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2017年10月4日水曜日

平成史考察~ミドリ十字の破綻(1998年)

 自分が中学生だったある日、自宅ポストにうちの親父宛てで「ミドリ十字から○○(失念した)者に転職いたしました」という手紙が届けられているのを私が見つけました。あとで話を聞いたところ手紙の差出人は親父が学生時代に家庭教師をしていた相手とのことで、その後も親交があった、というよりかは今よりもお歳暮とかずっとマメだった時代でもありわざわざ転職報告の手紙も送られてきたわけですが、「なんやその人、あのミドリ十字やったん?」と両親に当時聞いたことは覚えています。
 この「ミドリ十字」という会社名について、恐らく私と同年代の人間でもこの会社のことを覚えている人は少ないと思え、私より後ろの世代となると知っている人間はごく限られるでしょう。この会社がどんなことをしたのかというと、端的に言えば薬害エイズ事件を引き起こした張本人的な会社です。

ミドリ十字
薬害エイズ事件(どちらもWikipedia)

 薬害エイズ事件については本題ではないためその内容の説明は割愛したいところですが簡単に概要を説明すると、血友病患者に必要な人間の血液を原料とした血液製剤と薬があるのですが、事件発生当時は加熱処理されておらずエイズ患者の血液が混入することで血友病患者へのエイズ二次感染が日本でも広がってしまったという事件です。この二次感染については1980年代には危険性が認識されており対策となる加熱処理製剤も存在していましたが、当時の血液製剤大手のミドリ十字は加熱処理製剤の開発で遅れをとっており、同社のために時間稼ぎを行うため、政府審議会でこの方面の権威でありミドリ十字とも関係の深かった安部英が非加熱製剤の使用継続を敢えて認め、いわば人災によって感染を広げる結果を招きました。

 最終的にこの問題は1990年代中盤、二次感染被害を受けた血友病患者やその支援団体らの抗議によって社会の日の目を見て、政府もその非を認めた上で被害者へ謝罪することで救済が始められることとなりました。そしてその結果というべきか、当時としては超優良企業と持て囃されていたミドリ十字も世間の激しい批判受けることとなり、1998年に一部部門が日本赤十字に買収されたほか、同業の吉富製薬(現田辺三菱製薬)に吸収合併されその歴史を終えることとなります。

 当時私は子供だったこともあってミドリ十字という会社が社会的にどのような地位にあったかは今でもいまいちピンとこないものの、就職先としては超優良とみられていたようで、「ここに入ればもう安心」とされる会社であったそうです。それだけに突然の破綻は当時としてもインパクトが大きく、同年には山一證券も破綻していますが、「まさかあの会社が……」と言われる類に入っていたのは覚えています。

 事件当時のことで私が覚えていることとしては、この問題の対応に動いた当時の厚生大臣の菅直人氏が高く評価され一躍その名を高めたことと、ニュース番組でやたらとミドリ十字という単語が繰り返されていて「赤十字と何が違うんだ?」と思ったことが今浮かびます。事件内容については正直、事件当時はほとんど把握できておらず、後年になって被害者団体を支援してその世間への周知で大きな貢献を果たした漫画家の小林よしのり氏の「ゴーマニズム宣言」を読んでようやく理解できた始末でした。
 ただもう一つ付け加えることとして、なんとなくですがこの当時はエイズ問題についてはやはり世間の関心が強く、その対策や対応、感染拡大を食い止めようとする声が今より多かったような気がします。あまりこの方面に詳しくはないのですが先日、九州地方でエイズがやたら感染拡大しているという報道があったように思え、なんとなく昔と比べてエイズ問題への世間の感心が冷めているようだし、対策も後進しているような印象を感じました。

