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2012年12月16日日曜日

衆議院選総選挙の結果について

 昨日ステルスマーケティングについて書くとか抜かしましたが、選挙の方をやっぱり優先しないといけないのでこちらは延期です。そんなわけでみんな楽しみワクワク総選挙について思うことを片っ端から書いていきます。一応結果がきちんと判明する明日にでも書こうかなと思っていたのですが、もう大勢が決まったようなので待ち構える必要はなさそうです。
 既に報じられている通り、前回の総選挙で民主党が大勝したのと真逆に、今回は自民、公明が大勝することがほぼ確実なようです。自公で単独過半数を握ることはほぼ間違いなく、安倍総裁が戦後初めて一旦間隔を置いての二度目の総理大臣就任を果たすでしょう。でもって政権運営ですが、衆議院は自公で過半数を取るものの参議院は自公で102議席で、過半数を握るにはあと10議席足りません。この10議席を埋めるためにほかの小政党と連立を組むこともあり得ますが、なんかこの勢いだと民主党から造反組が出てきて10人増えちゃうんじゃないかと密かに見ています。個人的にはそうなった方が安定政権になるからいいんだけど、下手に連立を組まずに来年7月の参議院選挙まで我慢する方が確実ではあるでしょう。

 話は変わって各選挙区の話ですが、まずめでたいのは新潟県で田中真紀子氏の落選が確実となったことです。というかなんでこれほどまでに問題ある人物が今まで受かり続けたのかが不思議でしょうがないんですが、親の選挙関連の遺産を見事に食いつぶしてくれたもんだなと皮肉っぽく感じます。仮に三大学の認可取り消し問題がなければまだ違ったんじゃないかな。だとしたらほんと余計なことしかしないもんだ。
 あとほかに民主党では仙石副代表も落選した模様です。さすがにこれほどの重鎮も落ちるとは私も予想しておらず、今はまっている「アクシズの脅威V」風に言うなら、クワトロの乗った百式が落とされたような、自分で言っててわかりづらいですがそんな感じがします。あと管直人元首相も小選挙区で落ちたようですが、総理経験者であることを考えると年齢も年齢なのである意味ここが引き際なのかもしれません。私としては機会があれば東電事故にまつわる記事を連載したいと思っているので、なんかの機会にインタビューとかできればいいんだけど。

 逆に何故受かるんだと思いたいのが岩手選挙区、そう小沢一郎です。折角田中真紀子氏といい鳩山元首相がいなくなってくれたというのに、まだこいつが生き残るというのは色々腑に落ちません。彼の選挙区の人たちは岩手めんこいテレビで過去に裏切られているというのにどうしてまだ投票するのか、部外者ではあるものの複雑に感じます。

 このほか選挙前に乱立した小政党はやはりあまり議席が取れていないようです。仮に橋本府知事が率いる維新の会だけが経っていたらまだ違ったでしょうが、今回の選挙ではこのほかにもやたら小さい政党が突然出現してきたので、有権者も政策の違いが読めずに自公に投票が集まる結果になったのではないかと分析してます。あともう一つ付け加えると、2005年の郵政選挙以来、総選挙では一つの有力政党に票が集まる傾向が強くなってきております。この原因は至って簡単で依然と比べて固定的な組織票が減った一方で浮動票が多くなり、世論というか流れに乗った政党が大勝する傾向がはっきり出ており、何かしら強い独自色を出さない限りは第三極は生まれないでしょう。それだけに石原元都知事と組んで政策を虹色化させたのは橋本府知事の最大の失敗だったとみています。

 あとこれは蛇足になるかもしれませんが、今回の選挙では「期日前投票率が低い」、「投票率は減少か」という報道がやけに多かったにもかかわらず、ネットで見る限りでは普段は行列のできない投票所に行列が出来ていたという声が多いです。そもそも期日前投票率についてこれだけ報じられることは私が知るが切りこれまでになく、一体なんであんな報道が出たのか、でもってこれで仮に投票率が前回選挙を上回っていたらマスコミは何をやっているんだと言いたいです。はっきり言ってしまえば明確な意思があって「投票率は低い」という報道がしたかったのか怪しんでいます。なんでこんな報道をわざわざするのか、あるとしたら安倍政権が生まれてほしくないという意思が背景にあるのではないかと思いますが、カレーの件と言い朝日新聞さんにちょっと詳しく聞いてみたいものです。どうでもいいけど今日の晩御飯はココイチのカレーうどんでした。

