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2011年11月10日木曜日

飲食チェーンの味の統一感

 今週一週間は同僚が子供の遠足のために休日を取ったほか、本来は担当外の仕事を通常業務の上に請け負ったり、挙句に営業社員に逆恨みされて意図的なサボタージュを受けたりして結構というかかなり忙しかったです。だけど来週はぐっと楽になるかと思いきや取材案件がやけに集中して多分今週以上に波乱の一週間になること間違いなしで、会社に対してオーバーロードだと今からでもハンガーストライキしたい気分です。そんな感じであまり気分がよくなく景気づけにいいものを食べようと、今日の晩御飯にはココイチことCoCo壱番館で野菜カレー食って帰ってきました。

 近年、上海では日系の飲食チェーンを多く見かけるようになってきております。ココイチもあちこちにあればサイゼリヤもやけに出店攻勢かけており、恐らく3年後ぐらいに進出ラッシュがあるんじゃないかと勝手に想像しています。それはともかくとして今日食べたココイチのカレーですが、何がおかしいのかというと味が全くと言っていいほど日本のココイチと同じだっていうことです。それを言ってしまえばココイチは全国どこのお店でも全く同じ味で、いくらレシピが同じだからと言ってなんでここまで同じ味なんだろうと前から疑問に感じていました。それがまさか上海でも同じ味が貫き通されているとは。

 そんなココイチとは対照的だと思うのは餃子の王将です。さすがに上海では見かけませんが(大連にはあるらしい)ここは日本にある店舗だと店舗ごとに全く味が異なっている気がして、ココイチとは対照的に飲食チェーンとして果たしてどんなものなのかといろいろ考えさせられます。なんか本部の方針でレシピとかにあれこれ要求を付けないらしいのですが、料理の味は店ごとに異なっているのにどの店でも王将は床がよく滑るということが共通しているのはミステリーです。

 このほかの飲食チェーンだと、さすがに牛丼屋はレシピが徹底されているのもあってどの店もココイチ同様に寸分の隙のない全く同じ味ですが、ここ上海だと吉野家も松屋も生卵を販売することはありません。中国の牛丼チェーンで生卵を提供しないのを見て初めて気が付きましたが、冷静に考えてみると卵かけごはんって衛生上、非常に危険な食べ物のようにも思えてよくこういうものを日本人は平気で食べているなという気がします。そういいながらこの前日本に帰った時に真っ先に食べましたが。

 いつもながら統一感のない話でオチもへったくれもありませんが、直営店ならともかくフランチャイズなら極端に味を統一する必要は果たしてあるのかなと思うことがあり、心情的には餃子の王将の方針に共感するものがあります。もっとも王将の餃子はあまり好きじゃないんだけど。
 あと本当にどうでもいいですが、さっきまた一緒に香港に行った上海人と何かいい儲け話ないかなぁと電話で話してて、「日本のアダルトビデオを中国で公に、しかも独占的に売ったら半端ない利益でるんじゃないかな。ちょっと中国政府と交渉してみるか?」と言った瞬間にまた電話が突然切れました。かけ直したらすぐつながりましたが、また盗聴されているのか、政府って言葉がよくなかったのかなどと話しましたが、そもそもの話がアダルトビデオの話なだけに回線切った奴はセンスないと思います。

秀吉のバテレン追放令の背後にあったもの

 どうでもいい話ですが三菱自動車がミラージュを来年復刻させるそうです。元々好きだった車種」だっただけに非常にうれしいニュースですが、もう少しあのフェイスはどうにかならないものかとちょっと思います。ブーレイ顔といい、社内で似たようなデザインばかりというのも……。

 話は本題に移りますが、豊臣秀吉が実施したバテレン追放令は皆さんご存知でしょうか。これは恐らく日本としては初めてのキリスト教に対する制限策に当たるわけですが、主君だった織田信長はキリスト教を手厚く保護していたのに対し、秀吉は方針を180度転換して抑えにかかったわけです。何故秀吉がキリスト教を制限しようとしたのか高校の授業などでは恐らく、「一向宗のように宗教勢力の拡大を恐れた」という風に教えていかと思います。

