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2024年4月25日木曜日

吉村府知事の0歳児選挙権発言を見て

大阪府・吉村知事「0歳児にも選挙権を与えたい」(ガハろぐ)

 結論から述べれば、おおよそまともな人間とは思えない発言です。一般人が言ってもおかしいのに、公職に就く政治家がこのような発言をするなんて理解しがたく、なんで大阪の人はこういうやばい人ばかり公職に就けようとするのか、わざと自分の所在地域を貶めようとしているのかという気すら覚えます。

 発言の経緯などに就いてはとやかく説明しませんが、この発言というか0歳児に選挙権を持たsることの問題点についていくつかのベルト、まずその選挙権は子供ではなく親が行使するということですが、これは完全に1人1票という民主主義の根本的前提を崩します。それこそ投票数を増やすため、無意味に子供を産む、または養子に取る人間すら出かねず、その手の人間はごく一部だとしても社会秩序を悪い方向に招きかねません。

 次に、投票に対する有権者の責任というものが揺らぎます。民主主義は自分たちで代議士を選ぶことで、その機会と結果を有権者に持たせることを前提としています。いうなれば、良いも悪いも投票次第というかまともなリーダーを選ばなかったらこの大阪府みたく自滅を招くという結果責任を負うことで、社会に対して有権者に責任を持たせます。
 これは言うまでもなく、有権者に一定の選挙知識を義務教育によって持たせ、各人が候補を自らの意志と判断で選ぶことを前提としています。それが子供に選挙権を持たせるとなると、それこそ10歳くらいの子供が世の中の仕組みなどわからないままに目についた候補に投票するということが起きかねません。

 無論、大人でも社会のことがわからなかったりする人もいますが、それは義務教育に問題があるとして、ある意味で社会がその失敗の責任を負います。しかし義務教育段階が終わらない段階の子供のおかしな投票に対し誰がどう責任を負うのか。吉村知事が負うのは当然ですが、弊害はそれだけにとどまらないでしょう。

 それにしてもこの発言、少子化対策として子供を持つ親の層が社会でより発言権を持たせるようにと説明していますが、上のまとめ記事にも書かれている通りに「投票数が増えるから子供産もう」っていう人はふつういません。いるとしたら、思想が若干やばい人くらいでしょう。っていうかこれが少子化対策になると思っているとしたら、頭やばいとはっきり思います。
 そもそも少子化対策にお金をかけたり社会が支援するということは、すでに日本中で多数派を確実に形成できるくらいコンセンサスが取れているし、実際にかなり費用も傾けられていてそれが無駄だ、削減しろと言っている人もほとんど見ません。さすがに独身税に対する反発こそ強いものの、ここへ子供の分の投票権を持たせたからと言ってこれ以上政策が拡充することもなければ、子供が増えることもまずないと言い切れます。

 それにしてもこの吉村知事、万博の費用追加投入はないと発言しておきながらその後どんどん増額していくし、また無駄なモニュメントなどを削って費用を抑えるようなことも一切せず、過去の大阪府知事もおかしな人が少なくありませんでしたが、歴代で見てもトップクラスに問題のある人物なのではと最近思うようになって起案した。先日の玉川徹氏への万博出禁発言といい、何となく自分は何したっても、何を言っても許されると思い込んでいる節があるようにも見え、コロナ時のイソジン発言も含めて考えると、なんかまともな判断力をとうに失っているのではないかという風にも見えます。
 その万博の予算や玉川氏への発言などでは非常に態度のブレがみえ、こう言っては何ですが比較した場合、岸田首相がすごい一貫性を持っている様にすら見えてきます。

 はっきり言ってしまえば、彼が府知事の座にいればいるほど大阪は衰退していくように思え、本気で大阪をもっとマシにしたいのなら大阪の人は次こそまともな人間を府知事に選ぶべきでしょう。基本的に維新の会といい、なんか大阪の人は能力よりも目立ちたがり、口がうまいというこの二点だけで候補を選んでいるような節があり、ちゃんと政策ビジョンや実行能力を備え、リーダーとして適格な人物を持ってくるようもう少し考えた方がいいでしょう。
 こう言っては何だけど、地味だけど着実に仕事するという人物像を大阪の人は持っていない気がします。全部ホームランで一発解決みたいにして問題に向き合おうとするところがあり、まずはその現実離れした価値観をただすところから始めた方がいい気がします。

2024年4月24日水曜日

福知山線事故から19年の報道を見て

犠牲者をしのぶあかりともる JR宝塚線脱線事故、25日で19年(朝日新聞)

 今日は別の記事を書く予定でしたがこれを見て、あのJR西の脱線事故からもう20年近く経ったのかと思い出しました。

 当時自分は京都の大学にいて、この事故で面識はなかったものの同じ大学に通っている学生も亡くなり、学内に慰霊碑もその後建てられました。事故当時は講義の開始前で確か本読んで待っていましたが、高校の後輩から「脱線事故があったらしいけど」と安否確認メールが来ましたが、何故かその直前に見たガンダムの0083でシナプス艦長の「アルビオンは、健在だ」というセリフが頭に浮かび、「大丈夫、俺は健在だ」という変な返しの仕方をしたのも覚えています。

 この事故に関しては関西地域のテレビでは地元でもあって大きく報じられていましたが、事故当時は自分が運よく巻き込まれず、また身近な知り合いでも巻き込まれた人はいなかったのであまり際立った印象を覚えませんでした。むしろその後に出た文芸春秋にて事故車の運転士が日勤教育を受ける原因となったオーバーランは、自分の当時の自宅から一駅先の駅で起きていたという報道を見て、こちらの方が驚くとともに「遠い世界の話じゃなかったんだ」という感慨を強く受けています。

 またこの脱線事故で実際に事故車にたまたま乗車していたJR西の職員は際立った救護活動などは行わずにその場を立ち去っていたこと、また事故直後にすぐ踏切の緊急停止ボタンを押した主婦こそがこの事故対応におけるMVPだと称賛する報道などが、今でもよく覚えています。このほか覚えている人には言うまでもないですが、事故直後に現場近くで営業しているある会社が仕事を放り投げ、従業員総出で救護活動に当たったということも、忘れてはならない事実でしょう。

 やはり自分も年を重ねたというか、こうした語り継がれるような事件や事故をリアルタイムで目撃してこのように語れるようになったものだという気がつくづくします。その一方で、同世代に比べればまだまだ強いですが、やはり進取のものや技術に対する興味や関心が薄れて触れようという意識が弱まっていることには辟易もしています。
 とはいえ先ほどの主婦の話といい、語り継ぐべきことはしっかり語り継ぐべきだという意識もこのところ芽生えてきており、それこそ自分がいつ死んでもいいようにそのような語り継ぐべきものはこのブログに普段から書いておかないとと思って今もこうして書いています。

 何気に先日、知人の亡くなった同僚が意気消沈していたのですが、若干その気持ちがわからなかったりしました。というのも突然でない死なんて存在せず、どれだけ準備してようが人が死ぬときは常に突然だと日ごろから考えており、だからこそ死んだ後で「ああしておけばよかった」などと思うくらいなら伝えるべきこと、行うべきことはすぐやるようにいつも心掛けているため、今まで周りで人が死んだ時も特に落ち込んだり感慨に耽ることは全くもって皆無でした。
 しいて言えば、水木しげるが亡くなった時だけは食事が喉を通りませんでした。

 このブログもそのように自分がいつ死んでもいいように書き綴っていますが、人間死ぬタイミングは自殺以外は選べないだけに、明日死ぬとしたら今何をすべきかという風な心持こそ人間は持つべきだと思います。脱線事故の話からは文字通り話が脱線してきていますが、言うまでもなく事故で亡くなられた方は何の準備もすることなく突然命を亡くし、またその近親者も大きな衝撃を受けたものと思われますが、それは必ずしもこの事故だから特別というわけでもなく、世界中いついかなる時でも日常的に起きている出来事ではないかと思います。
 なればこそ、今話している相手は明日突然いなくなる可能性もあると思って、その人にできること、やりたいことがあるなら今すぐやるべきだということになります。そうした一瞬で消える命の儚さを、この時の脱線事故を見てつくづく思い返すわけです。

2024年4月22日月曜日

米国での賭博で作った損失を肩代わりしてもらった男

 先日の水原一平容疑者の騒動は彼自身が当初行った虚言や隠蔽工作もあり、発覚当初は大谷選手が一平が賭博で作った借金を肩代わりしたと信じた人も少なくなく、事件の全容が明らかになるにつれそのように疑い発言した人らは発言を撤回するようになっています。
 まぁ中には、「米国の銀行のセキュリティ的に大谷選手以外が送金できるはずない!」と豪語して見事に外した、米国通を気取ってかえって知識の浅さを見せた人もいましたが。にしてもこの発言主、なんか今になって昔のホリエモンっぽい立ち位置になってきている気がする。

 かくいう自分も当初の発言の翻し方を見て、大谷選手が肩代わりしたのではないかと思っていました。この点についてはギャンブル中の虚言に乗せられたと反省する限りで、やはりこういう人間の発言にいちいち取りあっていてはならないのだなと今後は肝に銘じようと思います。
 ただそのような、賭博で膨大な損失を作っておきながら、実際に肩代わりしてもらった日本人は過去に実際いました。その金額は何と4億5000万円で、一平の24億円と比べると約5分の1程度に見えますが、この損失額は1973年に作られたものだということを考えると、当時の為替相場から見ても一平に負けるとも劣らない価値に相当するのではないかという気がします。その損失を作った男というのも浜田という人物ですが、ここでピンときたら110番ことあの浜田です。

浜田幸一(Wikipedia)

 そう、この浜田というのはハマコーという通称でおなじみの元ヤクザで国会議員だった故浜田幸一のことです。事件はほんとそのまんまで、ラスベガスのカジノで多大な損失を作ったのですが、これをかつてハマコーを雇用していて「記憶にございません」という言葉を作った小佐野賢治が全額を補填して挙げていました。ただこの時に補填に使われた資金は、あのロッキード事件で小佐野がロッキード社から受け取った金の一部が使われたと言われ、仮にそうだとしたらマネーロンダリングも成立するし、合法的に取得した金でないのは間違いありません。
 ただハマコーが一平と違うのは、この時補填してもらった金は後に自ら不動産取引を行って稼ぎ、小佐野に返金したとのことです。実際はどうなのかわかりませんが、少なくとも一平と違って無断で小佐野の資金を流用したわけではなく、また返済行為も行ってその後も関係を続けている点で、一平に比べれば全然まともと言えるでしょう。賭博が禁止されている日本の国会議員が米国で賭博に明け暮れたって点を見逃せば。

 自分がなんでこの事実っていうか一平事件との共通項に気が付いたのかっていうと、今日たまたま読んでいたドリヤス工場の「昭和怪事件案内」を読んでて、ロッキード事件に絡めてこのハマコーギャンブル事件も紹介されたのを見たからです。ハマコーが米国で多額の金をすったということは前から知っていましたが、その補填に小佐野がロッキードで得た資金を使っていたのは知らず、また一つ勉強になりました。

 それにしてもこのドリヤス工場は同人誌時代から知っていましたが、水木しげる風の作画というか作風をものの見事に完コピしていて、今こう言う歴史ものの作品も手掛けているというのは前で知りませんでした。手塚治虫風の漫画でおなじみの田中圭一氏と同じく、あそこまで画風を模倣できるというのは一種の才能であるように思え、ドリヤス工場の作品をもし水木しげる本人が読んだらどんな感想を残したのだろうかという気すらします。
 っていうか画風を寄せる者同士、ドリヤス工場と田中圭一でコラボ作品でも作ったらいいのに。出たら自分は買います。

2024年4月21日日曜日

現代における非現金対価こと福利


 自分でもびっくりですが3週連続でプラモを組み立てており、今週は今もウクライナ戦争で現役なT-62を組み立てました。ロシアは嫌いだけどロシアの戦車は好き(´・ω・)

織田信長「すまん、もう土地ないから褒美は茶器で良い?」 ← これwwwwwwwww(暇人速報)

 話は本題ですが、上のまとめ記事で恩賞として土地をあげたくないので、代わりに茶器にプレミアム感を持たせて恩賞の代わりとした信長の施策が紹介されていますが、茶器に限らず、当時の戦国大名は様々なものを土地の代わりに温床として配っていました。

 一番代表的なものは感謝状こと感状で、上杉家などは盛んに配っていたとされていますが滅亡寸前の浅井家なども最後まで居残ってくれた人たちにドバっと配ってたりします。所詮は紙切れなれど、時代が移った江戸時代以降は史料的価値を持つようになったのであながち馬鹿にできません。
 このほかには一字拝領といって、大名の名前の一文字をそのまま武将に与えて改名させることも恩賞の一つとして使われました。「信長の野望 覇王伝」でもこの一字拝領は恩賞コマンドとして取り入れられましたが、武田信玄が高坂正信にこれやると「高坂信」になったりしてカオスなシステムでした。

 以上は戦国時代における非現金(=土地)対価ともいうべき褒賞の仕方ですが、現金を上げずに報酬を抑えたいとするのは世の経営者に共通する悩みです。現代においては「福利」という言葉でよく言われますが、かつては報酬というか社員の忠誠心を引き留めるのに効果を発揮したものの、現代においては逆効果となるものが非常に多いです。
 具体的に言えば会社での飲み会や社員旅行です。昔はこれらイベントがあるのを楽しみにしていた会社員も多くいたそうですが、現代、少なくとも自分の年代以下は9割がたこれらのイベントを嬉しく思わない、むしろ苦役として捉えるようになっています。自分自身も、こういうイベントに会社の金使うんだったらオラに現金を分けてくれと言いたいし、言っても上司らのご機嫌取らなきゃならず、休日や余暇が潰されるだけであるようにしか思えません。

 しかし中には酔狂な経営者やコンサルタントとがいるようで、これら現代人に嫌われる会社イベントを「社員の団結力向上のために」と言って何故か企画してくる連中がいるようです。中には運動会まで企画して顰蹙を買いう人もいるそうですが、少なくとも8割以上が歓迎するようなイベントじゃなければやらない方がいいでしょう。

 じゃあ社員の8割以上が歓迎するようなイベントってなんだと考えてみたところ、パッと浮かぶのは餅撒きこと現金拾い集め大会で、これだったら自分も「俺の出番だなσ(゚∀゚ )オレ」と意気揚々と参加します。ただこれだと、現金支出を抑えながら忠誠心を高めるという福利の根本的目的が崩れてしまうのですが。
 そのほかあったら会社に感謝する福利としては、よくあるものとしては備後大会、じゃなくんてビンゴ大会です。これなんかは商品をなるべく種類を統一してまとめ買いすれば費用も抑えられるし、嫌がる人はほぼおらず、全員に配らなくても納得感が得られるのでやはり有りな感じがします。

 以上を勘案すると、結局現金とは言わずとも換金性の高い賞品とかを直接配ってくれることの方が単純に忠誠心を高めやすい気がします。信長のようにそれ以前は価値がないと思われていたものを価値があるように持ち上げて配るという手段を使えれば最適ですが、実際これやろうってなるとよほどのカリスマ性がないと無理でしょう。
 それこそ昔の大名みたく感謝状を配るのは一定の効果があるとは思いますが、これは発行すればするほど価値が下がる傾向があるので、長期的な手段とはなり得ません。では茶器はどうかというと、自分みたく陶器好きなら喜ぶでしょうが実際こんな人間はレアでしょう。

 敢えてプレミアム感を持たせるやり方としては、会社全体でとk杖委のスポーツチームのスポンサーとなるのが一つの手段かなと思います。社内でそのスポンサーチームの試合だけは仕事中もテレビとかで流し、社員も自然とそのチームのファンになるよう仕向ければ、スポンサー特権で記念品とか選手との食事会など作れば喜ぶ社員も出てくると思います。もっとも、チームが好きになれない人からすれば逆に迷惑でしょうが。

2024年4月20日土曜日

漫画レビュー:日本の月はまるく見える

日本の月はまるく見える(Amazon)

 先日、ネットで作者へのインタビューを見ることがあったので、こちらの「日本の月はまるく見える」という漫画を買って読んでみました。作者は中国人女性でなのですがこの漫画の内容はというと、本国中国でBL漫画の表現規制が激しく、自由にBLを描くために日本で連載しようとする女性の話です。

 インタビューを見る限りだと、作者の人は日本の大学に留学経験があり、その時の活動がもとでこの漫画の連載を得た様な感じですが、漫画の中の主人公は中国でBL漫画を描きつつ、日本へのあこがれと表現の自由を求めて飛び立つように描かれています。ただ内容的にもテーマ的にも、作者本人が体験したり普段から感じているものを描いているように見え、半自伝的な作品なのかもという風に見ています。

 ストーリーに関しては上記の通りなのですが、表現に関して言うと最も目についたのは書き込みが少ない点です。背景も無地であることが多く、キャラクターの陰影にスクリーントーンを使うこともほとんどなく、日本人作家と比べるたら1枚当たりの書き込み量は非常に少なく感じる絵でした。
 もっともこれは一概に悪いものだとは思っていません。というのも最近の日本の漫画は写真で撮影した背景やオブジェクトを軽い画像加工を施して載せる人が少なくないのですが、これのせいで背景画像が非常に綿密でリアルさがあるのに、キャラクターはデフォルメされてたりしているので悪目立ちしてしまっている漫画もよく見ます。端的に言えば、「キャラが浮く」といった感じです。

 そうしたこのところの日本の漫画と比べるなら、確かに書き込みは少ないもののかえって背景とかがシンプルなおかげで正面のキャラクターの造形は際立つようになっており、「こういうのもアリだよね」的な感覚を持って読むことができました。もっともコマ割りに関しては、やはり日本人作家と比べるとまだ未熟と感じるところが多いだけに、今後成長を期待したいところですが。

 話をストーリーに戻すと、読んでて気になったのは主人公の女性がやたらと他人の目を気にする点が自分には気になりました。具体的には編集者との顔合わせに遅れそうになり、「日本人は遅刻に厳しいから遅刻する人と思われたくない」と思って、とっさに中国から日本についてきた幼馴染に替え玉を頼むも最終的にはばれてしまいます。そしたら今度は「遅刻する人以上に嘘つく人を日本人は気にするのに」という風に思い悩むのですが、これ見て最近の中国人ってこんな感じなのかなどと思いました。

 なんでこんな風に思うのかというと、自分がこれまで付き合ってきた中国人は他人の目を一切気にしない人間ばかりだったからでした。もちろん彼らもまったく気にしないわけではないでしょうが、他人の目を異常なほど気にするというかそもそも大半が自我のかけらもない日本人と比較すると、「自分はこう、他人にどう見られようが関係ない」とばかりに自我が強く確立された人物ばかりでした。
 もっともこう書くとかっこよく見えますが、中には周り目を一切気にせずハチャメチャな行動取ったりする中国人も多いので、日本人の自分からすると「ちょっとは気にしろよ(´・ω・)」と思うことが多いです。

 また話を戻すと、上記の通り主人公の中国人女性は上記の通り周りの目をよく気にするのですが(平気でBLの店には入るが)、確かにそういう傾向があるというか、かつてと比べると最近の中国人の若者は前より周りの目を気にする子が増えてきたなという印象を自分も持っています。社会全体で学歴が上がってきたことが一番作用しているように思えますが、全体として日本人の気質にだんだん近づいてきている気がします。
 私個人としては、他人の目を気にしないのは中国人の長所でもあり短所でもある点だとみていて、なおかつ日本人との最大の区別点だと考えていたので、こうした最近の中国の若者の傾向に関してはちょっと寂しさを覚えます。

 この漫画に対する評価を述べると、以上のように日本人作家とは異なる表現傾向を持っているのと、やはり日本人とは一線を画す感性というかストーリー展開は両方の国の人の気質をいくらか知ってる自分からすると面白く、続きも今後買っていくつもりです。もっともそうした内容から、合わない人には面白さをあまり感じない漫画家もなという風にも見ています。

 最後に、こんな漫画が日本で出ているよとBL大好きな自分の中国人の同僚に教え、中国でBL規制が強まっているから日本へ出ていくといった最初のさわりを教えたところ、

「そらそうよ(´・ω・)」

 と、阪神の監督みたく肯定されました。でもって、

「以前はもっと緩やかだったのに最近は漫画はおろかイラストもBLは規制されるようになり、中国のBLファンはいまや小説でしかその欲求を満たすことができない(´・ω・)」

 などと、聞いてもないのにどんどん説明してきました。

2024年4月18日木曜日

中国における外国人への越境EC規制

 先日、会社の中国人同僚から茶道具のギフトを贈ってもらったので、その返礼にとフォートナムメイスンの紅茶パックギフトを贈ろうと思い立ちました。さっそく中国のECサイトであるタオパオで注文しようとしたところ、何故が画面がうまき栗変わらず、「システムエラー」と表示されてしまいました。何度か繰り返したものの結果は同じなので、仕方なくフォートナムメイスンの直営ECショップではなく、中国系の代理店で同じ商品を購入したところ今度は、

「あなたは外国人なので越境ECで決済できません」

 と、ここにきて「最初からそう言えよ」と言いたくなる不具合原因が明かされました。

 自分も今の今まで知らなかったのですが、どうも中国では外国人の越境ECに対する決済を規制しているというか禁止していたようです。改めて見てみると今回購入しようとした二つの店舗はにはどちらも「天猫国際(TMALL GLOBAL)」と商品バナーに印字されており、越境ECという取扱でした。
 ただ自分がなんで注文時にこれが越境ECだと気付かなかったのかというと、発送地が中国国内の鄭州などになっていたからです。恐らく、今回頼もうとした商品は中国国内の保税倉庫に保管されており、出荷するという段階になって初めて通関が行われたりするため、越境ECという扱いになるのです。

 けどそれだとすると、保税倉庫内とはいえ中国国内にある商品を中国にいる自分が注文しようとしたら受けつけないとかいう、書いてて意味が分からない状況になってたということになります。なおタオパオ内での越境EC扱いでない商品であれば自分であっても問題なく注文できます。やはり越境EC扱いがネックとなっていたようで、今日同僚に話を聞いたらやっぱりほかの外国人でも同じことが起こるそうです。

