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2012年10月30日火曜日

石原新党の設立について

 先週末は香港に言っておりましたが、地下鉄(MTR)の車内で流れる電光掲示板ニュースで石原都知事が職を辞任し、新党を作るというニュースを確認しました。発表当時はネットに触れなかったので細かくニュースを追うことが出来ませんでしたが、まぁなんていうか子供のために大変だなぁという気がします。

石原新党参加を表明 平沼氏(産経新聞)

 今日になってたちあがれ日本の平沼氏も石原新党に参加すると発表がありましたが、路線としては同じ保守ですしおかしなことではないと思います。この後は橋下市長が率いる日本維新の会とは提携するからが気になりますが、恐らく橋下市長は手を組まず、あと残ったみんなの党は宙ぶらりんがこのまま続くでしょう。

 そろそろ本題に入りますが石原氏が何故この段階で新党を作ったのか、私見を述べさせてもらうと息子の石原伸晃氏を総理大臣にさせてあげたいからだと私は思います。一応本人は国のためだとか尖閣のためだとか言っていますが政治家というのは大言壮語を構える人ほど私利私欲で動く人が多く、特に石原氏に至っては結構平気で嘘をつくところがあるので素直に信用することが出来ません。
 では何が理由なのかですが、考える決め手となるのはやはり今のこの時期、つまり自民党総裁選が終わって安倍新総裁が誕生したというのが何より大事かと思います。安倍氏が総裁に返り咲いたことによって石原伸晃氏が総裁になるチャンスはあと数年ありません。年齢的にも総理になるには厳しくなってきていることもあり、また民主党が次回選挙で敗北する可能性があることもあって敢えてこのタイミングで新党を作り、息子の総理就任を援護する腹づもりじゃないかと私は見ています。

 というのも意外に石原氏は子煩悩で、小泉政権時に伸晃氏が初めて国土交通大臣に就任することが決まった時も、「純ちゃんは人事の天才だねぇ(´∀`*)」と満面の笑みでインタビューに答えており、更に言えば三男の宏高氏も一回衆議院議員に当選した後で今浪人中の身ということも見逃せません。次回の総選挙は民主、自民共にあまり支持を得ておらずこのままいけば消極的に自民党に投票する人が多くなりそうな気配ですが、それだけに第三極こと新党が乱立すれば票が分散する可能性が高く、石原新党も割と援護しやすい立場になるんじゃないかと勝手に分析しています。

 もっとも私としては動機が何であれ、仕事さえしてくれるのなら気にならないので今回の石原氏の行動も勝手にすればと考えています。ただ伸晃氏を総理につけるというつもりなら話は変わり、あまりにも頼りにならないので何かスキャンダルでも踏まないかとちょっと願ってます。
 なお同じスキャンダルと言えばまた民主党の前原氏が秘書の自宅で事務所経費を計上するという大ポカをやらかしています。本人は必至であれこれ言い訳していますが、自分が前に見た報道だと家賃代が年によって異なっており、仮に事実だとすれば不正経理で間違いないでしょう。過去に同じ行為がばれて政治生命が絶たれた議員が何人もいるというのに、本当にこの人は致命的なまでに危機管理ができない人だなと呆れています。

2012年10月29日月曜日

香港旅日記~インド尽くしカレー地獄 後編

 昨日に続きインド、じゃなくて香港旅行の続きです。今日は怒涛の後篇です。

・二日目
 早朝、いるだけで嫌になってくるほど狭いホテルの部屋で起きるといきなり上海人の友人が衝撃的な告白をしてきました。
「あのさ、ズボンがずり下がるんだけど」
 友人曰く、昨日と同じベルトの穴にもかかわらずズボンがずり下がるとのことで、要するにたった一日でウエストが細くなったそうです。何故細くなったのかというと、「きっと君の歩く速度が速すぎるせいだ」という仮説を突きつけられました。
 これも知ってる人には早いですが、私は歩く速度が極端に速いです。文字通り走るように歩くのでこれまで一緒に出掛けた人間を「ちょっと待って」と言わせてきた数は数知れず、上海に渡ってからは一区画がでかいことからますます速くなってきており、この前日本に帰ってきた時なんか日本人が止まっているように見えたし。そんな具合で街中を歩いていても誰かに後ろから抜かれることなんてほぼないのですが、香港人も歩くのが極端に速く、今回の旅行中は何度も追い抜かれて地味にショックを受けておりました。そうした香港人に感化されたのか前日は友人と一緒にいながらやはりすごい速度で歩き続けて、口には出さなかったものの友人も一緒に歩いてて疲れたそうです。たった一日とはいえこのロードワークによって一気に痩せたといいますが、自分も極端にウエストが細いだけにうなずける話です。

