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2022年1月25日火曜日

統計不正は国土交通省だけか?

統計不正、4兆円過大計上か 20年度の全体5%相当 朝日新聞試算(朝日新聞)

 ネットの人間からはひたすら嫌われていますが、この手のスクープは今は圧倒的に朝日が強いなと感じさせられます。この記事も見出しだけ見ると単純そうだけど、記事内容を見る限り非常に丁寧な取材の上で、なかなか数字出さない政府に対し根拠ある数値をバシッと出してきたなと感じます。
 なおスクープといったら今文春ですが、基本あっちはヒューミント、つまりタレコミメインのスクープでこういう調査に基づくスクープはまずないです。自分としては統計好きなだけに調査系スクープのが好きだったりします。

 話は本題ですが、今回朝日は20年度単体の国都交通省による統計不正金額は4兆円相当と報じており、仮にそうだとすると2020年度の実質GDPが525.9兆円なので4兆円だと約0.8%に相当するので、単純計算でGDP成長率は0.8ポイント下がるのかなとか考えてます。
 なお、去年のGDP実数を探そうと思って検索したらみんな成長率しか報じてなくてちょっと苦戦しました。中国のGDPなんか見ようと思ってなくてもみんな報じるのに何なんだよこれとかちょっと思います。

 ただこの話ですが、内心では0.8%で終わらないんじゃないかと思っています。というのも、この手の統計不正はこれだけなのかって気がしてならないからです。
 今回バレたのは国土交通省ですが、ここ以外の省庁でも案外似たようなこととかやっているんじゃないかという気がします。まぁ実際やっているというか、安倍政権が始まったころから基準が変な風に変わり、実態のよくわからない項目が年々焼け太りし続けているので不正しているのはほぼ確実だと思っています。その上で経済産業省辺りが、本来カウントすべきでない数値を意図的に盛り込んでいるのではないかと睨んでいます。それだけ安倍政権期のGDP数値は見るからに歪でした。

 私はかねてからGDP統計の発表は今や日本より中国の方が信頼がおけると主張してきましたが、今に至ると信頼がおけるとかそういうのではなく、日本の統計が本当に信用できなくなっています。GDPに限らない他の社会統計データも実感とかけ離れているものが多いし、政府公式サイトの統計表も、恐らくわざと見づらくしていると感じるくらいレイアウトが悪く、意図的に統計に触れさせない努力を感じます。
 ちなみに、今怪しいとよく感じるのは自殺者統計です。あれわざと少なくしてるんじゃないかな。

2022年1月23日日曜日

関西人のパーソナリティ


 一昨日から昨日にかけて体調不良でガチ寝たきりで何も書くことが浮かばないので、かなり昔に拾った上の画像について解説します。

 説明するまでもなく見ての通りなのですが、京都人は本当に性格的にはきつい人間が多いです。この前も得意先から同僚へお歳暮みたいな感じでシャンプー送られたのですが、「送ってきたのが京都人なら、『お前、頭くせーこれで洗え』ってメッセージだよね」と言い合っていました。

 大阪人に関しては京都人ほどはっきり特徴が出ないというか、人口も多い分内面がいい人も悪い人もいるというのが私の感想です。ただ見た目、っていうか話し方は前につんのめるような関西弁なので、他の地方の人(広島を除く)からするとややおっかない印象があるでしょう。

 最後の奈良人に関してはガチで大仏です。見た目も優しそうだし性格も穏やかで、本気で今の今までカッカした奈良人には一度もあったことがないです。一体何故これほど穏やかなのか、奈良仏教のおかげなのかといろいろ考えても見たのですが、興福寺をはじめとする南都衆はむしろ激しい連中が歴史的にも多かっただけに一概に言い切れないので未だよくわかりません。
 もっとも、奈良出身で突然変異的な人物として芸人の明石家さんま氏がいます。奈良出身の友人も、「あの人だけなんか特別だ」などと感想を漏らしてました。

2022年1月21日金曜日

コロナでブラック企業はやっぱり減っていない?

 仕事ないから早退してお昼にカレーうどん食べたところおなかが痛くなり、数年ぶりに胃薬飲んで寝たきり雀になりました。早退の意味ねぇ。

【悲報】超有名パティシエさん、従業員に残業月342時間を課してしまう(暇人速報)

 さて先日自分はコロナ流行に伴う各業態の変化に伴いブラック企業が減ってきているのではと、上の記事読むと巨人軍並にブラック企業は不滅であり、自分の見識は間違っていたんだなと思わされました。っていうか残業時間だけで月342時間ってなんだよそれ(;´・ω・)
 報道によると管理者は書類送検されたそうですが、ぶっちゃけもう逮捕でもいいような水準じゃないかという気がします。残業代も起こられたらから払うと言っているようだし、年末のケーキラッシュが重なったとはいえ、普段からサービス残業なんだろうな。


