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2011年8月3日水曜日

全く見ない日本のテレビ番組について

 本日のニュースで、日立がテレビの自社生産をやめるというものがありました。私は以前から家電メーカーの人に、「テレビは作れば作るだけ赤字」と聞いていただけにこのニュースに対して驚きはなく、むしろ二、三年前にもっと早く決断しておけばよかったのではないかとも思いましたが、ちょうど地デジ移行が終わったタイミングということもあり、メンツ的にも今くらいがちょうどよかったのかもしれません。
 さてそんなテレビですが、売れないというよりも現在は価格の下落が激しいがゆえに儲からないようです。実際見ていてもどうしてこんなに安いのかと思うくらいですし、自動車と比べて家電メーカーの競争は熾烈すぎると感じます。しかも買い替えも地デジ移行以外はほとんど行われなかったとも聞きますし、ほかのメーカーも年末にかけて決断するところが現れるのじゃないでしょうか。

 話は変わってテレビというハードに対するソフトのテレビ番組についてですが、前回に日本に帰国した際に私もいくつか見てみましたが、はっきり言って何をどうすればこんなにつまらない番組を作れるんだ、意図的に視聴者を不快にさせているのかと思うような番組ばかりでげんなりさせられました。もっともこうした傾向は中国に来る前からもあり、本当に暇でBGM代わりにつけておこうと思ってもつけて音声を聞くだけでもイライラする番組ばかりで、番組を作る人間の神経を真面目に疑うことが多かったです。関西の番組は比較的マシだったけど。さらに聞くところによると最近はそれに輪がかかりAKB48と韓流アイドルばかりが出演するようになっているようで、それに対して芸能関係者など内輪からも批判がなされ、なんだか大ごとになってきました。

 具体的なリンクはつけませんが俳優の高岡蒼甫氏が韓流関係の番組ばかり流すテレビ局に苦言を呈すやテレビ関係者らから異常なパッシングを受けたものの、逆に高岡氏を擁護する声も巻き起こり今現在も大きな議論となっています。その議論の中で私がひときわ注目したのは慶応出身の友人が「あまり出身大学を明かしてもらいたくない」といった芸人のふかわりょう氏で、いつもすべってばっかだけど意外と物事を深く考える人なのだなと見直しました。

ふかわりょうが韓流報道について「テレビは完全に終わった」(サーチナ)

 ふかわ氏の主張を簡単にまとめると、電波というものは公共のものであって現在テレビ局が保有する免許がなければ一切使用することができないなど、私的に使用してはならないものです。その公共の電波を使用して使用者側(テレビ会社局)に都合のいい情報なりプロモーションばかり流すというのはそれはやはり間違っていると主張し、卑近な例としてふかわ氏は、自分の番組で自分の曲だけを流しほかのアーティストはほとんど紹介しないのはおかしいとたとえています。実にわかりやすい。

 このふかわ氏の話を聞いてちょっと思い出したことがあったのですが、90年代後半の「ウリナリ」という番組にて当時、「ポケットビスケッツ」と「ブラックビスケッツ」というバンドが番組内からデビューし、そこそこの成功を収めました。当時この番組を見ていた私はあまり何も考えずにこの二つのバンドの活動を面白がって見ていたのですが、あとから調べてみるとやはりこの当時からテレビ局が作ったバンドをテレビが応援するというのは公平な観点からみてどうかという意見が出されていたそうです。実際にテレビというのは物凄い影響力の強い媒体であり、それを使えば当時はおろか今ですら売れないものを売れさせてしまうほどのエグさを持っております。

 まぁポケビとブラビに関して言えば歌自体もよかったのでこの際どうでもいいですが、ふかわ氏の言う通りにほかの人間が一切使えない公共の電波を使って自分とこが利益を出そうとする行動は電力会社同様に卑怯千万もいいところです。そのような観点からだと韓流のごり押しやら特定の芸人や俳優を集中して放送するというのはやはり間違いだと私も思います。多分一般視聴者もそういうのをはっきりと自覚しないまでも感じ取っていて、それが今のテレビ離れにつながっている気がします。それにしたって日曜の午前中の番組はつまらないものばかりだった。