 話は香港旅行に戻してこの日は早朝にラマ島(南Y島)という、香港島からやや離れた離島へと出かけました。この島へは以前にも何度か訪れていたものの、いい場所なので今回も訪れることにしました。取り立てて大きなイベントはなかったものの、昼食に訪れた海鮮レストラン内で猫が段ボールの上で寝ていたので以下のような写真を撮っておりました。


 なんか寝相がしっくりこないのか時々動いていましたが、実に客慣れした猫で何度も撫でまわしておりました。
 そんなラマ島から午後には香港島に戻り、セントラルやコーズウェーベイという繁華街を回っていろいろとブランドショップを見て回り、日が落ちた頃に一旦荷物を置きにホテルへ戻りました。

 ここでまたひと悶着があったのですが、本来なら取り替えてもらっているはずのバスタオルが室内にありませんでした。またホテル側へ電話で文句を言うと、「すぐに持っていく」と返答を受けましたが30分くらい待っても何も来ません。たまらずもう一度電話すると、「あと10分」というのでまた待ち、大体15分くらいしてようやく従業員がタオルを届けに来ました。インド人はこれだから信用できないと友人と言いあった後、次の目的地である香港最大の観光地、ビクトリアピークへ向かいました。


 ここも取り立てて大きなイベントもなく、夜景と言ってもそんなにビル群に感動しない性格もあってとっとと離れました。ただ帰りはタクシーを使ったのですが、山道を頭文字Dもびっくりなスーパーテクニックで駆け下りていくもんだから友人と一緒に車酔いしました。あのタクシー運転手、腕は確かなんだけどね。


 ビクトリアピークを降りた後はランカイファンという、飲み屋街へと向かいました。ちょうどこの日はハロウィンだったので欧米人が大騒ぎし、上の写真のように妙な飾り付けがつけられておりました。


 よく見ると腕とか足とか、妙なものがぶら下がっています。

 ここでは大音量で大騒ぎする店が多く、どこか席が空いてたらゆっくり酒でも飲もうかと話していましたがとても落ち着ける雰囲気じゃなかったのでそのままホテルへと帰り、また馬鹿みたいに狭いシャワーを浴びてこの日は就寝しました。

・三日目
 この日は自分の買い物のため、シャムスイポーという電気街へと朝早く出かけました。実は前からタブレットPCを買おうと考えており、香港なら関税もないしきっと安いだろうと乗り込んでみたのですが、中国本土と違ってi-Padとかギャラクシーなど有名メーカー製しか置いてなく、レノボのLe-Padすらおいてない残念な場所でした。なのでタブレットPCは本土で買い直すことに決めて、再びホテル最寄駅のチムシャアツイに戻ってセンターオブアベニューという、香港の映画スターの手形がある場所へと向かいました。


 九龍半島の海岸沿いなので、向かいの香港島のビルが一望できます。こうしてみると有名企業の看板がたくさんあります。


 写真に写っているSHARPの看板が、もうすぐなくなるのかなぁとか思いながら写しました。


 見づらいですがジェット・リーの手形です。


 こっちはジャッキー・チェン。


 最後になぜかサモハン・キンポーの手形。


 ブルース・リーの銅像。同じポーズで写真を撮る人が後を絶たない。


 無駄に顔面アップ。


 得体のしれない豚の銅像。誰か出典知らないかな。


 しかも妙に人気だし。

 こんな具合で堪能した後、昼食を取ってから荷物を預けているホテルフロントへ向かいました。これまで何度も煮え湯を飲まされている例のホテルですがここでもまたひと騒動があり、なんとホテルフロントの呼び鈴を鳴らしても誰も出てこず、預けていた荷物が受け取れませんでした。飛行機の時間もあるし、このまま30分くらい誰も出てこなければドアを蹴り破ろうかとか物騒なことを言っているとようやく従業員が出てきてドアを開けてくれましたが、もうインド人と関わるのはよそうなどと言いながら空港へと向かいました。

 空港での出国審査などは特に問題なく、香港のきれいな空気ともおさらばでまた上海の汚い空気が懐かしいと言いつつ飛行機に乗り込みましたが、最後にまたトラブルというかイベントが起こりました。ちょうど自分の席より二列前の席で離陸の際に子供が泣きだし、乗客全員で視線を一点集中。しかも笑えることに、ちょうどその子供と連れてきた母親の隣の席に友人が座っているもんだから、一歩間違えれば自分もあの席にいたんだなぁと思いつつ泣き声を聞いておりました。もっとも友人は途中でフライトアテンダントに言って席を変えてもらいましたが、なんでも変えてもらった席はトイレの真ん前で、乗客が来るたびに音が鳴って眠ることが出来なかったそうです。
 こんな具合で今回も楽しい旅行でした。少なくとももうインド人のホテルには泊まるべきではないというのが教訓です。

2012年10月28日日曜日

香港旅日記~インド尽くしカレー地獄 前編



 別に隠す必要もなかったのっですが、昨日までの三日間に香港へ旅行に行ってきました。以前からブログを見ている方なら話が早いですが、香港へは去年の十月から十二月までの三ヶ月間出張で滞在しており、実に一年ぶりの再訪となりました。なので今日、そして明日は今回の香港旅行について珍しく写真と共に紹介していきます。それにしても自分の写真だが、なんかどれも左にやや傾いているような。カメラの持ち方が悪いのか?

