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2009年7月3日金曜日

鳩山由紀夫民主党代表の個人献金疑惑について

議員献金も個人資産? 鳩山代表あて 法令違反の疑い(MSNニュース)

 ちょっと立て込んでてて書くのが大分遅れましたが、今日は今も話題となっている民主党鳩山由紀夫代表の個人献金疑惑について私の意見を紹介します。

 まずこの事件についての私の第一印象は、あれだけいろんな人間が政治生命を刺されていているにも関わらず何故今まで今回の問題を放置してきたのかと、正直に言って鳩山代表に呆れました。それこそ外部監査なりなんなりをしていればすぐにでもわかったであろう問題でしょうに、その脇の甘さは以前から指摘されていましたが今回もそれを露呈させるなんてつくづく反省が足りない人間と言わざるを得ません。

 それで今回の疑惑のあらましですが、初めにいうのもなんですが非常にややこしいです。
 発端は鳩山代表の政治団体が公表している会計記録に、既に逝去している人物から個人献金が行われていたと記録されていたことが発覚したことからでした。ニュースなどでも「個人献金ならぬ故人献金」などといって発覚時に大きく取り上げましたが、ちょっと私のチェック不足かもしれませんがどうもその後に詳しく内実などを説明したり、問題を整理するような解説はあまり無かったように思えます。
 そのせいで私も今苦しんでいるのですが(前行からこの行に至るまで十分かかった)、そうした断片的な情報を私の理解する限りで整理すると以下のようになります。

 まずこの故人からの献金が実際に会計簿に記録されていたことは鳩山代表も認め、それは会計担当の秘書が勝手にやったことで既に処分として解雇したそうです。ではその故人から出たと記録された献金額はどこから出ていたのかというとなんとそれは鳩山代表個人の口座からということで、いわば鳩山代表のポケットマネーを別人からの個人献金ということにして鳩山代表の政治団体の口座に入れられていたということになります。別にこれ自体は極端に違法ではなく政治家個人が自分の財布から自分の活動費を出すことは珍しくはないのですが、何故それが個人献金という形で行われたのかがこの問題での奇妙な点です。
 鳩山代表が言うには「秘書が(鳩山代表が受けている)個人献金額が他の議員よりすくないことから、見劣りするのではないかと心配したため」と話していますが、これについては毎日がこのニュースで書いてあるように実際には他の議員と比べても突出して多くの個人献金を受けており、先の理由では明らかに不自然です。

 ではなぜこんなことをしていたのかいくつか考えられる理由として、差し当たって私が思いつくのは将来の相続のためです。週刊文春が自民党の小渕優子議員の例を取り上げてから俄然問題化しましたが、政治団体が前代表者から新代表者に引き継がれる場合、通常の財産移動の際にかけられる相続税というものが一切免除となります。それこそ自宅を事務所に登録して一切の財産を政治団体のものとしておけば小渕敬三元首相から小渕優子議員の例のように、相続税が一切かけられないまま親から子へ財産を引き継がせることが出来ます。
 あくまで一つの推測としてですが、今回鳩山氏が個人献金という形で個人のお金を政治団体に移していたのは、将来親類に財産を無税で相続させる準備を目立たないように行おうとしたというのも可能性としてはあると思います。先の毎日のニュースだとどうも個人献金を年平均約6,000万円を受けていたので、これに相続税をつけるとなるとそりゃ脱税もしたくなる額です。

 しかも最初にリンクを貼ったニュースによると、発覚した故人からの献金だけでなくどうも北海道の道議員からの献金も同じように鳩山代表の個人資産が原資だったと報道されているので、ここまでくるやはり鳩山代表が確信犯的に行っていたのではないかと誰だって思うでしょう。第一、それだけの額の鳩山代表の個人資産をいくら会計秘書とはいえ独断で動かせるものかと俄かには信じ難いです。まぁそれを言ったら「日本ブレイク工業」はどうなるのということになるのですが。

