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2016年4月1日金曜日

雄琴に訪れる中国人


 ネットで「手乗り 猫」と検索したら何故か上記の画像が引っかかりました。手乗りは手乗りだけど、むしろこれってキーボード叩く音がイラつくから叩くの止めようとして乗ってるようにしか見えない。

 話は本題に入りますが職場の中国人女性スタッフが何でも、今度友達数人と共に日本旅行を計画しているそうです。なもんだからよく周囲の中国語が上手な日本人女性スタッフにあれこれ観光地とかお土産を聞きまわっているのですがよくよく話を聞いてみると、一緒に行く男性メンバーの希望で滋賀県の雄琴にも行く予定だそうです。

雄琴温泉(Wikipedia)

 わかる人には言うまでもないですが、雄琴というのは古い言葉(昭和言葉)で「トルコ風呂」、現代用語で「特殊浴場」、流行り言葉で「ソープランド」で有名な場所です。元々は由緒ある温泉街であったのですが京都や大阪で風俗店の取り締まりが厳しくなるにつ入れて滋賀県へ業者が移動し、その中のある経営者がソープランドを日本で初めてオープンさせたところ大ヒットして雄琴の代名詞とまでなってしまいました。
 なお佐野眞一氏がそのソープランドを始めた経営者へのインタビュー記事を書いておりますが、本人もこういう仕事が大好きなのかめちゃくちゃノリノリで書いてました。

 話は戻りますがその雄琴になんでまた中国人が行くのか。多分その女性スタッフは何も知らずに「温泉で有名な所だよ」と男性メンバーに言われて連れてかれようとしてるのでしょうが、そもそもなんで中国人が雄琴を知っているのか、この辺りが地味に驚きました。同じ日本人でも関東人とか雄琴がどんな場所だって知らない人も珍しくないというのに。
 恐らくですが、なんか日本の性風俗関連の情報を探っていくうちに知ったのではないかと思います。でもそれにしたって歌舞伎町とかミナミとかススキノなどもっと有名な所があるというのに、わざわざ雄琴を選んでくるっていうのも、中国人の情報網は侮れないものです。

 ただこの話を聞いて私も思うところがあり、というのもこの手の性風俗系コンテンツというのは客、それも外国人を呼び込む上では半端なく強力なツールであるということを再確認させられました。それこそただの「おもてなし」が火縄銃なら「性的おもてなし」はビームライフルだと言っていいくらいその威力は半端なく、広報の仕方によってはどんなさびれた場所であっても一気に観光客を誘致できる可能性があるのかもという風に思えてきました。
 などともてはやす一方で、この「性的おもてなし」は「諸刃の剣」であるということもしっかり踏まえる必要があります。現実に雄琴は由緒ある温泉街でありましたがソープランドが出来て以降はピンクなイメージが付きまとって老舗の温泉旅館も非常に苦しい立場に置かれた時期があり、そのイメージを払拭するため多方面で努力をされてきたそうです。このように性風俗を誘致ツールにしてしまうと後戻りがしづらくなる上、街全体にみだらなイメージが付きまとうこととなって地元住民、果てには周辺地域まで悪影響が及ぼす可能性があります。

 ではどうすればいいのか。やはりこの辺は棲み分けというか戦前の赤線地帯みたいにそういう場所とそうでない場所をしっかり区切った上で、そういうの目当ての外国人観光客もしっかり取り込んでいくというのが一番ベストな気がします。俗な話ですがこのまま日本にまともな産業が伸びなければこういう方面にも手を出さざるを得なくなる事態も考えられ、ジブリの宮崎駿氏なんか「千と千尋の神隠し」で暗にそういうテーマを持たせていたとも語っていることからもあながちない話じゃないと私も思います。
 もちろん自分は加担するつもりはないしこっち方面のノウハウなり知識がないので関わることはないでしょうが、こういう方面の観光案内とか中国語や英語翻訳はこれから需要が出てくると予想しています。それで金が稼げるんだったら産業として成り立つんだったら、誇りだなんだなんて言わずに稼いだ方がいいと考えています。無論、出来るだけ暴力団とかそういうのの介入なく。

2 件のコメント:

酷道マニア さんのコメント...

タイみたいに性産業で観光客を呼ぶようになるのは嫌だなぁ

花園祐 さんのコメント...

 そこがまさにポイントなんだよね。性風俗を使えば確実に観光客を呼び込めるけど、一度使ったらもうそのイメージから抜け出せず、まともな観光客が来なくなる恐れも高い。やるかやらないか、メリットとデメリットをしっかり比較した上でそれでもやる場合はよそに影響が出ないようにどう対策を取るべきかと思ってこの記事は書いてみた。