ページ

2014年1月27日月曜日

八甲田山の悪夢

 このブログを日常的に呼んでいる人なら周知の事実ですが私は極端に寒さに強く、記憶する限り過去四年間で一度もダウンジャケットに袖を通したことがありません。それどころかコートもこの前正装しなきゃいけない時に一回着ましたがそれ以外だとほぼ皆無で、出勤時はパーカー一枚、オフの日はGジャン一枚で元気に走り回ってます。北京でも冗談抜きでGジャン一枚だったし。
 ただそんな自分でも昨日今日の寒さは非常に堪え、直前に気温が上がった反動もあるでしょうが珍しいことに参ってます。個人的な印象ですが寒くなる前に全国各地で雨が降ったことから湿気が増したことから心なしか風が重たく、乾燥している時期に比べて冷たいように思えます。北京なんか空気乾燥しているから気温は氷点下マイナス十度でも日によっては東京より寒くないし。

 このように寒い時期が続くとついつい「寒くてつらいなぁ」などと独り言も出てくるのですがその際に、八甲田山に比べれば」という言葉が同時に浮かんできます。ある程度年齢の高い世代なら何のことか言うまでもないでしょうが私より下の世代は何のことかちんぷんかんぷんでしょうし、今日はひとつ気合入れて日本の冬山遭難史上で最大最悪の事件である八甲田山の雪中行軍遭難事件を紹介しようと思います。

八甲田雪中行軍遭難事件(Wikipedia)

 この事件が起きたのは明治時代、日露戦争を控えた1902年で、結果から話すと遭難した陸軍兵士210人中で生き残って救助されたのはわずか11人(うち6人は救出後すぐ死亡)。生存率はわずか5.2%という凄惨な遭難事件となりました。

 事件の経緯を話すと、当時の日本陸軍内部ではロシアとの戦争が間近であるとの観測から戦場となる寒冷地での訓練の必要性が高まっており、各地で戦術研究を兼ねた訓練が実施されておりました。そうした訓練の一環として、事件の舞台となった八甲田山で冬山での行軍や輸送訓練を計画されたわけです。
 この訓練には青森歩兵第5連隊(210人)と弘前歩兵第31連隊(37人)の二部隊が参加することとなり、このうち遭難することとなったのは青森歩兵第5連隊です。両部隊はそれぞれ別ルートから冬の八甲田山に入って目的とする駐屯地への移動を計画したのですが、映画や小説などと事実は異なり両部隊とも計画や日程の擦り合わせなどは行っておらず、お互いの部隊の存在すら知らなかったそうです。

 話は遭難した青森歩兵第5連隊を中心に進めます。こちらの部隊ではそれ以前からも寒冷地訓練は幾度か行っていたものの本格的な冬山登山の経験はほとんどなく、また以前から訓練を実施してきた指揮官が休養のため離れ、代わりにほとんど経験のなかった神成文吉大尉が訓練中の部隊を率いることとなりました。

 このように訓練前から非常に危なっかしい出だしと言わざるを得なかったのですが、これに拍車をかけたのは天候の急変です。実際の訓練開始前、登山ルートの確認のために数名が登山を行ったのですがこの時の天気は晴天で、特に大きな問題もなく移動を完了したことから部隊間では行軍訓練に対して初めから楽観視されていたと言われます。そうした見方は装備からも見て取れて、大半の兵士は毛糸の外套を着るほかは特別な防寒装備もなく、手袋に関しても軍手程度だったそうです。靴に至っては当時としては珍しいゴム靴などただ一人を除いて持っておらず、革製の軍靴で冬山登山に臨むくらいでした。
 このような無謀と言ってもいい装備で臨んだ訓練当日は猛烈な寒気が周辺地域を多い、地域住民も訓練に臨もうとする部隊に対して決して山に入ってはならないと警告したそうです。それもそのはずというかウィキペディアによるとその日は日本各地で観測史上最低気温を記録するという、歴史上かつてないほど寒い日で、一説によると気温はマイナス20度、吹雪による体感温度はマイナス50度にまで達していたと言われています。このような気候にもかかわらず部隊は当初の計画通りに山へと入り、悪夢のような遭難へと突き進むこととなります。

 遭難一日目。部隊は山に入るや深い雪によってすぐに行軍が困難となり、そりでの移動が難しいと判断したことから食料や燃料といった物資を各兵士がそれぞれ手に持ち移動を始めます。しかし猛吹雪からすぐに前後不覚に陥り、帰路すらままならないことから当日は雪濠こと雪の中に穴を掘って露営することとなりました。
 遭難二日目。部隊の指揮官らはあまりの天候の悪さから訓練を中止してやってきた道を引き返すことを決断したものの、ここが運命の分かれ道となってしまうのですが夜中の二時から行軍を開始してしまいます。何故こんな時間に動き出したのかというと既に凍傷などで動けなくなる兵士が続出しており、急いで山を下り治療を受けさせなければと焦りがあったためだと言われていますが、結果的にまだ日も明けきらぬ暗い時間に動き出したことによって完全に道に迷ってしまい、出口のない遭難へと突き進むこととなってしまったわけです。