 仮に今回の件が本当に鳩山代表の秘書が独断でやっていたのであれば、私は信頼回復するためには鳩山代表は思い切った行動に出る必要があると思います。まず最初にその解雇した秘書の実名を挙げて刑事告訴を直ちに行うことです。もし鳩山代表のいうことが真実であればこれは明らかな背任であり政治家としての鳩山代表の名誉毀損に当たるので告訴自体は問題なく、またはっきりと主従関係を切る姿勢を見せつつ裁判にてオープンに双方議論することで事の真相もはっきりしてきます。

 次に計上された個人献金の使い道です。いくら鳩山代表のポケットマネーとはいえ国民の目からしたら疑惑のお金です。その疑惑を払拭させるためにも最低でも今回疑惑として挙げられた個人献金額分、出来ることならこれまで受け取ってきた個人献金額すべてを何かしらのNGOやNPO団体、わかりやすくいくならユニセフなどへの寄付として一挙に使う方がいいと思います。パフォーマンスとしては非常に格好が付く上、変な目的で集めたお金ではないということも内心はどうあれ見せ付けることができるので、選挙を控えたこの時期に短期で乗り越えるために私ならこうします。相当かみさんに怒られそうだけど。

裏切られるのは誰だ?

 またゲームの話で申し訳ないのですが、先週まで信長の野望を延々とやっていて、ついに佐竹家で天下統一を果たしました。いちおう難易度は上級にしてあるのですがこのゲームはどのシリーズでもあらかた勢力を広げると天下を取るのがほぼ確定化してしまい、後半はただ決まった作業を黙々とやり続ける状態になりやすいゲームです。
 そこで私はこれに一味スパイスを入れようとある程度勢力を広げたところで縛りとして自分が戦争を仕掛けたり指揮したりすることを止めて、国境の領地をコンピューターに一任させることで戦争もコンピューターに一から十までやらせるようにしました。しかしそのままにしておくとコンピューターは馬鹿なゆえに確実に負けていって領地を切り取られるので、ある行動で以って自軍コンピューターに戦争を勝たせる方法で補填することにしました。その方法というのも、「内応」です。

 具体的な方法は自分が直接操作する大名の所に謀略に長けた武将を集め、そこで毎月ひたすら敵国の国境線にいる武将に謀反を誘い続け、いざ自分の部下が戦争を起こした際に戦闘を有利にさせるように働きかけるのです。これがゲーム序盤ならともかく年数がそこそこ行くと敵国もある程度まとまってきて一回の戦闘で大兵力を何人もの武将を繰り出しくるので、謀略を仕掛けるこっち側も必死になって戦闘に出てくるであろう敵国武将にリクルートを仕掛け続けます。
 そんなもんだからこの方法に慣れて来るにつれて、どんどんと戦争がいびつになってきました。それこそ戦争開始直後に敵国の武将が八割くらいまとめて裏切ってくれて、自信満々で攻め込んできた敵大名が逆に領地を切り取られる羽目になったり、戦争をこっちから仕掛けても兵力が減るどころかどんどんと増えていったりもしました。

 しかしこのゲーム、戦争前に謀反に誘うコマンドの「内応」が成功しても必ずしもうまくいくわけではありません。智謀が高かったり大名の血縁武将ですと裏切りには同意するものの実際の戦闘で合図を出したところで必ずしも裏切ってくれなかったりするのですが、それゆえに時にはえらい事態を招いたこともありました。
 その日もいつも通りに敵武将全員のリクルートを完了した上で攻め込んだところ、案の定このパターンで、「あの約束は見せかけよ。わしが主君を裏切るわけが無かろう!」と言って見事にこちらの約束を一人目の武将に反故にされたのですが、なにも裏切りを約束していたのはその武将だけじゃなかったのでしばらくしたらこの反故にした武将以外が全員裏切って私の味方についてしまい、敵軍にはその武将だけしか残らなくなりました。多分この時のこの武将の心境を言い表すと、「えっ、俺だけ仲間はずれ!?」ってな感じだったと思います。戦争後にはこの武将をとっ捕まえることができたので、折角だから「斬首」にしてやりました。

