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2009年5月15日金曜日

民主党代表選挙について

 やや出遅れた感がありますが、今日はこの数日間の間ずっとトップニュースで報道されている明日投票の民主党代表選挙についてです。小沢前代表の突然の辞任によって会期中にもかかわらず行われた今回の代表選ですが、私の目からすると代表選の中身より、それを報道する周囲のマスコミの側に迷走が見られたような一週間でした。

 まず今回の代表選の日程についてですが、辞任から約一週間という実に短期間で投票が明日行われるため、政策の中身などが議論できず拙速すぎるのではという意見が民主党内の議員やテレビの評論家などから寄せられましたが、私はこのような批判やや見当違いなのではという気がします。というのも既に書いていますが現在は国会の会期中でして、その途中で最大野党の民主党代表の選挙戦を長々やってしまえばその分だけ審議の遅滞につながってしまうため、恐らく今この選挙期間の短さについて批判をしている方たちの大半は長くしても批判していたであろうと思います。私としてはこの場合、やはり国会の審議を優先するべきという立場から選挙期間をこれだけ短くした民主党前執行部の判断を支持します。

 次に候補者についてですが、前評判どおりに鳩山由紀夫前幹事長と岡田克也元代表の一騎打ちとなりました。この両者が立候補することは小沢前代表の辞任直後から有力視されており、実際に立候補した際も規定路線とばかりにそれほど大きな反応はなく、この二人のどっちが次の代表になるのかと選挙戦の行方にばかり注目が注がれていたように思えます。しかしこれは一昨日のワイドショーにてある評論家がコメントしていた内容ですが、仮にこの選挙戦に年金の追求で一躍名を挙げた長妻昭氏が立候補していたらどうだったのだろうかと、面白い仮説を立てた方がいました。
 よく岡田氏は民主党内でもクリーンなイメージが強い政治家だと言われていますが、はっきりいいますがクリーンさから年金問題での追求の実績といい、国民からの高感度で言えば長妻氏の方が岡田氏をはるかに上回っているでしょう。強いて長妻氏に足りないものを挙げるとすれば党役職の経験と年齢ですが、実際に代表に就任できないにしろもし選挙戦に出ていれば議論も深まり、色々と面白かったのではないかと思います。

 では鳩山氏と岡田氏、どちらが代表にふさわしいのかですが、私としてはどちらも程よくいいのではないと見ているのですがどこのニュースでも、「クリーンさから国民的人気で言えば岡田氏だが、党内情勢から察するに鳩山氏が勝ってしまうだろう」という、なんだか岡田氏にどこも勝ってもらいたいかのような報道ばかり目に付きます。確かに岡田氏は真面目そうで私も嫌いではないのですが、仮に岡田氏が勝った上にその後の総選挙で民主党が大勝して彼が総理大臣につくとなると、あのフランケンシュタインを髣髴とさせる生真面目な顔で外交や行事などの露出の多い仕事を、果たしてやっていけるのかなと一抹の不安を感じます。まぁそれを言ったら鳩山氏も宇宙人っぽい顔をしているので大差ないかもしれませんが。

 それにしても今回の代表選の報道の仕方ですが、私からするとやや目に余る解説が多い気がします。さっきも言ったとおりにどのマスコミも「世論は岡田、党内は鳩山」と、この程度であれば別に問題はないのですが、一部のコメンテーターからは、「鳩山では小沢の影響が強すぎる」とか「小沢の路線を引き継いでしまう」など、前幹事長だったという経歴から以上のような批判が数多くなされているのですが、これまた昨日の朝のニュースで評論家が言っていた言葉ですが、「小沢のどんなところを引き継ぐのがよくないのか、そうしたことに何も触れないまま鳩山氏を批判する輩が多い」という指摘があり、私もまさにその通りだと思いました。