 この二日目の迷走について詳細は省きますが、道がわからない中で真偽の取れない情報が錯綜し、不眠不休で絶食していたことからこの日から凍死する兵士も現れて部隊の統制すらままならない状況となったそうです。結局右に左に無為に動いて体力を消耗しただけで最初の露営地からほとんど移動できず、この日も再び露営することとなります。三日目の朝までに部隊の三分の一に当たる約70人が行方不明、または凍死しており、想像するにつけ恐ろしい状況と言わざるを得ません。

 そうして明けた三日目。この日も天候は回復しなかったものの帰路を探して生き残った兵士らは行軍を開始しましたが、途中で断崖に突き当たったところで指揮官の神成大尉が、「天は我々を見放した」と述べた上で、生き残っている兵士らにここで部隊を解散するので各自で帰路を探しだすようにと伝えるに至ります。この解散命令によってそれまで保っていた兵士たちの緊張感というか意識が切れてしまい、生き残った方の証言によると突然裸になって凍死するものや崖下や川に飛び込むなど発狂する人間が一斉に現れたとのことです。
 このあと部隊は神成大尉、またはゴム靴をたまたま持ってきて履いていた倉石大尉らなど主だった指揮官のグループごとに分かれて帰路を目指したのですが、このうち神成大尉のグループにいた後藤伍長が遭難から五日目、いつまでたっても中継地に現れない部隊を心配して出されていた捜索隊に見つかったことによって遭難していたことがようやくわかります。なお後藤伍長は発見された際、雪の中で直立したまま何事かを一人でしゃべっていたほど意識があいまいだったそうですが、救助の甲斐あってこの遭難における生存者の一人となっております。

 後藤伍長の発見後、正式に救助隊が組まれて生存者の救出へ軍や地域住民は動くわけですが、天候は依然として悪いままで救助隊の中でも凍傷になる人間が後を絶たず二次被害が深刻だったそうです。また息のある生存者を見つけても皮膚すら凍っている有様で、治療のために注射しようとしたら針が折れたとの信じられないような話すらあります。そして山の中に置き去りにされた遺体はほぼ例外なく凍っており、無理にでも雪から引き出そうとしたら関節から文字通りポキリと折れることもあり、慎重に周囲の雪を掘りすすめていかなければならないために作業は難航したそうです。
 またこれは遭難中のエピソードですが、みな意識の限界ともいうべき境地にあってふとしたことをきっかけに発狂することが後を絶たなかったそうです。そのためあるグループでは奇声が挙がったらラッパ係にラッパを吹かせてその音によって意識を保っていたものの、極寒の環境からそのラッパ係の唇がラッパに張り付き、そのままはがれてしまったという話も聞きます。

 どれもこれも人の想像力を超えるほどの状況というべきか、この遭難事件は絶望的な状況というよりほかなく、これより何を以って表現すればいいのかわからないほど恐ろしい事件だったと言わざるを得ません。最終的に救出された生存者は最初に述べた通りに11人で、救出後すぐに亡くなった6人を除くとわずか5人しか八甲田山から生きて出ることが叶いませんでした。部隊を指揮した神成大尉は発見時は息があったものの山の中ですぐに亡くなりますが、もう一人のグループを率いた倉石大尉は崖穴の中に避難しながら移動していたところを遭難九日目に救助され、無事に生還を果たしております。
 なお生存者はみな凍傷によってほぼ全員が四肢のいずれか、または全部を切断することとなるのですが、不思議というか奇妙というか、この倉石大尉のみが五体満足な状態で救助されてその後軍隊に復帰しております。倉石大尉は士官であったことから兵卒に比べて装備が充実していたことと、たまたま私物としてゴム靴を持って履いていたことなどが大きかったとも言われていますが、それ以上にこの人自身の体力が図抜けていたことが大きいのではないかと私は見ております。
 しかし人の運命というものはわからないもので、この倉石大尉はこの遭難から三年後、日露戦争中の戦闘で戦死することとなります。それこそ、天は何故彼を二度も死地へと誘ったのかと、いたためれない気持ちにさせられます。

 この遭難事件は作家の新田次郎によって小説にされ、それが高倉健氏の主演で映画化されたのが「八甲田山」です。この映画は多いに当たったことから当時の世代に幅広く事件が知れ渡ったものの、逆にこの映画を見ていない自分くらいの世代は事件そのものもあまり知らないのではないかと思い、ちょっと書いてみる気になりました。
 最後にちょっとした豆知識ですが、この映画で神成大尉をモデルにしたキャラを演じたのは役者の北大路欣也氏で、先程の「天は我々を見放した」という彼のセリフは当時の流行語となったそうです。そんなエピソードをCMプランナーはしっかり把握していたということか、例のソフトバンクのテレビコマーシャルで北大路氏が声優をしている白い犬のお父さんが何故か冬山に昇る回があり、その時のBGMになんと先程の映画「八甲田山」のBGMが使われたそうです。こんなマニアックなつながりなんて誰もわからんだろうにと思いつつも、きちんと実行してくる辺りは感服させられます。