 最後に、上記の安部英について以前うちの親父が「あいつは元731部隊だ」と言っていましたが、これは明確な間違いです。戦時中に軍務経験こそあれども731部隊のあった陸軍ではなく海軍であり、また731部隊に在籍した経歴もありません。恐らく親父は、ミドリ十字の創立者である内藤良一が731部隊出身であることと混同したのだと思います。
 この内藤良一なる人物については実はこの記事を書こうと思って少しネットで下調べした際、つまり数十分前に知りました。私はこの問題について過去何度もWikipediaを中心に調べているにもかかわらず今回初めて知ったということは、そう遠くない時期に誰かがWikiの記事を加筆したと思われます。非加熱製剤自体、731部隊が行った人体実験結果を元に米国で作られたという事実自体は知ってはいましたが、ミドリ十字がその出身者によって創立された会社というのは今回初めて知るとともに、つくづく因果の深い歴史であると思えてなりません。

2017年10月2日月曜日

今年記憶に残ったプロ野球の試合

 リンクを結んでいる潮風太子さんが千葉ロッテマリーンズの記事を載せているのを見てじゃないですが、今日下記のニュースが気になって読んでいました。

V阻止打ヤクルト大松、空気読んで広島ファンに謝罪(日刊スポーツ)

 簡単に記事内容を書くと今年のシーズン終盤、最終的に二連覇で優勝することとなる広島カープが地元広島での優勝が懸かったヤクルトとの一戦。広島は序盤にリードしてこのまま優勝かと思いきや、7回の場面で代打で出てきた大松尚逸選手に2点タイムリーを打たれ同点となり、さらにその後でも勝ち越されて地元優勝を阻止されることとなりました。
 この地元優勝を阻止した張本人こと大松選手のインタビューが記事内容ですが、その日の試合を終えた後にこの人、何考えてるのか知りませんが何故か晩御飯を食べに街へと繰り出し、広島ファンが多く集まる(赤いユニホームがずらり)店に入ってしまったそうです。ただ運が良かったのかその場にいた広島ファンは大松選手を責めたりリンチにかけたりすることはなく、むしろ握手を求めたり「ナイスヒット」と言って誉めてくれたりしてくれたそうです。それに対し大松選手も、「すいませんでした」と謝ったという出来事が紹介されています。

 この大松選手ですが、知ってる人には早いですが昨年に元いた千葉ロッテマリーンズで戦力外通告を受け、テスト入団の上で今年ヤクルトスワローズに入団しています。ロッテ時代からも人気の高い選手で、特に満塁時の打率が約6割にも上るなど、大舞台やチャンスにおいて異常なほどの勝負強さを持ちます。また打撃も飛距離が長く、満塁ホームランの多さも突出している選手です。
 とはいえロッテ時代の後半は正直成績は良くなく、また去年にはアキレス腱も断裂しており、内容と年齢を考えればロッテが戦力外通告したのも無理ありません。しかし本人はあくまで現役にこだわり、それに対しヤクルトがベテランとしての経験を買う形でテストの上で入団させました。その結果、上記の広島優勝阻止を果たしたわけですが、今年の大松選手と言ったらやはりこの試合じゃなく、あっちでしょう。

 それはどんな試合かというと、上の記事中にも書いていますが二つのサヨナラホームランです。一つは5月に広島相手に延長戦12回裏代打でサヨナラホームラン、もう一つは7月の中日戦で、0-10からの大逆転劇のラストを決める延長戦10回代打ホームランです。
 後者の試合は私もニュース記事で見た後、すぐにYoutubeでそのシーンの動画も見ましたが、試合展開もさることながら、そのきれいなバッティングの降り抜き具合には見ていて涙すら出てきました。今年の入団の背景もあっただけに、見ていて気持ちのいい試合としては今年ナンバーワンにはこれが来ます。

