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2023年4月18日火曜日

個人に合わせた教育法に関する考慮

 去年の今頃はロックダウンの真っ最中で、毎日家の中で暮らし、食べ物も野菜チャーハンばかりで今思い出しても涙が出てきます(´;ω;`)ウッ…
 今は普通に夜中とかに喉乾いたらコンビニ行って買い物とかできますけど、こうした自由が一体どれだけ価値があるのか、それがわかっただけでも全くの無駄ではなかったと思いたいです。二度とごめんですが。

 話は本題ですが、先ほどまたWBC準決勝の村上選手のサヨナラ打を見て涙を流してましたが、マジでこの10年くらいで日本の野球は桁違いに実力を上げていると感じます。少子化や野球人口の減少などを考慮するとこの成長は異常発達のようにも見えますが、躍進の背景としては根性論から脱した科学的トレーニングの普及や、前の記事にも書いた各チームがそれぞれ人気を得るようになり、実力を高め、リーグ内で切磋琢磨が働くようになったことが大きい気がします。
 このうちトレーニングに関しては、大体7、8年くらい前から画一的な指導ではなく、選手ごとに特性に合った指導やトレーニングを貸すようになったのが功を奏しているという指摘を見たことがあります。具体的には、同じ投手でも身長や腕の長さ、柔軟さによって最適とされる投球フォームやトレーニングは異なり、誰かが成功したからと言って同じトレーニング法が誰にでも通用しないといった価値観です。

 それこそ、大谷選手がやっているトレーニングをほかの選手がやったところで、大谷選手のように活躍できるわけではないでしょう。また現在の大谷選手がやっているトレーニングを、今の体が出来上がる前の大谷選手がやったところで功を奏すかという点でも疑問であり、同じ選手であってもその時期に応じて必要とされるものは変わってくるというのが常識化してきています。

 以上は野球の話ですが、勉強面においても結構同じことが言えるのではないかと前から密かに考えています。例えば進学校の生徒が受ける授業を底辺校の生徒に受けさせたところで、成績が上がるかと言ったら多分そうはならないでしょう。下手したら授業についていけず、従来の授業を受けるよりも成績が低下する可能性すらあるのは、検証するまでもない事実でしょう。

 では進学校の生徒は同じ授業を受けていたら成績も同じようになるのかと言ったら、進学校の中でも優劣は当然分かれてきます。その分かれ目とは何なのかですが、単純な地頭の良さの差と言ったらそうでもないような気がします。というのも、入学試験である程度水準は均されており、極端な差は本来なら出ないとも考えられます。
 私自身もちょっとそういうところがあったというか、学校の授業だとあまり覚えが良くなく、外部の予備校とか自習の方が成績に直結しやすい傾向がありました。はっきり言えば通った学校の指導法があまり合っておらず、無理して通わず自分で勉強していた方が効率よかったなと今でも本気で思っています。

 私のケースで言うと、一つ一つ足場を固めながら知識を広げるのではなく、まず全体像を見てから重要な個所をピンポイントで埋めていき、ある程度埋まったところで残った余白を埋めるような勉強法が肌に合っています。恐らくこうしたタイプはレアな方なので学校が悪いわけではないですが、とにもかくにも指導法は私には合っていませんでした。
 その上で、仮に私のようなタイプの人間であれば、学校の授業を受けて成績が悪くても、勉強法を変えることによって劇的に成績を上げる可能性もあるんじゃないかと思います。それどころか、上記のようなタイプに限らず、個々人によって合う勉強法、合わない勉強法があるのではないかと思え、その辺のマッチングをよくするだけでも全体の学習力や意欲も向上するんじゃないかというわけです。

 本来ならそういうのは学風というか、学校の指導方針や教育理念とかで大雑把にとはいえ擦り合わせていくべきものなのですが、近年の中学や高校の募集要項とか見ていると、あんまそういう大方針には触れず、校舎施設や制服、あと部活動などをアピールして募集するパターンが多く、こと勉強に関してはどんな指導方針なのか読み取りづらくなっている気がします。まぁ昔からでしょうが。
 また学校全体の指導方針があっていたとしても、教師との相性も存在するだけに、学校選びが正解であっても授業が正解となるわけでもありません。そう考えると、自分に合った教育法、学習法を見つけ、それを受けるのは難しいことかもしれません。

 唯一の効率的手段としては、少人数、場合によってはマンツーマンの指導が受けられる予備校などがそれに当たるかもしれません。コストは高いですが、こうした指導を受けることで花開く人もいるかもしれないので、自分に合った教育法を探すうえではすごくいいのではないかという気がします。自分も中学に受けたマンツーマン授業を受け、「学校の授業は無理して聞かなくてもいい、っていうか時間の無駄だな(´・ω・)」とぶっちゃけ理解するに至ってますし。