 引き継ぐのが小沢氏の政策目標なのか、それとも西松事件での献金構造なのか、どっちにしろ鳩山氏がこれらの点で小沢氏と同じかとは到底思えません。仮にあるとすれば鳩山氏が小沢代表時代に幹事長であったという事実ですが、もしこれだけでさっきのような批判をしているとすれば中身よりも外見の議論になってしまいます。
 また西松事件以降に鳩山氏が一貫して小沢氏を庇っていた事を批判の材料にする人もいますが、幹事長という役職なんだから庇って当然でしょうし、そんな立場にありながら選挙に良くないから早くやめろと勧告する方が私はかえって問題な気がします。

 むしろ私はあの騒動の際、鳩山氏が一貫して小沢氏を庇い続けながら党内の結束を呼びかけたのを高く評価しています。鳩山氏も当時言っていましたが小沢氏のあの事件での責任をどうこう言い合うより、党内で意見が割れる姿を国民に見せることが一番よくないと考えており、オフレコで直接小沢氏に直接辞任を促すのならともかく早々にマスコミの前で早く辞めるべきと言った前原誠司氏に対して政治家としての資質をやや疑いました。第一、あの西松事件自体がおかしな捜査なんだし。

 とはいえ岡田氏は岡田氏で真面目に着実に政策に取り組んでくれそうな期待感もあるので、この記事ではやや鳩山氏を持ち上げることばかり書いていますが私は最初に言ったように別に岡田氏がなっても民主党的にも、国民的にもまぁいいんじゃないかなと思っております。なにが一番問題なのかといえば今の麻生首相が居座ってなかなか選挙を行わないのが問題で、ポスト麻生の最有力候補の与謝野馨氏も今日の発言で、「鳩山氏ではいざという時に逃げる印象がある」と言っていましたが、あれだけ霞ヶ関埋蔵金はないと言っていたくせにちゃっかり今年の予算に大臣として組み込んだあんたが言うことかと、こちらも資質を疑う発言でした。

 最後に一つ気になったこととして、どうして今回はあの出たがりの菅直人氏が出なかったのかなという疑問があります。この点についてどこのマスコミも触れておらず、しかもあまりチェックしてはいないものの菅氏の代表選に対する意見もまだ一度も見ていません。どうしちゃったんだろうなぁ(´Д`)?

2009年5月14日木曜日

出版大手、ブックオフ株取得について

 なんか先週はブログを書くのが非常に億劫でして、そうした気分が反映されてか当時の記事を改めて読み返してみるとなんか文章がひどいのばっかなのですが、今週に入ってからは徐々にやる気を取り戻し、一昨日辺りから文章表現にも改善が見られてきたので一安心してます。

大手出版連合、ブックオフ株取得の狙いは?(MSNニュース)

 そういうわけで本日は出版大手三社が中古本販売業最大手のブックオフの株式取得に動いているという、それこそ今後の日本の出版市場を占う上でも大きなニュースについてです。
 さすがに出版業界に知り合いはいないので直接話に聞いたわけではないのですが、伝わる限りの情報だとやはり出版会社からするとブックオフは親の敵のようにまで思われているらしく、実際に漫画家や作家の方らも公然と批判する人が数多くいます。何でそんなに憎いのかってこれはいわずもがなですが、安価で手に入ってしまう古本屋が全国チェーンでこれだけ多く展開しているせいで本が出版される傍から中古市場に流れ、消費者も新品より安い古本を選ぶようになって販売数が減り、売る側の出版会社からするとそれがそのまま売り上げや利益の減少につながってしまうからです。中には、近年の出版不況の最大の原因がこのブックオフだとまでいう出版界の人までいます。