 ただ、一番印象に残った試合がこれかとなるとまた別の話です。ではその試合は何かといえば、多分私以外もそうじゃないかと思いますが、横浜DeNAが広島相手にやらかした3試合連続サヨナラ勝ちです。
 1日目にサヨナラ勝ちしてこの勢いのまま2日目も連勝かと思いきや2日目の試合は序盤、広島がリードして1点差で迎えた9回にロペス選手が同点ホームラン、続く延長10回に梶谷選手がサヨナラヒットという展開は、見ていて奇跡が起きているような感覚がしました。そしたら翌3日目の試合もサヨナラヒット(しかも内野安打)で決めて、優勝は広島だろうが今年のDeNAはプレーオフ行くだろうという勢いを感じました。

 特に、1日目のサヨナラ勝ちを見た際、「これからは横浜の時代が来るかも」とも感じました。この3夜連続サヨナラの1日目こそ私の中の今年ベストゲームに当たるのですが、2点差の9回裏に筒香選手、ロペス選手、宮崎選手のクリーンナップ3人が3者連続ホームランを打って逆転勝ちへと至っていますが、その内容もさることながら、最初の筒香選手について改めて恐ろしい打者だと感じたわけです。
 以前からも筒香選手については高く評価していますが、この試合を見てやはり今の日本の4番は彼しかいないと思えます。個人的な見方ですが、筒香選手が打席に立つ姿は明らかに他の選手とは違い、「何がどうなるかわからない」という不気味さにも似た雰囲気が漂っているように見え、実際に試合の流れを決めるようなここぞという場面でこそ筒香選手は良く打ち、逆にどうでもいいところで凡退する傾向があるように見え、彼がヒットやホームランを打つと敵味方問わず他の選手も影響されるような気がします。

 過去、同じような雰囲気を感じたのは、私の中では今年引退した千葉ロッテの井口選手です。野球ゲームにおいてですが、なんとなく甘いところに投げたら確実に打たれるという恐怖感を感じさせられる選手で、正直井口選手にホームラン打たれる分には仕方ないとゲーム中であきらめていました。
 現実の井口選手も、引退試合で9回に同点ホームランを打つなどさすが元メジャーリーガーと言わんばかりの強さを見せつけてくれましたが、やはり怖さを感じるバッターというのはオーラがあります。今そのオーラを見ていて感じるのは筒香選手くらいで、逆に日ハムの中田選手はそうでもないかなと内心見ています。

 また長々と今年のプロ野球について書きましたが、我ながら中国にいるのによく見ている気がします。なおバッターはともかくピッチャーに関しては近年凄い選手が続々と出てきており、その中でもやはり名実ともに球界のエースと言えるのは巨人の菅野選手でしょう。
 ただ彼の場合、「背信投球」ならぬ「背信打撃」をチーム内野手全員から受けており、特に女房役となるキャッチャーの小林選手はリード面だけじゃなくもっと打撃でも菅野選手に貢献してやれよと言いたくなってきます。地味に後輩に当たるし。

2017年10月1日日曜日

洋梨事件

 最近後輩が自分の学生時代の話をよく聞いてくるので、聞かれる前にもう書いてしまおうと思うエピソードを一つ紹介します。

 その事件が起きたのは私が大学一回生だった頃です。私が住んでいた下宿は他の部屋もすべて同じ大学の男子学生で占められており、同じ学年の学生ともなれば下宿仲間となってよくお互いの部屋を行き来しあってたりしました。そんな下宿仲間の中で、私もケチでしたが私以上にケチな友人がおり、冷蔵庫も鍋もないものだから一回安くで食べられる料理としてスパゲッティの作り方を教えたところやかんでパスタ茹でてました。
 そんなケチな友人ですが、今思い返しても年齢にしては世間知らずなところが多かったです。勉強はけた違いにできるものの世間一般の常識には疎く、先ほどのやかんパスタといいどっか行動がずれているところがあり、この事件もその延長上にあると言えます。

 その日、いつものように私の部屋に友人が来てどうでもいいことなどを話していたところ、実家から荷物が送られてきてその中に洋梨が入っていたのを思い出し、折角の機会だから出してあげようと思って皮を剥いた上で振舞ってあげました。確かフォークと一緒に出してあげたのですが、その友人は一口食べるや「なにこれっ!」と本気で叫びました。