2009年7月2日木曜日

北京留学記~その四、大学寮

 前回の記事では北京で外出するのには交通の不便から非常に体力がいると書きましたが、そうなると留学中にもっとも長い間いる空間というのはやっぱり学内の寮となります。

 基本的に中国に来る留学生は学内の寮に住むことになります。以前は留学中の安全を担保するためという名目で監視をする目的から留学生は寮住が強制的でしたが、しばらく前に法律が変わってからは前もって届け出ることで留学生も学外のアパートメントを借りる事ができるようになりました。自分の知人の中でも何人かは寮を出て外に部屋を借りましたが、見たり聞いたりした感じだとそうした留学生を相手に商売しているところも大学周辺には多く、料金面や部屋の質からも学生寮よりそういったアパートの方がよさそうでした。

 ただそのように貸し出される部屋は基本的に2LDKこと二つのリビングを持つ部屋で、それぞれの個室に一人ずつ住むルームシェアが基本でした。もちろん二人で済むのだから家賃も折半して払うのですが、突然それまで一緒にやっていた相部屋相手が卒業なり引っ越したりして次の住人が来なかったりすると、次の月から突然相部屋相手の分の家賃も上乗せされて二倍を払わされることになるので、そのような状況になって慌てて相部屋の住人を探す羽目になるというのもままあるそうです。かくいう自分もそんな状況になりかけた知人の日本人学生に頼まれたことありましたが、寮での生活が安定してたのでその際は断らせてもらいました。

 ついでに書いておくと学外に部屋を借りるのは自分たちのような外国人留学生に限らず、最近では中国人学生もそのようにして下宿する学生が増えてきており、以前はよっぽど近くに自宅のある学生以外はみんな寮住まいだったのが率的には見事に逆転してきているほどだそうです。
 何故寮に住むのに比べて多くの家賃がいる下宿を選ぶ中国人学生が増えているのかというと、何でも一人っ子政策が影響して子供を甘やかす親が増えており、子供のことを思って費用がかかってもいい部屋を借りようと親が率先して行うそうです。それでも私の留学先の中国人学生寮では一部屋六人のところに結構学生がいましたけど。

 それで肝心の学内寮についてですが、一言で寮といってもたくさんあって一概に言い切ることができません。日本の感覚からしたら結構びっくりなんですが向こうの学生寮は大学の運営組織とは全く関係が無く、いわば学内で営業をすることを許可された団体(会社?)が独自に居住サービスを行っています。そのため自分たちの都合で改装のために急に学生を追い出したりすることがあり、現に私自身も留学中に寮を一度転居させられました。
 その寮も同じ大学にありながら千差万別で、男子寮と女子寮、そして男女寮で建物が分かれていれば家賃によって設備なども異なり、私のいた北京語言大学では確か十棟くらいはタイプの異なる寮があった気がします。

 その中で一際周りからうらやましがられるのは、家賃が高けれども一人部屋で豪華な設備の寮です。基本的にそんな寮を使うのはお金に余裕のある日本人や韓国人の女の子なのですが、私も留学を終えて一年後に再び北京に旅行で訪れた際にその豪華な部屋を使いましたが(部屋が空いていれば旅行者も使える)、自分が住んでいた寮と雲泥の差があって泊まってみて非常に気持ちよかっです。
 ここで少し触れましたが私が当初いた寮は留学生が借りられる中でも最下級の寮で、相部屋なのは当然で風呂トイレは部屋の外での共用でした。私自身はこれが中国人の普段の生活なのだからとすぐに慣れましたが周囲の日本人はトイレが汚いとか、部屋が狭いなどと不満たらたらで、さらには欧米人らに至るととてもじゃないが住めないといってすぐさま逃げ出して外に部屋を借りていました。

 ただそんな生活は約二ヶ月で突然終わりを告げ、寮の改装のために先ほどにも書いたように強制的に追い出され、代わりに出来たばかりの今度は設備も豪華なちょっとしたホテルのようなきれいな寮に移り、以後は留学を終えるまでずっとそこで過ごしました。この辺の過程は話し出すと延々と長くなるのでまた別の機会にお話します。

2009年7月1日水曜日

どっちの政党がどの政策を実現できるのか?

