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2025年4月2日水曜日

トランプ政権に対応して日本が採るべき外交とは

 結論から書くと、米国周辺のカナダとメキシコに対し日本は通商を図るべきじゃないかと考えています。

 背景についてあまり説明する必要もないですが、トランプ関税によって恐らくこの20年くらいはなかった外交や貿易のパラダイムが起きつつあります。この状況を座して待つ必要はなく、むしろ変化が起きているこの時期だからこそ有利になるよう立ち回るべきであり、日本ももっとこれまでにない外交を試すべき時期にあるとみています。
 特にヨーロッパではウクライナがいまだにロシアより攻撃を受け続ける中、米国の安全保障が揺らいでいることもあってドイツやフランスを中心に新たな安全保証枠を作ろうという動きが広がっています。この中で一番得するのはドイツだとみており、北欧諸国やポーランドが相次いで軍事費拡大を決めており、この軍需の恩恵を最も受けるのではないかと思います。ただでさえドイツは経済が悪化していただけに、苦境を脱するいい契機となるやもしれません。

 翻って日本を見ると、安全保障についてはやや不安定となるものの、ここにきてオーストラリアやフィリピンが対中国で足並みを合わせてきてくれるようになっており、特に台湾有事に対して無関心を決め込むのではなく積極的に関与する姿勢を見せてきているのは僥倖だと思います。こうした動きに日本も積極的に動くべきで、以前にも書きましたが台湾有事が起きた際に避難民を受け入れる、情報を共有するなどの支援を行うことを今のうちにはっきり示してもいい気がします。

 話を冒頭の貿易というか通商に戻すと、個人的には今回を契機に米国への依存度を下げるように日本は動くべきだと思います。米国との関係を切ってはならないものの、その依存度を下げることは日本にとってはリスクヘッジになり、特に食糧やエネルギー方面で代替先というか選択肢を見つけるには越したことはありません。
 その最大の候補としては冒頭に上げたカナダ、次いでメキシコです。カナダは米国よりすでに関税引き上げを食らって、牛肉をはじめとする食糧の米国向け輸出が影響を受けています。この米国に行かなくなった食料を全部と言わずとも一部を日本が輸入するようになれば、カナダとしても大助かりだし、日本としても米国への食糧依存度を下げるきっかけになります。無論、米国から茶々が入るでしょうが、「もとはと言えばお前が原因」と言えば、これまでと比べ日本に対して米国も強くは出られないでしょう。むしろカナダとの通商を取引材料に、米国にもっと要求してもいいくらいです。

 次のメキシコに関してですが、若干期待も入ってはいるものの、今後米国からさらに製造業がメキシコあたりに移転してくるのではないかと考えています。というのも米国の製造業企業からすれば、米国内で製造すればするほど高い人件費によって赤字になり、それでいて今回の関税政策で米国の消費は落ち込むわけですから、いっそメキシコなどに生産能力を移してメキシコから欧州やアジアへ輸出する方が有利になってくるかもしれません。
 その場合、ただでさえ産業移転先となっているメキシコがさらにホットとなり、メキシコの経済規模が上がるとともに消費も拡大し、産業チェーンもそろってくる可能性もあるだけに、今のうちにメキシコと日本も通商を行い、関係を深めておくのも手だと思うわけです。元々、日系自動車産業はメキシコに結構進出しているし。

 そもそもカナダもメキシコも日本からすれば太平洋を挟んだ隣国にあたり、通商自体はしやすい国です。今後米国は明らかに経済力方面で力を落とすとみられ、その分を周辺国が受け継ぐ可能性もありますが、食糧やエネルギー方面ではカナダとの通商は日本にもメリットが少なくない気がします。
 このところの日本の外交はアジアにばかり目が行きがちですが、環太平洋ことアメリカ大陸の国とももっと可能性を探り、米国依存度を下げる外交をこの機に展開してはどうかというのが自分の見方です。

