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2024年11月20日水曜日

中国で何故通り魔事件が相次ぐのか

 先日、会食の最中に同僚が中国へ赴任する前に狂犬病のワクチンを打ってなかったことをしきりに後悔する発言を繰り返していました。ただ本人にも言いましたが、さすがに全く国内発祥のない日本ほどとは言わないまでも、中国はインドと違って狂犬病の発症はそこまで多くないしそもそも野良犬自体が上海でみることもないため、狂犬病を心配する必要はほとんどありません。
 それにもかかわらず慰安からでもワクチンを打つべきかと言い続けたので若干皮肉を込めて、「今の中国だったら犬に噛まれるよりも人に刺される確率の方が高いよ」と言ったところ、誰も笑わず若干場がシーンとなってしまいました(;´・ω・)

 そんな感じでこのところ通り魔事件が相次ぐ中国ですが、本日も湖南省常徳市で小学校の校門付近に車が突っ込んだそうです。犯人はその場で取り押さえられ、被害者も何人でたかは報じられていませんが、「全員命の危険はない」と当局は言っています。逆を言えば、最低でも二人以上は怪我を負った人間はおり、その怪我の程度は軽傷ではなかったということを示唆しています。

 この今日の事件だけでなく、先週は珠江で何十人も轢き殺される事件が起きたかと思えば、一昨日も無錫で8人が殺傷される刃傷事件が起きるなど、マジで数日単位で何らかの通り魔事件が起きています。事件背景には中国の不景気に伴う社会不安が間違いなくあると断言できますが、これ以外にも「中国人だから」通り魔事件が頻発するという主張も見られます。
 この中国人「だから」通り魔事件が頻発するに関しては、私自身はあまりそうは思いません。日本国内でも過去に何度も通り魔事件が起きてるし、また中国は国土も広けりゃ人口も多く、通り魔みたいな頭のおかしい行動を犯す人間も出てくる回数は統計的に日本より多くなるのは確実です。なので中国人だからと言って通り魔を起こす確率が高いという気には私はなりません。

 ただ「中国だから」通り魔事件が頻発するという主張であれば、私も肯定できる面があると考えます。

 これは何故かというと、このところの中国政府の対応、特に事件後の報道を見ていて通り魔事件の発生を助長させていると思う節があるからです。具体的には知っての通り、事件が起きても本当かどうかわからないくらい詳細を隠した事実報道しかせず、犯人の動機や目的については完全にシャットアウトしていたりします。恐らく中国当局としては模倣犯が出たり、報道が広がって社会不安が起きたり、政府に批判が回ってこないようにするためこのような対応を取っているのだと思いますが、私はかえって逆効果を引き起こしている気がします。
 というのも「通り魔事件が起きた」とだけしか報じず、その後について何も触れなければこのような通り魔事件が頭にある輩に「ほかの人もやってるのだし俺も……」みたいな感情を持たせる可能性がある気がします。むしろちゃんと犯人の氏素性や動機などを報じ、このような犯罪は絶対に認められないしやる奴はクズだなどと批判した方が抑止効果が期待できるように私は思います。

 またそれ以上に理解できないのは、被害者を悼む行為すら中国当局は規制し、一切報道させないという点です。各地で起きた通り魔事件の現場には花などを手向ける市民が後を絶たないそうですが、それら献花物を何故か中国当局は悉く撤去していると聞きます。これが実際そうなのかはさすがに国外メディアの報道で見るだけなので断定できませんが、少なくとも中国国内で、被害者を悼む報道はシャットアウトされているのは事実です。

 地味にこうした哀悼に関する報道こそが、この手の通り魔事件を抑止する最大の切り札だと私には思います。あの秋葉原通り魔事件の犯人も、事件を起こす直前にトラックで秋葉原に来た際、本当に実行すべきか悩んだと吐露しています。ほかの通り魔事件の犯人も大体似たようなことを話しており、大分頭がおかしくなっているとはいえ大量殺人につながる行為に対して躊躇するだけの理性は誰しもが持っており、実際に通り魔を計画をしながらも直前で引き返した人も相当数いるのではないと思います。