 最後に民主党についてですが、恐らく2009年の選挙直後の自民党以上に議席を大きく減らすことになるでしょう。ただそれを以って与党を経験した野党となれれば、かえって資質に問題のある議員も放出できたこともあるのですし、存在価値が出てくるのではないかと思います。何度も繰り返しになりますが私としては児童手当以外の面で野田首相を評価しており、これにめげずに頑張ってもらいたいものです。

2012年12月15日土曜日

ペニーオークション騒動について

 何やら騒ぎとなっているので、前からステルスマーケティングの話も書きたかったので今日はペニーオークション詐欺について一言申します。

熊田曜子、永井大も…ペニオク紹介ブログ次々発覚「謝礼受け取っていない」(スポニチ)

 今回この問題が大きくなったきっかけは、そもそものペニーオークションを運営していた業者の人間が詐欺容疑で逮捕されたことに始まります。このペニーオークションについて先に簡単に説明すると、通常のオークションは既定時間内に最も高い購入代金を提示した人が落札して代金を支払いますが、ペニーオークションは開始値が極端に安い代わりに一回の入札ごとに代金が取られるシステムで、要するに落札者以外のオークション参加者もお金を取られるという仕組みになっております。
 のっけからなんですが、こんなの詐欺にしか使われないって決まってます。運営側は最後の最後で100万円とか極端に高い値で入札かければ一般消費者は商品を購入することが出来ず入札に使った代金をただ取りすることが出来るわけで、恐らくそうでしょうが競売に出された商品もそもそも運営側は写真だけ並べて用意すらしていなかったのでしょう。仕組みからして詐欺丸見えな商法で、特別な理由をもってやった人ならともかくこんなのにお金をつぎ込んだ人の気がしれません。

 そんなわけだから今回こうして運営業者が逮捕されたわけなのですが、逮捕と同時にこのペニーオークションをブログなどで宣伝していた芸能人に対して一斉に批判が巻き起こりました。少し偉そうな書き方になってしまいますが、何も今に始まるわけではなくこのペニーオークションに関する芸能人のブログは以前から疑惑視されていました。具体的にどの時期かはっきり覚えていませんが、ある時期に一斉に芸能人が「ペニーオークションで安く落札できた。そのサイトはこちら」ってな感じの書き込みが集中したため、きっとステルスマーケティングだろうとネット上で書かれておりました。上記のオークションシステムの怪しさから言って、何か問題になるんじゃないかなとか思ってたら見事に火を噴いたわけです。

 既にペニーオークションに誘導するかのようなブログ記事を書いた芸能人の一部は、実際には商品をペニーオークション購入しておらず宣伝費がもらえるということから軽い気持ちで書いてしまったと謝罪しております。謝罪するのは非常に結構なことですが、結果的に詐欺商法に荷担したわけですから知らなかったで済まされるわけなく批判されるのも仕方ないでしょう。

 ただ今回ちょっと気になったというか少し思うところがあったのは、実際にはペニーオークションをやったことがないにも関わらず宣伝していたという点です。システムも知らなかったというのは言語道断ですが、触ったこともない物、実際には使ったことがない物を宣伝するというのは果たして道義的にどんなものかという点で、なんか古い映画の1シーンを思い出しました。その映画というのも手早く挙げると「フォレスト・ガンプ/一期一会」です。
 この映画で主人公のフォレストは卓球代表として世界大会に出ますが、出場後に卓球のラケットメーカーから世界大会で使ったラケットはそこのメーカー製と言ってテレビCMに出てくれないかと依頼されます、もちろん出演料付きで。その際にフォレストは実際に使っていないから嘘をつくことになるのではと考えますが、フォレストの母親は「その嘘をついたところで誰も困らない」と言って、承諾するという話があります。