 おそらく今回の出版大手のブックオフ株取得の目的は、こうした古本の流通を制限するという目的があって行われていると思います。以前にも中古ゲームの販売を巡ってソフト会社と販売店との間に90年代に何度も法廷闘争が起きており、出版会社と古本会社のこうした争いはいわば宿命的なものといっていいでしょう。実際に作家の方の中にはブックオフの販売振りでは出版会社は採算が取れないとまで言う人もいるほど苦しいらしく、今回の出版会社の実力行使とも取れる行為に対して私も特段卑怯なことだとは思わず、業界を健全に成長させていくにはやむを得ないかと多少の理解はできます。とはいえ株式の取得後、出版会社がどのように出版業界、ひいては日本人と本の関わりを作っていくかというグランドデザインをまだ何も示していないというのは少し残念ではあります。

 実際に株式の三割も取得すれば大きな株主総会で大きな議決権を得ることになり、それこそいきなりブックオフに古本業を廃止させることだって可能です。しかし以前にも「出版不況について思うこと」で私が書いたように、昨今の出版不況はブックオフの存在よりも本の質の低下やむやみやたらな値上げの方が原因的には大きいように思えるので古本をなくせば一気に問題解決に至れるとは思えず、ただでさえ少子化で読者層が縮小してくのだからそういった点についてもなんらかの姿勢を示すことが重要なのではないかと思います。

 たとえば私個人の意見を挙げるのならば、発売から三ヶ月とか半年と期間を決めてその期間の間は古本の販売を一切禁じるかわりに新品の本の価格を今より少し値下げする、ジャンプコミックスなら現在420円のところを400円にするなど、利益を互いにある程度維持しながら読者が大きく不利益を被らないようにする方法などを出版会社と古本会社で一緒に作っていくべきだと思います。肝心なのはこうした協議を一般にも広く公開して、なおかつ読者層をどう拡大するのかという視点を持って取り組むことです。非公開でやればそれはそのまんま談合になってしまいますが、業界全体で健全な成長を図るのであれば協議の公開を原則としてこうした協定を結ぶのは私は問題ないと思います。自分たちだけのパワーゲームで古本のありなしを決めるより、知識の育成に関わる本というものを扱うゆえに読者のことを念頭において今後の業界のあり方を考えてほしいです。

2009年5月13日水曜日

国技館レポート

 本日、本当は忙しい中なのに時間を無理やりこじ空けて、相撲を愛する者なら誰しもが夢に見るであろう国技館へついに相撲を観に行くことができました。これまで大阪場所、名古屋場所には観に行ったことはあるのですが関東にずっと住んでいるくせに国技館はまだ一度も行ったことがなく、今場所は絶対に観に行くのだと決心していたので取り組み中はそれこそ感無量でした。

 そんなして行った今日一番の取り組みはなんといってもこれまで三勝全勝で互いに来ていた豪栄道と日馬富士の対決でしたが、両者とも勢いのある者同士の取り組みだったこともあって白熱し、最終的には私が贔屓にする日馬富士が上手投げで勝って終わりました。それ以外の取り組みで目を見張ったのは千代大海の取り組みでしたが、開始早々つっぱりで土俵際に追い込んでこのまま勝つのかと思ったら鶴龍が懐に入って廻しを掴むや、なんとそのまんま逆方向へ一気に千代大海が寄り切られて負けてしまい、終わった瞬間は文字通り呆気に取られてしまいました。千代大海は今場所は角番ですが、未だ本調子ではないようなので心配です。

 さてそういうわけで取り組み自体には非常に満足したのですが、ちょっと座席について不審な点があったのでここで愚痴っぽくなりますが紹介しておきます。相撲観戦の座席は野球場同様に見栄えのいい席は値段が上がり、特に力士を間近で見られる升席は通常四人一組で販売されて非常に高価なチケットなのですが人気があり、今日も平日ながらほぼ全席が埋まっていました。それに対して一人で見に来る人などは椅子席が用意されており、その椅子席も国技館では観やすい前列から指定席でA席、B席、C席とランクが分けられ、一番末席は「外野自由席」として予約なしの当日販売だけで売られています。
 私は当初、初めての国技館ということで2100円の外野席で観ようと思い、早めに来ることを意識して2:30に両国に到着して窓口に行ってみたらなんと外野席は既に完売しており、更には3600円のC席も売り切れとのことで正直なところ一瞬「帰ろうかな」という言葉が頭をよぎりましたが、折角来たのだし切腹をするような覚悟で4900円のB席を取って観戦しました。