 ではそうした人たちに躊躇を引き起こさせるにはどうするべきか。それはやはりこうした事件の結果を見せることに尽き、事件の被害者に対し多くの人が悼み、犯人が憎まれる様を見せることになるでしょう。然るに中国当局は何を考えているのか、そうした抑止効果が最も期待できる部分をシャットアウトして、「通り魔事件が起きました」とだけしか言いません。
 深圳の日本人小学生刺殺事件の時に「どの国でもよくあること」と報道官は言いましたが、今の中国当局の対応を見ていると、まるで自らこれら通り魔事件を誘発させている様にすら見えてきます。

 その上で今後について予想すると、恐らくこれからクリスマスや春節を迎えるにつれて、世の中のハッピーな雰囲気が逆に心理的負担として感じ、通り魔事件を起こす人も増えていく気がします。中国当局も警戒して、春節前は駅などに大量の警官を配備することでしょう。
 でもって本格的に対策するのは共産党幹部の子弟が被害者となってからになると思います。逆を言えば、権力層が被害に遭うまではあまり本気で対策せず、おざなりというか助長させる対応を繰り返すのではと投げやりに見ています。ただもしガチで対策採るようになったら、通り魔予備軍を事前にピックアップして、対象人物を本格的に監視、制限してくるのではないかと考えています。
 具体的には、

・離婚歴がある
・借金がある
・無職
・前科がある
・通報されたことがある
・共産党員じゃない

 以上のような条件が複数当てはまる人物に対し、位置情報をリアルタイムで監視したり、行動に制限をつけたり、定期的なカウンセリングを強制してくるのではないかと自分は見ています。冗談みたいなことを言っているという自覚がありますが、冗談みたいなことを本気でやってくるのが中国なだけに、マジでこういうことも起きるような気がしています。まぁカウンセリングに関しては効果的だと思うし、日本でも条件当てはまる人には受けるよう勧めた方がいいかもしれないけど。

2024年11月18日月曜日

Vガンダムのゴッドワルドの最後のシーン解釈

 中国で相次ぐ通り魔事件について書こうと思ったけどなんか暗くなる内容で今は避けたいと思ったので、ひとつ前の記事に続いてまたVガンダムについて書きます。ってか前の記事ではルロイさんがコメント書いてくれたけど、F91とVガンダムは明らかにマーケティングの失敗で旧来ファンにも新規ファンにもどっちつかずな対応してしまって商業的にもファン層拡大的にも失敗してます。作品は決して悪くないのに、あのマーケティングの失敗でいまだに微妙な立ち位置となっているこの二作が不憫でなりません(´;ω;`)ウッ…
 ちなみにいとこの旦那はF91がマジ好きでした。でも子供からは「うちのおとんはグフ(カスタム)が好きなんやで」と言われてました。

 話は本題ですが、Vガンダムの中盤で一番議論が起こるシーンと言えば、武人肌の敵キャラクターであるゴッドワルド・ハインの最後のシーンでしょう。主人公ウッソとの戦闘に敗れ乗機が動かなくなるや、このゴッドワルドはコックピットから飛び出してウッソのVガンダムに飛びつき、コックピットを無理やり開けようとしてきます。
 これに対しウッソは自らコックピットの扉を開けるやワイヤーガンでゴッドワルドを撃ち、その衝撃で破損した乗機の方へ吹き飛ばされたゴッドワルドはその爆発に巻き込まれて死ぬのですが、ワイヤーガンで撃たれた際にウッソに対し「やったなー小僧っ!」と憎らし気に吐き捨てるのが最後のセリフとなります。

 こうした跡形もなく吹き飛んだゴッドワルドをウッソは見送ったあと、何かに気づいたかのようなそぶり見せながら「ゴッドワルドさんが、誉めてくれた……」という言葉を洩らします。先ほどのゴッドワルドのセリフは負け惜しみというか悔しさをにじませたようなセリフでとてもウッソを誉めている様には聞こえず、「ウッソはニュータイプだから、死んで霊魂となったゴッドワルドの声を聴いたのでは?」という風な解釈がなされることが多いです。実際、私もそういう風に解釈してました。