 ただこれにははっきりとした矛盾があり、秀吉はキリスト教の宣教師に対して国外追放をしたものの彼らを直接攻撃したり排斥したりするようなことはなく、また日本国内のキリスト教徒に対してはその信仰を続けることを認めています。一向宗のように反抗勢力化するのを恐れたというのであれば、何故後の江戸幕府のように信仰自体も禁止(禁教)しなかったのか、実際に昔に私も疑問に感じました。
 ここで結論を述べると、確実な説ではないものの秀吉が宣教師を追放した背景には彼らが日本人を奴隷として海外に売り飛ばしていたという事実と、日本を植民地化するという考えを持っていたからだと言われており、私も現時点でこの説を支持しています。

 日本人奴隷についてはキリスト教が広く普及していた九州で顕著に行われてたそうで、島津氏討伐のために九州を訪れた秀吉がこれを目の当たりにしたことから追放令を出したとされています。実際にこの追放令が出たのは九州平定直後で、時系列的にも納得のいく流れです。
 この件では実際に秀吉は宣教師に対して問いただしておりますが、その際にある宣教師は「日本人が日本人を奴隷として売ってきたんだ」と言い訳したそうですが、それを海外に流通させているのはお前たちだろうと時空を超えて突っ込みたくなるようないいわけです。実際に当時は東南アジアなどで売られていった日本人奴隷が確認されています。

 次に日本植民地化計画についてですが、これなんかも実にはっきりしているというか言ってしまえばカトリックの常套手段です。やり方はいたって簡単で国交のない地域に最初に商人を送り交易を始めさせ、次に技術を教えると言って宣教師を送りカトリック信者を増やす。そして一定度まで信者を増やしそこそこの権力者を入信させたらそいつらを先兵にして軍隊を送り込み、一気にその地域を占領して植民地化するというのが実際にあちこちで実行されました。
 日本に関しても例外ではなく、ガスパール・コエリョなど一部の宣教師は明確にこういった意図を持って活動していたそうです。

 ただ宣教師らの目論見は秀吉が追放令を出し、徳川幕府が徹底的に禁教したことで完全に断たれ、隣の中国でも同じく禁教令が出されて締め出される結果となっています。ただカトリックと違って、「お金さえくれれば何も言わない」と言ってはばからない新教ことプロテスタントの連中に対しては門戸が開かれ、日本は鎖国中にもオランダとだけは唯一国交を保ち続けました。人間やっぱり、ビジネスライクな人間と相手する方が楽なんでしょうね。

 私が思うに恐らく、「奴隷」という言葉が出てくるためにここまで高校の授業では教えず、あいまいな理由で追放令が出されたと説明されているんだと思います。ただこうした中途半端な教え方は生徒の理解を妨げかねず、はっきりとこの辺まで教えた方がいいでしょう。それにしてもアフリカの奴隷貿易は教える癖に、こっちは教えないというのもなぁ。

2011年11月8日火曜日

日本社会の閉鎖性

オリンパス損失隠し「異常な行い」 海外メディア(日経新聞)

 すでにあちこちで報道されておりますが、これほど海外でも大きく取り上げられる日本の経済ニュースは米国のトヨタ叩き以来じゃないでしょうか。
 念のために上記リンク先のニュース概要を簡単に説明すると、医療機器メーカーのオリンパスでこのほど、先に解任された英国人元社長が同社の海外企業買収を行った際にコンサルティング会社に不透明な多額の支出があったことを発表。これを受けアメリカなどでも調査が始まり、真相はどうやら買収以前に帳簿に記載しなかった損失をまとめて帳消しにするために一気に計上させたということですが、その隠れ損失額も千億を超えるとされ、上場企業でありながら長年にわたって粉飾を行ってきたことから非難も集まっています。株価も下がりまくってるし。

