ページ

ラベル スポーツのはなし(゚▽゚*) の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル スポーツのはなし(゚▽゚*) の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2018年3月21日水曜日

クソつまらない文春の野球関連記事

我慢すれば…142試合目のプロ初白星、13年目の初本塁打
なんでや! 阪神ファンが激怒した「幻のホームラン」
80年ぶりのワースト記録…世紀の“大乱戦”
(以上すべてAELAの「プロ野球B級ニュース事件簿」)

 いきなりですが、最近上記リンク先の久保田龍雄氏による「プロ野球B級ニュース事件簿」の記事にはまっています。どれも内容が面白いだけでなく文章も軽妙で、尚且つ関連するかこの話題にも触れてくれるのでいつも楽しく読んでいます。これに限らずこのところAELAに掲載されるプロ野球関連の記事はどれも面白い上にデータや主張に関しても納得できるものばかりで、「AELAはもしかして野球雑誌なのか?」と真面目に勘違いし始めてきています。

 それに対してと言っては何ですが、見出しに掲げた通りに文春の野球関連記事はどれもやばいくらいつまらないです。どうやったらこんなつまらない記事を書けるのか、ある意味神ッてるレベルでつまらないです。

広島カープの同姓選手を見るとドンジャラがやりたくなる理由(文春オンライン)

 例えば上の記事なんか「だからなに?」と言いたくなるようなくだらない内容で、調子乗ってドンジャラという言葉を使っていますがただただ空気を寒くしてるだけです。おまけにオチもあってないような締め方で、余計に長文とせずサクッと「カープは中村選手多いね」とだけ書いときゃよかったようにすら思います。
 第一、この話題でかつての「日ハム田中王国」に触れないってのは自分の中ではありえないんだけど。「田中幸雄」が同チームに二人存在したことなど、うってつけの関連話題だと思うのに文春の記者は野球を知らないのか?

巨人復帰の上原浩治 活躍のカギは「実は乗り気ではなかった」高橋由伸監督との関係(週刊文春)

 同じく疑問を感じたのは上の記事です。今年日本球界に復帰した巨人の上原選手と高橋由伸監督が仲悪いって初めて聞いたんだけど。

上原&由伸監督 軽妙トーク健在 1打席勝負で「去年よりいいスイング」(日刊スポーツ)

 上原選手と由伸監督の関係については2016年と少し古いですが上のような記事も出ており、また過去には東日本大震災の復興支援で協力し合っていることも報じられており、誕生日が完全一致していることといいむしろ非常に仲がいいと言っていいほどの関係だと思います。
 それに由伸監督は記者たちにはやや無愛想ですがチームメイトからは半端なく慕われており、もう一方の上原選手に至っては関西人だからかもしれませんがめちゃくちゃ性格が明るく、ツイッターでダルビッシュ選手にスライダーの握りを教えるよう求めて断られるや「ケチ!」と言い返すなど、チームの垣根を超える交流も多い人物です。よりによってこの二人にカギって関係がぎくしゃくみたいに書くなんて、文春の記者は野球を知らないのかと本気で疑います。第一、記事内容もクソつまらないし。

 最後に少しまじめなことを書くと、このところの文春は何かおかしいというか、記事内容や取り上げる話題を見ていてなんかやや迷走しているような印象を覚えます。具体的には不倫ネタが飽きられてきた辺りからですが、どっち向いているのかわからない記事が増え、また上記の野球ネタのように明らかに実力や知識が足りていないライターに書かせてます。何か内部で起きてるんじゃないかと疑いたくなる水準です。
 ついでに書くと以前は毎月買っていた文藝春秋も最近は買っていません。目次を見ても興味を覚える内容が何もなく、また無駄に値段上げたりしたりしていてとてもあんなものにお金を払う気にはなりません。なんとなく、編集部が硬直し始めてきているのではというのが私の見方です。

2017年11月14日火曜日

日馬富士の暴行事件について

 ようやくブログ書けるくらいに気力と体力が回復したので今日からブログ再開です。にしても日本滞在中は本気でこっちを殺しにかかってきていると思うスケジュールだった。

 さてあまり負担にならないように時事ネタですが、大相撲の横綱日馬富士がやらかしたそうです。十月に貴ノ岩をビール瓶で殴打していたそうで、怪我の具合から判断するに一度ではなく複数回殴打しているようで、休場にまで持ち込むというか頭蓋骨骨折にまで至っています。現時点で判断するのは早計かもしれませんが、内容が内容なだけにこのまま引退が勧告されることとなると思います。昔から贔屓にしていた力士なだけに残念ですが、「金星マシーン」とまで言われているだけに潮時でしょう。

 このほか気になる点を挙げると、この事件を黙っていたのは誰なのか。日馬富士と貴ノ岩が恐らくは事件をうやむやにするため黙っていたことは間違いないですが、果たして相撲協会はいつ知ったのか。仮に事件発生当初からわかっていながら今日メディアに報じられるまで黙っていたとしたら呆れる限りなのですが、貴ノ岩が部屋の親方である貴乃花に、あれだけの怪我であることから詳細を黙っているとはやや思えず、もちろん確証こそないものの相撲協会ももしかしたら知っていたのではないかと私は見ています。この辺はおいおい、今後の報道で分かってくることでしょう。

 あともう一つ気になったこととしては、ビール瓶で殴ったことからどうも傷害罪として立件されそうだと報じられていますが、芸能界だったら和田アキ子氏が出川哲郎氏とか相手にビール瓶でしょっちゅう殴ってそうなイメージはあるけどこれは刑事事件なのかなと気になりました。少なくとも和田氏はかつて出川氏を真冬に全裸でベランダに放置したことがあり、この件について番組内で弁護士ははっきりと「殺人未遂」であると評しており、余罪を挙げたらきりがないのではと思います。
 まぁ彼ら芸能人の場合、死ななければある程度は許されるしネタ的なところもあるので、本気で刑事だ民事だどうだというつもりはさらさらありませんが。

2017年10月2日月曜日

今年記憶に残ったプロ野球の試合

 リンクを結んでいる潮風太子さんが千葉ロッテマリーンズの記事を載せているのを見てじゃないですが、今日下記のニュースが気になって読んでいました。

V阻止打ヤクルト大松、空気読んで広島ファンに謝罪(日刊スポーツ)