 しかしかなり昔ですが、あるサイトでこのシーンについて異なる解釈をしている人がいました。それはどんな解釈かというと、この「誉めてくれた」というのはウッソの完全な妄想であり、ゴッドワルドは死後を含めてそんなことは言っていないというものでした。

 この解釈の根拠はというと、まず前述の通りゴッドワルドが死の間際に言ったセリフはウッソを誉めるような内容では決してないこと、そしてゴッドワルド自身が武人肌でやや戦闘狂な人間なため敵を誉めるようなタイプでないということ。そして何よりの根拠として、これ以降のウッソの行動がどんどん狂気じみてくるという理由を挙げていました。
 具体的にどうなるのかというと、敵から奪取した宇宙砲台のビッグキャノンを周りに操作できる人間がいないという理由から、ウッソ自身が引き金を引いて敵艦隊に放つようになります。この結果として数百人、下手すりゃ数千人単位が一撃で死んでおり、ウッソ自身も「これで戦争が終わるんだ」と自分に言い聞かせながらやってはいるものの、こうした大量虐殺的な行為をどんどん行うようになっていきます。

 Vガンダムのテーマ自体が「みんな狂ってるから何がおかしい行動なのか誰もわからなくなる」にあるのですが、確かに中盤以降、主人公のウッソはタガが外れたかのように敵兵を殺すことに躊躇がなくなります。まだZガンダムのカミーユの方が「ニュータイプなんで人殺しの道具でしかないもんな」と自嘲する辺り、理性を保っていたと感じるくらいです。まぁその後、カミーユは精神崩壊するのですが。

 こうしたウッソの中盤以降の行動の狂気化もあるだけに、先ほどのゴッドワルドが誉めてくれたというのは彼を手にかけたウッソが半ば自己弁護というか開き直る言い訳として無自覚に聞いた空耳だったのではというのが、自分が見た解釈に書かれてありました。今でもこの解釈は頭から離れず、実際のところはどうか議論の余地はあるものの、一考の価値があるものとして覚え続けていました。
 仮にそうだとすると、戦争は人をおかしくさせるというか、比較的まともそうな表情見せながらおかしくなっていくというのをうまく表現しているように見えます。おかしい人というと割と見た目からして北斗の拳に出てきそうなモヒカンの風貌がイメージされますが、実際は普通そうな見た目のままおかしくなっていることの方が多いでしょう。そういう意味ではこのシーンは、少年が本格的に殺人マシーンへと変わっていく過程を描いた秀逸なものとして評価できるように思えます。

2024年11月16日土曜日

Vガンダムがハブられる理由

 本題と関係ないけど昨日最終回を迎えた人気漫画の「推しの子」の最終回が炎上している件について、中国でも意図せずに記事を見つけるなど大きく報じられていることにビビりました(;´・ω・)

 話は本題ですが、ガンダムのゲームとかでよく「宇宙世紀機体、大集合!」などというキャッチコピーが使われるものの、そこに本来宇宙世紀シリーズに入るVガンダムの機体は入ってこないことが多いです。また宇宙世紀シリーズから世界観を一新したGガンダム、ガンダムW、ガンダムXの三作を「平成三部作」と呼ぶことも多いのですが、放映年数でGガンダムに連なっているVガンダムはここでもハブられ、「平成四部作」とも誰も呼びません。
 以上の通り、テレビ放映されたガンダムシリーズとしてはVガンダムは異例なくらいにハブられることが多く、ゲーム化や外伝作品の制作も他のシリーズと比べると極端に少ない傾向がある気がします。かといって作品として評価や人気が低いというわけではなく、エキセントリックな女性キャラクターが多いこともありファン層も自分を含め根強いと思うし、エヴァの庵野監督もVガンダムがあったからこそエヴァは作れたと話すなど影響力も大きいです。

 では何故それにもかかわらずVガンダムはハブられるのか。一つの仮説として、テレビ放映時のマーケティングの失敗によりファンの年齢層が歪になったからではないかとみています。

