また関係ない話ですが今のフルHDモニタのノートパソコンに変えてから真面目に目が痛いです。解像度が高すぎるのが原因なのかわかりませんが以前のノートパソコンと比べたら真面目に時たま目を刺すような痛みを感じることもあり、次からは敢えて解像度の低いパソコンを買おうかなとも考えています。モニタインチサイズも、映画とか見るから15.5インチにしたけど14の方がよかったかも。
もう何度目かと思うくらいモニタ色調の変更を済ませてへとへとでブログなんて書いていたくないですが話は本題に移すと、最近また中国人の知り合いと不動産についていろいろ話する機会がこのところ増えていて、中国人に話すと信じられないって顔されるネタの一つに、「日本の土地はともかく上物の住宅は新築時から資産価値が向上することは決してない」というのがあります。
説明するまでもなく中国の住宅価格は日々上昇しており、このままでは誰も買えなくなるような金額になるなどとかねてからバブルだバブルだと日本側は報じています。なおニュースピックスから「中国崩壊論の崩壊論」という連載を始めるというリリースメールが来ましたが、「始めてからやれよ」と内心思いました。
そうした中国バブルの是非については置いておきますが、上記の中国における住宅価格の高騰は何も新築の住宅に限らず中古住宅にも当てはまり、それこそ何の手入れもしていない住宅でも、20年以上前に建てられたアパートの一室でも毎年値段は上がり続け、住宅所有者の含み益は絶大なものとなっています。
ただこうした住宅価格の上昇は程度の差こそあれ、日本以外では本来存在するべき価格変動です。かつて香港で仕事していた時も常にウォッチしていましたが、景気の変動によって中古住宅の価格は下がりもすれば上がりもして、少なくとも日本みたく新築以降は一方的に下がり続け、20年、下手すれば10年もすればほぼ上物はほぼ価値がなくなるような急激な下落の仕方はしません。断言してもいいですが、この住宅価格の値下がり方が日本だと異常で、世界的にもイレギュラーな不動産市場ではないかと見ています。
一体何故これほどまで日本の住宅価格は下がり続けるのか。欧米では自信が少ないとはいえ新築から数十年経った住宅、下手すりゃ二次大戦前の住宅でもリフォームなど手入れさえすればその価値は保たれ、現在においても市場に流通すると聞きますが、日本で二次大戦前、それどころか昭和期に建てられた住宅ですらもはや市場で流通する価値があるかと言ったら疑問です。もっともそれ以前に、何があっても住宅の資産価値が上がらない市場というのは経済的に見ればかなり異常極まりなく、言ってしまえばその市場の国民が住宅を買えば買うほど市場全体のキャッシュが消えていくという底なし沼のような存在になっている気すらします。
改めて日本で住宅価格が下がる理由についてですが、そりゃ地震が多い国だから築年数かさむと不安ってのはいくらか理解できるものの、海外だって家事はあるんだし、また国会議事堂じゃ戦前に作られていながらいまだにつぶれてないし、法隆寺に至っては世界最古の木造建築としていまだに残ってるくらいなのですがちゃんとした構造ならよほどの地震でもない限り破損して価値を大きく損なうなんてことはないはずです。それでもなぜそこまで下がるのかと言ったら、こう言っては何ですが日本の資産査定の仕方がおかしいのではないかとしか私には思えません。
具体的に言えば新築住宅に対しては異常に高い値段で査定し、中古住宅は極端に低く査定する。こうした行為が行われることによって何が起こるかと言えば、一番儲かるのはローン組ませる銀行、次に儲かるのは住宅デベロッパーで、あとは物件を安く買いたたいて高く売る不動産屋でしょう。
多少ふざけた感じで書いてはいますが、真面目に日本の資産査定はおかしいと思います。日本国内にいたときはそれほど感じはしませんでしたが、いざ海外の不動産市場を見てみると歪にもほどがあり、本当にあの価格はきちんとした市場原理に即しているのかで理解することができません。
かといって価格を無理やり是正することは自由主義に反します。一つの解決案として私が提示できるものとしては、地震や災害に強い構造の住宅に対して政府がお墨付きを与えるなどして、しっかりした中古住宅の価値を高めるような活動を取るとか、リフォームによる既存住宅再活用を促すためにリフォーム費用への補助などを通して中古住宅の価値を高める方向へ持ってくというのがあります。効果に関しては保証できませんが、少なくとも今現在の日本の資産査定慣習を吹き飛ばすようなアクションが欲しいところです。
4 件のコメント:
もし使ってらっしゃるパソコンがWindows10なら夜間モードにすれば、淡い色になりますが強い光を抑えられます。
ご存知でしたらすみません。
日本では大きな地震のたびに、建築基準法が厳しく改定され、それが不動産の市場価値に影響を与えていると思います。
もちろん古い時代の建物でも強固なものはありますが。
だから、日本の資産査定はそんなにおかしくはないんじゃないですかね?
また、国会議事堂や法隆寺を例に出されてますが、国家の威信をかけて建築し、常に多大な費用をかけてメンテナンスをしている建物は例外中の例外で、ほとんどの建物は経年劣化を免れず、ぼろぼろになるので、価値が下がっても、仕方がないです。
逆に香港の尋常ではない投資ゲームのおかげで、ぼろ家でも価値が上昇する現象のほうが異常ではないでしょうか。
あと、余談ですが、昔なんかで「日本人の建築文化は20年毎に建て替えを行う伊勢神宮の影響が大きい」と言ってる人がいましたが、あながち間違ってないかもしれません。イギリスみたい修繕を続けるのではなく、日本人は建て替えを好みますからね。
ご助言ありがとうございます。夜間モードは今まで知らなかったので、早速試しています。
会社で使ってるパソコンは全然平気なだけに不思議です。もともとパソコンモニタには強い方なんですが、何故だか今のパソコンとは相性が悪いです。
自分も建築のプロではないのですが、確かに地震の影響があるため老朽化した建物の評価が下がるという意見もわかる一方、昭和後期の建築基準法改正以前の方が建物は丈夫だったとか、阪神大震災後に改正された建築基準法は以前より耐震基準が弱められたという話も聞くだけに、ちょっと疑問に感じてます。
また以前にその筋の専門家が、「日本はビルドアンドスクラップ、20年くらいしたら壊すことを前提に弱い構造で建物を作る」というコメントがあり、長期的に安定した構造はほとんど作られないとも聞き、欧州とか見てるとそんな気もしないでもないです。
国会議事堂とかはギャグでいったのですが、その延長というか伊勢神宮の話は確かに面白いですし、一般的なマンションが20年で改築か立て直しするとよく聞くだけに、真面目にその説は嘘じゃないように私も思います。
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