花園「なにこれって、洋梨やん」
友人「え、うそ、マジ、これが洋梨なの?」

 詳しく聞いたところ、どうもその友人はその時点までに一度も洋梨を食べたことがなかったそうです。それだけに全く見知らぬ味を口にしたことから上記のように驚く結果となったわけです。
 ちなみにこの後の会話は、

花園「そもそも、洋梨だとは思わなかったのならなんだと思ったんだよ?」
友人「いや、てっきりリンゴだと思って。でもリンゴにしては形が変だし、花園君って皮剥くの下手なんだなとばかりに……
花園「なにさらっと失礼なこと言ってやがるんだこの野郎!(#゚Д゚)ゴルァ!!」

 という感じで、この時私も叫びました。それにしても普段の言動もやや失礼な内容が多い奴でしたが、口に出さないだけで腹の中ではもっと失礼なことを考えているんだなと、友人に対してこの時思いました。

2017年9月29日金曜日

安倍政権対小池新党について

 最近「ギレンの野望 アクシズの脅威」というゲームでアクシズをEASYモードでプレイしていますが、ティターンズを追い詰めながらも最終拠点のグリプス2に大軍で立て籠られて攻めあぐね、非常にストレス溜めて昨日は記事書けませんでした。速攻はあきらめて、ゆっくり開発をしながら戦力を整えようかという気になってきました。
 そんな状態でありながら頑張って今日書く記事は、すっかり結果が読めなくなった次回選挙こと安倍政権対小池新党に対する見解です。

 背景についての説明は複雑なのもあるため省略しますが、民進党の前原誠司代表が事実上、自党の候補者を小池新党こと希望の党に明け渡すという行為に出たことは正直驚きでした。同時に、代表選で野党共闘に疑問を呈した上、既に小池新党への合流のため出奔した離党者に対して批判しておきながらこんなことやるなんてと、前原代表についてはやや見下げた感情を覚えますが、今回の決断のインパクトについては認めざるを得ません。
 この点について材料が足りないので判断が難しいのですが、一番注目すべき箇所は誰がこの絵を描いたかです。前原代表からすれば自党をみすみす売り渡す背信行為で、また小池百合子都知事にとっても取り込みに当たって大きな賭けで、難しい決断のように思えます。状況から考えると、前原代表は当初離党した議員らを強く批判していたことを考えるとその時点ではまだ構想はなかったと思え、本当につい一週間くらい前に決断したのではないかと思う節があります。逆を言えば、小池都知事もそのくらいの短期間でボールを受けることを決めたともいえます。
 何人か候補はいますが、確証がないので絵を描いた人間は現時点では予想を口にすることはできません。ただ、なんとなくといった流れで決まったとは思えず、裏で絵を描いた人間は確実にいるでしょう。

 この点はひとまず置いといて選挙情勢についてですが、断言できる点としては現状においては小池新党が自民党に対して優勢であると言っていいでしょう。理由はいくつかあり、一番大きいものとしてはそもそも自民党は今回の選挙に対してほとんど準備をしていなかったからです。
 安倍首相が何故解散総選挙を決断したのかというと、地滑り的にほぼ確実に勝利が見込めたからです。決断当時はまだ小池新党も発足するか否かはっきりせず、民進党の方では方針が定まらずグダグダだったこともあり、今選挙すれば以前ほど政権支持に勢いはないものの有権者の消極的選択から勝利が確実に見込めたからです(断言します)。だからこそ解散決定時も解散理由については曖昧というかほぼ全く語らず、選挙後の政策こと公約についても現時点においてもほとんど発表されません、っていうか元々ないのですから当たり前です。

