ページ

2024年1月28日日曜日

日本人は好景気を実感し始めてきたか?

中国と日本の経済は「逆転」した?3年ぶりに上海を訪れた私が見た“驚きの光景”(ダイヤモンドオンライン)

 本題と関係ないけど上の記事を書いている王青さんは中国語で読むと「ワンチン」という発音となるため、この人の名前を見るたびに魔法陣グルグルに出てくるワンチンを思い出します。

 話は本題ですが上の記事の内容に関して、自分の実感と完全に一致します。外資からの投資で生きていた上海だけにこの1年間の不景気、特に外資投資の鈍化がかなり直撃しており、マジでショッピングモールとか空きテナントが非常に目立って不景気感マックスです。
 対照的に日本は好景気というか、昨日も北千住のマルイに友人と行きましたが午後1時半の段階で管内の喫茶店はどこも満席で空き待ちの客が列をなし、また上海と違って空きテナントスペースは見当たらず、マジ景気いいように見えました。実際、館内の客数も非常に多かったですし。

 この日本が景気いいという話、私はかねてからこのブログで指摘していて去年秋に日本へ行った際も周りにそのように話していました。しかしその際の周りの反応はというと「(。´・ω・)?」といった感じで、自分がどれだけ日本が今好景気にあるかを説明してもいまいちピンとこないような顔をしていました。この点について何人かは、企業業績はよくなっているかもしれないけど実際の給与にはまだ反映されていないから好景気の実感がないのでは、などと話していましたが、給料だけで景気判断するなよという気持ちを当時は覚えていました。

 関係ないけど今急に「間隔の感覚について侃々諤々と議論する」という妙なダジャレを思いつきました。

 話を戻すとそれが今回、前回からわずか数ヶ月しか間隔が空いていないにもかかわらず、前回と比べると自分が日本は今好景気だと話をすると、前よりは「そだねー(´・ω・)」というような感じで思い当たる節はある的な反応をみんな示すようになりました。少なくとも株価では空前の高値を付けているし、また街中でも物価が上がりつつも消費意欲は高まっているように見え、前より景気の好調さを日本人自身が自覚し始めているような気がします。
 仮にそうだとしたらいい傾向であるように私には思え、こうした好景気の感覚が高まって社会全体で消費が増え、景気がいいサイクルに回っていけば、マジで90年代以降としては悲願の完全なるデフレ脱却が見えてくるかもしれません。

 そうは言いながらも、私の好きなPCサプライ品の値段を見るとノートPC用にスタンドが最低でも2000円、平均で4000円近くで売ってるのを見て、「ぼりすぎだろ(´・ω・)」という感覚を覚えます。中国ならマジでこれ400円くらいで買え、その他のサプライ品もマジで日中間に10倍近く差が開いており、なんか日本のPCサプライ市場は原価に比して消費価格が異常に高い気がします。
 これは私に対し、中国からこの手の商品を輸入して売れという天の啓示だろうか(´・ω・)

2024年1月26日金曜日

増え続けるお土産……

 また更新が空きましたが特に深い理由はなくまた日本に入り、昨日と今日は伊豆半島に旅行に行っていたためです。

 さて今回日本へ行くことについて中国人女性の同僚に話し、何か買ってきてほしいものがあれば対応するがと伝えたところ「いえ、特にないです(ヾノ・∀・`)ナイナイ」という答えが当初返ってきました。しかしその翌日には「やっぱり一つお願いしてもいいですか(^ω^)」といってきて、その翌日には「もう一つお願いしてもいいですか(^ω^)」といってきて、なんか1日ごとにオーダー品が増えていきました。

 もちろん代金は人民元に換算して後で向こうが払ってくれはしますが、運ぶ際に荷物がかさばるとかそういうことについて中国人は一顧だにしてきません。以前にも「日本で買えば100円くらい安くなるからじゃがりこ10箱買ってきて(´・ω・`)」といってきた奴もいましたが、じゃがりこ10箱だとどれだけ荷物がかさばるか、そういうことは一切配慮してきませんでした。さすがにこの時は激怒して、「1000円やるから上海で自分で買え!(# ゚Д゚)」ガチで怒鳴りました。
 以上のような経緯について別の中国人に話したところ、「だめですよ花園さん。中国人に旅行日程漏らしたら無茶苦茶なことお願いされるだけですよ(´・ω・)」と教えらえ、それからは内密に旅行することが増えてきています。今回ももう少し、情報緘口敷くべきだった。

