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2023年7月15日土曜日

ビッグモーター事件における損保ジャパンの怪しさ

 今日は自転車で20分の日本料理屋に昼間行った際、到着してから自転車のカギを持ってくるの忘れたことに気が付いて一度帰宅し、再び戻るという1時間のサイクリングを行った結果、その後で熱中症になり吐きそうでした。1時間のサイクリングで熱中症になる情けなさもさることながら、マジあのわんこそばを無理やり食わせられ続けるような吐き気は辛いです(新井さん風)。


 話は本題ですが、中古車大手のビッグモーターが車検時に敢えて車体を傷つけ、保険金を過大に請求していたという事件が大きな話題になっています。自分はこの事件を上記の今年4月に出たフライデーの記事で知ったのですが、その驚愕するような報道内容に対して当時の世論の盛り上がりは非常に小さいものでした。この点について他のメディアやフライデー自身も報じていましたが、報道に対しビッグモーターは一切悪びれることなくノーコメントを貫き、企業側がダンマリを決め込むのを見てたの新聞やテレビなどの大手メディアも黙殺していたということが背景にあります。

 これは自分も経験あるのでよくわかるのですが、テレビや新聞などの大手メディアは記者クラブ外の週刊誌メディアを低く見ている節があり、彼らが報じた内容について「週刊誌のフライデーの報道によると――」などとニュース引用をすることを意図的に避ける傾向があります。実際に過去にあるニュース番組が週刊文春の報じた内容をほかにソースがないにもかかわらず文春の名前を隠した上で勝手に引用したことがあり、文春側の抗議を受けて後から渋々「文春さんの報道を引用しました( ゚д゚)、ペッ」みたいな感じでいかにも嫌そうな態度で体裁を取ったことがあります。

 仮にフライデーの報道を受けてビッグモーター側がコメントやプレスリリースを出した場合であれば、「ビッグモーターの発表によると――」という風に報じることができるので、大手メディアも報じていたことでしょう。ただ前述の通りビッグモーター側は大手メディアのそうした週刊誌軽視の風潮を知ってかこの件に関して一切何も反応を出さず、ダンマリ戦術で逃げようとしていた節がありました。しかし事件の大きさや内容のひどさ、そして恐らく不必要な保険求償を受ける羽目となった保険会社側の抗議もあってか外部調査を入れざるを得ず、その報告書が今回発表されたことを受けて大手メディアもようやく重い腰を上げ、今になって雪崩を打つかのように報じるようになったと私は見ています。

 上記のような背景から、最初にこの事件というかビッグモーターの従業員がタイヤに穴をあける衝撃的な内部告発動画を報じ、ビッグモーターにも他のメディアにも黙殺される中も続報を出し続けたフライデーに関しては、その粘り強く報じ続けた姿勢に感嘆するとともに、もっと世の中に評価してもらいたいと陰ながら感じています。不正に関する報道自体は以下の2022年8月に出た東洋経済の記事が先行しており、恐らくこれが初報だったのではと思いますが、今回はっきりと事件化にまで至らせたのはフライデーの功績も小さくないでしょう。


 さてそのビッグモーター事件ですが、自分の目から見ていくつか不審な点があります。一つは、何故監督当局はビッグモーターに対し査察を行わなかったのかという点です。
 最初の東洋経済による保険金の不正請求報道に関しては疑惑レベルだったのでまだしも、フライデーの報道に関しては故意にタイヤに穴を空けることを指導する不正以外の何物でもない行為が、歴とした動画で公開されました。私はこの時点で陸運局など国交省傘下の監督当局から何かしらの査察なり調査に入るかと思っていたのですが、前述の通り大手メディアがスルーするほどなにも音沙汰がなく、これほどの不正を見て見ぬふりする行政の態度の方がビッグモーターの態度以上に驚きを感じました。

 もう一つの不審な点はほかならぬ保険会社、それも損保ジャパンの怪しい動きです。

ビッグモーター不正請求、窮地の損保ジャパン(2022年9月、東洋経済)
ビッグモーター、保険金不正の真相究明に新展開(2022年12月、東洋経済)
ビッグモーターと損保ジャパン、不正請求の蜜月(2023年7月、東洋経済)

 この事件での損保ジャパンの動きに関しては東洋経済がいい意味でしつこく、詳細に報じ続けています。不正の実態に関してはフライデー、保険過大請求に関しては東洋経済がこの事件の報道で本当に活躍されています。

 話を戻すと、上記の東洋経済の報道によると不正疑惑が持ち上がった当初、本来なら保険金を過大に求償された被害者の側である損保ジャパンは、ほかの保険会社と違って何故かあまりビッグモーターを追求せず、ビッグモーター側の言い逃れを受けるや「はい終わり、この問題は終わり!」的に早々に幕引きを図ろうとした節があったそうです。実際にフライデーの報道以降、私の方でも保険会社の動きも軽く見ていましたが驚くくらいにビッグモーターへの批判や追及がなく、大手メディアはともかくとして何故保険会社も黙っているのかと不思議で仕方ありませんでした。

 それもそのはずというか、一部で指摘されていますが保険会社としてはビッグモーター側の府政によって払う必要のない保険金をビッグモーターに支払うことになるものの、その後に車両の保有者に対し保険金支払いを口実に保険等級を引き下げ(=保険料を引き上げ)ることで、後々回収に至ることができるという構図が成立します。言い方を変えると、ビッグモーターが保険金を求償することで保険会社は保険料の引き上げを行うことが可能となり、最終的に両社はWin-Winで儲かる一方、負担は消費者個人にだけ向かうわけです。そのため当初より、ビッグモーターと保険会社、特に怪しい動きを見せていた損保ジャパンは癒着しており、その不正も知ってて黙認または推奨していたのではないかと東洋経済も暗に指摘しています。

 仮に損保ジャパンもグルだった場合、最初の監督当局が全く調査に動かなかった理由にもつながってくるのではないかと思います。これは具体的根拠のない完全な私の憶測ですが、損保ジャパンほどの大企業なら一定の政治力を有しているだけに、監督当局に対し「自分たち保険会社の方で調査するから」などと言って、ビッグモーターへの査察にブレーキを掛けていたというシナリオも、可能性レベルならありうる気がします。かなりぶっ飛んだ推測だと思いますが、それほどまでに自分は行政がこの問題に当初全く動こうとしなかったのが不思議に思っており、東洋経済の損保ジャパンの報道を見てこれが背景なら納得できると初めて得心を得た次第です。

 とはいえ、損保ジャパン以外の保険会社はこの問題に対しビッグモーターへの不信を高めており、またビッグモーターをかばう幹事保険会社の損保ジャパンに対しても反感を持ちつつあると報じられています。まぁ実際、下手すりゃ関電に騙されたほかの電力会社みたくカルテルの疑いをかけられる恐れもあるだけに、ちゃんととるべき対応を取らなければほかの保険会社も相応の打撃を被ることでしょう。

 それにしてもこの事件、消費者への補償を行うとなると相当な金額に上ることは間違いないでしょう。補修範囲がどこまで故意なのかが明確に区別できない以上は、過去に請求した保険金額全額が補償対象になり得る可能性もあり、また保険金支払いを口実に保険会社が保険等級を引き上げていた場合、加算分の保険料も補償しなければ話にならないでしょう。後者の負担に関しては、補償するのはビッグモーターなのか保険会社なのかでまた揉めると思われますが、それだけにほかの保険会社は責任を損保ジャパンにうまくもっていかないとえらいこっちゃになるでしょう。
 それ以前に、明確な不正対策が実施されていないにもかかわらず未だビッグモーターが営業停止になっていないという事実に日本の闇を感じます。中国だったらこの辺わかりやすいくらいにすぐ行政が制裁をぶつけるか、損食わされた消費者が「金返せ!(# ゚Д゚)」的に雪崩を打って店舗や会社に突撃するので展開早いのですが、日本はジャンプ漫画の引き延ばしみたく展開が遅いのでこの辺はもっと中国見習った方がいいなという気がします。

2023年8月20日日曜日

ビッグモーター元社員は雇う価値があるか?