 またこちらの記事に関しても一見してそのあまりの内容に目を疑いました。こっちの方は店主が逮捕されたとのことですが懲役にまでは至ってないようで、お店も既に再開しているようです。

 どちらの事件も誰がどう見たってイカれているしこんなことやってその結果どうなるかすぐわかるようなものながら、なんとなく内容見ている限りだと常習な感じもするだけに、やはりコロナだろうとブラック企業はあり続けるんだと感じさせられました。というと単に、コロナ関連報道にリソース取られてブラック企業関連報道が減っているだけなのかもしれず、状況を読み違えた自分の見識を恥じるばかりです。

2022年1月18日火曜日

東大前傷害事件の憎悪対象

 一部で奈良の人はケチだと言いますが、親戚の奈良おじさん見ていると本当にそうだと思います。具体的に言うと、周辺にあるすべてのコインパーキングの料金を暗記していて、一番安いとこに毎回連れて行ってくれます。マジなんなんあれ(´・ω・`)

 話は本題ですが、今一番ホットで週刊誌を稼がせている話題といったら例のセンター試験日に起きた東大前無差別傷害事件でしょう。犯人が17歳の未成年であることもさることながら、報じられている内容によると東大に行けそうにないというプレッシャーから起こした事件とみられ、そのプレッシャーの源泉ともいうべき東大を狙って起こした事件内容からストーリーが立ちやすいのが関心を集める理由かと見ています。
 なお中国でもこの事件は報じられていますが、あんま関心は高くなくどのメディアサイトでもコメントがついているのは見られません。まぁ当然っちゃ当然だし、むしろ関心持たれる方が変でしょう。

 それでこの事件ですが、自分は関係者でもないし犯罪関連の専門家でもないから言及はしないでおこうと思っていたのですが、一点だけ気になっていた点として、この犯人の憎悪の対象は何なのかというのが事件発生当初に疑問に感じました。自分は人身傷害を目的とした犯罪というものは基本的に「憎悪」から起こるものであり(一部サイコパスのみ「快楽」目的)、実際に傷害行為を起こすにまで至るにはそれ相当に強い憎悪が必要になってくると考えています。
 いくつか例を出すと、秋葉原連続殺傷事件の犯人はネット掲示板のなりすましした人への憎悪で、こんな人間に憎悪燃やすのもどうかと思いますが彼の証言などを聞いていると、その掲示板にやたら強い居場所意識を持っていたとのことで、行動に動機が見合ってない気がしますが、それ以前もこの犯人は憎悪対象の本人ではなく、無関係な相手や対象を傷つけて相手を困らせようとすることありましたから、本当にこれ以外動機ないんだと思います。

 話を戻すと今回の事件の犯人ですが、彼の憎悪対象は報道されている限りだと「不甲斐ない自分自身」だったのかなという気がします。学力が落ちてきたことを悩んでて、東大医学部に行けそうもなくなってきたことが今回の犯罪行為のきっかけだったということを供述していることと、「通り増して、罪悪感以って自殺するつもりだった」と話しており、学力の上がらない自分自身に腹立てて無関係な人間を襲ったという構図になるのかと見ています。
 いうまでもなく、この構図だと動機と行動が全然結びつかないというか飛躍があります。ただ犯人が成熟していない未成年であることを考えると、何万人に一人かくらいはこういう変な発想して実際に行動までしてしまう無駄な行動力持つ子供はいるんじゃないかと思うところもあり、そういう意味では全く行動理由が分からない犯人ではないなという気はします。世界観が狭い奴だとは思いますが。

 もっとも彼の動機が本当に上記通りだった場合、ちょっと中国に詳しい大人の立場から物を申せば、自分一人で自殺をやり遂げられず他人を無為に傷つけようとする根性のない人間が、医者になろうとしようとしたこと自体おこがましいと自分は思います。ハナから向いてなかったということに自分自身気づけず勘違いをし続け、一人で勝手に苦しんでただけであり、巻き込まれた学校や近親者の方々が本当に可哀想だと思え、アドバイスしてあげるとしたらもっと分を弁えろと教えてあげたいです。
 そういう意味では、何かの拍子に医学部進学して医者になる前にその道閉ざされてよかったんじゃないのという気もします。プレッシャーに弱い点といい、医者に向いてなかっただろうし。