2024年1月22日月曜日

中国ロボット業界への関心

【データ検証】生産台数世界一!中国の産業用ロボット市場の規模はどんな感じ?(ロボティア)

 昨日またロボティアへ上の記事を出しました。元々ロボティアはロボット業界ウェブマガジンということでいくらかはその方向に合わせた記事も出した方がいいと思ったのと、実はこの手の中国ロボット業界に関する統計記事があまり手を付けられていないという感覚が前からあり、今回こうして自分の方でまとめて日本語化して出すこととしました。

 何気に中国ロボット業界は以前から関心があり、自分が勝手に好きになっている安川電機や川崎重工なども進出してきていることもさることながら、市場規模ですでに世界1位で、記事にも書いている通り自動車業界とは違い、日系メーカーが比較的優位を保っている有望市場であると目してきました。
 にしても何気にエプソンが中国市場シェアナンバーワンってのは、エプソン関係者でも知らない人多いんじゃないかな(;´・ω・)

 話を戻すとそのような有望市場でありながら自動車業界などと比べこれまで日系メディアに取り扱われることが非常に少なく、ちょっとこの辺で思うところがありました。実際に調べてみたところ業界専門メディアはまだそんなに強くなく、しいて言えば星座宇尾行全般に強い日刊産業新聞がそこそこ記事を出してるくらいで、ライバルは少ないなという印象を覚えました。
 自分のライターとしての強みはやはり中国が読める(あと歴史に詳しい)点だと思っており、その点で現在市場規模が世界一でロボット的に熱い中国市場の市況記事を書くだけでも、そこそこPVを稼げるんじゃないかと取らぬ狸のスキンメソッドを組み立て始めており、今回書いた内容以外にも記事ネタをそこそこ拾ってきています。

 っていうか中国メディアが優秀で、記事翻訳するだけで日本語記事できちゃうの素晴らしい。

 一応、その気になれば中国の日系メーカー相手に取材することも可能なのですが、それは逆にミステイクになるのだろうと内心思っています。この手の業界専門メディアに多いのはそう言った業界関係者のインタビュー記事ばかり載せて、結果的にインナーサークル化して一般読者がついてこれなくしてしまうことだと思います。確かにB2Bで狭いっちゃ狭いですが、部品点数はそこそこあるので必要以上に専門化させず、如何に普通の人が興味を持って読めるような経済記事を作るかという点がこのロボット業界では重要であるように思います。
 そういう意味でまず第一歩として日本の市場規模などと比べた中国のロボット市場記事を今回出したわけで、見出しも意図的に柔らかく「~どんなかんじ?」という言い方にしました。っていうかはっきいえばライバル少ないの勝算があり、マジでロボティアを「日中ロボット市場といえばこれ」的なメディアにしてやろうかと密かに狙っています。

 なおロボティアの連載を開始してから、ロボティア全体のPV数はそれ以前と比べて明確に増えてきているということを運営側より伝えられています。まぁあのプロジェクトEはまさに一般読者をかき集めるような、PV稼ぎを前面に出した記事だったのでそうならなくちゃ困るんですが。

2024年1月21日日曜日

自民党の派閥解消の動きについて

 上海は昨日から寒波が来ていて氷点下近くまで気温が下がっており、今日は自分も家から出ずにひたすら寝ていました。やっぱ普段からゲームばかりして睡眠時間が足りてないのか、よく寝た後は頭も目もいい感じになります。