 ところが蓋を開けてみてみると升席はともかく二階のABCの指定席、外野席を含む椅子席は全然すいており、結局最後の朝青龍(今日は勝った)の取り組みが終わる頃でも半分以上の座席は空いたままでした。実は今月はGWにゲームを買い漁って財政的には非常に苦しい月間で、しかも明日返してもらいますがある事情で月曜にお金を15000円も立て替えており、観戦の帰りにスーパーで夕飯の汐サバ(2尾298円)を買おうとレジに行ったら財布にお金が全然残っておらず、案の定買い終わったら400円しか残っておらずリアルに焦りました。
 こんなこと書いてはいますが、一応言っときますけど私は別にお金に困っているわけじゃなく、銀行の預金を下ろせばまだまだ全然余裕ではあるのですが、今月は明日の立替分の返金を受けてなんとかやりくりしようと考えていたのであれだけ座席が空いているのならどうして外野自由席(2100円)を売ってくれなかったのか、運営を行っている大相撲協会に対してちょっと不満を覚えました。

 恐らくいくつかの指定席は新聞屋とか保険屋とかが販売拡張のために買っているのだろうから座席に多少の空きができるのはまだ仕方ないと理解できますが、それにしたってC席が売り切れといいながら座席の半分以上が空いていたというのはどう考えてもおかしく、更には当日販売しかしない外野席でも同様にあれだけ空席があったのに売り切れとするのは何かしら販売方法に問題があるのではないかと疑ってしまいます。
 ちょっとあまりにも悔しいのでこの後相撲協会にこの件をメールで言うつもりですが、今日は外国人の方もたくさんいらしており、そうした方たちやちょっと相撲に興味を持っている方たちでも気軽に安価で入場できるよう、こうした事態は今後なるべく防いでもらいたいです。

  おまけ
 プロ野球では最近パリーグの球団を中心に、チケット販売の方法に融通を利かすようにして一定の成果を納めていると聞きます。一例としてこれはセリーグの広島カープですが、確か去年辺りから7:30以降の入場であればチケット代を安くして販売したところ、広島市内のど真ん中にあるという地の利が生きて仕事帰りのサラリーマンの観戦が大幅に増えたそうです。

2009年5月12日火曜日

ガンタンクでの戦い

 かなり懐かしい話になりますが、前にも一回取り上げた事のある「機動戦士ガンダム戦記 Lost War Chronicles」というPS2のゲームを、私は発売してから三年ぐらいの間ずっとやりこんでいました。このゲームが発売したのは2002年だったのでソフト内容やローディング時間を現在のラインナップと比べると相当に劣っているはずなのですが、私は未だにこのゲームを超えるガンダムを題材にしたアクションゲームを見たことがありません。何故このゲームがそれほどまでによかったのかといえば、妙なところでモビルスーツの動きがリアルだったからだと思います。というのもこのゲームの機体の動きははどれも重々しく、コントローラーを押せばすぐに縦横無尽に動いてくれるわけではなかったのですが、それが返って落ち着いて操作することが出来、また優秀な機体とそうでない機体には歴然とした性能差がありましたが、コンピューター戦に限って言うなら弱い機体でも操作次第によっては強い機体に打ち勝つことも可能で、そういったバランスの調整具合も良かったのも見逃せません。

 とはいえ、このゲームでガンタンクを使うとなるとそれは大変でした。
 他の機体は遠距離、近距離用の武器がそれぞれある(ガンキャノンですら右ストレートで殴ってくれた)にもかかわらずガンタンクに至っては近距離用の武器の代わりにマシンガンがつくという遠距離攻撃のみで、おまけに足がキャタピラなもんだからジャンプが出来ず、ちょっとの段差を飛び越えようと思ってもバーニアを他の機体よりも多く噴かなきゃいけないもんだからすぐに切れてしまうし、おまけに動きが明らかに他の機体と一線を画して鈍いという、どこをどうみても最悪の機体でした。