  前夜
 今回の香港旅行は友人の上海人との二人旅。ホテルからチケット予約まで全部上海人に任せたのですが、出発便が早朝8時フライトだったので、出発前夜に上海浦東空港と連結しているMOTEL168というホテルに泊まりました。



 費用はツインの部屋で200元程度、日本円だと2500円くらいなので非常にリーズナブルです。仮にここに泊まらなければ早朝にタクシーでも取らないとフライトには間に合わず、タクシー代だけで200元くらいかかる所だったので、施設も問題ないことから、今後も機会があれば使おうかと思っております。
 この日に自分は仕事が終わるのが遅くて友人と合流して最終的にホテルに着いた頃には11時を回っておりました。ただ「折角の二人きりの夜だから」などと妙なことを友人が言ってしきりにビールを飲ませようとするので、しょうがなくビール一缶だけ付き合うことにしました。飲んだのは雪花というブランドのビールでしたが、瓶と違って缶だとやけにまずかったです。そんなわけのわからないことしつつ、就寝は12時半でした。

  1日目
 朝5時半に起床、そしてすぐ出発。空港はホテルからエレベーターを降りて目の前なので何も焦る必要はありませんでしたし、イミグレーションも難なく通過することが出来ました。また中国では飛行機の出発が遅れることが非常に多いのですが、自分たちが載った便はほぼ定刻通りに出発して2時間半の飛行時間の後に無事香港空港へと辿り着きました。香港空港にたどり着いてからはあらかじめ上海で買っておいた、香港市内の地下鉄、エアポート線が三日間乗り放題のチケットを使用して早速市内に向かいました。まずは自分の会社の香港事務所を訪ねて簡単なあいさつを済ませてから予約していたホテルへと向かったのですが、こっからがある意味旅の本番でした。



 今回、我々が利用したのは香港一の繁華街、チムシャアツイにある重慶大厦(チョンキンマンション)という、インド人がいっぱいいるビルの中のホテルでした。その名も「New Tokyo Hostel」といって出発前に同僚からも「なんでトキオやねん」と突込みを受けたのですが、友人曰く交通の便が良くて安いから選んだそうです。早速訪れてみるとやっぱりチョンキンマンションはインド人だらけでやたらカレーの臭いのする場所でした。香港らしく狭い場所に電化製品を売る店やら通貨換金所やらがびっしり入っているわけですが、そんな店を潜り抜けつつちっさいエレベーターを上って件のホテルフロントへとつきました。
 出迎えたのもやっぱりインド人、というよりインド系香港人というべきか。友人がチェックインを済ますと何やら奥から別のインド人が現れ、「じゃ行くよ」と言って我々を外に連れ出していきました。というのもチョンキンマンションにはホテルフロントしかなく、実際に泊まる部屋は別のビルだったからです。予約を取った友人もこんな展開は予想しておらずこの時点でもういろいろとあれでしたが、本当に驚愕したのはこの直後でした。

 案内されたのは目抜き通りのネイザンストリートを挟んだ、歩いて数分のビルでした。もう見るからにビル自体が古く、エレベーターも30年くらい前の骨董品の様なものだったのでこの時点で嫌な気がしてたのですが、部屋の中を見て友人と共に目を丸くする羽目となりました。一体何故かというと、部屋が6畳くらいしかないのはまだ理解できるものの、ツインの部屋なのにベッドが一つしかなかったからです。ベッドが一つしかないのを見るや、やたら権利を主張する中国人だけあって友人は案内した従業員に食って掛かりましたが、その横で自分はシャワー室を見ながら愕然としていました。