 私個人としてはオリンパスの製品にはほとんど触れたこともないのであまりこの企業に関心はないですが、ちょうどタイミングがいいというか大王製紙の方でも「馬鹿社長」を見事に体現した創業者一族が、会社から100億円もの金をむしり取ってマカオのカジノに突っ込んでいたというニュースも発覚してます。何気に先週にマカオ行ってきましたが、アリエール持ってうろつけばよかったな。

 大王製紙の方は売上げは国内がメインなのでそれほど海外でも取り上げられてはいないかと思いますが、どっかの評論にどちらも企業上層部のごく一部の人間が会社経営を私物化するような行為を平然と行っており、日本のコンプライアンス意識に対して海外から「閉鎖的」と見られるかもしれないと書いていましたが、なかなかうまい評論だと思います。もはや当たり前の言葉となっているグローバル化ですが、トヨタとかグローバル企業の代表格でも意外とローカル臭さが色濃く残ってますし。今どき誰も使いませんが、私なんかトヨタを今でも田舎大名と呼ぶくらいです。

 話は少し変わりますが、実は海外で生活するようになって日本、というより日本市場の閉鎖性を強く意識するようになってきています。そう思うようになったきっかけは中国の新聞に書かれていた日本市場に対する評論に、

「日本人は自国製の製品が最も優れていると考えており、自動車をはじめ外国製の製品を忌避して買おうとしないなど、海外企業にとって規模は大きく魅力的であるものの参入の難しい市場である」

 と書かれてあり、ちょっと思うところがありました。

 言われてみると自分をはじめ周りの日本人の友人は雑貨にしろメイドインチャイナと見るだけで「はっ、中国製か」と普通に言いますし、またアメリカ製については「作りが大雑把」というイメージが私の中にあります。さすがにフランスとかイタリアのブランドものだったらありがたがりますが、もちろん日本製品の技術の高さやこれまで培ってきたブランド力が影響していることは間違いないものの、外国製品を一段低く見ているという点については大半の日本人に当てはまるのではないかと思います。

 実際に日本の製品が優れているかじゃないか、という意見もあるかと思いますが、私も内心同じ感想を持っています。ただ性能差のほとんど出ない雑貨や一部の外国製品、いくつか例を上げると中国製のトラックや重機などは日本製とほとんど変わらない性能(それで値段は安い)を持っており、ただ外国製だからといきなり見下すのはやはりよくない日本人の癖なのではと思うところがあります。恐らくそう思われる外国人らは日本人以上にそれを感じ取っていて、「日本人は閉鎖的なところがある」と思っているのかもしれません。

 なおこういっておきながらもなお日本製が圧倒的に外国製を凌駕している製品をいくつか挙げると、まずはなんといってもボールペンをはじめとした文具を私は挙げます。トンボ鉛筆は前にやらかしているので一切買いませんが、三菱鉛筆こそ文具界において最高にして至上だと信じ切っており、知り合う外国人には「三菱鉛筆は三菱重工などといった三菱グループとは全く関係ない会社」とどうでもいいトリビアを触れ回ってます。

 文具とともにやはり外国製を上回っていると思うのはあとは自動車で、日本で外国車が走っているのを見るとどうして高い値段払ってあんな性能の悪い車に乗るのだろうといつも不思議に思います。あまりよそで言っている人は少ないですが、トヨタが1997年に発売した初代プリウスのハイブリッド技術は、発売から10年以上経っているにもかかわらず国内外のメーカーは未だにこの技術に準じる技術を開発できずにいます。ホンダのハイブリッドなんかプリウスと比べたら「まだそのレベルなの?」と言われてもおかしくない程度ですし。
 ハイブリッドに限らず4WD技術も富士重、三菱を筆頭に非常に高いだけでなく、世界的にも珍しい最新技術が盛り込まれた車がこれだけ安価で買えるというのは日本だけな気がするのですが、こう思うのも自分だけなのかな。