 そんで仕方ないので、越境EC扱いでない中国国内の代理店から買おうとしていた紅茶を注文したところ今度は、「今在庫が切れてて出荷するの1ヶ月後だけどいい?」と業者から連絡が来ました。ここまでくるともうフォートナムメイスンの紅茶(すごくうまい)になんか拒否られている感じがしたので、完全に買う気が失せてしまい、結局ノリタケのティーカップを贈ることにしました。
 っていうかそのノリタケも外資なのに、中国国内から出荷する分には外国人が普通に買えるってのはどうなのよとかいろいろ思います。なお購入先はタオパオ内にあるノリタケの公式ショップで、置いてあるのは基本定番商品で、商品単価が10万円超えるのがノリタケだとざらですが、さすがにそんな高額商品はあんま置いてありませんでした。

 今回この外国人に対する越境ECを見て思ったこととして、つくづく中国は人民元の国際通貨化を目指すと言いながら、自らその道を妨害しているという点です。恐らく政策担当者、具体的には経済部門と外交部門、内政部門の間とかで人民元の国際通貨化に対する考え方が違うのだと思いますが、すでに中国はGDP規模で世界2位であることを考えると、人民元をどんどん配って海外に流通させる方が中国の経済にとってもすごくプラスであるような気がするのですが、どうもあ中国政府の中にはとんでもない経済音痴がいるようです。
 っていうか現状から考えると、人民元は海外で政府間借款でしか流通していないのではないかと思います。そう思うと、日本円ってのは基軸通貨に数えらえるほどこうして流通しており、大した水準と実力を兼ね備えているなと思えてきます。

 話を戻すと越境ECですらこうして外国人に規制をかける辺り、中国の政策担当者の中には人民元の海外流出を極度に恐れている人が一定層いると考えられます。しかしこれは逆に見ると、中国経済の非常に大きなウィークポイントに今後なってくるように思え、日本が今後中国経済に対抗する上では、この決済通貨の利便性というか柔軟性を武器に、人民元の足元を取る対抗策を打つのあり泣きがします。
 特に今後、米国も中国に干渉を仕掛けるでしょうし、ドル兌換に何らかの制限が付けば人民元の価値を急落させることもあるかもしれません。そしたら自分の人民元資産目減りすんだけど(;゚Д゚)

 最後に今回のギフトはタオパオから同僚の家へ直送してもらおうと思い、同僚に返礼品を贈るから住所教えてとWeChatで聞いたところ、「そんな悪いですよ」と遠慮する返信が来たので、「遠慮しないでください」とさらに返信を打とうとしたところ、メッセージを打ち終わらぬ間にその相手から贈り先の詳細な住所情報が送られてきました
 「謙虚な態度を見せるのが短か過ぎない?(;´・ω・)」などと思いましたが、やっぱ中国人はこうでなくっちゃとも思います。

2024年4月17日水曜日

読売新聞の紅麹関連誤報について

読売新聞記者が談話捏造 紅麹関連記事巡り(読売新聞)

 上の時事の記事によると、読売新聞の記者が取材相手が言ってもない談話を勝手に捏造して記事に載せたそうです。この件について読売新聞のホームページを確認しましたがそこでは一切言及しておらず、お知らせのページを見ても一切触れられていませんでした。
 皮肉を言えば「読売新聞とNTTが生成AIのあり方に関する共同提言を発表」なんかよりずっと伝えるべき内容だし、またニュースな内容だとも思います。

 読売新聞側はこの件について担当者を処分すると話しているそうですが、処分も何も一発解雇しないのがむしろ不思議な案件です。過去に同じことをやって短い定食で済ませた中日新聞は別として、初店を捏造するのは記者として最もやってはいけない行為です。
 取材相手が発言した内容を分かりやすくするため入れた補足や注釈がややオーバーだったり、本来の趣旨からミスリードさせるものになってしまったとかならまだわかりますが、言ってもないことを一から作った場合、もうその人は二度と記者をやってはなりません。実際、共同通信とかならこの手の行為をした当事者は一発解雇、その上長も虚偽行為を見つけることが現実的に不可能だったとしても、降格などの処分を必ず受けており、この点での意識の高さではいつも共同通信には頭が下がります。

 今後読売がどういう処分をするかについて気になりますが、自分は記者という職業については常に「真実の奴隷たれ」という観念を持つようにしています。事実こそがすべてにおいて優先され、これを侵す行為はどのようなものであれ許されないという風に見ており、それをなくした場合は早く記者をやめる以外ないとも考えています。残念ながら、今回やらかした読売の記者、それを見逃した取材者はそろってその意識がなかったと言わざるを得ません。
 っていうか言ってもないこと言って批判したんだから、小林製薬には謝りに行くべきだよな。

 かなり昔にこのブログにも書いた覚えがありますが、学生時代に元テレビ局社員だった人が報道や番組制作において、演出などがどこまで許されるのかというラインについて「非常に簡単」だと述べ、それは何かというと「子供に対してその行為を説明できるか」だと言っていました。ほんとこれは至極その通りで、上記の今回やらかした記者は少なくとも自分の子供たちには「こんな感じで言ってもないことを書いてやった」くらいは言うべきでしょう。

2024年4月16日火曜日

野口健氏の万死発言への抗議に関して


 未だ盛り上がりの冷めない水原一平氏の所業について登山家の野口健氏が「万死に値する」と述べたところ、「ギャンブル依存症問題を考える会」の代表とやらが抗議したとのことです。結論から述べると、筋違いもいいところな抗議であり言葉狩りに属す抗議であるとして、この代表の方については強い不信感を覚えてなりません。
 今回の代表の抗議内容はというと、ギャンブル依存症の人間に対し再起を否定するような発言だとのことです。ギャンブル依存症は回復できるものだとして、野口氏の発言は不当だとのことですが、何を馬鹿げた事を言ってんだという気になります。

 というのも、今回野口氏は水原氏がギャンブル依存症だからこそ「万死に値する」といったわけではなく、詐欺行為を働いて大谷氏を裏切った点について批判しています。こう言っては何ですが、代表の言葉はギャンブル依存症であれば犯罪行為を起こすのは仕方がない、免責しろと言っている様にすら聞こえます。健常者であれギャンブル依存症者であれ、犯罪行為をした人間は周囲から批判されて当然です。

 次に、「万死に値する」という言葉は野口氏も言っている通りにあくまで比喩表現に過ぎません。実際に死ねとか二度と世の中に出てくるなと言っているわけではなく、ただその行為に対する責任が計り知れないほど重いと言っているだけです。「死」という文字が入っているだけでこのような抗議をするなんて過剰反応もいいところであり、だったら「必死」とか「決死」という言葉を使ったらどうなるんだと、これらも使っちゃいけないってのかよと言いたくなり、表現の幅を無意味に狭めるだけの言葉狩りであるようにしか私には見えません。

 そもそも、個人に対する搾取としては確実に歴代上位ランカーに入るであろう今回の水原氏の行為はヤクザの世界なら消されるに十分値するレベルです。それどころか数々の隠蔽工作や発覚直後の虚言の数々は、大谷選手の栄光あるキャリアを閉ざす可能性もあったほど危険なものであり、部外者である私ですら見ていて怒りたくなる悪行でした。
 そうした点を踏まえると、これが「万死に値」しなければ何が値するんだと言いたくなるような状況であり、これにケチをつけること自体が犯罪を助長するような言い方に思え、むしろ不適当であると思えます。

 その上でもし水原氏に対面するならば、「どうせこの先生き永らえたって搾取した大谷選手の金を数%も償えるはずもないのだから、悪いと思ってるのならとっととくたばれこのドブネズミ野郎!」くらいは私も言いたいです。何度も言いますが、それだけのことを彼はやってのけたと思います。
 にしてもこのセリフ、なんかベジータが言ってそうなセリフだなぁ。

 ただマジな話、いや先に書いた内容も十分マジですが、水原氏にはもう二度と日本の地を踏んでもらいたくもないし、大谷選手にも近づいてほしくないです。あれだけ家族のように信頼してくれていた人物に対し、銀行口座の開設時点からいろいろ工作していたなんて本当に大谷選手のことを金づるとしか思っておらず裏切っていたなんて、なるべく苦しみぬいて早く死んでもらいたいものです。

2024年4月14日日曜日

イランのイスラエル領内への攻撃とロシアへの影響


 なんか急に軍用車両をインテリアに使いたくなって、M8榴弾砲のキットを買って作っていました。

こんな感じでパソコンの上のインテリアに

 話は本題ですが本日未明、イランがイスラエル領内へミサイルとドローンによる混成攻撃を行いました。これはシリアにあるイラン大使館へのイスラエルによる攻撃に対する報復だとして、イラン側はこれ以上の攻撃は行わない旨を言明しています。
 それもそのはずというか、イランとしてはそもそも、イスラエルに対して攻撃をすること自体を望んでいなかったように見えます。実際に攻撃したら激しい反撃にあうのは目に見えているからですが、大使館へのイスラエルによる攻撃に何も反応しなかった場合、イラン国内からの反発や批判が起こるため、「借りは返した」的な口実とするための攻撃が何としても必要であったことから今回攻撃に至ったのではないかとみています。しかし拡大自体は一切望んでいないことから、こうしてこれ以上の攻撃を行わないと宣言したのでしょう。

 今回のこの攻撃は米国より、事前に世界各国へ報道ベースで周知されており、海外居住登録をしている自分のところにも外務省からイスラエル国内では気を付けるよう促すメールが届いていました。単純に米国やイスラエルの諜報が攻撃を事前につかんでいただけでしょうが、もしかしたらイラン側から米国に「一発攻撃を行う」という風に伝えていたのかもしれないとも見ています。というのも、この後の展開で米国が大きな主導権を握るからです。

 現在、イスラエルはガザ地区でハマスとの戦闘を続けており、北部半分は占領したものの南部はまだ制圧を完了していません。ただ時間さえかければ完全制圧も達成できるように見え、ここにきてハマスも和睦交渉に乗り出すなど追い込まれた様子を見せています。
 さすがにイスラエルといえども二面作戦は難しいでしょうが、逆を言えばハマスと和睦するかガザ地区を完全制圧した後であれば、イランに対し今回の攻撃に対する報復に打って出てくる可能性は十分あるように見えます。何よりも、かねてからイランを叩きたいと思っている米国にとってはこれ以上ない口実で、イスラエルに対して軍事支援を行う、または連合軍を組むなどしてイランに宣戦布告する可能性も予想されます。この辺、どう転ぶか現状では全く予想できませんが、ハマスがイスラエルとの和睦に前向きな姿勢を見せたのは恐らく、今回のイランの報復攻撃の計画を知っていたからじゃないかと思います。

 こうした中東情勢でも複雑な状況を見せていますが、中東以上に今回のイランの行動が影響するのではないかと思うのがウクライナです。というのも先日、ロシアが開戦当初にトルコが提案したウクライナとの和睦案に対し検討する方針を突然見せているからです。

 この和睦案の内容は、クリミアはロシアが支配し、それ以外の開戦前のウクライナの領土からはロシア軍が撤兵する代わりに、ウクライナはNATO加盟を見送るという内容でした。事実上、北欧諸国がNATO入りしたことを除けば開戦前の状態に戻す案で、ロシアとしては敗北といってもいい内容なのですが、何故ここでこの和睦案を検討し始めたのかというと、イランの情勢が怪しくなってくることをロシアも把握していたのではないかとみています。
 現在、ロシアに対する軍事、特に砲弾やドローンなどの軍備面での支援はイランが最も中核となっています。そのイランが仮にイスラエルと戦争が勃発した場合、ロシアに回す兵器を自国で使用するため回せなくなります。もしかしたら現時点でも、イスラエルの備えとしてイランはもうロシアにミサイルなどをまわしていないかもしれません。

 この状態が続いた場合、ただでさえ攻めあぐねているウクライナ戦争でロシアはより劣勢となり、その劣勢を見た欧米諸国が勝機とみてウクライナに対する支援を一気に拡大する可能性があります。そうなると事態はロシアにとって最悪となるだけに、形式的ながらロシア大統領選も終わったことだし、敗戦となるも今のうちに和睦をとプーチンも考えたのではないかとみています。今回のイランの攻撃を見て、自分が真っ先に考えたのは上記の内容です。

 以上を踏まえて言うと、日本の国益を考えるならウクライナの完勝が最も望ましいだけに、この際イスラエルとイランが開戦してくれた方がロシアを致命的に弱体化させる一手となるだけに、有利な運びとなるように見えます。もっとも実際に開戦するとなると石油価格は高騰するであろうし、その他の影響も大きく広がるだろうことから、本当に日本の国益につながるかと言ったら実際のところは微妙です。
 また米国としても、ウクライナ支援だけでなくイラン戦争まで引き受けるとなると果たして軍備が持つのか怪しいところがあり、二の足を踏む可能性があります。そのような場合、イランに対して融和策を取るというか、イスラエルとの仲介に努めることも十分あるでしょう。
 ただ仲介を行う場合、「今回イスラエルを止めてやるから、ロシアへの援助を切れ」と条件を付けてくれれば、都合のいい想像ですが開戦に至らず、ロシアも弱らせることとなるので、日本にとって最良のシナリオになるのではないかと考えています。仮に自分が日本の外交担当であれば、こっちのシナリオにもっていくよう周りを説得するでしょう。結果的に米国が負担するウクライナ支援もこれで少なく済むようになるんだし。

 しかし何度も言っている通り、情勢が今後どう転ぶかは全く予想がつきません。でもって米国内では大統領選の真っ最中なだけに、中東情勢に対する外交方針ももちろん議題に挙がってくるだけに、両候補ともポジショントークに使って状況をさらにややこしくしてくる可能性もあるでしょう。
 少なくともいえることとしては、この中東情勢の変化にロシアもかなり慌てているように見えるだけに、この状況を如何に対ロシアとして活用するかが日本が考えるべきトピックでしょう。逆に中東情勢に関しては、歴史的にも地理的にも縁が薄く、巻き込まれることが非常に危険なだけに、関与を極力薄くしつつ、状況の鎮静化を訴え続けることがベターな気がします。

 それにしても、自分が生きている間としては今が最も中東が荒れた状態と言え、こんな状況を目にするとは思っていませんでした。中東戦争を見ていない世代ですが、本当にこの地域はしがらみが多いのだと思わされます。

2024年4月12日金曜日

想像を超えた水島一平氏の詐欺行為

 昨日は記事に書きませんでしたが元相撲取りの曙の逝去はまた胸に応えました。自分が相撲をまじめに見るようになったのは朝青龍の時代からですが、それでも曙は子供の頃に「曙みたくデカい」などと大きさのたとえに使われるほど浸透していた存在であり、自分の平成時代を彩る人物でありました。
 鳥山明といい、今年は気温変動が激しいからなのか何故か著名人がよく逝去される年だと思います。

 話は本題ですが今日になってようやく、大谷翔平選手の元通訳こと水島一平氏の闇賭博とその詐欺事件の全貌が明らかとなりました。明らかとなったのは捜査がほぼ完了し、訴追などについて捜査当局が水島氏と合意したのか捜査情報を明らかにしたのだと思いますが、当初は7億円と言われた搾取金額が実は24億円にも上ったことをはじめ、大谷選手の騙して口座情報や連絡先なども弄っていたなど、極悪人と呼ぶにふさわしい所業の数々に今日のスポーツニュースは大賑わいでした。
 ぶっちゃけこの一連の報道で、スポーツ新聞各紙はどれだけPVあげたのかが気になります。自分も内容わかっていながら別の記事をついつい見比べちゃったし。

 それにして彼についてはほとほと呆れるというか、悪事がばれた後も見栄からか真実とは異なる虚言を吐いて大谷選手も関与したかのように吹聴したというのは強い嫌悪感を催します。現時点では大谷選手は潔白だと捜査当局も太鼓判を押してくれたので安心ですが、もし何かの間違いで大谷選手も当局に疑われた場合、試合出場にも影響したであろうことを考えると本当に最低なことをしでかしたと思えます。
 ネットにも書かれていましたが、彼が大谷選手のために細々と世話を焼いていたのは自分の悪事発覚を恐れるためであったように思え、そうだとすると本当に水島氏は大谷選手のことを金づるとしか思っていなかったのかもしれません。

 今回の騒動で水島氏を取り上げていた一部の教科書が修正を余儀なくされたといいますが、むしろここまで来たら「どれだけ順調な人生を歩んでいてもギャンブルにのめりこんだら一瞬ですべてを失う」例として、道徳の教科書にでも載せた方がいいような気すらしてきます。

 ただ今回、不幸中の幸いというかまだこの時点で発覚しただけよかったのかもしれません。元々、違法賭博の捜査過程で大谷選手の口座が出てきたことから発覚につながりましたが、もし未だに発覚していなければ水谷氏は今日も大谷選手の金を搾取して賭博を行い、その被害額を拡大させていたことでしょう。もちろん現時点の被害額も相当なものですが、これくらいで済んでまだよかったと思うほかないでしょもう。

 にしてもこいつのせいで世の中の一平さんはどれだけ偏見を受けることとなったのか。何気にカップ焼きそばの「夜店の一平ちゃん」も若干ギャンブルな感じに見えてしまうようになったし。

2024年4月10日水曜日

山崎製パンの10年で4人の死者報道を見て

「山崎製パン」約10年で4人の死者が… 大手スポンサーにメディアは忖度、取材に笑いながら「調査いつ終わるかも分かっていません」(デイリー新潮)

 上の記事見出しを見て私は初見で、「10年で4人って……すごいな」という感想を持ちました。で以って記事の中身を見たら、「えっ、4人でひどい工場って書かれるの?10年で二桁行かないのに?」という感想を続けて持ちました。

 決して工場勤務を長くしているというわけじゃないですが、工場で人が死ぬ労災事故なんて決して珍しくないと自分は考えています。自分がいた工場でも大体年一ペースで死亡事故が発生しており、この時の経験から年間1人ペースだったらまぁ普通かという感覚を持っています。
 また大手鉄鋼メーカーにいた知人なんかは鉄工所だと「大体月一くらい死亡事故発生してるよ」と言っており、私もそんなもんだという風に思ってました。

 なので上のヤマザキパンのニュースを見ても、あれだけの規模の工場で年平均1人ペースを切るなんて、よっぽど安全対策のしっかりした工場だと思い、てっきり上の記事も「大きな工場はこれだけ安全対策をしているんだぞ!」的に書かれているもんだと本気で思って開きました。そしたら逆に4人も死んでて冷血な会社だとののしっており、コメント欄でも「これだからヤマザキパンは……」などと否定的なコメントばかりで、「これじゃまるで俺がおかしい奴みたいじゃんか(;´・ω・)」という風に思えてきました。

 実際に自分の感覚がおかしいのかもしれませんが、工場の製造現場というのはそれだけ危険が多く、また死亡事故レベルの労災も決して珍しくはないものだと思っています。ほかの製造現場で働く人に聞いてもままあるという話を聞きますし、「人が死ぬことのない安全な生産」なんてものは夢物語な建前であり、生産現場における死は決して遠くのものではなく身近なものとみています。

 そのうえで言うと、ヤマザキパンをかばうつもりはありませんがこうした製造現場の死よりも日本人はもっと自殺に対して意識向けた方がいいのではないかという気がします。あっちは毎年数万人死にますし、未遂者の数は実際の死亡数の数倍に上るとも聞きます。製造現場での死を嘆いたり、企業を責めるのも確かに必要なことかもしれませんが、人の命を守ったり大事にしたりというのであればもっと自殺に目を向け、その抑止に動く方が絶対数的にも、救える数的にも大きい気がします。
 っていうかヤフコメの反応がこれほどまでヤマザキパンにネガティブだったのが非常に意外でした。今度労災死の実数とか調べてみようかな。

2024年4月9日火曜日

中国の失墜が招くアジアの政治経済変動

 今日も仕事少なくてのんびり……と思いきや、定時2時間前に急に仕事着て、このラスト2時間に物凄い集中力使って仕事したためか、かなり(ヽ''ω`)な状態となっています。やっぱ疲労って集中力に比例する。

 話は本題ですがこのブログは国際政治を専門に語ろうと開設したくせにこのところ一切国際政治を取り扱ってないので、ややマクロな視点でこれから数年間のアジア情勢を語ろうと思います。
 まず今後ほぼ確実に起こる想定というか前提として、経済不調による国際政治上における中国の権威失墜があります。あれこれ手をこまねいていますがそれでもかつての中国と比較して今の対応はスピード感がなく、また最も重要な不良債権処理にも取り掛かろうとしないため、最低でも2、3年間は中国は景気が悪化し続けると私は見ています。なんか最近景気は底打ちしたとか自分で言っていますが、具体的な根拠データもないし、また引き合いに出したデータはどれも統計的に破綻したものしかなく、あんな統計データを出さざるを得ないあたり中国が本当に苦しんでるのが逆によくわかります。

 この中国の失墜ですが、これがアジアに及ぼす影響は小さくないでしょう。2010年代、というよりリーマンショック以降のアジアは中国が文字通り政治、経済の中心でした。かつて日本はバブル期に欧米から「雁行型発展」という言葉で、日本を筆頭にしてアジア諸国が経済成長していくなどと分析されましたが(実際はそうはならなかったが)、2010年代は中国の経済発展が波及する形でアジア諸国、特に東南アジア諸国も経済成長すると同時に、中国から政治的圧迫を受けるようになっていきました。
 それが今回の中国の不景気によって、水を差された状態となっています。すでにタイやベトナムは中国からの受注や投資が減少し、景気が悪くなってきていると聞きます。このように中国の不景気はその恩恵を受け、経済面で中国への依存度が高かった国に対しても今後さらに波及してくとみられ、いろいろ悪影響を及ぼすと予想します。

 この際、影響をあまり受けないとみられるのがインドで、その理由は取引が少ないわけではないものの、中国への経済依存度が低いためです。ではインドが中国に代わって今後躍進していくのかというと私はそうは思わず、確かに人口からくる潜在力は高く近年の成長はBRICSと言われた時代よりも目覚ましいものの、依然としてインドは女性差別などの社会問題を抱えており、中国みたいな急成長は起こらないという風に考えています。
 その代わりと言っては何ですが、今一番アジアで気になっているのはインドネシアです。この数年間でアジアで最も経済成長していると思われるのがインドネシアで、その人口、また社会構成から考えても伸びしろはまだ余裕があるように思えます。このインドネシアが中国の不景気によってあおりを食らうのか、それとも中国への経済依存度をさらに減らしてもっと発展していくのか、この辺がアジア経済を見るうえではすごい重要になってくるような気がします。