 さすがに身内からも突然の解散を批判されてあまり考えずに適当に、「リーマンショックみたいなのが来たら消費税増税を再延期する」、「憲法に自衛隊明記」という公約を掲げましたが、後者はともかく前者について私は聞いてて呆れ、恐らく有権者の多くもその曖昧な態度には疑問を感じたのではないかと思います。
 既に安倍首相は2016年に当初のスケジュールを延期していますが、この時の言い訳に使ったのも「リーマンショック級の不況懸念要素が……」という言葉でした。伊勢志摩サミットで突然この言葉が出てきた時点で延期はほぼ確定だったのでしょうが、結局リーマンショック級のなんたらはその後何も起こらず、むしろ世界経済は欧州危機も大人しくなっていたので割と追い風でありました。っていうかあの時点でリーマンショック引っ張り出す時点で正常じゃありません。

 それをまた今回口に出したわけで、まるでリーマンショックが再来してほしいみたいなこの言い方には私は疑問を感じます。これならまだ「増税して税収が減っては意味がない」などと、増税による税収落ち込みを懸念する方が理屈としては通るし私もまだ納得しますが、馬鹿の一つ覚えみたいにリーマンショックを繰り返すなんて言い方悪いですが周りにまともなブレーンいないのかと言いたいです。まぁこんなこと言うくらいだから再延期はもうほぼ確定でしょう。

 こんな具合で目玉政策について安倍政権は何も用意していません。もっともこれは体制の整わない小池新党も同様ですが、既に安倍政権には学園スキャンダルの件で疑問視する見方が多いだけに、「国民の信頼に応えたい」と小池新党は言うだけでそこそこの議席が取れる気がします。あと安倍政権は「あくまで政策で勝負」などと口走っていますが、上記の通り全く中身のない内容しか口にできないと思われ、それに対して口先だけでも真逆の内容を小池新党は言えばいいという、後攻有利な状況にあるのではというが私の見方です。

 懸念要素としてこれは小池新党、自民党双方に言えますが、候補者の失言がある意味今回の選挙を左右するのではないかとも見ています。自民党の方はまた稲田元防衛大臣がしゃしゃり出てやらかしそうなのに加え、「魔の二回生」なんかマスコミからマークされているのもあるので過去の発言でも致命的なダメージなる可能性があります。
 一方、小池新党も候補者は寄せ集めもいいところで、旧民進党の候補者もどれだけまともか未知数です。個人的に注目しているのは元みんなの党代表の渡辺喜美参議院議員で、今回の選挙で小池新党に入って衆議院に鞍替えするとの報道が出ていますが、とにもかくにも脇が甘いし、リクルート事件や熊手カッターの件と言い誉められた人格していないのでやらかしそうなにおいがプンプンします。

 もっともこの懸念について小池都知事は、民進党からの帰参者について「リベラルは排除する」と明言し、帰参者を誰でも受け入れるつもりはないという姿勢を既に見せています。どれだけ絞り込むのかはわかりませんが、あらかじめこうした政治信条での方針を示した点は純粋にプラスだと思え、爆弾候補を遠ざけることに成功するのであればやや期待が持てます。私個人としても、辻本清美氏辺りは排除していただけると心置きなく応援できますし。

 それにしても都知事選に出た当初はまさかここまで小池都知事が勢力を拡大するとはだれも思わなかったことでしょう。その上でいえば、味方に引き込むこともできたのにわざわざ敵に回した石原伸晃氏は、ガンダムでいうなら最大戦犯ともいえるジーンみたいにもしかしたらなるかもしれません。

2017年9月27日水曜日

恐れ入ったファミマの応答

なんかの映画のワンシーン

宅配便の受け取りは職場で! 草の根運動広がる
 EC関連企業、「社会的責任」から再配達対策を推進(JBpress)

 また手前味噌な感じしますが自分の記事が今日配信されました。内容は今年3月にも書いた職場受け取りの話で、実際にこれを行っている企業各社へ取材した内容となっています。