 簡単に記事内容を書くと今年のシーズン終盤、最終的に二連覇で優勝することとなる広島カープが地元広島での優勝が懸かったヤクルトとの一戦。広島は序盤にリードしてこのまま優勝かと思いきや、7回の場面で代打で出てきた大松尚逸選手に2点タイムリーを打たれ同点となり、さらにその後でも勝ち越されて地元優勝を阻止されることとなりました。
 この地元優勝を阻止した張本人こと大松選手のインタビューが記事内容ですが、その日の試合を終えた後にこの人、何考えてるのか知りませんが何故か晩御飯を食べに街へと繰り出し、広島ファンが多く集まる(赤いユニホームがずらり)店に入ってしまったそうです。ただ運が良かったのかその場にいた広島ファンは大松選手を責めたりリンチにかけたりすることはなく、むしろ握手を求めたり「ナイスヒット」と言って誉めてくれたりしてくれたそうです。それに対し大松選手も、「すいませんでした」と謝ったという出来事が紹介されています。

 この大松選手ですが、知ってる人には早いですが昨年に元いた千葉ロッテマリーンズで戦力外通告を受け、テスト入団の上で今年ヤクルトスワローズに入団しています。ロッテ時代からも人気の高い選手で、特に満塁時の打率が約6割にも上るなど、大舞台やチャンスにおいて異常なほどの勝負強さを持ちます。また打撃も飛距離が長く、満塁ホームランの多さも突出している選手です。
 とはいえロッテ時代の後半は正直成績は良くなく、また去年にはアキレス腱も断裂しており、内容と年齢を考えればロッテが戦力外通告したのも無理ありません。しかし本人はあくまで現役にこだわり、それに対しヤクルトがベテランとしての経験を買う形でテストの上で入団させました。その結果、上記の広島優勝阻止を果たしたわけですが、今年の大松選手と言ったらやはりこの試合じゃなく、あっちでしょう。

 それはどんな試合かというと、上の記事中にも書いていますが二つのサヨナラホームランです。一つは5月に広島相手に延長戦12回裏代打でサヨナラホームラン、もう一つは7月の中日戦で、0-10からの大逆転劇のラストを決める延長戦10回代打ホームランです。
 後者の試合は私もニュース記事で見た後、すぐにYoutubeでそのシーンの動画も見ましたが、試合展開もさることながら、そのきれいなバッティングの降り抜き具合には見ていて涙すら出てきました。今年の入団の背景もあっただけに、見ていて気持ちのいい試合としては今年ナンバーワンにはこれが来ます。

 ただ、一番印象に残った試合がこれかとなるとまた別の話です。ではその試合は何かといえば、多分私以外もそうじゃないかと思いますが、横浜DeNAが広島相手にやらかした3試合連続サヨナラ勝ちです。
 1日目にサヨナラ勝ちしてこの勢いのまま2日目も連勝かと思いきや2日目の試合は序盤、広島がリードして1点差で迎えた9回にロペス選手が同点ホームラン、続く延長10回に梶谷選手がサヨナラヒットという展開は、見ていて奇跡が起きているような感覚がしました。そしたら翌3日目の試合もサヨナラヒット(しかも内野安打)で決めて、優勝は広島だろうが今年のDeNAはプレーオフ行くだろうという勢いを感じました。

 特に、1日目のサヨナラ勝ちを見た際、「これからは横浜の時代が来るかも」とも感じました。この3夜連続サヨナラの1日目こそ私の中の今年ベストゲームに当たるのですが、2点差の9回裏に筒香選手、ロペス選手、宮崎選手のクリーンナップ3人が3者連続ホームランを打って逆転勝ちへと至っていますが、その内容もさることながら、最初の筒香選手について改めて恐ろしい打者だと感じたわけです。
 以前からも筒香選手については高く評価していますが、この試合を見てやはり今の日本の4番は彼しかいないと思えます。個人的な見方ですが、筒香選手が打席に立つ姿は明らかに他の選手とは違い、「何がどうなるかわからない」という不気味さにも似た雰囲気が漂っているように見え、実際に試合の流れを決めるようなここぞという場面でこそ筒香選手は良く打ち、逆にどうでもいいところで凡退する傾向があるように見え、彼がヒットやホームランを打つと敵味方問わず他の選手も影響されるような気がします。

 過去、同じような雰囲気を感じたのは、私の中では今年引退した千葉ロッテの井口選手です。野球ゲームにおいてですが、なんとなく甘いところに投げたら確実に打たれるという恐怖感を感じさせられる選手で、正直井口選手にホームラン打たれる分には仕方ないとゲーム中であきらめていました。
 現実の井口選手も、引退試合で9回に同点ホームランを打つなどさすが元メジャーリーガーと言わんばかりの強さを見せつけてくれましたが、やはり怖さを感じるバッターというのはオーラがあります。今そのオーラを見ていて感じるのは筒香選手くらいで、逆に日ハムの中田選手はそうでもないかなと内心見ています。

 また長々と今年のプロ野球について書きましたが、我ながら中国にいるのによく見ている気がします。なおバッターはともかくピッチャーに関しては近年凄い選手が続々と出てきており、その中でもやはり名実ともに球界のエースと言えるのは巨人の菅野選手でしょう。
 ただ彼の場合、「背信投球」ならぬ「背信打撃」をチーム内野手全員から受けており、特に女房役となるキャッチャーの小林選手はリード面だけじゃなくもっと打撃でも菅野選手に貢献してやれよと言いたくなってきます。地味に後輩に当たるし。

2017年6月4日日曜日

卓球世界選手権の平野選手に関する中国の報道

平野美宇、世界1位・丁寧に完敗 中国の徹底研究に屈し銅メダル 48年ぶりVならず(THE ANSWER)

 自分はテレビ中継を見ていませんでしたが、ドイツ・デュッセルドルフで開かれている卓球の世界選手権での日本の平野美宇選手と、現世界一位である中国の丁寧選手の試合が大きな話題となっています。先のアジア選手権で平野選手は丁寧選手を含む世界トップランカーの中国選手を悉く打ち破り優勝しており、この世界選手権でも「アジア女王から世界女王へ」という期待も高かったのですが、結果は4対1で丁寧選手が平野選手を下し、世界一位の貫録を見せるとともに見事アジア選手権での雪辱を果たしました。

 Yahoo記事のコメント欄を見ると見ていて手に汗を握る試合だったと語る人が多いとともに、平野選手、丁寧選手双方へ賞賛を送るコメントも多くみられます。丁寧選手については、「さすが中国」、「平野選手もすごいが中国の壁は厚い」などと書かれてあり、素直な感想を述べさせてもらうとヘイトなコメントがほとんど見られず熱闘を見せてくれた両者を惜しみなく称えるコメントが多くて中国住まいの長い私としても読んでるだけでうれしくなりました。