 翻って日本ですが、日本も中国に対する経済依存度は高いものの、近年は米国主導のデカップリングに乗っかることで逆に外国からの投資を集めるような状態となっています。また日系企業も家電を筆頭に中国依存以前にそもそも産業として潰れている業界も少なくなく、最近は観光と投資と自動車で食ってきているところがあり、その自動車もかつてのレアアース問題やロックダウンを受けて他のアジア諸国への生産能力分散が進められているだけに、タイやベトナムほどには中国の不景気のあおりは受けないのではないかとやや楽観的に見ています。

 むしろ対中デカップリングの流れで近年は、台湾、韓国との棲み分けと経済連携を深めており、この環東シナ海連携が深まることでいい風が吹くのではないかとみています。ついでに書くと最近倒産件数が増えているというニュースが出ていますが、本来潰れるべき企業が賃上げや物価高の流れで潰れているように見え、むしろいい傾向だと思います。むしろ今の倍くらいの企業が潰れて産業再編が進み、安い人件費を武器に外国企業の誘致を進めれば日本のダメな経営者も一掃できてなおよくなる気がします。

 逆に中国は近年、金に物を言わせて結構強引な要求を他国に繰り返したうえ、北方のロシアを除く180度範囲で領土紛争を引き起こしているだけに、落ち目になるとヘイトをためた国からいろいろ反撃を受ける可能性があります。自分でも見ていて本当に不思議ですが中国の外交は味方よりも敵を敢えて作ろうとしている節があり、それが今後悪い意味で結果が出てくるかもしれません。
 中国としては国内需要だけでもまだまだ経済成長を達成できると考えているかもしれません。それは決して間違いではないと思いますがその方針に転換するにはあまりにも急すぎるように思え、もう少し時間をかけてやるべきところをなんか急ぎだしており、これがどう出るかがわかりません。

 そのうえで日本としては中国包囲網的な外交を行うのではなく、まずは近くの韓国、台湾との関係をより強化することが何より大事な気がします。変に東南アジアやオセアニアに手を伸ばしてもこれまでもあまり効果がありませんでしたし、むしろ戦闘機をはじめ欧州との提携の方が日本にとっても価値がある気がします。隗より始めよじゃないですが、変に大風呂敷な外交姿勢はかえって失敗しやすいだけに、手近なところから関係を強化していくことで、今後の変遷にもうまく対応できるように考えています。

2024年4月7日日曜日

上海ロックダウンから2年


 またロボティアの記事で、ため記事を一気に配信されたためまた来週からは色々書き溜めなきゃいけなくなりました(;´・ω・)
 今回の記事はスズキのVWとの提携中止で、これまでとは違い前向きなプロジェクトEndな事例です。最近またNHKが日本でプロジェクトXを放送し始めたそうなので、こっちのプロジェクトEも注目集めたらいいなと勝手に思ってます(´∀`*)ウフフ

 話は本題ですが先日友人の上海人と並んで歩いている最中、「今から2年前、あのロックダウンが始まったな(ヽ''ω`)」という言葉がポツリと出てきました。

 あの上海ロックダウンについては当時もこのブログでかなり口汚く文句ばかり書き綴りましたが、長期化するにつれて生活に慣れていったのかその手の文句も減っていったような気がします。ぶっちゃけ歴史的な一事件を体験したとは思いますが、あんな苦しい思いするなら体験しなくてもいいし、中国政府を一生恨む十分な理由ができたと思っています。
 当時のブログにも確か書いていますが、あのロックダウンを受けて当時の日本人の同僚が一人職場を去りました。その理由というのも「こんな国にはもういたくない!」と、同僚の中国人妻が言い出したからだそうです。ああいう事態が起きた後の踏ん切りというか損切の覚悟で言えば、あんな目に遭いながら今も妥協して中国に暮らす自分なんかよりずっと強いんだと、密かに中国人をリスペクトする出来事でした。

 結局、あれほどの犠牲を払ってロックダウンを敢行し経済にも深刻なダメージを与えておきながら、その年の12月には中国はゼロコロナ政策をやめています。執行中はあれだけゼロコロナの優位や効果を謳っておきながら何故やめるのか、経済にも貢献していたというのならもう一回やってみろよと内心言いたいところですが、やるんだったら自分がいないところで、共産党内だけでやってほしいものです。
 
 あのロックダウンを経験して自分が得た教訓としては、何よりもカレーよりも人は自由を譲り渡してならず、自由こそ最も尊重すべき概念であるというアメリカ人っぽい思想です。もちろん公共のためにはいくらか自由が制限されるのは当然ですが、それでもすべての自由を放棄したら本当に人間として、社会としてだめになるし、また国家としても一定の自由を保障できないのであればかえってその国家は弱体化するという風にもロックダウンを見て感じました。
 もう一つの教訓というか最大の思い出としては、ご飯と野菜だけで暮らしていたあの日、団体購入で初めて届いた冷凍シュウマイの味は非常に強烈だったというか今でも忘れられません。あまりの感動からいつか日本に帰ったらお金をためてシュウマイの神社を作ろうと思ったほどで、この願いは今も持ち続けています。それくらい、あの時食べたシュウマイは神のように感じました。

 などと語りだしたら止まらないロックダウンの思い出ですが、先日暖かい日和の中で自転車で駆け出し、外で桜の花が咲いているのを見て、「ああ、桜の花を見る自由すら2年前はなかったのか」などと思いを馳せていました。そういう意味ではこうして自由に動ける春の日々というだけで感謝の正拳突きをしようかなと思えてきます。同時に、あの時のトラウマにまだ自分は囚われてるのだなとも思え、今自分が奪われ、なおかつ戦火にさらされているガザ市民のことを思うと本気で胸が苦しみます。ロックダウンを経験していなければ、ガザへの気持ちは今とは全く違ったものだったことでしょう。

2024年4月6日土曜日

中国よりも経済が心配なあの国



 スパロボに出てくる「ヒュッケバイン」の名前のもととなったTa-183のキットがアカデミーから売られているのをたまたま見つけたので昨日作っていました。ドイツ版秋水ともいうような機体で、ロケットに羽つけただけというやっちゃった感がグッドです。

 話は本題ですがこのブログでもずっと言っている通り中国は大不況の真っ最中ですが、日本のお盆に当たる清明節の祝日により、木曜から今日土曜まで3連休でした。何故か日曜の明日は出勤日にされているのですが……。
 この3連休中、自分は家でゲームとプラモばかりという中学生みたいな生活していましたが、木曜に友人と会った際に最近の景況感について尋ねたところ、「消費そのものはダウングレードはしていると思うが、活発化はしてきているのでは?」という回答をされ、自分もこれには同感しました。この3連休中、街中を自転車で走ると結構人通りが激しく、また商業施設も以前よりはテナントが埋まってきていて空きスペースが減っているように見えました。

 もっとも消費が活発化したとしても今の中国は不良債権が重しとなっている構造的不況であり、消費がいいから景気も良くなるとは限りません。日本も90年代はほぼ一貫して個人消費は拡大していたものの景気が上向くことはなく、仮に今中国で消費が活発化していてそれで中国政府が「これでもう景気は大丈夫だ」などと言い始めたら、底なしの不況に陥るシグナルに見え逆に危険だと私には思います。一にも二にも、今必要なのは不良債権の処理に限ります。

 そんなずっと経済危機を煽っている中国ですが、実は密かに中国よりもその経済の先行きを不安視している国があります。それはどこかというと、ヒュッケバインの生まれ故郷ことドイツです。


 先日、GDPで日本を追い抜いたことが日本国内で大きく報じられたドイツですが、今このドイツを見ていると不安しか感じません。理由は大きく分けて二つあり、一つはロシアとウクライナ戦争によりロシアに依存してきたエネルギー戦略が大きく傾いたこと、もう一つは日本以上に過度な中国依存型経済によるものです。

 後者について解説すると、よく日本は中国の経済に依存し過ぎだなどと偏った思想の人間が中国に進出する日系企業をよく批判しますが、日本以上にドイツの中国依存度は高かったりします。具体的にはまともな統計が出始めてからほぼずっと、中国の自動車販売ではVWがメーカー別で1位であり、BMW、ベンツ、アウディからなる高級車も中国市場が大きな稼ぎ場となっていました。
 それが2年前より中国資本のBYDが一気にシェアを取り、シェア1位の座をVWから奪いました。で以って、VWの販売台数も大きく食うようになり、日本車も販売台数が落ちていますがその落差はVWには及びません。

 また自動車に限らず工作機械でも近年、ドイツの100年企業がこのところ中国企業によって買収されていたりします。このように製造業を中心に中国経済に依存し過ぎており、このところの対中デカップリングにもなんか出遅れているようにも感じます。
 なお日本は、特に半導体製造装置関連で米国主導のデカップリングの動きに、「どうしても欲しいなら売ってやんよ(´・ω・)」的に、いい感じに漁夫の利を得ている気がします。

 話を戻すと、それ以前に近年のドイツの製造業はよろしくないニュースが多いです。単純に日常で目にする耳にするドイツ企業の名前がかなり減ってきているように思えると同時に、主力の自動車産業も2015年ごろのディーゼルゲート事件で一気にこの市場を失い、今度はEVで挽回しようとしたら中国メーカーに先越されて今度は逆にEVを市場から締め出そうとする始末です。出す策全てが裏目に回っているというか、画期的な技術革新も生み出せておらず、本当にこいつら技術あるのかと疑うようにもなっています。

 そのうえで、今のドイツの主力産業はもはや製造業ではなく、ほかのEU加盟国との経済格差をてこにした金融になっているのではないかとすら思えます。金融で稼ぐならそれはそれでいいのですが、ドイツの場合はEU加盟国という枠の恩恵で稼いでおり、当然ヘイトもたまるだろうしまた金融産業がグローバル競争力を必ずしも持つわけではない可能性もあります。その点で、かなり経済が不安定になってきているように思うわけです。

 単純に中国がこのまま悪くなっていけばドイツもその煽りを受けることは必定で、中国なしでやるにしても決め手に欠けるというか具体策が見えず、本当にこのままで大丈夫なのかとみていて不安です。中国なんかはまだ膨大な人口による内需を利用する手がありますがドイツはその辺をどうするのか。まぁ日系企業でドイツと絡む業界は医療機器や製薬業界などを除くとあまり聞かないので、そんな日本に影響はないと思いますが。

2024年4月5日金曜日

自民党裏金問題の処分について


 上の記事はまたロボティアで今日配信してもらった記事です。レグザフォンは元々、このプロジェクトEを始めるにあたって真っ先に思い浮かんでいた記事ネタだったため、ようやく本願成就とばかりに配信してやりました。
 にしてもこの記事書いてる最中に初めて知りましたが、富士通の「ARROWS」というブランドはウイリアム・テルばりにリンゴ(Apple)を貫くという意味合いでつけられたブランド名だったそうですが、リンゴに殴り返されただけに終わった気がします。

 話は本題ですが先日、自民党よりパーティ券のキックバックによる裏金問題について処分が発表されました。世耕氏など2名に離党勧告したのを除き大半は戒告で済ませられ、首魁とみられる森元総理については話聞いただけで終わりという内容から世間の批判も大きいですが、私としてはこれでも岸田首相はよくやった方だと思っています。
 こう考えるのも、安倍晋三だったら森友問題のように「何が問題なの?」といって一切調査も処分もせず、場合によっては秘書らに責任を全部おっかぶせていたように思うのと、身内の自民ということで厳しい処分であれば岸田首相本人が降ろされ、処分もなあなあになる可能性があったと思うからです。

 また二階氏については引退に追い込んだだけでも大したもんでしょう。彼は親族を後継に立てると言われていますが、その選挙区に離党勧告された世耕氏が乗り込むといううわさも出ており、この辺は示し合わせたものがあるのかなと少し疑っています。

 もちろんほかの多くの人が処分は生ぬるい、岸田首相自身には何も処分がないと不満を感じるのもよくわかるし、当然だと思います。しかし岸田首相が厳しい処分に踏み切れないのは国民の支持率が低いことも影響しており、仮に高い支持率があれば党内を気にせず安倍派を一掃できたことも考えると、この点についてはもう少し斟酌してあげてもいいのではないかという気がします。
 若干贔屓にし過ぎかとも思いますが、株価は過去最高を更新してるし、経済政策も賃上げインフレ誘導と方向性がはっきり見えるし、外交に関しても余計なことを言わずに着実に回している点などから、私個人としては岸田政権をもう一期見てみたいと考えています。当初でこそ何考えているのか割らず、また発言もブレがあったので不安でしたが、改めて見てみると周りの声に耳を傾けなくなってからの彼の政権運営は目を見張るものがあり、その評価を一転させています。

 そのうえで、やはり自民党以上に野党が頼りないというか維新の会も大阪万博を巡っていろいろおかしくなってるし、ほかの野党に至ってはもはや話になりません。維新の会については若干偏見も入っていますが、どうもあそこは口先だけの人間ばかり評価して実行力とか思考力で人間を選んでない気がします。口三味線を鳴らす人材だけは豊富というか。
 その点を踏まえ次期選挙では自民党に伸ばしてもらいたいところなのですが、現状では批判も多いだけに厳しいでしょう。ただどうせ落とすなら諸悪の根源ともいうべき安倍派だけ落として、岸田政権が続く形で自民党が余計なぜい肉落としてくれたら一番理想的です。

2024年4月4日木曜日

セガサターンの「DEEP FEAR」の思い出


 先日こちらの動画を見てましたが、非常に懐かしい思いがしました。

 この動画は1998年に発売されたセガサターン用ゲームの「DEEP FEAR」を紹介するものですが、自分も当時遊んでクリアしています。ゲーム内容ははっきり言えば大ヒットしたカプコンの「バイオハザード」のクローンゲームなのですが、独自要素が多く、またストーリーが非常にしっかりしていたこともあって当時も今も強く印象に残っています。

 簡単に紹介すると、海底基地で未知のウイルスが蔓延したことにより人間が次々と怪物化してく中で脱出を図るゲームなのですが、部隊が海底基地ということもあり、酸素が非常に重要なファクターとなっています。酸素量が制限されるエリアでは酸素が切れた場合、呼吸ができなくなります。その際にエアラング内に酸素があればそれを吸うもののしばらく使えばなくなり、肺の中の酸素も切れたらそこでゲームオーバーです。
 なお武器の中にはエアグレネードがあり、これを破裂させると室内の酸素量を増やすこともできます。また酸素は怪物に対しても効果があり、酸素を増やすと敵は怯むので攻略上でも役に立ちます。

 ゲームの難易度はバイオハザードと比べると非常に簡単というかやさしく設計されており、弾薬や回復剤が無限に供給されるため、ごり押しでもなんとかクリアできます。友人はラスボスの攻略の仕方がわからず詰まってましたが、光ってる最中にだけ攻撃できることを知れば何のことはなくアサルトライフルでハチの巣にしてやることができます。
 そんな感じでゲームとしての面白さはバイオハザードには劣るものの、前述の通りストーリーは非常に優れており、一緒に脱出を図っていた仲間が次々と亡くなるどこrか、人によっては怪物化して襲ってくるという展開にもなり、終始話を追いたくなる展開でした。また主人公が怪物化しないことについては、主人公は元々風邪を引いており、そのインフルエンザウイルスがウイルスの侵入を防いでいたという単純ながらしっかりした理由付けがなされていました。

 今でこそ「ガンダムは宇宙ばかりじゃなく深海でも戦うべきだ」とか、「日本はアッシマーかハイゴッグを量産すべきだ」などと主張するなど深海物を好むようになった自分ですが、恐らくそうした一歩出るだけで水圧で死ぬ深海という特殊なフィールドを舞台にした作品で初めて触れたのは、このDEEP FEARだった気がします。そう思うと非常に貴重な第一歩目を踏ませてくれた作品だったとも思え、こうして今でも取り上げる人がいる辺り、いいゲームに出会えたもんだとかみしめる思いがします。

2024年4月3日水曜日

「だんドーン」が西郷隆盛をナポレオンに見立てた背景

 「ハコヅメ」は全巻買ってたけど、同じ作者の泰三子の新作である「だんドーン」はこれまでなかなか手を付けなかったのですが、知人に勧められたのでこの前ようやく1巻を購入しました。一読した感想としては同じ単行本1冊でもほかのマンガに比べて読む時間が非常に長く感じるほどボリュームが厚いと思った半面、ページというかコマ割りは「ハコヅメ」時代よりもすっきりしているように見え、なんか前よりこの作者は漫画の構成力が上がっている、それもかなりの水準でと感じました。

 その「だんドーン」ですが、日本警察の父と呼ばれる川路利良を主人公としています。彼は元々は薩摩藩士であり、物語も幕末時代、より細かく言えば13代目の徳川家定がまだ生きてて一橋派と南紀派が後継争いをしている頃をスタートしています。主要キャラは川路のほか同じ薩摩藩の藩主である島津斉彬、そして後の明治維新勲功第一号とされる西郷隆盛となっています。
 ちなみにそんな時代劇を舞台とした漫画ですが、隙あらばと言わんばかりに下ネタがたくさん入っています。元々、セリフ回しが「銀魂」の作者の空知英秋氏に似ていると「ハコヅメ」時代に思っていましたが、下ネタ盛り沢山な点も空知氏に似てきたような気がします。っていうか絶対この人、下ネタ大好きだろ。

 話を戻しますがこの漫画の第一話で、ナポレオン伝を持ってきた西郷に対して斉彬が「お前が日本のナポレオンになれよ」というセリフがあります。多分、知ってる人はみんな同じように反応したのではないかと思いますが、私はこれを見てすぐ「ああ、つまりはフーシェってことね」と考えました。

ジョゼフ・フーシェ(Wikipedia)

 フーシェというのはフランス革命期からナポレオンが支配した第一帝政時に活躍した政治家で、以前に麻生元首相が「伝記が面白い」と言っていたこともある人物です。具体的にどういう人物だったかというと、警察長官となってフランスの警察組織を作ったのですが、後のこの警察システムを日本を含むほぼすべての国が参考にしており、実質的に世界の警察システムの生みの親ともいうべき人物です。
 こういうと街中の治安維持において非常に貢献した高潔な人物のように聞こえますが、実際にはその真逆というか権謀術数に長け、この時代のあらゆる暴力に係わっています。彼が作った警察システムも、治安維持というよりは国内諜報のために作られたような面が大きいです。

 ざっとその来歴を触れていくと、初めは教師でしたがフランス革命を機に革命運動に参加し、ジャコバン派のロベスピエールとの親交を深めるにつれ徐々に地位を高めていきます。この革命期における王党派えの弾圧は非常にすさまじく、王党派というだけで多くの人を大量に虐殺し(リヨンの大虐殺)、またルイ16世の処刑も熱心に推し進めていました。
 しかしロベスピエールと関係が悪くなるや、やられる前にこちらからとばかりに彼の追い落とし工作を行うようになり、結果的にこれが功を奏してロベスピエールをギロチンへと送り込むことに成功します。その後、ナポレオンに近づいて彼の政権奪取に協力すると、第一帝政期の長い期間に渡り警察大臣を務め、外務大臣のタレーランと並ぶ内政の重鎮として君臨します。

 しかし位人臣を極めながらも野心は止まず、ナポレオン周辺を含め常にあらゆる方面に密偵を送っては多くの人間の弱みを握り、自らに抵抗できないよう脅迫を続けていたそうです。それどころかナポレオンが遠征している最中に勝手に軍を編成したり、対立していた英国との和平交渉も勝手に始めるなどしたことから、その優秀な才能を惜しみながらもナポレオンも一時はフーシェを解雇していますが、その後彼の後継となる人物がいないためにまた採用しなおす羽目にもなっています。

 そんなフーシェですがナポレオンが一度その地位を退いてエルバ島に流され、ルイ18世が王座に就いた際は王党派から嫌われていたこともあり、失職することとなります。しかしナポレオンがエルバ島から脱出するとすぐさま彼のもとに馳せ参じて、再び警察大臣の職に就きます。
 この時、ナポレオンはフーシェに対して警戒していたそうですが、その才能というか情報収集能力は際立っていたため採用ざるを得なかったそうです。結果的にこの懸念は的中したというか、ナポレオンがワーテルローの戦いへと至る遠征へと出かけるやフーシェはナポレオンの敗北を早くも予想し、議会工作をすぐ始めています。

 フーシェの予想通りにナポレオンがワーテルローの戦いに敗北すると、ナポレオンの皇帝退位を議会で主導して彼をフランスから追い出すことに成功します。その後、フランスが連合軍に攻め寄せられる中で臨時首班の座に就くと、連合軍と戦ってフランスの共和制を守るというスタンスを取りながらルイ16世ら王党派と連絡を取り、共和主義者を裏切る形で王党派をフランスに迎え入れることに成功しました。こうしてフランスは再び、ブルボン朝の王政復古が始まります。
 この辺の下りはちょうど今、長谷川哲也氏の漫画「ナポレオン 覇道進撃」の中で展開されている話です。

 王政復古後にフーシェはフランス国内で屈指の権力者となるものの、ルイ16世を含む王党派から強い嫌悪感を持たれていたこともあり、その意を受けたタレーランの工作を受けてフランスあkら追放されます。しかし追放後もフーシェは多くの主要人物の弱みを握り続け、暗殺されることなく無事天寿を全うしています。

 話を「だんドーン」に戻すと、日本警察の父と言われる川路利良は同じ警察畑ということから「日本のフーシェ」という人が一部います。その上で西郷をナポレオンに見立てたということは、ナポレオンに止めを刺すフーシェという役どころを川路に持たせるという構想があるのではないかという風に考えたわけです。実際どうなるかわからんけど。

 最後に漫画の話をすると、最近はサンデーの星野真氏という作家が一番興味を持って眺めています。現在「竜送りのイサギ」という漫画を連載中ですが、前作の「ノケモノたちの夜」はアニメ化も果たしており、今この本を読み進めています。
 セリフ回しにセンスを感じるのと、細かい衣装の造形が非常によく、あと絶望感や殺気をはらんだ眼の描き方がうまいように思え、こんな作家がいたのかと感心しながら読んでいます。まぁこの人の漫画を読むきっかけは「竜送りのイサギ」に、「竜殺しのタツナミ」というどっかの中日監督を連想させるキャラクターが出てくるからだけど。

2024年3月31日日曜日

森喜朗が何をしたのか?