 最後にテレビ会社について前々から思っていたことを言うと、完全独占事業で国からも異常なくらいに保護されているにもかかわらず、最近はTBSを初めとして赤字を計上する会社が現れてきました。こう言ってはなんですがこれだけ保護されているにもかかわらず赤字を計上するなんてある意味すごいことで、今のテレビ局の経営陣は無能を通り越して疫病神と呼べるくらいの能力しかないとみております。
 前にも書きましたが、日本のテレビ局はどんだけ不祥事を起こしてもこれまで放送免許がはく奪されることはありませんでした。近年の不祥事は「バンキシャ」を筆頭に目に余るものがあり、真面目に教員同様に毎年免許更新の審査を取り入れた方がいいでしょう。何万人が失業しようが、公共の電波を正しく使うためには厳しい措置が必要です。

2011年8月2日火曜日

7年で変わった自殺率国際順位

 今日お昼休みに同僚と話していた際、ひょんなことから自殺率に関する話題となりました。そこでネットで軽く国際順位を調べてみたのですが、以前に見た順位から結構変動があり面白かったので、今日はその辺について紹介しようと思います。

自殺率の国際比較(社会実情データ図録)

 実は私は7年前、当時に流行りだした集団自殺についてレポートをまとめたことがあり、当時も上記サイトのデータを使ってあれこれ分析なりなんなりしたのをよく覚えています。ちなみに当時は毎日自殺サイトとかに行ったりしてたことからかなり気分が鬱になり、無理に元気づけようとガンダムの歌を歌いながらレポート書いてたら壁が薄かったもんだから隣人に、「最近の花園君はノリノリだね」と言われました。

 それはさておき最新の自殺率データについてですが、この自殺率というのは10万人当たり何人が自殺しているのかという統計データで、単純に言えば数値が大きければ大きいほどその国は自殺が頻繁に起こるということを表しております。それで日本はというとよくテレビメディアなどで日本は先進国で最も自殺率が高いなどとよくある自虐精神を発揮して取り上げられることが多いのですが、現実のデータはというと国際順位で6位にランクインしており、日本以上に自殺が多い国がなんと上に五カ国も存在します。まぁ五カ国しかいないとも言えますが。その後カ国を実際に順位順に書き出すと、

1位 ベラルーシ
2位 リトアニア
3位 ロシア
4位 カザフスタン
5位 ハンガリー

 という順番になります。細かい点をつつくと、先進国で日本が最も自殺率が高いと言っていた人はロシアを先進国とみなしていないこととなります。まぁここもとりようだけど。

 私が今回久々に自殺率の統計を見て何に驚いたのかというと、日本の順位は以前も7位か8位くらいだったのでそれほど驚かなかったのですが、以前はぶっちぎりで不動の1位に君臨していたリトアニアが2位に後退していたということです。数年前のデータまではトップ順位はリトアニア、ロシアという順番が固定されているかのように両者がかなり突き放していたのですが、知らないうちにベラルーシがそれをひっくり返していたのは軽く衝撃でした。もっともそれ以前からも旧共産圏、それも冬が寒い国々は自殺率が高い傾向があるので、順当と言えば順当という結果かもしれません。
 その次に見てびっくりしたのは9位韓国で、7年前のデータだとほとんど気にも留めず覚えてもいない順位だったはずなのに知らないうちに日本を追い上げる順位に来ていました。追い上げると言ってもこんな自殺率のデータで追い抜かされてもしょうがないですが、軍隊内や芸能人の自殺が社会問題となるだけあり根は深そうです。

 順位についてはざっとこんなもんですが、今回参照したリンク先は多角的に詳しく分析されていて非常に内容のある論文ゆえに是非是非読んでもらいたいのですが、いくつか引用すると「日本は自殺率は高いもののメンタルヘルスは決して悪くない」と主張しており、実際にデータ上では精神疾患の率が先進国で最低クラスに低くなっております。ちなみにこの精神疾患率のデータも面白くて、恐らくぶっちぎりでフランスがトップだろうと思っていたらなんと3位どまりで、1位はなんとアメリカでした。まぁこれも精神疾患と診断されるかどうか、そういう環境があるかに左右されやすいデータなので厳密にはデータをうのみにできないところがあります。

