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2024年12月23日月曜日

日系車とは比較にならないドイツ車の中国販売落ち込み

 日産とホンダの経営統合について今日会見が行われ、自分が思って退場に話が進んでいることに色々驚きました。自分が最も障害になると思ってたルノーも意外と乗り気で、マジでこのまま統合が成就するのかもしれません。
 もっとも今日ゴーンも言っていましたが、統合の効果はそこまで大きいとは思えず、せいぜい日産がホンダのハイブリッドエンジンを手に入れられるということくらいじゃないかと思います、EVはホンダも日産もあんま上手くいってないし、三菱は余計なお荷物にしかならないだろうし。

 っていうか三菱はランエボをSUVで出すと言ってもうかなり年数経っており、彼ら自身も自らの発言を覚えているかも定かではありません。

 さてこの日産とホンダの統合ですが、背景としてはこれまで稼ぎ頭であった中国市場における急激なシェア低下、不振も一つの理由として挙げられています。この辺自分も以前までは細かく追っていましたが、両社ともに中華系のEV、というよりBYD1社に中国市場では食われ続けており、今後以前ほどの販売台数に到達することはおろか、右肩下がりでシェアを落とし続ける気配を見せています。
 トヨタもシェアは落ちてはいますが、それでもこの二社に比べれば中国市場においてはまだマシというか、ブランド力を感じます。

 ただこの日産とホンダ以上に中国市場の不振が目立つのは、独VWと米GMです。どちらもかつてはその合弁会社が中国市場販売台数で不動の1位、2位を、恐らくまともな統計開始以来ずっと維持してきましたが、2年前にBYDに首位の座を明け渡してからはどんどんとシェアを落としまくっています。
 特にVWは満を持して投入したEVがBYD以外のメーカーにも歯が立たず、勢力挽回の起爆剤になるどころか売れないお荷物として足を引っ張る有様です。マジで街中で見れたら今日はラッキーと思うくらいVWのEVは上海でもレアです。

 その上で、日系二社と比べるとこのドイツ系の中国市場落ち込みの打撃は段違いに大きいです。というのもVW、あとGMも中国ではこれまでそこそこ大きなシェアを持ち続けていましたが、それだけにシェア喪失の打撃は大きく、遊休生産能力の幅も大きければぶら下がっている部品サプライヤーも相当な打撃を被っているように見えます。ぶっちゃけ今の状況、日系勢はまだマシだと言えるくらいです。
 そうした状況を見ているだけに数年くらい前から私はドイツの経済がやばいと唱え続けていましたが、今現在を見ても日本の報道では足りないくらいに深刻さを増しているように見えます。場合によってはVWは傘下ブランドを売りに出す可能性もあるように思え、市場の構成もリーマンショック以来の再編期を迎えるかもしれません。

 でもってGMに関して言えば、これからトランプ政権になって中国での風当たりはますます強くなるだけに、下手すりゃ市場撤退もあるかもしれません。お世辞にも、今でも売れてるように見えないし。
 最後に日系に関しては、トヨタは恐らく中国で今後も事業を続けられると思います。ただその部品サプライヤーは中国事業は維持できず、今後は撤退などして日本から部品を供給していくことになるかもしれません。トヨタも下手すら輸出車を中国でメインに売ることになるかもしれません。

 冒頭の日産、ホンダ連合に関しては、現在においても主力車がない、というかそもそもこの二社はまともな新車をこの数年あまり出していないだけに、中国市場以前に日本市場でもフェードアウトが続くような気がします。

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