2025年4月1日火曜日

トランプの自動車関税で今後どうなるか

 このところの経済ニュースを独占している米トランプ大統領の自動車関税引き上げについてですが、まず自分が思ったこととしては米国内で中古車人気が高まるのではないかということです。関税分のコスト増によってどのメーカーも価格を引き上げざるを得ず(またはリストラか人件費削減)、価格高騰に嫌気がさした消費者が中古車を選ぶようになり、一時的に中古車市場が活気づくのではないかという予想です。
 ただそうした動きもしばらくすれば中古車自体がなくなり、関税引き上げによって余計に国外から入ってこなくなるのもあってタマ不足みたいになるでしょう。そしたら新車に向かうのかと言ったらそうでもなく、今度は買い控えが進み、今乗っている車をギリギリまで乗り切るように市場は推移するのではないかとみています。つまり行き着く先は、新車販売台数の減少という予想です。

 その上で今回のトランプ関税ですが、これによって一番被害被るのは多分米系自動車メーカーじゃないかと思います。ちょっと調べたところフォードの米国市場における国内供給率は80%と結構高いそうですが、それ以外のGMなんかでもせいぜい60%が関の山じゃないかと思います。というより、米国メーカーこそ地理的な近さからメキシコなどでの生産を日系以上にやっているように見え、今回の関税の影響を強く受けることになるような気がします。
 またこのところの米国の動きで、ほかの国においてはアメ車に対する嫌気が広がり、海外販売台数はただでさえ落ち目なのに今後さらに減るんじゃないかと思います。そもそもフォードなんか前から死に体だし、今後海外販売台数が落ち込めば財務的にもかなり厳しくなり、ブランドの切り売りなどに追い込まれるのではないかともみています。

 一方、日系メーカーについては米国市場の販売台数はそれほど落ちないとは思うものの、コストの増加は避けられず、利益の圧縮は起こるかと思います。ただ新車価格が高騰すれば長く乗り続けられる日本車のメリットがより際立つこととなり、マーケティングの仕方によっては追い風になる事態もあるかもしれません。

 また日本の消費者目線で見ると、恐らく日系メーカーは今後日本から米国向けの輸出生産を抑え、なるべく米国国内で生産して販売しようとするでしょう。そうなった場合、これまで米国向けに使っていたラインを国内市場向けに回せられる、というか稼働率を維持する上でもきっとそうすると思え、コロナ以降ずっと続いていた納期の長期化が解消されるかもしれません。
 っていうか半導体不足はとっくに解消しているのに、いまだ日本だけが半導体がないからという見え見えの嘘で納期を伸ばしているのは、完全に日本の消費者を舐めてみているからだと言い切れます。日本人向けには納入を遅らせてその分を海外輸出に回していたようにしか見えず、恐らく今回のトランプ関税の副作用で日本国内の納期は短縮化されると私は見ています。

 米国市場に目を戻すと、前述の通り関税を引き上げても米系メーカーの復権には至らず、依然売れないままの状態が続くとみています。そうなった場合にトランプは今度は「為替レートのせいだ」と責任転嫁すると私は見ており、日本などに円高ドル安方向にどうにかしろと言ってくるのではないかと思っています。
 急に言われるならまだしも今後こう言ってくるであろうと予想が立つなら、対策もいくらでも立てようがあります。そういう意味では行動が読みやすいトランプはうまく使えれば日本の国益にかなうように動かせる可能性もあり、この点で今後政治家には頑張ってもらいたいものです。

2025年3月30日日曜日

ガラパゴス化しかけていた日本のゲーム





  個人的にANAにはまり始めて前回のエアバス機に続いてボーイング機もプラモ作りました。これがANAの穴という奴か……。


 上の記事はたまたま目にした記事でしたがなかなか興味深くりょませてもらいました。なかなか人を誉めない久夛良木氏に褒められたエピソードや、プレステ3の困難など時が経過した今だからこそわかる話が多く載せられています。

