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2024年2月25日日曜日

外国人投資家比率が高いという懸念について

 このところ絶好調で史上最高値も更新した日本の株価ですが、関連ニュースの反応を見ると外国人の持分比率が30%を超えるなど上昇していることについて、懸念を示す人が多いです。で以ってその手の人たちは政権批判もあるのでしょうが、

「ちょっと株価が落ち込み始めたら外人はすぐ手を引く」
「裏切るような連中に持ち上げられただけの株価」
「最高値といっても全然価値がない」

 などと、外国人投資家比率の上昇が乱高下を引き起こす懸念要因として否定的に語る内容をこのところよく見ます。ただこの手の主張に関して敢えて言わせてもらうと、非常に差別的な主張であり見解であるように見えます。一体何が差別的なのかというと、まるで日本人投資家が市場を読めないかのような前提で語っているという点です。

 結論から言うと、市場が落ち込んだり不安要素が出てきた場合、外国人投資家に限らず日本人投資家だって株を手放すに決まっています。下げ相場で株価を買い支えようとする日本人投資家がいるかと言ったらいるわけなんてありません。もしそんな輩がいるとしたら愛国心とかどうこう以前に、投資家として明らかに終わってるでしょう。
 またファンドなどの機関投資家に至っては顧客から預かった資金で運用しなければならず、クライアントファーストで利益を出すことが何より大事です。にもかかわらず変な愛国心とやらで日本株が下がった際に顧客の金で買い支えようものなら、いろんな面で問題が大きいでしょう。むしろ顧客の資産を保持しなくちゃいけないんだから、速攻で売り抜けるファンドの方が倫理的に正しい気がします。

 そうした観点から、落ちるときには日本人だって売り逃げるんだし、外国人投資家が今の日本株式市場で増えているということについて、特に問題視していません。意図的に日本の株価を貶めようとする輩もいるかもしれないという人もいるでしょうが、その場合起こるのは自爆営業もいいところで、そんな市場主義に反したおかしな行動取る奴なんてどうあがいたって多数派になるわけないんだし、ほっといてあげなよと言ってあげたいです。
 むしろ重要なのは、日本人であろうと外国人であろうと投資家に対し、今後も価格が上昇するという期待を抱かせるような政策と環境を用意し続けるということ、あと予測が困難になるような不安要素を作らないということが、株式市場において求められます。また外国人比率が増えているということは、それだけ外国人の目から見ても日本市場が魅力的と思われているのだから、それ自体はなんも悪いことなんてあるわけありません。

 そういう意味では、外国人比率の上昇に懸念を示す人はその時点でパーな人だと私は思っています。根拠なく勝手に不安を覚えてそれを周りにも煽ろうとする辺り、普段から周りによくない事吹き込んでる人なんだろうと勝手に想像しては無視しています。

2 件のコメント:

片倉(焼くとタイプ さんのコメント...

楽天モバイルを使っているからと言って、楽天株を買い支える義理はない と思っていたら
無配になったのにも関わらず楽天の株は上昇しました。私は上記の理由で楽天株は買い
そびれました。
この先楽天グループの経営がどうなるかは不明です。ですが楽天モバイルで通信費の
削減が出来ているのでしばらくは 三木谷の野望に付き合ってやろうと思います。
もっとも私は 楽天証券では手数料無料の取引ばかり行う儲かりにくい顧客ですが。

花園祐 さんのコメント...

 なんだかんだ言いつつ、いろいろチャレンジしているミキティこと三木谷氏の精神は自分も評価しています。楽天モバイルも、おり悪くすがっちが携帯電話引き下げを主導しなければもう少し業績もよかったでしょうし。
 最近はなんか前みたいに応援したくなる企業が減りましたね。応援したい企業だったら株価下がってもまだ我慢できる……と言いたいですが、やっぱ下がったら下がったで「このクソ会社が!」とか言ってしまうのでしょうけど。