2014年1月26日日曜日

深夜の決闘

 それは真冬のある夜、っていうか先週金曜の晩に起きた出来事でした。その日の夜、私はいつも通りブログを書き終えると布団に入って就寝へと入りましたが、時間にして恐らく夜中三時くらい、外から漏れ伝わる聞き慣れない音に目を覚ましました。

「アーオン、アーオン」
「ウーワオー」

 一体何なのだこの音はと寝ぼけた状態で神経を集中してみたところ、どうやら家の前で野良猫二匹が互いに威嚇し合っている声だということがわかりました。何でもってこんな夜中にと思いますが元々猫は夜行性なのだし、このくらいの時間にケンカと化するのかと思っていると、

「フギャッ、フギギギル、フォッ!」

 とばかりに、威嚇し合う段階からリアルファイトに発展したのか、互いに争う激しい鳴き声が続いて聞こえてきました。先程家の前と書きましたが私が今借りている部屋は一階にあり、窓をガラガラって開くとすぐに軒先へと出られるのですが、どうやらその軒先でケンカしているようですごくはっきりと鳴き声が聞こえてきました。正直に言って、はっきり目が覚めるくらいの大きな泣き声でした。

 とはいえそんな長々とケンカはしていないだろうと思ってそのまま布団に入ったまままた寝ようとしたのですが、何故か知らないけどやけに長期戦となり、体感時間にして約30分くらい二匹は争い合っていました。無論その間、こっちは全く眠れません。
 終いには「ガツンッ」っていう金属音まで聞こえてきたので、恐らく軒先に置いてある私の洗濯機にどっちかが体当たりをかましてたのだと思います。にしてもあんまり長く続くもんだから、たまたま冷凍庫に入っていたササミの切り身をレンジでチンしていい加減仲裁に行こうかなと思うくらいの長期戦でした。

 結局、普段から平日の睡眠時間は約5時間と極端に短いのですが、この日の晩は4時間弱とまた極端に短く終わって次の日はずっとぼーっとした状態で集中力を切らしながら過ごしました。ただうがった見方をすると、実は家の近くで野良猫が根城にしている元家具屋のビルが十年くらいの放置を経てようやく取り壊し工事が始まってきたこともあり、近隣で新たな縄張り争いが始まっているのかもしれません。こんな寒い真冬に根城を失い領土争いに出ざるを得ない野良猫を思うと猫の一生も大変だとつくづく感じ、人の一生が辛いだのなんだのそういう事は考えるべきじゃないなと最後に思った次第です。

2014年1月24日金曜日

3/16実施のHSK試験受験料割引のご案内

 私も何度か受験したことがある中国語の資格試験、HSK(漢語水平考試)で、受験料の割引を伴う受験者募集の告知依頼を受けたので、この場を使い簡単なご案内をさせていただきます。

 今回この募集を行っているのは日中間で学生交流などを行っている「日中学生会議」という学生団体で、次回3/16に実施されるHSK試験の受験をこの団体を通して1/25の23:59までに申し込むことによって、各級で10%の受験料の割引が受けられます。通常料金での申込期限は2/16までですが、割引が受けられる今回の募集は上記の通り1/25までと日程がタイトなので、迷っておられる方は早めに決断し、腹をくくって受験に臨みましょう。

  ~応募方法~
jcsc33rd@gmail.com題名に「HSK受験」、本文にお名前をご記入の上ご連絡下さい。返信にて詳細と申込フォームをお送り致します。

  ~申込期限~
1/25 23:59まで

  ~各級の受験料と割引額~
(通常申込みでの受験料→割引での受験料)
6級:8500円→7650円
5級:7500円→6750円
4級:6000円→5400円
3級:5000円→4500円
2級:4500円→4050円
1級:3500円→3150円

 最後に業務連絡ですが、明日より関西へ遠征に出かけるのでブログの更新をお休みします。余裕があればなんかの端末使って更新しますが、多分月曜まで更新はないと思いますのでご了解ください。

2014年1月22日水曜日

中国の新聞に載った日本のスポーツ漫画評論

 今日くらいは記事更新をさぼろうかなと思っていましたが、ちょっと紹介したい中国の記事があったので書くことにします。

日本のコミック・スポーツの相関性(人民日報日本語版)

 前は中国語のニュースサイトを見ていたのですがこのところ忙しく(パズドラで)て人民日報の日本語版に頼りっぱなしなのですが、今日出てたこの記事はいろんな意味で笑かされました。書かれている内容は日本のスポーツ漫画についてで、多種多様なジャンルで描かれているだけでなくどれも綿密な取材やプロ選手の観衆を受けていて完成度が高いと指摘し、これらのスポーツ漫画の中には各時代の少年少女に強い影響を与えてそのスポーツジャンルの興隆に一役を買っているなどと随分と持ち上げてくれています。