 さて話は本題ですが先の安倍派を中心としたパーティ券代キックバック不記載問題を受け、岸田総理は派閥の解消を提唱し、まず隗より始めよとばかりに自派閥である宏池会の解散を発表しました。これを受け疑惑が取りざたされている二会派、安倍派も解散を発表し、麻生派などが必要論を唱えて抵抗している有様です。
 これらの動きに対する私の感想を述べると、たとえ今回解散したとしても党内議員グループというものは自然とできるものであり、またぞろ復活するのではないかという気がします。また今回の問題はパーティ券代のキックバック、そしてそれの不記載であり、派閥をなくしたからといってこの手の不記載問題がなくなるかといえば果たしてどうかなという疑念があり、派閥をつぶさないよりはマシかもしれませんがその効果については限度があるとみていて、正直冷めています。

 敢えてその影響について述べると、派閥が亡くなることで打撃を食うのは派閥幹部たちです。「一日外出録ハンチョウ」の大槻じゃないですが、派閥幹部は派閥が集金する金を行使することで派閥内の議員を従わせている面があり、派閥がなくなることでこの手の使えるお金が減ることから、その統制や影響力は目減りすることには間違いありません。もっともポケットマネーから支援することもできますが、かつては「傘下議員から集めたお金で傘下議員を統制する」ことができたのと比べると、いくらか財布が心もとなくなるでしょう。

 では逆にどこが強くなるのかというと、間違いなく自民党の幹事長でしょう。派閥が運用してきたお金が無くなるため党の資金がより重要化し、これら資金の差配を決める幹事長の権限はさらに増してくると思います。樽俎も幹事長は55年体制の頃はめちゃくちゃな権力があったとされますが、小泉内閣のあたりから若干名誉職的な扱いになり、多大な権力を行使したのは金の差配以上に選挙戦略を作ることのできた二階氏くらいでしょう。
 実際にというか二階氏を紹介するときメディアはほぼ必ず「二階元幹事長」と呼ぶのに対し、ほかの幹事長経験者はあまりこの敬称を使ったりしません。ちなみに一時期、二階幹事長の上にはもしかしてさらに「三階幹事長」という裏ボスがいるのではないかと無駄に勘繰ってたりしました。

 以上の観点を踏まえれば今回の自民党の派閥解消は国政改革というより党内改革としての面が強く、党内で勝手にやるのは構わないけど国政として評価できるかと言ったらあんまそうでもない気がします。まぁ菅内閣、岸田内閣は大多数の安倍派への対応というか言いなりになっていた面もあり、官邸としての権力はあまり強くなかったことから、安倍派を分断させることは官邸強化につながるといえば間違いありません。また自民党全体でも安倍派に振り回されているというところもあり、自民党執行部の復権という点で岸田派と二会派が合意したというのが背景じゃないかと思います。
 もっとも裏で糸引いているのは、私は菅元総理だと考えています。仮にそうであれば、この後菅前総理がより前面に出てくる可能性があるでしょう。

2024年1月20日土曜日

旧メディアから移り変わるタレコミ先

《現役社員が告発》トーヨータイヤが「N-BOX」の部品をめぐりホンダに“不正報告”の疑い 〈管理基準を満足していない〉実験結果を伏せたまま納入か(文春オンライン)

 昨日出た上の記事の影響を受け、昨日にトーヨータイヤの株価は一時ストップ安となり、つられてホンダの株価も7%低下していて見ながら笑ってました。報道内容の真実性に関しては後続の動きを見なければなりませんが、仮に真実であった場合はリコールに発展する可能背も高いので株価下落も当然と言えば当然ですが。
 なお真実性に関しては、文春の取材に対しトーヨータイヤ側よりもホンダ側に奇妙と感じる節があるので、現時点で自分は高いのではないかとみています。

 そんなこの報道ですが、実は読んだときに気になったのはそうした株価とかリコールの影響とかではありませんでした。では何かというと、「タレコミ先が文春だったんだな」という点でした。
 記事内容を見る限りこの報道はトーヨータイヤ側の社員による内部告発が起点のようですが、その内部告発者は新聞やテレビメディアではなく、雑誌メディアの文春を選んだという点に思うところがありました。もしかしたらほかにも垂れ込んでいたものの相手にしたのが文春だけだった可能性もありますが、この手の告発先としてかつて権威のあった旧メディアではなく雑誌を、しかもどちらかといえば芸能ニュースを中心に報じて経済ニュースはそんな専門としていない文春が選ばれた当たり、近年の文春の勢いによるものかと感じさせられます。