 昨日のネタの続きですが、RPGにおけるバッドステータスに「便秘」があってもいいような気がします。具体的にどんな効果にするか悩ましいですが。

 話は本題ですがいまだ燻り続ける自民党のパーティ券収入キックバック問題で、岸田総理への批判が高まっています。ただ若干贔屓にし過ぎかなと思いつつも、もしこれが安倍元総理だったら絶対にこの問題について知らぬ存ぜぬ調査せぬをやり続けたことを考えると、証人喚問にまでは出さないまでも公開での査問会に自ら出席したり、その後もはっきりしなかったことから対象議員に党内再調査を行って新証言を引き出してる辺り、岸田総理のことをもう少し評価してあげてもいい気がします。
 っていうかこれだけ疑惑がそろっているのに一向に支持を上げられない野党は、与党を批判している暇があったら自分たちがもっと信用できる政党であるように努めるべきでしょう。少なくとも自分の中では今でも野党に投票する気は起きないし、大阪万博を巡る混乱を見ても維新の会はむしろ自民党以上に政治の場から排除すべきだとも思えてきています。

 話を戻すとその岸田総理主導で行った再調査で、キックバック問題に森喜朗元総理が関わっているのではないかという情報が出てきたそうです。まぁこれは出てきたというかみんなわかってたけど誰も口にしなかっただけで、一応自民党内からも示唆する声が出てきただけでもかなり異例だと思うしよく頑張った気がします。
 実際に森元総理がこの後処分されるかどうかについては時効もあるし証言だけでの立件はまず無理ということから望み薄ですが、前から彼については「かばおうとする」勢力が無駄に存在することに疑問を感じていました。

 具体的には先の東京五輪の際に失言で運営委員会の会長を降りた際、「色々言われるが森さんは本当に頑張ってくれた」、「あの報酬でこれだけ働くなんてありえない」などと言ってかばう人がいました。ただこの時疑問に思ったのは、具体的に何をしたのかについて誰も言及していなかったという点です。
 難しい交渉をまとめたとか、難色を示した相手を説得したとか、煮詰まった会議をいい方向に決定づけたとか、本来あるべき具体的行為について当時誰も一切言及していませんでした。何故公安ったのかはっきり言えば、「表に出せない」案件を内々で処理していたことを彼らは誉めていたのではないかと正直疑っています。

 その「表に出せない」案件は、東京五輪では非常に多くありました。「中抜きオリンピック」とまで呼ばれるほどよくわからない中間搾取が多く、またそれを嫌って任天堂をはじめとする大手スポンサーも途中で協賛から降りたともいわれており、果たしてこの方面に森さんはどうかかわっていたのかが自分としては気になっています。

 森について私はその政治的業績は一切評価しておらず、むしろ神の国発言など日本を貶める方に活躍された人物だと評価しており、CIAかKGBの工作員だったんじゃないかという風にすら見ています。いろんな人間が本当にこの人のことをほめそやしますが、確かに政治の中では表に出せない活動や交渉もあるだろうしそういうのを評価する人もいるっちゃいますが、彼が総理だったのは20年以上も前で、普通これだけ時間経ってりゃ「実はあの時は……」的な情報公開が出てきてしかるべきです。しかし現在においても森がすごいことをやってのけたという情報はいまだ目にしたことはなく、むしろ今回のキックバック問題には「実は森が……」的な悪い方での話によく登場してきます。
 まぁ悪いことにいろいろ手をまわしてれば、悪い方には褒められるんでしょうけど。

 唯一、森について肯定的に見ているのは、村山富市元総理の首班指名時に悪役を引き受けたという点です。不倶戴天の敵であった社会党党首を自民が指名して連立与党入りにもっていくという方針を森が発表し、多くの党員に恨まれつつも政権に返り咲いたというのは政治決断的に評価できますが、これ以外だと何も評価する点はなく、発言も軽いくて重みなく、何をもって周りが彼を推すのかが見ていて不思議でした。まだかつての野中広務や、今度引退する二階氏だったら応援する人もいるってのは理解できるんだけど。

2024年3月30日土曜日

消費がダウングレードする中国、アップグレードする日本

 この前道歩いていたら突然、占い師に「お前が便秘なのは魔王の呪いのせいだ」と吹き込まれて魔王を討伐に行く勇者というお話が浮かんできました。「よくも俺を便秘にしてくれたな!」と言いがかりをつけられる魔王を思うと不憫な気がするのですが、地味に相手を便秘にする呪いとかあったら結構嫌です。陰陽師とかやってくれないかな。

 話は本題ですが先日日本から友人が上海に出張に来たので会社を半ドンして別の知人も含めあってきました。その際、落ち合った場所はマナーコーヒーという今中国で流行っているコーヒーチェーンで、ここではコーヒー一杯の値段が15元と(300円)いうことに友人はビビっていました。
 中国ではコーヒーの値段は一杯大体30元(450円)であるのですがこれと比べると半額で、しかも舞カップを持っていくとさらに5元引かれて10元になるというおまけつきです。いわばドトールみたいな格安コーヒーチェーンなのですが、これが今中国で流行ってるわけです。

 その反対にというべきか、かつては昼過ぎともなればどこも満杯だったスターバックスは最近、いつ行っても席が空くようになっています。閑古鳥が鳴くほどではないものの、やはり往時と比べるとその勢いは目に見えて衰えており、上記のマナーコーヒーのような新興コーヒーチェーンによってシェアを削られているといった状況です。

 ただそのマナーコーヒーが流行っているという状況ですが、値段だけではないとは言うものの、この値段差はやはり大きな原動力となっているような気がします。で以ってこれは中国がデフレに入りつつある、言い換えると前まで30元払っていたものを15元に切り替える消費のダウングレードの兆候と言えるかもしれません。
 コーヒーに限らず、以前と比べると中国では同じ品目に対し「前より安いもの」を消費者が選ぶようになってきていると日々感じます。私自身はあまりそういった傾向はないのですが、スーパーなどを見ていても以前より安価な商品、前まで1個入りで15元だった商品よりも2個入りで20元みたいな商品が並ぶことが増えているように感じます。また住宅家賃も今年に入って物凄い勢いでどこも下がっており、同僚もウキウキしなが「次どこに住もうかな(^ω^)」などと言っては不動産情報サイトを眺めています。

 はっきり言ってしまえば中国、少なくとも上海では目に見えてデフレが進行しています。このデフレをはっきり認識してしっかり対策採れるかが中国にとって重要なのですが、どうも見ている限りだと何となくデフレが起きていることはわかっていながらそれを認め切れていないようで、きちんと対策を取れずに恐らくこのまま進行し、物価だけでなく賃金も下げていく結果になると予想しています。

 そんな中国に対して日本は毎日物価高騰のニュースが出ていますが、聞くところによるとマクドナルドのハッピーセットも千円に近い金額まで上昇しているそうです。その影響からか、冒頭に出てきた日本の友人はマックの価格高騰を受け、「もうそんなに値段差ないんだし……」と考え、ハッピーセットよりやや値段が上がるものの以前よりもバーガーキングによって食べることが増えているそうです。
 このような、価格差が縮まったことでワンランク上の消費を選ぶようになることを消費のアップグレードといいますが、まさに今日本でこうした現象が起きているのではないかと思います。安価なものよりもワンランク上、価格は高くなるがもっと品質のいいものを選ぼうとする消費行動ですが、言うまでもなく経済にとってはすごくプラスです。

 実際見ていると、吉野家などの牛丼チェーンでも品数の多いセットメニューを増やしていると聞き、少し支払金額を上げてでも満足するメニューを選ぼうとする人が日本では多くなっているように見えます。まぁサイゼリヤはいまだに安くて客も入っているそうですが。
 無論、上記見解は日本にいない自分の解釈ミスかもしれず、またそうであるとしても今後も続くとは限りませんが、日本の景気については今年と来年の間なら好調のまま続くとにらんでいます。

 そのうえで中国では上記の通りデフレ傾向が強まっていることから、かつての日本の経験を踏まえて言うと、今後は吉野家のような格安チェーンなどが勢いを増してくるかもしれません。実際すでにマナーコーヒーは流行っているわけだし、安い蘭州ラーメンチェーンあたりが今後伸びてくるのではないかと思っています。

中国の天目茶碗は侮れない(;゚Д゚)


 また自分の趣味の話で申し訳ないですが、先日購入したこの天目茶碗にはまっています。

 天目茶碗とはその名の通り茶碗の一種ですが、この名前は日本ではなく中国が由来です。中国のお茶の産地でもある浙江省杭州市にある天目山周辺で成立した茶碗形態ということから「天目茶碗」と名付けられているのですが、いくつか種類があるものの、上の写真のようにまるでラミネートシートを張り付けたかのようなまばゆい光沢を持ったものが比較的ポピュラーです。

 この天目茶碗の中でも日本人にとってもっとも知名度が高いのは、国宝にもなっている曜変天目茶碗でしょう。この茶碗はすべて中国で作られたものですが欠けのない完品は三つしかなく、そのすべてが現在日本国内にあります。
 以前に何でも鑑定団で「四つ目の曜変天目茶碗」と鑑定された茶碗もありますが、こちらに関しては番組放送時より「本物じゃない」という異論もあり、現在も議論が続いています。

 話を戻すと、この天目茶碗の特徴は上記の通りに表面の光沢がまばゆかったり、弾けた様な文様を見せる点にあります。この特徴が生まれる秘訣は何かというと表面に塗る釉薬にあり、天目茶碗には鉄分を多く含んだ釉薬を用い、これが焼入れ工程時に弾けるように広がるため、魚の鱗みたいな斑模様ができるとされています。

お茶を入れた時はこんな感じ

 それで今回の天目茶碗ですが、実はこれまで中国の茶碗というか陶器には何の魅力も感じず、日本に比べレベルが低いとずっと考えていました。こう考えていた理由としては、まず中国では茶碗に対してあまり絵付けを施さず、非常に地味というかシンプルな茶碗ばかりだということ。次に形もあまり工夫しないというかつるんとしたりのっぺりとした形ばかりで、なおかつ土があまりよくないのか手触りや重さもぐっと来ないものばかりだったからです。
 もっとも中国人からしたら、日本の表面がざらざらした楽茶碗とかはあまり形が整っていないと思うそうですが。

 そんな感じで中国の茶碗に見向きもしなかった自分ですが、ふと上記の天目茶碗の由来を思い出し、現在の中国でも天目茶碗って作ってるのかなと思ってタオパオで検索かけたら、思っていた以上にたくさんの天目茶碗がヒットしてきました。しかもそのどれもが上記のように日本ではまずお目にかかれないような極端に眩しい光沢を持ったものばかりで、確かに日本の茶碗のような絵付けこそないものの、この光沢だけでも十分な個性があると感じる代物ばかりでした。
 それ以上に驚いたのが値段です。今回勝ったこの茶碗は何と80元(約1600円)と、自分が普段買うプラモより安い値段でした。ほかの天目茶碗も大体100元以下で、この値段でこの品物ならと思い早速購入して手に入れましたが、一回触ってみてすぐ気に入りました。

 釉薬の関係からか表面は金属質な触感をしており、また汲める水の量は120mlと非常に小さいサイズなのですが意外に重量があります。ただこのサイズで重みがあるのはかえって持ちやすく、ずっしりとした感覚が心地良いです。
 それよりも何よりもこの激しい光沢した見た目は非常に印象的で、写真を同僚に見せてみてもみんな驚くとともに、「高かったんでしょ(´・ω・)」と聞いてきます。でもって80元だと教えるとまたびっくりするΣ(・ω・ノ)ノ!

 前述の通り、自分はこれまで中国の陶器に対してあまり関心を持ってきませんでしたが、こと天目茶碗に関しては値段も安くてこれほど面白い品物があると今回初めて気が付き、その価値を一気に見直すに至っています。今後、値段も安いので人への土産物にこれを使っていこうとも思っており、いいもの見つけた気がします。
 問題は、いろんな種類の天目茶碗をこの際揃えたいところですが、もはや家の中にも尾を置くスペースがなくなっていることです。プラモだけでも数十体あり、置くとこないから靴箱の中にたくさん詰めてるくらいだし(;´・ω・)

2024年3月29日金曜日

続・有機野菜記事の裏側

【失敗のからくり③】ユニクロもNTTドコモも失敗、有機野菜事業の魔性じみた魅力と困難(ロボティア)

 この前に紹介した、ユニクロ、ドコモが失敗した有機野菜事業について、何故両社がそろって失敗したのかを分析す下のがこの記事です。はっきり書いてしまうと、実証的なデータなどなく自分の直感で分析した内容をまとめていますが、その結論を言えば「日本で有機野菜事業をやるのは非常に難しい」に尽きます。

 詳細は記事中に書いていますが、有機野菜は工業製品とは異なり資本投下量を増やしても効率が必ずしも改善せず、むしろその栽培法方から疫病などのリスクもあって逆に効率が下がる可能性があると考えました。また日本では有機野菜に対する認知が低いというか値段が高くなるくらいなら農薬使った野菜を買おうとする消費者が多く、売り先も広がりづらいという特徴があります。
 以上を踏まえると、大量に資本投入したところで一気に事業規模を拡大できるわけでなく、地道に拡大していくしかない事業ではないかというのが自分の考えです。

 かなり妄想が入っていると自覚しつつも、これまでに誰も多くの企業が有機野菜など農業事業でこけた理由について分析しない中、ユニクロとドコモの共通性に着目してここまで書いたのは自分が初めてではないかと思います。それだけに思い入れの強かった記事なのですが、あいにくアクセスはあんま振るわなかったようで、反省しきりな結果となりました。
 なんか一発注目浴びるようなネタで固定ユーザーを早くつかまないとなぁ。

2024年3月26日火曜日

大学の推薦枠は制限すべきでは?

 キーボードとマウスを新調して今この記事を書いていますが、今回中華系メーカーのキーボードにしたところ、ロジクールのに比べてタッチ感はソフトです。本気で叩いてみないとわからないけどこれまで試した中ではまだいい感じします。

 話は本題ですが前回記事で私は京大の女子枠導入について反対を示しました。そのうえでいま最も日本の大学で問題と思っている点を挙げるならば、男性とか女性とかの学生比率とかではなく、あまりにも広がりすぎている推薦枠ではないかと前から感じています。
 この推薦枠とは何か説明するまでもないですが、指定校推薦、スポーツ推薦、そして系列校からの内部推薦などによる無試験での入学方法を指すのですが、いろいろ統計は出ているものの、すでに全大学生の過半数がこれら推薦によって無試験で進学しているとも言われます。言い換えれば、大学受験を経て入学している大学生は半分以下で、これだけ見ると半分以下の学生だけでマゾっぽく勉強して試験受けてるようにすら見えます。

 この推薦枠ですが私立大学には須らく存在しており、特に難関とされる上位校ほど近年、その比率が高くなっているとも指摘されています。このからくりは何故かというと、少子化が最大の背景です。
 少子化によって基本的にどの大学も定員をやや持て余すようになってきており、そのまま定員の分だけ試験で選抜した場合、合格倍率はほぼ確実に下がり、偏差値も同様に下がることとなります。かといって受験難度というか偏差値を維持して「難関校」であり続けようとして定員を狭めた場合、今度は学生の数が減って学費収入が先細ることとなります。

 そこで考え出されたのがこの推薦枠によって定員を狭めるというやり方です。例えば定員100人の学部があるとしたらこのうち50人の枠を推薦枠で入れることにします。となると一般試験で入学を希望する受験生は残りの50人の枠を争うこととなり、公称では100人の募集ながら実際には50人の募集となり、狭い枠を争わせることで偏差値も高水準を維持できるというわけです。
 大手と呼ばれる私立ほどこの推薦枠で門を狭めるやり方を多くとっており、推薦枠を埋めるため、近年に外部の高校と提携して系列校に加えるなどして内部進学者を増やしたりしています。そのため難関と呼ばれる私立大でも半分近くが無試験で入学し、ひどいとこなんか5割超えているところもあります。

 本来、公平に進学のチャンスを当たるべき受験においてこのような詐欺的手法がまかり通り、試験を経ずに学歴を得る学生の半分を占めるというこの現状を歪と言わずして何と呼ぶべきか。先の記事でも述べていますが、私は大学受験においてはやはり公平性こそが最優先であると考えるのですが、今の日本の受験システムは公平性からかなり隔たりがあるように見えます。それを踏まえて述べると、諸悪の根源ともいうべきこの推薦枠をなくせとは言いませんが、一程度の制限を加えるべきではないかと思います。

 具体的にどの程度の制限とすべきかですが、私案として述べるなら全定員の10%以下としてはどうかと思います。恐らくこの基準なら従来のスポーツ推薦枠でほぼ埋まる、というかそれ以上はもう入れられなくなると思うものの、無試験で入ってくる人間が10%もいるという時点で自分としてはかなり多いと思います。
 これを一律的に、同時に全国の大学に導入することで、変な競争とかもなく公正公平な受験システムが保てると思います。無論この制限を入れることでこれまで推薦枠で必要以上に一般試験枠を狭めてきた大学ほどその偏差値を落とすこととなりますが、それはある意味自然な淘汰結果であり、むしろこれまでズルしてごまかしてきたのだから潔く堕ちるところまで堕ちるべきでしょう。

 それでもどうしても偏差値を維持したいってんなら、定員を減らせばいいだけです。現に慶応や早稲田などは近年に一部学部で定員を狭めた結果、合格難度が上昇しているといいます。また学生の数を絞ることで教員一人当たりが指導する学生の数も小さくなり、より集中した教育効果が得られる見込みもあります。大学全体の収入は定員が小さくなった分だけ減るでしょうが、教育全体、そして今後も進むであろう日本の少子化を考えるなら、むしろ定員は今後小さくしていくべきでしょう。

 同時に、恐らく以上のような流れが進めば人気のない大学が今後どんどん淘汰され、沈んでいくでしょう。それは上位校においても同様ですが、逆を言えば、今現在で上位校とされる大学の地位が何十年前からほとんど変化がないという状態の方が異常です。
 早慶上智に日東駒専、関関同立にMARCHなど、これらの顔触れは自分が受験生だった頃から変わらず、最近上智と日大の人気が落ちてきているとは言いますが、もっと下剋上というかランクの上下変動が激しくあるべきです。その変動を阻んできたのはやはり推薦枠の拡大だと思え、もっと大学間の競争を激しくし、互いに競わせるためにも、推薦枠を減らすというか制限すべきだというのが私の意見です。

2024年3月24日日曜日

京大の女子枠導入について

【速報】京都大学さん、女子枠を導入wwwwwwwwwww(暇人速報)

 結論から書くと、上記の京大が今度から行おうとしている理系学部の女子枠導入について自分は反対です。

 理由はいくつかあり、まずこんなことしても女性研究者が増えるかと言ったら甚だ疑問だからです。選抜を受ける時点で下駄を履かせられているのに、実際の研究の場で優秀な女性科学者がここから出てくるのかといえば論理が全く通りません。また京大自体、教授陣の学生に対する教育熱が異常なほど低い大学であることを考慮すると、この女子枠を通って入学した京大の授業を受けても、あまり効果はないというかそこから優秀な女性科学者が育つかといえば多分育たないと思います。

 次にその就職先となる科学者について、女性である必要が全くない職業です。極端な話男性だけでも全く問題はなく、仮に優秀な女性が科学者になれないというのであれば問題ではあり、その不公平は是正すべきだと思うものの、理系学生を増やしたところで上記の不公平が正されるとは到底思えません。また科学者の女性比率を増やすことそれ自体には何の意義もないでしょう。
 もし本当に社会で女性が科学者になりにくいという風土が問題であれば、むしろ教授陣に女性枠を設けた方が合理的であるように思えます。

 そして最後に、受験の公平性が下がるというのは座視できません。大学受験の何がいいかっていうと、出身も性別も関係なくテストの点数だけで公平に選抜されるという点です。かつての私立医大の女性のみ点数を引き下げられる評価方法なぞもってのほかであり、男性だろうと女性だろうと可能な限り公平に扱うべきなのが受験だと私は思います。
 単純にこの女子枠の導入によって京大理系志望の男子学生は枠的に不利になることは確実で、何故ここまで公平性をかき乱してまでこんなことやろうとするのか理解できません。でもって、この手の受験面での差別は、差別される側をより強くする傾向も見られます。

 例えば中国だと省市ごとに大学の入学枠が割り振られており、最高峰の北京大学だと人口が最も多い四川省出身者に対する合格基準点がほかの省市より高くなっています。そのため、四川省出身の北京大学生は他の学生よりも極めて優秀で、そのまま教授など上位職にも就く割合が高いと言われています。

 皮肉なことですが入学の枠を制限することによって、その制限対象の選抜がより厳しくなり、優秀な学生を輩出して上位職まで占められるというケースは、この中国の例に限らずよく見られます。なので上記の京大の女子枠導入によって、恐らく京大理系女子学生は故人はともかく、平均的実力は従来よりも下がるのに対し、男子学生は逆に上がっていくと思います。でもって、将来研究者などに就く学生も男子の方が逆に増えていくのではないかとも思います。

 以上から女子枠導入に関しては百害あって一利なく、むしろ受験の不公平性を高める措置だと思え、絶対的に反対の立場を取ります。まぁ東大に負けていいと京大が思ってるなら、勝手にやればいいことですが。
 もっともこれ以上に今の日本の大学で問題なのは、やはり推薦枠でしょう。この点については次にまた書きます。

2024年3月23日土曜日

ユニクロとドコモの有機野菜事業記事の裏側

 なんかNHKがまたプロジェクトXを復活させるという報道が出ていますが、自分のプロジェクトEもこの際映像化すべきじゃないかと都合のいいこと考えています。まぁでもプロジェクトXが話題になったら、こっちのEにも波及してくるかもしれません。

【失敗は繰り返される①】あのユニクロが「野菜販売」?史上最大の失敗と呼ばれた黒歴史

 そんなロボティアのプロジェクトEですが、先週木曜にまた記事を出しました。実をいうと記事の配信日を自分は確認しておらず、昨日の記事に来たコメントを見て初めて配信されていることに気が付きました。記事自体を書いたのは2週間前で、あまりに集中して長時間書き続けたため足が若干血行不良になって痛み出すほどでしたが、ここ数年書いた中では最も骨のある経済記事だと自負しています。

 今回の記事内容はかつてユニクロとドコモが手を出して失敗した有機野菜事業を取り上げていますが、実は当初はユニクロのみを取り上げるつもりでした。ユニクロの例はリアルタイムで見ており、その帰結も知っていたので早いうちから記事候補に挙げており、約6000字の2本分でこしらえるつもりでした。
 しかし記事を書く準備として当時の報道を追っかけていたところ、たまたまドコモも同じ有機野菜事業で失敗していたことを知りました。こっちのドコモの例は言い訳がましいですが当時、自分は中国に行っていたためか全く事実を知らず、今回の下調べで初めて知って興味を持つとともに、一社だけならまだしも、何故完全な異業種企業がこぞって有機野菜に手を出し、失敗していったんだろうかと興味を持つようになりました。

 疑問点は二つあり、何故食品を一切取り扱わないのに有機野菜に手を出したのか、そして何故短期間で大きな失敗となったのか。この二つの共通点が非常に気になったことで下調べをかなり行いましたが、少なくとも自分が把握する限りでこの疑問に答える記事や解説は見つかりませんでした。また、ユニクロとドコモを並べてこの有機野菜事業について語る記事も見当たらず、正直に言えば「これじゃ記事書けないじゃん(´・ω・)」と思いました。
 こうした背景から、ユニクロやドコモのように有機野菜に関しては完全な門外漢ながら、いやむしろ門外漢だからこそ公開されている情報などをもとにこの二つの疑問に対する答えを、思い込みでもいいから書いてみようかという欲求がもたげてきました。正直言って自分の見解が正しいという自信は全くありませんでしたが、それでも誰もこの件について声を上げてないのだし、叩き台的な意見としてならファーストランナーとして好き勝手なこと言っていいだろうと勝手に判断して書くこととしました。
 この有機野菜事業に惹かれる理由、失敗する理由についてはまだ配信されていない後続の記事で詳しく書いています。

 以上のような経緯で、スパっと書くつもりがまさかまさかの下調べから膨大な作業となる記事となり、当初は土曜に書き終えるつもりが日曜、月曜にも作業が続きました。月曜日に作業を終えましたが、本音を言えば終わったというより終わらせたに近く、本当はもっと書ける内容もありましたが「もうこれ以上書きたくない( ;∀;)」という気持ちが強く、ある程度まとまったところで筆を止めてしまいました。
 っていうか普段の仕事にも影響が出るほどの疲労具合でした。

 記事の構成がまとまった段階で、ユニクロで1本、ドコモと有機野菜事業で1本の2本立て構成を考えていましたが、結果的にはユニクロ、ドコモで1本ずつ、有機野菜事業で2本分のボリュームとなるえらい大作になっています。これでも書く内容を絞ったほどで、真面目にもっと調べれば「有機野菜に潜む闇」などというタイトルで本も出せる気がします。
 少し内容を小出しすると、結論から言えば有機野菜事業は他の事業、特に工業製品と比べるとその経営難易度は非常に高い事業分野であると思えます。ユニクロとドコモを今回出汁にしていますが、東芝やオムロンも農業事業でともに失敗しており、「農業なんて簡単(・∀・)」と思って入ってくる連中を悉く谷底へ引きずり込んでいます。よほどの情熱や知見がない限り、農業や有機野菜事業に企業は手を出すべきではないと断言できます。

 なお以上の結論に至った際、自分の中でふと思い出したのはゲーム会社のデータイーストの事例です。ここは末期にゲーム会社なのにしいたけ栽培を行ってマジでしいたけ販売してましたが、結局収益とならなかったのかその後解散しています。かなしいたけ(´・ω・`)

2024年3月21日木曜日

水原一平通訳の解雇にΣ(・ω・ノ)ノ!