2011年11月7日月曜日

中国漁船拿捕の中国側報道

 なんか忙しくて更新がまたえらく空きました。忙しいと言いつつも昨日も太閤立志伝5をしてたわけですが、秀吉プレイでいきなり信長を裏切るや、明智光秀も裏切って部下になり、徳川家康が対織田同盟を申し込んできて、伊賀忍軍が協力を申し出るなど、どれだけ信長が周りから憎まれているのかよくわかる作りです。

 それはさておき久々のホットな中国話題ですが、海上保安部は6日、長崎県沖で航行していて停船命令に従わず逃げようとした中国漁船一隻(もう一隻いたがこっちは逃げられた)を拿捕し、船長以下十一名を拘束しました。これに対する中国側の報道はどんな感じかと興味がわいたので、早速Yahoo中国から記事を拾ってきました。

中国使馆证实中国船长遭日方逮捕 正与日方交涉
日本巡逻艇与中国渔船碰撞 船长面临半年监禁

 結論から言うと、期待していたような激しいことは記事に書かれていませんでした。これだったら前の拘束鉄道事故直前のあのむかつく鉄道部の主張の方が面白かったような。
 内容を簡単に翻訳すると、まず最初の記事では拿捕までの経過は基本的に共同通信の記事に従っており、「中国語での停船命令に応じず」と表現しております。その上で長崎の中国総領事館側のインタビュー内容を載せ、領事館も事件を把握しており、現在調査と日本側との交渉を行っていると報じています。2番目の記事では仮に船長が有罪となった場合、日本の法律だと半年の懲役の上に罰金が科されるという風に書いています。

 あまりはっきりとは言えないものの、この報道を見る限りですと中国側もこの件で大事にしたくない、外交問題にはしないつもりという意思が感じられます。中国本土のテレビがどう報じているかまではわかりませんが、ここ香港でも一応字幕ニュースとかで流れるくらいなので注目されているのは間違いないものの、前の尖閣諸島沖の漁船衝突事故のように加熱することはなく淡々と処理が進んでいくと思います。

2011年11月3日木曜日

政府の人事院勧告見送りについて

人事院勧告見送りを閣議決定 平均7・8%引き下げ法案優先(産経新聞)

 ちょっと古い、と言っても先週のニュースですが、不思議に思う点がかなり多いニュースなので今更ながら取り上げます。

 上記リンク先のニュースの中身を簡単に解説すると、国家公務員はストライキ権など一般労働者に認められている労働権が認められていない代わり、人事院という政府とは別の団体が毎年の情勢を把握して国家公務員給与の規模を決めております。そんなわけで今年も人事院は来年度の国家公務員給与の規模を震災を鑑みて平均0.23%引き下げるべきという勧告を政府に提出したわけなのですが、震災を鑑みたというには0.23%マイナスという数字は正直私には小さすぎるように感じます。
 私と同じような感想を持ったのはほかならぬ政府こと野田政権でした。政府は今回、人事院が出してきた勧告を無視しし、2013年まで国家公務員給与を平均7・8%引き下げる臨時特例法案の成立を優先すると発表したというのがニュースの中身です。

 結論から言えば、私は政府の勧告見送りを指示します。
 政府は今回人事院の勧告を見送るかわりとしてこれまで国家公務員の労働協約締結権付与を認めると報じられておりますが、国家公務員が労働協約権を持ったところで社会からの監視が強くなった今では常識はずれな要求は国家公務員もできないかと思われますし、公務員改革を今後進める上でも労働権付与は今後もより検討していくべきです。ただそれ以上に、今は震災復興のため少しでも歳出を減らしてお金をかき集める必要があります。仮に国家公務員給与を7.8%引き下げたところで捻出される額はは2000~3000億円と微々たるものですが、こうした細かいところから歳出削減を積み上げていくことこそが今は大事かと思います。

 またそれ以上に、借金漬けの日本の財政を考える上でも公務員給与削減は避けては通れない道です。現行の制度では立ち行かないことは誰でもわかっており、将来的には下記の東洋経済の記事が主張する通りに地方公務員も含めて現行から相当額を削減しなければなりません。なおこの東洋経済の記事では地方自治体はどこも大赤字が続いており民間では給与削減がされて当たり前だと触れ、公務員により労働権を与えて給与額は労使交渉をして決めるべきだと主張しており、私もこの意見に基本的に賛成です。