 ここでふと中国側ではこの試合についてどう報じているのかが気になり、さっそく中国のニュースサイトを覗いてみました。

日本吐槽:丁宁这次不用写检查 穿旗袍绝对大美女(新浪体育 )
邓亚萍:平野还是经不起研究 一切在丁宁掌握中(新浪体育 )

 さっと見る限りでは、やはり先のアジア選手権での平野選手の躍進もあったからでしょうか、この試合については中国でも注目されていてニュースでも大きく取り上げられています。
 上の記事ではこの試合前、そして試合結果に対する日本側の反応を取り上げており、中でもちょっと驚いたのが「日本の2ちゃんねるでは3つの異なるスレッドが立ち、試合開始からリアルタイムで討論が続けられた」と書かれてあって、実際にその下では第1から第4まで各セット毎に書き込まれたと思われる内容を中国語に翻訳して書かれてありました。
 なお私が見ていておいおいと思った書き込みは、「さすが丁寧の兄貴は王者の風格だ」という記述でした。

 下の記事は既に引退した元オリンピック金メダリストの劉亜萍氏の試合結果に対するコメントで、平野選手については中国も絶え間なく研究していることと、大舞台での経験がまだ足りていないことが今回の敗因だと指摘した上で、最初の3セットはアジア選手権で見せたような状態ではなく、やや緊張していたように見えたとも述べています。その上でこの試合に勝ったか負けたかに関係はなく、今後も相手選手については研究を続ける必要があるとも述べられています。
 平野選手の実力に関しては、非常に高い攻撃力(「殺傷力」と表現されている)を持ち、将来性も豊かな申し分ない選手であるとべた褒めしてくれています。しかし上記でも述べた通りにまだ経験面が浅いことが欠点だと述べ、中国チームは徹底的に一人の選手に対しても研究してくるので今後はそれにどうやって立ち向かうかが重要だとも話しています。

 そのほかのいくつかの記事も読みましたが、こちらも日本での報道同様にフェアに報じられており、丁寧選手が雪辱を果たしたものの平野選手は依然として中国チームにとって恐るべき相手であることに変わりはないなどと、平野選手に対しても惜しみなく絶賛し、「2020年の東京五輪において中国にとっての最大の脅威となるだろう」とまとめる記事もありました。

 私個人としては、やはり日中は距離も近いこともありスポーツ面ではもっと交流し、お互いに実力を高めあっていける関係になれればと願っています。今回取り上げた卓球に関してもそうですし、日中ともに人気なサッカーでも、そしてまだ中国では人気でない野球も、中国が実力をつけてくれば日本も実力を高められると信じています。
 普段私が中国コラムを書くと呆れるくらいにヘイトなコメントに溢れますが、それだけにこうしてお互いを称えあえるコメントを見るだけでなんとなく気分が和らぐ思いがしてくるあたり自分も年を取ったなという気がします。

2017年4月30日日曜日

最近のカープの好調ぶりについて



 上の画像はYahooから引っ張り出してきた本日午前時点におけるセリーグの順位表です。野球データは順位表しか見慣れていない人からすればやや珍しいかもしれませんが、上記の様に勝率から得失点、そしてチーム打率や防御率なども日々こうしてデータ化され表示されます。
 上記票の通り、現在セリーグは昨年優勝した広島カープが抜きんでて首位を独走しており、一時は勝率が八割近くあった序盤と比べるとややペースを落としているものの、それでもあらゆるデータで他チームを平均的に上回り首位を維持するなど調子の良い状態が続いています。

 それにしてもこうして改めてみると、地味に本塁打と得点、盗塁、チーム打率がトップなんだな。得点に至っては二位以下をぶっちぎっており、記事の趣旨と外れてまうけど面白い。

 さてそんな今年のカープですが、日々の報道を見ていて思うこととしては先発投手陣が実にしっかりしているという印象があります。完投すること自体はほとんどありませんが序盤に最少失点でしっかり試合を作ってからリリーフにバトンを引き渡しており、見ていて大崩れすることがほとんどありません。またこれは私がカープファンでないからかもしれませんが、これまであまり見なかった先発投手の名前をニュースで見ることが多く、昨年から続くエースたちではなく新たに戦力となる投手が続々と登場している印象を覚えます。
 一体どうしてこのような好循環が続いているのか。身も蓋もない言い方をすればカープファンからも「クラッシャー」と呼ばれた大野氏が投手コーチを降りたからということもできないですが、さすがにこの理由は置いといて他の理由を挙げるとすると、一つはカープのスカウトの目が非常に的確であるからでしょう。

 ほかのチームではドラフト一位で獲得した選手が必ずしも芽が出ず埋もれてしまうことが多い中、カープの場合はドラフト上位陣が高い確率でその後チームを支えるスタメンメンバーに入ることが明らかに多いです。きちんと各選手の伸び代を把握した上でドラフトで獲得している印象があり、かねてから外国人スカウトはヤクルトと並んで定評があったものの、国内スカウトにおいても目下、「育成の日ハム」、「地元九州のソフトバンク」と並んで堂々たる実績を作っていると言えるでしょう。

 そうしたスカウト面での成功に加え、やはりここ数年で大きかったのは昨年、「減俸100%だったよ」と冗談を言いながら惜しまれつつ引退した黒田博樹投手の存在ではないかと思います。というのも現在活躍しているどの選手も「黒田さんの影響」という言葉を述べており、降板せずに最後まで投げ切ろうとする姿勢だけでなく、ピッチングや緩急のつけ方などでマウンド上で影響を受けたと話す人が多いからです。
 実際に私も上記証言の通り、黒田氏一人による影響がカープ投手陣を大きく変えたのではないかと思います。カープはここ数年で前田健太投手、黒田氏という大エース二人がチームを離れましたがそれを補うかのようにニューヒーローが続々と登場しており、むしろ年々チームとしての実力が高まっている節すらあります。彼らカープ選手自身が元々それだけの潜在力を持っていたとも言えるかもしれませんが、やはり私の目からすれば大エースの影響を各選手が受け、それを昇華してきたという風に見えます。

 このように考えると、エースという存在は組織において大事であるということがつくづく感じます。実際、ほかのチームを見ているとエースと四番の格の違いがチーム全体に敷衍するように思え、特に日ハムなんか実質エースで四番の大谷選手を欠いたことにより精彩にも欠く状態が続いています。
 個人的にケチをつけると、日ハムの中田選手は高い人気とともにその実力が評価されていますが、私個人は彼をそれほど評価していません。というのも打球は確かに飛びますが、見ていてどうもここぞというチャンスで明らかに弱いように思え、ホームランも大抵試合を左右しないどうでもいい時に飛ばすことが多いように感じるからです。逆に今、四番としてみていて凄みを感じるのは今シーズンは不調が続いていますが横浜の筒香選手で、彼が打席に立った際は試合を一振りでひっくり返しかねないような恐ろしさめいたものを感じます。