 「もしかしたらあるのかな?」と思ってネットで検索したら宦官のBL漫画が存在することがわかりました。このことを知り合いの中国人OLに話したら「中国なら小説だってあるよ(*^▽^*)」と返事され、さすが本場だと思いました。
 っていうか確認するつもりはないけど、宦官なのにどうやってするんだろう?

 話は本題ですが今も新たな情報が出続けているビッグモーターですが、正直ヤクザでもここまで阿漕な商売やるのかって疑問です。ネットで誰か言ってたけど、街路樹切断を鬼滅の刃にかけて「木殺隊」などと呼んでましたが、ほぼ全店舗でやってれば仮に本社指示がなかったとしても経営陣は監督責任を十分問えるでしょう。
 っていうか、この事件で未だ逮捕者が一人も出ていないという点がそもそもおかしいです。仮にヤクザがこういう行為を行っていたら問答無用で逮捕されるだろうことを考えると、ヤクザ差別もいいところでしょう。でもってこの逮捕者に関しては、冷たい言い方かもしれませんが本社指示に従って保険金不正を直接行った従業員も対象とすべきだと私は考えます。

 前述の通り、故意に顧客の商品を壊したり、保険金を不正に搾取するなどといった行為は明確な犯罪です。近畿日本ツーリストの社員が国庫補助金を搾取してこの前捕まりましたが、規模、搾取元の違いこそあれやってることはそんなに変りないと思えるのに、何故かいまだに逮捕者が出ていません。検察が証拠集めを準備しているならまだ理解できますが、100人くらい一斉に逮捕したってもこの事件に関しては全く問題ないでしょう。
 そうはいっても本社のノルマ矯正などでやむなく犯罪に手を染めた現場従業員は可哀そうだという意見もあるかもしれませんが、極端な比喩を用いれば、「命令されたら不要な殺人にも手を染めるのか?」といったところです。ビッグモーターで行われた行為は小学生ですら明らかに犯罪だとわかる行為で、指示命令されたからと言ってそうした行為に手を染めておいて「自分は無罪だ」とほざく人間がまともだとは私は思いません。悪いことだと思わなかったとも言い訳するかもしれませんが、悪いことかどうかすらわからない人間(小学生レベル)だと自分で言っているようなもので、そんな人間を社会に野放しにしていいかと言ったらそうではないと私は思います。

 その上で、買収による救済などはあり得るものの、今後ビッグモーターは破綻することは間違いありません。その破綻時、または現在進行形で離職している従業員をほかの企業が野党価値はあるのかと言ったら、上記理由から私は全くその価値はないと思います。少なくとも騒動が表面化してから離職した人間に関しては全く救う価値がない、はっきり言えば人間だとすら思えません。

 前述の通り、ビッグモーターで行われた行為は小学生でもわかるレベルの犯罪行為です。そうした行為を上が命令した、周りがやっているからという判断理由で実行数らたり、まともな思考判断能力を持っている人間ではないと断言できます。未成年ならまだしも、そのような言われたとおりに犯罪行為すら行うロボットっぽい人間が業務で役に立つかと言ったら、多分物の役に立たないでしょう。まぁ鉄砲玉みたく犯罪のお先棒を担がせる程度ならいけるかもしれませんが。
 その上で実際どうなるかは今後の捜査にも寄りますが、ぶっちゃけビッグモーター従業員はこれまた前述の通り逮捕処分される可能性が全くないとは言い切れません。退職後とはいえ勤務中に行った行為で今後訴追されるリスクがあるように見えるだけに、雇用主の立場で見ればリスクの高い求職者にしか見せません。

 もっとも違法行為を強制指示された際に将来を見越して、強制の証拠を何らかの形で残していた人間であれば話は別かなという気がします。逮捕リスクが劇的に低くなるのに加え、その抜け目なさは業務で役に立つ素養を示しているように思えます。

 何もビッグモーターの社員に限るわけじゃないですが、日本人は自律性、自我があまりにも低すぎることから、本人の素養以上に所属した組織によって犯罪に手を染めるかどうかが左右されすぎる気がします。こういった周りに流されてはならないと戦後に口を酸っぱく散々反省すべきと言われたのに、未だ日本人は自らを律することのできない人間が多すぎると言わざるを得ません。
 どことなく、「上が命令してきただけだから自分は悪くない」という考えを免罪符にしているようにも見えるだけに、将来の禍根を絶つためにも、ビッグモーター従業員に関しては退職済みの人も含めその行為に対ししっかり罪を問うべきだと考えます。

 今日家から一歩も出ずにゲームして、昼寝したからなんか文章のノリがいい。やっぱ普段働き過ぎてるんだろうな(ヽ''ω`)

2023年7月27日木曜日

第二のビッグモーターは現れるか?

 連日ビッグモーターのニュースが続いていますが、掘れば掘るほど出てくるというか街路樹枯らしていたとか草も生えない内容ばかりで毎日楽しんでみています。このほかにもサイン偽造、違法走行、不当要求などがネットで指摘されているだけに、あと1ヶ月はこのニュースは続くと思うとウキウキした気分になります。
 っていうか個人ではなく法人ってのはありますが、ネットで過度な誹謗中傷してはならないと最近言われる中、どれだけ叩いても非難されないどころか、過去の悪事を批判しきれない存在ってのは本当に希少だと思います。

 それで本題ですが、結論から言うと恐らくこれから第二、第三のビッグモーターともいうべき業者が報じられてくるのではないかと予想しています。今回の事件を受けて中古車業界がブラックだと思われなくないという業界からの声がたまに報じられていますが、中古車屋、特に大手はビッグモーターに限らず強引な営業ぶりで悪い評判をよく聞きます。それだけに今回のこのビッグモーターの事件を受け、「実はあそこも……」的な感じで、騒動が波及していくのではないかという風に考えています。

 具体的にどういった問題行為があるのかというと、やっぱりよく聞くのは買い叩きです。タマとなる中古車を得るため売却希望者に一回でも見積りを取りに行ったらしつこく何度も売却をするよう求め、でもって売却してもらえる段階になったら急に見積り価格を下げるといった話をよく聞きます。中でも笑えたのは見積りで、「9万9800円でどうですか?」と、売却なのに何故かねんだを小さく見せようと10万の大台を切ってきたという話を昔見たことがあります。