 まず放映当時の90年代前半について触れると、この時代のガンダムといったら基本的にBB戦士などの二頭身なガンダムでした。Vガンダムが放映されるまではテレビ放映のアニメ作品が一時中断しており、新たな機体が出ることもなかったため、新規のプラモ作品が作りづらい時代にありました。そのため当時は過去作品に使われた機体や、それら機体を二頭身にした上でリデザインしたナイトガンダムや武者ガンダムが多く出され、逆に背の高いリアルな造形のプラモは完全に旧来ファン向けと割り切られ、新規ファン向けには作られませんでした。

 そこへきてようやく待望のテレビシリーズとしてVガンダムが始まったのですが、上記の通り当時の、少なくとも小学生世代にとってガンダムといったらSDガンダムだけだったのですが、実はVガンダム放映当時はSDガンダムのプラモや他メディアへのコラボはほぼ一切行われていませんでした。放映中はリアルな造形のプラモデルしか販売されず、放映終了間際になってようやくSDガンダムのプラモが発売されるようになりました。
 実際私も、かねてからSDガンダムはよく作っていたことから放映中のVガンダムも早く作りたいと願っていたものの、なかなかSDガンダムでのプラモが発売されず、えらくやきもきしたことを覚えています。あまりにも出ないものだからそれまであまり作ったこととのないV2のリアルモデルキットを作り、SD版では放映終了間際に出たV2アサルトバスターのみ作ったことを今でもはっきり覚えています。

 なおこうした傾向はプラモデルに限りませんでした。当時はゲームの「ザ・グレイトバトル」シリーズをはじめ仮面ライダーやウルトラマンなどほかの版権キャラとコラボさせた、二頭身キャラのゲームで遊ぶコンパチヒーローシリーズというものが展開されていました。もちろんガンダムもこれらシリーズに登場するのですが、何故かVガンダムは採用されることはなく、初代のガンダムかVガンダムより1世代前のキャラに当たるF91がコンパチヒーローシリーズに使われ、現代だけじゃなく当時からもゲームなどでハブられていました。

 一体何故当時の子供の間で最も流行っていたSDガンダムでVガンダムのキットは作られなかったのか。自分が過去に聞いた話では、これは明確なマーケティングの方針によるものだったそうです。
 具体的には、SDガンダムで育ったファン層をリアルな造形のプラモデルのファンへと昇華させるため、敢えてVガンダムはSD化させていなかったそうです。実際上記の通りそうと思える節が多く、この方針が確かにあったのではと私も考えています。

 ただこの方針は成功したとは言い難いです。今もそうですがVガンダムに登場した機体の任期はそれほど高くなく、また当時を思い返してみてもリアル造形のプラモに移った子供は多くなく、SDガンダム自体が退潮的となったガンダムWの時代あたりでようやくファン層が転換したような気がします。むしろVガンダムでSD化キットの販売を出し渋ったことで、当時の小学生くらいのガンダムファン層にVガンダムがうまく浸透せず、またZガンダム以来の旧来ファンも思ったより入り込まず、ファン層がどっちつかずな作品になってしまったのではとみています。
 この結果、Vガンダムは確かに好きな人はいるっちゃいるけど、年齢層が余り固定されておらず、斑上にファン層が形成されてしまった感じがします。具体的には宇宙世紀シリーズファンの10%、当時小学生だった世代の10%、それ以外の層の10%というような感じで、Vガンダムとコラボした作品を作っても売り上げを立てづらい歪なファン層になっている気がします。

 私個人としては、以前にも書いたように「周り全体が狂っているから自分がおかしくなっていることにすら誰も気が付かない」ストーリーや、カテジナをはじめとするエキセントリックなキャラクターのオンパレード、あとシンプルイズベストを貫くV1のデザインなどでVガンダムのことが大好きですが、志を同じくするファンとはいまだ出会ったことがないです。それもこれも、上記の中途半端なマーケティングの失敗だと思うとなんか悔しさを覚えます。

2024年11月14日木曜日

年収103万円の壁議論の私見

 今一番ホットな政治話題といったら国民民主の玉木代表がぶち上げた、基礎控除と給与控除を掛け合わせた103万円という課税基準の引き上げでしょう。真面目に前の選挙でこの政策案をもっとアピールしていたら国民民主の議席数はもっと増えていたのではないかというくらいの盛り上がりようで、それもあってか先日の玉木代表の不倫報道もあまりダメージになっていない気がします。やはり不倫は文化だ。

