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2008年4月13日日曜日

猛将列伝~韓信~

 また歴史関係のを書こうと思うので、今日は韓信について解説します。

 さて韓信という人物を知っているでしょうか。恐らく一般の方には、「あの背水の陣という言葉を作った人だよ」といえば通りがいいでしょう。この人は前2世紀あたりの人で、中国の漢楚攻防時代の将軍です。
 まず率直に言って、あらゆる歴史を私は勉強してきた自負がありますが、この韓信以上に強いと思われる軍人はまだ見たことがありません。それこそあらゆる戦いにおいて窮地らしい窮地に落ちることなく、文字通り一度進軍すると電光石火の如く敵軍をことごとく倒していっています。

 この韓信本人も、自分の指揮能力に相当自負があったのか自分の主人である劉邦との宴会中に、
「殿は軍を率いるとしても、せいぜい十万人ぐらいが限界でしょう」
「なら、お前はどれほどまでいける?」
「あればあるほどいけます」
 と述べています。
 実際に、漢楚の最終決戦である垓下の戦いにおいて、各地域からやってきた軍団をまとめて率いており、それも見事な統率振りだったと記されています。

 ただこの韓信について、「背水の陣」という言葉はやや独り歩きしているように思えます。この言葉は韓信が趙を攻めた北伐の最中に、敵軍は自軍より多い数を頼みにして自分から攻めてくる。なおかつ、謀略を謀れる人物がいないという状況を見定めて、陣を敷いたという背景があります。そしていざ実際の戦闘が起こると、その伝えられているように川を背にした韓信の軍隊は必死で防戦し敵の攻撃を持ちこたえていましたが、その間に韓信は別働隊を放っており、すっかりもぬけの殻となっていた敵軍の城を奪い取り、その上で改めて挟み撃ちにし、敵軍を破っております。

 一般に、背水の陣というと死中に身を置いて逆転するという意味として捉えられがちですが、実際には必勝の布陣の上での一つの要素にしか過ぎません。ただやたらと危機感を煽ったり逆境にいればいいというわけではなく、きちっとした勝算をもって物事を謀るべきだと私は思います。

2008年4月12日土曜日

ガソリン税一般財源化問題の報道について

 先日漫画喫茶に行ったらカイジの最新刊が発売されているのに置いていませんでした。明日朝一でもう一回行こうと思います。

 そんなかんだで政治ネタです。あまり意識していませんが、やっぱり政治関係がこのブログの中で最も多くなっていますね。今日のネタは何度もやっているガソリン税問題ですが、このガソリン税自体については散々解説しているので以前の記事を見てください。今日ネタにしたいのはこの問題に対する昨今の報道についてです。

 すでに知っての通り、福田首相はトップダウンで自民党内の反対を無視してガソリン税の来年度からの一般財源化を明言しました。しかしすでに解説したように、自民党内では古賀誠選対委員長を筆頭に、いわゆる道路族議員が未だに反対しており、同様に党内が一致していないといわれる民主党もあいなかばといった状態が続いています。

 そういった、明言はしたものの実際に実行されるのかといった状況なだけに、各報道を見ているとこの一般財源化の討論の記事はどれも決定打を欠くような、どうにも論点のつかめない記事や報道がこのところ目立ちます。
 たとえばスポーツ新聞などだと、「自民党、造反議員七人」とか、「民主、造反者続出」などと、誰が何に対して造反しているのか、そして何で自民と民主双方で起こっているのか疑問符が浮かんできそうな見出しが躍っています。同様に全国紙などでも、きちんとチェックは最近出来ていないのですが、討論の中身や各党内の情勢などよりも、周辺人物ばかり挙げたり、果てには解散総選挙があるとかやや抽象的な記事が目立つように思えます。 テレビ報道に至ってはこの一般財源化自体取り上げず、あまり解説なども行われていません。

