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2008年7月27日日曜日

月間投稿最高記録更新

 早くもこの記事で、先月に月間記録を抜いた投稿本数41本を今月は抜きます。先月は新聞メディアの連載記事などがあり内容的に密度が濃いものが多かったとはいえ、なんでどんどん投稿数が増えるのか我ながら不思議です。
 友人らも、「一体いつこんなにいろんな問題を勉強しているのか?」とこれまでに数人が私に尋ねてきています。この質問に回答すると、私が書いている記事の多かれ少なかれは、貯金に頼っているところが多いです。割と時間が合ったときにいろいろ調べていた情報をそのまま書いていることもあれば、それに最新の情報を乗っけるだけというのもあります。それに加え、昔にあれこれ勉強しているという下地ができているので、新たな問題が起こってもその問題に対する理解が早いというのもあると思います。

 しかしそれ以上に、単純に情報に対する嗅覚が人より少し優れているというのが一番大きいと考えています。というのも、今思い返すと小学生時代からどうも情報に対する感覚が、今思うと違っていたように思えるからです。単純な暗記力はもとより、情報を整理して公開するという技術と感覚はすでに子供の頃から一頭抜いていたように思えます。特に暗記力に関しては、情報を時系列的に組み立てられるのは今のところ私以外の人間でやっている方はまだ見たことがありません。

 あと友人からの質問にもう一つ多いもので、「よくそんなに書いていて、ネタが尽きないな」というのもありますが、これに関して言わせてもらうと、実は現状では全然書き足りていない状況です。本当はもっとあれこれ腰をすえて書きたい内容も多いのですが、早くしないと書いても意味のなくなるニュースのが多くて、そっちに忙殺されてしまって手が回っていない状況です。もし書けるんだったら、自由主義経済政策についてじっくり解説とかしたいのですが。

 最期に、最近の投稿記事の傾向を見てみると、程よい具合に話題が多方面に渡っていると思います。先月なんかはメディア考察の記事が多かった分、社会系の解説が多かったのですが今月は哲学関係も入っており、なかなかよくまとまっているでしょう。ほかに強いて言えば、自分にしか書けない記事が多いです。佐藤優氏やら田原総一朗氏の記事とか、特にそれが如実に出ているのは「グッドウィルなどの派遣マージン率」の記事の中で、各メディアで取り上げられたマージン率の数字を一挙に並び立てているのなんか、私の得意技が炸裂した記事だと思えます。

2008年7月26日土曜日

エリツィン政権期の北方領土交渉について

 この記事は取り扱い注意です。私自身この手の問題は素人ですし、結構ナイーブな問題点を多く抱えています。

 さて皆さんも知っての通り私は佐藤優氏の大ファンです。しかし、彼の著書の中で常に疑問に思っていた点がひとつあります。それが今回の題の、エリツィン時代の北方領土交渉についてです。
 佐藤氏はこの時期、90年代末の北方領土交渉は非常に日本にとって有利な状況にあり、北方領土の日本返還まで後少しで、エリツィン元大統領も返還に前向きであったとその著書の中で繰り返し述べています。しかし、私はまだ読んでいないのですが大統領を引退したエリツィン氏は自身の自伝の中で、
「北方領土は最初から返すつもりはなかった」
 と述べているそうです。

 これでは佐藤氏の説明と真逆です。おかしいと言えばおかしいのですが、この北方領土外交の内幕なぞ私には知る由もなく、また自伝の内容とはいえ、当時の政権に気を使ってエリツィン氏がその場限りの言葉を述べたという可能性もあります。まさに、事実は藪の中です。

 そうこうしていたら今日、おもしろいニュースが入ってきました。ネタ元は産経新聞からのようで、「エリツィン大統領は4島返還を約束していた」という記事です。この記事の内容によると、エリツィン大統領は自身の決断で側近が止めるのにも関わらず、日本側の代表、当時の橋本龍太郎元首相に返還を約束していたとあります。
 この発言をした記者はロシアから亡命した記者のようで、信用性は測りかねますが、なかなか面白い出所だと考えています。もしこの記者の話が事実だとすれば、逆転ホームラン張りに佐藤氏の主張が真実だという事になりますが、まだまだこの問題は明らかになっていない点もあるので、今後も推移を見守っていくつもりです。