 ただ、結論から言うとなんかアクセスはあまりよくないようです。自分の記事はいつも出したらランキング上位に来ますが今回は割と低い順位にあり、ヤフコメの伸びを見てもあまり反響が出ていないなという印象を覚えます。
 実際自分でも、今回の記事は取材量が桁違いに多かっただけに書き終わった時はすごい達成感があったものの、しばらく経ってみると再配達問題の熱は大分冷めてるし、内容も二番煎じとみられる可能性が高いと思えてきて、あまり伸びないかもという不安がもたげてきてしまい、結果的にそれが的中する形となってしまいました。

 改めて敗因というか改善点を探るとすれば、Web記事でアクセス数を決めるのはやはり何といっても見出しで、これまでの私の記事ではほぼ必ず「中国」という言葉が入っていたのが大きかったのかもと思えてきました。実際、大したこと書いたつもりない記事でも中国ネタならアクセスはよく、なんていうか複雑ですがやはり中国に対する意識が日本人は強いんだなという気がします。なので、これからはもっとも中国を前面に出した見出しにしようと北極星に誓いました。

 ここで話題は変わりますが、今回の記事はアクセス数こそ奮わなかったものの内容に関しては悪くない出来だと思え、文字数も規定をオーバーさせるなどぎっちぎちに詰め込んであるので是非読んでいただきたいレベルには仕上がっています。実際に職場受け取りをしている会社の話はなるほどと思え、特にダンボールの処理に関してはリサイクルにもつながるだけにこの点だけでももっと掘り下げて記事にしてもよかったくらいです。
 また前述の通り取材量は半端なく、多分一記事としては過去最高の取材量だと思います。中でも環境省、クロネコヤマト、ユニー・ファミリーマートホールディングスの三団体に電話取材を敢行し、国際電話代がやや高くついたのはハートが痛みました。

 その電話取材ですが、クロネコについては二人斬り倒しています。もちろん比喩表現ですが最初に出た広報担当二人はあまりいい水準ではなく、一人目に至っては何も答えられず「確認します」と一旦保留にした後、恐らくミスで電話をぶち切ってきました。再度かけなおして出てきた二人目も、「確認します」と一旦電話を置きましたが、保留ボタンを押しておらず、受話器の後ろから「あとで確認しますつっとけ」という上司らしい言葉が聞こえてくる始末でした。
 ただ、三人目に出てきた人は広報としてかなりまともで優秀な人で、こちらの取材意図を把握した上で適切な回答をいただけました。それだけに最初の二人は、特に今何かと叩かれている時期なだけに、「最初の二人に関してはもっと修業が必要です」とはっきりと三人目の広報担当に私も言いました。私なんてかなり優しい方なのにあんな取材対応したらほかのメディアの記者なら、「てめぇ今からそっちの事務所行くから待っとけよ」と言われると思います、マジで。

 一方、そんなクロネコとは対照的と言っては何ですが、ユニ・ファミリーマート(ファミマ)の広報担当は際立って優秀でした。こちらが取材意図を説明するとすぐに把握した上で、ある程度準備されていたとは思いますが満点に近い回答をくれた上、細かい質問にも丁寧に答えてもらえました。
 前にも書きましたが割と企業広報を見ればその会社がどういう会社かは透けて見えるだけに、ファミマは実はすごい会社なんじゃないかと密かに思いました。実際に上の記事を読んでもらえばわかりますが、現在すでに実施している職場受け取りも一社員の提案を受けて全社で導入したと言い、口では言いながらほとんどの企業で実行されないボトムアップでの改革を果たしているという一点をとっても社内の風通しのよさを感じさせられます。

 この点について先日知人に話したところ、ファミマではもともと各エリアのマネージャーが定期的に各コンビニ店舗を回って、アルバイトに至るまで現場の従業員一人一人から改善意見を聞いているそうです。コンビニ業界の王者と言えば間違いなくセブンイレブンですが、鈴木敏文氏が去った後なだけに、地味にファミマも今後は侮れないんじゃないかとややほめ過ぎな感じもしますがこれらのエピソードからはそう感じさせられるほど今回は恐れ入りました。