 ただこの問題行為を繰り返す中古車屋ですが、いろいろ聞く限りでは実は四輪ではなく二輪の方が根深いという噂をよく目にします。四輪と比べると市場が限られてくるためかあまり目立たないものの、ビッグモーター同様にテレビやラジオCMをバンバン流す大手ほど営業の仕方が強引且つ悪質だとよく聞き、次に槍玉にあがるとしたら内心二輪中古車チェーンじゃないのかなと勝手に思ってます。
 私としてはこうした業者が市場を歪めるだけに、せっかく社会が大きく注目しているのだから叩けるうちに叩くべきだという風に考えています。別に何か私が動かなくてもきっと波及してくと思いますが、この際だから禍根を一気に絶つよう、二輪化四輪化に係わらずこうした悪徳業者は市場から淘汰すべきでしょう。何もしないくせに偉そうなこと言うなって自分でも思いますが。

 なお自分は車は割と好きだけど中国にいるせいでこの10年一度も運転しないままゴールド免許となりました。あと中古車に関しては、埼玉県三郷市にでっかい中古車ヤードがあって越谷レイクタウンとかにサイクリングする際に無駄にあのあたりも走ってました。行けども行けども中古車ヤード、たまにロードサイドの飲食店が広がるあの埼玉の道はずっと走っているとなんか精神衛生的に悪い気がします。

2023年9月7日木曜日

ジャニーズ事務所の記者会見について

 昨夜、夜に訪れた松戸の焼き肉店でぼったくられるという謎な夢を見ました。夢なのに何故か妙にリアルな請求額(371,000円)まではっきり覚えているのもさることながら、一人焼肉でぼったくられるというのは自分でも斬新な展開であるような気がします。

 話は本題ですが本日、少年への性的虐待問題で取りざたされているジャニーズ事務所が記者会見を行いました。いくつか気になった、感じた点はあるのですが、最初に言いたいこととしてこの記者会見には本来、日系メディアの中で文春以外のメディアに関しては出席する資格もなければ報じる資格もないと私は思います。しかし実際には主要な日系メディアはすべて報じており、なんていうか厚顔無恥もいいところではないかという気がします。そしてこの点を、今のところ自分以外誰も指摘していないという点でも違和感を覚えます。

 会見の内容、特にジャニーズ事務所の対応に関して結論から述べると、ビッグモーター以下ではないかというのが正直な結論です。ビッグモーターは不祥事の責任として創業家親子は株こそ手放さなかったものの経営陣から退いたのに対し、ジュリー喜多川氏は代表から降りるものの役員としては残留するとして、あのビッグモーター以上に無責任な対応だという風に見えます。
 そのジュリー喜多川氏は先に出した発表にて、叔父であるジャニー喜多川の性的虐待について知らなかったと言いながらも、今日の会見では「物を申せなかった」と話しており、知らなかったというかこの発言とは全く異なるというか知ってたんじゃないかと言いたくなります。それでいてこの無意味な責任の取り方を取る辺り、はっきり言えばゲマ並みに邪悪な人間だとしか思えません。

 また新社長にはタレントの東山氏が就任するということですが、これも外部からまともな人を連れてこれなかったのかと言いたくなります。もっとも、こんな無責任な体たらくでもテレビ局はジャニーズ事務所のタレントを起用し続けるでしょうが、本来ならば今日広告契約を結んでいるタレントの契約中止検討を発表した東京海上日動のようにこのような反社組織との取引を絶たないのはコンプライアンス的にもおかしいと私は思います。
 そういう意味では、恐らく私が煽るまでもなく多くの人が今後ジャニーズ事務所のタレントを起用する番組、並びにそのスポンサー企業へのボイコット、不買運動が今後広がっていくのではないかと予想します。実際それだけの事件であるように私は思いますし、以前の欧米でのMe too運動じゃないですがまだまだこれでは終わらないでしょう。

 最後に、改めてこの問題に関しては粘り強い文春の報道姿勢に強い敬意を感じます。あと、この記者会見を生中継せず、いつも通り「リーサル・ウエポン2」を放送したテレ東に関しても若干凄いなと感じるところがあります。なんかまた変な記者が「テレ朝はどうせ中継してないだろこの会見!」とか言ってたそうですが(実際は中継してた)、それを言うならテレ東相手に言えよな。

2023年10月12日木曜日

統一教会の解散請求に触れて

 既に報じられている通り、本日政府は旧統一教会(以下、「統一教会」)に対する解散請求を行ったことを正式に発表しました。これから様々な司法手続きが待っておりまだまだ緒に着いたばかりですが、それでもこの問題にケリをつける大きな一歩がなされたことは評価でき、支持率は下がってはいるけどここまで押し通した岸田政権を自分は評価します。

 この問題についてはこれまでに何度もこのブログで語っているため多くは語りませんが、未だに安部元総理の暗殺事件の犯人の思惑通りになっており、テロリストの願望を実現させていると批判する人もいますが、私はあの事件の犯人はテロリストには入らないと思うし、あの事件があろうがなかろうが、統一教会は一刻も早くその活動を制限させ解散させるべきであったという立場を取ります。そうしたことから今回の解散請求は歓迎すべき事態だし、今ここで昭和の呪縛ともいうべきこの問題にケリをつけなければならないと強く感じます。

 そもそも養子縁組斡旋をはじめ、既存法でも統一教会を取り締まることは以前から行うことができました。それが行われなかったというのは単純に警察や検察が宗教団体への弾圧と取られるのを恐れたということ以前に、安部元総理をはじめ統一教会シンパの議員が色々と統一教会の犯罪行為に対する捜査を妨害してきたためだとはっきり言えます。その結果として多くの人間が不幸になったということは完全なる行政の怠慢だし、自分でも現場に対して厳しすぎることを言っている自覚はありますが、それでも公安や警察は統一教会をもっとどうにかすることはできなかったのかと問いたいです。

 その統一教会と同じく、昭和の時代から強大な影響力を行使して大っぴらに犯罪行為を繰り返しながら取り締まられなかったのが、今話題のジャニーズ事務所です。同じく明らかに違法な商業行為を繰り返してきたビッグモーターも今年になって総攻撃を受けて撃沈寸前に至っていますが、やはり不思議に思うこととして、これら組織があれほど大っぴらに明らかな犯罪行為を繰り返していたにもかかわらず、警察をはじめとする行政は一切取り締まろうとしなかったのかという点です。
 これら組織の犯罪行為が報道されなかったことに関しては、よくはないけどメディアに以前からある問題としてまだ理解はできます。しかし、犯罪行為の情報が明らかに周知の事実とされながら、行政はこれら組織に対して去年以前は一切取り締まろうとせず、捜査すら行ってきませんでした。特にビッグモーターの件に関しては、かねてから消費者庁には年間千件を超える消費者からの訴えがあったにもかかわらず黙殺してきており、これほどの大規模且つ大っぴらな組織犯罪を何故知ってて見過ごし続けたのかは理解できません。まぁ恐らく、保険会社のロビー活動が効いてたのではないかと思いますが。

 以上を踏まえると、ある程度大きな組織なら、大っぴらに犯罪行為をやっても案外取り締まられないものなのかなと思えてきます。かつての消費者金融もそうでしたし、ジャニーズ事務所以外の大手芸能事務所の闇についても何故かみんな語ろうとしないあたり、この傾向はまだまだ続くでしょう。言い方悪いですが、捜査機関は捕まえやすい小物ばかり狙い、巨悪に対してはなぁなぁで済ますところがあるように見えます。