中国とイスラム教

 本日、前回に記事を書いた「中国バス爆破事件」のニュースに続報が入りました。それによると、どうやらイスラム教テロリスト団体から犯行声明が発表され、以前に起こった上海バス炎上事件も、この団体が起こしたものだと発表されました。テロリストの声明によると、彼らは北京政府に対して再三オリンピックの中止を呼びかけたにもかかわらず応じないために事件を起こし、今後も事件を起こすと、主張しています。

 実は以前、北京に駐在して十年以上になる会社員の方からこんな話を聞いていました。
「中国はイスラム教と仲がいいんだ。だからテロなんて起こらない」
 この人の言う通り、確かに中国はイスラム教国家とは非常に仲がいいのは事実です。特にパキスタンとはインドという共通敵をお互いに抱えているため日ごろから仲が良く、去年十月に新華社が行ったアンケートによると、全体の28%がパキスタンを好きな国に挙げ、見事一位に輝いています(ちなみに二位はロシア、三位は日本。逆に嫌いな国は一位韓国、二位日本、三位インドネシア)。そのほかの中東諸国とも比較的関係は良く、確かに表面上はイスラム教となんら対立していないように見えます。
 
 しかし、ここではっきり言いますが現中国はイスラム教とは激しい対立関係にあります。その理由と言うのもウイグル族自治区の問題です。
 このウイグル族というのは中国国内の少数民族のひとつで、中国の北西部に「新疆ウイグル自治区」という地域に住んでお、チベット族同様に北京政府によって激しい弾圧を受けつつも、現在もなお抵抗運動を続けております。ただチベット族と違う点は、ダライ・ラマ氏のように国際的に知名度の高い指導者が目下のところいないため、チベット族ほどその弾圧のニュースが取り上げられていないように思えます。

 ここまで書けばわかると思いますが、このウイグル族の宗教はイスラム教です。そのためイスラム教徒のネットーワークを利用し、中国国内のあちこちで激しいテロ活動を行っていると聞いております。聞いていると書いたのは、このような抵抗運動やテロ活動に対して北京政府は徹底的に情報統制を行って報道させず、私自身も伝聞でしか事実を聞いていないからです。それでも、地域的にも宗教的にも、このようなテロが起こりやすい地域にあり、日本でのウイグル人活動家の話を聞いていると弾圧もテロ活動も事実だと考えております。

 以上の経緯を踏んで、案の定イスラム教徒が今回のテロ事件に関わっていたという事になります。もっとも前回の記事では遠慮して細かく書きませんでしたが、まだ確定というわけではないですが当初の私の予想通りです。
 国際政治と言うのは基本的には国が主人公ではありますが、宗教団体も大きなプレイヤーの一人であります。国と国との関係を見るだけでなくその国と宗教勢力の関係も見る事が、特に9.11いこうの現在においては重要になってきます。

2008年7月25日金曜日

孫正義氏の功績

 以前に後輩から、こんな風な事を言われました。

「花園さんって、パソコンとかネットに詳しいんですか?」
「まぁ人並み程度だけどね。それがどうしたの?」
「いや、ネットに詳しい人って、孫正義が嫌いな人が多いから、花園さんもそうじゃないかなって思って」

 この後輩の言っていることには一理あります。私の周りでもネットとかパソコンの扱いに慣れている人に限って、むやみやたらにソフトバンクを馬鹿にする人が多いような気がします。しかし一つだけ違っていることは、私自身は孫正義氏を高く評価していることです。好きでも嫌いでもないけど。