 書いていることは決して的外れではなくおかしくはないのですが、なんというべきか各スポーツジャンルで代表的な漫画タイトルが数多く載せられており、しかもそのどれもがやや古いというのが気になりました。たとえば引用すると、

『バスケットボールでは、「スラムダンク」のみならず、松田尚正の「HI5!」、藤井五成の「DRAGON JAM」、井上雄彦の「BUZZER BEATER」などが根強いファンに影響を与えた。』

 「スラムダンク」はわかるんだけど、ほかのタイトルはそれほどメジャーだったのかなというとちょっと疑問符つきます。ファンの方には申し訳ないけど「HI5!」と「DARGON JAM」はそもそもタイトルすら知りませんでした。っていうかバスケ漫画だったらこれも古いけど「DEAR BOYS」とか、今だったら「黒子のバスケ」を挙げるべきじゃないかな。
 ほかにもテニス漫画として挙げられているものだと、

『小島一将の「青空スタンバイ」、許斐剛の「テニスの王子様」、高橋陽一が描いた「翔の伝説」などのテニスコミックがつづく。』

 「テニスの王子様」はともかくとして、ほかの二つのタイトルは果たしていかがなものか。特に高橋陽一氏の「翔の伝説」はタイトルだけは知っているけど売れなくて「キャプテン翼」に回帰したっていうのに。
 これら以外にも格闘漫画として「拳児」とか「B・B」が出てきて、一読した私の感想というと、「この記事書いた奴絶対おっさんだろ!」というのが本音です。まぁここだけの話、石渡治氏の「B・B」は私も大好きでこの記事書いたおっさんは私と同じく「10cmの爆弾」を知っているとみて間違いないでしょう。

 なお記事では最後に中国ではこういったスポーツ漫画はほとんど存在しておらず、青少年への教育的意義を考えるとあまりいい状況ではないとして日本のスポーツ漫画、アニメを見習うべきみたいな感じでまとめられています。書いた奴はおっさんに間違いないとコナンばりの推理を披露した後で言うのもなんですが、確かにこういったスポーツ漫画は教育的価値は高く、またスポーツ振興において無視できない影響力があるため「中国にも!」という意見は非常にいい指摘のように思えます。

 記事中でも最初に触れられていますが、仮に「キャプテン翼」がなければ日本サッカーは今より十年くらい遅れていたかもしれません。中田英寿元選手くらいの世代などはまさにこの「キャプテン翼」を読んでサッカーを始めた人が多い世代で、この世代がオリンピックやWカップで活躍したことによってアジア屈指のサッカー国に日本はなれたのではないかとかねてから考えています。

 なんで「翔の伝説」をディスっておきながらこう「キャプテン翼」を持ち上げるのかというと、実は自分も今から約十年前に似たような記事というかコラムを書いているからです。当時の自分は高校生でしたが図書委員であまりにも活動してないからたまには仕事してやるかっていう妙な上から目線で図書館の司書に自ら直訴し、書評コラムを不定期に書いて全校に配布してました。そんなコラムの中に、「たまには教師とケンカしてみよう」などとこれまた妙なノリで確か「漫画は読書かこれ如何に」っていうタイトルで漫画を読むことは読書となるのかどうかというテーマで一本記事書いて、中学・高校(一貫校だった)の生徒全員にプリント一枚分のコラムを流したわけでした。

 そのコラムでは漫画を大量に読んでいる層は案外活字の本も読んでいる人が身の回りに多いと体験談を述べて、何も読まないよりかは漫画でも読んだ方がいいんじゃないかと書いた上で実際の活動につながる例として「キャプテン翼」を持ち出し、当時Wカップがやっていたので日本代表もこれ読んで始めた人が多いって感じでまとめてました。今思うと、こんなくだらないコラム書くくらいなら文化大革命について持論でも展開しとけばよかったかななどという気持ちがあります。

 最後にこうした自分のコラム執筆でしたが、結局一代で終わったというかその後には誰も続きませんでした。一応後継者を育てようと図書委員会内で書きたいと思う奴はいないのかと募った上で、もしやる気がある奴がいれば自分が文章の書き方を指導すると伝えたのですが誰も来ず、いろいろ支援してくれた司書の先生にちょっと申し訳なかった気持ちが今でも残ってます。
 ただ今も変わらず上から目線で述べると、ほかならぬ自分から文章指導をタダで受けられるチャンスがあったのにそれをみすみす見逃すなんて勿体ないことしやがってという風にも考えてます。それこそ原稿用紙100枚くらいを一瞬で書ける人間なんてそんなにいないんだから、もし見つけたら中学・高校生、何だったら大学生くらいならすぐに教えを請いた方が絶対得でしょう。っていうか、そういう存在が自分の中学時代に欲しかった……。