 今日は株価がまた史上最高値を更新したり、大川原化工機の補償請求裁判が敗訴となったりとニュースが多かったのですが、それよりも何よりも目を引いたのは大谷選手の専属通訳であった水原一平氏の解雇報道です。ここで説明するまでもなくすでにあちこちで報じられていますが、どうも違法賭博で7億円相当を溶かし、大谷選手に肩代わりしてもらってたようです。当初はこのように発言していましたが後に翻してはいるものの、大谷選手に累が及ばぬように勝手に大谷選手の金で穴埋めしたと言い直しただけでしょう。

 どちらにしろあれほどの大スターのすぐ近くにいられ、仕事も比較的順調だったと思うのに、なんて馬鹿なことをしでかしたんだというのが自分の率直な気持ちです。しかも違法な賭博に手を出して数億円もの借金を抱えるなんて、数百万円の借金を抱えるパチンカスが可愛くみられる水準です。
 何よりも、この問題に雇い主である大谷選手を巻き込んだというのが一番信じられないというか呆れます。大谷選手もこれまでの仲もあって今回だけはとばかりに情けをかけたのではないかと思いますが、悔過的にそれが自分の首を絞めることになったし、また水原氏のためになったのかというと少し疑問な点があり、結果論ではありますが大借金を抱えていると知った時点で解雇していたほうが、彼のためにもなったのではないかという気がします。

 ほかの人も心配していますが、大谷選手についてはこの件なんか早く吹っ切って、野球の方に集中してもらいたいです。そう考えると、この前発表された結婚はまだタイミングが良かったのかもしれません。

2024年3月19日火曜日

中間層は世論を代表するのか?

 昨日の記事で私は8年前の米国大統領選で日米のメディアはそろってトランプ当選の可能性を否定し、大外れしたことに触れました。この大外れの背景に関しては色々分析できますが、一つの理由として中間層の意見ばかりに目をやり、トランプの支持層である所得で見た下位層や、それまであまり影響力がないとみられていた思想集団の声を見落としていたという原因は十分考えられます。
 特に日系メディアに関しては、日本国内の報道においても、彼が考える中間層の意見ばかり取り上げるというか、それ以外の層の声は拾わないし取材しない傾向が強いように感じます。しかし、中間層が世論を代表するのかと言ったら私はそうは思わず、あんまり指摘されないけど地味に日系メディアのすごく弱いところであるようにも考えています。

 一見すると中間層というのはボリュームゾーンに見えますが、時代や経済によってその対象範囲は変わってくるものであり、やはり近年においては20年くらい前と比べた場合その比率は小さくなっている気がします。では具体的に日系メディアが捉える中間層とはどのような存在かというと、自分の見方で述べると以下のような条件を満たす層だと思います。

・大卒家庭
・家長が上場企業に相当する企業や団体に勤務
・首都圏及び大阪都市圏在住

 極端な話、上記条件を満たさない場合、マジでその存在をメディアから認知されていない可能性すらあると思います。つまり地方在住者や、中卒者や高卒者の声はそもそも「ないもの」と扱われている節があり、実際そうだと私は思います。
 現実的には上記条件は中間層というよりは上の下層が当てはまるのですが、どうも日系メディアはこの層のみの意見を世論として報じることが多く、結果的に上位層と下位層、特に地方の高卒者の声に耳を傾けていないように見えます。

 そのうえで、メディアが想定する中間層は必ずしも世論を代表しないと私は考えています。仮に中間層と下位層が同じ意見や見解を持っている場合は、確かに日本の多数派意見を形成するとして世論であると捉えてもいいように思いますが、中間層と下位層の意見が異なる場合、中間層の意見は逆に日本の世論とは言えないというか、下手すりゃ少数派意見である可能性すらあると思います。

 もちろん下位層、中間層、上位層それぞれの意見を集約して報じるというのは難しく、報道が一定の層の意見にやや偏るというのも仕方ないというか理解はできます。しかし本来ならメディアごとに主たる対象とする層が分かれているのならともかく、日本のメディアはテレビも新聞もラジオもみんな彼らの想定する中間層しか相手にしないし取材もしないため、報道される市民の声の幅はすごく狭いように感じます。上位層を相手にする高級紙も、もはや存在しないし。

 そういう意味ではもっと下位層や上位層に攻めたメディアとかできてほしいものですが、そもそも広告販売に頼った新聞の経営モデルがもはや破綻している今、その手のメディアの棲み分けはもはや起こり得ないかもしれません。右翼系メディアや左翼系メディアならまだ分かれるでしょうが、所得や生活レベル基準のゾーニングは今後しばらくは生まれず、このまま現状のなんちゃって中間層の意見のみが耳目に触れる状況が続くと予想しています。
 まだ地方メディアならその点、下位層や地方在住者の声も拾えるでしょうが、全国規模で届けられるかとなるとこれまた難しいでしょう。そう考えると、なんか日本の世論ってよくわからないものになりつつあるような気もします。何をもって世論と言えるのか。

2024年3月18日月曜日

報道から見えない米国大統領選の実像

 今日はいのまたむつみの訃報が出るなど、アニメや漫画界でこのところ訃報が多いですが今年の寒暖差の激しい気候も影響しているのではないかと勝手に考えち得ます。なおこの業界の訃報で一番ショックを受けたのは、キムタカことイラストレーターの木村貴宏の時でした。あの人の絵はオーソドックスそうに見えながらすごい個性を感じて子供のころから好きでした。

 話は本題ですがすでに予備選もほぼ終わっている4年に1度の米国大統領選ですが、今年は共和党は前職のトランプ、民主党は現職のバイデンが争うのがほぼ確定的です。この現状、そして本選の行方についていろいろニュースを見ているものの、今の状況が全く読み取れません。ちょうど8年の選挙では「トランプとかいう賑やかしもいるけど、次はヒラリーで決まり!」という報道しかせず思いっきり外した手前、何となく日系メディアも口が重いというか反省もあるのかあまり情勢について今回報じようとしていない気がします。
 個人的に自分が今一番知りたいこととしては、どの年齢層、所得層、思想団体がどちらの候補を応援しており、重視している政策は何なのか、ウクライナ支援に対する感度、こうしたものをもう少し報じてほしい気がします。けどこの辺の情報が、ほぼ全く入ってきません。

 上記のような状況、そして私自身が見る中国報道の現状を見るにつけ、米国在住の日系メディアの記者が余り仕事できないがゆえに、上記状況に陥っているのではないかという風に考えています。

 中国報道に関しては実質その場にいたし今もガチプロだと自認していますが、中国に関する報道は多いものの、中国の実態をきちんと報じているメディアはほとんどありません。むしろミスリードするような報道が多く、最近もかねてから中国を批判していた連中が中国は不景気でやばいなどとたくさん報じていますが、はっきり言えばこれらは誤報もいいところです。
 実際はどうなのかといえば、連中が報じている以上に中国の不景気は深刻です。単純に取材がうまくないのか文章がうまくないかのどっちかだと思いますが、こちらのやばい状況を日系メディアは全く報じられてないし、テクニカルな裏付け分析もできておらず、もう少しまじめに仕事しろよと言いたいです。

 なお端的に述べると、中国の景気動向に関して1月単月のデータを出していた場合、間違いなくその記事書いた人間は素人と判断していいです。

 話は戻しますが、意外とこのように国際報道に関しては結構いい加減なレベルの記者が現場で働き、彼らが適当な報道、それこそ表層的だったり一部的な事実しか報じないのが中国報道です。しかし今回の米国大統領選の報道を見る限りだと、どうも米国駐在の日系記者も同じレベルというか、少なくとも米国の実情をきちんと報じる実力がないのではないかと思います。
 そう思うのも前述の8年前の報道で、当時トランプが当選すると予想したメディアはほぼなく、状況分析だけじゃなく有権者の反応もかなり見間違えた報道がひどかったです。唯一あの時参考になったのは、元アナウンサーで米国在住の女性が文芸春秋に寄稿した「ヒラリーは実はかなり嫌われている、それも特に女性に」という報道だけでした。

 そんな感じで米国大統領選の実像が見えないので、この際だから今度は中国メディアの報道でも追ってみようかなと最近思っています。そもそもなんで日系メディアは大統領選の実像に迫れないのかというと、多分記者が米国内で普段接する人間の層が狭く、彼らが中間層と思っている人間に限られているからじゃないかと推測しています。だからいわゆる下位層で支持が強いトランプ人気を読み取れなかったんだと思うし、上位層に食い込んでいないから彼らの分析も引用できないのではないかと思います。

 紙幅が余ったので最後に最近メディアがやたらはやらそうとしている「もしトラ」こともしもトランプが当選したらの話で中国に触れると、トランプは「台湾なんて守ってられるか!」と言い出す可能性があり、そうなったら中国としては台湾の武力統一はやりやすくなるでしょう。ただその一方、中国に対して再び関税を引き上げたり、米国企業の中国市場撤退を強制したりする可能性もあり、そうなったらただでさえ不景気な中国にとってはかなり追い打ちになることもあるので、中国としても内心、まだ次どうするかが読みやすいバイデンを応援したいのが本音じゃないかと思います。
 日本に関しても、日本人がバイデンを応援するのは「次の行動が読みやすい」からの一点に尽きると思います。逆を言えばトランプが当選しても次の行動を読める、というか日本の意に添うように誘導できる自信があれば、メディアもここまでトランプを否定的に報じることはないでしょう。そういう意味ではもう少し、トランプの誘導策とかを議論してもらいたいものです。

2024年3月16日土曜日

島津四兄弟

 再来年の大河ドラマが秀吉の弟の羽柴秀長が主役ということが先日発表されましたが、これに対するネットの反応を見ていると、秀長という題材は悪くないもののまた秀吉というか、信長、家康などといった主要人物周りのネタになるとして、新奇性が低いという意見がよく見られました。自分も全く持って同感で、いくら人気のある戦国時代であってもこうも似たような題材を何度も取り上げていては見ている方も飽きるのが道理でしょう。
 そのうえで、ネット上ではどうせ大河ドラマにするならとこの前自分も提唱した北条氏とか、全く取り上げられない東北や九州の戦国武将を取り上げるべきだという意見も見られました。そしてその中に、鹿児島の大名である島津氏、特に戦国時代の島津四兄弟を使ってはどうかという意見もありました。

 この島津四兄弟とは、知ってる人には早いですが島津貴久の息子の義久、義弘、歳久、家久の四人を指します。貴久の代に基盤を築いた島津氏は長男の義久が家督を継ぐと、その優秀な弟たちを使って九州地方の攻略を一気に進めることとなります。
 特に次男の義弘はこの前も関ヶ原における「島津の退き口」を取り上げましたが、日本国内はおろか朝鮮出兵においても多大な活躍を残しており、島津家の筆頭軍指揮官として、島津家はおろか戦国時代全体で見ても屈指の軍略家と評価されています。

 この義弘と義久の関係ですが、一見すると大将の長男、軍事の次男という理想的な組み合わせに見られるものの、実は仲は険悪だったのではないかという説もあります。というのも秀吉の九州征伐に島津家が降伏した際、抵抗した責任を取る形で義久は当主の座から降り、義弘がその跡を継ぐと秀吉に伝えているのですが、実際にはその後も義久が渦中で実権を握り続け、当主としてあり続けたという説があります。
 九州征伐後の朝鮮出兵では島津代表として義弘が出陣し、関ヶ原においても同様なのですが、これは対外的(豊臣政権)には義弘が当主として振舞ったためで、島津家中では前述の通り義久が当主であったとも言われています。この点に関しては今後の研究を待たなければなりませんが、以上のような状況から当時の島津家は二重権力状態になっていたともする見方もあり、義久と義弘の関係もマリオとルイージのように決してうまくいってなかったのではないかとする人もいます。自分も何となく、そんな感じだったんじゃないかと推測しています。

 話を四兄弟に戻すと、次男の義弘に負けず劣らずなのが四男の家久で、最年少ながらも島津家の九州攻略戦後期においてはほとんどの戦で大勝を収めており、秀吉の九州征伐における先発部隊も散々に破り、秀吉軍から非常に恐れられたと言われます。ただ九州征伐後間もなく病死しており、そのあまりのタイミングの良さから才能を恐れた秀吉に毒殺されたのではないかともいわれています。
 なお彼の息子の豊久は、上記の関ヶ原の退き口で殿を務め、叔父である義弘の脱出を見事成功させた上で亡くなっています。

 で、最後に残った三男の歳久ですが、こいつはちょっとなんていうかいわゆるトラブルメーカー的な人物です。割と戦場では兄らと同様に活躍してはいるのですが、秀吉の九州征伐の前に四兄弟の中で唯一秀吉を高く評価し、降伏を主張したそうです。これだけ見るとよく時節をわきまえている様に見えなくもないのですが、その後の戦闘で島津軍が敗北を重ねそろそろ降伏しようかとみんなで話し始めると、「まだ降伏するような時間じゃない」とスラムダンクの仙道みたいなことを言いだし、ここにきて抵抗を見せます。
 挙句に、秀吉本人の暗殺を図ったりするなどして降伏工作を無茶苦茶にするような行動を取っています。どうも降伏後にも暗殺を謀っていたようで、朝鮮出兵にも病と称して応じなかったことから秀吉より追悼命令が出され、島津家本隊が差し向けられる中で内戦を避けるため切腹しています。

 以上のようになんか言ってることとやってることがちぐはぐで空気が読めない節があるのですが、実際にそんないい加減な人柄を窺わせるエピソードがほかにもあります。なんでも四兄弟で生まれたばかりの馬を見に行った際、「馬ってのは母親に似るもんだね。きっと人間も同じだろうね(^ω^)」と言ったそうです。
 これはどういう意味かというと、唯一母親の違う四男・家久を当てこすった発言だったと言われます。これに対し長男・義久はその言わんとしていることを察した上で、「母親に似ることもあれば父親に似ることもある。問題は、本にがどう努力するかだ」と言って家久のことをさりげなくフォローして挙げたそうです。もっとも当の家久はよっぽど悔しかったのか、それから物凄く勉強に力入れるようになったと言われます。

 以上の母親発言といい、歳久に関して自分は評価してないというかきっと嫌な奴だったんだろうなという印象を覚えています。ただこれには下地があって、昔「信長の野望 天翔記」で島津家をプレイした際、一門集なので歳久に一つの軍団を任せたことがありました。
 そしたらこいつ、何を思ったのか本家の軍団と一切連携せずに単独で大友家に対していきなり戦闘をしかけ、案の定というかやばいくらい大敗して逃げ帰ってきました。しかもこいつ戦闘前に有り金はたいて大量の鉄砲を買って、鉄砲隊率いるのに慣れていない武将に配っており、結果的に敗北したことでこれらの鉄砲も大友家にみすみす渡す羽目となりました。

 この大失態にマジ切れして一瞬リセットしようかと思いましたが自分の任命責任を認めるため、その後もプレイを続けました。ただ歳久に対してはどうしても許す気になれず、ゲーム上で一切のメリットがないものの、天翔記には「切腹」のコマンドがなかったため、彼を家中から追放することとしました。
 追放したものの、当主が一門集ということもあってかその後何度も歳久は自らを売り込んでは再雇用するよう訴えてきましたが、やっぱり許すことができず、ずっとはねのけ続けるのですが歳久の方もあきらめず、何度も売り込み続けてきました。この時のやり取りがまた非常に鬱陶しく、何なんだこいつと物凄い悪印象を抱くようになったのですが、その後に上記の空気を読まないエピソードを知るにつけ、変な感じでゲームでも史実っぽいキャラクターとなっていました。

 そういうわけでそんな、長男と次男の見えざる対立、優秀ながら早世した四男と叔父を助けたその息子、空気読まずに騒動ばかり引き起こすトラブルメーカーな三男とった内容を盛り込むことで、実際にドラマ作ったら結構面白くなるような気がします。タイトルも「バブルシマヅブラザーズ」とか、「ウエスト・シマヅ・ストーリー」とかでいいんじゃないかな。

2024年3月15日金曜日

血栓との決戦(;゚д゚)ゴクリ…

 またくだらないダジャレを見出しにしていますが、実際の内情は結構笑えないものがありました……。

 事の発端は今週火曜の夜、パソコンを閉じてそろそろ眠ろうと立ち上がったその瞬間、右足の太ももに鋭い痛みが走りました。感覚的に血管の中で毒が広がるような感じで、血流に合わせて痛みが広がっていく感覚でした。先週に熱は出なかったものの喉がいがらっぽく、風邪でも引いてその影響で足が痛みだしたのだろうと思い、寝れば治ると思ってその日はそのまま就寝しました。
 しかし翌朝目覚めたところ、依然として痛みが引かない、っていうか昨夜よりも痛いという状態となっていました。中国度には「酸痛」という言葉がありますがまさにこんな感じで、酸性の液体をかけられたかのようなヒリヒリした痛みが右足太ももにずっとして、歩くのも辛いくらい痛みが激しく会社を休もうかと思ったものの、若干仕事が溜まってたので痛いのを我慢して、足を引きずるような感じで会社に行きました。

 ひいこらしながら会社にはたどり着いたものの、椅子に座った状態ても痛みが続き、この日は勤務中はずっと痛くてあまり集中できませんでした。この間、原因は何かといろいろと考え、上記の熱による関節痛にしては風邪の症状がないだけに、なんかいろいろ疑いました。

 まず一つはヘルニアで、椅子とかに変な姿勢で座りっぱなしだったために腰の神経がはみ出て痛んでるのではないかと疑いました。片足だけ痛むケースでこのヘルニアが多く、最初は犯人間違いなしだと思っていたものの、腰を動かして姿勢を変えても痛みが変わることなくかったっため、若干自信が揺らいでいきました。
 次に疑ったのはビブリオ菌などの人食いバクテリアなどの影響です。これなんか感染した後に四肢から痛み出してほぼ確実に切断処置に至ると聞いているのでもしそうだったら嫌だなと、冷汗かきながら疑っていました。ただビブリオ菌に感染する経路、具体的には生ものの飲食はこのところ覚えがなく、そこまで変なものも食べていないことから、こっちも途中からないなと見送りました。

 そんな感じで過ごしつつも時間とともに痛みは薄れ、昨日の木曜日の午後になると軽くしびれる程度まで落ち着き、やっぱり風邪による炎症だったんだなと思うようになっていきました。一番ひどい時は服が皮膚に擦れるだけでも痛みがあっただけに、これで今夜はゆっくり眠れると安心しきっていました。
 そんな安心が打ち砕かれたのは今日金曜の朝で、目が覚めて寝返りを打ち、右半身が下になる形となったとき、急に再び右足太ももがまた痛み出してきました。それと同時に、急に心臓の鼓動も激しくなりはじめ、血流があわただしくなったのを感じた瞬間、「そうかこれ血栓だ」と初めて気が付きました。

 血栓とは言うまでもないですが、血流が悪くなることで血が血管の中であまり流動せず、そのまま固まって血流を阻害する症状を指します。代表的なのはエコノミークラス症候群で、座ったままなど同じ姿勢で足をずっと動かさない状態が続くと血栓ができやすく、その血栓が肺や心臓など重要な臓器の血流に回って流れを止めると死にも至ります。
 あくまで自己診断ですが、こう判断したのは右足太ももだけずっと痛みがあったことと、右半身をベッドに押し付ける形になったときに再び痛み出した、そして心臓の鼓動も早くなったためです。実際、また寝返りを打って背中を下にしたところ痛みは治まり始め、また鼓動も小さくなっていきました。

 結局今日も昼くらいまではまた右足が痛かったですが、屈伸やもんだりすることで徐々に痛みは薄れ、午後にはほぼ痛みなく尻のあたりを抑えればしびれを感じる程度となりました。またもんでる最中、恐らく血栓、とまではいかずとも血流を阻害する程度にドロドロとなった血液が回ってきたのか、短時間ながら右手首が急に痛み出すことがありました。ここに至り、やはり血栓が原因だったという確信が持てました。

 では何故血栓ができたのか。実は結構思い当たるというか、元々体質的にかなり痩せているにもかかわらず血中コレステロールの血が高く、血栓ができやすい体質でした。そこへきて仕事中も家でもずっと座りっぱなしでパソコンに向かっていることの多い生活をしており、むしろ今までよく血栓ができなかったなと思うライフスタイルを送っています。
 そこへきて先週日曜はちょっとガチな経済記事を書くのに集中していて、マジで10時間くらい記事を執筆しており(うち5時間はゲーム)、熱中するあまり(ゲームに)トイレ休憩とかもほとんどとらず、自分でも引くくらい座りっぱなしでした。なお自分のパソコンデスクは現在座卓なため、座る姿勢は座布団の上での胡坐でした。

 さらに翌日月曜は会社で昼休み中、無駄に深く足組んで昼寝していました。恐らくこの足組み昼寝が留めとなって血栓ができて、火曜の夜に発現したのではないかと推測しています。今回痛風かと思うくらい本気で痛みが激しく、マジで切断に至るのではと一人で焦って車いすに乗る自分の姿とか想像するくらいでしたが、今こうして痛みが引いたので心底ほっとしています。でもって姿勢には気を付けて、明日からの週末は自転車こぐなどして足を動かそうと思います。

2024年3月13日水曜日

キーボードの叩き過ぎによる腱鞘炎対策


 前に作ったバイキングという対潜水艦攻撃機です。戦闘機は作り飽きたので割とこういう攻撃機をよく作っています。個性があって(・∀・)イイ!!