 以上のような感慨を持つと同時に、恐らく今後この動きはますます加速していくように思いました。こう思った理由としては先のビッグモーターの報道においては、こっちは経済情報が専門の東洋経済が比較的早期から内部告発を取り上げつつ報じており、そこへフライデーがタイヤに穴を空ける衝撃的動画を出しましたが、どちらも昔なら新聞かテレビが内部告発先となった気がします。
 一体何故、これらの内部告発者が新聞やテレビを選ばなくなったのか。理由はいくらでも考えられますが単純にかつてほど権威や波及力を失ったこともさることながら、告発先として信用が薄れてきているところもあるように見えます。

 特に直近で言えば、ジャニーズ問題に代表されるように芸能関連の不祥事の内部告発を新聞やテレビにしたところで、握りつぶされる可能性は非常に高いと断言できます。実際にジャニーズ問題は長年握りつぶされ、その検証報告も「90年代当時は本当だと思わなかった」といいながら、BBCが報じた時に何も後追いで報じなかったことについてはスルーしたあたり、全く信用がありません。松本人志氏の問題も文春が報じていますが、仮に新聞やテレビに被害を訴える人が出ていても、彼らは絶対に報じなかったでしょう。


 またTBSに至っては農協に内部告発した人物が使うのはやめてくれといっていた映像を無断で流して身分がばれる事態を招き、結果的に内部告発者は退職を余儀なくされています。TBSは過去にもオウム事件で坂本弁護士殺害事件も引き起こしているだけに、はっきり言えば一番内部告発を行ってはならない危険なメディアでしょう。
 新聞に関してはテレビほどずさんではないにしろ、やはり近年は文春と比べると見劣りすする点が大きいです。それ以上に新聞の部数減はこのところ拍車がかかっており、先日も「あと10年持つか」と語る新聞販売店関係者のまとめ掲示板を読みましたが、ビジネス的に完全に崩壊したモデルであるのに間違いありません。タレコミが来る来ない以前に、生き残るかどうかっていう話でしょう。

 また最後に補足すると、逮捕されましたがガーシー氏のようにネット配信者に告発が回るという例も近年増えています。裏取りという点で新聞や雑誌メディアと比べると不安なところがありますが、影響力というか波及力では前者をはるかに上回っているだけに、今後ネット配信者にタレコミが回ることも増えていくと思います。その分だけ、新聞やテレビへ廻るタレコミは減るだけなので、見方を変えればこの二つは今後ますますスクープが取りづらくなると言えるかもしれません。

2024年1月18日木曜日

どの業界にもスターは欲しい


 上のまとめ記事ですが、一時は「ポスト宮崎駿」といわれていたアニメ監督の細田守氏ですが、その後「君の名は」で一気にスターダムに上がった新海誠氏にすっかりお鉢がとられたことについていろいろ議論されています。それでこの見出しですが、あながちとてっつけた見出しではなく、実際かつてはこのようにしてアニメ業界は細田氏をもてはやし、かなり熱心に祭り上げようとしていました。

 何故こう断言できるのかというと、実際に当時のことを非常によく覚えているからです。具体的な時期としては「サマーウォーズ」が公開された後の2011~2012年ごろで、これから世界のアニメを率いる名監督などとあっちこっちで宣伝記事が出ていました。それと同時に、「一体何故細田氏が祭り上げられるのか」という、上記まとめ記事と全く同じ趣旨の記事を2012年当時に出ていました。
 その記事では単純に、「アニメ業界が一般にも通りのいい、スターとなる監督を欲しがっているため」と言い切っていました。最近また「君たちはどう生きるか」を公開しましたが、大仁田厚氏と同様に宮崎駿氏もしょっちゅう引退宣言を出しては撤回する人で、2012年ごろももう新作は作らないなどということを言っていました。宮崎市がアニメ業界からいなくなった後、「この人が作っている」とばかりに名前だけでも売れるアニメ監督を当時のアニメ業界は熱望しており、ちょうどそのころに名前が売れ出した細田氏がまさに格好の候補となったことで、業界の期待を集め祭り上げられるようになったという風に書いていました。