2014年1月21日火曜日

大河ドラマで見たい悪い奴ら

 年初から放送が始まったNHKの大河ドラマ「軍師官兵衛」を一応見ていますが、今のところは大きな展開もないためまだ評価はし切れないなとやや我慢するような感じです。それでも前の「八重の桜」よりかは脚本面でまだマシだと思えるので今後も見続けてみます。
 それで今回の主役である官兵衛こと黒田官兵衛ですが、各種の評論で「ややマイナーな人物なので視聴率が不安」等と書かれているのをよく見るのですが、「えっ、黒田官兵衛がマイナーなの!?」とこれら評論を読んで逆に私は驚きました。でも確かに歴史マニアで知らなかったらお話にならない人物ですが一般的にはそれほど知られていないし、今回の放送をきっかけにもっと知名度上がって黒田節とかも流行ればいいなとか内心思っています。

 しかしこういう大河ドラマの人選ですがメジャーどころはもう既に一度や二度は製作されているし、かといってマイナーすぎると返って人気が出なくなる恐れがあります。以前にもこのブログでこういう人物を取り上げてみたらどうだろうかという記事を書いてみましたが、今日ふと仕事中に「むしろ悪い奴らを取り上げてみたら面白くね( ゚∀゚)」なんて思いついたので、大河ドラマにしたら面白そうな悪い連中を今日はいくつか紹介しみます。

1、松永久秀
 知ってる人には説明の必要もないでしょうが、日本史上で悪い奴ナンバーワンと言ったら文句なしにこの松永久秀が確実に候補に挙がってくるでしょう。どんな悪いことをしたのかってそれこそ数えていたらきりがないのですが代表的なのだと東大寺大仏殿を燃やしたり、主家を乗っ取ったり、家中で暗殺しまわったり、農民をいじめたり、信長を裏切ったり(二回も)と、やれるだけのことをやったというよりやるだけやってしまったような悪い奴です
 しかし悪いことをしておきながらも戦争指揮はピカイチだし、当時の茶人としてはほぼ最高級の評価を得ているというのがミスマッチというか彼の不思議な魅力につながっています。しかも最後は茶釜に火薬しこんで自爆するというハリウッド映画さながらの幕切れだし、大河ドラマにしたらすごい面白くなる気がします。社会的影響はこの際無視しないといけないが。

2、宇喜多直家
 上述の松永久秀、斎藤道三と並んで戦国三大梟雄の一人である宇喜多直家ですが、この人に関してはガチで理性を持った精神異常だったんじゃないかと密かに考えています。どういう事をやったのか順を追って説明すると、自分の祖父が同僚である島村盛実に暗殺されたため父とともに放浪後、島村盛実と同じ主君に仕えてその主君にあることないこと吹きこみ島村盛実を謀反の疑いで始末させたことを皮切りに、家中でライバルとなる同僚を片っ端から暗殺してぐんぐん出世していった後に主君を裏切って独立、そして状況が悪くなるや一旦和睦した後でまた裏切るという鬼のような所業をなしています。
 実の弟からも「私の兄はサイコパス」みたいな証言されてますが自分の娘婿とかも出世のためには平気で暗殺しているだけに、弟君も気が気じゃなかったのでしょう。敢えて凝った言い方するとちょっと精神に異常をきたした人が変に才能を持っていると手に負えなくなる好例なので、これで大河ドラマをやったら火曜サスペンスもさながらの急展開の連続になるだろうな。

3、梶原景時
 リンクを貼るためウィキペディアのページを開いたらいきなり『「大悪人」と古くから評せられている』と表示され思わずニヤリ。彼の悪行はほぼすべて「チクリ」に集約されるのですが、このチクリよって謀反の疑いをかけられたのは源義経を筆頭に数知れず、ジャイアンにおけるスネ夫の様な活躍を鎌倉を舞台に実行しています。しかし最後はまたあることないこと吹きこもうとしたら不満を持たれていたみんなに一斉に糾弾され、追いやられて反乱起こして死ぬというまたまたドラマチックというか昼ドラみたいな終わり方です。

4、甘粕正彦
 細かい説明は省きますが、大杉事件に関して甘粕は現代においてほぼ冤罪であったということがほぼ確実視されていますが、満州帝国の闇の帝王だったというのは揺るがない事実です。実際には満州国建国前の方がえげつなく、特務工作員として麻薬ビジネスに関わったり、溥儀を拉致って来たりなどと007の悪役も真っ青なことを現実に実行しています。しかし全体的な人生で見るとまさに国家に翻弄されたともいうべき男で、私自身はその運命の流転ぶりに深く同情する一人です。なかなかドラマチックだし、日本史であまり扱われない満州帝国の建国から崩壊まで扱えるので、ドラマの題材には格好ではないかという気がします。