国家公務員給与削減を機に、人事院勧告制度を見直せ(東洋経済)

 というような感じでざらっと人事院勧告見送りについての私の立場と意見を書きましたが、私が何故この件で不思議に思うかというと、ネットでしか情報を確認していないからかもしれませんが私が見る限り、どうもその内容の大きさに対して報道の扱いがやけに小さいような気がしてなりません。
 それこそ言ってしまえばTPPなんかより、というのは言い過ぎですが負けず劣らずもっと議論するべき議題だと思うのですが、マスメディアの反応というか日々流れるニュースではあまり大きく日の目を浴びていないというか、「あれ、これだけしか書かないの?」って思うことが多いです。

 またこの件については政府に対して批判的で、どちらかというと人事院の肩を持つ報道が目立ちます。下記の産経のニュースはまだ中立的な書き方がされているように感じますが、同じ人事院総裁のインタビュー記事でもメディアによっては如何なものかと思わせられるところも見受けられました。

江利川人事院総裁インタビュー 政府の給与削減法案を批判「懲戒処分と同じ」 政府敗訴の可能性にも言及(産経新聞)

 なお上記インタビュー中で江利川人事院総裁は政府の見送りを「憲法違反だ」と批判し、政府の主張する削減案だと課長以上の職員は10%カットとなり「懲戒処分の水準だ」と述べています。誰も言わないから私が言いますが、リーマンショック以降はどこの会社でも課長、部長級以上は多かれ少なかれ10%前後給料が基本給から削減されており、現に私がかつて所属した会社でもそうでした。だとすると江利川総裁の中では世の中は懲戒処分の嵐だということになるのですが、どうもこの人は世間の空気を読めてないようです。

 またこうした政府の対応に野党の自民党も江利川総裁とタッグ組んで、「憲法違反だ」と石原幹事長が批判しています。どうも真意を図りかねるのですが、石原幹事長の言葉を額面通りに受け取るなら自民党は国家公務員の給与を下げるなと言っているのでしょうか。第一、憲法をこういうところに持ってくるのは個人的にどうかと思う。

 繰り返しになりますが、東日本大震災を受けて今の日本は非常事態以外の何物でもなく、民間起業では倒産が相次ぎまた経営が続けられている会社もほとんどの所で給与削減、引き下げが実施されているかと思います。そういう中では聖域など全くないと言っても過言ではなく、国家公務員の給与引き下げも可能ならば実行していく必要が高いです。もとより公務員給与は一流民間企業に準拠しており、多少下げたところで中小零細企業社員のように生活が成り立たなくなることはないでしょう。まぁ最も削減、というより徴収すべきは東電ですが。

 ただ東洋経済の記事でも言及されておりますが、自衛隊員の給与についてはやはり特例として引き下げず、現状をなんとしてでも維持するべきでしょう。管政権でも自衛隊については特別言及されていたので実現する公算は高いとみていますが、この件では野田首相に期待したいです。
 最後にホントどうでもいいですが、一回でいいから会見で野田首相に、「野田なのだ!」って登場してもらいたいです。

2011年10月31日月曜日

世界人口70億人突破を受けて

 本日国連は世界人口が70億人を突破したという発表を行いました。自分が記憶している中で少なかった頃は55億人だったと思いますが、短い間にまた随分増えたものだなという気がします。それにしてもさすがに55億人の頃はまだ遠かったですが、ここまで来ると100億人の大台もなんだか現実味を帯びてきました。

 ここでちょっとふざけた予想をしますが、将来的には今のCO2排出権取引みたいに世界で人口抑制策が実施されるかもしれません。それこそ国ごとに何万人まで生んでいいという枠が作られ、それを超えた分には超えていない国からお金で出産権利を買ったりとか。
 ただ真面目な話、人口が100億人を超えると本格的に地球の資源は持たなくなると思います。詳細について詳しくないですが現在の食糧生産を支えている化学肥料において、その原料となるリンの枯渇が近々起こるという話も聞きます。化学肥料なしで現在の食糧生産は考えられず、仮にリンが枯渇した場合は世界で急激に食糧がなくなり、残った食料が恐ろしく高騰するのではないかと言われています。そういう意味で飽食の時代というのはもう過ぎ去りつつあり、ある意味歴史上で自然であった飢餓の時代がまた来るかもしれません。