 もう一つ別のデータを引用すると、これなんか社会学士が狂喜するするような見事な連関データなのですが、自殺率と他殺率を比較し合ってます。このデータによると日本は自殺率は高いものの他殺率は異常に低く、その結果から決して不幸な社会ではないとまとめられてます。実際にこのデータを見てみると、他殺率が日本の10倍以上の国がごろごろしており、特にトップのコロンビアに至っては自殺する暇がないんじゃないかと思うくらいに他殺率が極端に高いです。このデータは2002年のものでやや古いですが、最新のデータならメキシコも結構跳ね上がってるんじゃないかな。

2011年7月31日日曜日

権力にすり寄るメディア

 ちょっと古い話になりますが、松本前復興相が宮城県を馬鹿にするような発言をした後に同行した取材記者に対して、「このことを書いた社は終わりだから」と発言し、その後辞任に追い込まれています。この件については私もブログに取り上げましたが、その後続いて書いた記事にて片倉(焼くとタイプ)さんがコメント欄にて、

「あと松本元大臣の発言をそっくりそのまま放映したのは当初は宮城の東北放送
だけだったそうです。これについて
ネット上では、部落差別問題の無い東北地方では、部落解放同盟の圧力が
およびにくい事に気づかなかった松本氏の誤算だったといわれています。」

 というコメントをしてくれました。

 この件については事件発覚当初にてネットでよく取り上げられていましたし、敢えて名を明かしませんがある大新聞でもコラムにて、現場の記者たちは松本前復興相の脅しに従って当初報道を控えてしまった。記者として恥ずべき態度であるなどと自己批判をしていたことから間違いない事実だと思います。
 一体何故当時の東北放送以外の現場記者たちは取り上げなかったのか。言ってしまえばすくんだ意外にほかなく、普段権力に対する防止装置、ペンは剣より強しとか言ってるくせに情けない人間だった以外にほかないでしょう。ただ一つ弁解をしてあげるならばこの時の記者たちが特別だったわけじゃなく、こういうことは日本のメディアにおいてはままあることです。

 私がいまだによく覚えているのは故中川昭一氏が大臣辞任、ひいては後の落選につながるきっかけとなった2009年に起こったG7後の酩酊会見で、この会見は当時たくさんの日本メディアが取材していたにもかかわらず、当日に報道したメディアは一つとしてなく、たまたま入ってきていた海外メディアが報道してから一斉に報じ始めました。

 この二つの事件における日本のメディアに対する私の意見はというと、別にいつ報じるのは構わないとは思うけど、後になって報じてから批判するのは如何なものかということです。最初手控えたくせしてみんなが叩いているのを見てから一緒になって批判していて、カッコ悪いと自分で思えないのではちょっと救えません。
 あと紙幅が余っているのでもう一つ付け加えると、マスコミ文学はいい加減放棄してほしいことです。これなんか自分がこの業界に入ってきてからわかりましたがどの漢字をひらがな表記にするかとかどの表現を使っちゃいけないとか、日本人特有の妙な横並び精神を如何なく発揮して滅茶苦茶注意されてます。別に小学生相手にしているわけじゃないんだから旧字以外だったら好きなの使っていいじゃん、文章が悪い汽車は自然と淘汰されるんだしなどと不遜なことを考えてはフラストレーションを溜めてます。もっとも自分の場合は誤字が多いのは問題なんだけど。

2011年7月28日木曜日

日本帰国時に読んだ漫画

 昨日の記事の続きで、日本に帰国した際の漫画を教派紹介します。
 まず私は漫画喫茶などで新刊をチェックすることが多いのですが、贔屓にしている漫画については売り上げに貢献するため、あらかじめアマゾンに発注して実家に届けさせておりました。届けさせた漫画は以下の通りです。

