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2010年10月8日金曜日

今の日本に足りない「諦め」

 私は八月に「未来を見る視点距離」という記事を書きましたが、この記事は多分コメントとかもらえるだろうなと勝手に期待してて、コメントが来たらもう少し詳しくこの内容を掘り下げようと考えていました。生憎コメントは何一つ来ず終いで取らぬタヌキの皮算用となってしまったわけですが、改めて読み返すとあまり内容を整理していなかったのが手伝ってかまとまりを欠いているように見えるので、トピックスを日本社会に絞ってもう一回解説しようと思います。

 まずおさらいですが前回の記事で私は人それぞれ未来を見る視点距離があって、一年後や十年後などその視点距離はバラバラであるものの今の時代は変化が激しいのだから物凄く短いスパン、それこそ三ヵ月後まで資格取得の勉強をここまですすめておくなど「今」に集中して生きる方が案外正しいのではないかと訴えたわけです。
 とはいえそれは個人レベルの話であって国家レベルともなるとある程度長期スパンで未来を持ってもらわねばさすがに困る話なのですが、私の見立てだと今の政治家、ひいては大半の日本人は未だに過去のバブル時代を引きずっており、その政策方向や目標を見ているとどうも、「あのバブルの時代をどうやって取り戻すか」に終着するように思え、未来を見るどころかよかった時代の過去に未だにしがみつこうとしているのではないかという気がします。

 ここで断言しますが、私はどれだけ日本一国が努力したとしてもあのバブル時代にはもう戻れないと考えています。これはどういうことかというと、みんな正社員で働けて、所帯持って、ちょっと頑張れば子供を大学に行かせられて、老後は年金で暮らせて、こういう当たり前と考えられていた価値観、世の中はどれだけ頑張ってももう取り戻せないだろうということです。
 一体何故取り戻せないのかというと単純に、日本があの1990年前後みたいに栄える可能性が非常に低いからです。というのも経済学部の学生なら間違いなく知っているはずでしょうがあの時代はまだ冷戦が続いており、他の先進国が軍事費に大幅に予算を割く中で日本だけが経済政策に集中して金をつぎ込むことができました。これだけでも日本は有利な立場であった上、冷戦という世界が閉じられた構造であったために現在のように市場はグローバル化せず競争が激化する事も資本が国境を跨ぐ事も今ほど盛んではありませんでした。ついでに言えば、人材や労働力の国外流出も、工場の海外移転も少なかったです。

 私はあのバブル時代と高度経済成長というのは日本人の努力もあったでしょうが、それ以上に日本が置かれた幸運な状況があったからこそのものだったと考えています。それゆえに状況が一変した現在では仮に日本一国が努力したとして、さすがにまた大きな戦争やら国際情勢が変わるならば話は別ですが、あれほど右肩上がりの好景気はもうどうやったって来ないものだという諦めを持っています。

 そのため、私は当時に当たり前とされた条件のいくつかはもう取り戻せないと割り切ってある程度切り捨てねば日本は発展はおろか生き残る事も出来なくなると考えています。先ほども条件を挙げましたがもう一度ここでリストアップすると、

・全員が正社員
・高い大学進学率
・マイホーム
・高度な医療
・年金

 実際にはもっとあるでしょうけどここまでにしておいて、この中のいくつか、下手すりゃ全部をある程度切り捨てる覚悟というか諦めが今の日本社会に足りないと私は思います。特に誰もが望めば正社員になれるという価値観は現実でもすでに破綻しており、しかも新卒時に正社員になれた人間となれなかった人間でその後の人生に明確な分岐が生じる事は疑いもない事実です。

 敢えてダーティな友人の振りして話をすると、私自身(花園祐)は新卒時に正社員として就職することが出来たのでこの新卒問題について気にしなければ気にする必要のない立場です。私個人で生き残りを考えるのならばこの問題は何も関係がありません。
 ただもし将来の日本という国、日本の子供達のことを考えるのであれば考える必要があるでしょうが、私が今後どちらの立場に立つかは今もって測り難いです。