 ただ残念ながら、今回こちらのファミマの広報担当さんにはかなり込み入った内容もいろいろ聞いているにもかかわらず、文字数の関係からその大半を記事に反映させることができませんでした。熱心に回答してくれていただけにこの点に関しては大変申し訳なく、この場を借りて深く謝罪申し上げたいと思います。
 同時に、今回の記事では職場受け取り運動を主催しているカルテットコミュニケーションズさんをはじめ多くの企業で取材に協力していただき、改めてこの場で感謝申し上げます。記事にも書いていますがどの会社も社会的責任を強く意識する会社が多く、世の中捨てたもんじゃないと取材しながら感じました。

  おまけ
 今回の取材では職場受け取りをやっていると発表していたボーダレスジャパンにもコンタクトを試みましたが、ここはファッキンな東海テレビ同様に何故か返信もくれませんでした( ;∀;)

2017年9月26日火曜日

今現在起こっている中国のネット通信規制

 また愚痴からですが頭が妙に痛くだるいです。霊に憑りつかれたか?

 それで早速ですが、いま中国では全土で激しくネット通信規制が起こっています。一体どうしてかというと理由は非常に簡単で、来月に5年に1回の中国共産党大会という中国政界において最大のイベントが起こるためで、この党大会を前に世論を管理しようという中国政府の計らいによってこのネット規制は起こされています。
 では具体的にどういう規制が起こっているのかというと、あまり中国本土のネット界隈ではどうなってるのかは知りませんが、聞くところによるとネット規制をかいくぐるVPNサービスが使えなくなるところが増えているそうです。VPNはプロキシサーバーサービスを運営する会社ごとに契約してサービスも会社ごとにまちまちですが、どうもあちこちの会社で規制が入ったらしく使えなくなったという声が多いです。

 こうした中国国内だけでなく、海外のネットアクセスも制限されています。特に日本人に影響がでかいのはYahoo Japanの検索が使えないということです。
 Yahooのポータルサイトとニュース閲覧、そしてYahooメール自体は問題なく使えるのですが、Yahoo検索を使おうとするとこれが全く反応せず、サーバーエラーが表示されています。ちょっと時間置いたり、首長くして待ってたりすることで検索できないこともないですが、ちょうど先週あたりからこうなっているものの、先々週と比べたら利便性は天と地ほど変わってきます。

 なお「YahooがダメならGoogleがあるじゃない」と思われるかもしれませんが、中国ではGoogleサービスはかねてから禁止されており一切使えません。なので中国語の検索なら百度があるけど、日本のサイトとか調べる際には難儀するわけです。

 このネット規制については先週ごろから周りの同僚がYahoo使えないと騒ぎだし、また知人間でもNTTのポータルサイトgooを使えなどという伝言が回ってきたりしましたが、なんかgooも昨日あたりから鈍くなっています。
 周りが騒ぐので私も思うところがあり試しに「イビルガス」という単語で検索をかけてみましたが、全くダメでした、というか「何も検索引っかかりません」と表示されます。Googleでも全く同じで、そもそも何故こんな「イビルガス」という単語が出て来たのかちょっと自分の中でミステリーです。

 このほか私が確認した限りでは、これは単に私の自宅のネット環境の影響かもしれませんが、Amazonの電子書籍サービスのKindleも影響が出ています。具体的にはタブレットでのダウンロードが全く聞かず、活字だけの数メガのファイルならまだしも、マンガとなるとほぼ絶望的です。救いなのはPC上ではしょっちゅうエラーが発生するものの粘ればまだダウンロードすることができ、これによって「ヒナまつり」の13巻も無事読むことができました。
 ただタブレットで読めないのは地味に痛く、最近小銭が入るものだからしょっちゅうあれこれ買っていたもののこの一、二週間は購入数がめっきり減りました。財布的にはプラスですが。