 以上、ざっと四人ほど悪い奴を挙げてみました。ただ今回の記事を準備するに当たってあれこれ人物候補を考えたのですが、いろいろ悪人を比較するにつけて日本って本当に小悪党しかおらず悪党のスケールが小さいという考えが段々強くなってきました。
 というのもお隣であり自分のホームグラウンドである中国では数十万人単位の虐殺が頻繁に起こったり、国家予算の半分くらいを横領したり、元主君とその一族全員を数百人単位で残虐な処刑方法で殺したりする人間がしょっちゅう出てきて、こう言ってはなんですが日本の悪党と比べると中国はあまりにもスケールが違いすぎます。今日挙げた松永久秀も中国の水準に照らすと「よくいる奴」レベルで、下手したら悪党として数えてもらえない可能性もあります。

 これをただ単に日本のスケールが小さいと見るべきか、中国が修羅の国とみるべきかは深い議論が必要となりそうです。

2014年1月20日月曜日

沖縄・名護市長選の結果と今後の展望

 今日いじめに関するニュースを昼休みに見ていたら、「クラス全員からハブにされてたのかな」という文章が浮かぶやクラスメイト全員から呪詛をかけられハブの姿に変えられる生徒の姿が思い浮かんで噴き出していました。多分働きすぎなんだと思います。

 そんな自分の明日はどっちだ的な話は置いといて本題に入りますが、皆さんも知っての通りでしょうが昨日に沖縄県普天間市にある米軍基地の移設先候補である名護市で市長選挙が実施され、移設反対派である現職の稲嶺氏が新人の末松氏を破り見事再選を果たしました。当選発表後の会見で稲嶺氏は改めて移設反対の意思を表明し、沖縄県や国からの埋め立てなどと言った工事申請を拒否する考えを示しました。

 まずメディア報道に苦言を呈しますが、新聞各社で言えば産経がつまらなそうに報じた一方で朝日や毎日が楽しそうに報じている辺りは予定調和な感じがします。読売は短く、最後に政府高官の話をのっけているからどっちかっていうと産経寄りかな。
 これらの報道でちょっと気になったのは、朝日や毎日系列各社が候補者の得票差が約4000票となったことをやけに強調している点です。「4000票も差がついた」と書くとさも大差であるような印象を覚え、実際にこう報じたところはそのように認識させようとこういう表現を取ってきたのでしょうが、候補者両者の得票数は稲嶺氏が1万9839票、末松氏が1万5684票で、大まかな比率にして20:16=5:4だから決して圧勝ではなかったように私には見えます。当選した稲嶺氏は前回選挙時より得票数は増えたそうですが、私としては末松氏が受かると移設が非常に現実的になる事を考えると割とアウェイだったんじゃないかと見ていて、それにも関わらずこれだけ票を取ってきたのは正直言って想定外でした。

 とはいえ、どれだけの差だろうと受かったのは稲嶺氏です。移設反対派の稲嶺氏が受かったことによって普天間基地移設のスケジュールに影響が出るという点については産経を含めてどのメディアも指摘しており、勢い上げる朝日や毎日は政府は民意をきちんと反映すべきだとしており、移設計画の修正にも踏み切るべきだと言わんばかりの主張が透けて見えます。対する産経は「名護市長選 辺野古移設ひるまず進め」という実に産経らしい見出しで社説を打ってきて、日米同盟への影響を懸念しつつ稲嶺氏に再考を促すという、まぁ産経らしい香ばしい記事を書いてきてます。

 ただ正直な感想を述べると、私の意見も産経に近いのが本音です。仮にまた移設計画を修正するとなると普天間における現在進行の問題は今後も続くわけだし、基地移設に当たって補助金など出すべきものは税金から出してもいいからどうか計画を受け入れてほしいと個人的な意見として述べます。
 もちろん移設される名護市民としては何故自分たちばかりが負担をという不満を感じるのは当然でしょうし名護市に住んでいない自分がえらそうに言うべきではないのかもという気持ちもありますがそれでも書くと、沖縄に米軍基地を置くのは防衛上、地理上からの観点からであって、これを変な感情や意志によって曲げることは藪蛇にしかならないと私は思います。また神奈川県横須賀市みたいに米軍基地があっても米軍と仲良くやっている都市もあるのだし、軍事上、外交上の課題解消を優先してどうか前向きに考えて欲しいという思いがあります。

 こうした個人的な意見を述べた上で今後の展望についてやっと書き始めますが、たとえ稲嶺氏がどれだけ抵抗した所でやはり移設は強行されるのではないかと見ています。大きな理由としては今現在で安倍政権は支持率も高く、また先日も中国がまた国産空母を計4艦建造しているというニュースが出るなど中国脅威論が現実化しており、メディアがどれだけキャンペーンを打っても全国的な反対運動には至らないのではないかと考えているからです。仮に沖縄県知事である仲井眞氏が移設反対であればまだ話は違いますが今の彼は賛成派に回っており、たとえ名護市がどれだけ手続き面で抵抗しても裏道的な法規解釈によって潰されるのがオチじゃないかと思います。そもそも、自分は日本が法治国家とはあまり思っていませんが。