 今日でかなりディープな政治ネタが三連発も続いてしまいますが、実をいうとこの企画は二週間前に思いついておきながら資格試験と信長の野望のために伸ばし伸ばしになっており、ようやく書ける余裕が生まれたことから他のネタには一切振れずに現在必死で書いています。こんなことをいいながら、昨日は「街道~峠の伝説」というレースゲーム、一昨日は「パチパラ13」を延々とやっていたわけなのですが……。

 そんなわけで今日の政治ネタです。昨日、一昨日と政治家や政府に求められている政策を国民目線と私の目線でいくつか提起しましたが、それらの政策を自民と民主、どっちの政党が実現力があるのかということを本日比べようと思います。
 日本は基本的にはずっと自民党の単独政権で戦後から現在まで続いてきましたが、政権交代のある欧米諸国では各政党ごとにそれぞれの持ち味というか得意とする政策があり、国民も時代々々に政府に求める政策を得意とする政党を選ぶことで政権交代を行わせてきました。選挙を控えた去年から二大政党制の実現だとかいろいろ言われてはいますが、何故二大政党制になるのかや政権交代が何故必要なのかというのはつまるところ、今求められる政策をどっちの政党ができるのかという比較があってこそ私は成り立つと思います。

 そういうわけで今日はこれまでに提起した政策を個別に自民、民主で実現力を比較する私の評価を紹介しようと思います。まずは国民が恐らく今、最も求めているであろう年金問題についてですが、私の評価は下記の通りです。

1、年金問題の解決
自民× 民主○

 この問題においては甲乙がはっきりしており、圧倒的に民主党の方が年金問題の解決を実現できる可能性が高いと自信を持って言えます。その理由を一から説明すると、まず自民党は福田政権以降は官僚に政治を任せて年金問題などの問題に一切踏み込まないでいました。今の麻生首相に至っては「私は官僚の味方だ」とまで公言しており、こんな政権ではとてもじゃないですが社会保険庁を追求することを期待する方が間違いでしょう。もっとも安倍政権時はまだこの問題にも関心があり実際に手もつけようとしましたが見事に社会保険庁の自爆テロに遭ってしまい、知っての通りにこの問題が元で選挙でも大敗してしまいました。ただ安倍政権にも全く非が無いわけではなく、政権与党でありながら社会保険庁の抱えていた問題を民主党に追及される形で次々と暴かれ、自らが精査して先手を打って改革することが出来たにもかかわらず常に後手後手の対応を見せており、多分あのまま続いても解決させることはできなかったでしょう。

 それに対して民主党はこの問題を厳しく追及して一挙に問題性を暴き、一躍民主党を躍進させた長妻昭議員がおります。いわばこの問題は長妻氏がいなければなかったことにされていたかもしれない問題で、私は現時点で長妻氏、もしくは彼とよくタッグを組む山井和則議員でこの問題が処理できないのであればもはや誰にも処理できないとすら考えており、そうしたことを考慮して上記の評価となりました。

2、景気回復
自民× 民主×

 次にこちらも国民の関心の強い経済問題ですが、この問題は言ってしまえばいくら日本だけが頑張ったところでどうにもならないというのが私の結論です。というのも現代の経済は文字通りグローバル化しており、ただでさえ輸出依存を強めてきた日本が成り立つには外国が物を買うまで景気回復しなければならず、内需を増やそうったって昔と今とじゃ違うのだからバラマキが効果を為すとはとても思えません。
 少なくとも現時点の自民党のバラマキ策は現代の若者と子供に借金させているだけで意味が無く、かといって民主党が掲げている経済政策にこれといって私の目を引くものもないため、どっちもどっちということで二つとも×に落ち着きました。

3、財政再建、公務員制度改革、税制改革
自民× 民主△

 私は基本的にこの三つの政策はセットで、なおかつ同時進行で行わなければ実現できないと考えています。まず自民党については先週に財政再建を目指した「骨太の方針」を事実上放棄する形で歳出抑制策を放棄した挙句、いくら経済危機とはいえ補正予算のために大量の国債を発行して借金を増やしたことから、現時点で財政再建の実現力は低いと判断せざるをえません。とはいえもう一方の民主党も政権を取った暁には大盤振る舞いともいえるような社会保障を行うとマニフェストに掲げており、果たしてそんな政策を実現しながら財政再建が行えるのかはなはだ疑問です。

