さっき入ってきたニュースによると、岐阜県下を中心に展開しているスーパーチェーンのバローが初めて関東に進出してきたそうです。このバローについては一時期うちのプラモの戦車はドイツ戦車しか作ろうとしないソ連人民の敵である親父が岐阜に住んでて、私も訪ねた際には嫌でも目に入ってくるからかねてから見知ったスーパーでした。ただこのスーパーというか店名、岐阜県人に対して異常な破壊力を持つことからこれまでも度々使ってきた単語でもありました。
具体的にどういうことかというと、岐阜県人を前にして「バロー……」と一言つぶやくだけで100%みんな「ニコッ(^ω^)」と笑ってくれるからです。大体その後は、「なんでバロー知ってるの?」、「地方スーパーだからってあんま馬鹿にしないでよ」なんて続くのですが、少なくとも自分がこれまで使った限り、みんなバローと一言口に出すだけでまぶしいくらいの笑顔を見せてくれます。
さらに話を掘り下げて聞くと岐阜県人のバローに対する地元愛は非常に強く、バローの良さを聞いてもないのにどんどん話し出してきます。
思うに岐阜県というのは千葉県や長野県のように、江戸時代まで別々の国同士に分かれていたのが明治の廃藩置県後に一つの自治体に統合された県で、尚且つ山脈によって県内が分断されていることもあり、県としての一体感が結構薄いと感じる県だったりします。なので出身市ごとに価値観や生い立ちも異なり、愛知と接する可児市の連中なんか完全に名古屋文化圏であるのに対し、高山市の人はいかにも山深い地域出身という性格しており、意外と岐阜県民としての共通の価値観や概念はあまり持っていないような気がします。
そんな岐阜県人にとって、数少ない共有概念と言えるのが織田信長と子のバローであるように見えます。それこそ日本における天皇制のような岐阜県統合の象徴のようであるように見え、岐阜県人のアイデンティティに深く刺さっているとみられるだけに、バローという単語一つでみんな笑顔になってくれるのでしょう。
なお何故か知らないけどこれまでの人生で岐阜県人と出くわすことが非常に多いのですが、喧嘩っ早い時分にして珍しく、今の今まで岐阜県人とは一度も喧嘩したことがないです。相性がいいのかわからないですが、それだけにこの魔法の言葉のバローを使う機会も多いです。
0 件のコメント:
コメントを投稿
コメント、ありがとうございます。今後とも陽月秘話をよろしくお願いします。
注:ブラウザが「Safari」ですとコメントを投稿してもエラーが起こり反映されない例が報告されています。コメントを残される際はなるべく別のブラウザを使うなどご注意ください。