 では飢餓の時代を迎えたらどうなるのか、自給率の低い日本は終わってしまうのかと心配される方もいるかもしれませんが、恐らくそのような時代でも食糧取引はお金で取引されるので経済力さえ維持していれば日本が飢餓に陥ることはなく、むしろ有利になってくる可能性があるかもしれないと私は見ています。
 ここで一気に話を飛ばしますが、これからの30年くらいを考えた場合、人口が少なければ少ないほど国際世界で有利になる可能性が高いと私は見ています。日本の例をはじめとしてテクノロジーの発達によって必要な労働力は非常に少なくなってきており、先進国は多かれ少なかれ「どれだけ生産力を挙げるか」ではなく「どれだけ仕事を割り振るか」が大きな課題となっているように、社会保障の負担というかバランス取りが政府の一番大きな仕事となってきています。

 ただ現在はまだ食糧とエネルギー価格が安いためにアメリカのフードスタンプみたいに維持できることができますが、世界人口が増え資源が本格的に不足し、食料とエネルギー価格が上昇したらその分だけ社会保障費も肥大化するわけです。その時に食わせる人口が少なければ少ないほど余計な出費が減るわけで、ある意味超長期的な視野に立つならば少子化は推進するべきじゃないかと最近考えるようになってきました。
 少子化は確かに直近20年で言えば日本にとってマイナスです。しかし30年以降の世界を考えるなら、無理して対策しない方が却って日本のためになるんじゃないかとよく思います。

 日本の人口は現在1億2千万人ですが、まずは7千万人くらいを目指すべきじゃないかと、秋の夜長に思うわけです。

2011年10月30日日曜日

ハリウッド人気子役のその後

 映画を見る方かと問われるならば「見ない方」と答える私ですが、ハリウッド映画における人気子役のその後の人生について何故かデータがそこそこ集まっているので日本でもおなじみだった子役俳優を何人か紹介しようと思います。

リバー・フェニックス(代表作:スタンド・バイ・ミー
 夏休みの少年による冒険物語と言ったらこの作品しかないとまで言われる「スタンド・バイ・ミー」で、主人公の親友役としてリバー・フェニックスは出演しています。作品の中でリバーが演じた役は準主役ともいうべきキャラというのもありますが、作中で明らかに主役を食うほどの演技力を見せており見た人にとっては忘れられない印象を持ったかと思います。
 この作品以降もリバーは活躍を続け若くしてハリウッドの大物として知れ渡りますが、皮肉にも彼が「スタンド・バイ・ミー」で演じたキャラクター(弁護士となるも喧嘩の仲裁中に刺殺される)のように麻薬の過剰摂取によって23歳の若さで早世しています。もし彼が生きていたら、ハリウッドの勢力図は今とは大きく異なっているのではないかと最近にも報じられるほど、その死は各界から惜しまれています。
 なお彼の弟であるホアキン・フェニックスも俳優をしており、「グラディエーター」では兄に劣らずローマ皇帝コモドゥス役で名演(怪演?)を見せており、こちらも主役のラッセル・クロウを食うかのような存在感を発揮しております。

エドワード・ファーロング(代表作:ターミネーター2
 映画初出演ながらターミネーター2で主役のジョン・コナー役を演じ大成功を納めるものの、ここで紹介するほかの俳優らと同様に成長とともに麻薬とアルコールに溺れ、リンクを貼っているウィキペディアのページを見てもらえばわかりますがあの若かりし頃に見せた美少年の姿はもうそこにはなく、一応俳優は続けているそうですがそのあまりの堕落ぶりに「ターミネーター3」への出演は見送られたそうです。