 ただ民主党の場合は数年前から「霞ヶ関埋蔵金」こと各省庁が持つ裏金の存在を指摘してそれを有効に活用すれば再建は出来ると主張していたのに対し、自民党は「そんなものはない」といいながら今年の補正予算では散々否定してきた与謝野氏本人がちゃっかりそれを出してきて使ってたので、こうした点を考えるとまだ民主の方が当てになるかと思って気持ち分として△にしました。
 しかし民主党も必ずしも埋蔵金を発掘できるかというと、民主党の支持母体が公務員で組織される自治労であることを考えるとやはり難しいでしょう。仮に民主党が政権を取ったとする場合に私はこの自治労をどう扱うか、いわばどれだけ味方となる公務員を引っ張り、敵となる公務員を切り捨てられるかが政権維持の上で非常に重要になってくると思います。この辺はまた別に書いてもいいな。

4、外交、防衛問題
自民○ 民主×

 これもはっきりしていて、この問題では自民が圧倒的に有利でしょう。対抗馬の民主党はそもそも党内意見が一致しておらず、北朝鮮問題ひとつとっても政党を瓦解させかねないくらいの脆弱さを持っています。もし今も民主党代表がが小沢氏であればこの民主の弱点はある程度補完されたかもしれませんが、今の鳩山代表ではかえってこの弱点が浮き彫りとなってきたように思えます。

5、司法制度改革
自民× 民主×

 私が見る限り、両者どちらもこの問題にあまり関心がないように思えます。ただ民主党の場合はこの前小沢氏に国策捜査が行われたので、ひょっとしたらやってくれる可能性がありますがあくまでひょっとしたらで恐らく政権とっても手をつけないと思います。

6、農業問題
自民△ 民主×

 この問題はどっちもそこそこ問題視こそしているものの具体的な解決策や提案が何一つ見えてこず、所詮は票田獲得のためのパフォーマンスでしかないという評価からあまり期待しておりません。ただ自民党の場合、現農水大臣の石破茂氏は元々の能力もさることながら農水問題についても知識があるように私には見え、特に今月の文芸春秋においてのミツバチの失踪問題の対談ではその造詣の深さがうかがえるので、石破氏が農水大臣に留まるのならまだ、という期待から自民に△を付けました。

 ざっとこんなもんです。本当なら姉妹サイトのずっと放っている「陽月旦」で表にしてまとめて公開するべきなのですが、現時点で争点となりうる政策を比較すると私の中では以上のようになります。基本、政治というのはわかりにくいものですから、こういう風に比較を用いて政策ごとにいろいろと解説するべきなのですが、どうもニュースを見ていてもこの辺をしっかりやっているところが少ないので今回やってみました。
 このほか比較してもらいたい政策や課題、果てには議員ごとの比較などがあればどしどしリクエストをください。対応できる範囲で対応いたします。

 さて、今日は「パチパラ13」をやろうかな。

2009年6月30日火曜日

私の考える政策の優先順位

 前回の記事の「今、国民はどんな政策を求めているのか」の記事では私の目から見た日本国民が求める政策の優先順位を書きましたが、今回はそうした国民のニーズに対して私個人が今政府に求める政策の優先順位案を紹介しようと思います。
 余計な前置きは一切いらないので、早速その順位を示すと以下の様になります。

一位、司法制度改革
二位、農業問題対策
三位、公務員制度改革
四位、税制改革
五位、財政再建


 こうして並び立てると、相変わらず自分は堅い性格をしているのだなと思わせられます。
 まず第一位に司法制度改革を持ってきたのは今だったら私も話しやすいのですが、日本の刑事裁判での有罪率は99.9%と、佐藤優氏に言わせると旧ソ連ですた達成できなかった輝かしい数字を誇るだけあって冤罪率が非常に高い傾向があります。今月に釈放された足利事件の菅家氏に始まり、映画「それでもボクはやっていない」にて取り上げられた痴漢冤罪など、日本は真っ当な一般市民をいとも簡単に犯罪者にしてしまう司法環境にあると言わざるを得ず、特に痴漢事件についてはその場で罰金を払えばそれで済むところを容疑を否認して裁判にすると長い間拘留された挙句に数年の懲役刑が課せられるなど明らかに刑罰のバランスが崩れています。また痴漢に限らず自動車の事故についても、飲酒をした上での危険運転致死傷罪よりもそのまま逃げてしまうひき逃げの方が刑罰が軽い今の状態では、同じ捕まるならひき逃げの方がという逃げ得を食い止めることは出来ません。