 それでこの103万円の課税基準引き上げについてですが、私個人としても賛成です。賛成理由としては第一に、ようやくデフレから抜け出しつつあって物価も上昇傾向を見せており、課税基準も引き上げないと道理に合いません。またこの課税基準引き上げによって国内在住者の勤労意欲が高まれば、あちこちで問題化しつつある人手不足というか労働力問題も解決とまでいかずとも、ある程度の緩和を見込めます。

 もっとも政府としては税収が減ることを恐れており、実際に財務省はすぐに「こんだけ税収減るんだぞ」と頼んでもないのに試算してきました。ただあの試算については内心疑問視しており、というのも実際すでに年収が103万円を超えていながら複数の職場で働くなどしてごまかし、実際には申告していない人も少なくない気がするからです。単一の職場だったら源泉徴収とかで引っかかるでしょうが、複数のアルバイトを掛け持ちしている人ならこの辺どれだけ実際に納税しているかが疑問で、財務省の試算ほど税収が減るかといったらこちらもまた疑問です。

 ただ歳出が増える中で歳入が減ることに頭を悩ますのも理解できます。そこであえて折衷案を出すとしたら、この課税基準はこの際180万円(=15万×12ヶ月)くらいまで引き上げ、その分医療保険料を大きく引き上げてはどうかと考えています。こうすることでその用途を医療に絞り国民に納得してもらおうという話なのですが、そもそも今圧倒的に税源が足りないのはまさにこの分野なだけに、必要な分野に税金を集中させる意味でも悪くないかという気がします。

 そもそも最近はなんかめっきりメディアでも一切目にすることがなくなりましたが、日本の全歴史において最大の人口ボリュームゾーンに当たる1946~1948年生まれの団塊の世代が、今まさに後期高齢者層へ入ろうとしています。これは即ち、日本史上最も社会福祉費がかかる時代がの到来ともいえ、平均寿命から換算すると2035年くらいが医療費などのブースト期間になります。
 逆を言えばこの期間をやり過ごせば、人口減は続くものの医療支出のアンバランスさはやや解消される期待もあります。それだけにこの期間の医療費をどう埋めるかが問題で、今回の103万円議論と合わせて制度設計したらどうかなというのが個人的な意見です。

 まぁでもこれ、すでに年収が103万円以上の人からすれば医療費増税にしかならない可能性もあり、反発はきっと出るだろうなぁ。それでも労働力不足の解消を期待できるだけに、この政策は通してもらいたいものです。

2024年11月12日火曜日

日産の90%超減益報道はおかしいヽ(`Д´)ノプンプン


 さっき友人にも紹介したけど、ハイスピードな展開に妙に読ませられてしまう(;´・ω・)


 そんで本題ですが先週から今に至るまで後追い記事が続く上の日産の90%減益報道ですが、自分はこの記事を初めて見た際に疑問を覚えました。同時に、一体何故こんな報道をしたのか、記者もそうだし編集者も何故これを通したのかと、報道者のあまりのレベル低下ぶりに呆れました。
 では一体どういう点がおかしいのかというと、今回の日産の業績でニュースな点は90%の減益ではなく、何故日産がいまだに黒字なのかって点しかないでしょ、マジで。

 ほかの後追い記事でも触れられていますが、マジでこの10年間くらい、日産はニューモデルの新車はおろか、既存車種のマイナーチェンジすらほとんどやっていません。ディーラーの人からすれば弾を持たせずに戦場へ投入されるようなもので、これほど新車出さずにどうやって売上保っているのかそっとの方が前から不思議でしょうがありませんでした。
 またネットで自分が秀逸だと思ったものとして、「本来販売台数で稼ぐスポーツカーという位置づけのフェアレディZをほとんど作らず受注を打ち切っている」というコメントもありましたが、まさにその通りというか、作った分だけ確実に売れる見込みのあるフェアレディZを何故か日産はあまり作ろうとしません。先ほどの新車を出さない点といい、ゴーンが去って以降、というかそれ以前からも日産は自動車メーカーとしてかなりおかしな経営を繰り返しています。