 孫正義の経歴はウィキペディアかなんかで見てもらえば分かると思いますが、かなり早い時期、具体的に言うと1980年の段階で現在のようなネットワーク社会の到来を予期していたようです。今の若い人にはピンと来ないかもしれませんが、バブル期には孫氏は旅行代理店HIS、人材派遣会社パソナとともにベンチャー三銃士と呼ばれる若く急成長を行った社長として持て囃されていました。

 私がこの孫氏を高く評価するのは、電電公社の民営化、つまり今のNTTになる際の彼の行動です。このNTTの民営化の際、他の会社による電話業界への新規参入も認められることになったのですがNTT側は当初、地中の電話線の使用はNTTのみにしか利用させないことを主張しました。つまり、電話業界に新規参入する会社は、新たに電話線を埋めて事業をやれと主張していたのですが、これに食いついたのは孫氏でした。
 孫氏は、「電話線は国民の税金を使って作られたものだ。なので新規参入する会社にも使う権利がある」と主張し、結果的には現在のように、どの会社も使う方針に決まりました。

 そしてインターネットの分野においても、キャンペーン期間中はいろいろ問題こそ起こしたものの、ADSL接続を行う「YAHOO BB」がもしなければ、間違いなく日本のネット業界は今より5年は遅れていたでしょう。これもまたNTTなのですが、NTTは次世代ブロードバンドインターネットを、モデムによるローカル接続に変わるものとして非常に中途半端だったISDN回線で推し進めようとしたのですが、これは当時にしても非常に遅い回線でした。そこへ孫氏がADSL回線という非常に高速の回線を赤字覚悟で配りまわり、これによって日本の高速インターネット環境は急激に整備されていきました。
 その分、NTTからは意趣返しとばかりに、当時としては世界的にも異様に導入の早かった、光ケーブルを導入され、ちょっとしょっぱい思いをしましたけど。

 もっともソフトバンクも顧客情報を流出したり、YAHOO BBを強引に配りまわりすぎてトラブルを起こしたりと、必ずしも真っ当な企業ではありません。しかし孫正義氏という人間を評価するなら、非常に大きな影響を日本に与えた人物として、その能力と実績を私は高く評価します。

パワプロで表すと……


 今日こんなサイトを見つけましたので、ちょっと紹介しておきます。

「実況パワフルプロ野球 プロ野球人生メーカー」(http://www.konami.jp/pawa/15/sp/blm/index.php

 このサイトでは出身地と自分の名前を入力するだけで、その人のパワプロのパラメータを出してくれるサイトです。早速私もやってみた結果が右上の結果です。

 自分で言うのもなんですが、割と実体に近い結果になったと思います。というのも以前に友人らとパワプロの能力値でお互いに批評し合った結果、今回の結果同様に私は「守備力」では最強でした。その理由というのも、カバーしている話題が最も広いという理由からでした。そしてそのほかにも無駄なところに能力を使って大事な場面で使っていないという意味で、「チャンス」には弱かったのもこの結果通りです。そんなんだから安定度ももちろん低いし、その代わりにどこでも動けることから「サブポジ」は○でした。
 ただ生憎私はこの結果と違って右打ち右投げです。肩力は実際にものすごいないけど。あと最期に今回の結果では「ムード○」は間違いですね。自分が宴会に行くと場が暗くなるということで、宴会キラーの異名で通っていた時期がありましたし……。

2008年7月24日木曜日

花子さんの評価が逆転する時

 この記事は前から準備していたネタです。単に、書くのを忘れていただけですが。
 実はこの前本屋を眺めていたところ、この花子さんを題材にした新しい漫画を見つけました。そのタイトルと言うのも、

「ふしぎ通信トイレの花子さん」

 中身を読んだわけじゃないですが、タイトルもさることながらその表紙に腰を抜かしました。見たい方はアマゾンの商品画像を見てもらえばわかりますが、あの花子さんが立派な萌えキャラとなって描かれています。