 またこれは欧米からの日本の評価としてよく聞く話ですが、日本は以前まで合法とされていた行為が突然予告なしに違法となって取り締まられるため、うかつに法を信用して行動することができないそうです。この例ではホリエモンが捕まったライブドア事件とその後に起きた日興コーディアル証券の事件が顕著で、どちらも同じ子会社との架空取引の計上という容疑でライブドアでは社長以下何人も逮捕されたのに対してライブドアより粉飾額の大きかった日興コーディアル証券では誰も逮捕されなかったという異例の結末を迎えています。

 元々、政治という言葉に使われる「政」という漢字は公正に物事を裁くという意味で、実際に古来では政治とは裁判をすることでした。よくバスケットボールでは「リバウンドを制する者はゲームを制す」といいますが、私は「信賞必罰を制するものは政治を制す」という信条があり、内外にはっきりと基準を示すことが政治において何よりも重要な行為だと考えています。その基準を示す上で最も重要な役どころにある司法が上述の通りに日本はガタガタで、この点をほかの何にも優先して叩き直すことが私は一番重要だと思っています。
 特に無辜の人間を取り締まる冤罪ほど社会の上で残酷な行為はないと私は考えています。

 次に第二位の農業問題ですが、これはタイムリミットが大分限られて来ていることから高い優先順位としました。日本の農業は20年前頃からおじいちゃんとおばあちゃんばかりがやっていると高齢化が懸念されましたが、20年経った今だとそのままおじいちゃんとおばあちゃんがスライドして年を取っただけで若年の農業就労者は一向に増えてきませんでした。
 これが何を表すのかというと、このまま行けばあと十年ほどで現役の農業就労者が一挙にいなくなり、日本の持つ農業技術と農地がそのまま受け継がれないまま自然消滅してしまう可能性があるということです。技術については言うまでも無いですが農地というのは常に手入れを入れなければならず、数年も放ってたりするとまた元の耕地にするまでに莫大な時間と労力がかかります。

 こうした事態を防ぐためにも今のうちに農業継承者を作る必要があり、たとえバラマキと揶揄されてでも私は生活保障などを盛り込んで国家の大事を為す食糧生産を守らねばならないということから、財政再建より高い二番目にこの農業問題を持ってきました。

 三位以下については前の記事でも少し触れているのでちょっと省略します。多分どれも解説を始めたらとんでもなく長くなりそうですし、税制改革についてはまた今度に個人寄付、献金の問題と合わせて書く予定がありますし、基本的にこの三つは同時平行で進めなければならない問題なので一個の問題ととってもよろしいでしょう。

 逆にランク外となった政策について、例えば前回の記事で国民が求めているであろう最たる政策として挙げた「年金問題」をここで私が挙げなかったのは、そもそもの話として私が年金を受け取るつもりがないし友人と同様にもらえないだろうと考えているからです。一応引退世代の何かの助けになればと今も私は年金を払っていますが、自分は元々20歳まで生きられれば御の字だと思っていたので65歳まで生きるなんて今でもとてもじゃないですが考えられません。こうした思想背景の周囲とのズレからランク外となりましたが、私からすると現代の若者が40年くらい先の収入について心配することの方が不思議でしょうがありません。まぁ社会保険庁のサボタージュは問題だとは思いますし、公務員制度の弊害の集大成ともいえるべきところなので改革する価値はあるとは思いますが。