 じゃあどんな人が医者に向いているのか。この前医学部卒業した友人が実際にいますが、その彼は進学前に入った会社で学閥(早稲田閥が強かったそうだ)が社内にひしめいていたのを見て、「ああやっぱり学歴持ってると社会で強いんだな。じゃあ医学部に進学しよう(´-ω-`)」と、ぶっちゃけ今回の事件の犯人以上に訳の分からない動機で医学部への進学を決めてました。っていうか医師になったら、一般のサラリーマンとは違った世界になって学閥あんま関係なくなる気がするのだけれども……。
 はっきり言えばこの友人の思考回路は本当に支離滅裂で、実際に話していると自分もたまに訳わからなくなります。ただ裏表がなく一切他人を騙そうとする素振りがない人間なので、遠目に見ている分にはかなり楽しい友人です。

 最後に、今回の事件で実際に被害に遭われた受験生に関してはセンター試験という大切な日を妨害されたこともあり、強い同情心を覚えます。また現場を見ていた受験生も動揺してしまうのも当然で、そういう意味では心理的影響を受けた人も数多くいるでしょう。
 ただこの事件以上に、今年のセンター試験は極端に難しかったと報じられており、心を折るという意味では問題作成者の方が折ってきている気がしてなりません。東大受験とかでもセンター試験の結果の方が合否を大きく左右すると言われていますが、自分としては二次試験の配点荷重の方が高くあるべきだと思うだけに、近年の極端なセンター試験の高難易度化はあまり快く思ってません。ぶっちゃけ平均80点のテストでもいいんじゃないかと思うんですが。

<リンク先にある今年のセンター試験平均点>
46.78 (-23.55) 生物
35.94 (-19.24) 数学1A
40.10 (-14.78) 数学2B
51.17 (-11.42) 日本史B
63.86 (-7.50) 倫理
113.83(-7.45) 国語
60.57 (+3.55) 英語RD

2022年1月17日月曜日

柴犬記事の裏側

 中国での通販を覚えたので何か買い物しようと思い立ったところ、無線マウスを3つも買うという暴挙に出ました。密かにPCサプライ品を買うのが趣味で、特にマウスはそこそこ安く買い集められて尚且つ種類も豊富なので無為に買いまくり、無駄に周りの人に配るということが多いです。
 なお改めて商品ページを見たところ、真ん中付近がくびれてたり、親指側だけがえぐれてたりするマウスが今や大半で、昔なじみの卵型マウスがむしろレアになっていることに気が付きました。個人的には卵型以外は手のひらがきちんと開かず変なところに力入って使いづらい気がするのですが。

明暗分かれる中国のペット、ブームの柴犬と悲惨な「人気凋落」犬(JBpress)

 話は本題ですがいつもの通り自分の記事ですが、この記事内容自体は先々週辺りにこのブログで書いた内容と一緒です。ブログに書いたところJBpressでも十分使えそうだと判断して焼き直して提出したところ、今年初のサイト内アクセスランキング1位を獲得し、やはり自分の目に狂いはなかったというわけです。
 まぁほんとのところ、ライバルの韓国記事が今日あまり出なかったというのが大きいですが。地味にJBpress内のアクセスで、中国記事と韓国記事が相争うという中韓対立が起きている気がします。

 記事内容は前述の通り前にブログで書いた通りなので特に追記することはないですが、記事を書きながら内心考えていたこととして、中国は人口多いからブームが発生して、その後静まると社会への反動が大きく、記事中にあるチベット犬みたいな野犬問題とか出てくるけど、根本的には飼育放棄は日本でも起きているわけだし、あまり人ごとのように見過ぎてはならないよなぁ、などという風に考えていました。
 もっともこの考え方はヤフコメを見る限りあまり共有されておらず、大半が「やはり中国だから」みたいなコメントがびっしり書かれていたものの、少ないながら「日本でも飼育放棄はある」など、まさに自分の意図通りに他人事とは取らないコメントもあったのでこの点はうれしかったです。

 あと最後の野犬問題についてですが、これはこのブログで最初に記事を書いていた際に、「中国のことだからブームの去った犬が大量の野犬となって問題になっているのでは?」などと、自分もまさに「中国のことだから」と言って調べたところチベット犬がどっかの犬漫画みたく世紀末な事態に発展していたことにガチで驚いてたりしました。まぁだからこそ今回はこの記事成立したんだけど。

2022年1月16日日曜日

財務諸表に見られる売上げ水増しの兆候



 先日、前から興味があったので上の「会計士は見た!」という本を読みました。この本は執筆当時(2015年)の東芝やソニー、キーエンスなど実際に存在する日系企業の財務諸表を実際に見て、各社の経営状況などを見る上で注視すべきポイントを解説した本です。執筆当時と比べると紹介している企業の情報はやや古くなっているものの、財務諸表を見る上でのポイントは非常にわかりやすい、というより文章が非常に上手くて解説が頭に入ってきやすく、期待していた以上の内容であったと感心しました。

 特に具体例を持ち出して、財務諸表はここ見るべきという解説が非常によくできています。いくつか例を挙げると、リストラに当たり一人当たり給与が減少したコジマと減少しなかった日産の比較、同業間での従業員一人当たり売上高の比較など、ワンフレーズ的に着目箇所を示唆してくれるのはありがたいです。