2010年10月7日木曜日

私が考える稀有な能力、重要な能力

 友人らからもう何年間にも渡り、こんな注意を私は受けています。

「いい加減に、人を常に値踏みしようとするのはよくないよ」

 何年間も言われながらも、ついぞ一度たりともやめることが出来ずにいます。
 人を値踏みするとは文字通り話している相手の力量、癖、能力を分析しようとかぎまわる事なのですが、自分でも意地汚い行為だと分かっていながらもどうしてもやめることが出来ません。

 具体的にどのような方法で値踏みするかというと本当に油断も隙もない話になるのでわざわざやりませんが、一つ今日はそうして培った経験を元に私が個人的に「レアだなぁ」と思う能力をちょっとここで紹介しようかなと思います。最初に断りを入れておきますがここでの話はあくまで私の主観での話しで、客観性もへったくれもないのでその点だけはご承知ください。

1、記憶の並列整理
 多分普通の人にとっては記憶というのは新しいものほどよくはっきりしていて、古いものほど曖昧だと思います。さすがに子供時代と大人時代の記憶を比べあうなら印象の強い子供時代の方がはっきりしている可能性が高いでしょうが、去年と一昨年の記憶を比べあうならまず以って前者の方がはっきりしているでしょう。
 私はこのような一般の記憶構造を表現するのに、「本の積み重ね」という言葉をよく用います。記憶を本にたとえて新しい情報を次から次へと縦に本を重ねて山にしていくように貯めていくのが記憶で、そのため新しい情報こと表面にある記憶は思い出しやすいものの山にうずもれた古い記憶は段々と思い出し辛くなるといった具合に。

 ここで紹介する「記憶の並列整理」というのはちょうど本棚にきれいに本を並べていくように情報を記憶する能力のことです。縦に本を重ねていくのに対して横並びにすることでどの本がどんな内容かを一目で背表紙で判断できるように、失われていない限り古い記憶も新しい記憶も区別なく処理し、思い出せる能力の事を指しております。
 この能力にはもちろん個人差があって完全に記憶を整理しきっている人は私もまだ見ませんが、ごくごく稀に、今までで二人だけしか私も見ていませんが、三年前の何月に何々ついて話した後、二年前の何月に関係する話題を口にしたなどという具合に時系列を無視するようにひょいっと細かな記憶をまるで昨日の記憶のように一瞬で出してくる人間がいます。どうやったらこんな人間できるのか、現在研究中です。

2、マルチ処理
 複雑な話題を議論する際に、どれだけ分かりやすく話をかいつまんでもどうしても複数のトピックを方程式のように同時に考えて話さなければなりません。最近の話題から例を取ると中国漁船衝突事件の場合、

・国内法
・領土問題
・地下資源争奪
・レアアースの輸入、調達
・国内の支持率
・中国に人質に取られたフジタ社員
・アメリカの出方
・中国政界の政治闘争
・国際会議の日程
・過去の対応の仕方
・こちらの対応に対する相手側の予想される反応

 と、ざっと挙げるだけでも菅首相に考えてもらうにはこれだけトピックがありました。恐らく大半の方はこの中から三つか四つを選んでそのトピックの中で意見を決めてたかと思いますが、理想を言うならば考えるべきトピックは多いに越した事はありません。ただ人間は基本的に物事を単純に処理したがるため、ひどい場合には一番重要だと思うトピック一つだけを選んでその中だけで意見を決めてしまうことも少なくありません。

 ここで挙げたマルチ処理とはその名の通りに複数の情報を同時に処理した上、それぞれの情報を重要度ごとに順位付けした上で自らの意見や結論をまとめる能力のことです。言う事は簡単そうに見えても意外と日常でもこれが出来る人間となると少なくて、私が見る限りだと先天的な要素も入っているんじゃないかと思います。私自身、後輩に対してこのマルチ処理を意識的に鍛えられるかどうか試してみましたが、一定の効果は見られたものの初めから出来る人と比べると大きな差がどうしても残ってしまっていました。