 上の写真を見てもらえばわかりますがシャワーとトイレが同じ空間、というか並んでついてあり、こんなところでどうやってシャワーを浴びろというのか、仮に浴びたらトイレの便器がびしょ濡れになるのではといろいろな考えがよぎってちょっとふらつきました。その横で日本語のみならず英語も達者で便利な友人がかなり激しく言い合っており、ホテルフロントに戻って話をつけようと再びチョンキンマンションへリターン。戻る最中に友人は、「中国語のサイトできちんとシングルベッド二つの部屋を予約したはずだ」と言い、私も「部屋数が足りないから俺たちを無理やりあの部屋に押し込んだのかもしれない」などと話し合いつつ、「そもそもカップルじゃあるまいし、男二人の俺たちをあの部屋にあてがうことに奴らは疑問を感じなかったのか?」という、ややウホッな内容へと展開していきました。
 ホテルフロントに戻ると再び友人がオーナーに食って掛かり、予約の不備を追及。一方オーナーも「ダブルベッド一つの部屋で予約会社から依頼を受けた」と反論。すると友人は予約会社を出せと言って電話をつないでもらい、中国語のできる人間に予約を確認してもらったところやはりシングルベッド二つと相手は言ったそうですが、これが英語担当の人間になるとダブルベッド一つと回答が変わりました。

 結論としては予約会社の中で我々の予約内容を中国語から英語に翻訳した時に齟齬が生じたのではないかということで落ち着きましたが、だからと言ってこのままダブルベッドで二晩一緒に過ごす気など毛頭なく、シングル二つの部屋に取り替えろと要求するものの既に予約が満杯だとしてホテル側も応じません。そこで妥協案として友人は、「ならマットと毛布をもう1セット用意しろ」と言い、それならとホテル側も快く応じました。友人としては早い段階で落としどころをここへ持ってくるつもりだったらしく、前段階としてここまで抵抗したと言ってました。さすが中国人、日本人もこういうところは見習うべきだ。

 こうしてすったもんだの挙句に床にマットと毛布を敷いてどうにか寝床を確保することが出来ました。その後、例のシャワーをどうするかなんか暗い感じで話し合いましたが、悩んでもしょうがないし、余計な時間を長く食ったので飯食って観光に行こうと気分を切り替えることにしました。



 既に三時頃でしたが遅い昼食に、チョンキンマンション内にある上記写真のインド料理屋でカレーを食べました。これがのちの悲劇につながるとは知らず。昼食後はお互いに社会学を専攻していたこともあり、ニューテリトリー(新界)と言って香港でもちょっと妙な歴史をたどって行政区に入った土地へ訪れました。といっても実際にはただの住宅地で、これと言って珍しいものなど特にありませんでしたが。
 そして夜8時、再び自分の会社の香港事務所を訪れて先に約束していた通りに事務所の人間らと一緒に夕食へと出かけました。ただここで予想外だったのは、てっきり自分は夕食に来るのは出張時代の上司くらいかでほかに来るのは一人か二人と思っていたら、なんと事務所内のほとんどの人間が待っており、そのまま大人数で食べに行くこととなりました。しかも行く店も事務所近くにあるインド料理屋に既に決まっており、自分も断りきれず小声で友人に対し「本当にすまない……」と言いつつ二連続でカレーを食べる羽目となりました。しかも昼間、自分が食べたマトンカレーが出てくるし……。

 夕食後、「もう香港で絶対カレーは食べないぞ」と言いながらホテルへ戻り、例のシャワーへと挑戦しました。便器がびしょ濡れになることを想定してあらかじめトイレを済ませた後で友人からチャレンジしましたが、「意外と行ける!」ということで続いて自分も試したところ、比較的お湯の出が良く、疲れていたのもあってさっぱりしました。その後はすぐ布団に入って寝たのですが、先行で自分が床に敷いたマットで寝たのですが、ダブルベッドにいる友人は「寝心地悪いならこっち来てもいいよ」としきりに誘ってきました。もちろん行かなかったけど。

 残りはちびまる子ちゃんばりに、明日以降に書く後半へと続きます。

2012年10月23日火曜日

ブレスオブファイア4をクリアして

 今日もちょっと書く内容があまり浮かばないので、前にも書いたカプコンのRPG「ブレスオブファイア4」をクリアしたのでその辺をちょっと書こうかなと思います。
 まずこのゲーム、前にも書いたとおりに展開が非常に面倒くさいです。割と次の展開という目的がしっかりしていてサクサクすすむている図シリーズと比べると雲泥の差で、誰かに会いに行くと決めると会うために大体三つか四つはお使いをこなさなければならず、キャッチコピーにするなら「急がば回るRPG」といったところでしょうか。

 ただそんな面倒な展開も中盤までで、逆に終盤に入ると恐ろしい勢いで展開が早くなります。ストーリーの頭から探し求めていたヒロインの姉が見つかるや、その次にはもうラスボスとの対決が待っており、それまでグダグダ進んでいたのが嘘みたいなくらいな急展開を見せます。こんな仕様になった背景にはどうも、開発が間に合わず後半は予定していたイベントを大分切ったということが原因らしいですが、それにしたってあの序盤の面倒くささを考えるにつけアンバランスさが目立ちます。あと後半の面でやけに経験値が多く入るのも、こうしたことが影響しているのかな。