 とはいえ、長年放置されてきた統一教会に今回ようやくナタが入ったことは大きな一歩と言っていいでしょう。これを機に警察機関はオウムを含め、宗教活動を隠れ蓑にしている犯罪団体に対しもっと積極的に取り締まりを行ってくれるようになれば万々歳であり、そうした方向に世の中が向かうことを密かに願います。

2023年7月25日火曜日

中国の突然の外相交代

 今日のビッグモーターの記者会見は下手なコントよりずっと面白く、恐らく歴史に残ることでしょう。ちなみに自分が現場にいて質問できたとしたら、「あとどれくらいシャバにいられると思いますか?シャバにいられる間にやっておきたいことは何でしょうか?」と聞いてます。
 そんなわけでビッグモーターの話と思いきや、マクドでご飯食べて帰宅しようとした矢先に友人からメッセージが送られ、以下のニュースを知りました。


 かねてから1ヶ月間表に出てこなかった中国の外交部部長(外務省の外務大臣に相当)である秦剛氏が、今日突如解任されたと発表されました。変わって外相となるのは前任者でもあり日本大使も長く務めた東大卒の王毅氏で、「やってねおめでとう(/・ω・)/」と中国人の友人が言ってきました。
 まぁ実際のところ、日本の政治家も王毅氏とは交流あるし、また口ではきついこと言いながら日本に対しては必ず配慮してくれるツンデレ屋さんなので、プラスになるかどうかは未知数な点はあるものの、日本にとって彼が外交の表舞台に立つのは絶対的にマイナスになることはありません。

 ただそれ以前に、外相という最重要閣僚である人物が任期途中でこのように解任になるというのは中国では普通あり得ません。私自身も、1ヶ月間音沙汰なくてもまた素知らぬふりして復帰してくるだろうと思っていただけに、今回のこの発表にはかなりビビってます(;´・ω・)
 なお中国国内ではこの1ヶ月間、秦剛氏の姿が見えないことについて一切報じられていませんでした。そのため日本語ニュースを見たりするなど外信に触れている中国人を除いては、彼が失踪していたという事実すら把握しておらず、話題を振っても「え、何それ(。´・ω・)?」とマジでこんな反応されました。

 でもって解任が発表された今日に関して言うと、中国国内では解任、そして王毅氏の再登板のみが報じられ、解任の背景など詳細については一切報じられていません。またニュースに関するネットユーザーのコメント欄では

「王毅氏なら外務大臣の風格がある」
「王毅氏はいい男だ」
「王毅氏なら問題ないね」

 などと、王毅氏を誉めそやすコメントしか表示されず、「秦剛に何があったんだΣ(゚Д゚;≡;゚д゚)」的なコメントどころか、「秦剛」の文字すら一切ないのは見ていて楽しいものがあります。逆を言えば、それだけ中国政府も触れられたくないのでしょう。
 なお王毅氏がグッドガイなのは私も認めます。

 では一体何が起きたのか。報道ベースではどうも香港の女子アナと不倫していたのが規律に引っかかったなどと言われていますが、芸能人との不倫くらいで規律に引っかかるなら共産党からは幹部はいなくなるはずです。となるともっと大きな違反事項があったとみて間違いないのですが、一部コメンテーターが指摘しているように、何らかの重要情報を米国などに漏らしたくらいじゃないと、ここまでの処分は起きないと私も思います。その流出ルートに香港の女子アナがいたとすれば、従前の報道とも合致してきます。

 もっともこの辺は裏付けが取れないのでこのまま真相は闇の中へ入っていくでしょうが、秦剛氏は突然抜擢されたのと、年齢的にも次期総理、総書記も狙える立場であっただけに、習近平執行部への打撃は小さくないと断言できます。更に言えば、現在半導体や水産品を巡って日本とも通商外交で揉めていますが、恐らく中国外交部は今かなり混乱の最中にあるのではないかという気がします。だからこそ、既にほかの役職にもついているとはいえ経験者である王毅氏を無理くり引っ張ってきて、この混乱に対処しようとしているのでしょう。
 もっとも、外交以上に国内経済の方が中国はかなりやばいと思います。日本の轍をそのまま踏もうとしているというか、不良債権処理を先送りして内需刺激に走ろうとしており、マジで自分が習近平の側近なら「痛みなくして改革なし」ってアドバイスしています。

2023年8月3日木曜日

次回選挙におけるワイルドカード

 先日の女性議員がフランスではしゃいだニュースを見て一部の女性議員が反論を主張しましたが、あの場ですぐ「この研修でフランスではこうした政策が使われていて……」などと研修成果を報告したらまだ見るべき点もありましたが、恐らくただの物見遊山なためそんな芸当など初めからできっこないのでしょう。っていうか少子化対策を学ぼうってんなら遠くに行かずとも福井に行けよ、っていうか福井住めよとか思います。
 ちなみに今調べてみたら福井は2021年の出生率で6位でした。それでもフランスより、福井行けよ。福井の方がフランスより楽しいし、福井でエッフェル塔の真似しても誰も後ろ指指す奴いないし。

 話は本題ですが、ぶっちゃけ今日本は広末の不倫に始まり、ビッグモーター騒動、福原愛氏の子連れ騒動など社会ニュースがやばいくらい楽しすぎて政治ニュースがほとんどありません。そのため政治論争もほとんど起こらず、増税に関してもあまり抵抗運動が広がっていないように見えます。
 なお私個人としては日本で税金を払っていない立場もありますが、結局のところ社会福祉支出は否応なく増えざるを得ない点を踏まえると、増税に関してはやむを得ないと思っています。軍備費に関してはもう少しウクライナの戦訓を取り入れてから予算を立てるべきだとは思うものの、特定の業界を狙い撃ちにするのではなく広く浅く増税するなら一般個人所得からやはり取るべきじゃないかと思います。

 なお軍事費に関しては、アッシマーを量産するってんならどんどん予算付けるべきでしょう。マジあれさえあれば中国なんて恐くない。

 冗談は置いといて、政治議論はあまりないもののやはりマイナカードのミス問題は政権支持に直撃しており、保険証の廃止でも燻ぶっているだけに、仮に今すぐ選挙するなら間違いなくマイナカードが最大の争点になるでしょう。私としては富士通のシステム設計には疑問を感じるものの、初期エラーに関してはどうしても出るものだと思うのと、マイナカードの普及、運用によって抑えられる社会コストは膨大であるとの考えから、批判を恐れず「今ここでやらずにどうする」と保険証廃止などを徹底してほしいと考えています。
 その上で不安を取り除くため、マイナカードを詐欺などに不正利用した人間に対する厳罰法、具体的には最低でも懲役数年、最高刑死刑な法律を用意してほしいです。ぶっちゃけ個人情報の管理に関して、やたら厳格な中国にいるってのもあるけど日本はザル過ぎる。