 因みに先に挙げた中国漁船衝突事件のトピックの中に敢えて「外国メディアの反応」と「中国の世論」は入れませんでした。これも順位付けの一つですが考えるべきでないトピックを敢えて無視するのも一つの処理だと私は考えており、何故私がこの二者を外したのかが分かる方とはゆっくり話をしてみたいものです。

3、文章力

 これは私が書くべきかどうかわかりませんが、読んで相手に意図を伝えられるだけの文章を書ける人が現在だと極端に少ない気がします。実際私も日常で他人の報告書を読んでたりすると思うことが多々あり、昔の祐筆じゃないですが文章作成の専門スタッフとかいてもいいと思います。
 特にこれを強く言いたいのは文学部の学生で、もっと文章というものに目を向けて世に需要を訴えてもいいと思います。ただそういいながらも、大学で書かされる論文の構成というものが私にはあれほど分かり辛くて書きにくいものはないと考えており、そういった文章の指導がなされている限りは何も望むべくものはないかもしれません。

2010年10月6日水曜日

私が期待するDQキャラのスピンオフ

 私が小学生の頃に大いにはまったゲームの一つに「トルネコの不思議なダンジョン」という物がありました。このゲームは未だにシリーズの続編が出ている「ドラゴンクエストシリーズ」の4に登場するトルネコというキャラクターを主人公にした一種のスピンオフゲームだったのですが、ゲームデザインの秀逸さが受けてこの「不思議なダンジョンシリーズ」も未だに新作が出続けております。

 ドラゴンクエストのキャラクターを下地にしたスピンオフゲームはこのほかにも「いただきストリート」とか「テリーのワンダーランド」などいろいろあるのですが、こういった新たなドラクエスピンオフを見るにつけ私がいつも思うことに、
「一体何故、ハッサンのスピンオフがないんだ!( ゚Д゚)」
 という思いがあります。

 さすがに権利関係にうるさそうな所なので画像を貼ったりしませんが、そのハッサンというのは「ドラゴンクエスト6」に登場する主人公の仲間キャラクターで、「モヒカン」、「マッチョ」、「せいけんづき」などと溢れんばかりの個性を多数持ち合わせた稀有なキャラクターで今現在もネット上の多くの人間に愛されているキャラクターです。
 ちなみにハッサン関係で最近の私が大いにツボにはまったのに、「リメイク版DQ6をハッサンとアモスの二人だけでクリアする」というチャレンジを行った下記サイトがあります。

DS版ドラゴンクエスト6 プレイ雑記 序(SoaR)

 すでにドラゴンクエスト6からは先のテリーというキャラクターがスピンオフしてゲームが作られていますが、私はテリーなんていう役にも立たないルイーダの酒場要員などではなくどうしてハッサンを使わなかったのか未だに強い疑問を持っています。第一、ハッサンほど強い個性を持ったキャラクターであればスピンオフなんていくらでも可能で、ざっとタイトルを思い浮かべるだけでも、

・ハッサンのイカしたダンジョン
・ハッサンのミステリーワールド
・ホーンテッドハッサン
・ハッサンブートキャンプ
・ロマンシングハッサン
・ハッサン・ザ・バトルマスター

 などなど、ハッサン一人でどれだけ夢が広がるんだと言いたくなるくらいの空想ぶりです。

 私は京都に一時在住していたものの関東育ちのため、味覚は比較的濃い味を好みます。それが関係しているかどうかまでは分かりませんがこうしたゲームや漫画においても濃いキャラクターを好む傾向があり、それがこのハッサン贔屓につながっていると自覚してます。

 ちなみにドラクエ6では途中でお城相手に戦う場面があるのですが、私の使用するハッサンは城に向かって「せいけんづき」や「がんせきなげ」を容赦なくかましてくれて、その光景を想像したらなんか笑えました。