 別にこういった報道が悪いというわけではありません。いい加減なことを言うくらいなら、はっきりしない情勢で何も言わないという方が正しい報道でしょう。それは逆に言えば、これから情勢がどうなるか、みんなそろってあまりわかっていないという可能性があります。
 しかししかし疑り深い性格なのか、私はというとちょっとうがった考えを持っています。それはさっきもちょっと言った解散総選挙です。場合によっては解散がありうるため、どこも慎重になって報道した結果が今の状態という可能性です。実際に、今日家でだらだらしていたら外から選挙カーがなにやら演説していました。議員らも、そろそろ活動を始めないと覚悟しているのかもしれません。

 どっちにしろ、ちょっと今の状況は不気味です。週刊誌などは「麻生クーデター」説をとる雑誌が多いですが、それもどうなるかわかりません。目下の所、私がほしいのはガソリン代が再び戻ったらどれだけの混乱が起こるかという予想くらいです。

2ちゃんねらーの死生観

 かなり以前の記事で、基本的に人間は比較しないと対象を理解できないので、生死についても生の側面ばかり教えても全く効果がなく、生と死をそろって教えないと生のありがたみがわからない。にも関わらず、小中学生向けの自殺防止教育などは生の側面しか取り上げないので、今の子供達は生きる実感がわかないのではと書きましたが、ちょっと面白い続報がはいったのでそれを紹介します。

 先日、この以前の記事の内容を友人らとの話の種にしたところ、友人の一人がネット界の住人こと「2ちゃんねらー」について、
「あいつらは逆に死しか見ていない」
 と、評しました。
 一般に今の日本社会では死という事実を出来るだけ隠そうとしており、大人から子供まで死生観というよりは、現在の生のことしか話題にしません。収入が足らず、生活保護世帯がふえているにもかかわらず、ホームレス問題が全く改善していないにもかかわらず、そのような事実が報道されないのはこういったところに原因があると思います。実際に、この哲学の根幹とも言うべき死生観について私が議論しようとすると、大抵が「そんな話はよそうよ」と言って拒否されます。

 それがネット上だと、先ほどの友人の通りに逆に死の側面ばかり強調されています。たとえば、大型掲示板の2ちゃんねるだとどの掲示板に行っても「ニート」という言葉が飛び交い、「鬱だ氏のう」や「オワッタ」といった、表現が活発に使われます。まぁ「逝ってよし」という言葉は最近あまり見ませんが。
 言われてみて、確かにネット上では生死の死の側面ばかり強調されているような気がします。率直に言ってこれはよくないことだと思いますが、それは強調されるのが死だからというわけじゃなく、一つに偏っていることが問題で、生の側面ばかり強調されるのと同等の意味で悪いという意味です。

 私自身、思想面で捉えるなら儒学徒とも言うほど論語マニアで、世の中を捉える際にいわゆる中庸の状態、何事もほどほどな状態が最も良いと考えています。中途半端は良くないけど。
 なので死生観についても、死のことばかり考えるのも良くないし、生のことばかり考えるのも良くなく、双方をバランスよく考えることが死生観を持つ上で一番正しいと考えています。逆に、生と死のどっちか一つを偏って考えてばかりいるのは、下手をしたら全く生死について考えない状態より良くない可能性すらあります。

2008年4月9日水曜日

また新しく買ったマンガ

 あちこちでうわさになっているので、鈴木央の「金剛番長」を購入。この鈴木央氏は以前は週刊少年ジャンプで「ライジングインパクト」を書いていたのですが、回りまわって一つ前の作品からサンデーで書いています。この人は「ライジングインパクト」の頃から好きだったのですが、去年完結したサンデーで書いてた「ブリザードアクセル」が一番好きです。いまどき珍しいスポ根物で、呼んでて何度涙を流したことか。

 それともう一冊、「ノノノノ」も購入。作者は岡本倫。読者を裏切る漫画家としたら、相当上位に上る人でしょう。この人は前作の「エルフェンリート」が、個人的にかなり来た作品だったので新連載のこの「ノノノノ」もこれからも読んでこうと思います。さすがに、前作ほどの暴力表現はないが。