 中でも自分が読んでて非常に驚いたのは、売上げ水増しといった粉飾を行っている企業において頻繁に見られる財務諸表の特徴をしっかり上げていることです。この例として紹介されている企業は江守商事(現・興和江守)ですが、その特徴というのも売上げや利益が増大しながら営業キャッシュ・フローが減少しているという特徴で、実際に江守商事の破綻間際なんかまさにこの典型ともいえる特徴を見せているだけでなく、何故か破たん直前に株主への配当金が急増しているというおまけまでついています。
 公式には江守商事は破綻理由を中国子会社の不正と書いていますが、自分も財務諸表上から見て売上げの架空計上の末に計画的破綻で、中国子会社ではなく会社全体としての不正だろうと見ています。

 では一体何故、上記の財務諸表特徴が不正の兆候として見ることができるのか。これは非常に簡単で、本の中でも書かれていますが資産項目(売上げや利益など)と比べて営業キャッシュ・フローの金額は実態とは異なる金額を記入し辛いからです。
 営業キャッシュ・フローとはイメージ的には運転資金や流動資金で、売り上げや事業規模が拡大するにつれて基本的には増えていきます。また財務諸表におけるこの科目の金額は、銀行残高確認状などで銀行口座の金額などと照らし合わせて調べられることから、企業側にとって都合のいい金額にはし辛く、実態ある金額を表示せざるを得ない項目です。そのため、売上げや利益については粉飾した金額が登場しても、その成長が架空のものであれば営業キャッシュ・フローとの間で齟齬が出やすく、不正の兆候と見抜くことができるわけです。具体的には、循環取引なんかでは確実にこうした傾向が出るでしょう。

 この不正の特徴については自分もこれまでそこそこ財務諸表を見てきてはいるものの、単に不勉強だったかもしれませんが、今の今まで全く知らなかっただけに、まさに目から鱗でした。非常に単純ながら説得力のある見方で、ぶっちゃけこの売上げや利益と営業キャッシュ・フローとの連動率は開示義務項目にしたってもいいんじゃないかという気すらします。

2022年1月15日土曜日

大型車のタイヤ脱輪激増の背景にあるねじのISO規格問題

ダンプカーのタイヤが歩行者にぶつかった事故、心臓の大動脈が切れて骨が折れまくりだった(ガハろぐ)

 自分の世代だと大型車のタイヤ脱輪というと「空飛ぶタイヤ事件」こと三菱ふそうのリコール隠し事件に絡む死亡事故が真っ先に思い浮かぶのですが、その時の事故と似たような事件がこのほど発生しています。内容なリンク先のまとめ記事を見てもらえばわかるのですが、ダンプカーから脱輪したタイヤが歩行者にぶつかり、即死こそ免れたものの重篤な怪我を負ったとのことです。
 実はこの報道を見る以前から、いずれこういう事件が起こるのではとはっきり予想していました。というのも、大型車のタイヤ脱輪案件は2011年の11件から、2020年には131件と12倍にまで激増しているからです。


 知ってる人には早いですが、この脱輪激走の理由は非常にはっきりしています。というのも激増し始めた年より日本で、トラックのタイヤを締めるねじの規格が左ねじから右ねじに切り変わったためです。

 従来、日本では上記のねじ規格、というよりねじを回す方向はタイヤの回転方向とは反対の左ねじが採用されていました。左ねじが採用されていた理由としては、ねじに緩みがあればタイヤの回転によって自然と締まるようにするためでした。
 しかしそれがどうも2010年、ISO規格に合わせるという名目で右ねじに切り替えられてしまいました。その結果、タイヤの回転方向とねじが緩む方向が同じとなり、タイヤの脱輪を誘発するのではないかと懸念されていたようです。実際にというか、ねじ規格の切替え以降より大型車のタイヤ脱輪事故が物の見事に激増しており、はっきり言ってこのねじ規格が原因としか思えない有様となっています。

 冒頭の三菱ふそうの事件は三菱のリコール隠しが原因でしたが、今日本で起きているタイヤ脱輪事件の激増に関しては、上記の通りねじ規格が原因であれば、官製多段事故といってもいいでしょう。明らかに理に適っていない改変であり、これ以上事故被害者を出さないためにもねじ規格は元の左ねじに戻すべきでしょう。
 なおISO規格に関しては、左通行の日本(及び英国)と右通行のそれ以外の国との差によってねじ種類が違っていたという説を前にネットで見ました。だとすれば日本の交通事情にハナからあっていない改変だったと言わざるを得ず、なんでこんな切替えしたんだと日本の官僚の馬鹿さ加減に反吐が出ます。