2010年10月5日火曜日

小沢氏の強制起訴と検察について

 すでに昨日にニュースが流れて今日もあちこちでてんやわんやに報道されているのでもう知らない方はいないでしょうが、民主党の小沢氏に対する検察審査会の審議において二度連続して「起訴相当」の議決が下りた事から小沢氏の政治資金問題について強制的に起訴が行われる事となりました。
 仮に通常時であれば私もこのニュースは今日なんかじゃなく昨日の時点で取り上げていたでしょうが、なんとなく私の中でこのニュースは盛り上がらなかったために強行しておざなり程度に記事を書くこととなりました。一体何故私の中でこのニュースに対する興味が薄いのかというと、今の検察に小沢氏の捜査や裁判をきちんと行えるのかという不信感が強いからです。

 現在、日本の検察は野球賭博で大いに揺れた二ヶ月前の相撲界同様に大いにその信頼や立場が揺らいでいます。その原因は言うまでもなく前田恒彦容疑者による村木厚子氏の裁判における証拠改ざん問題で、目下の所当時の上司二人である佐賀元明容疑者(大阪地検特捜部前副部長)と大坪弘道容疑者(同前特捜部長)は否認しているようですが、いつもなら検察絡みの大メディアの情報は検察からのリークなので鵜呑みにしないよう注意するのですが今回の場合は敢えて鵜呑みにして分析している限りですと、恐らく両者共に前田容疑者の故意による証拠改ざんを知りながら敢えて隠蔽したのは間違いないと見ており、この事件は大阪地検特捜部という組織ぐるみの犯罪だったと考えています。

 私が何故このように判断するのかというと、前田容疑者が証拠を改ざんしたものの改ざん前のFDの記録が公判資料として裁判所に提出されていたことを知って慌てて同僚に改ざんを打ち明け、改ざん行為をその後に逮捕された二人の検事にも報告しているからです。普通の常識、というより捜査に携わる人間であればなおさらですが、改ざんという明確な犯罪行為を行っているのであればすぐさまその事実を公表しなければならないところをこの両者は「過失だと思ったので公表しなかった」と証言しています。
 仮に過失だったとしても事実と異なる記録証拠がそこに存在するにもかかわらずそれを公表しないというのは大馬鹿以外の何者でもなく、また前田容疑者が本当に過失で行ってしまったのかを何故その際にきちんと捜査しなかったのかという疑問も強く残ります。

 そして何より、すでに現時点で当時の状況について明確な証言を行う証言者が現れているからです。その証言者というのは週刊誌などの報道によると前田容疑者の同僚であった四人、もしくは二人の現職検事の方らで、前田容疑者から改ざんを打ち上げられるやすぐさま佐賀容疑者に掛け合って公表し、謝罪し、村木氏の無実を発表するべきだと涙ながらに訴えたそうです。しかし佐賀容疑者はその検事らの声を無視して改ざんを公表しなかったそうで、この検事らの話したとされる報道内容は見事に前田容疑者の供述と状況が一致します。
 この二点をとって私はその後に逮捕された二人の検事もこの改ざんという恐ろしい犯罪に関わっていたと断言してもいいです。

 こんな具合で未だに大揺れの検察界ですが、まだ数人の検事の方がすぐに改ざんを公表すべきだと行動していたのは救いだったとは思いますが、私は真面目にこの事件にケリをつけるのなら、組織ぐるみの犯罪であることを考慮するとこの際大阪地検特捜部は組織ごと廃止せざるを得ないと思います。東京地検特捜部も全く問題がないとは言えませんが、今の大阪特捜部が何を言った所で私は信用できません。

 そんな検察不信の中で今回小沢氏に強制起訴が行われる運びとなりましたが、果たして検察はきちんと捜査してまともな裁判を行えるのかやっぱり疑問に感じてます。そもそもこれまでの小沢氏への捜査も異例尽くしで、どうして秘書三人が逮捕されているにもかかわらず監督責任のある小沢氏本人についてはなかなか捜査が行われなかったのか、またそうやって捕まった秘書らと小沢氏の証言も呆れたものばかりで、「秘書が四億円の現金を小沢氏の了解を得ずに自宅金庫から持って行った」など、人を馬鹿にするのも大概にしろと言いたくなるような証言まで飛び出す始末です。