 なかでも自分が注目したのは、「ニーア・オートマタ」に関する言及です。直接記事を読んでもらった方が早いのですが、大体2010年前半くらいまで日本メーカー製のゲームはかつてと比べて海外での販売が芳しくなり、日本のゲームクリエイターたちも日本のゲームを海外で売ること自体を半ばあきらめ、日本市場向けと海外市場向けで製作するゲームを分けるようになっていました。
 そこへいかにも日本向けっぽいゲームながら、海外でも大ヒットを飛ばしたのが前述の「ニーア・オートマタ」で、これの成功を見て「こんな風にすれば日本のゲームも海外で売れるんだ」とクリエイターの意識を変えたと吉田氏が指摘していますが、自分も深く同感します。

 真面目に当時、ゲーム業界は日本市場と海外市場で完全に分かれていました。最近は減りつつあるものの当時は「洋ゲー」というジャンル分けまでされており、欧米市場のゲームは日本とは全く異なるし、プレイヤー嗜好も別物という意識が強かったです。
 その一例として、00年代中盤に登場してカプコンの看板タイトルなった「モンスターハンター」も、今でこそ世界レベルで爆発的ヒットを叩き出していますが、日本で一番盛り上がっていた2や3の頃は海外では全く受けず、「ゲームデザインからして海外では売れない」などとも当時言われていたのを私も覚えています。

 そうした状況もあって、何となくメーカーやパブリッシャー側も市場を分けるような方針を取っており、SteamやPSNをはじめとするオンライン販売プラットフォームにおいてもいわゆる「おま国」という、日本製のゲームなのに日本国内では配信販売をやらずにパッケージでしか販売しない、または日本語音声を入れない、日本向けのみ価格を吊り上げるという国際化とは逆行する妙な販売方針を採っていました。
 今思うと先の見えていない方針だったといわざるを得ず、実際に現在においてはこうした日本市場向けのみに対する逆便宜をやめ、ちゃんとパッケージ版同様に日本語を含め各言語に対応させ、またパッケージ版とともに配信も開始するなど差別化しない状態となっています。もっともこれはSteamの発展とゲーミングパソコンの普及も大きいでしょうが。

 そうした状況が変わってきたには確かに2014年の「ニーア・オートマタ」の発売頃で、日本製ゲームでも日本でも海外でも売れる作品が作れる、出せるとわかりはじめ、このころから急に展開の仕方が変わってきた気がします。
 あえて自分の方からもう一つ付け加えるとしたら、フロム・ソフトウェアが繰り出した2009年の「デモンズソウル」、そしてその続編の2011年の「ダークソウル」も、こうした海外販売の価値観を大きく変えた作品じゃないかと思います。どちらもハードな難易度ながらそれがかえって受けて、多くのフォロワーというかクローンゲームを生み出しており、日本のゲームの海外展開という点で大きなモデルを果たした作品だった気がします。

 そうした2010年前後の動きを見ていると、一歩間違えれば日本のゲームは携帯電話同様にガラパゴス化していた可能性もあったのではと感じます。まじめに当時はJRPGをはじめ、日本人にしか喜ばれないゲームを日本国内で量産する体制が続いており、新たなジャンルへの挑戦がやや弱く、人気タイトルの続編ばかりしか各メーカーも作らなくなっていた気がします。
 まぁ、「エルシャダイ」という斬新すぎるゲームも2011年でしたが……。

 もしあのまま「ニーア・オートマタ」のように海外でも評価される作品が出なければ、それこそ日本国内はテイルズシリーズばかりな感じで同じタイトルや内容ばかりのゲームでガラパゴス化していたかもしれません。現在では先のモンハンのように日本人も外人もみんなで楽しめ、またオンライン化の普及により世界中で協力プレイが行われるなど盛り上がっていますが、こうはならなかった未来もあったというか、そっちの方が色が濃かったと思う時代が確かにありました。

 なお2010年ごろについてもう少し触れると、当時はダウンロードコンテンツ販売で稼ぐという極端な売り方がやたら流行し、ゲーム本体よりダウンロードコンテンツのが高いという作品も結構ありました。無論、消費者からすれば高いゲーム本体買ってるのにさらに買わせようというあの売り方は反発が強く、現在では「好きな人だけ買ってね」的なおまけコンテンツの販売がダウンロード販売の主となっていますが、あの当時の売り方が廃れてくれて私自身もほっとしています。