 結局のところ、宣伝というのはここが肝心なのだと思います。芸能人を使ったマーケティングは多かれ少なかれ多少の嘘というか誇張が入りますが、その嘘によって誰かが大損をしたりしないのであれば多少は許容するべきかなと思います。翻って今回の騒動では落札できるはずもないオークションに誘導してたわけなのですから、ブログ記事は削除してるそうですがこの際だからブログ自体もうやめたらって言いたいです。どうせまともな情報を配信できないのであれば。
 さらに結果論から言えば今回のペニーオークションはやはりステルスマーケティングが行われてたということになるのですが、このところのステルスマーケティングに対してちょっと感じるところがあるので、続きはまた次回にでも書きます。一点だけここで書いておくと、なんていうか仕切る人が下手過ぎるなぁってい感じてます。

2012年12月12日水曜日

御殿場事件について

 「陽月秘話」をスタートさせたのは2007年の12月ですので、今月を以ってちょうど丸五周年となります。よく五年もほぼ毎日こんな記事書いてるなと我ながらいろいろと呆れてくるのですが、陽月秘話を始めた際によく取り上げていた問題として司法関連の話があります。
 当時は「国家の罠」でおなじみの佐藤優氏の著作から司法に疑問を持った頃で経済対策や憲法改正以前に司法改革こそが日本に必要なのではないかとよく書いてましたが、それからわずか五年しか経っていませんが随分と日本の司法環境も変わった気がします。最大の変化はやはり裁判員裁判が始まって、当初は私もあまり効果が上がる政策だとは思わなかったものの意見陳述などでなるほどと思える話や、それまで司法の専門家につかわからないほど難解だった裁判の運びなどがわかりやすくなり、導入して正解だったと考え直すに至ってます。また裁判員裁判が始まったことが影響していると思いますが、警察や検察の強引な捜査や冤罪に対する社会的な目も随分と変わってきています。

逆転無罪判決の中被告、釈放 女子高生殺害(NNN)

 ちょうど今日も2008年に起きた舞鶴の女子高生殺人事件で、一審で無期懲役だったのが二審で逆転無罪と、かつてであれば考えられない判決がおりました。というのもあくまで私の印象ですが二審を担当する高等裁判所はしばしばトンデモ判決を出すことが多く、一審無罪を有罪にし直すならともかく逆転無罪を出すなんて隔世の感があります。事件の真相は裁判経過を見ていないので何とも言えませんが、この事件は逮捕当初から状況証拠だけでどんなものかなという印象は持っておりました。
 今回の逆転無罪といい、足利事件や東電OL殺人事件で再審が開始されるなんてかつては考えもしませんでした。更に言えば障害者郵便制度悪用事件に至っては検事の不正操作まで明るみになって、こういってはなんですが司法が開かれてきていい感じだと思っています。
 なもんだから、前置きが長くなりましたがそろそろタイトルに掲げた御殿場事件も再審の門が開かないのかなと考えてるわけです。

御殿場事件(Wikipedia)

 四大公害病に数えられる水俣病の事件を誰かが、「これが犯罪でなければ一体何が犯罪となるのかわからない」という言葉を残しておりますが、この御殿場事件に関して私が言うなら「これが有罪となるなら無罪となる刑事事件はないだろう」とまとめます。
 テレビニュースでもよく取り上げられているので知っている人も多いかもしれませんが、簡単に事件の概要を説明します。この事件は2001年9月16日に静岡県御殿場市で発生した強姦事件なのですが、事の起こりは被害者(自称)の女子高生が当日遅くに帰宅したところ、母親に「強姦されたため帰宅が遅れた」といったことから起こりました。この女子高生の被害訴えから中学校時代の同級生だった少年を含む複数の少年計十人が逮捕され、警察の捜査に対して全員が自白を行いました。ただこのうち4人は裁判で自白は警察に強要されたものだとひるがえしたため刑事裁判に起訴され、ほかの6人は素直に警察に従ったので少年院送致、または保護観察などの処分で済まされております。