 この花子さんは説明するまでもなく、日本における小中学校の怪談話の中で最大級の影響力と知名度を誇る人気キャラクターです。ポピュラーな話は誰もいないはずの女子トイレの個室ドアを三回ノックすると、向こうからもノックが返ってきて、その後はおかっぱ頭の少女が現れトイレに引きずり込まれるというのが大抵のあらすじです。
 私などはスーパーファミコンで出ていた「学校であった怖い話」の中に出てくる高校生の花子さんのイメージが強いので……やべっ、思い出したら震えてきた。このゲームの中の話はそれくらいよく練りこまれたシナリオだったので、私は未だに花子さんへの恐怖を強く感じます。

 しかし、それも今じゃ過去の話です。今時の小学生はどんな怪談話をしているかはわかりませんが、私らの時代はそりゃあもう花子さんは幽霊のボスキャラ的な存在で、圧倒的な迫力と恐怖を兼ね備えていたのですが、今回挙げた漫画のように、もしかしたらもう花子さんはそんな存在じゃなくなっているのかもしれません。思い返してみると、私たちが子供だった時代にも、そのような変化の端緒とも取れる動きがありました。

 まず一番最初に花子さんが転換したのは、94年にテレビ番組「ポンキッキーズ」の中で連載された、「学校のコワイうわさ 花子さんがきた!!」というアニメ作品からです。この中の花子さんはこれまでの悪霊というキャラクターから一新し、子供を助けて逆に悪霊退治を手助けするキャラクターとして描かれています。
 その後も、このように悪霊退治をする花子さんを題材にとる作品はいくつか確認できますし、95年の実写映画「トイレの花子さん」でも子供の守護霊として描かれています。

 このように、前回の記事では歴史上の人物の評価が逆転する事は多々あると書きましたが、まさか花子さんまでキャラクターが逆転するとは、最近までついぞ私も思っていませんでした。あれだけ自分を怖がらせた花子さんが今じゃいい幽霊として書かれている事が多いというのは、大人心的になんとも言えない寂しさを感じます。

歴史上の人物の評価が逆転する時

 以前に書いた、「織田信長の歴史的評価の転換」という記事で、人物への評価はその時々の政権によって捻じ曲げられることがあれば、過大に評価されることもあると紹介しました。よく歴史的評価は公正だと言われますが、確かにまだ公正な方だとは認めますが、現代に至るまで天皇制と深く関わるので低い評価のされ方をしている蘇我馬子などの事を考えると、完全に公正とはやはり言い切れないと私は思います。

 特に、中国は歴史にすごいプライドをもつ国なので、政権によって人物への評価はコロコロ変わります。たとえば、始皇帝を暗殺しようとした荊軻などは暴君に立ち向かった勇者として評価された時代もあれば、無謀な手段で政権の混乱を測るテロリストとして現代ではやや低い評価のされ方をしています。それでも人気ではありますが。

 最近、日本で急激に再評価が進んでいるのは間違いなく岸信介元首相でしょう。これなんかはだいぶ時間が経ち彼の功績が冷静に評価されるようになった事と、お孫さんの安部晋三前首相がえらくなった政治的要因があると思います。
 逆に徐々に低い評価となってきているのは、小泉純一郎元首相でしょう。彼なんかは首相を辞める頃がピークで、その後彼の行った政策の穴がぽこぽこ出てきて、恐らく今後も下がる事はあっても評価が上がる事はないでしょう。でもってまたしばらく時間が経てば、細かく政策ごとに評価されるでしょうがそれにはまだ多くの時間が必要です。

 私の予想では、今後急激に再評価されていくであろう人物は竹下登元首相だと思います。恐らくコウセイの歴史には、批判が多い中で消費税を導入し税体系を転換の一歩を踏み出した、とか、目黒の闇将軍の院政を断ち切ったなどと評価されるかと思います。こっちも最近、お孫さんのDAIGOが人気だし。

 結構、いいリズムで記事が書けたなぁ。次の記事のための踏み台のつもりで書いたのに。