2025年3月28日金曜日

「月曜から夜ふかし」の捏造事件について

 本題とは関係ないですがナウシカの「ラン、ランララランランラン♪」って歌を、ターミネーター風に「ラランランララン、ラランランララン……」とよく一人で家の中で口ずさんでいます。

月曜から夜ふかし、結構ヤバいことして炎上(ガハログ)

 それで話は本題ですが、フジテレビのスポンサー手控えが続く中で日テレがどうもやらかしたようです。この「月曜から夜ふかし」ですが、自分は日本で一切見たことがないものの中国では何故か見たことがあります。というのも中国出張ロケがたまにあり、その番組を以前に中国人の同僚から紹介されたことがあるからです。

 知ってる人には早いですがその回は天津や広州の街中で街頭インタビューする構成になっており、中国人でも知らないような現地の人々の生活や生の声を取り上げていて非常に好評だったそうです。中国でもかなり話題となり、小津がサイト名で中国語の字幕付きでアップロードもされているのですが、話を聞いたところ日本語を学んでいる中国人はほぼみんなその回を見ているそうです。

 そんなこともあって中国ネタならこの番組は安心だろうと思っていた矢先、今回のインタビュー相手の中国人女性の発言の捏造するというとんでもないやらかしをやっていたとのことで、最初は私も耳を疑いました。というのもこの番組のプロデューサーは上海出身の元女医だと聞いており、そんな人が今回の捏造された発言に対して疑問を抱くはずがないと思ったためなのですが、どうやらその人は既にこの番組のスタッフから外れていたそうです。

 で、その捏造の中身なのですが、恐らく中国人が耳にすれば「絶対にありえない」と誰もが思い、捏造されたものと一発でわかる内容です。詳しくは上のリンク先にもありますが、「日本と違って中国でカラスを見ることが少ないのは中国人がカラスをみんな食べてるからだ」、という発言が捏造されたのですが、何でも食べる中国人でも、カラスだけは絶対に食べることはないと私も思います。
 以前にもこのブログで書いたと思いますが、中国人のカラスに対する嫌悪感は非常に強く、感覚的に言えば日本人にとってゴキブリを見るような感覚に近いです。言うなればさっきの捏造された発言は中国人から見れば「ゴキブリを食べる」という発言に近く、そりゃ中にはいるかもしれませんが、普通の中国人の感覚からしたらあり得ないと思うのが当然です。

 なお、ハトに関しては決して間違いではなく、中国の街中では実際にハトを見ませんが多分みんな食われているせいでしょう。実際私もたまに中華料理屋でハト頼んで食べるし。

 以上が今回の捏造に関する私の見解というかコメントですが、一歩話を進めると、言われているようにこの番組の存続はかなり危ういでしょう。過去にも発言を捏造したことを理由に打ち切りにあった番組は少なくなく、また存続するとしてもフジテレビの騒動がまだ記憶に新しいこともあり、スポンサーもこれをきっかけに降りる可能性があります。
 ただそれ以上にシンキングタイムなトピックとして、この番組の捏造はこれだけなのかという点があります。言い換えれば、過去の放送回でも似たような発言の捏造や過剰な演出行為があったのではと現状疑わざるを得ません。仮にあった場合、この番組の打ち切りだけでは済まなくなる、というより他番組でもスポンサーが下りる可能性も出てくるでしょう。


 折も折というか上のような記事が出ており、ただでさえ効果が疑問視されているテレビ広告は現場が抱いている危機感以上に危機的な状況にあると私は思います。特にフジテレビでの出稿をやめたところなんかは、ほかのテレビ局にも今後手控えるようになるでしょう。
 あんま言われていませんが、かつてテレビ広告にもっとも金を出すといわれたのはお菓子メーカーです。しかし現在、少なくとも1月に私が日本にいたときにテレビ見ていてお菓子のCMはほとんど見ませんでした。恐らく上のネスレ同様、過去に高い金払って多分だけテレビ広告に価値はないと早くに気づいたのだと思います。いまだに活発にテレビCMを出しているのは飲料メーカーくらいでしょう。