ブラッド・レンフロ(代表作:依頼人
 個人的にかなり記憶に残っている俳優です。私が代表作に挙げた「依頼人」のオーディションで上のエドワード・ファーロングを見出した人物に選ばれ、この作品以降も見事な演技と相まって若手俳優として一躍名を上げます。ちょうど全盛期の頃に日本のゲームの「バイオハザード2」のテレビCMで主人公の男性警察官役でも出演していましたが、私生活はまた例によって早くから麻薬とアルコール漬けで、25歳で過剰摂取によって急死しています。

マコーレ・カルキン(代表作:ホームアローン
 天才子役と言ったら自分らの世代にとってまず第一に、このマコーレ・カルキンが挙がってくるんじゃないかと思います。コメディ映画の「ホームアローン」は日米で大ヒットしてその名を世界中に知れ渡らせたマコーレ・カルキンですが、彼の成功後に両親が不仲からドル箱と言っていい彼の親権を巡って対立し、それが影響したのかこちらもまた早くからアルコール浸りとなっていったそうです。一応今でも俳優業はしているそうですが、20代前半期に活躍できなかったというのは非常に残念なものです。
 ちなみにアメリカでは仲が良かった故マイケル・ジャクソンの裁判に証人として出廷し、マイケルの児童虐待裁判で彼の無実判決を決定づける証言を行ったことから、「マイケルを救った人」としての印象が強いそうです。

イライジャ・ウッド(代表作:危険な遊び
 マコーレ・カルキンが子役として当時圧倒的な知名度を持っていた頃、彼と二分する人気を持っていたのがイライジャ・ウッドです。代表作はちょうどそのマコーレと共演し話題となった「危険な遊び」を挙げていますが、彼の真の代表作は有名故にお気づきの方も多いでしょうが主役のフロド役を務めた「ロード・オブ・ザ・リング」に他ならないでしょう。
 イライジャはこれまで上げてきたほかの子役に比べると成人後も俳優として成功しており、今も現役で活動を続けています。一見するとちょっと頼りなさげな見かけをしていて、「ロード・オブ・ザ・リング」の前に主役で出た「パラサイト」もそのまんまな高校生役を演じていますが、やっぱりフロド役は彼でなければ今じゃ想像できないことを考えると相当な演技力だと私は考えています。
 ただ「ロード・オブ・ザ・リング」の3作目ではフロドの従者であるサムがストーリー上であまりにもかっこよかったことから、キャラが食われているのではという指摘が私の周りでよくされていました。そんなサムを演じたショーン・アスティンも、知られざる有名子役だったということに最近気が付きましたが。

ショーン・アスティン(代表作:グーニーズ
 上述の通りに「ロード・オブ・ザ・リング」のサム役で好演を見せたショーン・アスティンですが、なんと彼は往年の冒険映画「グーニーズ」のあの喘息持ちの主人公役も演じていました。実際にグーニーズ以降はヒット作に恵まれていなかったそうですが、あの少年がサムだったなんてと知った際には大いに驚いたものです。どうでもいいことですが、昔ファミコンゲームでよくグーニーズしていました、クリアできなかったけど。

ジョナサン・キー(代表作:インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説
 そんなショーンとグーニーズで共演していた子供の中には、「インディ・ジョーンズ、魔宮の伝説」で主役のインディを助ける少年を演じたジョナサン・キーも出演しています。こちらは現在俳優をしておらず武術指導など映画スタッフとしての道を歩んでいるそうです。

 という感じでざらっと紹介しましたが、日本でもそうですがやはり子役として有名になったからと言って俳優として大成するのは難しいようです。それにしたってアルコールと麻薬依存が多過ぎる気がしますがそれはアメリカ故ということで、今後は「ハリー・ポッターシリーズ」に出演している俳優らがどのように活躍していくのかが注目ですが、私の予想としてはやはり大多数は埋もれていき、ショーン・アスティンのように30代に入った頃にぽっとまた芽が出る人が現れるんじゃないかと見ています。