 以上のような感じでマイナカード問題があって自民党としては次回選挙は守勢に回らざるを得ないと思いきや、状況を一転させるワイルドカードもあると私は見ています。具体的に言えばそれは統一教会問題で、選挙直前に活動停止、解散命令を出せばほかの議論は吹っ飛んで支持を集められるのではないかと思っています。
 真面目な話、今の日本における最大の政治問題はこの統一教会問題に尽きると思います。恐らく今も自民党議員の中には統一教会との関係を密かに維持している、または隠している人間がいると思いますが、その自民党への政治的癒着は明らかに問題であり、また統一教会のやってきた行為は文字通り詐欺商法の典型でここから多くの犯罪者も生まれ育ったことを考えると、今この時代に終止符を打たなければならない問題だと私は重視しています。

 この統一教会に選挙前にケリをつけられるものならば、見る人は見るだろうし、また保守勢力も自民への支持を強めることでしょう。ただ逆を言えば、これは野党にとってもワイルドカードとなり得るトピックでもあります。具体的にはこれほどの犯罪集団を野放しにしていると言って攻撃材料とすることができ、また選挙直前に癒着を断ち切れずにいる議員を暴露することによって、いくらでも形勢をひっくり返すことも可能でしょう。
 そういう意味では野党は統一教会と癒着している自民党議員を見張って、その癒着ぶりを示す証拠を集めることこそ最大の選挙対策になり得るでしょう。安上がりですごくいい案だと私個人的には思います。

 一方、敢えて上から目線で日本国民に対する次回選挙の課題を言えば、まともな野党を作る努力が必要でしょう。日本の政治発達に関してはやはりまともな野党を作れなかったのが一番の阻害要因で、目立ちたがり屋ばかりでなくきちんと政治議論ができる野党を作る選挙の土壌をもっと作らないと、日本政治は発達しないままが続くでしょう。
 具体的には特定の思想や心情ごとに有権者団体をもっと作ることに尽きます。個人としての票ではなく、敢えて組織票の一部となることで、その方針や信条に寄せる政治家が作られていきます。目下においてはビッグモーター事件もあるので、消費者保護を信条とする団体なんかあったらいいなを形にと思いますが、まぁ実際作る奴もいないだろうし賛同する人もいないでしょう。

 にしても2戦4発の巨人の岡本選手はマジやべぇ。やはりヤクルトの村上選手より岡本選手の方が上なのかと思わせられてしまう(;´・ω・)

2023年7月24日月曜日

次の選挙で試されるのは公明党

 先ほど友人とチャットで久々に日本政治について話をしましたが、報じられている通り岸田政権の支持率はサミット以降、見事なまでに右肩下がりです。っていうかサミット終わった時点でマイナカードは文字通り見えている地雷になっており、時間が経てば経つほど表面化して支持率下がるのは明らかだったにもかかわらず選挙に出ないという心境は、なかなかに理解しがたいものがあります。豊作でコメ相場が下がるの確実なのに、手持ちの米を売ろうとしないというような相場勘で、前から分かってましたが岸田総理の政局勘はかなりやばいです。

 それでも今現在は、ジャニーズ事務所問題、広末不倫、ビッグモーターの不正、ソフトバンクの悪夢の12連敗などこれでもかというくらい耳目を引くニュースが続出していることもあり、岸田政権への批判はあまり目に入ってきません。しかし仮にこうしたビッグニュースの波が途絶えると、恐らくマイナカード問題が再び俎上に挙がってくるとみられ、今後ますます支持率が低下していく可能性は十分にあるでしょう。
 そんなわけで岸田政権には逆風が吹いていますが、自分も友人もそれほど自民の大敗にはつながらないという見解で一致しました。理由はごく簡単で、野党への支持が一向に広がらないためであり、恐らく自民は今よりは議席落とすかもしれませんが投票率が低水準にとどまり、過半数は確実に確保できるのではないかとみています。むしろ試されるのは政権与党の一角である、公明党でしょう。

 公明党の支持母体は言うまでもなく創価学会ですが、同組織は平成に入って以降は一貫して信者数が右肩下がりであり、現在はもはやいわゆる二世、三世しか新規加入者がいないと言われています。仮に厚生省の思惑通りに少子化対策が効いて子供が増え続けてれば党勢も拡大したでしょうが、現実はさにあらず出生率は先細る一方で、その煽りを食らって創価学会も縮小傾向にあり、年を追うごとに選挙における動員力というか票田も縮小しています。
 特にその地盤とする東京都議選においては近年、創価学会の苦戦が激しく伝えられるようになってきています。またそうした苦しい台所事情もあり、自民党との票の割り振り、候補者一本化でも揉めることが多くなってきており、自民党もかつてほど公明党に対し票田的な期待を明らかに持たなくなってきています。それどころか、無駄にポストを分けたり、公明党の政策取入れなど気を遣うことにたいし、熟年夫婦の如く倦怠感すら見せています。

 仮に公明党と別れる場合、自民党としては比較的思想が近く、改憲勢力に組み込める維新の会が現在存在しており、実際に幾度か公明を落として維新と組むのではないかという憶測のぽつぽつ出てきています。それでもまだ実行に移さないのは、公明を切る大義名分がやや薄いのと、票田としての価値はまだあるとみられているからでしょう。
 それだけに次回選挙で公明の動員力が落ちたり候補者擁立で揉めたりした場合は、自民は維新との連立に向け一気に動き出す可能性が高いと私は見ています。私自身は維新の会に対してそれほど期待感は持っていませんが、改憲自体には賛成派ということもあり、改憲までの間だけでも組むのは有りだという立場を取ります。

 そういう意味では、護憲派は今この段階においては野党に票を入れるよりも公明党に票を入れる方がその目的は達成しやすいかもしれません。恐らく公明党もそれを踏まえて護憲を次回選挙で強くアピールしてくるかもしれません。

2023年10月5日木曜日

ジャニーズ事務所のNGリスト発覚を見た上での解散是非

 昨夜NHKが報じてからというもの、先日の会見でジャニーズ事務所側が質問させない人物をあらかじめリストアップ(NGリスト)していた問題で日本の話題が持ちきりです。私自身、非常に失礼だなと思うと同時に、「自分たちは知らなかった、コンサル会社が勝手に作ってた」とジャニーズ側がは主張していますが、後に「リストを見せられたが使わないように言っていた」と発言を翻すあたり、これらの主張は全部嘘でしょう。

弊社記者会見に関する一部報道について(ジャニーズ事務所)

 上記リンク先はジャニーズ事務所の本件に関するプレスリリースですが、自分が気になったのは上記のNGリストを使用するかしないかの井ノ原氏のやり取りについて、

「そのやりとりをその場にいた役員全員が聞いております。」

 と述べている点です。

 役員全員が見ているならなおさら最初の「こんなものあるなんて知らなかった」という声明は出るわけがないし、またこんなもの作ってる時点でこのコンサル会社を解任しなかったという点でも役員失格でしょう。真面目に早く解任しておけば、今回の炎上を防げたのにねっていう気はします。

 私個人の印象ですが、今回のNGリストが流出するやメディアのジャニーズに対する空気というか態度が一変したような感じがします。これまでは持ちつ持たれつの関係から今一つ抜け出れず、所属タレント出演番組の打ち切りや自粛についても「そこまでやる必要はない」などと、どちらかと言えば擁護するかのような向きも見られました。
 しかし元々気位だけは高い連中なだけに、今回このNGリストという舐めたものが作られていたことを知り、ジャニーズに対する批判というか攻撃がいよいよもって本気で行われようとするかのような雰囲気になった気がします。即ちNGリストについてきちんと認めない限り、「どうして作成を指示したことを認めないの?」的に延々と攻撃が続くことは明白でしょう。