 これだけ見るなら冤罪なのかどうなのか判断できず被告となる少年らが否認しているだけにも見えますが、その後の裁判の経過というのは凄まじいものがあり、一体どこから突っ込んだらいいのか本気でわからないくらいひどい有様でした。
 ウィキペディアの記述に沿って説明すると、まず4人全員かどうかはわかりませんが被告らには事件当時にアルバイトをしてタイムカードを押してたり、飲食店にいて伝票が残ってたりとアリバイが存在します。この時点で誤認逮捕だったと素直に静岡県警も認めればよかったのですが、その後にはさらに驚愕の事実というか、被害者とされる女子高生のアリバイが崩れることとなりました。というのも女子高生が事件発生時刻とした16日8時、携帯電話の通信記録からその女子高生は富士駅で出会い系サイトで知り合った別の男とデートしていたというのが判明しました。しかもそのデートをしていた男までも裁判に出廷し、「(女子高生は)親には遅れた理由を誰かのせいにすると言っていた」という証言まで残しております。

 もう本当にこの時点でどうしようもないのですがここにきて静岡県警は女子高生がデートをしていたことを認めた上で、「犯行日は9月16日ではなく、本当は9日だった」と、前代未聞といっていいですが裁判中に突然犯行日を変更してきました。犯行日を変更したにもかかわらず警察が少年らに無理やり書かせた自白調書は16日に犯行があったこと前提で出来ているので、もう裁判なんて成立しないと言っていいと思うのですが、高橋祥子裁判長はある意味で期待を裏切らずに被告の少年らに懲役2年の判決を下しております。
 二審ではさらに女子高生の証言で矛盾が出てきています。犯行当時について女子高生は、「雨など降ってなかった、着衣も濡れなかった」と証言していますが、当時は台風15号が接近中で激しい雨が降っており気象台はおろか、犯行現場とされる公園周辺の商店も日誌などに雨と書いております。にもかかわらず警察は「当時は雨など降ってなかった」と、客観的事実を無視した驚異的な主張をかましてきました。そしてそれを裁判所も通し、最高裁も同じ感じで少年ら、といっても三審判決時には成人していましたが、刑務所に入所することとなりました。

 あくまで二次ソースだけの情報ですが、少なくともこれを見る限りだと理性的な判断が全くない裁判としか言いようがありません。星室庁裁判ですらこれよりひどくはなかったんじゃないのかとも思います。最近ネット上では映画、アベンジャーズのキャッチコピー、「日本よ、これが映画だ」というフレーズの改編が流行っていますが、「市民よ、これが日本の司法だ」と声を大にして言いたいです。

  おまけ
 なにかのフレーズを改変するというネットスラングは中国もあるようで、今日読んだこの人民日報日本語版の記事では最近、中国では「○○はとても感動した。そして断った」というフレーズが流行っているそうです。このフレーズが何で流行りだしたのかというと、こっちである男子大学生が女子学生にラブレターを送ったところ、なんとそのラブレターの文字数は16万字という超長文で、「感動した。だけどムリ(>_<)」と言われちゃったことからだそうです。日本だったら「キモい(;´Д`)」の一言で終わっちゃうだろうな。

2012年12月11日火曜日

デフレ経済を読み解く~インフレターゲットの実効性

 この連載もこれが最終回になりますが、今回は自民党の安倍総裁がデフレ脱却策として公約に掲げたことによって注目を集めている、インフレターゲットについて思うことを一気にまとめます。それにしても、選挙前に執筆が間に合ってよかった。

インフレターゲット(Wikipedia)

 最初にインフレターゲットの説明をしますがこれは読んで字の如く、というか日本語だとインフレ目標といって一定期間の間のインフレ率に何%にするかという数値目標を政府、または中央銀行が掲げて目標達成に向けた政策を実行するという行為を指します。このインフレターゲットについて岩田規久男氏はその著書の「デフレと超円高」(講談社現代新書)で、デフレに対する唯一かつ最も効果的な政策だとして、政府や中央銀行が具体的な数値目標を掲げることによって投資家の心理に影響を与え、円安にも誘導することが出来ると主張しております。
 岩田氏によると、投資家というのは現時点の資金の動きや金利だけではなく数年先のインフレ、デフレ率を考慮した上で長期国債を買うのであって、それこそ数年後にインフレとなるかデフレとなるかは非常に重要なファクターになるそうです。そのファクターを推量する上で何よりも材料となるのは貨幣供給を決める中央銀行、日本で言えば日銀がどのような政策方針を持っているかであって、そうした姿勢を見せる上でインフレターゲットを定めることは価値があると説明しています。