 あとこれは先ほど自分が述べた個人的意見にもつながるのですが、今月24日からまた国会が召集されますが、この問題で野党民主党は与党自民党に対して何も意見を主張できないし、したところで失笑される結果を自ら招くだけでしょう。理由は言うまでもないですが民主党は鳩山政権時に何の代替策もなしに県外移設を掲げた挙句に結局辺野古へと意見を振替してこの問題で大きな混乱を招いており、米国はおろか沖縄県民からも信頼されているとは思えません。となるとこの問題で批判できる勢力っていうのは、共産党はするだろうけどいかんせん勢力が小さすぎるのもありほぼ皆無ってところです。
 稲嶺氏が移設に反対する理由を全く理解できない訳ではありませんが、じゃあどうするのか、普天間はこのままでいいのかという問いがもたげ、それであればと批判を受ける覚悟で私は辺野古移設に賛成の立場を取るわけです。

 もっとも、完全に蛇足でしょうがやはり言わなければならないと思うので主張しますが、そもそも普天間の米軍基地が出来た当初は基地周辺は更地で、後から住民が流入してきたと聞きます。そういった経緯で出来たこの問題に果たしてどれだけ労力を注がねばならないのかと思うと、力技で一気に問題を解決しようとする中国がたまにうらやましく思えます。

2014年1月19日日曜日

電子書籍コミックス、出版各社の戦略

 つい先週までアクセス数トップだった「奈良ドリームランドを偲ぶ」を追い抜き、いつの間にか「足利事件の真犯人について」が二位、「地下鉄サリン事件、医療現場での奮闘と奇跡」が一位に繰り上がってきました。二位についてはこの前小学生の女の子が行方不明になって公開捜査された影響が大きいと考えますが、一位の地下鉄サリン事件についてはどうやらまとめサイトでリンクを貼ってもらったことが原因のようです。ただこのところ地下鉄サリン事件に関する掲示板まとめ記事を数多く見て、これも恐らくは平田被告の裁判が始まった影響でしょうが、事件を知らない世代も増えていることからどういう事件だったのか興味を持つ人が増えている気がします。ちなみに自分の記事ですが改めて読んでみるとよくまとまっていて、まぁこれなら人に見せても恥ずかしくはないかなと勝手に考えてます。

 話は本題に、というかちょっと手のかかる内容なだけに休日じゃないと書けないと思って今日まで引き延ばしてきたのですが、このところあまり自慢できないNexus7で電子書籍を買う機会が増えています。と言っても買うのは全部コミックスこと漫画ですが、日本の出版業界事情は世界的にもやや特殊でこれら漫画がメインであることを考えると電子書籍業界の先行きを占う上で重要なカテゴリーであると私は考えます。そんな電子書籍の漫画ですが、冷静に分析してみてみると出版社ごとに性格があるというか戦略が分かれており、今日は各社が今現在でどのように販売しているのか、どんな戦略を持っているのかを私なりにまとめてみようと思います。
 先に今回の分析での前提を説明しておくと、私が電子書籍を購入しているのはAmazonのKindleなので、今回の分析も基本的にKindleでの販売方法というか価格を前提にしております。


1、集英社:発売時期をずらした上での割安な固定価格
 「少年ジャンプ」を擁する漫画界の王者こと集英社ですが、ここが一番特殊というかもっとも際立った販売の仕方をしております。それはどんな売り方なのかというと、集英社は少年漫画、青年漫画の区別なくほぼ全ての漫画で同じ売り方を展開しており、その売り方というのも実体書籍が発売されてから約3か月後に1冊368円で売るという手法です。
 実体書籍と電子書籍の発売時期をずらしているのは印刷会社への気兼ねでしょうが、販売価格をどの本も368円という固定価格にしているのは実に面白い取り組みです。固定価格せいなので割引率は発行媒体によって異なっており、少年ジャンプコミックスの実体書籍が420円に対しヤングジャンプコミックスの実体書籍が540円であることを考えると、青年コミックスの方が割安で購入できる計算となります。

2、秋田書店:同時発売で小幅な割引
 調べたサンプル数が少ないのでもしかしたら本によって違うかもしれませんが、ここはどうやら実体書籍と電子書籍を同日に発売した上で、電子書籍の方はやや値引いて売っているようです。今回調べたのは私も購入した「実は私は」のコミックスですが、実体書籍が440円に対し電子書籍だと400円(または399円)で買うことが出来ます。こうした売り方が出来るのも、後で説明しますが集英社同様に印刷会社にあまり気兼ねする必要のない出版社だからじゃないかと推理しています。

3、講談社:小幅割引はあっても発売日は書籍別にバラバラ
 価格に関してはたとえば実体書籍価格が450円の漫画だと420円と30円引きになっていることが多いです。しかし発売日は書籍ごとに完全にバラバラになっていると言ってもよく、人気作の「進撃の巨人」や「ダイヤのA」は実態書籍と電子書籍が同日に発売している一方、「七つの大罪」という漫画は電子書籍版の発売日が数ヶ月ずらされております。さらには「はじめの一歩」に関してはどうも新しい単行本は電子書籍化すらされていないようです、最初の方はしてるのにね。