 広島の四番については、普段弄られまくってるせいで全然凄みを感じることはありませんが、それでもきちっと仕事を果たす辺りはさすがプロだという気がします。なんていうか今やもう立派なベテランなのに、なんとなくルーキーっぽい雰囲気が絶えないというのが逆にすごい。

2016年9月21日水曜日

今年のプロ野球

 今年はセリーグで広島カープが25年ぶりに優勝を決めこれだけでも話題性に事欠きませんが、パリーグの方でも10ゲーム差以上突き放されていた日ハムがソフトバンクに追いつき、同率首位で今日からの三連戦を迎えるなどなんか神がかった展開が多いです。三連戦の第一戦目の今日は日ハムの至宝である大谷選手が先発で1失点に抑えて勝利しましたが、日ハム側も2点しか取れずわずか1点差で決着がついており、ソフトバンク先発の千賀投手も負けたとはいえこの大一番で見事な働きを見せており、まさに天王山と呼ぶにふさわしい試合内容でした。

 上記の試合内容を含めて、今シーズンのプロ野球は最初から最後まで非常に面白い展開が多くここ数年では最も面白いシーズンだったのではないかとまだ終了すらしていないのに早くもこう思わせられます。セリーグも首位争いは終了しましたがまだ二位争いは続いており、しかも争っているのが巨人とベイスターズという、前者はともかく後者は史上初めてプレーオフ進出を先日決めており、横浜ファンというわけではないものの非常に長い暗黒時代(カープはもっと長いが)を経ての今年の活躍には涙腺すら緩みそうです。
 しかもベイスターズは番長こと三浦大輔選手がとうとう引退を発表しました。この前の引退会見では球団やファンに25年間支えてもらったと話していましたが、あんたの方が25年間ベイスターズを支えていたんだろと読んでて叫びだしたくなる会見内容で、また色々とこみ上げるものがあります。

 一方、後輩が贔屓にしている阪神は金本新監督のもとで心機一転かと思いきや最下位争いを演じるなど芳しいものではなく、カープがホーム優勝をかけた日に巨人に負けて優勝ストッパーを果たすなど最後までオイオイとツッコみたくなるシーズンでした。もっともそれを言ったらヤクルト、中日なんかシーズン通して一瞬たりともよかった日々はなく、呪われてるんじゃないかってくらい怪我人が続出したヤクルトなんかまだしも中日に至っては途中で谷繁監督が解任されるなど内紛も激しく、いくら中日嫌いの私ですら見ていて選手らが不憫に感じる程でした。まぁ別にいいけど。
 あと今日、オリックスでかつて新人王もとった小松選手が引退を発表しました。この人も新人王を取った年は無類の活躍を見せこれからこの人を中心にオリックスは廻っていくだろうとすら思ったのに翌年から人が変わってしまったのではないかと思う成績が落ちていき、期待が大きかっただけに寂しさもひとしおに感じる引退発表でした。

 最後、蛇足かもしれませんが今年のカープ優勝を見て、マエケンこと前田選手が居合わせないということも非常に残念ですがそれともう一つ、元広島で現在楽天にいる栗原選手の事も考えると胸が詰まる思いがします。本当にカープの暗黒期を4番として支えていた人だけに、ここに栗原もいたらと思えてならず、なんかの優勝パーティとかに呼んであげたらと妙なことを願ってる次第です。
 それにしても、カープに返ってきた新井選手がここまで活躍するとは思いませんでした。阪神ファンからすればなんだこの野郎と言いたいところですが、広島あっての新井選手だったんだなと今季の活躍を見るにつけ思います。

2016年7月9日土曜日

ヒールの品格

 今日さっき日本料理屋で同僚と飯を食ってる最中、「だからシャープは駄目なんだよ!」っていつものように吠えてたら対面の席に座っていた同僚が店を出た後で、「花園さんがシャープの名前を出した瞬間、後ろの席にいた二人がばっと振り返ってこっち見てましたよ」と親切にも教えてくれました。偶然って面白いなと思うと同時に、ネット弁慶ではないのはわかったがどこでもかしこでも吠え過ぎかなとちょっと思いました。

 話は本題に入りますが今日何気なく琴欧洲のウィキペディアを読んでいたら、現役中は母国のブルガリアでも相撲中継が放映されて故郷の人たちも琴欧洲を応援しながら見ていたそうですが、日系メディアが取材に行ったところ現地の人たちは、「朝青龍は悪い奴だ」といって、周囲の人もうんうんと頷いていたそうです。
 これを見て思い出したのが私の留学中、相部屋だったルーマニア人です。彼も私が寮で相撲中継を見ていたら自然と一緒に見るようになっていったのですが、何故か彼も朝青龍を嫌っていました(贔屓にしていたのは安馬時代の日馬富士)。一体何故、日本でのスキャンダルが報じられるわけでもなく、ましてや中継の日本語解説もわからないにもかかわらず朝青龍は嫌われるのか、一言でいえば彼のヒールとしての品格がそうさせたのではないかと今思います。

 ヒールの品格とは何か。言い換えるならヒールの条件というかヒールとしてふさわしい特徴みたいなもんですが、仮に朝青龍を手本にするなら以下のようなものがそれに当たるのではないかと思います。

A、ふてぶてしさ
B、反省のない態度
C、粗野な物言い
D、圧倒的な強さ

 AからCについては言わずもがなですが、一番重要なのはやっぱりDでしょう。「憎らしいくらいに強い」とはいったもんですが、現役時代の朝青龍なんかまさにこれでした。どれだけ粗野な態度であろうと弱っちかったらヒールとしては成立せず、やはり「どうすれば倒せるんだよこんなの」と言わんばかりの強さが何よりもヒールを際立たせる気がします。同時に、ヒールは弱気な態度を見せてしまうと一発でイメージが瓦解する恐れもあり、どんなときであろうと無駄に強気を保つことも大事です。