 改めて書きますがはっきり言って私のこのゲームへの評価は非常に低いです。ストーリーの展開の悪さに加えて所々で目立つユーザーフェースの悪さ、そして何と言っても戦闘の面倒くささです。このゲーム、後半に入るとやけに回避率が高く、例えるならドラクエのメタルスライム級に攻撃が当たらない敵がばかすか出てきて、物理攻撃じゃ埒が明かないから魔法攻撃しか使わなくなります。仮にこれが一部の敵ならともかく、ほとんどの敵がこんな感じなので本当に面倒くさいです。 
 さらに呆れたのは、ラスボスに物理攻撃がほとんど効かないことです。どれだけ攻撃力が高くてもほとんどダメージが通らず、逆に魔法だとよわっちいのもそこそこ通ってしまうのでひたすら魔法ばっか使ってると簡単に買ってしまいます。パーティの戦略もあったもんじゃない。よくこういうゲームをしていて思いますが、誰か止める奴はいなかったのでしょうか。

 ただほかのレビュアーも言っておりますが、全体のストーリー展開は非常に陰鬱で確かに目を見張るものがあります。特にこのゲームで有名なのは「呪砲」といって、人間を大砲の弾にして打ち込んだ場所を草木も生えず人が住めなくさせてしまう兵器の存在です。弾にされる人間はそのまんま「ニエ」と呼ばれるのですが、このニエは苦しみや絶望感があればあるほど威力があるという設定で、弾にされる前には拷問が加えられるという素晴らしい設定となっております。惜しむらくはゲーム中、実際にニエとなってぶっぱなされる人が一人だけという点ですが、もう二、三人くらい飛ばしておけば違ったんじゃないかなとちょっと思います。

 なおそのぶっ放される人ですが、偶然の一致でしょうが名前が「マミ」というキャラです。知ってる人には早いですが、昨年放送されて非常に話題になった「魔法少女まどかマギカ」というアニメにも「マミ」という名前のキャラクターが出てくるのですが、このキャラは話の途中で凄惨な最期を迎えて退場することとなります。詳しくは言及しませんがその退場シーンがシャレや冗談じゃなく本当に凄惨であることからこのアニメも話題性を持つようになったのですが、あまりにもインパクトが強いことからネット上では突然凄惨な最期を迎えることを「マミる」とするスラングが生まれ、現代用語辞典にも見事に入れられました。本当に偶然なんだろうけど、なんでマミって名前のキャラはこうも不幸な最期を迎えるんだろう。

 最後に連絡ですが私用により明日より数日間家を離れるので、この間ブログをお休みさせていただきます。再開は28日か29日頃を予定しております。


2012年10月22日月曜日

橋下市長への週刊朝日の報道について

 本当は先週あたりに書こうと考えていましたが、なんかやけに忙しいのとほかにも書かなきゃいけないネタ満載で今日までのびのびとなってました。タイトルを見てもらえばすぐにでも内容がわかってもらえますが、大阪市の橋下市長に対して週刊朝日がルーツをたどるとして家系に関する連載を始めようとしたところ当の本人から抗議、さらには取材拒否が行われ、週刊朝日は報道内容について謝罪することとなりました。今回のこの事件について私の所見を述べると、まずほかのメディアの記事が浅いなぁと個人的に思います。

 最初に橋下市長に関する報道について所感を述べますが、なんでこの人はこれほどまでにメディアに嫌われているのかがよく不思議に感じます。以前にも週刊文春が完全に差別的な内容で出自に関する報道を行い、その低俗さから私も同じ文芸春秋社が出している文芸春秋の購読をやめたくらいでしたが、いくら若い人間だからと言ってこれほどまでに叩く報道が出るのは何が原因なのかいろいろと考えてしまいます。同じ改革派首長でも、新党日本の田中康夫代表が長野知事になった頃もこれほどまではひどくなかった気がします。
 考えられる原因としては、メディアの既得権益を壊しかねない思想の持ち主、またはメディアにとって都合のいい政治家や財界の対抗馬となりかねない人間だと、メディアの側から思われているからだと思います。具体的にどの辺がと言われるとポイントは挙げ辛いのですが、割と政治景気者ってなんでもかんでも敵味方に分けて考える人が多いように思え、自分とちょっと思想が違うだけで敵視する記事を書く人が多いような印象を受けるのでこう思う限りです。

 話は戻って週刊朝日の件です。週刊文春の時もひどかったのに一体なんで週刊朝日もこんなバカみたいな連載を始めたんだと思っていたら、書いているのがあの佐野眞一氏だということがわかってようやく合点がいきました。佐野氏についてはかねがねこのブログでも取り上げておりますが、とにかく取材に関してはマムシの道三もびっくりなくらいにしつこく細かいことで有名です。一体なんでそんな取材姿勢なのかというと、あくまで佐野氏の著作を読む限りでは単純に物事の背景とか詳細を佐野氏自身が知りたいと思う欲求が強いからだと思います。なので橋下市長についてもその政治思想を読み解くとかそういうのより、弁護士からタレント、政治家という変わった経歴からその生まれる前まで全部たどってみたいと考えたんじゃないかと私は見ます。