 私の友人も言っていましたが、今回の前田容疑者の逮捕で一番徳をしたのは小沢氏だと私も思います。仮に小沢氏が検察の捜査に問題があると言ったら現時点で私もその通りだと言うより他なく、かといって小沢氏の資金問題、特に政党助成金流用疑惑については黒以外のなにものでもなくてこんなの放っといていいのかよとも思います。

 それで今後の展望ですが、一応起訴はするだけして裁判はぐだぐだで進むんじゃないかと私は思います。もし小沢氏が前回の民主党代表選に勝っていたならともかく現在なら無役ですし、起訴されて有罪だろうが無罪だろうが政治的には何も影響がないですし、このまま小沢氏が政界引退するならもうほっといてもいいんじゃないかとすら私も思えてきました。本当はいけないんだろうけど。

Canonの電子辞書について

 今日時間があったのでキャノンのサービスセンターに行ってきました。訪問した目的は五年前に留学直前に購入して以降愛用していた私の中国語対応の電子辞書(型式:wordtank V70)が液晶の表示部が悪くなり、これの修理できないものかと思ってのことでした。具体的にどのような症状だったかというと、それまでは電源入れればすぐ表示されていたのが、恐らく液晶と本体を繋ぐ接続部のケーブルが断線しかかって、液晶の傾き方によっては映ったり映らなかったりという具合に悪くなってました。

 なもんだからケーブルさえ取り替えればすぐ直せるんじゃないかと思って行ったのですが、すでに購入から五年、しかも留学中はほぼ毎日開けては閉じてを繰り返していたので壊れるのも無理なく、もし修理できなかったり修理費用がそこそこかかるのであればこの際ついでに電気屋によって新しいのを選んで買ってしまおうかなとも考えてました。

 サービスセンターに着いて早速職員に電子辞書を見せたところ、案の定私が考えていたように接続部のケーブルに問題があると診断を受けたものの、完全密閉型の機種のため分解して修理は行えないとのことでした。ただ修理のかわりに費用を払うことで同型機の交換をやっているとあらかじめネットで調べており、職員の方も交換を行うか確認をしてきたので一体どの機種と交換なのと聞いた所、てっきり私は同じ商品と交換かと考えていたら現行の後期モデルとの交換と聞いてちょっと驚きました。
 早速その交換できる機種(型式:wordtank V823)を持ってきてもらったところ、V70と比べてやや大型化して重量も増しているものの機能的にも問題はなくデザインもまた私好みのシンプルなもので、もともと新しい電子辞書を買うことも辞さないつもりだったので即決で交換を求め、170,10円(税込み)を支払って交換してもらいました。

 ここで書いときますが、英語ならともかく中国語を学んだり使用する場合に電子辞書は大きな存在です。英語はスペルで単語を調べられますが中国語の場合は漢字から調べなければならず、画数や部首からいちいち調べていると結構な時間が取られます。
 ところが最近の電子辞書だと初めからNintendo DSみたいにタッチペンがついていて、直接画面に文字を書くことで発音や意味の分からない単語をすぐに検索できます。中国語をこれから学ぼうと考えている方は多少値段は張りますが、余裕があるなら私は最初に電子辞書を買っておいて損はないと思います。

 ちなみに今回Canonに電子辞書を交換してもらった後、その足でヨドバシカメラによって行って同じ電子辞書の値段を調べた所、25,000円でした。結構手ごろな価格で最新機種と交換してもらったのでCanonには今回感謝もひとしおで、いつも悪口ばかり(会長絡みで)書いてるので今日ばかりはすこし申し訳なく思いました。

 ちなみに留学中にCanonの社員の方と会う機会があって彼に私の電子辞書を見せたところ、「その電子辞書は恐らく、Canon本体の子会社の子会社のそのまた子会社あたりが作っている代物だろう」と言われました。企業のグループ化はCanonに限った事ではありませんが前回の電子辞書は使い勝手もよくいい品物だったと思うので、この話を聞いた時になんとなく残念に感じた事を今でも覚えています。