 それにしても改めて思うに、朝青龍は稀代のヒールと呼ぶにふさわしい人物で彼がいた頃は大相撲もほんとに面白かったです。プロレスじゃないですが興行においてやっぱりヒールはいた方がいいと思えるくらいの活躍ぶりでしたが、そんな朝青龍の最大のライバルは魁皇でも琴欧州でも白鵬でもなく、横綱審議委員会の内館牧子氏だったというのも見逃せない点です。でも今の相撲界上層部を見てると、内館氏は厳しい態度取っててしっかりしてたなぁという気もしてきます。

 このヒールの概念をほかのスポーツに向けると、野球界ならやっぱり巨人がヒーローでもありヒールである気がします。ただ最近は一番肝心な圧倒的な強さという者が感じられず、そっちの方で行ったらパリーグのソフトバンクの方がこの要素を満たしています。もっともソフトバンクは野球賭博をしてはいませんが。

2015年11月21日土曜日

朝青龍の北の湖理事長への追悼コメント

元朝青龍 北の湖理事長を悼む「悲し涙が止まらない」(スポニチアネックス)

 さっきまでスカイプで話してたので短い記事を一言いれますが、本日元横綱で相撲協会の理事長であった北の湖理事長が亡くなりました。この突然の訃報に各所からコメントが出される中、こちらも元横綱で現役中は北の湖理事長といろいろとやり取りのあった朝青龍ことドルゴルスレン・ダグワドルジ氏のコメントがなかなかに目を引きます。
 現役中は北の湖理事長と対立している、仲が良くないなどというようなことも言われてましたが、この突然の訃報に対してリンク先記事の見出しにある「悲し涙が止まらない」とその死を強く悔やむコメントが書かれてあり、見ているこちらもその悲しみが伝わってきそうな言葉で表現されています。

 朝青龍はツイッターなどで日本語文書をこれまでも書いて発信しておりますが、彼の日本語会話は外国人でありながらほぼ完璧だと思う水準にあるものの、ツイッターにて出される文書はちょっと拙いというかきちっとした日本語文書になっていないことが多いです。とはいえ外国人でこうやって文書書くだけでも大したものというべきか、そもそも自分も中国語できちんと文書を書く自信がないだけに「下手でもいいから発信するのが大事なんだ」と常々感じさせられるのですが、こと今回の追悼コメントに関してはかえっていい表現になっているような気がします。

 追悼コメント中には「悲し涙」という言葉が使われていますがこの言葉はあまり一般的ではなく、こういった場面で使う日本人は多分いないと思います。恐らく音からして「悔し涙」という言葉から感情を表す漢字を置き換えて使ったのではないかと思いますが、あまり見ないだけに新鮮であり斬新で、なおかつ「かなしなみだ」という音も聞いてて悪くありません。
 一般的ではない表現、さらに文書の拙さもあってストレートな表現ですが、悲しみを表現する上でこの拙さはかえって伝わりやすい表現ではないかと思います。それだけに今回のコメントからにじみ出る朝青龍の気持ちは見ているこっちも感じやすく、素晴らしいコメントを残してくれたと彼には感謝と共に高く評価する気持ちを送りたいです。

  おまけ
 朝青龍の現役時代のライバルといったら「青白時代」と一時期言われたように現在も横綱を張っている白鵬関が普通は上がってきますが、実際は横綱審議委員会の内館牧子氏との土俵外のバトルの方が見ていて一番熱かったし、彼の真のライバルだった気がします。またいつかやってくれないかなぁ。

2015年11月9日月曜日

スポーツ界の過激・差別表現に対する取り組み

<日本ハム・空港広告>「アイヌ民族に配慮欠きすべて撤去」(毎日新聞)

 先日、プロ野球の日本ハムファイターズが新千歳空港に「北海道は、開拓者の大地だ。」というコピーを書いた広告を出したところ、北海道アイヌ協会から先住民の歴史を無視したかのような内容だとして抗議を受けました。最初のニュースを見た時点で私としては、北海道自体が明治以降は紛れもなく開拓者がたくさん来た土地でもあるから大きな間違いではないし、日ハム自身もここに球団本拠地を置いて野球ファンを「開拓」したのだからそこまで目くじら立てなくてもいいのではと思いつつ、かといって何が何でも出さなければとこだわるようなコピーでもないが日ハムはどう対応するだろうかと気になっていました。
 最終的に日ハムはこの抗議を聞き入れ、ポスターを撤去して新たにデザインし直すことを決めたのが上記リンク先のニュースです。日ハムは以前にもアイヌ語を広告に取り入れるなどアイヌ民族への配慮を行っていたことも影響したのかもしれませんが、なかなかに素早い決断と対応で、東京五輪の佐野ロゴ問題が無駄に長引いた後だけにこの落とし方は傍から見ていて実に見事だったと思います。なんていうか、すぐ対応したわけで見ていてなんか気持ちいいし。

「ぶちくらせ」応援、14人を無期限入場禁止に(読売新聞)

 この日ハムのポスター問題に限らず、このところスポーツ界において表現の仕方が大きく取り上げられるケースが増えてきているように思います。日ハムとは少し方向性が違いますが、上記のサッカーJ2チームのギラヴァンツ北九州を舞台にしたいわゆる「ぶちくらせ」表現問題も密かに注目していました。
 この問題は一部サポーターが横断幕に地元方言の「ぶちくらせ」という言葉を使うことに対してチームが懸念を示して横断幕の撤去を要請したもののサポーターは拒絶したことから、今回チームは件のサポーター14人を撤去に応じるまで無期限入場禁止にしたのが上記ニュースです。

 こちらの「ぶちくらせ」という言葉は地元の言葉で「倒せ」とか「殴れ」という意味の言葉だそうでサッカーの応援に使うには過激すぎるとチームは考えたそうですが、サポーター側の言い分を報じた記事では地元の方言を使って応援したい、そこまで過激な表現ではないというようなことが書かれていました。
 あくまで私個人の所見ですが、特段違和感を感じなかった先程の日ハムのコピーと違ってやっぱり「ぶちくらせ」って言葉は言われたりするとちょっとドキッとするというか、聞いてて少し怖さを感じます。音的に「ぶっころせ」に近くて同じようなイメージを想起してしまいますし、「打ち倒せ」とかと比べるとどうも過激に聞こえるだけになるべくなら使ってもらいたくないと思えこの件でもギラヴァンツ北九州の対応は間違っていないのではと支持します。