 一体なんでこんなことを細かく覚えているのかというと、友人に勧められて「サマーウォーズ」を私も見ましたが、あの作品に関して全く面白いと感じることができず、むしろそのひとつ前の「時をかける少女」のほうがよかったのにという印象を覚えていたからです。宮崎氏とまでいかずとも、細田氏が何故これほどまでに名監督だといわれるのかが端的に疑問だっただけに、上記のスタートして祭り上げようとしているという記事の内容がストンと落ちたことから、当時の空気なりもかなりはっきり覚えています。
 なお新海氏に関しては、確かにこの人はすごいと感じています。単純に背景の色の使い方が非常にうまく、またその色が映えるような展開をきちんと作るという意味でこっちは間違いなく歴史に残る人物だという風にみています。にしても細田氏との比較で言えば、なんかマー君とハンカチ王子みたいになったなぁ。

 話は戻しますが、アニメ映画業界に限らずどの業界においてもスターというのは望まれます。スターがいるかいないかで消費者の拡大や維持は大きく変わるだけに、業界がスターがいないってんなら無理やりにでも作ろうという気持ちは非常にわかります。
 例えばスポーツ業界なんかは、野球だとやはり王、長嶋時代は特別で、その後は桑田、清原のKKコンビが大いに業界を引っ張りましたが、近年は大谷選手が活躍し過ぎてなんか日本国内のスターがちょっと出辛い雰囲気になってきています。むしろOBだけど張本勲氏のほうがお茶の間にも浸透しているスターな気がします。

 またゴルフ業界についていえば、男子ゴルフなんかは石川遼選手が活躍したころは非常に盛り上がりましたが、彼以降はやyスターが不在で、それに伴い人気も凋落してきているように見えます。女子ゴルフも同様で、ばくだんいわに似ていると言われた宮里藍氏などが活躍したころは華やかなり氏でしたが、なんか近年は渋谷日向子氏しか話題にならず、また彼女も絶大というほどの浸透度を持っているようにも見えないため、業界が物凄い推しているのはわかるけどなんか暖簾に腕押しみたいにも見えてきます。

 このほかクリエイティブな業界に関して言うと、今回改めて思ったこととして、スターとなる人物が思ったよりいないのがゲーム業界です。元々、若手クリエイターで特に顕著ですが、引き抜きが激しいためにゲーム業界では制作者名をあまりアピールしない傾向があるものの、それを推しても漫画やアニメ業界と比べるとザ・この人的に知名度の高いクリエイターが少ない気がします。
 強いて挙げるとしたら、「メタルギアソリッド」シリーズの小島秀夫氏、あと「タクティクス」シリーズの松野泰己氏なんかは強い支持を受けていますが、それ以外だとアニメ業界における宮崎駿氏的な人物はあまり出てきません。まぁドラクエの堀井雄二氏なんかも通りがいいですが、ドラクエ以外あまり作らないし、制作本数もやや少ない感じがします。

 また昨日一気に炎上したレゴランドの社長みたく、ゲーム業界は世間慣れしていない人が多いのか、一時は高い知名度を得ながらもその後の発言で顰蹙を買い、フェードアウトしていった人も少なくありません。代表格は「龍が如く」シリーズの名越稔洋氏で、10年前と今とで比べるとその名前のヒット数は文字通り桁違いに下がってるでしょう。彼の場合は完全に自身の発言で人気を落としており、余計なことを言わなければシリーズも続いているんだし、高い評価を維持できたのになという気がします。

 一方、初代ドラクエの制作者でありチュンソフトの創業者である中村光一氏は、会社を経営してきただけに発言は落ち着きながら、長くこのゲーム業界をリードしてきています。ただ、発言が落ち着きすぎてて若干キャラが濃くないこともあり、一般への知名度はそれほどではなくスターだと言い切れないところがあります。いや凄い人だとは思ってますが。