 上記三社を今回のサンプルに選んで調べましたが、やはり特筆すべきは集英社でしょう。電子書籍版の割引率で言えば群を抜いており、またどの単行本も区別なく同じ売り方で売っているのは確信犯でやっているように思えます。
 この売り方で効果を発揮するのは、連載開始当初は読んでいなかったけど途中から読み始めて最初の方の単行本を買おうとする購買層でしょう。368円であれば古本価格にも十分対抗できる金額であり古本で買うくらいならスマホやタブレットなどで読めるんだしと、私自身がそうですが電子書籍版を買う人が少なくない気がします。こうした売り方が出来るのは先にも述べた通り、集英社は出版する書籍のうち漫画が大半を占め小説など文芸書が少ないことからほかの出版社と比べて意見力の強い印刷会社を気にせず、独自販売がしやすいためではないかと私は考えます。

 同様に秋田書店も印刷会社を気にしなくていいというか、そもそも少年チャンピオンの発行部数がジャンプやマガジンと比べて極端に低いことからも集英社同様に気兼ねすることがないためだと推察されます。秋田書店のコミックスだと実体書籍にこだわりがない場合は電子書籍で購入した方が価格といい携帯性といい有利な点が多く、また先にも述べた通りに少年チャンピオンはお世辞にも売れている漫画雑誌ではないため、人気漫画だけでも単行本をより多く売るためにこういう手法を取っているのではないかと思えます。「バキシリーズ」といい、なんか単独の作品がバカ売れする傾向が多いしなここは。

 最後の講談社ですが、こう言ってはなんですが中途半端な売り方に思えますが、これは印刷会社への気兼ねから実体書籍の売り上げを維持せざるを得ないためにこういうやり方になっているように見えます。ここは超人気作の「進撃の巨人」などはためらいなく電子書籍版を同時発売していますがそれ以外は大した割引もせず、発売日もずらしているので「だったら実体書籍で買った方がいいじゃん」ってな状況を作ってるようです。多分「進撃の巨人」なんかは電子書籍版を同時発売しても実体書籍も確実に売れるからこうできるのでしょうが、ほかの漫画なども同時発売されると印刷会社に文句とか言われる可能性があるため、こうなっているのではないかとこれで今日何度目だと言いたくなるくらいに勝手に推察します。
 あまり出版業界に詳しくはない(新聞業界のが詳しい)のですが、人づてに話を聞いているとどうも印刷会社に出版社は頭が上がらないそうです。なんでそんな印刷会社がえらそうなんだと色々腑に落ちない点も多いのですが、電子書籍が普及すると間違いなく大打撃を喰らうのは出版業界ではなく印刷業界なので、それこそ嫌がらせとかだってしてくるのも理解できなくはありません。

 話を本筋に戻しますが、売上げ的には集英社のやり方が一番うまく、でもって奇策的には秋田書店のやり方もうまいように思えます。秋田書店のやり方についてもう少し深く書くとこの方法なら最悪、漫画雑誌が売れなくて赤字になっても人気作を作ることにさえ成功できればそこそこ稼ぎ出すことも可能になり、かえって発行部数が少ない少年チャンピオンだからやれるやり方なのかもという風に見えます。私個人としては旧作についてはもう少し割り引いてもいいような気がしますが、同時発売に踏み切る出版社が今後増えることによって漫画業界も今後、売り方がいろいろ変わってくるんじゃないかと思う次第です。

 一旦書き終えた後で再び書き加えますが、これら漫画の電子書籍版販売において何を一番念頭に置かなければいけないのかというと、私は古本との競争ではないかと考えています。特に旧作などは価格も安いということでただでさえ古本に購買層が流れやすい現在の状況からすると、電子書籍を多少割り引いてでもこれらの購買層に買ってもらうという風に誘導することで単行本当たりの収益がかなり変わる気がします。このように考えるなら、集英社がやっぱり一番うまいのかな。

  おまけ
4:スクウェア・エニックス:発売日ずらした上で割引なし
 電子書籍版の漫画販売で一番ファッキンな所となるとここですかね。というのも「EIGHTH」って漫画を読み始めてみようかなと思い電子書籍を見てみたのですが、一切の割引なしのフルプライス売ってやがって、これならブックオフで古本を選んだ方がいいやとなって購入に至っていません。ついでに発売日を調べてみたら最新刊の11巻は同時発売ですがそれ以前の巻は電子書籍版がややずらされています。ただでさえ「鋼の錬金術師」が終わってから不安定なのに、こんなんじゃやってけないぞと言いつつ、頼むからもう少し割り引いてくれという希望を書き残して筆をおきます。

   追記(2014年4月15日)
  この記事中で集英社コミックスの電子書籍版の価格は「368円」に統一されていると紹介しましたが、今日たまたま確認してみたら旧作は「300円」に統一されていました。タイミングとしては今年4月の消費税増税のタイミングで価格改定をしたのかもしれませんが、値下げするならもっと早く下げてくれてればよかったのに(´;ω;`)