 以上、スポーツ界における過激・差別表現に対する取り組みとして二チームの例を取り上げましたが、やはりスポーツというのはエキサイトしやすいものなだけに表現に対して万全な注意を払う行為が必要だと感じると共に、どちらのチームも比較的熱心かつ真摯に対応してよくやっているなと感心します。恐らくと言っては何ですがこうした対応の背景には昨年J1の浦和レッズで起きた差別横断幕事件も担当者の念頭にあったのではないかと思え、スポーツは日本国内だけではなく世界中のファンが見つめる(可能性のある)舞台で、様々な人種や文化を持つ選手が参加するだけにそのリスク意識も高く持っておく必要があるのでしょう。
 なお浦和レッズの事件に関して述べると、当のサポーターはあれこれ言い訳を述べていましたが、「JANANESE ONLY」なんて差別に使う以外ほかに使いようのない表現で全く以って問題外な行為だったと私には思います。レッズもその試合で初めて掲げられたことから果断に対応出来なかったようで少し同情する気持ちもありますが、さすがにこの件に関しては無観客試合という制裁を受けることになるのも無理ない気がします。

 まとめとして述べると、日本のスポーツ界は一般社会よりもこうした過激・差別表現に対して比較的注意深く対応していると見ていて感じます。逆を言うなら日本社会はこうした問題に対してちょっと対応が鈍いのかなと思える節があるので、続きは次回の記事にて最近あまり聞かなくなったヘイトスピーチについて取り上げます。

2015年8月29日土曜日

野球の神と打席に立った男

 また私事ですが最近ゲームの「実況パワフルプロ野球2012」にはまっています。なんではまっているのかというと今ちょこちょこ進めているとある案件の作業を進めたくなくて現実逃避としての意味合いが強いですが、ひたすら一野球選手となって試合に出続けるマイライフというモードで遊んでます。

 今回私は所属チームにヤクルトスワローズを選びましたが、初年度こそ優勝を逃したものの毎シーズン5割6分以上という異常な数値でヒットを量産し続けたので二年目以降はずっとセリーグで優勝し続けており、でもってパリーグは毎年ソフトバンクホークスが優勝してくるので日本シリーズはもはや定例試合みたいな感じとなってきてちょっと飽きを感じてきました。
 それとこのゲーム、所属する日本人選手に比べてランダムで加入してくる外国人選手がやたら強いせいか、しばらくするとスタメンが外国人ばかりとなってこの前なんかスタメン9人中6人が外人となってもはや日本人の方がレアになってしまいました。これ明らかに調整不足だろう。

 ほかにも調整不足と感じた点について、1シーズンで68本もホームラン打ったのに特殊能力の「パワーヒッター」がつかなくって、なんやねんと思って少しやる気なくしました。もしかしたら既に「アベレージヒッター」という特殊能力を取得していたが故かもしれませんが、それにしたって毎年ホームラン王のタイトル取ってるのに「パワーヒッター」つかないってのはおかしい気がします。
 ただこの特殊能力が欲しくてひたすら狙ってホームランを打ち続けた時期があったのですが(中日の吉見選手から1試合で3本ホームラン売ってやった。ざまぁ)、一度だけ9回裏の3対6で打席が回った時、たまたま満塁だったので打てたら面白いなと思って狙ってみたら見事にお釣りなしの逆転満塁サヨナラホームランをかっ飛ばしたことがありました。ゲームとはいえこの打った瞬間は非常に快感で、ああきっとプロ野球選手もこういう喜びを感じるんだろうなと思いつつしばらく余韻に浸っていました。

 しかし事実は小説よりも奇なりというか、現実にはもっとすごいホームランが存在してたりします。プロ野球ファンならもう想像がついているでしょうが、それは近鉄とオリックスに在籍していた北川博敏元選手が2001年9月26日に打ったあの伝説のホームランのことです。

北川博敏(Wikipedia)

 北川元選手はドラフトで指名されて最初阪神に入団しますがここでは芽が出ず、トレードで放出されて2001年に近鉄に入団します。ここで当時指揮を執っていた梨田監督に勝負強いバッティングが認められて1軍入りし、「いてまえ打線」と言われたほどバッティングが好調だった当時の近鉄でも指折りのバッターとして頭角を現します。
 この年に好調な打線を背景に勝ち星を重ねた近鉄は優勝へのマジックを点灯し、9月24日の西武戦でビハインドの9回裏に北川元選手、中村元選手が連続でホームランを放ってサヨナラ勝ちしてついにマジックを1とします。そして、優勝まで残り一勝としたところで運命の9月26日を迎えたわけです。

 この日の近鉄の相手は同じ関西チームのオリックスで、序盤に点を取られた近鉄はその後も取り返すことなく5対3と3点ビハインドのまま9回裏の近鉄の攻撃に入ります。この回、近鉄は立て続けに安打が出て一挙にノーアウト満塁と絶好のチャンスへと入ります。ここで梨田監督は代打に北川元選手を送り込んだのですが、その結果はなんとお釣りなしの代打逆転満塁サヨナラ優勝決定ホームランという、もうこれ以上ないくらい感動的な一発を決めてのけてしまいました。
 このような記録は過去に例はなく、そもそもお釣りなしの代打逆転満塁サヨナラホームランだけでも45年ぶり史上2人目だったそうで、如何に北川選手が大舞台で勝負強いというのが見て取れます。本人もこの時のホームランは印象深かったようで、引退すら懸念されたシーズンだったけに「運命を変えた一発」と述懐しています。

 頭文字Dの須藤京一っぽくこの奇跡の一発を言い表すなら、「野球の神がいるとしたら、きっとこの時は北川元選手の傍に立っていたんだろうな」といったところです。その後北川選手は2012年に引退しますが、恐らく彼のこの記録と名前はこの一発でずっと語り継がれると思うとなかなか胸が熱くなる思いがします。
 それにしても、当時は野球に全く興味がなかったせいかこんなホームランがあったという事実すら最近まで知らなかったというのはなかなか恥ずかしいものです……。
ヽ(*゚д゚)ノ カイバー

2015年7月6日月曜日

今年、トリプルスリーは生まれるか

 最初にちょっと紹介ですが、このブログの相互リンク先である「『ピンハネ屋』と呼ばれて」を運営している人材会社リツアンSTCの野中社長がビジネスジャーナルの取材を受けて記事が公開されました。

派遣業界の闇 派遣料の6割をピンハネ?他社より給料1500万も多い異端企業!(ビジネスジャーナル)

 記事中で話されている内容は既にブログなどでも話されているものですがいい意味でぶれがない上、派遣する側の意見としては異端というか確実にマイノリティでしょう。だからこそ自分も相互リンクを結ばせてもらいましたが、興味がある方は是非閲覧してみてください。

 それで本題ですが、今年のプロ野球は交流戦の惨敗を受けセリーグ全球団が借金を抱える(勝利数より敗北数が上回る状態)という異例の事態ばかりがニュースになっていますが、それ以上に私が今気になっているのは見出しにも掲げたトリプルスリーが今年生まれるか否かです。