 話は本題ですが、昨年の秋ごろから仕事でもプライベートでもキーボードを叩き過ぎたせいか、左手の腱鞘炎がひどくなり、マジ日中ずっと痛みが治まらない日々が続いていました。もっとも真の原因はキーの叩き過ぎというより、「Ctrl+C」など、コピペのキーボード操作が一番ダメージを与えていたと推測しています。パソコンの作業、特に文書を扱うものだとこういったキーボードショートカットを使うことの方が多く、またCtrlキーを抑えながら手のひらを広げるため、こちらの方がダメージが明らかにでかいです。実際腱鞘炎の時も、この操作の時のがビリっと来てました。

 冬に入ってから仕事のピークシーズンも終わったので腱鞘炎も徐々に安らいできましたが、ぶっちゃけ今の自分の仕事効率はこの手の状態に左右されることが多いように思え、心技体じゃないですが、体を良くすればもっと効率挙がると思って先月になって急に腱鞘炎対策に取り組み始めました。具体的には何したかというと、手のケアグッズを買っては色々試していました。
 その際に購入したのは以下のグッズです。

・ハンディマッサージャー
・電熱手袋
・指ぬき手袋

 一番上のハンディマッサージャーは5000円くらいでネット通販で中国メーカー製を購入しました。使ってみた感じとしては、まず温め機能がついてはいたもののオンにしてもそんな温まらず、全く使い物になりませんでした。一方、マッサージ機能については細かいシリコン製の突起が膨らんで、機械に突っ込んた手をぐいぐい押すような感じのマッサージ器なのですが、そこまで使ってて気持ちいいとは感じませんでした。ただ使ってからは腱鞘炎らしき痛みは完全に消え今も感じることはなく、快感度は低いものの効果はあるんじゃないかと思います。

 次に、先のハンディマッサージャーの温め機能が全く温まらないため、ポカポカしたいと思って電熱器で中を温めてくれる電熱手袋を購入しました。こちらは2000円くらいでした。
 この電熱手袋ですが、ホットカーペットの手袋版と思ってくれればいいです。コンセントにつないでオンにすると温めだすので、寒い日なんかは突っ込んでるだけでそこそこ気持ちよかったです。ただ高温設定でずっと突っ込んでると皮膚が少しやけどしており、あまり使いすぎると乾燥肌になる可能性があるように思えます。

 ハンディマッサージャーと電熱手袋はほぼ並行して使っていましたが、前述の通りこれらを使ってからは腱鞘炎を感じることは完全になくなりました。どちらかが効いたのか、どちらも効いたのかわかりませんが、使ってて両方とも手の筋肉のケアとしては悪くない商品だと思え、Youtubeとか見ながら使うにはなかなかいい気がします。
 個人的には電熱手袋のが快感度も高くていい気がしましたが、今後夏に入ったら多分使わなくなると思え、そしたらハンディマッサージャーがまた復権してくるかもしれません。

 最後に書いた指ぬき手袋ですが、これは例の、中二病の中学生とかがつけてそうな指の部分だけ切り取られ手の平だけ覆う手袋です。値段は1200円くらいでした。なんでこんなの買ったのかというと前述の電熱手袋がずっと使っていると肌が乾燥しそうだと思ったのと、指ぬき手袋ならゲームとか記事書くといった作業中でもつけづけられるし、単純に手を温めることで血行良くなってケアになるかなと思ったからです。
 で使ってみたところ、最初こそ微妙になれずキーボードも打ちづらかったですが、慣れるといい感じに指と指の感覚をうまく離してキーボードを叩けるようになり、今もこの手袋付けながらこの記事書いています。でもって寒い日なんかはマジこれで手を冷やさずにパソコンを使い続けられるので、若干指先は冷えるものの、いい感じに手を温めながら自宅でパソコンで遊んでられます。まさかこの年になって、こんな中二病グッズを買うことになるとは思いませんでしたが。

 そのうえで、やはり腱鞘炎は手の冷えが誘発するように思えます。私は夏場に仕事が忙しく手も酷使しますが夏の間は手の痛みが気になることはなく、空気が冷え込んだ秋とか冬の方が痛みを感じることが多いです。
 こうした寒い時期に手を温める、なおかつ温めて血行を良くすることで回復を促せているように思えるので、手が痛いって人は室内でも敢えて手袋をつけ続ける、日常動作に影響するなら自分みたく指ぬき手袋をつけるのがベターなのではないかという気がします。それでも痛いなら、私が買ったようにハンディマッサージャーや電熱手袋を買うのもお勧めです。

 それにしても最近消費が激しくなっているというか、なんか敦煌の文様入りの茶碗とかも買ってたりします。中国は今絶賛不景気ですが、だからこそお金に余裕ある状態なら積極的に消費した方がいいのかなと思うのと、ほかの人が消費を控える中だからこそ思いきり消費すると逆に楽しいという思いから、積極的にこのところ物買うようになっています。

2024年3月10日日曜日

神との対面



 なんかJBpressの方で自分が3年前に書いた元寇の連載記事がリバイバル無料公開されており、昨日からずっと1位から3位までの表彰台を独占し続けています。二次配信は許諾しているので別に問題ないのですが、こんなにアクセス稼いでるなら自分にもおこづかい分けてほしい(´;ω;`)ウッ…
 ちなみにこの記事は書く前の段階からガチで3打席連続ホームランを狙っており、1本目はやや力んでのシングルホームラン、2本目は完全に待ち構えての満塁ホームラン、3本目はやや変化球に泳がされながらも調子の良さで合わせての2ランホームランっていう印象でした。

 話は本題ですが最近特にほしい本はないけど漫画が読みたいってときに、藤子・A・不二雄の「まんが道」を少しずつ買っています。非常に巻数が多いのでまとめ買いし辛いためこのような形式としていますが、第2巻では藤子不二雄両名が手塚治虫の家をたずねに行くエピソードが載せられてあります。
 この回ですが、ぶっちゃけ宗教画のようでした。登場してきた手塚治虫は後光が差すかのようにやたら神聖視して書かれてあり、作中でも初めてブッダかキリストにあったかのように終始感激、圧倒される様がそのまま描かれてあります。ただこれは恐らく誇張しているわけではなく、実際こんな感じだったんだろうなというのも見て取れます。

 というのも当時二人は高校生で、生前から漫画界の神様と呼ばれていた手塚治虫との対面とくれば、文字通り神様を見るような出来事だったのでしょう。そういう意味では宗教画のようなタッチであの場面を書くのはあながち間違いじゃなさそうです。

 そんな神こと手塚治虫ですが、彼がいなければ日本の今のマンガ、アニメ産業は間違いなくなかったと言えます。というのも手塚治虫がいなければ上記の藤子不二雄をはじめ多くのフォロワーは多まれず、そして彼らフォロワーが作った名作も存在しえないからです。
 主だったフォロワーとしては、恐らく一番心酔し切って信仰していたのは藤子不二雄でしょうが、このほかにも劇画で異なる分野に進んだとはいえ、さいとうたかをも手塚漫画を見て漫画家を目指したと言われます。また松本零士や大友克洋氏らも完全な手塚フォロワーであり、アニメ界においても虫プロからガンダムの富野監督などが出ており、その影響度は総理大臣よりデカい気がします。

 手塚治虫が神様と呼ばれるのは、その優れた作品群もさることながら、多くの後進作家に影響を与え、育てていったことも大きいでしょう。このフォロワーの多さこそ漫画界への影響力の大きさともいえますが、手塚治虫に次ぐフォロワー数で言えば、やはり先日亡くなった鳥山明が上がってくるのではないかと思います。
 画風や作風に関しては、手塚治虫と違って鳥山明は継承したとみられる作家はあまり見られないものの、ドラゴンボールを見て漫画家を目指そうと思った人間の数は相当なものだと思われます。すでに一部の現役作家がそのようなことを話していますが、自分がブログを見ている絵師も、休み時間に書いたドラゴンボールの絵が誉められたことがすべての始まりだったと書かれてあり、改めて鳥山明の影響力の大きさを感じました。

 私を含め、自分くらいの世代なら恐らく手塚治虫よりも鳥山明の方がその存在感がでかいと思います。でもってもし自分が子供の頃に鳥山明に対面することがあったとしたら、恐らく本当に神と対面したような印象を覚えたであろうとも思います。こうした身近な神の存在というのは、やはり世の中にとって非常に重要なのだなと再確認した次第です。

2024年3月9日土曜日

うなぎ発電

 現在、世界中でクリーンエネルギーによる従来型エネルギーの代替が検討、進められていますが、日本では欧米諸国に比べあまり進んでいません。背景としてはこの手のクリーンエネルギーの代表格である風力発電で、安定的に風が得られる場所が少なく、立地的に弱いという弱点があるためです。
 まぁ何気に、風力発電機に使うベアリングで日系ベアリングメーカーは強いっていう皮肉はあるのですが。

 なら日本の立地的に何が強いかというと地熱発電を挙げる人がいますが、実際にこれをやろうとなると高い投資が必要で、なおかつ実際に安定的且つ大容量のエネルギーが得られるかというと確証はありません。またその開発過程、具体的には地中を掘る過程で地下水をはじめ環境にダメージを与える可能性もあり、今後の研究次第とはいえ短期的にはあまり期待するべきものではないと私は見ています。

 ならこのほかに日本は画期的なクリーンエネルギーはないのか。潮汐発電とかどんな感じなどといろいろ思案を5秒ほど巡らしたところ不意に、「そうだ、日本にはうなぎがあるじゃないか!」と閃きました。


 うなぎ、といっても一部の種類だけですが電気うなぎは自らの体内器官を使って発電することができます。このうなぎに発電させることで電力を賄えばめっちゃエコやんと思い調べてみたところ、上の記事にて一般財団法人エネルギー総合工学研究所がすでに検証していることがわかりました。
 それによると、うなぎの発電は電圧は最高800Vと非常に高いものの、発電時間は1000分の1秒と短いそうです。1軒の家庭での電力を賄う場合、仮に発電し続けられるのならば16匹のうなぎが1時間発電し続けられば賄えるですが、発電時間が1000分の1秒の場合だと、5760万匹のうなぎが必要になるそうです。なので、さすがにうなぎでまともに発電することは不可能という結論となっています。

 ただ仮にうなぎを大量に養殖できるのなら、エネルギー問題と食糧問題を同時に解決できる可能性もあるってことです。そう考えるなら、日本はもっとうなぎに力を注ぐべきなのではないかと週末にもかかわらず妙な妄想を広げていました。っていうか、5760万匹のうなぎが一堂に会す場面とか見てみたい(´・ω・)
 あと「うなぎ注意」の看板のお店にも行ってみたい(´・ω・)

2024年3月8日金曜日

鳥山明の逝去と平成の終わり

 記事リンクを引用するまでもなく、本日「ドラゴンボール」の作者である鳥山明が亡くなっていたことが報じられました。彼の功績は言うに及びませんが、結末の見えない連載中にあのドラゴンボールをリアルタイムで視聴できた自分は本当に幸福だと思えるだけに、今回の逝去はどうしても早すぎると思えてしまいます。さすがに水木しげるの時ほどのショックは覚えませんでしたが、それでも近年の著名人の逝去報道の中でも特に強い衝撃を感じた報道でした。

 恐らく漫画界への影響度で言えば、鳥山明はオリジネーターともいうべき手塚治虫に匹敵する立場ではないかと思います。ほかに伍す人となれば藤子不二雄くらいですが、鳥山明の場合は欧米でも非常に高い人気を得ているだけに、世界全体への影響力で見た場合は間違いなく歴代トップになってくるでしょう。それだけに中国でも今回の逝去は大きく報じられ、その死を惜しむ声は絶えず、まさか政府広報官の毛寧まで言及するとは思いませんでした。

 漫画ばかりではなく、ゲーム業界への影響度も言うに及びません。ドラクエのキャラデザでおなじみですが、明らかにドラクエの前後でゲームキャラクターの造形は変化しています。それまでの魔物とくればおどろおどろしいのしかなかったのに対し、ドラクエ以降はかわいらしさやユーモアを持ったキャラクターが生まれ、後進への影響度なら鳥山明と、ストリートファイターの安田朗からなる「ダブルアキラ」が最も強いように見えます。

 このほかには鳥山明については他の方も書いているようなことしか書けないので特に言及しませんが、今回の逝去で一番感じたこととして、自分の中で初めて平成が終わった気がしました。

 平成は上皇もまだご存命とあり、元号が令和となった現在においても何となく地続きというか時代の区切り感を覚えてきませんでした。一応、令和となってすぐにコロナが流行しましたが、これは「令和の始まり」であって平成の終わりを感じるイベントではありませんでした。
 それが今回の鳥山明の逝去で、あの平成期、特に自分が小学生時代において最も熱狂したコンテンツはドラクエ、ドラゴンボール、ガンダムの3つであり、このうち二つを担っていた鳥山明が亡くなったことで、平成という時代はもう帰ってこないということを強く意識させられ、あの時代が終わったとなんか踏ん切りがついた気がします。時代の終わりを象徴する上でも、やはりドラゴンボールは偉大だったと感じさせられます。

2024年3月7日木曜日

中学生による美人局事件報道について

東日本大震災の危機に駆けつけた巨大ポンプ車「大キリン」は中国企業の無償提供…処理水海洋放出に当時の担当者は「お互いに大切な国家」(福島中央テレビ)

 上の記事はかつて自分もJBpressで記事にしたことのある、福島原発事故において巨大ポンプ車を無償で提供された三一重工のエピソードを報じたものです。当時の記事にも書いていますがこのエピソードは日本人なら誰もが覚えておくべきだし、あの緊急事態にこれだけの機材を無償で提供してくれたことに対して感謝を絶やしてはならないと思えるだけに、こうして折に触れ当時を振り返る記事が出てくるのは本当に大事だと思います。
 ただヤフコメで「こんなことがあったなんて知らなかった」というコメントを見るたびに、「その感動は前に俺が書いた記事を読んで覚えてほしかった(´;ω;`)ウッ…」などという邪な気持ちを覚えざるを得ません。


 それで話は本題ですが、結論から言うと上のニュースに関しては正直驚いたというか非常に呆れた気持ちを覚えました。
 ニュース内容は上のまとめ記事にもありますが、なんでも中学生三人組が大学生に美人局を行い、動転したのかその大学生はその場から逃げる際にビルから転落して亡くなったことで警察が動き、この三人がそのまま検挙されたとのことです。逮捕されたうちの一人は美人局を組織的に行っていたことや、大学生が飛び降りに至った経緯について話しているとされ、事件状況と、嘘をつくにしても美人局って単語はまず出てこないだろうということから、この供述が事件内容と一致するのではないかとみています。

 何に驚いたかって言うまでもないですが中学生が美人局という、やや複雑な詐欺行為を行っていたという事実です。先日の小学生の90万円搾取という最近の小中学生は進んでるななどと皮肉めいたことを覚えるどころか、一体何故こういう犯罪行動をこんな小さなうちから行えるんだという点が理解できません。
 自分が中学生だった頃なんて、プレイステーションの「逆襲のシャア」を買ってきて、同じシステムの前作「Ζガンダム」に比べて面白くなくてなんやねんとか言ってたのに……。っていうかあのゲーム、1年戦争の機体と第2次アクシズ戦争の機体を一緒に並べるってのは無理があるだろう。

 話を戻すと、犯罪の低年齢化とか少年犯罪の増加などというトピックについてはこの事件ではあまり感じない、というか大人ですらカッとなって人殺したりするのだから子供でも傷害致死とか十分起こりうるだろうし、窃盗に関しても欲望に抗えないのは大人も子供も一緒と思っているので、近年になって子供が急に悪くなったとかは思いません。
 ただ今回の事件で言うと、比較的複雑な犯罪手口を常習的に行っている中学生がいたという点で、色々感じるところはあります。それこそヤクザの黒幕がいて彼らが中学生にやらせていたとかならまだ救いは感じますが、もしも今回の中学生らが自ら主導していたとしたらいったいどこからそんな知識を得たのか、またそこまでして金が欲しいのかなどといった点を本気で聞いてみたいです。

 前述の通り、子供がカッとなって他人を傷つけたりするのは日常茶飯事だと思いますが、他人をだます行為をこの年齢で呵責なく行えるという点には、すごい違和感というか不気味さを感じます。この点に関してもサイコパスがどうとかこうとか語るつもりはないものの、この年齢にしてこれほどの行為に対し抵抗感を覚えず、何人も騙すというのにはいったいどういう思考だという疑念を感じます。

 率直に言って、こんな子供が大人になったらどうなるのかという点で不安を感じます。極論を言えば今のうちに殺した方がいいのではないかという考えもなくはなく、そう思う大人もいるのだということをこの事件の犯人らはしっかり自覚した上で、まともな大人になってくれという気持ちを持っています。

2024年3月6日水曜日

また毎日がクソ記事出した

 例の小学生の90万円搾取事件の報道を見ていて、これに出てくる名古屋港水族館のメダルが欲しくなってきました。価値上がりそうだし。

東証4万円超え 「好景気の実感ない」「投資に興味」「一切しない」(毎日新聞)

 最近あまり目につくこともめっきり減っていましたが、久々に書いた人間、通した人間の正気を疑う毎日のクソ記事を見つけたのでここに紹介します。記事内容を一読した上でこの後をお読みください。

 この記事の何がクソなのかというと、市井の景況感を問う記事でありながら、インタビュー対象がどれも景気を実感する立場にないということです。具体的には、

・23歳チラシ配りの人
・20歳女子学生
・20歳男子学生
・77歳投資詐欺被害女性

 敢えて緩めに見れば一番上の23歳の方はぎりぎり入れてもいいかなとは思いますが、ほかのどの人物もフルタイムで就業しているわけではなく、景気はどうかと聞かれてもわかるわけがない立場です。むしろ何故現役世代である30代や40代に話を聞かなかったのか、また学生に対してはせめてアルバイト代などに変化があったのかどうか位は聞かなかったのかと、一見して疑問に感じる記事内容でした。
 敢えて穿った見方で言えば、実際は30代や40代にも話を聞いたり、アルバイト代に関しても聞いていたのではないかと思う節があります。ただその際の回答が「実感できない」というバイアスに応えたものではなかったので、敢えて載せなかったのではないかと疑っています。

 どちらにしろこの内容で記事を通して出稿する辺り、毎日にはまともな編集者がいないってことだけはよくわかります。景況感ではなく株価上昇に絡めた投資話にするにしても、実際に投資をやっている人や証券関連の人物に話を聞かなければ全く意味をなさないでしょう。記事書いた人間も書いた人間ですが、掲載を決めた編集の人間は一体何をしているのか。自分がこの記事を出されたら、「てめぇふざけてんのか?」は必ず言うし、物投げる可能性もあるでしょう。それくらいふざけ切った記事にしか私には見えません。

 ちなみにこの手の景気がいいのに「実際はそんなに景気良くない!」的に無駄な主張する記事でよく多いのは、「倒産件数が増えている」というトピックです。ただこれ知ってる人には早いですが、企業の倒産件数は世界的にも実は好景気の時期の方が不景気の時より多いということが多くのデータから傾向として得られています。
 よく考えれば当たり前ですが、好景気の中であろうと陳腐化した技術やビジネスは淘汰されていくし、また好景気に乗っかろうと起業する人も増えるため、好景気シーズンの方が倒産は基本多くなります。少なくとも、好景気に入る直前よりは確実に積み増されるでしょう。

 まぁ今回の毎日の記事は、こんなクソみたいな内容でしか不景気感を煽れないあたり、日本は相当好景気なんだなっていうことはまだわかります。もっとも好景気といってもさっきも触れたように業界によっては斜陽となっているところもあるので、万人が好景気の恩恵にあずかれるというわけではなく、どの業界が波に乗ってて、どの業界が波に飲まれているのかをきちんと分析した記事ほど経済記事としては価値を持つでしょう。

2024年3月5日火曜日

中国経済を救う一発逆転の秘策?