ランプの魔人の有名人当てクイズ


ランプの魔人があなたの心を見通します

 今更ながら、上記のサイトにこのところはまっています。差異と内容を簡単に説明すると有名人(漫画やアニメのキャラクターを含む)を頭に浮かべてランプの魔人の質問に答えていると、最終的には見事にその有名人を言い当てるというような内容です。
 このサイト自体を知ったのは数ヶ月前だったのですが最近になってちょっと思うところあってまたやり始めてみたところ大いにハマり、まさか知る人ぞ知る「serial experiments lain」というアニメの主人公、岩倉玲音を言い当てられた時は見事にドキッとしました。次いでに書いておく、この「serial experiments lain」が今じゃ売れっ子イラストレーターの安倍吉俊氏の出世作です。

 ただこの魔人の質問ですが、人物の特定がほぼなされている後半に入ってくるとまんまやないけと言いたくなるような質問が増えてきます。そんなこれまで私が思わず突っ込みたくなった質問は以下の通りです。

「(その人は)ジオン・ダイクンの息子?」(シャア・アズナブル)
「(その人は)唇が分厚い?」(井上和香)

 特に二番目の質問の次にはまたもしつこく「下唇が分厚い?」とまで聞いてきました。グラドルで唇が厚いと来たら択一じゃないか。

2010年10月4日月曜日

若者の保守化傾向について

 本店の方でリクエストをもらったので、前から自分もネタを集めていたので今日はこのテーマで解説を行います。

「日本女性は家庭に喜び」=中山政務官の発言に批判(時事通信)
なぜ、20代高学歴女子は「専業主婦」狙いなのか(プレジデント)

 上記二つのサイトはリクエストを頂いた方から紹介されたのですが、最初の中山政務官の発言は今日も一部ニュースにて取り上げられ他の政治家からもやや不用意な発言ではないのかなどというコメントが相次ぎました。確かに不用意っちゃ不用意だろうけど。
 二番目のプレジメントの記事は中山政務官の発言に準じているというか、最近の傾向として日本の若者、特に女性の間では専業主婦を望む人間が増えているなど保守化の傾向があるという記事です。

 まずこの二つのサイトを見比べて私が注目したのは、プレジメントの記事を書いた記者のプロフィールでした。執筆記者は白川桃子氏で私はこの方の記事をこれまで見たことはなかったのですが、プロフィール欄にある「山田昌弘中央大学教授とともに」という記述を見てああなるほどという気がしました。というのも、この日本人女性の専業主婦志向を始めとした若者の保守化傾向を最初に言い出したのは他でもなくこの山田昌弘氏だからです。

 何気に山田昌弘氏の名前は昨日にアップした「私の信頼度リスト(評論家編)」にて<半信半疑>の欄に入っています。この人の略歴を簡単に話すと、「パラサイトシングル」や「婚活」といったそこそこ長く使われる言葉を最初に提唱した人で、世の中一般に知られている社会学者の中でも有名な方です。山田氏の調査手法については一部で批判などもありますが私としては調査がどうであれ社会分析や予測がきちんとその後に当たっていれば問題ないと考えており、「パラサイトシングル」については見事にその後のフリーター、ニート問題を先読みしたと高く評価しております。

 話は戻ってその山田氏がその著書「なぜ若者は保守化するのか」で最近になって提唱し始めた若者の保守化についてですが、結論から言えば私も現実はそのようになっていると考えています。それは女性の未婚化、専業主婦志望の高まりといった現象に限らず、各種調査で現れている男性の職業観の変化などでも明確に窺えます。

 ここで先に保守化という言葉の意味を明確にしておくと、これは政治思想の「保守」とは全く関係なくただ単純に、「物事があれこれ変化するよりも今のまま、もしくは以前のままである方がいい」という価値観です。日本でこの保守という言葉が使われる場合は大体は昭和後期に一般的とされたモデルこと「終身雇用」、「専業主婦」、「年功序列」といった概念が適用される事が多いです。