2023年4月17日月曜日

予想外の岸田内閣の高支持率

 最近になってようやく「真説・魔法少女」と同じ作者の「ハーチウム」というゲームを遊び始め、時間が取られがちです。どちらもかなり激ムズなシミュレーションRPGで、殺す前に殺さなきゃあっさりゲームオーバーな展開がリアルで面白いです。

 話は本題ですが週末の各種世論調査によると、岸田内閣の支持率がここにきて40%を超えるという高騰ぶりを見せています。理由ははっきりしていてやはり土曜の襲撃未遂事件に尽きるでしょう。馬鹿な人がこの結果にあの襲撃はやらせじゃないかとか言って非難を浴びているようですが、結果的に未遂に終わったのと、犯人をすぐ取り押さえたおじさんに岸田総理が直々にお礼の電話を掛けたというのは私も非常に好感が持て、否が応でも支持率は上がるだろうと思ってたらまさか40%超えになるとは想像してませんでした。

 去年の時点で私は4月の統一地方選で割と敗北が続き、菅前総理もやや怪しい動きを見せ始めていたことから、このあたりで岸田おろしみたいなのが起きて、新たな総理を迎えた上で総選挙に出ると読んでいましたが、先々週の統一地方選は分裂選挙となった奈良県をはじめ確かに敗北が続いたものの、先週の襲撃未遂で一気に敗色ムードが吹っ飛んだ感じがします。岸田総理としても今の時点で退陣する理由は全くなくなり、予想が外れて恥ずかしい限りですが、少なくとも秋まではこの内閣が続くでしょう。

 ただ、政策面に関して岸田内閣は未だ芳しくありません。花粉症対策とか、確かに必要だと思うけど若干思い付きに近い政策を出したり、異次元というけどあんま実効性の感じられないというか朝令暮改な少子化対策など、世の中をいい方向に向ける政策については依然期待できません。まぁOpen AIの人と会って、AI産業振興するっていう発言は歓迎できるけど。

2023年4月15日土曜日

岸田総理の何が嫌だったのか

 今日のトップニュースは言うまでもなく、遊説先である和歌山県での岸田総理への襲撃に尽きます、事件詳細については割愛しますがこの事件に関して自分が真っ先に考えたのは、犯人は岸田総理の何が嫌だったのかというと点です。

 昨年の安部元総理の襲撃事件が起きた直後は、まぁ恨む人間がいても不思議ではないと当時私は思いました。森友問題をはじめ、総理任期後半においては自身の影響力でもって明らかに壟断しており、結果的に死人も出しておきながら最後まで自分は無責任だと貫き通したり、もはや中抜き業者のために行ったとしか思えないアベノマスクなど、好き勝手が過ぎたという風に私も感じていました。また憲法改正問題に絡んで一方的に恨みを持つ人間もいるであろうことから、安倍総理への襲撃事件の発生に関してはさほど不思議に感じる点はありませんでした。
 もっとも、犯人の動機は上記のいずれでもなく統一教会絡みのものではありましたが。ただ犯人が主張していたように、安部元総理が存命中であれば統一教会は現在においても自民党で影響力を行使し続けたことでしょう。

 話を元に戻すと、上記の安部元総理の件と違い、岸田総理が襲撃されるほど恨まれる理由はどこにあるのかがぱっと思い浮かんでこないのが本音です。政治的に無色透明というか個人のはっきりした意思をあまり持たない人ということもあり、決断が遅いのはどうかと思いますが、何か恨まれるような政治的信条はほぼ持っていない人だと私は考えています。それだけにどうして狙われたのか、単純に自民党総裁ということから狙われただけなのか、今後捜査の進展とともに明らかになるとは思うものの犯人の動機については正直わからな過ぎて若干興味があります。

 仮にネットで言われている「コオロギ食激推し」とかだったら、本当にどうしようかって気になります。あれもこの前の自衛隊ヘリ墜落事故同様、実際には何も補助金は存在しないためデマもいいところなんですが。

2023年4月14日金曜日

リスキリングに成功例あるの?