平成史考察~名古屋中学生5000万円恐喝事件(2000年)

 なんか上の昔の記事のPV数が上がってきているのですが、例の小学生の90万円搾取事件の影響かなと推測しています。にしてもこのころの自分の記事は妙に馴れ馴れしく感じる(;´・ω・)

 話は本題ですが本日より中国では日本の国会に当たる全人代こと全国人民代表大会が開かれています。景気縮小が懸念される中とあってこれまでにないほど今年は注目されているのですが、毎年恒例の大会後の首相記者会見は今年はやらないということがすでに発表されており、なんか中国はどんどん閉ざされていくなという印象を覚えます。
 なお首相が記者会見に応じるには毎年この時だけで、2011年の時は当時の温家宝氏が自ら「ここに日系メディアはいるか?」と語りかけ、起きたばかりの東日本大震災についてお悔やみを述べたことを今でもよく覚えています。政治パフォーマンスだということには間違いないものの、こうした一言が国と国との関係で非常に重要だと日々思います。

 話し戻すと、今年の全人代の最大のトピックはやはり景気対策で、すでに一部報道ではかつての家電買替政策のような消費刺激策を用意しているとされます。もちろんこうした消費刺激策も否定するわけじゃないのですが、現在の中国で何が一番求められているかと言ったら言うまでもなく不良債権処理であり、仮に不良債権対策が今回何も打ち出されなかった場合、中国の景気はこのまま長く落ち込み続けると断言します。
 不良債権処理をせずに消費刺激策を採るということは、かつての日本と同じく、傷口が開いたままの患者に輸血し続けるようなもので、言うまでもなく傷口をふさぐのがファーストアプローチとして求められます。

 しかしこれは言うは易し行うは難しで、仮に不良債権処理を実行しようものなら多くの企業の倒産と大量の失業者を招くことは確実で、わかってはいてもなかなか踏み出せないという気持ちもわからなくはありません。しかし不良債権対策を行わなければ現在の不況が日本みたく10年くらい続くこととなるのに対し、真面目に不良債権処理を行うならば、私の予測では2~3年のダウントレンドで切り抜けられるのではないかと思います。要するに、これから中国経済を正常化させるためには最低でも2~3年を捨てる覚悟がなければならず、その覚悟があるかないかが求められているのだと考えています。

 ただあくまで私個人の勝手な妄想に過ぎませんが、誰も苦しまずに今の中国経済を一発で救う秘策がないわけではありません。勿体ぶらずにそれを明かすと、土地の私有を認めることでこの苦境を一気に打開できる可能性があるのではないかとみています。

 中国は土地に関して、地主は悪い奴だという地主悪説に基づいてできた国だけあってすべて国のものとなっています。そのため個人や企業が土地取引で売買しているのは期限付きの土地使用権、日本的には借地権に過ぎず、土地自体の所有権は依然として中国という国家が保有し続けています。
 この中国における土地の帰属システムですが、現実的には日本などのほかの一般諸国とほぼ変わらない状態となっており、使用期限が到来しても更新料を支払えばそのまま使用し続けることができ、また契約期間中に開発などで立ち退きを迫られる場合は問答無用に取り上げられるのではなく、きちんと立退代も支払われ、交渉を経て双方が合意する前提で地上げが行われています。

 なお政府により地上げ時の補償金額は通常の売買金額より高いため、地上げ対象になると普通の中国人は喜びます。ただ欲を突っ張って立退き代を要求し続けた場合、政府が逆切れして「じゃあてめーからは買い取らねぇよ!」とばかりに、その土地だけ収容しないというケースも中国あるあるです。

 話を戻しますが、現実的には日本などと同じように普通に土地取引も行われていますが、それでも土地所有権だけは中国政府が持ち続けているのが今の状況です。そのため中国で資産、特に住宅や商業物件などを保有したとしても、「いつか土地所有権を盾に政府に無理やり奪われるのでは……」という懸念を持つ富裕層は多く、だからこそ土地の私有を認めてくれる日本や米国で資産として土地を持とうとする中国人が多いというわけです。いうなれば、土地公有制により土地の所有や取引に一定の懸念が持たれているということです。

 そこで今回の自分の秘策ですが、この土地公有制を私有制に切り替える、つまり一般中国国民が土地所有権も購入できるようにして私有を認めるということが、今の経済状況を打破する有効な手段となりうると考えています。
 私有を認めることでこれまで中国国内での財産形成に不安を抱いていた富裕層の購入意欲を刺激し、間違いなく中国の土地やその上物となる住宅価格は上昇するでしょう。またすでにその土地の使用権の購入者に対しては、割増料金を支払うことで借地権のみならず所有権が追加で得られるような制度にすることで、中国政府、特に地方政府はすでに売却した土地をもう一度売ることができます。未売却の土地に関しても、少なくとも現在の市場価格より高い価格で売却できることは確実です。

 何度も言うように、現実としてすでに中国は資本主義国と同じように土地が「使用権」という名目で一般的に売買されています。これをただ、「所有権」という言葉に変え、使用期限ごとの更新料聴衆をあきらめることによって、今の中国の不況、特に不動産市場の価格下落を一気に挽回するどころか押し上げ、すでに使用権を売却した土地をもう一度売ることで政府歳入も潤うという、奇跡の逆転を生む政策となりうるのではないかというわけです。
 もっとも言うまでもなく、この私有を認めるという政策は1度きりしか使えない切札的政策です。ただ
今この時をおいて使わないのかと思うくらい自分にとってはおあつらえ向きな時期に見えるのと、今後何百年も土地公有制を中国は続けるつもりなのかと暗に問いたいです。ただ名目を言い換えるだけで誰も損せず経済も救えるのなら、大胆な政策転換があっていいじゃないかと私は思うのですが、果たして賛同者は出るのかというと今の中国からは恐らく出ないでしょう。あと10年くらい不況が続いたら、「もう認めるしかない……」的な状況になるかもしれませんが。

2024年3月3日日曜日

日本の勇者

 先日、「ナポレオン-覇道進撃」の最新刊にあたる26巻が販売されて発売即日に電子書籍で購入してすぐ読みました。前の巻ですでにナポレオンが指揮を執った最後の戦いであるワーテルローが終わっていたこともありこの巻が最終巻になるかと思っていたところ、セントヘレナ島に流されるところで終わっており、最終派は次の巻に持ち越されていました。
 実際、当初の予定ではここで最終回を迎える予定だったらしいですが、編集側よりもう半年連載を伸ばそうとの提案があったことから終わりが延びたと作者も語っています。その延びた関係で、ワーテルローの後に処刑されたナポレオン旗下の元帥であるミュラとネイの処刑にはそれぞれ1話ずつ使われるようになり、特に後者のネイの処刑はこの26巻におけるハイライトでもありました。

ミシェル・ネイ(Wikipedia)

 知ってる人には早いですがこのネイはナポレオンの元帥の中でも最も早く戦死したランヌと並んで屈指の人気を誇り、現代においてもパリ市内の彼の銅像を見に訪れる人は絶えないと言います。具体的にどんな人物だったかというと勇猛さで言えば並み居る元帥の中でもずぬけており、猪突猛進ともいうべき突破力と豪胆ぶりは大軍団での指揮には向いていなかったものの、中規模の舞台を率いた際の戦闘力はすさまじいものがありました。

 そんな彼の最大の見せ場はロシア遠征で、撤退の最中に殿を務めた際に本体との連絡がロシア軍に遮断され、孤立無援の状況に陥っています。この際にネイは、進軍先に待ち構えているロシア軍を避け、来た道を戻って大きく迂回し、氷河を乗り越えて本体への合流を図ります。言うは簡単ですが洗浄はマイナス何十度というロシアという土地で、また部隊も戦傷者が多くまともに戦える兵士や装備にすら事欠く有様でしたが、ネイは自らが小銃を取りながら何日間も不眠不休で指揮を執り、時には自分一人で大砲を打って敵軍を足止めしていたとさえ言われます。

 この超人的なネイの活躍に兵士も打たれ、絶望的な状況ながら最後まで統率を守り、結果的に率いていた部隊は8割がた戦死したものの、ナポレオンのいる本体への合流に成功しました。そしてこの時に生き残った兵らはその後も、「ネイのおかげで生きて帰ってこれた」と、彼の死後もそのロシア遠征における伝説を語り続けたと言われます。
 そんなネイですが前述の通り大軍団の指揮はひどく、ワーテルローの戦いでは前線総指揮官を任されたものの判断ミスを連発し、フランス軍の大きな敗因の一つとなっています。この敗戦後、復権した王党派によって捕らえられましたが、その際に身内の多い軍事法廷ではなく、逆に不利な貴族院での裁判を自ら望み、堂々と自らの正当性を語りましたが敵多く死刑判決が下されます。死刑の際もネイは目隠しを進められるも「俺が銃弾や砲弾を前に何年戦ってきたと思っているのだ」と拒否し、堂々と銃殺刑を受けたそうです。

 話を少し戻すと、ロシア遠征時にネイが生還した際にナポレオンは彼を「勇者の中の勇者だ!」と褒め称えたと言われます。この勇者という言葉ですが、日本だと基本的にドラクエをイメージする言葉となっているものの、仮にこのネイのような豪胆であり超人的な判断だと行動を起こせるような人物として当てはめるなら、日本にそのような勇者はいるのかとふと気になりました。色々考えあぐねた挙句、唯一ネイに近いと言えるのは、あの島津義弘しかいないという結論に至りました。

 島津義弘といえば「島津の退き口」でおなじみの戦国武将です。これは関ヶ原の合戦時、西軍の敗北がはっきりして東軍が残党を潰すための追撃態勢に入る中、それまで戦闘を行ってこなかった島津軍が味方が逃げている西側にではなく、敵軍の真ん前を通過して東側へと突っ込み、退却したというエピソードです。
 一見すると無茶苦茶ですが結果から言えばこれは非常に合理的な判断だったと言われます。というのも、すでに大阪方面へと向かう西口は撤退している他の味方軍で込み合い、これから逃げようにも後ろから東軍の追撃を受けることは必死でした。逆に東側は突破にさえ成功すれば伊勢街道に出て、東軍の追撃を振り切りやすい方角でありました。

 とはいえ、実際にこれをやるとなったら敵中突破をしなくてはなりません。またいくら合理的に正しいといっても、数百の兵隊で数万の敵軍が居並ぶ陣を突破しようなんて普通は決断できないところですが、島津義弘はこの道を決断し、見事突破に成功して脱出しています。もっとも犠牲は大きく、甥っ子をはじめ多くの島津兵が味方を逃がすために文字通りの死守にて敵軍を阻むための犠牲となっています。

 この島津義弘のエピソードなら、ネイに負けず劣らずの豪胆ぶり、そして勇猛ぶりが十分評価される、というよりこれ以外にネイに匹敵するようなエピソードは日本国内では見当たらず、そういう意味で「日本の勇者」と呼べるのは島津義弘かなという気がします。何も伝説の剣を扱えるだけが勇者ではなく、多くの敵兵にひるまず豪胆な決断をやってのける人物だって勇者って呼んでもいいじゃないかというのが、今日の話のオチです。

2024年3月2日土曜日

中国における外国人決済問題について

 六甲山で遭難して20日以上も飲まず食わずだったにもかかわらず、奇跡的に冬眠状態となって生還した人の動画には全く反応示さなかった癖に、松戸の伊勢丹跡地にできたキテミテ松戸にサイゼリヤが入居することとなったニュースには友人が秒で反応してきました。でもってわらそう跡地にできるマンションの分譲も残り1戸のラストワン賞になっているという情報も繰り出してくるなど、松戸の話に目がないです。


 話は本題ですが、上の記事にあるニュースは前々から自分も問題視していました。日本以上に、っていうか多分世界最先端レベルで中国はキャッシュレス化が進んでおり、実際自分も人民元の現金に触ることはほぼ全くありません。これは中国に住んでいる人間だったら特に問題ないのですが、観光客やビジネス客など一時滞在でやってくる外国人からしたらかなり厄介なもので、一応現金での取引に商店は必ず応じるよう言われてはいますが、実際には現金を持っていない店は珍しくなく、決済しようにも現金では取引できないというケースは少なくありません。

 なら中国で決済できるよう、あらかじめ決済用のアリペイやWeChatを入れておけばいいのかといえばそうでもないです。仮に中国現地で住んでいる友人や同僚がいれば、アプリを入れておけば彼らから人民元預金を振り込んでもらうことで使用することはできるものの、もしそういう振り込んでくれる人がいなければ現金をチャージすることができません。基本的にこれらの決済アプリは銀行口座に紐づけないと現金をチャージできないため、孤立無援の場合は事実上、決済アプリを旅行客は使用できないということとなります。

 自分の周りだとこれは、赴任(←「不妊」と何度も変換された。そんなに使用頻度高くないと思う単語なのに)直後の日本人駐在員がよく面倒な事態になっています。日本でもオレオレ詐欺の影響で口座を作るのが手間となっていますが、中国の場合だともっと面倒で、外国人が口座を作る際は勤務先などの証明も必要となり、うまくいけば即日でできますが、手続きでミスると何日もかかったりします。
 その間、赴任直後の駐在員は電子決済ができず、かといって現金もどの店も受け付けてくれないので、現地生活をスタートしようにも家具とかも買い揃えられないという困った状態になります。まぁ大体は同僚から人民元を借りて用立てますが。

 以上のような感じで、中国は人民元の持ち出しに敏感ですが、海外から来た人が人民元を使用するのも非常に難解な状態を作ってて、人知れず海外旅行客を自ら減らすような事態を招いています。この状況の単純な解決方法としては、これだけ世界中でAmazonのギフトカードみたくコードを入力させることで直接現金を振り込めるアリペイやWechat向けカードをコンビニで売るなどすれば大分解消されるとは思うのですが、何故か中国はこれをやりません。
 まぁ詐欺などが横行するであろうのも予想できますが。あと旅行客の場合、スマホはSIMカードをレンタルしない場合はWiFIじゃないとつながらないというのもあるので、この辺でも何らかの対策が必要となってきます。

 ただこの問題、見方を変えると今後電子決済が広がった場合には日本でも同じような事態が起こりうるという可能性があります。もしかしたらこの辺でクレジットカード会社が世界中どこでも使えるアプリとか、すでに一部で始まっている既存の電子決済アプリとの連動を今後広げていって解消するかもしれませんが、日本にとってもコロナ明け以降は観光客の影響はデカいので、こうした決済方法に対する対応などをいろいろ事前に対策しておくべきでしょう。

2024年2月29日木曜日

ビッグサプライズな大谷さん

 今日行われた政治倫理審査会こと政倫審では、現役の首相としては恐らく初となる岸田総理自身が出席し、かねてから取りざたされている自民党派閥の裏金問題について質問に回答しました。色々意見はあるでしょうが、政倫審を公開するか否か、また出席を拒んでいた安倍派議員らに対し岸田総理が自ら出席し、公開すると表明したことにより、会議形態はもとより出席を拒んでいた議員らも出ざるを得なくなり、スムーズに事が運ぶようになった点は評価できると私は思っています。

 といった政治トピックもあった今日でしたが、そんなことよりメジャーリーグの大谷選手です。すでに報じられていますが、結婚していたことを明らかにしました。

 正直言って岸田総理の政倫審出席なんてどうでもよくなるようなビッグニュースで、全然そういう噂も出ていなかっただけに驚くとともに、変な女に騙されたりしないかいろいろ心配していたのもあって非常にうれしいニュースです。率直に言えば、皇室関係者の結婚のニュースなんかよりずっとうれしく思うし、これほど多くの日本人に祝福される結婚というのは近年ないでしょう。同じサプライズだった羽生弓弦氏のケースはその後もああなったというのもありますが、なんか「絶対に触れるな」的な感じがしてここまで盛り上がらなかったし。

 真面目に今の日本にとって大谷選手は国民統合の象徴のような存在であるだけに、変なスキャンダルとか出てほしくないし、また岩手県民にはサイヤ人の遺伝子でも混ざってんのかと思うくらいの恵まれた運動能力を後世に伝える意味でも大谷選手の結婚は意義深く感じます。今シーズンは打者専念ということもあってさらなる記録の達成も期待されるだけに、公私ともに恵まれた1年となるよう陰ながら祈っています。

2024年2月27日火曜日

中国でnoteのアクセスが禁止に

前評判では絶賛の嵐、でも市場で売れなかったトヨタ・iQ(前編)(後編)(ロボティア)

 というわけでまた自分の書いたプロジェクトE(nd)の記事です。書いたの1月で内容をかなり忘れたころにアップされたのでそんな思い入れはないですが、なんか午前だけでPV数は7000行ったと連絡ありました。個人的にはiQのイメージを持たせるためにNボックスなどの全長を細かく書いたのが良かったかなと考えています。

 さて話は本題ですが、直近の日本のブログサービスとしては最も勢いがあると思うnoteが春節の前後から、中国でアクセスできなくなりました。ほかのブログサービスの多くもアクセス禁止となっているので今更感はあるのですが、FC2とかなんかは最近アクセスできるようになってたりしていただけに、何故ここでnoteを禁止するのかがいまいちよくわからない処理に感じます。
 何気に知り合いもこのnoteに、っていうか自分が進めてnoteで記事を書き始めていただけに、自分のせいじゃないけど若干申し訳なさを感じています。

 この手の中国のインターネット規制を自分は自宅でVPNを使うようになってからはあまり意識しなくなり、Yahooのトップページは開くけど検索はできないというのもMSNを駆使することで会社ではどうにかなってしまっているので、この2、3年くらいは本当に気にならなくなっていました。それが今回はnoteで、普通に仕事中とかでもたまに検索にヒットして開くこともあるブログサービスなだけに、否が応でも気になってしまいます。

 なおVPNに関しては年々速度が上がってきており、かつてはどう頑張っても200kbpsが限度だったのに、最近は時間帯によりますが2Mbpsもたたき出すので、ネットに関する快適性は地味に上がっています。ただネット認証を使うサービスなんかはVPNでもどうにもならないケースが多くこの点では不便を感じますが、早く中国も先進国並みにオールフリーなインターネット社会を実現できればいいねと上から目線で思ったりします。
 端的に言って、こうしていろいろ情報を規制して批判を押さえつけるというのはそれだけ政府が自己の政権基盤に自信を持っていない現れでしょう。台湾が議会制民主主義を確立しているのと比較するにつけ、この点で大陸の中国はいったい何年遅れているんだという風に思えます。

2024年2月26日月曜日

商品陳列で疑問を覚えるヨドバシカメラ、見直してきたビックカメラ


 最近よく手が痛くなるのでハンディマッサージャーを購入。上の写真は左手に使ってる時の写真ですが、何となくロックマンになった気分がします。


 それで最近本題ですが、上のまとめ記事ではヨドバシカメラがなんか妙な商品を売っていることが取り上げられていますが、ちょっと自分も最近のヨドバシカメラについては思うことが多いです。具体的には、明らかに品質的におかしな商品を何食わぬ顔で陳列棚に置いているという点です。

 私がこのようにヨドバシカメラに疑問を持ったのは数年前でした。その時に購入したのはバッファローの無線マウスと革張りのマウスパッドでしたが、前者は過去の記事でも触れていますが、無操作が続くとスリープに入り、そこから再び操作するとスリープは切れるものの、何故かマウス操作に対する反応速度が勝手にデフォルトに戻り、カーソルスピードが物凄い変わってしまうという特段の不具合を抱えていました。明らかに普段使いに支障をきたす謎な仕様であり、これ以降はバッファロー製品の品質を疑うようになって何一つ買っていません。
 もう一つの皮張りのマウスパッドはマウスを載せて動かしたところ、マウスパッドごとそのまま動き出すというマウスパッドの機能を何一つ果たさないマウスパッドでした。完全な欠陥商品であり、いったいどうしてこんなものを売ろうと思ったのか、そしてそれを仕入れる業者がいるのかと疑問に感じました。

 どちらもヨドバシカメラで購入したものですが、ヨドバシ側は商品を仕入れる際にこれほどの欠陥商品を認識していたのか。仮に認識していないとしたら、陳列する商品に対して何も確認していないのかとこちらでもまた疑問に感じ、それから徐々に疑うようになりました。

 とはいえ商品陳列数は多いし自転車もプラモも見られることから日本に行った際には立ち寄るのですが、前回立ち寄った際にいろいろ商品を探していて、再び疑問に思う点が出てきました。商品陳列数は多いのですがどれもこれもこれはと思う商品が見当たらず、なんか「何でもあるが欲しいものだけがない」と言われたかつてのダイエーを少し思い出しました。
 また商品陳列数は多いものの似たような商品ばかりで、商品性能で見た場合の幅が異常に狭く、探すのが手間なのに探してもいい具合の商品が見つからないという感覚も覚えました。またその陳列の仕方も、なんか探しづらいというかごちゃごちゃな感じしたし。

 などといろいろ不満を感じつつも夕方に品川で会う予定だった友人らとの約束時間までまだあったことから、その足でビックカメラにもよったところ、こちらは店舗規模の差もあるとはいえ商品陳列数は少なく、小ざっぱりした感じがしました。でもって少ない商品ながら機能や用途ごとにきちんと分かれた商品がおかれてあり、探しやすいし比較もしやすく、何となくこれまでビックカメラのCMソングが好きじゃなくてあんまり寄ってこなかったけど、悪くないじゃんと見直すに至りました。
 特にタブレットPCの新調を考えていたので、タブレットPCコーナーでいろいろサイズなどの種類がしっかり分けられてあるのは非常に助かりました。もっとも散々検討した結果、結局買ったのは不織布貼りのマウスパッドだったけど。お金がかからなくて集めてるだけで楽しいからマウスパッドはついつい買ってしまう(´・ω・)

 言いたいことを端的に述べると、最近のヨドバシカメラは小売店として地味に重要な、いい商品を選別した上で陳列するという機能が欠けてきているような気がします。はっきり言って無駄なくらいに陳列する商品種類を増やしており、中にはクレームを出されても仕方のないような明らかな欠陥商品すらも紛れ込ませており、店側も消費者側も得しない事態を自ら招いているように見えます。
 逆にその点でビックカメラはよく販売する商品を精選しているように見え、今後秋葉原行ってみ淀橋にはいかず、ビックカメラで購入していくつもりです。まぁノートパソコンに関しては、近くのエディオンがやたら高性能なのをえらい安値で売ってくれるのであそこで買うのですが。

2024年2月25日日曜日

外国人投資家比率が高いという懸念について

 このところ絶好調で史上最高値も更新した日本の株価ですが、関連ニュースの反応を見ると外国人の持分比率が30%を超えるなど上昇していることについて、懸念を示す人が多いです。で以ってその手の人たちは政権批判もあるのでしょうが、