トリプルスリー(Wikipedia)

 トリプルスリーとは打者成績が1シーズンで打率3割、本塁打数30本、盗塁数が30盗塁をそれぞれ同時に上回る成績を指しており、打者の能力として全分野に秀でている事を証明する一つの金字塔です。日本プロ野球の歴史でこのトリプルスリーをこれまで達成したのはわずか8人だけで、歴史に新しい人だと2000年の金本智憲元選手、2002年の松井稼頭央選手(現楽天)となり、2002年以降のこの12年間では誰一人も出ていません。

 野球に詳しい方であればもう誰かは見当がついているでしょうが、このトリプルスリーに最も近い男と言えるのはソフトバンクの柳田悠岐選手です。柳田選手はいわゆるハンカチ世代の一人で、2014年のシーズンは全試合に出場して打率、盗塁ともに優秀な成績を収めました。
 特に打撃に関してはその長打力はプロ関係者の間でも入団時から高く評価されており、身体能力においては日本プロ野球選手の中でもトップとさえ言われるオリックスの糸井選手ですら、「たぶん日本人で一番飛ばす。バケモン」とコメントしており、去年時点でトリプルスリーに一番近いと言われていました。

 そして蓋を空けた今シーズン。前半戦もそろそろ終わる現時点での柳田選手の成績は以下の通りです。

打率:.3794(第1位)
本塁打:17本(第4位)
盗塁:15盗塁(第2位)

 後半戦はどうなるかはまだまだ分かりませんが、現段階において達成出来る可能性は十分にあると言える堂々たる成績です。特に打率に関しては西武の秋山翔吾選手が.3790とこちらも非常に高い成績で肉薄しており、かつてないほどハイレベルな競争が続いております。

 この秋山選手もハンカチ世代の一人で、柳田選手堂に大学卒業と共にプロ生活をスタートしています。聞くところによるとソフトバンクは2010年のドラフトの2位指名に当初は秋山選手を指名する方針だったものの、土壇場になって長打力を重視する王監督の意向を受けて柳田選手に指名を変えたそうです(秋山選手は西武から3位指名を受けた)。
 今現在、このソフトバンクが見込んだ2選手が凄まじい成績を叩き上げていることを思うにつけ、この球団のスカウトは半端じゃないと強い畏怖を覚えます。その上で柳田選手には後半戦もぜひ弾みをつけて、十数年ぶりのトリプルスリーをぜひ達成してもらいたいと陰ながら応援致します。

2015年6月17日水曜日

国民栄誉賞に相応しいと思う人物

 国民栄誉賞と言ったら日本人なら誰もが知るポピュラーな賞で、恐らく紫綬褒章なんかよりも知名度は高いと思われます。そんなこの賞ですが受賞が発表されるたびに受賞基準や、時の政権の人気取りではないかなどと議論になります。
 無論その議論はもっともなもので、何をしたら受賞となるのかという明確な基準がなく、かつその対象もはっきりしないところがあります。最近だとスポーツ、文化面で大きな功績のあった人物が対象として固定されつつありますが、比率的にはスポーツが多いため、この際だからもうスポーツ選手に限定して俳優など文化方面の人には別の賞を設けた方が良いんじゃないかと密かに思います。それこそ文化国民栄誉賞、スポーツ国民栄誉賞みたいにさ。

 そんな国民栄誉賞ですが、かつて大リーグのイチロー選手は受賞を辞退したことがありました。まだ現役とはいえ当時から大リーグで活躍して日本全体を明るくしたということは疑いようなく私個人としては受賞する資格は他の受賞者と比較しても見劣りせずに十分だと思いましたが、そのへんはさすがはイチローというかよくわきまえた行動を取ったなと覚えます。
 なお同じ野球選手としては世界最高の盗塁記録を持っている福本豊氏も打診を辞退していますが、その際の辞退理由は、「そんなんもろたら立ちションもでけへんようになる」でした。

 話は変わって今日の本題でもある誰が国民栄誉賞に相応しいかですが、上記のイチロー選手のエピソードを考えるにつけ「日本を明るくさせた」ということがやはり大きなポイントのように思えます。なでしこJAPANにしろ吉田沙保里選手にしろこの点では両者ともに十分当てはまり受賞も適当と思いますが、私個人の意見としては「明るくさせた」に加え「あきらめない」という強い精神性も評価に入れるべきではないかと思います。
 吉田選手などいい例ですが、驚異的な記録は一年や二年で作られるわけではなく、長年にわたって延々と鍛錬をし続けることによって初めて達成されます。ホームラン記録の王貞治氏にしろ大相撲の大鵬にしろ、そうした点がやはり評価されたからこそ受賞に至ったのでしょう。

 その「あきらめない」というかネバーギブアップな精神性でもって測るなら、密かに大リーグのブルージェイズで活躍する川崎宗則選手なんか案外受賞してもいいんじゃないかと本気で考えています。詳しく語るのも野暮なくらいですが川崎選手は外国人ながらチームの地元に異常なくらいに溶け込んでおり、シーズンオフにはチームメートのみならず地元ファン、果てには球団オーナーからも「ぜひ残ってほしい」と言われるほどそのキャラクターが評価されています。
 また選手としての実力は日本のリーグであれば間違いなく一流選手に数えられるほどであるものの現地大リーグの壁は分厚いためここ数年は一軍と二軍を何度も往復するようなことが多いですが、そうした環境に対して何一つ不平を洩らさずチームのためにと活動する姿は地味にかっこいいです。

 もともと川崎選手は日本にいた頃からもチームメイト思いな選手で、彼がベンチにいるだけで明るくなり、WBCに参加した際も「川崎を連れてきてよかった」と監督などからコメントされるなど盛り上げ役としてこちらも異常なくらいに高く評価されています。こうした献身的な姿勢、そしてイチロー選手に対するストーカーじみた行為(甲子園でイチローにホームラン打たれた投手の名前も言えるらしい)、過酷な環境においても試合に出るため努力し続ける姿勢はまさに日本人の鑑だと思え、もうこの際だから国民栄誉賞をあげてしまった方が良いのではないかと思います。
 もっともムネリンの事だから、「イチロー選手が辞退したものを僕が受けるわけにはいきません」と言いかねないだけに、多分喜ぶだろうからイチロー選手との同時受賞にさせてあげるのが一番ベストかなという気がします。こうすればイチロー選手も苦笑いしながら受けてくれそうだし。