サユリ2巻:完結。ホラー漫画としてはすごい出来で満足
シドニアの騎士4、5巻:相変わらず飽きない展開。もう少し知られたっていいと思う。
ノノノノ最終巻:打ち切りにされたらしいが、最後まで予想がつかない展開で面白かった。

 上記の漫画に加え、4時間粘って漫画喫茶で読んだのは以下の漫画です。

スティールボールラン:最終巻まで数冊分。こちらも最後まで予想がつかない展開で読後はしばし感動。
カイジ:なんか今のシリーズに入ってから急激につまらなくなった。もう読むのはやめようと思う。
電波の城:展開早っ。
バキ:突っ込みどころが多い。でも見ちゃう。
カウンタック:漫画オリジナルの車が出てくる場面で、肝心のカウンタックが出てこなくて少し物足りない。
キングダム:文句なしに面白かった。こちらももっと高く評価されてもいい作品。
ガンツ:ネットでちょろちょろ情報が出ていたが、大阪編で一度死んだ女性キャラが復活していたシーンではほろりときた。

 このほか直前にあっていた友人からマガジンの「進撃の巨人」という漫画を勧められていたので読みましたが、「バクマン」を大人買いする友人なだけあってなかなかいいチョイスをしてきたと思います。というかよく少年雑誌でこれほどまでハードな話(第一話で主人公の母親が食べられる)を展開できるなと感心したのですが、決して極端に劣っているわけではないものの、アクションの多い漫画の割にはこの漫画の作者はコマ割の技術がいささか足りないと感じました。空飛ぶシーンも、読んでて最初よくわからなかったし。あとキャラの描き分けも。

 オチらしいオチがないのでもう少し続けますが、やはり日本の街中というのは図抜けてきれいに感じます。中国にいるからかもしれませんが、外歩いていて何の匂いも感じなかったのに最初は戸惑いを覚えましたし、また電車に乗っている最中も緑が残る丘や森が見え、なんていうかすごく新鮮に感じました。
 聞くところによるとスイスは国土が物凄く綺麗すぎて、海外に出たスイス人はホームシックにかかりやすいそうです。仮に母国がとんでもなく汚い環境だったらそりゃ出て行ったってなんにも感じるものがないでしょうし、前々から言っていますが日本人が海外に出たがらないのは英語ができないとか島国だからという理由とかより、そこそこ綺麗な国土だからというのが大きいように感じます。なお私はホームシックはあまり感じませんが、久々に友人らと話して、「これくらいのレベルの人材が上海にもいれば……」という無理な願いは感じました。

2011年7月27日水曜日

日本の帰国日程

 また昨日は部屋でネットが使えませんでした。これで七度目。ホテル側ももうお金返すと言ってきましたが、修理しろの一点張りで、返還費用から替えのルーター買って設置するということで落ち着きましたが、今日帰ってみたらまたやっぱりつながらず、すっかり顔なじみとなったエンジニアの兄ちゃんに様子を見てもらったらすぐまたつながりました。ルーター替える意味あったのかな。

 さて先週末は金曜日から日本に帰って過ごしていました。そこで今日はその日本滞在期間中のスケジュールを紹介します。もともと高校生のころから夏休み日記と称してわけのわからない日々を書き残していたので、なんとなく懐かしい感じがします。

