅できたのは午後4時でした。そこからシャワー浴びて夕食を約束していた友人に時間をどうすると尋ねたところ午後5時40分を指定され、もうちょい休められるかと思っていたら結局すぐまた自転車に乗って待ち合わせ場所へ向かわざるを得ませんでした。友人に事の経緯を話したら「昆山まで行くなよ(´・ω・)」と呆れられました。
 そして一夜明け、脚の方は筋肉痛はないものの膝の反応がやや鈍くなっています。意外だったのは左手の手の平で、恐らくハンドルを握り過ぎたせいか手の平に筋肉痛が起きていました。まぁ午後になったら全く感じなくなったけど。

 さすがに今日は自宅でカレー作ってゲームしかしないだらけた1日を過ごしましたが、やはり100㎞走ると結構負担がでかいな、毎日はできないなとか思います。ただ夏の間は仕事忙しくて、あと暑すぎて危険だったために本当に運動不足となっているため、また明日も自転車乗りに行くつもりです。行先はまた勝手見知った上海市内のある観光スポットにする予定です。

2023年10月1日日曜日

歴史の転換点

 歴史関連の議論で翌「歴史の転換点」という言葉が出てきますが、実際の現実においてはリアルタイムでその時点が「転換点」だと気づくことは少なく、後になってあれが転換点だったと気づくパターンの方が多いです。日本のバブル崩壊に関しても、確か95年頃に当時の大蔵省の出したレポートに「バブル崩壊」という言葉が出て、初めて日本人は大規模な景気の転換点を認識するに至っています。

 では近年における歴史の転換点はいつなのか。先ほどは「気づき辛い」と言っておきながらですが、近年においてはむしろ気づきやすい大事件が頻発して起こっています。
 まず直近で言えば2022年のロシアによるウクライナ侵攻でしょう。仮に今後奇跡的にロシアがウクライナに有利な条件で和睦したとしても、ロシア、素子tプーチンの世界に対する影響力は戦前と比べ激減することには変わりなく、またその余波としてロシアと反米で共同歩調を取ってきた中国の影響力もそがれることが確実です。中国に至っては景気も減速してきており、まさにダブルパンチの衝撃でしょう。

 このウクライナ侵攻より一つ前の転換点はというと、こちらも非常にわかりやすい2020年のコロナ流行でしょう。各国の防疫体制だけでなく、同じ読みの貿易ことグローバルビジネスに与えた影響もさることながら、リモートワークをはじめとするライフスタイルでも大きな転換を促しており、これ以前と以後でITの活用の幅は大きく違ってきています。またその変化に対応し切れなかった企業らは廃業に迫られており、コロナはネガティブな面ばかり言われていますが、社会に対しポジティブな影響も十分及ぼしていると私は感じます。
 また2020年は長く続いた安倍政権が終わり、「すがっち」こと菅内閣も誕生しています。安倍政権は長く続いたことで日本への影響が大きいこともさることながら、翌年の暗殺事件とそれに伴う統一教会問題事件など安部元総理が居座ったことにより蓋をされていた出来事も少なくなく、政治的な転換点であったとみていいかと考えています。

 これ以前はしばらく転換点はありませんが、世界的にはともかく、日本にとってはやはり2011年の東日本大震災は転換点となり得るでしょう。世界的で言えば2008年のリーマンショックで、これにより金融や会計業界は規制が強化され、それ以前と以後では全く世界観が異なってきます。
 そのリーマンショック以前の転換点と言えば、自分が間を見落としているだけかもしれませんが2001年の米国における同時多発テロだと考えています。この事件がなければアフガン、イラクの戦争はなかったということと、ソ連崩壊に始まる90年代における米国全盛期の転換点にもなっていて、以上に挙げた転換点の中でも最も大きな影響力を持つように感じます。

 以上の通りざっと列記してみましたが、自分が転換点と感じる出来事が2021年のコロナ流行、2022年のウクライナ侵攻が非常に短いラグで起きています。あまりシンギュラリティというのを信じてはいませんが、何か一つの出来事をきっかけに、影響が波及して大きな事件が連続で起こるということは現実にもありえ、それを踏まえるとウクライナ侵攻はコロナ流行がなければ起きたのか、起きなかったのかは後々研究テーマとして成立するような気がします。
 同様に、ウクライナ侵攻が今後どのような事件を波及して起こすのか、今世界史を俯瞰する上ではこの点を最も注目すべきでしょう。端的に言えば東欧と北欧のほぼ完全なNATO入りが、EUことヨーロッパ統合の行く末にどう影響するのか、ロシアの影響力ダウンによる中国や北朝鮮への影響は、近年に社会の分断が激化している米国は今後どうなるのか、この点が論点になってくるでしょう。