 その上で、これまでのこの問題の議論は「如何にジャニーズ事務所を再スタートさせるか」という再建プランの中身でしたが、今回のNGリスト問題をきっかけに、「ジャニーズを解散させるか否か」に議論が移ると思います。実際、過去の性的虐待問題にテレビ局への強要などについて反省するどころか、今回のように「どうにかごまかそう」っていうのが本心である証拠が出てきたのですから、少なくとも現経営陣は総退陣しなければ話になりません。東山氏は芸能界を引退すると発表していますが、この期に及んでは芸能界どころか社会人引退に至ることでしょう。
 またかねてから指摘されているように番頭的な元役員を会見には出さずにおきながら未だ追放せず、社員として囲い続けているあたり、性的虐待がもう起きないと判断するには正直無理な体制でしょう。損切りを間違えたというべきか、最初の会見の時点で事務所名改称、社長職に第三者を招聘など、もっと殊勝そうな態度や姿勢を打ち出せておけば解散が議論の俎上に挙がってくることはなかったのにと思います。

 現時点での予想としては、ジャニーズ事務所が事務所名を改称するかに係わらず、解散するかは6:4くらいかなとみています。こう考える根拠としてはこれまでむしろ味方であったメディアを一夜で全員敵に回したことと、現経営陣がわざとジャニーズ事務所を潰そうとしているのかとすら思えるくらいのポカぶりを連発するくらい無能であることから、今後も炎上に関して燃料を投入し続けると予想しているからです。
 電通とかでもそうですが、普段マスコミにでかい顔している連中ほど、いざ自分が守勢に回ると非常にもろい傾向があります。今回のジャニーズもまさにその典型みたいな自爆ぶりを見せていますが、ぶっちゃけ変なコンサル会社噛ませるくらいなら、マスコミに会見が称賛されたキャンドル・ジュン氏でも招いた方がよかったでしょう。まぁこういうときに人を見る目がないのだろうけど。

 今後に関して、私の予想ではジャニーズ事務所はどうせやるだけ叩かれるんだからと恐らくもう会見は開かないとかと思います。運が良ければまたビッグモーターみたいなほかに関心が移るビッグな事件が起きて火中を脱するかもしれませんが、悲観的シナリオではスポンサー離れが今後さらに続き、またテレビ局も番組を打ちきりだし、所属タレントの流出も続いて、単純に経営がいかなくなる事態に陥ると思います。個人的な興味は、誰が最後までこの泥船に残るかかなもはや。

2023年8月5日土曜日

日大アメフト部問題の理解できないタイムラグ

 本当に最近の日本はニュースが尽きないというか、ビッグモーターで盛り上がっている中で日大アメフト部でも違法薬物が出てきて部員が逮捕されるというニュースが出てきました。ちなみに学長の林真理子氏によると大麻は違法薬物ではないとの認識の様です。
 その日大は8月8日に記者会見をやると言っていますが、何でここでタイムラグが空くのか正直理解できません。部員逮捕にまで至っているのだからすぐにも会見を開いて、他の部員も摂取があったのか、ほかの部でもあるのか、二次販売などがあったのかなど現状わかる範囲でもいいから答えるべきなのではないかと思います。

 聞けば日大が違法薬物を発見してから警察に通報するまでもまたタイムラグというかかなりの日数が空いていたとのことです。呆れることこの上ない隠蔽体質としか言いようがなく、根っこが腐ってりゃトップをいくら変えても意味がないのか、トップがそもそも無力であるかのどっちかでしょう。

 こう言っては何ですが、日大OBで宥免字だから林真理子学長が神輿に担がれたようにしか見えません。本来ならば問題解決のためにもコンプライアンス管理に強い人物を学長にするのが筋だというのに、言っちゃなんですが林学長に何かコンプライアンス方面で造詣があるのか私は全く聞きお呼びがありません。っていうかこの際だから、さっさと辞めるのもまた筋でしょう。
 その上でどういった人物が次の学長に望ましいかですが、単純にコンプライアンス管理ということで、警察幹部OBが単純にいいような気がします。もう学校経営なんて二の次であり、とにもかくにも不祥事を隠蔽する体質をどうにかしないと、日大は犯罪学校と呼ばれても仕方なくなるようにすら思えます。

 このほかよさそうな人材でいえば、民間企業のコンプライアンス関係者もいいのではないかと思え、その方面で強そうな企業で真っ先に浮かんできたのは任天堂とトヨタでした。両社とも社会影響力が強い会社であり、特に任天堂法務部なんかは無敗の最強軍団とまで言われるだけに、どうでもいい知名度なんか無視し、こういったしっかりした会社の法務経験者を引っ張ってきたらいいのではないでしょうか。
 っていうか、資質にコンプライアンス経験を無視して選んだ前回の選定がやばすぎる。

2023年11月15日水曜日

宝塚歌劇団のいじめ、パワハラ騒動を見て

 先月、大阪で会った後輩とジャニーズ事務所の問題に触れた際、「この次は宝塚でしょう」と後輩が高らかに宣言してました。その後輩の言う通り、宝塚歌劇団もビッグモーターやジャニーズ事務所のように今炎上しています。
 なおその後輩もソ連人民の敵であるうちの親父も何気に宝塚市出身だったりします。もっとも親父は歌劇団についてはあんま興味なさそうで、自分も関心はありません。

 宝塚ではかなり陰湿ないじめが行われているということは以前から自分も聞いていましたが、数年前にも報道された際は今回ほど炎上することはありませんでした。事ここに至って炎上した背景としては、いじめの被害者とされる方が自殺しているなど事案が深刻であったこともさることながら、やはりその前のジャニーズ事務所の炎上も影響しているような気がします。
 ジャニーズについても性的虐待報道はかねてからありましたが、本格的に炎上したのは今年が初めてであり、それまでメディアは文春を除き完全に黙殺していました。なおマンガ「GANTZ」に出てくるあるキャラは、ジャニーズ事務所と思しき芸能事務所に一時所属していたものの、「社長に襲われそうになったからやめた」と語っており、2000年ごろの時点であの疑惑は周知の事実であったことを物語っています。

 話を戻すとジャニーズの問題を受け世間もこの手の権威があるからって好き勝手やっている組織に対して目を向けるようになったほか、メディアも口先だけとはいえジャニーズ問題黙殺について反省する態度を見せ、こうした芸能業界の闇について積極的に報じようとする姿勢を見せるようになってきており、それが今回こうして宝塚歌劇団への批判につながっていたように見えます。
 もっとも宝塚歌劇団はジャニーズ事務所ほどメディアに対する影響度というか脅迫する力は持っていませんでした、それでも固定ファンが非常に強い組織です。メディア関係者の中にも固定ファンが少なからずいてそれらが恐らくこれまでのいじめ報道を閉ざしていた諸悪の根源だと思いますが、そうした固定ファンのディフエンスも今回は役に立たなかったようです。

 もっともそれ以前の話として自殺した方の睡眠時間は1日約3時間、それ以外の時間はほぼすべて演技指導などの勤務をしていたという時点で、労基はいったい何をやっているんだって話になってきます。もちろん劇団員という特殊な職業であることを考慮すると杓子定規に労働時間を制限すべきではないと思いますが、それにしたってこれほどの激務に対し一切指導とか行わないってのはいかがなものかと思います。っていうか残業代を支払うよう指導くらいはしろよな。