日銀総裁不在について

 今回も、マスコミがどこも突っ込まないので私が一応突っ込んでおきます。

 ようやくまた動き出した日銀総裁人事ですが、前福井総裁が任期切れになる直前に自民党側は、
「日銀総裁が不在となると、世界のトレーダーから日本のマーケットの信用が下がる」
 と言っていましたが、なお不在の現在でも、はっきりと総裁不在による株価等への影響は見られません。肝心要の為替相場も、そのような辺土の原因指摘は全くされてきていません。

 まぁ影響がなかったといえばそれはそれでよかったというべきなのでしょうが、裏を返して言うと、日銀総裁人事はそれほどまでに世界から相手にされていないということになります。それに対して危機感も持たなければ対策も考えず、未だにあれこれ人事でもめているというのも呆れた話です。そしてなにより、この点を追求しないマスコミが一番私を呆れさせます。

2008年4月8日火曜日

ヘキサゴンを見て

 このところよく「クイズヘキサゴンⅡ」という番組を見ています。もっともこの番組は私に限らず番組内容を改編して以降は視聴者が増え、他の放送局もこれに習ってクイズ番組を新たに始めるくらいの人気振りです。
 自分が見ていてこの番組は、構成が非常にうまいように思えます。というのも、クイズ番組ではややもするとクイズに勝ちやすい、ラサール石井のような賢い人間ばかりが目立ちがちなところをチームバトルにすることにより、クイズであまり正解を出さない、いわゆるおバカ組もアピールさせた点は評価されるべきでしょう。まぁ昔から野々村真はいるけど。

 そんなこの番組でちょっと前の放送にて、賢い人とおバカな人が二人一組になり、問題の回答を前後に分けて回答するコーナーがやってました。たとえば問題が「釣りで釣り上げた魚を戻すことは」でしたら答えが「キャッチ」「アンドリリース」というように分けて答えるようなシステムです。
 するとこの回答方法だと普段は珍回答を連発するゲストがびっくりするくらい正解率が高くなりました。その正解率に司会の島田伸介も、「こいつら一応しっとる事はしっとるんや。けど問題と回答が頭の中で結びつかへんねん」と見立てていました。

 この伸介の言葉はなかなか納得させられるものがあります。私自身、よく人に何でも知っているとよく言われますが、その源泉はというと、短いキーワードから適切な言葉を抜き出す技術の差だと常日頃から感じます。たとえば「レモン」という言葉をきくと、多分一般の人は果物を考えると思いますが、自分なんかは梶井基次郎の小説「檸檬」が浮かび、その舞台となった丸善とかをすぐに考え始めます。こんなんだからよく考えが空回りもするんだけど。

2008年4月5日土曜日

野球について

 今まであまりスポーツとしてはやってきてはいませんが、私はそこそこのプロ野球ファンです。なったきっかけは大学時代の友人でえらいヤクルトファンがおり、彼の話を聞く傍でゲームのパワプロをやりはじめたことにより愛好者となりました。

 そんな自分の好きな球団はというとソフトバンクホークスです。理由はバランスのよさと、総合力の高さからで、ホークスの中では和田、川崎選手が好きだと、割と面食いなんだなと自覚させられます。
 しかし全球団で見るなら、阪神の藤川球児選手がダントツで好きです。理由はテレビで初めて彼のストレートを見たとき、一瞬変化球かと見間違えるほどの軌道に一度に魅せられたのがきっかけです。ついでに同じ阪神だと、現在売り出し中の岩田投手も応援しています。

 往年の選手だと、この前もちょこっと書きましたが桑田投手もとても好きです。この前も同じことを書きましたが、本当に去年の今頃は心身ともにえらく落ち込んだ頃で、その中で桑田投手が怪我から復帰し、メジャー昇格を果たしたというニュースに勇気付けられ、毎日大泣きしながらテレビを見ていたほどです。