 それで若者の保守化傾向ですが、いちいち細かくサイトの引用までは行いませんがリクルートなど人材系企業の調査によると近年の新卒就職者はそれ以前に比べて就職した企業で定年まで一生を終えたいと回答する率が増えており、また出世や昇進などといったものに興味を示さなくなっているようです。

 その上で私が個人的にショックを受けたのは産業能率大学により行われた「新入社員のグローバル意識調査」の結果で、今年行われたこの第四回の調査によるとなんと49%の新入社員が「海外では働きたくない」と答えており、参考までに2007年に行われた第三回の調査と見比べてみると当時は36.2%と、有意に海外勤務忌避傾向が高まっております。私としては会社から給料もらって海外で働ければ語学や経験上有意義ですし、その上で語学学校の金も会社からせしめればしめたものだと思ってしまうのですが、どうもこういう考え方をするのは少数派になりつつあるそうです。

 一体何故このように若者に保守化の傾向が現れてきたのか、私が考える理由としては第一に不況による影響が大きいと思います。具体的にどういうことかというと、好景気であれば就職や転職など人生に変化を起こす事で収入を上げ、生活水準も高める事が出来ますが、不況真っ只中の現在であれば今の生活水準を維持するだけでも大変です。
 私はこういうときによく、「今日より明日はもっといい日であるように」ではなく「今日も昨日と同じでいられますように」と表現しますが、まさに時代は後者で攻めよりも守りを重視して社会的変動の少ない保守的な性格を帯びるようになったのではないかと思います。山田昌弘氏の雑誌に寄稿している記事を読む限りだと、大体これと似たような考え方じゃないかな。

 こうした不況による影響もさることながら私が二番目に睨んでいる保守化した理由としては、本来新奇のものを好む若者自体が変化に対応する事に疲れを感じているのではないかと考えています。
 基本的にどの社会でも新しいメディアや技術が現れると偏見や既存知識が少ない若者ほど飛びつく傾向があり、日本においても90年代にインターネットや携帯電話が登場した際は高校生や大学生が真っ先に飛びついて行きました。

 しかし最近の日本では、私が強く注目したのは先日発売されたi-padやスマートフォンなどの発売でしたが、どうもここ最近は新しいメディアやツールが出ても真っ先に飛びつくのは若者というより30歳前後の大人たちのが多かったような気がします。人口比や値段の問題といえばそれまでですが、どうも高校生から大学生くらいの若者が何かに飛びつくというのがこのところ想像がし辛くなっている気がします。
 またそうやって飛びついているように見える30歳前後の大人たちもこれまでのブーム現象と比べるとやっぱり人数は少ないように思え、そもそもブーム自体がこのところ減っているような気までしてきます。

 一体これはどうしてなのかとあくまで私の主観で語らせてもらうと、近年はあまりにも技術革新などが激しすぎるために変化に追いつくだけでも一苦労です。自分なんかは比較的早くにブラインドタッチに慣れたのでインターネットやブログに対応するのはそれほど苦ではありませんでしたが、音楽機器についてはMDプレーヤー以降はMP3プレーヤーに移行することが出来なかったり、スマートフォンなんてiモードすら使いこなしてないのにこんなのもう結構ヾ(゚д゚;)とリアルに考えてます。
 要約すると、あまりにも社会や機器の進化や変化が激し過ぎて若者は追いつくどころか懐古的に勝手知ったものに固執するようになってきているんじゃないかということです。レトロゲームブームもこの延長だったのかな。

 あと補足としてたまに「若者が保守化してきたのは日本の保守的な教育の影響だ」という人もいますが、私はこの線はないと思います。その理由として以前はもっと女性の社会進出などに否定的な教育がなされていたのに、近年になってこの保守化傾向が強く見られてきたからです。

 最後にこの保守化についてちょこっと思うこととして、保守化する若者をいいとか悪いとか言うよりも、保守化している中で保守化しない若者を今後どう扱うかが非常に重要になるかと思います。ちょっと意味深ですけど。