 ですがそうした最悪の機体ゆえに、燃え上がるものもありました。
 私と友人はこのゲームの二人協力プレイで遊ぶ際には必ずと言っていいほどこのガンタンクを二人して選択し、延々と登場してくる敵機体に対して三国志の趙雲の単騎駆けの如く孤軍奮闘して戦っていました。
 このプレイで何が恐いかといったら、徐々に距離を詰めてくる敵を迎撃している最中に弾が尽きることでした。このゲームで遠距離用のライフルやマシンガンといった武器は一旦弾を使い切ってからしばらく経つ事によって初めて補給されるシステムゆえに、ガンタンクで弾切れを起こしちゃうと近距離攻撃のように無限に使える武器もなく、動きが鈍いから全然逃げられない上に距離を詰められて近距離攻撃されるとリアルに、「アパム!アパム!弾!弾持ってこい!アパーーーム!」という状況になるもんだから、プレイしている間は真剣そのものでした。

 しかしこうした弾切れで追い詰められている最中に、横から友人のガンタンクが援護射撃で敵機を破壊してくれる時なんかは戦場ゆえの友情というべきか、本気で「助かった」と思うのと同時に信頼感を強く持てました。また窮地でなくとも一体の敵機を中心に友人と自分がちょうど直角の位置から砲撃を加える、十字砲火が見事に決まったりしてもなんか戦争映画のワンシーンみたいな一体感を感じました。

 さすがに今はもうこのゲームで遊ぶことはあまりありませんが、他の人のレビューでも書かれているようにぜひバンダイにはこのゲームのシステムをまるまんま維持して、新たに機体やステージだけを加えてまた出してもらいたいと心から願っております。

2009年5月11日月曜日

小沢氏の代表辞任について

 すでに大半の方がニュースを見て知っているかと思われますが、本日民主党の小沢一郎氏が代表の座を辞任する旨を発表しました。この電撃辞任についてあちこちで色々言われており、特に私の癇に障ったのは自民党の町村氏が説明責任を果たしていないと批判したが、じゃあお前のところの尾身氏と二階氏の説明責任はどうなんだと、ぼやいても仕方がありませんがそう思いました。

 まず正直な感想として、今回の小沢氏の辞任は自分にとって残念でした。過去の記事の「検察報道に対するメディアの違い」をはじめとして私は今回小沢氏が代表を辞任するに至った西松建設の献金疑惑について、そのあまりのタイミングのよさと強引な検察の捜査手法、自民党の議員には捜査が及ばなかったことからこの件には陰謀を感じ、小沢一郎という議員は嫌いではあるものの検察に屈する形で辞任してはならないと以前から主張していました。しかし私のように考えるのはやっぱり少数で、世論調査をはじめとして民主党内からも辞任論が割合に公然と出ており、しょうがないかといえばそれきりですが小沢氏にとっても苦渋の決断だったと思います。

 そういうわけで早くも夕方のニュースではどこも次の民主党の代表は誰かと色々と議論されていますが、結論から言えば今回の件で攻守は交代し、そう遠くない間に行われる民主党の代表選挙などテレビなどの露出時間が自民と民主で逆転し、政局の行方もまた違ったものになってくるでしょう。
 折しも選挙を控えるこの時期です。今後は本当に些細なことでも互いの選挙結果に大きく影響することが予想され、一足先に民主が万難を排した形になりますがまだまだ山岡賢次議員とマルチ商法の癒着問題が残っており、また自民党も中川秀直氏といった反動勢力という爆弾があるという、双方すねに傷を抱えた状況でこれから選挙までオセロゲームのような状況が続くかもしれません。