 昨夜何故か深夜二時にスピーカーで商店宣伝らしき文句を30分くらい延々と繰り返し流し続けた狂人がいたせいで今日はやや寝不足で、些細なメールに「てめぇどういうことだ(´・ω・)」といちいち凄んで返信するなど露骨にイライラしていました。まぁ「ファイル10個くらいあるけど作業するのはこのうち6種類くらいで、そのうち2つは分割されてるよ」とか言われたら普段でも怒ると思うけど。
 ちなみに騒音に関しては団地内のグループチャット見ているとほかにもキレてる人がいて、この点は中国人みんながおかしくないって意味でほっとしました。まぁどこの世界にも狂人はいるんだろうけど、バット持って自分も出動しとけばよかった。マジで団地全体に響くくらいの大音量だったし。


 話は本題ですが、さっき上の記事読んでて「リスキリング」という単語がふと目につきました。関係ないけどさっき変換したら「李スキリング」って表示されたよ。
 そういうどうでもいい誤変換は置いといて、岸田首相辺りが口にしたからかこのところ確かにこのリスキリングという単語を見かけることが増えている気がします。ぶっちゃけ横文字にしなくても再教育とか再研修、社内研修とかでもいいのに横文字で表現する当たりは政府もプレミアムフライデー並みに普及させる気がないとは思うのですが、それ以前にリスキリングで成功した事例ってあるのかなと疑問に感じました。

 一応の建前としては、社内の不要となった業務部門人材を必要な業務部門に配置転換できるように別部門業務を覚えさせるのがリスキリングとなっています。A製品の営業部門からB製品の営業部門への転換のように営業スキルで共通する部門転換ではなく、それ以前とはほぼ全く無関係な経理とかIT業務スキルの習熟並びに実際の配置転換がリスキリングに当たるとされますが、そもそもこれ、実際に日本人にできるのかと言ったら甚だ疑問です。何故疑問に感じるかというと、自分の目から見て日系企業の場合は業務が属人化しやすいからです。
 本来であれば業務手順などで共通化すべき業務を現場猫のように「それはそれ、これはこれ」的に無視して、現場担当者が自分の都合のいい手法に変えてそれで通してしまうことが日系企業に多い気がします。同時に、本来なら同じスキルなら他企業でもある程度共通するはずの業務でも、ジョブ型雇用が日本だと非常にレアなため、一般化されていないため属人化している点もあります。そのような属人化された業務をリスキリングで必要な技能を得られるかと言ったら、かなり疑問なわけです。

 それ以前に、実際にリスキリングでこれだけ業績伸びました、給料増えました、彼女できましたとかいうかなり都合のいい話すら、何故か耳にしません。普及させようってんならステルスマーケティングのように架空の人物でっち上げてでもリスキリングのメリットを謳うような話を誰か流布させると思うのですが、そんなおとぎ話のような話すらリスキリングに関しては目にも耳にもしません
 唯一、若干ステマっぽく見えるけどディープラーニング協会のこの記事だけは個人の実際体験談としてリスキリングの効果を取り上げています。逆を言えば、この記事以外には実際に効果があるという紹介が一切されていません。あるのは「日立製作所ではこんなリスキリングプログラムがあって、こんなに参加者いるよ」という、企業側が行っているリスキリングの取り組みの紹介しかなく、実際に得られたメリットや効果、実績はみられません。っていうか日立の紹介がやたら多いな。

 はっきり言えば、リスキリングは先ほどの日系企業で多い業務の属人化以前に、日本人にとって物凄く相性の悪い行為だと考えています。日本人は基本的に業務に関して「何ができるか」よりも「何年やってきたか」という年紀で遂行能力を推し量る傾向が非常に強く、途中で方向転換して学びなおした人間に関しては見下げる傾向すらあるように思えます。誰も言わないから私が言うけれど、リスキリングで配置転換した従業員の給与はどうするのかと聞いて、きちんと答えられる日系企業は多分ないでしょう。それもこれも、ジョブ型雇用じゃないので技能給与じゃなく、勤続年数による給与テーブルしかないからです。
 仮にそうだとすると、従業員側にリスキリングに応募する動機はなくなります。下手すりゃ上記の業務経験年数による判断から配置転換後に給与額が下がる可能性もあるだけに、誰が好んでリスキリングするかってんだって話になるでしょう。

 敢えて日本でリスキリングを本気で実態あるものにしようというのなら、対象者は戦力外通告者ことリストラ予定の従業員に限定すべきです。これら解雇対象者に対し半年または1年など期限を区切ってリスキリングを受けさせ、検定など一定基準に合格した場合に再雇用するという条件でなければ、企業側にも従業員側にもリスキリングのメリットが感じられず、採用する企業も従業員もいなくなるでしょう。更に言えば、雇用が継続される既存従業員で応募しようっていう人はかなり少ないだろうし、希望するリスキリング内容とのマッチング面でも齟齬が出てくる可能性もあると思います。