 ジャニーズにしろ宝塚歌劇団にしろ、これまでほぼ周知でありながら黙殺されてきた暗部が今年一気に明るみに出るとともに、どちらも記者会見でわざと視聴者の反感を煽ってるのかって言いたくなるほど炎上させた点で共通しています。端的に言ってほかの方も指摘しているように価値観がいまだに古いというか昭和のままで、平成から令和にかけての変化を一切行わず、伝統の名のもとに無意味でカビの生えた思想に凝り固まっているということがそもそもの原因でしょう。
 それこそ根性論が強かったスポーツ界なんかは平成において一気に様変わりしたというか割と早い段階で合理的な方向に移っていき、それが現在の野球やサッカーなどの国際戦における優れた成績につながっているように見えます。これは実業にも言えますが、国際競争が激しい業界ほど市場が合理的になるのに対し、鉄道や電力など国際競争が行われないインフラ系業界ほど改革が遅れる傾向があり、なまじっか権威があってあまり競争にさらされなかったジャニーズ事務所や宝塚歌劇団もその口に入るのかもしれません。

 それにしも時代は変わるもので、しごきで有名な亜細亜大野球部なんかも今後丸くなったりするのだろうか。まぁ今のままでもかなり強いけどあそこ。

2023年8月30日水曜日

景気が良さそうに見える日本

 「魔が集う街、松戸」というキャッチコピーを考えたのですが、誰かこれ実際使ってくんないかな。

 そういう松戸ジョークは置いといて、率直に言って今の日本は自分の目から見てかなり景気がいいように見えます。外国からの観光客でホテルをはじめ観光業はどこも人手不足の大入りだと聞きます。地味にそうした状況なだけに処理水問題で中国がネガキャンやって日本に来る中国人客が減っているのは供給面を考えるとかなり都合がいいようにも見えます。

 その観光業以外でも、日々のニュースを見ているとなんとなく今日に関するニュースが少ないように見えます。職に就けないとか、大卒後の進路に関する話題をこの数か月の間はほぼ全く見ることがなく、むしろビッグモーターやジャニーズなどのお騒がせ系のニュースが多く、悲壮感を煽るような社会系ニュースが少ない気がします。まぁただ単に私が見えてないだけかもしれませんが。
 以上のような感想を友人に伝えたところ、実際はガソリンをはじめとする物価高騰で生活費方面で困っている人は多いと返事されました。ただこの価格上昇に関しても、長い目で見たら経済全体にプラスになり得ると思えるし、何より価格が下がっていったデフレ化と比べると「ったく、また値段上がりやがって┐(´∀`)┌ヤレヤレ」的な感じで、見た目の印象は悪くないように思えます。この辺、長い間物価が上昇し続けた中国にいる自分だからこそそう思うのかもしれませんが。

 逆に、何故報道がないのかという点で気になるのは年金生活者などの話です。本来、物価高騰が直撃するのはこの層のはずなのですがネットのニュースを見ている限りだとあまり話題に上がってこず、メディアの嗅覚に疑問を感じます。ついでに言うと物価は上がっていると聞きますが、住宅費はどうなんだろうか。ライフルホームズを見ている限りだとそんなに上昇していないように見えるのですが。

 その逆にというか、中国の方はマジでデフレに入ってきているんじゃないかと思うくらい物価が動かなくなってきました。今日会社でマジ暇だったのでその辺色々調べてみましたが、今年7月の中国の物価は前年比ほぼ横ばいで、品目別では食品が季節要素もあるかもしれませんが4%くらい下がっていました。なお原油高のせいか衣類は逆にプラスだったのが印象的です。
 一方、みんな気になる住宅については下の表が一番わかりやすいです。これは中国の国家統計局が毎月出している全国70都市の新築住宅価格の前月比変動状況をまとめたもので、項目は左から順番に「上昇」、「横ばい」、「下落」と書かれてあります。
(中国証券報が国家統計局データをもとに整理作成)

 先日、馬鹿なメディアが中国の住宅価格が49都市で下落していたなどと大袈裟に報じていましたが、去年11月とか12月をはじめ50都市以上が下落している月もよくあるので、たいして騒ぐ数字じゃありません。配信を止めなかった周りを含め、そのメディアには素人しかいないのでしょう。
 話を戻すと、住宅価格に関しては上の表の通りに今のところそこまで明確に下落してきていると感じるデータは出ていません。下げ幅自体は都市ごとに差はあるものの、前年同月比でも10%幅で下がるような都市はまだなく、ほかの物品と比べてもまだ中国の住宅は物価下落傾向は小さいと感じます。

 ただ今のところは明確な値下がりはないものの、やはり住宅に関してはつい不気味さを感じます。今のところ中国人にとって住宅は「価値の上がり続ける資産」ではなくなったかもしれませんが、「価値が下がることのない資産」という認識は圧倒的に強いです。これが「下がるかもしれない資産」になった場合、価格が一気に下落する可能性は否定できず、その場合にどこで下げ止められるのか、またその手段は何になるのか、真面目にこの辺の塩梅で今後の3~4年後の中国経済が決まるように見えます。

 以上の日中比較を終えて言うと、物価というのはやっぱ上がり続ける方が健全なんだなと思えてきます。もちろん通年で二桁上がるというのはやばいですが、5%以内の割合で毎年上がるってのは経済にも絶対的にプラスでしょう。そういう意味では日本人は物価高騰をもっと怖がるなと言いたいです。





2024年1月20日土曜日

旧メディアから移り変わるタレコミ先

《現役社員が告発》トーヨータイヤが「N-BOX」の部品をめぐりホンダに“不正報告”の疑い 〈管理基準を満足していない〉実験結果を伏せたまま納入か(文春オンライン)

 昨日出た上の記事の影響を受け、昨日にトーヨータイヤの株価は一時ストップ安となり、つられてホンダの株価も7%低下していて見ながら笑ってました。報道内容の真実性に関しては後続の動きを見なければなりませんが、仮に真実であった場合はリコールに発展する可能背も高いので株価下落も当然と言えば当然ですが。
 なお真実性に関しては、文春の取材に対しトーヨータイヤ側よりもホンダ側に奇妙と感じる節があるので、現時点で自分は高いのではないかとみています。

 そんなこの報道ですが、実は読んだときに気になったのはそうした株価とかリコールの影響とかではありませんでした。では何かというと、「タレコミ先が文春だったんだな」という点でした。
 記事内容を見る限りこの報道はトーヨータイヤ側の社員による内部告発が起点のようですが、その内部告発者は新聞やテレビメディアではなく、雑誌メディアの文春を選んだという点に思うところがありました。もしかしたらほかにも垂れ込んでいたものの相手にしたのが文春だけだった可能性もありますが、この手の告発先としてかつて権威のあった旧メディアではなく雑誌を、しかもどちらかといえば芸能ニュースを中心に報じて経済ニュースはそんな専門としていない文春が選ばれた当たり、近年の文春の勢いによるものかと感じさせられます。