 こっからが私の意見となりますが、まずインフレターゲットがデフレ対策として実効性を持つかどうかに関しては運用に仕方によると考えています。仮に設けたとしても政府だけが掲げて日銀が掲げなければ効果はなく、やはり日銀が掲げてこそ意味がある政策です。そしてその目標達成に対する制約もどの程度かも重要で、これは岩田氏が言っているだけで私は確認していないのですが、インフレターゲットを導入している国では仮に目標値から±1%離れた場合、政策担当者こと中央銀行の総裁を力不足として遠慮なく追放するそうです。これくらいやってのけるほどの気概がなければやはり効果は望めず、目標が全然達成できなくても政策担当者が全く処罰されないようであれば画餅に化すでしょう。

 これらを踏まえた上で言うと、日本でインフレターゲットを導入することはやはり難しいと言わざるを得ません。というのも日本では政府が政策の実行をお願いするほどやけに日銀の権力が強い上に、当の日銀がインフレを誘導することに対して拒否といってもいいくらいに嫌っているからです。岩田氏はこれだけ中央銀行がえらそうにしてるのは日本くらいだとまで言っていますが、中国と米国しか私も見ていませんが私もどうもそんな気がします。

 一体何故日銀がこんなに偉そうなのかというと、複数の理由がありますが日銀法がかなり日銀に対して有利に作られているのが一番大きいです。そして第二に、「中央銀行は政府から独立している」という主張が日本で誤って伝えられているということもあります。この日銀の独立性ですが日本では貨幣供給政策の方針から手段はまでべて日銀が決めて、政府は一切介入すべきではないと信じられていますが、仮にこれが通るのであれば日銀は政府以上に権力を持つということになりかねません。岩田氏の解釈では日銀が持つ独立性というのはあくまで日本の国益に沿った政策を実行することが前提で、現在の日銀のように円高を容認してむしろ不利益を誘導している状態ではその限りではないそうです。また私の意見だと、中央銀行の独立性は手段においてのみ認めるべきで、方針に関してはきちんと選挙の洗礼を受ける政府に従うべきであると考えます。
 更に日銀を助長させているものとして、マスコミの誘導など世論もあります。わかる人ならわかるでしょうが安倍総裁がインフレターゲットを口にするや一部メディアでは早速批判を初め、殴られたダルマみたいな顔した経団連の米倉会長なんかもかなり口汚く批判してました。ちょっと偉そうですが強気に出て言わせてもらうと、意外と日本の政治部記者って馬鹿ばかりなんじゃないかとこのところ思います。バブル崩壊から20年間何も成果を上げていない日銀をかばう神経がわからないですし、安倍総裁の主張に対する批判も感情論ばかりで理論的な隙を突いた批判は見受けない、というかインフレターゲットを理解しているのすら疑わしい批判をしている記事も見受けます。

 まぁこんな感じで小泉元首相の言葉を借りるなら「抵抗勢力」がやけに多いので、恐らく導入は難しいというのが私の意見です。また仮に徹底した導入が実現したとしても、果たして本当にインフレに誘導できるのかという懸念も持っています。冷戦期とは違い今の経済は社会保障不安が高いことから貨幣供給量が増えてもみんな貯金や預金に回る事が多く、もう一つ二つスパイス的な政策が加えられなければ効果ないように思え、そして政策担当者もこの方面の実行策に手馴れているかといったらそうでもないでしょうし。
 ただこのままデフレ、ひいては円高を座視してみているというのも癪な話ですし、やるんだったら私も賛成です。やるならやるで徹底するべきで、中途半端に実行するくらいならやらない方がいいという立場を取ります。

 最後に日銀の政策方針について述べると、ここにも書いている通り私はかねがねなんで連中は働いてもいない癖に給料もらってるんだと疑問に感じています。日銀の白川総裁も安倍総裁を批判するなどインフレターゲット導入に反対していますが、彼に至ってはそもそもインフレなんてとんでもなく、安定しているならデフレでもいいじゃないかと本気で信じている節があるように見えます。
 何故日銀がデフレ、円高を容認しているのかというと、一説には90年代に急な引き締め策を取ったことでバブル崩壊を招いたトラウマがあり、多少の損失があってもリスクは避けるべきだという思想が日銀内に蔓延していると聞きます。こういってはなんですが非常に官僚的な思想で多分間違いないと私も思うのですが、恐らくデフレ率を毎年2~3%程度にコントロールできるのであれば、このままを維持した方が日本のためだ、下手に手を付けて急激なインフレを招いてはいけないという風な方針を持っているように見えます。だからこそ金融政策の方針は政府が持つべきで、日銀はそれに従うべきだと私は主張するわけです。


