2017年2月9日木曜日

替えの効かない人材になろう!

 よく就職斡旋サイトとか新社会人向けのムック本、自己啓発本などで見出しに掲げた「替えの効かない人材になろう!」という言葉が謳われているのをみます。その意味せんとするところは、「会社側からすれば切るに切れない唯一無二のスキルや存在感を身に着けた人材」といったところで、立身出世はもちろんのこと、不安定な会社社会で生き残っていく上で大事な心がけだとよく説明されます。
 結論から言うともし私が経営側に立つならば、このような考えを持つ奴こそ真っ先に排除したいと思う人材です。なんでかっていうと、単純に経営上でリスクとなりやすいからです。

 まず前提論として、スキル上で替えの効かない人材というのは実際には存在しないと私は考えます。首相職ですら安倍首相以前は毎年替わってた位なんだし、人間国宝級の職人とかならまだしも普通の企業業務で「替えの効かない」仕事なんてまず有り得ず、あるとしたらそれは業務の難しさや特殊性ではなく、別に理由があって替えが効かなくなっているだけです。
 ではどういう場合で替えが効かなくなるのか。大きく区分するならば理由は二つに分かれ、一つは市場価格より圧倒的に安い単価(=給料)で仕事をこなしている場合、もう一つは何かしらの策謀で業務プロセスを他人に開示しないまたは妨害している場合でしょう。前者は一見すると会社にとってすごくプラスに見えますが、仮に何らかの理由でその業務をこなす人間が突然いなくなったり、居直って高い給与を要求するようになると会社としては大打撃を受けかねず、これもやはりリスクといえばリスクに当たり経営者としては何らかの対策を施す必要があります。

 一方、実際にはこちらのケースのが多いと思う後者の例ですが、これなんかまさに企業リスクを招く人材以外の何物でもありません。基本的にこの手の人材は業務を自分だけで囲い込み、他の人間がタッチできない、後からタッチしようとしても入り込めないようにするといった妨害工作を行うことで「替えの効かない人材」になろうとする上、他の職員への指導などもサボる可能性も高く、単純に業務効率の点から言ってもマイナスです。しかもこの手の人材、会社が問題視していながらも切るに切れないとわかるやかなり図に乗るタイプが多く、実際私が見てきたこのような人材はそろいもそろってクズばっかでした。

 逆にと言ってはなんですが、経営者は「替えの効く人材」を増やしていくことをリスク低減策として常に意識する必要があるでしょう。これは全く保身を考えず友人などからリアルに「もっと自分を大事にしろよ」と言われる私だから言えるのかもしれませんが、所詮従業員なんて使い捨てなんだし、もっと使い捨ての身分を自覚してその境遇に甘んじろよとか思います。
 その上で述べると、本当に企業にとって価値ある人材というのは「替えが効くけどわざわざ変える必要のない人材」であって、同じ能力、同じスキルの人材がほかにいても取り替えられる必要がないと思われる人材こそ会社にとっての宝だと私は思います。でもって、「替えの効くスキル」をたくさん持っているユーティリティな人材こそ会社にとってありがたいし、本人のためにもなるんじゃないかなとか思っています。

 以上が私の今日言いたい内容ですが、何でもって見出しと内容がまるで異なっているのかというと、「替えの効かない人材」で検索かけてアクセスしてきた人に、「フカシこいてんじゃねぇよボケ!」みたいな冷や水を浴びせたいなという気遣いからです。ただ実際にこのワードで検索かけたら、私と同じようにこういう人材はむしろ良くないという人が結構いてちょっとびっくりでした。

 最後に、現在の私は現地採用者という身分もあって所詮自分は使い捨てという意識は恐らく一般の日本人と比べて遥かに高いと自負している、っていうか現地採用者でその自覚ない奴はむしろヤバいです。なもんだから最近初対面の人に、「俺はいわゆる傭兵だ」という意味わかんない自己紹介することが増えてます。

6 件のコメント:

  1. キミは中国語堪能で優秀な人材と思いますわ。

    返信削除
    返信
    1.  語学こそ替えの効きやすいスキルで、俺以上のレベルの人なんて掃いて捨てるほどいるって。俺の場合、ほとんどのスキルが中途半端だけど、ある意味中途半端の集合体みたいなハイブリッドになりつつある気がする。

      削除
  2. IT技術系の中年が、スタートアップの大事な局面の会社のプレイイングマネージャーをしていたのですが。まさに「替えが効かない厄介なキーパーソン」になってました。時系列で新しいほうの技術を持ってるということで老害といわれるのを回避したうえで、実際には老害化そして業務のブラックボックス化を行っていました。殺したい。

    返信削除
    返信
    1.  斎藤様、コメントありがとうございます。
       IT系などはまさにこの記事で上げた「仕事を囲い込む」人が多そうな業界ですね。管理職の人間がその手の人間を抑えにかからないといけないのでしょうが、実際には暴走を許してしまうことが多いでしょう。めげずに頑張ってくださいね。

      削除
  3. やはり本名で書くと様付けで丁寧に対応されてしまうのでよくありませんねw 斎藤!何適当抜かしてやがる!という感じで結構ですよ(気が付いたら本名になっていたのですが)。その管理職が本人の場合もあったりするんですよ。そうそう、ITといえば中国人のマインドって日本人みたいにIT親和性が悪くない気がするんですが、実際どうなのでしょうか。

    返信削除
    返信
    1.  引き続いてのコメントありがとうございます。
       IT関連とはあまり絡みが無くてそれほど詳しくないのですが、中国のIT教育は国を挙げて行われていることもあり、ここの人材に関しては比較的優秀な人間が多いと話を聞きます。実際、ITベンチャーで成功する企業家も多く、相性というか親和性は低くないのではないかと見ています。

      削除

コメント、ありがとうございます。今後とも陽月秘話をよろしくお願いします。

注:ブラウザが「Safari」ですとコメントを投稿してもエラーが起こり反映されない例が報告されています。コメントを残される際はなるべく別のブラウザを使うなどご注意ください。