<22日>
05:30 起床後、30分で支度して家を出る。
07:10 地下鉄、リニアに乗車して浦東空港到着。搭乗手続きをするが手荷物検査で呼び止められ、荷物を開けられると、
空港職員「これはなんだ!?( ゚Д゚)」
別の空港職員「PSPじゃん( ´∀`)」
 というやり取りがありました。
09:30 デルタ空港の便で日本出発。日本時間の13:30着。
15:30 空港から直接役所へ行き、事務手続きを済ませる。来る途中の電車が節電対策で本数減らされててちょっと驚く。
16:30 実家に帰宅。家の猫はまだ自分の顔を覚えていたのか嫌そうな顔で見てきた。
19:30 約束していた地元の友人と近くのガストで会う。レストランに行く途中に愛車であるブリジストン製の27インチタイヤ仕様サブナードスポーツに半年ぶりに乗るが、上海で折りたたみ自転車に乗っていたことからあまりの安定性と速度にビビる。やっぱ自転車はでかいのに限る。
 久々に会った友人にはいきなり「中国人っぽい外見になった」と言われた後は政経の話題や近況について話したが、企業や財界関係の話が好きな友人なだけに中国の企業情報をメモとるくらい真剣に聞かれてまたしても驚く。元からそういうのが好きな友人だと知ってはいたが、こうも興味津々だと。まぁ向こうからすれば政治関係に妙に耳を傾ける自分もそういう風に思われているだろうけど。結局23:00過ぎまでガストで粘った。
23:30 友人と別れて漫画喫茶へ。半年間読めなかった漫画を一気に読み通す。読んだ漫画の詳細はまた次回にでも書くが、あまりにも大量にあったこととすでに時間が大分遅いことが手伝って流し読みになってしまった。結局04:00までいて自宅に帰宅した。

<23日>
10:00 前日が遅かったこともあってのってり起きる。起きて簡単にネットして、友人に暇しているか尋ねた後で午後に落合う約束する。
14:00 秋葉原で友人(K)と合流。パソコンを新しく買うつもりだったので二人であちこちの店を回ったが、当初はひいきに模している東芝製ダイナブック一択のつもりだったが、「2000円払うとグッと良くなりますよ(´∀`)」と言われ、すすめられたNEC製LaVie Sをオノデンさんで購入する。しかも海外在住だと言ったら本来つけるはずのポイント分を割り引いてくれ、個人的に非常に気持ちのいい買い物だった。オノデンさん、ありがとう。
17:30 秋葉原にいたところあらかじめ連絡していた別の友人から電話を受け、そのまま友人(K)とともに電話くれた友人の家へ向かう。友人の家ではコールオブデューティーというFPSのゲームをして、「当たらなければどうということもない」と言ってなんども蜂の巣にされた。
17:00 三人でそのまま近くの中華料理屋に晩御飯を食べに行く。店のおばちゃんの発音を聞いて中国語で話しかけ、友人二人を置いて中国語でしばらく話す。
 料理は三人でいろいろ頼んでつまみながら食べてたが、餃子が意外にもおいしく追加で何度も頼んだ。あと食べながら思ったこととしては、上海ではどんな日本料理も食べられるが、日本風の味付けをした酢豚や天津飯といった中華料理が食べられないことに今更ながら気が付いた。あと友人が普通に「高菜(たかな)チャーハン」と注文したのを聞いた際、「高菜(ガオツァイ)チャーハンじゃないの?」とリアルに疑問に感じてしまってた。最終的に22:00まで粘り、そのまま駅で別れた。

<24日>
09:00 起床し、朝食を食べる。その後テレビなどを見た後にまた自分の自転車でサイクリングに行く。
11:00 一通り自転車を堪能した後でゲーム屋に寄り、PSPの「モンスターハンターポータブル2」と「天誅」を買う。
12:00 「アッコにおまかせ」を見ながら昼食。何気におふくろの作るメシ食べたのは今回の帰国でこれだけだった。献立は冷やし中華だったが、あとから思うとこんなところまで微妙な中国関係のものを食べなくてもという気もする。
14:00 本来ならもう空港へ出発する予定だったが、新しく買ったNaVie Sのデータなどをいじるのに少し時間が食ったため、出発時間も遅らせた。そしたら都合よく親父から電話があり、親父が名古屋で会ったという同級生のツッチーは非常に有望な人間だから暇な時は相手してもらえと助言する。
15:00 自宅出発。そのまま空港へ行き、上海へ戻る。帰宅したのは22:00だった