 最後にまとめると、リスキリングを流行らせたいのなら御託はいいから成果を出せ、それ以外出すなと言いたいです。でもって成果を出す方法のみを採用し、出さないならすぐ廃止しろと言いたいのですが、リスキリング自体に疑問を持っているのは本当にごく限られるだけなので、恐らく2、3年は無駄なことを繰り返すのだろうなとみています。

2023年4月13日木曜日

黄砂にまみれた世界







 同僚から「北京・天津で黄砂が酷い」というメッセージとともに送られてきたのがこれらの画像です。中国人って、なんかこういうシュールな世界観を作るのがやたらうまい気がする。

2023年4月12日水曜日

自衛隊ヘリ墜落事件の中国関与デマについて

 プラモとかゲームのことばっかじゃなく真面目なことも書かないとなぁと思って記事ネタを考えたところ、今話題のネタと言ったらこれしかないでしょう。

 先週、自衛隊所属のヘリコプターが沖縄の海域で突如消息を絶ちました。飛行していたと思われる海域ではヘリ本隊はまだ見つかっていないものの、ヘリのドアなどの部品はすでに見つかっており、墜落した可能性が高いとみられています。事件発生から既に時間が経っており搭乗者の生存可能性は厳しいものの、早くヘリ本体を含め発見されることを祈っております。

 この墜落事件に関して、その原因は突如連絡が途切れたことから突発的な事故と考えられています。しかし突然の消息不明に、自衛隊幹部も搭乗していて、尚且つ事件発生直前に中国の人民解放軍所属の空母が近海を航行しているという報道があったことから、「中国にヘリが撃墜された」というデマがネットを中心に盛んに唱えられました。
 しかし撃墜されたというのであれば爆発音が周辺に伝わるし、破片なども激しく飛び散るはずが見当たらず、そのような撃墜行為は確実にないという専門家の解説がほどなく出されます。そしたらそしたらで「電磁波などの未知の指向兵器に攻撃されたに違いない」などと言い出す奴がいて、あまりにもデマが多いことから防衛相も「人民解放軍から如何なる攻撃も受けていない」という声明を後から出すに至りました。自衛隊としても、こんなことをいちいち言わなきゃいけないとは思ってなかったのでしょう。

 この辺のデマは私が見る限りヤフコメでかなり激しく報じられており、「自衛隊は何をやってるんだ」とか、「電磁波攻撃の可能性も考えられないあたり、日本の国防は大丈夫なのか」などと主張するアホがあまりに多くて私もかなり唖然としました。っていうかこんな根拠も何もないデマを信じたり主張したりする連中がこんなにも多くいる事実の方が、日本の未来は大丈夫かと不安を感じさせられます。
 それこそ爆発音が聞こえたなどと攻撃をうかがわせるような根拠が少しでもあるなら話は別ですが、今回に関しては「突如消えた」という事実と、発生前に「中国空母が太平洋を航行」という報道の二点だけでありとあらゆるデマが噴出しており、これだけで攻撃があったと考えるにはあまりにも思考が飛躍し過ぎているでしょう。言うなれば、体調が崩れたのは直前に食べた食べ物に原因を求めるくらい安直です。

 しかも前述の通り、ミサイルなどの兵器攻撃説が否定されるや「未知の兵器があるじゃないか」と電磁波攻撃を主張してきて、そんなのあったら中国はとっくに台湾を攻めてるだろとか言いたくなります。パナウェーブ研究所の残党がまだいるのかもしれませんが、なんか日本人はやたらと電磁波攻撃が好きな人が多いし、最近聞くこと減ったけど電波系の概念も日本特有と聞くだけに、いろいろ根が深いです。

 確かにこのところの中国の台湾に対する軍事的圧力の強化など、解放軍に対する警戒感が強まるのは理解できますし実際警戒すべきだと思いますが、今回のヘリ墜落事件に関してあんな薄弱な根拠で解放軍に結び付ける人が多かったというのは、日本の教育水準は戦前からあまり進化していないのかもと思わせられるくらい酷いものがあります。見ていて、そんなに中国と戦争したいのかよと思ったほどでした。

 こうした日本国内でのデマ流行に関しては中国国内でも報じられていますが、そこまで極端に大きく取り上げられてはおらず、むしろ自衛隊がデマを否定してからようやくまともに報じられ始めてきた傾向があります。恐らく中国としてもあんまこういうデマは流れてほしくないのと、向こうも馬鹿馬鹿しいデマだと初めからあんま相手にしてなかったのではないかと考えています。