 なお、これらのネット規制は共産党大会が終わればまた元に戻ることはほぼ確実です。Yahoo検索に関しては企業業務にも影響が出ているレベルなのでもしかしたら党大会前にも復帰するかもしれません。
 ちなみに5年前の2012年は、いつごろかは忘れましたがある週の土日限定でYahooをはじめアドレス末尾が「co.jp」のサイトへのアクセスが完全に遮断されました。地味にYahooメールが使えなかったのは当時痛く、今回に関してはこの点はクリアされているので私のストレス指数は前ほどではありません。

2017年9月25日月曜日

小池新党への離党者続出について

 また本題とは関係ありませんが昨日の千葉ロッテの井口選手と大相撲の日馬富士関には大いに感動させられました( ;∀;)

 それで話は本題ですが、今日は民進党の松原仁議員というそこそこの重鎮が小池新党に走りました。新党の名前は「希望の党」にするとのことですが、まぁ「国民ファーストの会」よりはずっといいでしょう。ついでに「都民ファーストの会」の会派名も略称が言いづらいから変えたらいいのに。
 政党名はともかくとして、このところ小池新党への離脱者が各党で相次いでいます。個人的に驚いたのは中山恭子氏が今回合流したことと、自民党からも福田峰之議員が離党してまで合流したことで、自民党内からはもしかしたら「魔の二回生」をはじめ一度議員になったにもかかわらずその後推薦がもらえなくなった議員経験者とか資質はどうあれ寄ってくるかもしれません。

 言い方は悪いですが、今の自民党には安倍首相には面従腹背の議員は多いと思われます。はっきり言って人を見る目が全くない安倍首相なだけにこれまでの役員、大臣人事では身内贔屓がなかなかひどく、稲田元防衛大臣をはじめ資質や経歴を抜きにして個人の趣味で人事をやっており、そろそろ役員になりたがっている議員からしたら不満があるのではとみていて感じます。もちろん、だからと言ってすぐ自民党を離れることはないでしょうが、何かの拍子に小池側につく可能性は今後もありうるでしょう。

 一方民進党はもはや完全に泥船で、早く脱出したもんがちな様相を呈しています。見ていて思うこととしては代表の前原議員について、もうとっくのとうに「終わった男」であるということに気が付いていないというか、本来しゃしゃり出てくる場でもないのに出てきて離党議員についても除籍扱いにするなど、明らかに自分に原因があるにもかかわらず責任を転嫁する姿勢はどうかなと覚えます。早いとこ代表なんて降りちゃえばいいのに。

 好き勝手に無責任なことを書くとしたら、もし小池新党がはっきりと安倍政権と対立姿勢を取るというのならば、一番武器にするべき材料はやはり年金問題だと思います。この前も加算分の年金を大量に支給していないことがばれ、従来は時効分の加算についてはもう取り合わないと政府は言ってましたが今回の一件で時効分についても今後は対応する方針を取らざるを得なくなりました。
 にもかかわらず年金ホットラインはわずか10台の電話しかなくてあっさりと回線パンクしたそうで、この辺を激しくつけば国民の支持は否応なく上がると思います。また今日先ほど、都庁で小池都知事は小泉元首相とも会っていたそうですが、今後は原発廃止を訴えるつもりなのかな?

 最後に今の状況を見ていてもう一つ思うこととして、改めて安倍首相の最大の支持勢力は民主党(民進党)をはじめとする野党だったんだなという気がします。はっきり言えば小池新党もまだまだ大した勢力でもなければ玉石混交のような得体のわからない代物に過ぎないものの、それでもわざわざ安倍首相の解散時期を急がせるほどの力は持ったのは事実です。それにしても内閣改造しておきながら何もせず解散しようとするのはちょっとどうかと私にも思い、逆を言えば8月の内閣改造まで解散は全く視野に入っていなかったわけだから、安倍首相も多分隙をこれから徐々に作ってくることでしょう。
 っていうか日銀をそろそろ誰かどうにかしてほしい。