 こう見ると非常にかけ足な帰国だったと思えます。とはいっても上海と日本は非常に近く、また帰ろうと思えばいつでも帰れるのでそんなに気になりません。ただ先々週末は出張で休みなしで働いてたので、一昨日はやや疲れも感じて仕事もだれた感じでしてました。
 今回帰国して印象に残ったことを言うと、台風の通過後ということで非常に寒かったということが一番強いです。逆に帰国直後の上海は湿気がひどく、疲れが出たのも上海の暑さからだったかもしれません。

2011年7月25日月曜日

中国版新幹線の脱線事故に対する国内報道

 新しいパソコンになって初めてのブログ執筆です。微妙にこれまで使ってきた中国史用のパソコンと比べてキー配置などが異なっているために違和感がまだありますが、それでもやはり打ちやすいしパソコン自体のデザインと相まって気に入ってます。この詳細についてはまた明日にでも書きます。

 そんな今日はどういったことを書くのかというと、昨日に引き続き中国版新幹線(高速鉄道)の脱線事故についてです。昨日の夕方時点でははっきりしませんでしたがどうも落雷で停止していた車両に対して後続の列車が突っ込んだことによって脱線したそうですが、想像以上というべきかなんというべきか、なんと今日にはもう同じ路線での運転を再開した上に事故車両を回収もせずに埋めるという暴挙に出ているようです。この辺については日本在住の方もすでに知っておられるから説明するまでもありませんが、こちら中国においても今回の事故については異例尽くしというべきかいろいろと議論や混乱が起きております。

 まず本日の朝刊ではデイリー紙はすべて今回の事故を一面に取り上げ、経済誌でも多くがトップを飾ってます。そのうえで紙面中の論評も今回の事故を起こした鉄道部(中国の「部」は日本の「省」)を厳しく批判しており、その対比として開業以来一度も死傷者を出していない日本の新幹線における安全対策を取り上げる新聞もありました。なおその日本の新幹線と対比させた記事では2005年の福知山線脱線事故を取り上げ、多数の死傷者を出したものの日本はこの事故後に反省として自動制御装置(ATS)の普及が一気に進んだと記載しており、鉄道部の報道官が「日本の新幹線だってたびたび故障を起こしている」というような変な負け惜しみのような書き方ではなく、悪くない対比記事だったように思えます。

 その上でこちらのメディアにおける混乱というか今回の事故を読み解くうえで重要なのは、日本のNHKにあたる新華社通信の報道です。細かい数字までは挙げませんが当初新華社通信が発表した今回の事故の死亡者数に対して鉄道部側はもっと少ないと主張し、その後も両者の間で死亡者数の相違や修正が続いています。その上で人民日報の本日の論文は、「今回の事故はただ片づけるだけでなく、今後の運営の在り方を含めて大きな反省材料にしなければならない。特に鉄道部」ってな感じでどちらかといえば鉄道部に対して厳しい批判を行っているような記事内容なのですが、これを見て私は政府と鉄道部で見解の不一致が起きているのではという疑念をすこし持ちました。

 新華社は人民日報は言うまでもなく中国共産党の機関紙で、その発表内容は政府の主張と基本イコールです。ということは先ほどの新華社の発表と人民日報の論文は政府側が今回の鉄道事故を重く受け止めているとみることができるのですが、その一方で鉄道部は事故車両を埋めたり死亡者数を少なく見積もったりとどちらかといえば隠蔽するような態度を取り続けております。この矛盾する両社の動きが非常に肝なのですが、単純にとるならば政府中枢は非常に問題視して原因究明に熱心なものの、鉄道部側はメンツもあって隠蔽しようとしてやや対立するような構図ととれるのですが、深読みするならば原因究明を叫んで一般国民のガス抜きをしつつ、隠蔽工作を続けさせるという方法も十分考えられます。

 ただ一つだけ確かなことを言うと、今回の事故、いやそれ以前からも普通の中国人は高速鉄道の安全性に対してやや批判的でありました。そして今回の事故を受けてそれが決定的となったというべきか、街頭インタビューでも乗らずに済むなら乗りたくないという人しかおらず、また鉄道部の隠蔽工作や早すぎる運転再開にネット上を中心に激しい批判が起こっております。
 先の中国政府の特許申請の記事でも書きましたが、普通の中国人はこの高速鉄道に対して妙なプライドやら価値観は持っておらず、政府の特許申請についても何も感慨を持っておりません。そういう意味では鉄道部の人間より一般中国人の方がずっと常識を持っているでしょうし、なおかつ日本人とも価値観が近いでしょう。