2012年12月10日月曜日

「アクシズの脅威V」プレイ日記

 間隔が開きましたが、また友人とやっている「中国景気観測局」というサイトで経済コラムを書きました。

中国進出地における業種別集中都市

 仕事といいブログといいこのコラムといい、一体自分はどれだけ文字書いてるんだとちょっと詳しく問い詰めたいです。

 話は本題、といってもまたゲームの話ですが、前にもちょこっと書いてこの前コメントももらった「機動戦士ガンダム ギレンの野望 アクシズの脅威V」というPSPのゲームに非常にはまってます。このゲームは序盤があまりにも難しいのですが、苦労を乗り越えてコツをつかみ、ようやく楽しさを覚えてきました。

 このゲームでは限られた予算で新兵器を常に開発し、量産化しながら戦うというのが醍醐味なのですが、一部の開発機体はイベントを通してでしか作れないことがあります。なもんだから今日ちょっと遊んでて変な風になったのか、あるイベントで「ティターンズが新しいガンダムを作っているそうです。強奪しましょう!」とクワトロさんが申すので強奪に行かせたところ、「ガンダムMkⅡ」という機体を見事に奪ってきました。けどこの時点で既に自軍では「ガンダムMkⅤ」という機体を既に開発しており、しかも総大将であるレビル将軍が自ら搭乗して最前線でインコム使って無双していた状態だったので、なんでそんな旧式の機体を今さら強奪してきたのか、そもそも「MkⅡ」がないのになんで「MkⅤ」がもうできているんだとちょっと考えさせられることとなりました。

 こんな感じで一部イベントの順番が崩れるといろいろとややこしいことになりますが、そのカオスぶりがかえって面白いです。やりすぎないように気を付けないと。


2012年12月8日土曜日

アベンジャーズの吹き替え問題について

【大炎上】『アベンジャーズ』ブルーレイ吹替版にファン激怒「購買者をバカにしてる」「予約キャンセルした」「消費者をなめるなよ」(ロケットニュース)

 自分のブログにしては珍しい話題を取り上げますが、上記リンク先のニュースで報じられている通りに今年大ヒットしたハリウッド映画「アベンジャーズ」の日本語吹き替え版が騒動になっているようです。具体的に何が問題なのかというとこの日本語吹き替えには竹中直人氏や米倉涼子氏など声優が本業でない有名芸能人が使われていて、しかもその演技ぶりもあまり評価されていないことから一部ファンが起こっているそうです。ただ同じ有名芸能人でも、ある意味で今一番ホットな宮迫博之氏に関しては肯定的な評価が出ています。

 一体なんでこんな話題を取り上げようかと思ったのかというと、実は自分も以前、飛行機でこの日本語吹き替え版を見ていたからです。でもってこのニュースで書かれているように竹中氏と米倉氏の演技は聞いてて「(;゚Д゚)……」となりました、マジで。特に竹中氏については元々キャラが濃い俳優なだけに映像に移る映画俳優となんかギャップがあるというかイメージが一致せず、正直に言って強い違和感を覚えました。
 念のため書いておきますが私は竹中氏は嫌いではなく俳優としても高く評価しておりますが、上にも書いてある通りキャラが濃いだけに、よっぽどイメージに近いキャラクターをやるのであればともかく声優をやるのはちょっと向いてない気がします。

 さらに同じ系列で話を進めると、ドリームワークスの「長ぐつをはいたネコ」の日本語吹き替え版でも竹中氏は主役である猫のプス役をやっていますが、アベンジャーズほど違和感プンプンではなかったもののちょっと違うような気はなんとなくしました。ただ同じ映画でハンプティダンプティ役を勝俣州和氏が演じているのですが、こっちは物凄いイメージ通りというか、いい演技をしているなぁと心底思いました。勝俣氏も割と特徴のある声してますがそれがこのキャラとマッチしていて、勝俣氏の演技っぷりを聞くだけでもこの映画は見る価値あると太鼓判まで押します。やっぱりキャラに合ったキャスティングが大事ってことなのかな。