 更に佐野氏に関して言うと、彼には一つの前科というか同じことを以前にもやっております。この点がほかのメディアが甘いなと思うのですが、佐野氏は以前に同じような感じで鳩山氏のルーツをたどると言って、鳩山家に関することを細かく調べ上げて「鳩山一族 その金脈と血脈」(文春新書)という本を出版しております。自分もこの本は読みましたし、出た直後に佐野氏の講演も聞きましたが、

「鳩山一郎の祖父の鳩山和夫は、一夫多妻制は古い時代の遺物で悪しき習慣だと常日頃言っていたが、そういう自分は常にたくさんの愛人を囲っていた。鳩山一郎も統帥権の干犯という言葉を初めて用いるなど、鳩山家というのは昔からそういう嫌な人間の一族だ」

 と話していたのをよく覚えていますし、まさにその通りだなぁと思っています。
 なので私の感覚だと、この鳩山家の時と同じようなことを橋下市長に対してやってみようと佐野氏は考えて連載を始めた、もしくは引き受けたんじゃないかと考えています。更に言えば佐野氏は結構タブーに敢えて踏み込むところがあり、「東電OL殺人事件」の本でも女性からしたらあまりいい気分がしないであろう表現を非常によく使っています。それが今回、橋下市長の逆鱗に触れたわけなのですが。

 最後にまとめると、これまで佐野氏が取材したどの相手よりも橋下市長が高い情報発信力を持っており、使い方にも長けていたというのが大まかな構図だと思います。まぁ内容自体ゲスな内容ですけど、佐野氏が書くんだったらちょっと自分も読みたかったなというのが本音です。佐藤優氏といい、最初に会社辞めた時にこの人の書生になろうかと思ったくらいだったから自分ものめりこんでるんだなぁ。

2012年10月20日土曜日

PC遠隔操作事件の誤認逮捕について

PC遠隔操作:神奈川県警、誤認逮捕認め男性に謝罪(毎日新聞)

 もはや説明は必要ないかと思いますがウイルスに感染したPCを経由して小学校などに脅迫状が送られた事件で、経由したPCの所有者が犯人だと誤認され全国各地で4人が逮捕される結果となりました。このうち二人は最後まで否認を続けていたことと、真犯人が犯行声明を出したことによって起訴される前に無実がわかりましたが、別の二人は意にそぐわぬ自白を強要された結果、冤罪の実害を被るととなりました。今回の事件に関わった捜査機関は警視庁、三重県警、神奈川県警、大阪府警の4つですが、どれもIPアドレスを割り出しただけでパソコンの所有者を犯人だと決めつけて捕まえたというのだから恐ろしいものです。ネット上でもよく言われておりますが取り調べでは、「IPアドレスという確たる証拠がある」と問い詰めたそうですがこれが証拠になるとは勘違いも甚だしく、よくそんな知識で捜査に関われるものだと呆れるしかありません。
 更にこの4つのうちに神奈川県警と大阪府警がきちんと入っているのもある意味納得というか、本当に反省がない連中だとこればっかりは強く批判せざるを得ません。警察不祥事とくれば神奈川県警と来るほどにここは問題の多い捜査機関ですが、大阪府警についても過剰な取り調べや証拠捏造がこの頃次々と明るみになっているだけに根本的になにか問題あるのではと感じます。

 ただこの事件、犯行声明文を全部読んだわけじゃないですが真犯人は恐らくこうなることを見越したうえで犯行を行ったのではないかと思います。もちろんそんな犯罪行為を是認するべきではなく警察には早く汚名返上とばかりにきちんと捕まえてもらいたいものですが、少なくとも真犯人が提起した警察の捜査の問題性についてはしっかり考える必要があるかと思います。
 何もこうした冤罪は今に始まるわけじゃなく、「国家の罠」の佐藤優氏に然り足利事件障害者郵便制度悪用事件など日本では枚挙に暇がありません。こう言ってはなんですが仮に今回の事件が十年前に起こっていたのであれば、警察や検察は犯行声明が出たとしても、「IPアドレスなどの証拠から、PC所有者が犯人であるという可能性はぬぐえない」などと言って無理矢理に起訴、または釈放しても謝罪なんて絶対にしなかったろうと思います。今回すぐ謝罪に至ったのも、ここ数年の冤罪事件発覚があったからだと個人的に思います。佐藤優氏の事件は無罪にはなってませんけど。