 それにしてもこの高速鉄道、上海~杭州間で私も何度も乗りましたが今回の事故を見てえらいのに乗ってたもんだとちょっと冷や汗かきました。一緒に乗った親父も、「他人事ちゃうわ(;><)」とも言ってましたし、これからは用があっても使用を控えようと思います。何気に来月あたりに武漢まで乗っていこうかと考えてたところでしたが、航空会社にとってすればうれしい限りだろうな。
 あと今回の事故原因について鉄道部は落雷だと主張していますが、これまで既に何度も落雷による故障を引き起こしておきながら何の対策もしてこなかったというのは呆れてきますし、本当に落雷だけが原因なのかと疑う気持ちすらあります。なんでもかんでも落雷のせいにしてると、終いにゃ天神様だって怒るだろうし。

2011年7月24日日曜日

中国版新幹線の列車事故について

またちょっと更新が滞っておりましたが、理由をちゃっちゃと話すと今現在日本に帰国中です。何で日本に帰国したのかと言うと単純に野暮用を片付けたりなんなりで、今晩中にはまた上海に戻ります。
 そういうわけで今回日本に戻って感じた事などを最初は書こうとしていたのですが、そうもいかないし日本にいる今だったらおおっぴらに書けるある大事件が」昨晩起こりました。

安全軽視のツケ現実に 中国高速鉄道 「信じがたい事故」(産経新聞)

 何気に今日の朝日新聞一面にも載ってましたが、校了の時間まで残り少なかったろうによくのっけてきたなと思います。

 それはともかく、まさかこんなに早く中国の新幹線でこれほど大きな死亡事故が起こるとは私も予想していませんでした。数ヶ月、もしくは一年位したらなにかしら大規模な事故が起こるだろうとは思っていたものの、先程のNHKの報道ではすでに死者が30人を超すほどの大惨事だそうで、事故の被害者の方々には深い哀悼の気持ちを覚えます。
 事故原因についてはいまだはっきりしないものの、これまたNHKの報道によると地元メディアでは落雷により送電が止まって事故の数時間前には別の車両が運転停止していたとのことで、何かしら送電施設に問題が発生した事に加え緊急停止装置が作動しなかったことが衝突の原因だと言われているそうです。

 このブログでも何度か書いていますが、この中国版新幹線(高速鉄道)はかねてから現地紙でも安全性について度々疑義が呈されてきました。現実に先月開業したばかりの上海~北京間でも何度も緊急停止などといった故障が発生しており、そうした不安が手伝ってか高速鉄道が開通したことによって逆に同路線を飛ぶ飛行機の座席予約が増加傾向にあるとも聞きます。更に言えばこれだけの国家プロジェクトにもかかわらずそういった国内批判が数多くなされている事は異常とも言うべき事態で、今回の大事故を見る限りですとある意味では報道は的を得ていた、中国ジャーナリズムも捨てたものではないという見方が出来ます。

 それで今後のこの中国版新幹線の行く末についての予想ですが、まず日本国内だと川崎重工らがほっと胸を撫で下ろし、中国国内だと日本の原発行政よろしく全路線において安全確認作業が実施されることとなるでしょう。安全確認の最中に運行を停止するかどうかについては今の段階ではわかりませんが、あくまで勘で言うとすでに去年から開業している路線もある事を考えると停止はしないと思います。もっともその間の売上げは悲惨なものとなり、運行本数はさすがに減らされるでしょうが。
 このほか気になる点を挙げると、中国全体の鉄道整備計画に影響が出るであろうということ、関係者の処分などがありますが、それ以上に先程あげた中国メディアが今後どのようにこの事件を取り上げていくかについて注視していきたいと思います。