 真面目に今、日産を支えているのはどの車種なのかがマジで聞きたくなるほど日産の車には魅力がありません。また新車も出てこず、こういっちゃひどいけど開発部門は何故給料をもらえるのかが不思議です。
 新車が出ない点について日産の開発力が落ちたという指摘も見えますが、上記のフェアレディZを注文数に対しあまり生産していない点も鑑みると、生産供給体制すらまともに維持できない状態に日産は陥っているのではという風にも見えます。っていうか多分、中の人も現状についてもあまり理解できていないのではない可能性すらあります。

 開発費高騰からほかのメーカーでも確かにニューモデルが最近あまりで亡くなってはいるものの、それを推しても日産のこの10年間は少なすぎます。ぶっちゃけもう自分で開発せず、他社の車を生産するだけのOEMメーカーにでもなり下がった方がこの会社にとってはいいのではないかと密かに見ています。

2024年11月10日日曜日

社畜車

 今日の上海は朝から雨が降っており、昨日の予報時点でもそうだったので晴耕雨読な一日を過ごそうと決めていました。そんなわけで午前九時に目を覚ますと「アクション対魔忍」して、「エースコンバット7」をして、お昼に昨日作り置きしていたカレーを食べ午後に入ってからは、





 こちらのトヨタ・プロボックスのプラモを作っていました。

 知ってる人には早いですがトヨタの影の稼ぎ頭こそ社用車でおなじみのこの車、何故かゴールド会員にしてもらってもいいくらい私が貢ぎまくっている上海のプラモ屋が先日入荷していました。こんなスポーツカーでもない日本の社用車のプラモを中国で一体誰が買うのか、何を考えてあの店はこんなキットを仕入れたのか深い疑問を覚えたものの、「今を逃すと中国でこれを仕入れる機会はない」と踏み、すぐさま発注しました。入荷数が少なかったのか、その後すぐにこのキットは売り切れとなっていました。
 

 さてこのプロボックスですが、実は前々から日本国内で購入を検討していたキットでした。前回日本にいたころも検討したものの、個人的にはひとつ前のモデルの方が好きだったのと、3000円くらい出してまで購入するほどかという迷いから結局見送りました。
 しかし今回は中国で手に入る、しかも前述のように恐らくもう次のチャンスはないという予感から、金に糸目をつけずにすぐ発注することとしました。


 こうして買ったキットですが、アオシマのキットだからパーツの整合性とかが若干不安だったのと、Amazonのレビューを見てもボディ周りの整合性に問題があるというコメントがあったことからうまく作れないかもという予感を感じていました。しかし実際作ってみたところ思っていた以上に整合性は良く、唯一リアバンパーが押し込みづらい形状となっていましたが、その代わりに隙間が小さいこともあって接着剤不要で嵌め込むことで済むようになってました。白と黒の対比が重要な車なだけに、この辺は上手く運べてよかったです。
 また説明書も、こういっちゃなんですがアオシマのキットにしては割と詳細に編集されており、迷いやすい部分とかも細かく補足図を入れたりしていて、迷うところもあったものの、総じて質のいいキットだと思いました。ちなみにリアシートは立てたり畳んだりさせることができます。

 もっともリアのトーションバーは慣れてない人からすればうまく作れない可能性があります。うまく作れない場合はバネを敢えて使わず、タイヤ高さ位置を固定するように接着剤でパーツを固めてしまった方がいいかもしれません。

 話を戻すとこの車、前述の通りトヨタの社用車として非常に流通しており、実際に乗車した経験のある人も多いと思います。評価も基本高く、社用車ではなくマイカーとして使う人もおり、そのシンプルなデザインと相まって玄人好みな車となっています。
 その一方、社用車でガソリン気にせず乗られることもあってか、首都高ではこの車で飛ばす人も多いと言われています。特に激務でおなじみのキーエンスのプロボックスが非常に有名で、「プロボックスに抜かれたと思ったらキーエンスのロゴ入りだった」とよく証言されており、首都高最速はキーエンスのプロボックスだとまことしやかにささやかれています。