中国在住日本人の買春事情

 かなりきわどいネタですが、だからこそ自分が書くべきだと思うし昨日に友人からも是非書くべきだと背中押されたので思い切って書くことにします。そんな今日のネタはタイトルにもある通り、中国に在住する日本人の買収事情についてです。結論から述べると、倫理的にも対外的にもあまりいいものだと私は感じていません。

 まずどっから説明すればいいかちょっと悩みますが、中国で現地女性を買春する日本人は割と多くおり、日本人同士だとどこでどういう人を買ったかという話をかなりあけっぴろげに言い合っています。相手の現地女性はマッサージ店、カラオケスナックに当たるKTBに勤務する女性などが中心ですが、私の印象ですが妻子持ちでも割と頻繁に買春しているという日本人男性も少なくない気がします。
 ここでくれぐれも言いますが、日本人海外駐在員が現地で買春するというのはそれほど珍しくない話です。タイでもカンボジアでも韓国でも話に聞く限りだとどこの駐在員も風俗店を利用していると聞きますし、程度も大きな違いは感じられません。にもかかわらず何故こうして中国を今回やり玉に挙げようとしたのは、あくまで伝聞ですがマナーの悪さが際立っているという印象を覚えるからです。

 これは複数の国で駐在経験がある人からの話ですが、ほかの国では買春をする際に少しは忍ぶというか、人目を気にするように買春を行うのに対し、上海ではむしろあけっぴろげに現地女性を連れだったり人前で平気で値段交渉を始めるなどという行動が目立つそうです。私自身もそういう現場を見ておりますし、中国語の使える日本人の友人に至っては日本からやってきた社長にスナックへ付き合わされた挙句、一晩いくらかという交渉の通訳までやらされたというバカみたいな話すらあります。そういうことばっかだからその友人も会社辞めましたが。
 また先程の駐在経験が多数ある人の話に戻りますが、その人によると今私がいる上海が最も買春をする際のマナーが悪いそうです。それこそ中国人から見たらきっと嫌悪感を持つだろうというほどの態度で、人数が多いというのもありますが日本人海外駐在員のレベルで言えば上海が最も低いと言い切っていました。私もこの意見には同感です。

 ではそういう買春を行う日本人に対して中国人はどう思っているのか。サンプルが少ないですが私の友人の中国人は「デマンド&サプライ」と言い、需要に対して供給があるのだから別にいいんじゃないのと言ってました。こういう風に考える中国人が大半だったらまぁありがたいとは思うものの、仮に日本国内、それも東京とか大阪等の大都市で中国人が日本人女性の買春を派手にやっていたら果たして日本人は何も思わないのかといったら私はそうは思いません。
 仮定に仮定を重ねますがそのような中国人の行為に何も言わないのであれば私は何も言いません。だが私は中国人に限らず外国人が日本であけっぴろげに買春行為を行ったら、きっと日本人は口汚く罵って、咎めて、日本からその外国人を追い出せと主張すると確信します。何が気に入らないかといったら、自分達にばかり都合のいいダブルスタンダードを日本人が取りかねないというところが気に入らないのです。

 友人の言う通り、買春を行う日本人もいれば売春する中国人女性もいるわけですから、その行為自体をいちいち非難する気まではありません。それに仮に買春を完全に禁じたら、あまり言いたくないことですが性犯罪を引き起こす可能性は確実に高まるので、沖縄の米兵じゃないですけど買春行為が認められているからこそ最悪のケースは少なくとも避けられるとは思います。
 それでも敢えて言うなら、買春するならするでもう少し現地中国人の目や感情を考えて控えめな態度を取った方がいいのではないかというのがこの件に関する私の意見です。お金を払っているから何してもいいと言い切るのであれば、外国人がお金を払ったらなにされても我慢するべきです。それが出来ないのであれば初めからそんなこと言うなといいたいです。

 なおこんなテーマでブログ書いておきながらですが、私自身は日本国内はもとより中国でも買春したことは一切ありません。理由は単純に金がないということに尽きますが、だからこそこういう記事も書けるんだという気がします。