2009年6月29日月曜日

今、国民はどんな政策を求めているのか

 昨日を以って事実上都議選前の解散総選挙は解散から選挙までを挟む日程の都合上なくなり、政治評論家の三宅久之氏に言わせると任期終了まで二ヶ月を切った選挙は任期切れとみなされることを考えると、麻生内閣はかつての三木内閣に続いて史上二度目の任期切れ解散内閣となることが確定しました。この時点においてはもはや首相の解散権は何の意味を持たなくなり、それゆえか自民党内の各議員らも「麻生降し」こと麻生氏の退任を公然と主張するようになってきており、私の目からしても何を以って党内を引き締めるのか手段が浮かばない状態にまで麻生首相は追い込まれています。

 そんな選挙間近のこの時期、週末は各政党の幹部がいろんなテレビに出ては各政策を強く訴えていましたが、そもそもの話で国民は一体どんな政策や課題の対処を求めているのか、そういった議論は残念ながら私には見えてきませんでした。それこそ各政党が主張している政策を片っ端から今挙げていくと、政治と金の問題、社会保障、経済問題、子育て支援などなど、どれもこれも政策ごとにばらばらで一体何を優先して取り組んでくれるのか、最低限なにだけをやってくれるのかがまだ見えてきません。
 あまり他の評論家の人たちはいいませんが、私は政策において「一体何を優先するのか」という優先順位や実行する順番というのが非常に重要だと思っております。

 一例を上げるとこれは民主党の主張ですが、財政再建をするに当たってまず国の無駄遣いを減らさなければならない。しかしその無駄遣いを無くそうにも天下り先を確保しようとする官僚たちは抵抗するので、まず公務員改革をしなければならず、公務員の人事制度などを変えてから財政問題に取り組もう、というような感じです。
 仮にこの順番が逆であると、歳出を減らそうとしても公務員の激しい抵抗にあって全く進まないばかりか政策が骨抜きになる可能性もある、っというかそうだったのがここ五年間の政治です。このように実行する順番をひとたび間違えると全く政治が動かないばかりか逆の結果を生んでしまいかねません。
 また政治の恩恵を受ける国民の側もあれこれ必要な政策をまとめて実行してくれるのなら文句なしですが、そんなのはGHQじゃないと無理なので具体的に何から実行してもらうか潜在的な政策の優先順位があり、政治家としてはその優先順位を機微に読み取ることが求められております。

 そこで今日はややおこがましいものの、私から見て今の日本国民がその実現性はともかくとして一体何から政治家に取り組んでもらいたいのか、私の視点から優先順位を予想してみようと思います。前置きが長いのでもうちゃっちゃと載せてしまいます。

・国民が求める政策の優先順位
一位、年金問題
二位、景気回復
三位、雇用問題
四位、財政再建
五位、汚職の解明


 あくまでこれは私の独断と偏見で持って、日頃のニュースの報道やそれに対する国民の反応を見て作った順位票なので、ゆめゆめ盲信しないようお願いします。
 まず一位はなんといっても年金問題で間違いないでしょう。この問題は老いも若きも揃って将来に対する大きな不安として抱えている問題で、選挙に対する影響も過去の安倍政権時の様子を見ていると圧倒的に高く、また問題が官僚の腐敗やサボタージュが大きく影響しているために深刻さで言っても文句なしにナンバーワンな課題です。

 二位の景気回復は次の三位の雇用問題とも関わってきますが、エコノミックアニマルと呼ばれるだけあって日本人の経済に対する執着心は何気に世界的に見ても異常に高い方でしょう。もっともそれは失職後の社会保障があまりにも不十分……といっては最近問題化しつつある生活給付の不正受給問題があるので、失職後の社会保障が複雑かつ不公平であるために経済問題と雇用に強く目が行くのは自然かもしれません。
 四位の財政再建はこれまで借金が膨らみつつものんきに構えていた日本人も、さすがに国債だけで一千兆円が見えてきた現在に至ってようやく意識が向いてきたような気がします。それこそかつてはタブーであった消費税増税についても私の見る限りかつて程の抵抗感が薄れ、「それが財政再建につながるのであれば」と肯定的な意見も目に見えて増えてきたことから四位にしました。