「ちょっと株価が落ち込み始めたら外人はすぐ手を引く」
「裏切るような連中に持ち上げられただけの株価」
「最高値といっても全然価値がない」

 などと、外国人投資家比率の上昇が乱高下を引き起こす懸念要因として否定的に語る内容をこのところよく見ます。ただこの手の主張に関して敢えて言わせてもらうと、非常に差別的な主張であり見解であるように見えます。一体何が差別的なのかというと、まるで日本人投資家が市場を読めないかのような前提で語っているという点です。

 結論から言うと、市場が落ち込んだり不安要素が出てきた場合、外国人投資家に限らず日本人投資家だって株を手放すに決まっています。下げ相場で株価を買い支えようとする日本人投資家がいるかと言ったらいるわけなんてありません。もしそんな輩がいるとしたら愛国心とかどうこう以前に、投資家として明らかに終わってるでしょう。
 またファンドなどの機関投資家に至っては顧客から預かった資金で運用しなければならず、クライアントファーストで利益を出すことが何より大事です。にもかかわらず変な愛国心とやらで日本株が下がった際に顧客の金で買い支えようものなら、いろんな面で問題が大きいでしょう。むしろ顧客の資産を保持しなくちゃいけないんだから、速攻で売り抜けるファンドの方が倫理的に正しい気がします。

 そうした観点から、落ちるときには日本人だって売り逃げるんだし、外国人投資家が今の日本株式市場で増えているということについて、特に問題視していません。意図的に日本の株価を貶めようとする輩もいるかもしれないという人もいるでしょうが、その場合起こるのは自爆営業もいいところで、そんな市場主義に反したおかしな行動取る奴なんてどうあがいたって多数派になるわけないんだし、ほっといてあげなよと言ってあげたいです。
 むしろ重要なのは、日本人であろうと外国人であろうと投資家に対し、今後も価格が上昇するという期待を抱かせるような政策と環境を用意し続けるということ、あと予測が困難になるような不安要素を作らないということが、株式市場において求められます。また外国人比率が増えているということは、それだけ外国人の目から見ても日本市場が魅力的と思われているのだから、それ自体はなんも悪いことなんてあるわけありません。

 そういう意味では、外国人比率の上昇に懸念を示す人はその時点でパーな人だと私は思っています。根拠なく勝手に不安を覚えてそれを周りにも煽ろうとする辺り、普段から周りによくない事吹き込んでる人なんだろうと勝手に想像しては無視しています。

墓場に現れる男

 セミの鳴き声が喧しい夏の夜、その日私は友人に誘われて、近くの墓場へと肝試しに行きました。誘ってきたくせに怖がる友人を引っ張りながら墓場の奥へと進むと、ある場所から、一種独特な空気のようなものを感じるようになってきました。

 このままいくと何かが起こる。そのような直感を感じた私は一瞬帰ろうとしたものの、そばにいる友人に弱気を見せまいと、かえって強気なふりをして一歩前に進みました。その瞬間、私の近くにあった墓石の後ろから突然、小太りの男がぬっと現れてきたのです。
 その男はぼろぼろな上着を着ており、私たちを見つけるとにたにた笑いながら近寄ってきて、こう口にしました。






























「ワイルドだろぉ」


 また仕事中、何故か以上の無駄なショートストーリーを思いついたので備忘録代わりに書くことにしました。いったい何故こんなショートストーリーを思いついたのか、真面目に仕事してんのかといろいろ疑いたくなりますが、少なくともいえることとしては私の中で杉ちゃんのマイブームはまだ続いているということでしょう。
 ちなみに興が乗って調べて、「我很狂野」というのが「ワイルドだろぉ」の中国語訳になるということがわかりました。非常に応用が利くというか、仕事でミスったときとかおなか壊したときとかでもこれ言えば何となく場が持ちそうないい言葉だと思え、今度中国人相手にも「我很狂野」と使ってみようかと画策中です。

2024年2月22日木曜日

日経平均が過去最高値を更新

 日本経済にとって超久しぶりに明るいニュースというか、本日日経平均の終値がバブル以来、っていうか史上最高値をついに更新しました。かねてより日本の株価は上昇傾向を示しており、また好材料もそろってて下がる要素もなかったので時間の問題だとは見られていましたが、何となく「楽しみをすぐに取りやがって(´∀`*)モウ」みたいな感じに思ってた以上に早かったという印象があります。

 先日書いた記事、というより去年からずっと私は日本は今景気が絶好調だと書き続けていますが、いまだに「好景気が実感できない」と言っている日本人が多いことに内心呆れています。今日の最高値更新のヤフコメの記事でも「スタグフレーションになってる」などとしたり顔して書いてる人間もいましたが、物価上がって給料下がったというのなら、社会じゃなく自分自身のせいだということに早く気付くべきでしょう。
 その給与に関しても大手企業は軒並みベアアップに応じる姿勢を示しており、中小企業ではなかなか難しいかもしれませんが、周りが上がっていけば上げざるを得ないだろうし、また転職が盛んになるというか人材市場が今後活発化していくと思われ、そうなった場合は時間経過で確実に上昇が見込めるだけに割とこの辺も私は楽観視しています。

 もっとも、生活保護世帯や年金世帯に関しては金額の変動がほぼないだろうから、物価が上がった分は文字通りダメージになってくるでしょう。この点に関しては行政と相談するか、せっかくリモートワークも広がったのだから、自宅などで可能な範囲で対応できる仕事を見つけていくしかないでしょう。

 話を戻すと、いまだ好景気を実感できない日本人ははっきり言えば自分の給与しか見れない近視眼的な人間であるか、そもそも景況感がわからない不感症的な人間じゃないかと私は思います。日本に住んでない分際で言うのもアレだということは百も承知ですが、一昨年秋の段階で私は日本の景気は今後非常に拡大するだろうし、街中の人々の顔も非常に明るくなっていて好景気だと指摘していました。タイムラグを置いて日本に来たからかえってわかったのかもしれませんが、ずっと日本で生活していたらむしろわかるだろうというのが私の正直な気持ちであり、それがわからずただ自分の環境だけで日本は景気が悪いままと考えるのは、さすがにどうかという気持ちを覚えます。

 そのうえで、やはりデフレの時代を経験してきた身からすると相対的にインフレというのはいい環境だと思います。この辺は日本なんかよりずっとインフレの激しかった中国で暮らしてきてもそう感じましたし、何よりインフレだと社会の変化に対応できない旧態依然とした企業が淘汰されやすく、恐らく今後ブラック企業も、転職市場の活発化によって以前に比べ減っていくという期待感も持っています。

 敢えて今後の日本経済の不安点を述べるとしたら、万博の混乱と地方議員の暴走で政権能力のなさを露呈してきている維新の会などの変な野党が政権を取るくらいじゃないかと思います。自民党も派閥裏金問題をはじめ問題が多いですが、野党に比べればずっとマシです。
 その裏金問題も、一応完全無視というわけじゃなく、安倍派を一掃したいのが本音でしょうが岸田総理も森友・加計学園問題に比べればきちんと対応しようという姿勢は感じます。

 そのうえで、改めて考えると安倍元総理は本当にやりたい放題だった上、経済政策も頓珍漢もいいところだったと思います。こう言っては何ですが、いいタイミングで死んだと思いますが、わざわざ政党綱領まで変えて三期目なんかやらず二期目でしっかり引いていればもっと勝ち逃げできたのにとも思います。プーチンとかもそうだけど権力者というのは引き際が本当に肝心で、吉田茂とか岸信介なんかはその辺が非常にうまかったなと感じます。

2024年2月21日水曜日

中国側から見た倭寇

 この前デザインをリニューアルしたヤン坊とマー坊は「ヤクザのヤン坊、マッポのマー坊」で、二人はおいつ終われる関係にあると脳内設定しています。

倭寇(Wikipedia)

 それはさておき今日のお題ですが、この前ふと気になったことから中国語媒体で倭寇について調べてみました。なんで調べようと思ったのかというと、日本側の倭寇に対する見方や解釈で中国側と相違がないかという風に思ったのと、自分の経験からもしかしたら、中国側の方がこの手の解説が充実しているからじゃないかと思ったかからです。結果から言えば、自分の想定通りでした。

 まず日本側の見解、特に前期倭寇は日本人が主体であったのに対し後期倭寇は中国人(当時は明)が主体であったとする学説に関しては、中国側もほぼ全く同じ見解を持っているようです。後期倭寇に関して中国でも具体的な中国人指導者名を挙げ、日本人もいただろうが末端の構成員に過ぎないという風に解説していました。

 次に中国側の解説を見てなるほどと思った点を挙げると、日本人が主体であった前期倭寇に関して、その正体は海賊というよりも南朝方の残党だったのではという説明がありました。
 倭寇が活動した室町時代初期、日本は南北朝の動乱時代にあり、九州は特に南朝の勢力が強い地域でした。その南北朝時代は三代将軍の足利義満によって終止符が打たれますが、敗北して土地を取られたり、中央地域から逃れてきた残党らが海賊となり倭寇となった説を挙げていました。

 この説の真実味がある点として、足利義満が日明貿易を開始するにあたり、明側からの倭寇取り締まりの要請に応じた点が挙げられていました。義満にとってすれば明との貿易で得られる利益は非常に大きいうえに、倭寇を取り締まることは南朝の残党勢力掃討にもつながるだけに、一石二鳥だったからこそ明側の要請に快く応えのではという風に説明されていて、私としては非常に納得感のある説明に思えます。

 一方、この前期倭寇の段階でも中国人主体の倭寇団体が存在していたという風に中国側では説明しています。その勢力というのは明、正確にはその開祖の朱元璋と中国統一前に天下を争った張士誠の残党たちで、彼らも日本人らと組んで海賊行為を行っていたとしています。

 そんな前期倭寇ですが日明貿易の開始とともに幕府の取り締まり、恐らく名将と名高い今川貞世の九州統治が働くようになって一時消失したそうですが、義満が死んで四代目の義持の時代になると日明貿易が打ち切られ、それに伴い倭寇取り締まりもなくなって再び活動するようになったそうです。その後倭寇は後期倭寇へと変わっていくのですが、最終的には豊臣秀吉の九州平定が成ったことで治安が回復され、倭寇の拠点であった九州の島々でも取り締まりが行われて完全に消失したとされています。
 なお中国の歴史書では豊臣秀頼の朝鮮出兵も「倭寇」と表現していたそうですが、単純に当時の日本蔑視からくる言葉で、海賊としての倭寇を表しているわけではないと中国側でも解説されています。

 それでこの倭寇ですが、まぁ単純に食うに困って海賊行為をしていたのはわかるのですが、その実入りはどんなものなのかというのがちょっと前から気になっていました。この点について中国側の解説(百度百科)によると、中国と比べて当時の日本ではまだ工業が発達しておらず、衣類などの軽工業製品が異常に高値で売買されていたそうです。具体的には、恐らく銀本位での価値でしょうが、中国での売値に比べ日本での売値は十倍くらいも差があったそうで、だからこそ中国沿岸で強奪してでも日本に物を売りに行こうという海賊が現れたということになります。

 またこれは倭寇について、日本国内ではあまりその被害について触れられないという理由の裏付けにもなると思います。中国側での倭寇の被害は相当なもので、単純な経済的損失だけじゃなく鎮圧に向かった軍隊が逆襲にあって指揮官が何人も死んでたりするそうです。そうした被害の話は日本国内ではあまり聞かれないだけに、「倭寇を止めて」という明側が室町幕府に要請した話も私は子供の頃、いまいちピンときませんでした。
 倭寇からすると日本は強奪した品物の販売先にあたるため、盗難品を横流しすることはあっても襲うことはなかったのでしょう。むしろ襲うことに何のメリットもなく、また日本側からしたら正規の貿易で仕入れるよりも盗難品を安く手に入れられたであろうことから、倭寇取り締まりに対し抵抗する商人や勢力もいた可能性があります。

 このように考えると倭寇というのは、当時の経済貿易を見るうえでも非常に重要な指標足りうる気がします。また倭寇自体、私は日本人とか朝鮮人、中国人のどれであったかという議論はそもそも大きなトピックだとは思えず、現代のように国家意識がはっきりなかった時代なのだし、もっと単純に環東シナ海系住民として捉え、当時のこの地域における人や物の流動を調べる対象として研究すべきじゃないかと思います。

 しかし日本側において、ほぼ確実に倭寇の根拠地であったと推察される対馬や壱峻島はあまりこうした倭寇関連の研究に熱心ではない、というより博物館などを見る限りだとむしろ隠そうとする傾向すらあります。やはり海賊行為だから後ろめたさがあるのではないかと思いますが、当時のあの一帯がどうであったのかを調べるためにも、ありったけの夢をかき集めて研究を盛り上げてもらいたいです。
 もっともこれは対馬と壱峻島に限るわけじゃありません。色々な解説を読む限りだと、沖縄などの島々も倭寇がいたとされ、恐らく九州の沿岸地域においても倭寇の拠点があったと思われます。こうした地域でも探し物探しに行くように、地域の海賊史を調べてほしいです。

 以上のような後ろめたさからやや乗り気でない日本と比べると、被害記録も残している中国の方が倭寇に関して詳しく調べられる気がします。私自身も結構関心を持っているテーマなだけに、今後も何か中国語媒体で発見があったらどんどんここで書いていくつもりです。

2024年2月19日月曜日

今の日本の株価は高過ぎか?

 最近興味が薄れたこともあって日本経済に関する記事を一切書いていませんでしたが、ぶっちゃけ空前の株価上昇が続いており、トレーダーやファンドからすれば毎日パーティしても物足りないくらいの盛り上がりようじゃないかと思います。あのバブル期に記録した史上最高値にも迫っているのですが、その一方で現在の株価は高過ぎでは、実体経済を反映していないのではないかと警戒する声も見られます。
 結論から言えば、私は今の株価は適正、というよりはもっと上がっても別におかしくはないのではないかと楽観視しています。このように考える理由は主に以下の通りです。

・日本経済に不安要素がほとんどない
・半導体をはじめこれまでなかった外国から日本への投資が増えつつある
・デフレからの脱却が明確ともいえるインフレ傾向が続いている
・それでも諸外国と比べ物価が低く、上昇余地がある
・物価上昇余地があるので、日銀も量的緩和を維持し続けられる
・円安傾向が続いており、疎外する動きはない
・円安が過剰な領域に行きそうになっても、日銀としてはそれを抑える手段がたくさんある
・隣の中国からマジで日本へ投資が移ってきている

 ざっと言えばこんな感じです。敢えて言えば日系企業が海外で稼ぐ能力は確かに20年前と比べると弱まっているでしょうが、その一方でエレキを筆頭とする弱体化した産業はこの10年間の間にほとんど淘汰され、ある意味で失うものがもうほとんどない状態になっているように見えます。そうした見方から一番上の「日本経済に不安要素がない」という判断に至ったのですが、中国での売り上げが大きい日系企業からすれば中国の不景気を受けて打撃を受ける可能性はあるとも見ています。

 で、肝心となるのは最後の中国から投資が日本に移ってきている話ですが、これは周りでも実際よく聞きます。最近の日本の株価上昇を見て、早く日本株買っとけばよかったとか、中国株でやばいくらい損しているという話を周りからよく聞きます。日本とは逆に中国市場は好材料がなく、反対にこれから悪くなっていくという予想も高いだけに、日本に限らず今後中国の投資家はどんどんと海外の株や金融商品を買いに出ていくと思われます。まぁそしたらそしたで、中国政府は海外株購入に制限を書けるんだろうな。

 ちなみに中国では最近、年金に対する不安がこの1年で急激に拡大したように思えます。そもそも少子化もあって子供からの扶養に期待できないというのもありますが、先行きが懸念される経済を受け、急に政府の年金制度に対する信頼が揺らいできています。自分の周りでも、個人年金を購入しようと検討し、自分に相談してくる人がなんか増えてきました。
 ただ中国の場合年金に関してはまだ対応策はあるというか、定年年齢の引き上げ余地があります。現在男性は60歳で、女性は55歳または50歳となっており、日本並みに65歳に引き上げ、年金支給年齢を先延ばしにすることがまだ可能だから、こっちはそこまで心配しなくてもいいかなと勝手に考えています。

2024年2月17日土曜日

女性が恋愛物でカップリングにこだわる理由の仮説

 過ぎ去りし日はもう戻らないけど今日は春節最後の休日です。まぁ人とほとんど会わずにのんびり過ごしたから気力満点というか、いい感じに暇を覚えて仕事したいなという気分なので悪くはないですが。

 それで話は本題ですが、かねてから女性が恋愛物のドラマや漫画などで、恋人同士となる伽rかうたーの組み合わせ、いわゆるカップリングに異常なこだわりを見せるのが気になっていました。正直、この感覚は男の自分からしたら全く理解できず、一体何が楽しいのか、かねてからずっと不思議でした。
 唯一近いなと感じるものとして、ガンダムなどのロボット物の作品でどのパイロットにどんな機体を宛がうのか、この手の組み合わせをあれこれ考えるのは確かに楽しいです。スパロボとかギレンの野望なんかはまさにこの楽しみを反映するゲームといえるのですが、スパロボに関してはあれこれ悩んだ挙句、結局原作通りの機体を宛がうことが自分には多いです。カミーユの乗っていないゼータガンダムなんてゼータじゃないし(´・ω・)

 話は戻しますがこのかねてからの疑問に対し、BL大好きな中国人女性の同僚に思い切って聞いてみました。その同僚によると、カップリングについては自分が考えている通りに確かに大好きだそうで、以前には「前読んだBLでは戦闘機のメインとサブパイロットという組み合わせだった(´・ω・)」という話を聞いてもないのに説明してきました。
 このカップリングを女性が何故好むのかについて単刀直入に聞いてみたところ、「女性は恋愛劇をちょっと距離を置いたところから、観劇するように客観的にみているからでは?」という、ちょっと想定外の答えが返ってきました。でもって、この答えを聞いて自分の中でこれまでのいろんな要素が一気に直列つなぎにつながりました。

 結論から述べると、こと恋愛劇に対して男性は主観的にみるのに対し、女性は客観的にみる傾向が強いのではないかと思います。この違いによって、カップリングで盛り上がるか盛り上がらないかが湧かれるのではないかという仮説を立てました。

 この仮説のヒントとなったのは上記の同僚の証言と、セクシー恋愛漫画の「ToLoveる」の作者の矢吹氏が以前行ったコメントでした。その矢吹氏のコメントは何かというと、「漫画の中で主人公(リト)以外の男性キャラには女性からモテたり、ラッキースケベ的なシーンは作らない。何故なら主人公以外にそのような場面があると、読者は興ざめするから」といったコメントを、確か初代シリーズ単行本のコメントに書いていました。
 この矢吹氏の考えに沿うと、男性は恋愛漫画や小説において男性の主人公や主要キャラクターに自身を投影しているというか、自分がそのキャラクターの目線や立場に立って、それらキャラクターを自らの分身に見立てながら作品を消化していると解釈できます。だからこそ主人公以外の別の男性キャラクターが主要ヒロインとかと仲良くなり始める展開、具体的にはNTRな展開に対して強い拒否感を持つ男性もいるのではないかと思います。
 まぁ、NTRが好きな人も結構多いらしいけど……。

 それに対し女性は、作中のどのキャラクターにも自信を投影していない、没入感を持たずに内容を消化しているのではないかと思います。男性キャラクターはおろか女性キャラクターに対しても自身と同一化せず、さながらオペラを見ているような感じで男性、女性キャラクターの双方が紡ぐ関係性に対し視点を当てているのではないかと思います。前述の通り男性は恋愛劇を自分が作中の男性キャラになった気分でヒロインの女性キャラに恋心を持ちながら主観的に見るのに対し、女性はあくまで客観的に、男性キャラと女性キャラのイチャコラぶり、言い換えると両者の組み合わせや関係性に着目して恋愛を見て楽しんでいるのではないかというのが自分の見立てです。
 もっとも女性の場合、男性×男性の組み合わせの方が盛り上がってそうだけど。

 こうした考えを持つ理由は他にもあり、心理学において男性に比べ女性は共感性が強いということは割と多方面で指摘されています。男は物事を主観的に見るのに対し、女性は相手の立場や視点に立ってみることが多く、だから相手の痛みを考えないシリアルキラーは男性より女性の方が少ないとされています(漫画の「サタノファニ」によると)。

 また男性に関しても、恋愛漫画でも主人公が読者の立場に近いほど男性読者に贔屓にされる傾向があるような気がします。超金持ちな男性主人公と平凡な男性主人公では、やはり後者の方が作品として男性から支持されやすいように思え、かつての「電車男」を例にとると、いわゆるオタクな主人公だと自己同一化しやすいためオタク層により支持されたのではないかとも思えます。
 逆に女性だと、女性が指示する恋愛物で読者の立場に近い女性主人公(ヒロイン)はなんか少ない気がします。代表的なのはお姫様キャラで、そのほかもバリキャリなオフィスウーマンとか、偏見かもしれませんがなんか現実味の少ない女性キャラが多いような気がします。

 以上を踏まえて言うと、恋愛物に求める要素は男性と女性で真逆に近いほど異なっている可能性があります。男性は主観的に見るので、ヒロインはともかくとして男性キャラは身近であればあるほどよいのに対し、女性は客観的に見る、っていうかファンタジーを求めている可能性もあるので、ありえない組み合わせな男性キャラと女性キャラの方が支持されるのではないかと思います。いわゆる王子様と庶民、またはその逆とか。
 そのうえで、男性はキャラに自己を投影するので一つの作品にあまり多くのカップルを成立させると逆に嫌悪感や不信感を持たれる可能性がありますが、女性は逆にウェルカムで、どいつとどいつの組み合わせがベストなのかを意識させるうえで、男性キャラと女性キャラをどちらも複数登場させた方が受けがいいかもしれません。男性向けの場合は主要男性キャラ一人に対しヒロイン多数のハーレム的展開が王道だろうけど。

 以上勝手な仮説を展開しましたが、物事を主観的に見やすい男性と、客観的に見やすい女性という概念でカップリングの謎を自分なりに納得できるところまで解釈することができたと思っています。もちろんこれは大まかな傾向に過ぎず、客観的な男性もいれば主観的な女性もいるだろうし、恋愛物についても個人によって好みは変わるでしょうが、こと女性がカップリングでああも論争する背景理由についてはようやく理解できるようになりました。BLを好む理由についてはまだあまり理解できてませんが。