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2016年6月7日火曜日

友人の文章の校正作業

 なんか視界もぐらつくほど疲労を感じているので、先ほど仕上げた友人への文章指導としての校正文をまるまる載せて今日は乗り切ります。ちなみに昨夜は腕が腱鞘炎になるくらい仕事でキーボード叩き、帰り道で雨降ってきたので早歩きして帰ったら足も痛めてへとへとです。

 その友人は私の高校の頃の同級生ですが理系であることを差し置いてもかなり日本語の言語能力に問題があり、最近通っている大学の教授からも、「お前誤解されることが多いんじゃね?」と言われたそうです。私も前々から気になっていて少し話しながら観察した所、絶対的に語彙力が足りていないことがわかり、訓練として毎月文芸春秋を読むこと、でもってその中の記事からどれでもいいから感想文を書いて送るように上から目線で指示しました。
 それで送られてきた文章がこれです。

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<パナマ文書 >(友人の書いた文章)
 ケイマン諸島などのタックスヘイブンという税金がかからない国のペーパーカンパニーに支出したことにして、そこの会社にお金蓄えさせて 税回避してた会社のリストが、代行していたパナマにある法律事務所のPC から、流出したって話だった。
 アイスランドの首相が辞任したりした。楽天もパナマ文書のリストに入っていたと思う 。
 何が問題かというと、適法なのだが、国境を超える脱税で法秩序が守られてなく、中小企業にしわよせがいったり より高い納税を一般の人に強いさせていて、より高い納税を一般の人に強いさせて格差を拡大さることになる。
 アイスランドの首相がやめたのはタックスヘイブン(租税回避地)である英国領バージン諸島にウィントリスという会社を作って4億5千万ほどを資産隠ししていた問題があったからである。
(マネーロンダリングの方法はペーパーカンパニーの他にもあって、海外の会社に投資して、その会社を倒産したことにさせるなど。)
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 まぁこういうのが来ることはわかっていたので私にはそれほど驚きはありませんが、結論から言えば書いている内容をほとんど全く理解しないまま知ってる単語だけを書き並べている文章に過ぎません。こいつ本当に社会人経験あるのかよと、我が友人ながら見ていて不思議に思います。
 でもって敢えてこの文章を直すとしたら、修正ポイントとなるのは主に以下の点です。

・ケイマン諸島は「国」じゃない
・事務所が何を「代行していた」野か書いてない
・パナマ文書はPCからの流出ではなく情報提供者によるリーク
・アイスランド首相の話が分割されており、まとめて語られていない
・リストにあるのは楽天ではなく三木谷氏の名前
・「4億5千万」の通貨単位がない
・[格差を拡大さること」は誤植
・そもそも何が言いたいのかわからない
・それどころか「パナマ文書」という単語の説明をしていない

 以上を踏まえて私が校正した文章は以下の通りです。

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<パナマ文書とは>
 ケイマン諸島などと並ぶ租税回避地(タックスヘイブン)の呼び声高いパナマの法律事務所からこのほど、大量の顧客情報リストのデータが流出しメディアによって公開された。俗にいう、パナマ文書である。
 同法律事務所ではパナマでの会社設立代行業務を行っており、リストに書かれてある会社はどれも本国での税金を逃れ自己資産を隠匿するため設立されたと見られることから、世界各国でその文書内容並びにリストに書かれた顧客へ大きな注目が集まった。
 その影響は早くも現れ、英国領バージン諸島の親族が関与する会社に数百万ドルを預けていたとされるアイスランドの首相が脱税の疑惑追及によって辞任し、そのほかの国でも政治家やセレブなどが違法な資金移動があったのではとメディアから追及を受けることとなった。日本ではソフトバンクグループ会長の孫正義氏、楽天グループ会長の三木谷浩史氏らの名前が同文書に掲載されていたものの、両者ともに違法な資金移動ではなく正当な投資活動であると主張し、その後も疑惑が続かなかったことから他国に比べると大きく取り上げられるような事態には至らなかった。
 なお、同文書に掲載されていた国別関係者名で人数が突出して多かったのは中国だが、中国では同文書の報道が政府によって規制されたこともあり話題にすらならなかった。
 あと関係ないが舛添はムカつく死ね。
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 そもそも日本の教育ではまともに文章を書く訓練を課さないと前から危惧しており、もっとこの辺を育てないと思考力も育たないと前から考えています。ただそれを差し置いても上の友人の文章は本当にひどいなぁと思うとともに、対面で話してても会話が脈絡なく相手のペース無視して話してくるのでキャラクターはしっかり出てはいると納得します。これでも医学部行けるんだから世の中は面白い。

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