 最後五位の汚職の解明は本当はランク外でもよかったのですが、敢えて五位に入れました。この問題となると小沢一郎氏の西松事件が代表的ですが、私は割りと日本人はこういう点に対して忘れっぽいところがあると思うので、それこそ党首を代えても小沢の傀儡だとか問題に対して説明がなっていないと当初は言われたものの現在に至っては西松事件の続報を探すだけでも一苦労です。
 なおランク外の政策や課題をいくつか挙げると、外交や安全保障といったものがありますが、やっぱり内向きな正確なだけにあまりこういった分野に日本国民は興味がない気がします。それこそかつてのイラク戦争時であれば話は別ですが、今起きていることといえば北朝鮮問題くらいしかないし。

 今日の自民と民主の党首討論でも主に交わされたのは経済問題に対する言い合いでしたが、私は敢えてこの時期に「年金問題の完全解明」を強く主張した政党が選挙で有利になると思います。政策の中身も具体的かつわかりやすく、年金情報を不正にみたことのある旧社会保険庁職員(半数以上が見ていたそうだけど)は全員解雇するなど、割とねらい目な内容だと思うのですが。

  追記
 この記事を書き終えた後にSophieさんよりご指摘も受けましたが、すっかり少子化対策や教育問題、児童手当てといった子供の問題を入れるのを忘れていました。この問題は景気が悪化してから本格的に火が付いたことを考慮して、順位的には景気回復と雇用問題の間の2.5位くらいが適当だと考えています。

北京留学記~その三、中国の大学

 これからしばらく中国の大学についてあれこれ解説をしていきます。中国留学を考えている方にとっては非常に有益な情報となるので見ていて損はないでしょう。

 まず中国の大学にいえることはとにもかくにも大きいということです。そりゃ国土も人口もすべて日本の十倍以上なんだから当たり前といえば当たり前ですが、それを考慮しても日本の学生から見れば向こうの大学は大きいです。具体的に何が大きいかといえば敷地面積は言わずもがなで学内の施設や寮もたくさんあり、運動場もいっぱしの観戦試合とかも可能な位に大きいです。
 一言で言って中国では大学それ自体がひとつの街であり、学生と教員たちの経済圏として成立しています。居住者である学生や教員は学内の寮に常に千人単位で居住しており、その居住者相手に寮を含めた学内の各施設もそれぞれ独立して運営されています。

 一つ一つ例を挙げていくと日本の大きな大学同様にスーパーもあれば夜遅くまで開いているコンビニ店もあり、レストランも学生食堂のように安くて多く出るところもあれば値段が割高であれどもそこそこのパーティも出来そうなのもあり、韓国料理店やムスリム料理店といったエスニックレストランもありました。もちろん夜中でもやっているバーもあって、私はそこでロシア人にウォッカを飲まされたわけなのですが。
 これらはもちろん私のいた北京語言大学の例なので必ずしもどこも同じだとは言い切れませんが、少なくとも私が北京滞在中に見てきた各大学ではどこも似たようなもので上記のような店はありました。特に中国屈指の名門大学の北京大学に至れば売店はもはやデパートの売り場のようで、文房具からブランド品に至るまでなんでもかんでも揃っていて驚かされました。

 そんなわけなので、特に予定がなかったりすると二、三週間くらいは大学の敷地から一歩も出なくてもそれとなく過ごせてしまうため、春休みのように外が寒かったりするとまるで引きこもりのように寮の中でずっと過ごす時期もありました。もっとも学外からなかなか出ないのはなにも学内ですべて完結できてしまうほかにも、劣悪な北京の交通による影響も少なくありません。北京の交通の悪さについてはいくら北京を愛している中国人でもはっきりと「悪い」というくらいよくなく、ただでさえ人が多すぎるためにバスなり地下鉄なりを利用するとすぐにぎゅうぎゅうになって一回の外出で使うエネルギーは日本の比じゃありませんでした。タクシーを使うのならばそういうこともなくてごくごく楽に移動できるのですがお金もかかるのでそれほど乗り回す気にもなれず、そのため北京を観光し終わった後は無駄に体力を使わないために私はあまり外出する事はありませんでした。