 以上のようなことを帰宅途中の電車の中で考えいたところ、やはり一般にも通りのいいクリエイターがゲーム業界は少ないからこそ、よくゲーム作品のアピール時に「大物声優が出演!」などと声優名をやたら前面に出してアピールしてくるのかなということに気が付きました。なおそうした声優名を前に出したゲームはクソゲー率が高いと言われており、実際自分もそう思います。大物声優が出演するとしても、その名前をアピールしないゲームのほうが面白いことが明らかに多いです。

 それにしてもスターといえば、さっきも挙げた楽天のマー君こと田中選手のフェードアウトぶりは色々残念に感じるところがあります。先の安楽騒動での批判もありますが、いくら成績が以前ほどではないにしろ、近年の人気の低下ぶりはちょっと目に余ります。
 もっとも彼の場合、本人というよりイーグルスというチームが安楽騒動をはじめなんかギスギスしていて、ファン離れを引き起こしているようにも感じます。同じく成績の振るわない中日なんかは逆にコメ騒動などネタ的な話題に事欠かず、妙に盛り上がっているのと比べると対照的です。

2024年1月16日火曜日

周期性を前提とした地震予知に対する疑念

 元旦に起きた地震の影響で現在も能登半島では多くの被災者が避難生活を送っていると報じられており、中国にいる身でありますが心配を続けながら報道を見守っています。
 さて今回の能登半島の地震ですが、日本の地震学会ではほぼノーマークであったといわれています。実際に大地震発生予測で能登半島付近はほぼ最低ランクに入れられており、「今すぐにでも起こりうる」といわれている南海トラフ大地震と比べたら全く予期されていないも同然でした。

 この手の地震予測ですが、基本的に過去の歴史資料的な文献から予測が行われています。具体的には、江戸時代や平安時代などの日記をはじめとする文献を見て、どの地域で何年おきに大地震が発生しているのかを調べて周期を作り、直近の地震から現在まで何年離れており、周期と比較して次の地震まであと何年といった具合で確率を弾き出します。

 一見すると合理的に見える上記の予測ですが、ならば何故今回能登半島では大地震が起きないと予測していたのか。その言い訳として地震学会が述べているのは「何千年に一度というレベルの大地震だったから」というものでした。
 要するに過去に地震の記録が残されないほど、周期が千年単位にも上る地震であったため能登半島はノーマークだったということです。これは逆を言えば、記録が残らないほど周期の長い地震に関しては一切予測できないと言っているも同然であり、なおかつ周期が長いほど地震規模も大きくなることを考えると、規模が大きければ大きいほど地震は予測できないということとなります。

 こうした今回の能登半島地震予測に関する見解に加え、過去の記録から周期を類推する地震についても正直なところ、どれだけ信用できるものかと私は怪しんでいます。地震について調べていた2003年の時点で南海トラフ地震は「2004年までには必ず起こる」と地震学会などが主張していますが、現在に至るまで東海地方ではまだ大地震は起きておらず、この間に東北、能登半島で先行して大地震が発生したわけです。このほかの地域に関しても、周期で予測するといっても誤差は最低でも数年単位で、十年単位も十分あり得ることを考えると、果たして予測することに価値があるのかと疑います。

 そもそも日本の地形の特徴から言って、ほぼ全地域で大地震が起こりうる可能性があるということを踏まえ、特定の地域で大地震が起こりやすい、起こりにくいなどとゾーニングせず、全地域で地震に備えるよう心掛ける方が適切である気がします。そのうえで地震に伴う二次災害として津波が存在し、且つその被害は地震そのもの以上に大きくなることも考えると、津波が起こりうる地域の避難経路や防災対策により力を入れることも、地震を予測するよりも重要である気がします。

 以上のような見解を踏まえていると、地震予測そのものを完全に否定するつもりはないものの、周期性を前提とした地震予知はあまり重視しないというかそこまで研究に力を入れる必要はないのではないかという気がします。むしろ今後の技術革新を待たねばなりませんが、地震発生につながる地下深くの地層の変動やその兆候を見つけ出す研究のほうが、周期性をいちいち気にするよりも重要になってくると思います。
 そして何より、繰り返しになりますが日本ではどこでも大地震が起きるという前提を国民全員で共有し、災害対策や避難経路を意識して、津波への対策を強化することが一番大事だと思います。