 以上のような感慨を持つと同時に、恐らく今後この動きはますます加速していくように思いました。こう思った理由としては先のビッグモーターの報道においては、こっちは経済情報が専門の東洋経済が比較的早期から内部告発を取り上げつつ報じており、そこへフライデーがタイヤに穴を空ける衝撃的動画を出しましたが、どちらも昔なら新聞かテレビが内部告発先となった気がします。
 一体何故、これらの内部告発者が新聞やテレビを選ばなくなったのか。理由はいくらでも考えられますが単純にかつてほど権威や波及力を失ったこともさることながら、告発先として信用が薄れてきているところもあるように見えます。

 特に直近で言えば、ジャニーズ問題に代表されるように芸能関連の不祥事の内部告発を新聞やテレビにしたところで、握りつぶされる可能性は非常に高いと断言できます。実際にジャニーズ問題は長年握りつぶされ、その検証報告も「90年代当時は本当だと思わなかった」といいながら、BBCが報じた時に何も後追いで報じなかったことについてはスルーしたあたり、全く信用がありません。松本人志氏の問題も文春が報じていますが、仮に新聞やテレビに被害を訴える人が出ていても、彼らは絶対に報じなかったでしょう。


 またTBSに至っては農協に内部告発した人物が使うのはやめてくれといっていた映像を無断で流して身分がばれる事態を招き、結果的に内部告発者は退職を余儀なくされています。TBSは過去にもオウム事件で坂本弁護士殺害事件も引き起こしているだけに、はっきり言えば一番内部告発を行ってはならない危険なメディアでしょう。
 新聞に関してはテレビほどずさんではないにしろ、やはり近年は文春と比べると見劣りすする点が大きいです。それ以上に新聞の部数減はこのところ拍車がかかっており、先日も「あと10年持つか」と語る新聞販売店関係者のまとめ掲示板を読みましたが、ビジネス的に完全に崩壊したモデルであるのに間違いありません。タレコミが来る来ない以前に、生き残るかどうかっていう話でしょう。

 また最後に補足すると、逮捕されましたがガーシー氏のようにネット配信者に告発が回るという例も近年増えています。裏取りという点で新聞や雑誌メディアと比べると不安なところがありますが、影響力というか波及力では前者をはるかに上回っているだけに、今後ネット配信者にタレコミが回ることも増えていくと思います。その分だけ、新聞やテレビへ廻るタレコミは減るだけなので、見方を変えればこの二つは今後ますますスクープが取りづらくなると言えるかもしれません。

2023年7月21日金曜日

日本人の見えない理想のリーダー像

 最近頭の中を「草履取りが草履になる」という謎の単語がずっと駆け巡っています。かなりファンタジーな展開だと思う。

 話は本題ですが、かねてから私は昨今の日本の低迷や混乱に関しては「これという人材が世に出てこない」ということが原因だと主張しています。政治家など枢要な職位に関しては維新の会を筆頭に、本人の実力以前にただ単に目立ちたがり屋ばかりがこのところ多く、また政党も票を得るため芸能人をはじめただ目立つ人ばかり候補に採用し、自分の知る過去の時代と比べても政治家の質は間違いなく下がっていると感じます。
 また企業に関してもいわゆるサラリーマン的経営者が多く、事業拡大よりも維持の方に目が行くばかりか、中には世間慣れしてなくて話題のビッグモーターをはじめ口を開けば自社への批判をさらに炎上させるしかないなど、一般人として見てもやばい奴が何故か上の地位に就くことがよく見られます。

 こうした情勢を見て私は、人材自体は全くいないわけではないものの、優秀な人材が上に上がってこない日本の昇進システムに欠陥があるのではないかと睨み、このブログでもそうした持論を展開してきました。そこそこ自信をもって主張している持論ですが、そもそも何故優秀な人材が上に上がってこないのかという背景については、日本人的な保守的な集団思想が大きいと前から思いつつも、そうはいっても昭和はそこそこの人材が上がってきていたことと矛盾もしており、なんか意見が弱いなとこの前ふと感じました。その上で、「そもそも、日本人はどんな人をリーダーとして扱うのだろうか?」という疑問を覚えました。

 最近見ないですが、以前はよく「上司にしたい有名人ランキング」などが行われ、北野武氏やイチローなどがよく上位にいました。最近だとこうしたランキングを見る機会が減りましたが、今やったら恐らくWBCを制した栗山監督辺りが上位に入ってくるような気がします。
 このような上司、リーダーに求められる人材、要素に関して、なんか最近これはという固定的な意見を見る機会が減っているように思えます。具体的なリーダーのモデルを挙げるとしたら、

1、チームを強い目的意識をもって引っ張る理念(カリスマ)型
2、集団の利害を調整してうまく話をまとめる調整型
3、単純に実力が高く誰も逆らえないから従わせられる強権(エース)型

 大きく区分するとしたら恐らくこの三つに分類されると思います。卑近な三国志の例で言えば、1は劉備、2は孫権、3は呂布みたいなイメージになるでしょう。

 代々、日本においてはやはり2番の調整型がリーダーとして求められる傾向が強く、私が子供だった頃もこの手のタイプがやはりリーダーに推されやすかった気がします。小渕総理なんかまさにその典型でしょう。
 しかし現代において、なんかこの手の調整型はリーダーとしてあまり好ましいと思われていないような気がします。現在の岸田総理なんかまさにこの調整型だと自称していますが、実際にそれだけの調整力があるかどうかは別として、「そんなの求めてない」的に政権の不人気にもつながっているようにすら見えます。

 一方、3番の暴君型ともいうべきタイプは一時期はロシアのプーチンなどが日本でも持てはやされ、強いリーダーが求められたような空気を感じましたが、最近だと同じく独裁色の強い中国などを見てか、日本国内でもこうした強権型はやや距離が置かれている気がします。1のカリスマ型に至っては論外というか、理念よりも経済や賃金などの現実が重視されている時代もあって全くお呼びでない感じすらします。

 さすがに政治家トップレベルとなるとリーダー像でもめるのはわかるのですが、もっと小集団、具体的には企業トップや組織内チームトップに対する理想像でも、なんかあまり今の日本を見ているとこれといった固定的理想像がない気がします。強いて言えばパワハラ、セクハラなど暴力は論外というのが大前提で、それさえ守られればどうでもいいといったような見方があるような気がします。

 思うにこうした求めるリーダー像の欠如が、よくわからないというか上げてはならない人間が上に上がってきてしまう要因の一つになっているような気がします。誰を推戴すればいいのかわからないがゆえに、自らが上の地位に就きたいと望む目立ちたがり屋が空席を取ってしまい、やばい奴が上にきてしまうような構図なんじゃないかというのが自分の見立てです。

 では自分自身はどんな人にリーダーになってほしいかというと、はっきり言えば権限と責任をきちんと区分してくれる人だと助かることが多いです。どこからどこまでを自分の判断でやっていいのかはっきり境界をつけ、その範囲内で自由にやらせてくれると自分としては仕事しやすいのですが、日本型組織だとまさにこうした責任権限の区分が苦手、というかわざと曖昧にするので、日本の組織がいかに自分に合ってないのかを改めて痛感します。
 この手の権限移譲(担当)型リーダーでいえば小泉元総理辺りが近い気がします。よく投げっぱなしなどと言われましたが、あの頃は各大臣の個性もはっきり見られて楽しかった。