 あと本題とは少し離れますが、今回の事件で最も大きな影響を受けたと思われる19歳の明治大学の学生は逮捕後、保護観察処分となり大学も退学していたそうです。本当に不憫で非常に残念に感じるのですが、ちょっと前から思う内容として、どうして有名大学だけ事件があったらすぐに明かされるのか不満です。この事件に限らず有名大学の学生、またはその関係者が事件を起こした場合はまず頭に大学名がつけられますが、逆に無名の大学であればスルーされます。有名大学だと読者の注目が引けるからというのはわかりますが、それにしたってダブルスタンダードな気がしないでもなく、載せるなら絶対載せる、載せないなら絶対載せないという基準をメディアは持つべきだと思うのと、事件の影響がほかの関係ない同じ大学の学生に及ぶ可能性があるなら後者が筋じゃないかというのが今日の私の意見です。

2012年10月19日金曜日

中国の経済成長鈍化の背景

 先程友人の上海人と焼き鳥屋に行ってご飯食べてきましたが、飯食ってる最中に後ろからえらく大きな声で「ニャー」という音が聞こえて来たので店員に尋ねたところ、店主が猫を飼い始めたとのことでした。早速だが是非見せてくれと頼んだところいきなり店主が出てきて、まだ飼ったばかりで見かけが汚いので、来週以降に来てくれと言われました。新手のマーケティングだろうか。

 それはともかく話は本題に移りますが、昨日に中国は第3四半期のGDP成長率が7.4%のプラス、数年ぶりに8%を割った前期の7.6%をさらに下回る結果になったと発表しました。このところ中国の成長鈍化、停滞関連で非常に多くの質問を受けるので、猫の声も久々に聞けたわけだしちょっと今日は気合入れて持ってる情報を一気に吐きだそうかと思います。なお少し強気に出ると、ここで書く内容はなかなかよそでは見られないというか、推測も含まれるので紙面には載せられない情報も入るのでそこそこ希少性がある内容になると思います。

Q1、中国バブルは崩壊するのか
 今回、というよりも以前から少しでもGDP成長率が以前より落ちる度にすわ中国バブル崩壊かという意見が日系メディアを中心にかまびすしく聞かれますが、さすがにバブル崩壊に至ることはまずないでしょう。そもそも何を以ってバブル崩壊というのか恐らくこの手の主張をしている人たちもはっきりとした基準を持っていないでしょうが、日本の様な急激な株価、不動産価格の下落は起こらないと断言できます。根拠としては今の経済状況はある程度中国政府の予想範囲内でマーケットも確かに株価は落ちておりますが、今回のGDP成長率もある程度織り込み済みで極端な株安は起こっていません。さらに不動産価格は現時点で急激な高騰を防ぐために購入に際して様々な規制をかけておりますが、一時は落ち込みを見せたもののここ数ヶ月でまた上昇傾向に入ってきています。その気になれば規制を取っ払うことでいくらでも引き上げることだって不可能ではないでしょう。

Q2、中国経済は停滞し始めてきたのか
 これに関してははっきり「YES」と言わざるを得ません。確かに7.4%成長と書くと日本と比べて非常に高い成長率ですがこれまでの伸びが激しかった分、メーカーを中心に年率10%くらいで成長することを見越して設備投資とかしてきましたが、鉄鋼業を中心に明らかに供給過剰の業界が多数見受けられます。また市民や企業経営者の景況感も悪化しており、今後の改善を見込んでいる人も少ないです。

Q3、何故停滞してきたのか
 一番の原因はなんといっても欧州の債務危機による世界経済の冷え込みです。これは中国に限らず世界中どの国でも輸出産業において共通していますが、中国の最大貿易相手先はEUであるため、逆にEUとはほとんど取引のない日本と違って直撃を受けているような状況です。そのため中国では輸出産業を中心に景気の冷え込み、業績の悪化が広がっているのですが、中国政府もある程度この状況を見越して国内の消費市場を活発化させるために対策を打ってはいるものの、私の見立てだと輸出産業の落ち込みが予測より大きい上に輸出産業に従事している人の消費も鈍ってきたため狙い通りにいっていないのかと思います。
 このほかこれは他の日系メディアも言っていますが中国国内で急速に人件費が高騰しており、それこそ十年前と比べて最低賃金が二倍以上になっているような状況なので、以前より競争力が低下していることも眼前とした事実です。まぁこれは逆に見るなら国内市場が拡大しているともいえるので一概にデメリットだけではありませんが、落ち込んでいる輸出産業にとっては弱り目に祟り目になっています。