 さすがに防衛省の発表や、デマ主張の穴を突かれるようになって昨日あたりから鳴りは潜めましたが、なんとなく以前と比べて合理的な考えのできる人間は減ってきているのかなと思わせられた事件でした。さすがに大手メディアはこの手のデマは出しませんでしたが、ネット上で馬鹿にしか見えないのにああした主張を平気で行える人間があれだけ出てきた辺り、意外と馬鹿にできない規模だなぁとも思えます。馬鹿に対して馬鹿にできないというのもあれですが。
 っていうかそんなに中国と戦争したいなら、中国との戦争に勝てるような兵器や技術をもっと考えたり開発しろとよ言いたいです。差し当たって私が推薦するのは、下手な地上、空中兵器よりも海洋国家たる日本は潜水兵器こそ至高であるだけに、潜水艦……ではなく、新たな潜水兵器こそが次代を担うとにらんでおり、差し当たってはハイゴッグの量産を急ぐべきだと思います。っていうかガンダムはもっと潜水兵器を活躍させろ(´・ω・)

2023年4月11日火曜日

賃上げを発表する日系企業に対する不安視

 最近自分のどうでもいい趣味のことばかり書いているのでたまには真面目な記事を書くと、先月位にかけて日系企業でベアアップでの賃上げ発表が相次ぎました。中には初任給も大幅に引き上げるという発表もした会社もいましたが、正直に言ってこれらの会社の先行きについて非常に不安視しているというか、端的に言ってやばい会社なのではないかと疑っています。

 賃上げを発表した会社の多くは人材不足への対策とともに、昨今の物価高への対応を口にしています。前者の人材不足について初任給を引き上げるというのは確かに人材を呼び込む上で一見すると有効な処置のように見えますが、不足しているのは人員数なのか、それとも特定の能力を持った人材なのかでいうと、恐らく後者じゃないかと思います。
 AI開発能力など特定の専門人材に対し高額報酬を用意して呼び込むのなら理解できますが、これまでと同じく総合職採用で初任給を引き上げたところで人材の補充になるかと言ったら疑問で、であれば既に雇用している人材に再教育を施すなどした方がもっとお手頃ではないかと思います。

 次に物価高対策についてですが、個人的に意味が分からないのは何故物価が上がったから社員の給与を上げなくてはならないのかです。給与を引き上げなと労働者が離職するというのなら理解できるものの、あまり反抗する傾向のない日本人社員相手だったらぶっちゃけ上げなくたってこれまで通りに働くでしょう。一般労働者が物価高で生活が苦しくなると言っても、会社の経営的には知らんこっちゃない話です。
 と、労働者には冷たいことを言いますが、こういうのには訳があります。というのも、会社自体これから存続できるのかという点で、非常に懸念しているからです。

 結論から書くと、経済規模が拡大(好景気)していて物価も上昇しているのであれば企業もどんどん賃上げをするべきだと思いますが、現状はさにあらず、物価は確かに上昇しているものの経済に関しては明らかにリセッションに入っています。

 米国のIT大手や金融、コンサル機関などがこのところ数万人単位でのリストラを発表しており、中国でも大手ほど早め早めとばかりに人件費削減に動くところが出ています。私の目から見ても最低でもこれから1年間はかなりきついリセッションに入り、各社で多くの経営課題に直面するとみています。
 そうした状況を勘案するに、物価が上がったからと賃上げするのは如何なものとしか思えません。景気拡大が見込まれるのならともかく実際は真逆であり、むしろ切れる人材や事業は今のうちに切って、余計な出費は減らして既存事業の継続にリソースを集中させるべき時期にあると思います。それなのに何故かこのタイミングで初任給を含む賃上げに踏み込む企業については、いくら何でも無謀すぎやしないかとハラハラしています。

 私自身は基本弱者の味方というか強者の側に入れないだけですが、その私からしても、今このタイミングで労働者の賃金を引き上げるのは避けるべきだと思います。物価が上がって大変なのはわかるものの、ベアアップでは会社にしがみつくだけの無能な人材の給与も無条件で引き上げることとなるため、結果的に給与リソースを避けることができずに才能ある人材が逆に出づらくなる、採用できなくなる可能性もあります。虻蜂取らずというか。
 そういう意味では前述の通り、特定人材への報酬引き上げ、または好待遇での募集をするのには大賛成です。でも報道見ている限り、そんな動きを見せる企業はあんまいません。

 以上のような観点から、今年に入って賃上げを発表した企業に関しては正直株とかあまり買いたくないなというのが本音です。逆に今このタイミングで既にリストラしたり、事業分割や売却している会社の方が経営者はしっかりしているように見えます。
 なお中国も前述の通り結構景気悪くなってて、今年は自分もあんま昇給を期待できそうもありません(ヽ''ω`)