2009年5月10日日曜日

今、政治で何を優先すべきなのか

 今日友人とも話をしてきましたが、政治の議論というのはとかく複雑にならざるを得ず時間と共に何が大事だったのか、どんな政策が必要なのかということが段々とわからなくなってくるということがよくあります。何でそうなるのかといえば単純に片っ方の問題の対応を話していたら別の問題が持ち上がり、そっちの問題に構っていたらまた別の問題が沸き起こっていわば忙殺される具合で段々とわからなくなっていきます。そのため政治家の資質として「一貫性」というべきか、他の問題に振り回されず一つの問題に集中できるかどうかというのは非常に重要な要素だと考えており、私もこの二ヶ月何も更新していないけど「陽月旦」の方ではわざわざ評価項目の一つとして加えております。

 この一貫性をとことん追求して一応の成功を収めた政治家としては、近年では小泉純一郎元首相が挙がってきます。彼は父親の急死を受けて留学先のイギリスから日本に戻って初めて総選挙に出馬しましたが、初めての選挙の際にそれまで彼の父親を応援していた郵便局員の組織票五千票が丸々ライバル候補へと裏切り、蓋を開けてみた結果はなんと五千票の差での落選だったのでこの時に郵政をめっためたにしてやろうと考えたのか、初当選時から郵政民営化を主張していました。
 その後首相に就任後もこの郵政事業の民営化を改革の本丸と位置づけ、在任中に道路公団民営化や年金問題などに一応は手をつけたものの解決の目途が立たなくなるやほとんどの問題を中途半端に放り投げ、郵政民営化においてのみ注力し続けて最終的には実現にこぎつけました。何はともあれ、本人としては満足だろうけど。

 この郵政民営化を行っている最中、様々な評論家が「こんなことより景気対策だ」、「いや社会保障問題だ」などという批判意見がある中で、ある評論家(確か塩野七生氏)からは

「いろいろと他の政策を優先すべきという意見もあるが、彼(小泉元首相)の言う通りに財政問題や構造改革において郵政民営化をまず最初に実現しなければ、何も始まらないという意見も一理ある」

 という評論があり、実際に財政投融資などの特別会計など点で的を射た意見だったように思えます。
 そういうわけで随分と前置きが長くなりましたが今日は何をしたいのかというと、今の日本において一体どんな問題を優先して行うべきかというのを私なりに順位をつけたいと思います。

 ではまず今、政治でどの問題が一番優先しなければならないかですが、それはずばり言って公務員改革だと私は考えています。というのも今の年金問題をはじめとして起こっている問題に対策を作ったとしても、それが実行する官僚が知らない間に骨抜きにしてまともに運用されないばかりか形骸化されてしまっていることが近年非常に多いからです。その上財政の健全化をはかろうとして経費節減に取り組もうとしても、無駄金を使う妙な天下り団体を潰そうとするやかつての安倍政権のように激しい抵抗を起こされ、実現が阻まれる恐れが大いにあります。

 そのほかいわゆる「霞ヶ関文学」とも言うべき、報告書等に責任を逃れるために「等」や「努める」といった言葉を盛り込んで曖昧にしたまま結論を先送りし、全然実態と合っていない調査報告書を平気で提出する点もどうにかしなければなりません。この前の年金についての委員会でも全国民の支払い率が実態は約五割のところを八割と言い張って出してきた実例もあるし。
 そういう意味で、安倍政権が目指した内閣人事庁案は抜本的な解決法としてなかなかの妙案だったのですが、他の政策同様に骨抜きにあって今の計画ではあまり期待が持てません。こうした点をまずどうにかして、政治主導の政策の実現力を日本全体で高めることが急務だと私は考えています。