 そういう意味では今回の騒動は今後の発展が気になります。まぁ番組の打ち切りはほぼ確定ではないかと思いますが、改編に間に合うかな。

 ちなみに最初に上げた天津や広州の取材回に関しては、インタビューに答える中国人市民の発言は正確に日本語に翻訳されていました。それは私も実際に見て聞いて確認しましたし、周りの中国人も誰も異議を唱えていませんでした。その点で言えば今回の騒動はスタッフの劣化によるものかもしれません。

2025年3月27日木曜日

地方によって異なる神道と仏教の信仰強度

 そこそこ日が経っていますが、日本にいた際に「日本のUSA」こと大分県宇佐市に行って宇佐八幡宮を参拝してきました。九州らしく広々とした境内に森林の多い神社で十分楽しめ、その後も阿蘇神社や太宰府天満宮など九州各地の神社をよく回っていました。
 ただこの時にふと、「あれ、なんか神社ばっかでお寺には全然行ってないような?」という疑問が頭の中に浮かびました。なのでもし何かいい感じの寺院があれば寄ってみようかなと旅行中にも調べてみたのですが、これと言って歴史やエピソードのある寺院は見つからず、結局どこにも訪れることなく九州を後にしました。でもってこの時、九州地方は有名な神社はたくさんあるのに対して寺院は逆に少なく、何となく九州は仏教よりも神道の方が勢力として強いのではないかと感じました。

 そんな九州と対照的と言っては何ですが、京都においては圧倒的に仏教勢力が強いです。八坂神社や平安神宮をはじめ有名な神社もたくさんありますが、仏教系寺院と比べるとその力の差は雲泥の差があります。その京都を含め関西地方は全体として仏教勢力が強く、大阪も何となくお寺の方が力もってる感じがします。
 もっとも奈良に関しては神道と仏教の勢力がほぼ拮抗しているというか、神仏習合が全国で最も色濃い地域であるような気がします。基本的に神社とお寺がセットで存在していて不可分なイメージが強いし。

 話を戻しますがこのほかの地域に目を向けると、あくまで外部からの印象論で語れば関東地方は何となく仏教より神道が強いように思え、また北陸地方は京都同様に仏教が圧倒的に強いという印象があります。こんな具合で、地方によって神道と仏教のどっちが強いかについてそれとなく傾向があるように感じたわけです。

 ではなぜこのような地方ごとに勢力差が生まれたのか。あえて仮説を出すとしたら単純にその地域におけるそれぞれの信仰心の差と言ってしまえば楽ですが、それ以上に明治の廃仏毀釈の影響が大きいのではないかという気がします。何故かというと最初に上げた九州地方が、地味に廃仏毀釈で仏教勢力が大きなダメージを受けた代表的地域だからです。

 また同じく仏教が弱いと感じる関東、特に北関東においては江戸時代における寺院の腐敗ぶりはかなり激しかったらしく、役人が踏み込みづらいということからヤクザに場所貸しして賭場を開いていたそうです。なおその際にヤクザが寺に払う場所代のことを「寺銭」と呼び、現代に伝わる言葉となっています。
 そうした腐敗ぶりから北関東でも廃仏毀釈の嵐はかなり吹き荒れ、少なくない寺が廃寺と化したそうです。九州の例を踏まえても、こうした明治期の廃仏毀釈の影響が現代における地方ごとの神道と仏教の信仰強度のベースとなっているのではないかとみています。

 最後に、ほかの地域はどうなのかなという疑問があり、特に東北や北海道などの状況は若干興味があります。長野県は奈良同様に神仏習合が進んでいるというか、そもそも諏訪大社と善光寺の立ち位置がやや特殊で独自の価値観を作っているようにも見えます。
 あと和歌山は何となく神道が強そう、というか山岳信仰が強そうな気がします。中国、四国地方に関しては、四国も何となく神道のが強そうな気がします。

2025年3月25日火曜日

イーロン・マスクはどこで変節したのか?