 それだけにシールことデカールには、キーエンスのロゴを入れてほしいとマジで思っていました。さすがにこのキットにはそんなデカールは入っていませんが、もし入れてくれるならもう一個このキットを私も買うでしょう。っていうかこの車、トヨタの車というよりキーエンスの車というイメージの方が強いです。でもって社用車と呼ばれるより、社畜車って呼ばれることも多い気がする(;´・ω・)

2024年11月9日土曜日

大統領選でハリスが負けた理由

 今日は朝から「レッド・ワン」を見に行きましたが、中国語タイトルは「紅色一号」で共産党映画にしか見えなくなります。映画自体はやや中だるみがあったもののまぁまぁな内容でしたが、見に来ていたのは自分ともう一人だけでした(´;ω;`)ウッ…
 にしてもこの映画といい、クリスマス映画はマッチョと相性がいい気がする。あとクリス・エヴァンスは最近、藤原竜也氏のようにクズキャラばかり演じるようになったな。

 話は本題ですが先日の米国大統領選は開票前までは「非常に接戦」といわれながら、蓋を開けてみればスイングステートはトランプが総取りする圧勝ぶりで、8年前のトランプが当選した時と同様にメディアが赤っ恥こかす選挙結果となりました。
 この選挙について現地の状況や報道をあまり追ってこなかったこともあり、また8年前の反省を踏まえてなるべき偏見を持たずにいようと、このブログでは一切選挙について触れないこととしていました。ただ選挙直前において、もし自分が投票権を持つならトランプに投票すると考えていました。理由は何故かというと、ハリスはやばいなと感じていたからです。


 今回の選挙で一番得心した解説記事が上のリンク先ですが、ここでも書かれている通り選挙戦中のハリスの行動や発言は目に余るものがあったそうです。さすがにここまでの内容は私も知らなかったものの、ほかでもいわれている通り彼女が何故自分が大統領に相応しいのかを説明する際には「有色人種で女だから」しか理由を語ってこなかったことに、絶対権力持たせちゃならない奴だと感じました。
 また彼女はバイデン政権で副大統領という要所にありました。然るにこの選挙戦で、バイデン政権期において自分がどのような働きをしたか、どんな功績があるかについてほぼ全く語らず、それどころか当選後にウクライナやイスラエルなどの外交問題、経済政策方針についてすらもあまり語りませんでした。就任後の自分の政策選択肢を狭めまいとするための沈黙だったのかもしれませんが、施政方針を出さないだけに、就任後にどんなことをするのかが読めず、何するかわからない不確実性が高い人物のように私には見えました。

 逆い、トランプはあらゆる国に関税を課すなど言ってることはかなり無茶苦茶ではあったものの、自国産業育成のための貿易保護方針を取るスタンスや、非エリート層への雇用拡大やスポットを当てる方針などは読み取れます。確かにトランプも心変わりの激しい人間であるためその実際の政策には予測するに不確実性があるものの、何も語ろうとしないハリスに比べればまだトランプの方が予想できるとすら思えました。

 私自身、トランプについては議会襲撃事件をはじめあまりいい感情を持っていない政治家ではありますが、それでも政策の透明性ではハリスを上回っており、また「米国はこんなに国にしていこう」というリーダーシップは確かに持っていると思え、「ハリスよりは確実にマシ」だという評価からこの選挙ではトランプ推しとなりました。逆を言えば、民主党の候補がハリスではなくもう少しまともな人だったら、反トランプ感情から民主党候補を推していたと思います。

 この選挙戦においてハリスが落ちたのはガラスの天井だとか色々言われていますが、私はそうだとは思いません。むしろ反トランプ票を彼女は集めようとして選挙戦を展開していましたが、選挙戦が続くにつれ、トランプよりもハリスへのヘイトがどんどん高まり、「反ハリス票」が増えていったことが最大の落選原因だと思います。はっきり言えば彼女に投票した人たちは「民主党支持」、「反トランプ」しか動機がなかったようにも見えます。
 そもそも選挙というのは「くそったれの政治家どもの中からマシなくそったれを選ぶ」行為とも言え、そういう意味ではトランプのがハリスよりマシだったという点に今回の大統領選は集約できるように思います。