 その次に優先すべき課題ですが、これは私の属性ゆえですがやはり若者の雇用対策をどうにかしてもらいたいです。日本全体の失業率は今4.8%辺りのところ、20代の失業率は数年前より二桁の10%を越えており、このまま行くと貯蓄も何もない非常に不安定なままで今の若者は40代、50代と社会的にも体力的にも厳しい年代へと突入してしまいます。これなんかは私の持論ですが、現代の若者の就業、生活支援を行って生活を安定化させることこそが最大の少子化対策になると考えており、ただ単に子育て支援金などを現金で配るよりまずもって家庭の地盤を作ることこそが第一だと思います。

 そんでもって三番目に優先すべき課題ですが、ようやくここで財政の健全化が来るのではないかと思います。というのも今の20代の若者に就業してもらえねば所得税率の高い日本では十年後、二十年後の税金が入ってこないため、若者の雇用対策を行って将来の税源の目途を確保した上でなければ財政健全化もなにもないと考えるからです。まぁ抜け道を使うんだったら、間接税の増税という手段もありますが。

 そういうわけで私の案をまとめると以下のようになります。

1、公務員改革→政策の実現力、速度を高める
2、若者の雇用対策→少子化対策と共に将来の税負担者の確保
3、財政の健全化→赤字体質の脱却


 あんまり煮詰めていませんが、今挙げた三つの政策はまさに上から順番にやらないと下まで実現できない政策だと考えております。なお今回外交については検討せずに内政のみで優先順位を定めましたが、ミクロな政策についてはもっとやるべきものはあると思いますがあまり細かい話になってもしょうがないのでちょっと省略しました。もし一つ挙げるとしたら、2と3の間に税、年金体系の抜本的改革を入れるべきだとは思いますが、その頃にはまた別の問題が起きているんだろうなぁ。

2009年5月9日土曜日

高橋英樹氏のエピソード

 さっきウィキペディアを見てみたら載っていなかったので、俳優の高橋英樹氏のエピソードをここで紹介しようと思います。

 さて高橋英樹氏といえば言わずもがなの時代劇の大スターで、彼の代名詞とも言うべき「桃太郎侍」始めNHKの大河ドラマにも何度も出演しており、去年の「篤姫」では島津斉彬役を演じましたが過去の大河では斉彬の弟である島津久光役も演じていたそうです。
 そんな高橋氏ですが、確かテレビ番組の「踊るさんま御殿」に出演した際に、こんなエピソードを話していました。話題のテーマが「後から思うと納得できないこと」にて高橋氏は、ある日顔面マッサージのお店に行ったところマッサージの途中に店員に、

「高橋さんは顔が大きいので、通常の二倍の料金を請求させていただきます」

 と、言われてそのまま払っちゃったそうです。この件について実際に顔のでかい高橋氏は、確かにマッサージに使うクリームとかが余計にかかっちゃうからその場では仕方ないなと思ったそうなのですが、テーマ通りに後から考えてみるとなんかおかしいなと思ったそうで、このエピソードを高橋氏が紹介するや司会のさんま氏が、

「ひとつ、人の世の生血を啜り……」

 と、高橋氏の代表作の「桃太郎侍」にて悪党を斬り捨てる際の名台詞をつぶやいて場を盛り上げていました。確かに、このセリフがまさにぴったりなシチュエーションでした。

 もう一つのエピソードも「踊るさんま御殿」からで、何でも地方ロケに高橋氏が行った際に泊まった旅館が時間によって男女の入浴時間が変わるという混浴風呂だったらしく、そうとは知らずにいたのはおばさんやおばあさんが数人だったそうですが女湯の時間帯に入ってしまったそうで、慌てて飛び出したことがあったそうですです。このエピソードを高橋氏が話すやまたもさんま氏が、

「あかんがな高橋さん。そういうところこそ桶で股間を隠して、ポンポンポンポンッ(太鼓の音。桃太郎侍の登場シーンは顔を般若面で隠しながら太鼓のBGMとともに出てくる)と言って出なきゃ」

 と突っ込んでいましたが、想像するだに未だ思い出し笑いをします。