 結論から書くと、旧ツイッターことエックスの買収あたりからなんか彼はおかしくなっていった気がします。

 順序立てて書いていくと、このところ米トランプ政権で閣僚入りしたイーロン・マスク氏が率いるテスラモーターズの販売台数が世界各地で急減しています。米国国内に至っては襲撃対象にもなっており、既存オーナーも対策としてテスラのエンブレムを外したり、「TOYOTA」と書き換えたりしているそうです。
 にしてもこの手の自動車襲撃ニュースというと中国での日本車襲撃が主だったのに、米国人は米国メーカー車を襲撃する当たり半端ないな(;´・ω・)

 それはともかくとしてちょっと自分も気になったので中国におけるテスラ車はどうか調べてみたところ、中国でもここにきて販売台数が急減しているようです。2024年通年では前年比プラス成長を維持したものの、今年2025年に入ってからは1月、2月ともに前年割れしており、特に媒体によって数値が前後するものの2月単月に至っては前年比約50%減という、中国風に言うなら「断崖式」急減を記録した層です。
 なお2月単月の中国EV販売台数は全体で前年比プラス(確か+80%)だったので、テスラの一人負けが際立つ結果となっています。去年の段階でも躍進著しいBYDの後塵を拝す形となっていたので、恐らくこのままかつての稼ぎ頭であった中国市場においてもテスラはフェードアウトしていくのではないかと思います。世界市場全体でも急減しているので、恐らくもうテスラはピークを越し、これからは縮小を続ける可能性も高いとみています。

 ではなぜテスラがここへきて業績が大きく落ち込んでいるのかと言ったら、ほかならぬマスク氏の言動に原因があるとしか言いようがないでしょう。
 欧州諸国の首脳に対し公然と批判するだけでなく、トランプ政権に追随して排外主義ともとれる発言を繰り返し、挙句に自分やテスラを批判する人間は売国奴などと言えば、反発を買うのは当然でしょう。こう言っては何ですがトランプ政権発足以降の彼は、全力で自らのビジネスに対するネガキャンをやっているようにしか見えず、何故こうも自分の資産を小さくしようとするのかが不思議に思ったりします。

 元々というかかねてからマスク氏は言動が過激で奇行の激しい人物ではありましたが、テスラやスペースXを拡大させるなどビジネスに関しては間違いなく一流の手腕を見せていました。しかし現在はそれも見る影もないというか、前述の通りテスラは今後のビジネスも危ぶまれるような状況へ自ら追いやり、またかつて買収したエックスも買収以降にトラブルが頻発し、もともと赤字体質でしたがユーザー離れも引き起こしていると聞きます。
 何が言いたいのかというと、奇行が激しくなり、以前はうまくやっていたビジネスも破綻をきたすようになってきたように見えます。

 曲がりなりにもかつてはビジネスはそこそこ上手にやっていた、また以前は建前なのかもしれませんが環境保護に熱心で、その一環としてEVメーカーとなるテスラを立ち上げており、EVに懐疑的というか批判的なトランプ大統領に対しては第一次政権時にマスク氏は激しく批判していました。中国での生産拠点設立も、その意趣返し的な意味合いも強かった気がします。
 それが今やトランプ大統領の腰ぎんちゃくとなっており、その変節ぶりにはいささか疑問に感じます。こうした思想の変化、ビジネス手腕の低下という変節はいつごろから始まったのかが気になるのですが、個人的な見解として述べればエックスを買収したあたりからなんかおかしくなっていったような気がします。

 そもそも何故エックスを買収しようとしたのか。やはり巷間で言われているように政界進出に色気を出し、言論分野で影響力を強めようという目論見が一番の理由じゃないかと思います。言い換えればビジネス的な動機ではなく自らの影響力拡大を狙ったもので、だからこそエックスの経営は買収後もあんまうまくいってない、というかうまくいかなくても彼自身気にしなくなっているのではないかと勝手に考えています。