Q4、いつまで停滞するのか 
 中国の経済成長率は今年に入った段階で減速し始めてきましたが、自分の周辺では第2四半期、つまり7月までに底を打ってまた盛り返すという予想が正直に言って強かったです。その根拠というのも今年上半期は急速な成長を抑えてでも一般市民の生活安定化を目指す方針でしたが、夏頃から本格的にテコ入れを始めて現にこれまで凍結されてきた鉄道工事に加え地方空港の新規建設が認可されるなど、政府による無理矢理なGDP引き上げ政策が実行されてきたからです。なので第3四半期はまた8%台に戻ると当初は思っていたのですが、7~9月の間は新聞を見ていても盛り返す話はほとんどなく企業業績も悪化の一途をたどっていたので、8月の段階で底打ちはまだ先だと自分も考えを改めました。
 じゃあいつ良くなるのかですが、少なくとも今年いっぱいはこのまま低調な景気が続くかと思います。根拠としては未だどの業界も改善を示す動きが全くないのと、中国の輸出を巡る状況が悪化しているからです。来年前半も続くかな。

トピック1、欧米との貿易摩擦
 さすがに日本では大きく報じられていませんが、ここ数ヶ月の間にアメリカとEUが中国に対して物凄い貿易規制を打ち出してきました。代表格は太陽電池で、ダンピング疑いをかけて関税引き上げの準備を着々と進めているため現時点でも多くの企業が中国の太陽電池メーカーとの取引を敬遠し始めております。このほか一度は合意していた中国企業による米企業の買収も、「核心技術が流れるから」という理由でよくひっくり返されているのですが、この前見た例なんか笑っちゃいましたが中国企業が買収額に3.5億ドルを提示しているのに、最終的には別の米企業が1.5億米ドルで持っていきました。さすがアメリカ、やることが清々しいくらい露骨です。
 あともうひとつ面白い話ですが、こっちの建機メーカーの三一重工が昨日か一昨日にオバマ大統領を提訴してきました。これも三一重工の米法人による米企業の買収交渉が最後にひっくり返されたからですが、私としては日本企業もこれまで煮え湯飲まされてきたのもあるので三一重工をちょっと応援してます。
 このほか通信設備のZTE、華為といった中国企業も難癖つけられて欧米市場から締め出されてます。この動きは今後ますます激しくなるでしょうから、さっきから何度も言ってますが輸出産業はまだしばらく苦しい状況が続くのではないかと思います。

トピック2、伸びている輸出産業
 さっきから散々悪い悪い言っている中国の輸出産業ですが、これは日系メディアにはほとんど出ておらず知ってる人も少ないと思いますが、陰で世界最大の雑貨市場と呼ばれる浙江省義烏市で、クリスマス用品の輸出額がえらい勢いで伸びてます。もう中国語記事ですがリンクもつけちゃいますが、今年のこれまでの輸出額は前年比1.5倍にも達しており初めて見た時は見間違いかと自分も思ったくらいです。というのもクリスマス用品の輸出先はやはり欧米がメイン、さらに義烏市の商品はほとんどが不景気な欧州に行くので最も大きなダメージを受けると思っていたのですが現実はさに非ず、むしろ例年にないほどの需要を甘受しています。
 何故世界全体で不景気な中でクリスマス用品がバカ売れするのかですが、自分が読んだ現地報道だとクリスマスは年中行事のためあまり景気の影響を受けないのと、義烏で取引される雑貨は低価格品が多く、むしろ不景気であることからより価格の低い商品を買い求めるバイヤーが増加したと書かれてあり、私もこの説を支持します。変な話ですが不景気になると牛丼が売れるように低価格商品は売り上げが伸びます。ある意味では中国はそういった低価格品が強いこともあり、この際だから安い方がいいと思える商品なんかは今後も輸出量が増えていくかもしれません。

トピック3、日系企業の現状
 これもはっきり言って非常に悪いです。原因はこの前の尖閣問題に絡む反日デモにほかなりません。不買運動、とまではいかないですけど同じ価格なら車を中心に韓国製、ドイツ製を買う人は明らかに増えており、たまたまさっき読んできたSPAの記事で、「中国人が日本製品の高品質性を恋しくなるまでは我慢しなければならない」と書かれていましたが私もその通りだと思います。なお一番影響を受けているのはやはり自動車と家電ですが、逆に全く影響を受けていない日本製品、というか日系企業の製品もあります。これも同様にSPAに書いてありましたがそれは粉ミルクとヤクルトで、粉ミルクに関しては以前のメラミン騒動以降は中国人も国産製品を全く信用していないためですが、ヤクルトは中国市場における日系企業商品では今年最大のヒットと言っても過言ではありません。テレビCMも飽きないのかっていうくらいバンバン流れいますし、どのスーパーに行っても置いてあります。来年くらいにヤクルトの成功エピソードを書いた本が経済書で出るんじゃないか、っていうかほかに書かれる前に自分が書いてしまおうかとちょっと思案中です。