 しかしそうしたビジネスへの関心低下がなんかほかの分野にも波及してきたというか、閣僚入りして政治的権力を持ってから以前以上に強引に物事を進めようという価値観が強くなってきているように見え、それがビジネス面での冴えをどんどん失わせているように見えます。仮にこのままことが進むのであれば、エックスを買収したことが彼にとって最大の失敗となるかもしれません。

 前述の通り、私はもうテスラが世界トップとなることはないとみています。マスク氏自身が経営に関心を持たなくなってきているように見えるし、中国BYDがものすごい力をつけてきており、マスク氏自身のネガキャンに乗る形で一気にBYDがこの分野で世界覇権を取る気がします。そうなったらマスク氏の名も、一時の成り上がりとして歴史に残るかもしれません。

2025年3月24日月曜日

なんちゃってアルツハイマー体験

 日本も気温が上がって桜の開花予想報道が相次いでいるそうですが、上海は昨日今日と最高気温が28度くらいまで上がってました。四月下旬ならこうした夏日も出てくることはあるけど、さすがに三月でこれは異常と思え、若干自分も参っています。

 そのせいなのか昨夜、奇妙な夢を見ました。漫画喫茶を利用するにあたって会員登録をしなくてはならず、申込書に住所を記入しようとするのですが、「千葉県マッドシティ根本~」と本来の住所を書こうとしたところ、何故か「京都府京都市」と書いてしまいました。しかも自分が今書いてしまった京都市の住所は間違いだとわかっているのにそのまま京都の住所を書こうとするのですが、何故かその後に続く住所名の漢字を思い出すことができませんでした。
 にもかかわらずペン先が動き、文字とも言えない妙な図形を書き込んでしまったため慌ててグリグリとこするような感じで書き損じを消すものの、その後もいくら考えても自分の住所とその漢字を思い出すことができません。店員に「どうしました?」と声かけられるもうまく返事ができず、そのままめちゃ焦りながらどうしようと思いつつ、「これがアルツハイマーか」と感じたところで夢は終わりました。

 あくまで夢ではありますが、実際のアルツハイマー症の症状が起きたときの状況にいくらか重なる点があるのではないかという気がします。それまで当たり前にできていたことが突然できなくなる、やろうと直前まで思っていたことを忘れる、思い出そうとしても一向に糸口すらつかめない状態が続くというのが今回の夢の特徴ですが、実際自分の身にこれが起きると本当に焦るというか、どうすればいいのかという気持ちに支配されました。
 起きた後で冷静になって考え直したところ、あの後の対応として一番いいのは素直に店員に助けを求めることだったかもしれません。具体的には、「すいません、自分の住所が突然思い出せなくなってしまいました」ということを伝え、何かしら疾患を持っているということを伝えるべきだったのでしょう。逆に辺にあそこで平気そうなそぶりを見せ、ありもしない住所を書き込めば、最悪そのまま身元不明人になったかもしれません。

 それにしても上記のような症状が少しずつ進むのならともかく、突然起きた場合はマジ焦るというかやばい感じがします。実際、突発的にアルツハイマー症が発症した人なんかはまさにこうなるんじゃないかと思え、周りに身近な人がいなければ一発ノックアウトみたいな状態へ陥るんじゃないかと思います。年齢からも今までこうしたアルツハイマーや痴呆症についてそれほど懸念をこれまで持ったことはありませんでしたが、夢での疑似体験とはいえそれらしい体験をしてみると本当に怖いということを今回思い知りました。
 それこそ何もわからなくなるまで一気に思考力低下が起きるのならともかく、ある部分の記憶や機能のみ突然全く動かなくなるのは、なまじっかまともに意識を維持している分だけ怖かったです。外国使いはボケにくいと聞くので、まじめにこれからも中国語勉強しようと思います(;´Д`)