2015年5月25日月曜日

インパール作戦から帰還したプロ野球選手

 先週日本に一時帰国していた際にたまたま「報道ステーション」を見ていたところ、安倍政権への皮肉なのかインパール作戦の特集が組まれていました。これまた偶然ですがちょうどその頃、うちの名古屋に左遷された親父が持ってきた本の中に野戦指揮においては旧日本陸軍最強の呼び声高い宮崎繁三郎の本を読んでいたこともあり、インパール作戦についてネットで再び調べてみました。
 最初に呼んだのはWikipediaの記事だったのですが、その中でこの作戦に従軍していたプロ野球選手がいたと知り、興味を持ったことからそのまま調べてみたところかなり面白い人物だったので今日はこの方を紹介しようと思います。どうでもいいですが「知ってるつもり?!」のようなナレーションの仕方であるものの、そもそもこの番組を覚えている人は今どれくらいいるのやら。

川崎徳次(伝説のプレーヤー)

<来歴>
 川崎徳次は1921年に佐賀県で生まれ、高校を出た後はその野球の才能を高く評価した満州撫順炭鉱から誘われ、この会社が保有する社会人野球チームで投手として選手生活をスタートさせます。このチームで活躍したことから1940年には南海へと移籍してここでも剛速球を武器に活躍しましたが、1943年には陸軍に徴兵され、上述のインパール作戦に従軍する形でビルマに渡ります。

<インパール作戦への従軍>
 インパール作戦についてはほかの記事でも何度も紹介しておりますが、補給を完全に無視した無謀極まりない作戦で、膨大な数の死者が出ていますがその死亡原因の大半は銃弾によるものではなく餓死だったとされ、撤退路には死体が連なり「白骨街道」とも言われたほど悲惨な戦闘でした。この戦闘で部下を最後まで見捨てずに善戦したのが先程の宮崎繁三郎です。
 川崎もこのインパール作戦に従軍していたそうですが、戦地では偶然にも巨人の正捕手をかつて務め現役時代に川崎と交流のあった吉原正喜という人物と再会することとなります。階級が上だった吉原は川崎に食料や薬を優遇するなどしていたそうですが、彼は川崎とは異なり戦死し、遺骨も発見されませんでした。
 激しい戦争を生き抜いて終戦を迎えた川崎は戦後約1年間はビルマの強制収容所で過ごし、1946年に日本へと帰国します。帰国した川崎は当時の巨人の監督から誘いがあったことと、上述の吉原への恩義などから巨人への入団を決意し、プロ野球の現役にも復帰します。

<戦後の現役復帰>
 現役復帰した川崎は戦場でのブランクを感じさせないほどの活躍ぶりを見せ、1948年には最多勝利のタイトルを獲得し、翌1949年の戦後としては初めての巨人優勝にも実質的なエースとして大きく貢献します。巨人で優勝を決めた翌年の1950年にはプロ野球が2リーグに分裂したことを受け西鉄へ移籍し、ここでも名選手として活躍して1953年には5年ぶりの最多勝+最優秀防御率のタイトルを獲得しました。
 当時の川崎のピッチングは球速の速さもさることながら現代においても使い手の少ないナックルボールを使用していたそうです。ナックルを使い始めたのは西鉄に移籍してからだそうですが、それでも仮に戦時中の徴兵が無ければ生涯250勝も達成していたとまで言われています。

 その後、川崎は西鉄でプレイし続けましたが登板機会は徐々に減り、1957年に現役を引退します。引退後は西鉄でコーチや監督を務めたほか、阪神の投手コーチも務めたこともありこの時には当時新人だった江夏豊氏も指導したそうです。
 球界を離れた後は東京でうどん屋、ついで故郷の佐賀県鳥栖市で喫茶店などを経営し、2006年に福岡県内の病院で84歳の人生を終えておられます。

<珍記録満載の野球人生>
 以上の様に川崎は一選手として傑出した活躍ぶりを見せておりますが、彼の本領はそういったこととかではなく、とにもかくにもおかしな記録を数多く残していることです

 もっとも有名なのは1949年4月26日の巨人対大映戦で、この試合は小さい球場でなおかつ風が強かったこともあって両チームでホームランが量産されたのですが、飛び交ったホームラン数は両チーム合計で13本塁打にもなり、得点結果も15対13(巨人勝利)というハイスコアゲームでした。
 この試合で巨人から先発したのはまさにこの川崎なのですが、川崎がこの試合で打たれたホームラン数は8本で、失点数は13失点にも上ります。にもかかわらずなんと川崎はこの試合を最後まで投げ切り完投しており、この時の「13失点完投勝利」という記録は未だ誰にも破られていない日本記録で、恐らく今後も破られることはまずないでしょう。
 しかもこの試合にはもう一つおかしい点があり、というのも投手の川崎が4安打中3本塁打9打点を打ち出しており、自分が打たれた分だけ自分で見事に打ち返すという離れ業も決めております。川崎は元々、投手にしては打撃にも秀でた選手ではありましたが、このシーズンで本塁打を打ったのはこの試合だけで、なんていうか神が乗り移ったかのような記録を残しました。

 このほかにも日本プロ野球史上初の「1球での敗戦投手」にもなったかと思えば、同じく日本プロ野球史上で二番目となる投手によるサヨナラホームスチールも記録しています。なお史上初の投手によるホームスチールは阪神の御園生崇男が1942年に記録していますが、この時にホームスチールを決められた投手は川崎でした

2014年4月15日火曜日

ミズノの統一球問題について

 時間がないので短くまとめられる社会批評ネタとして、昨年に引き続きまたも起きた日本プロ野球、というよりミズノの統一球問題について一言書きます。結論から述べると二年に渡って統一球で問題を犯したことはもとより、問題発覚後の対応に強い疑問を覚えるので来年からはもう別メーカーにしろというのが個人的な意見です。

 簡単に問題の背景をまとめると、日本プロ野球で使われるボールには飛距離を決める反発係数という数値があらかじめ指定してあり、指定数値に従って製造を委託されるミズノはボールを作ることとなっております。この数値ですが統一球が導入されてから二年前まではかなり低く抑えられていたところ、昨年は日本プロ野球機構側からの依頼を受け、指定された反発係数の数値範囲内だったとはいえそれ以前と比べて格段に高い数値へと秘密裏に変更されておりました。この問題は日本プロ野球機構とミズノが内緒で、しかも公言しないように口裏を合わせてやっていたため選手やファンから大きな反発を受けたことを読者の方も覚えているかと思います。

 そんな大問題があった翌年の今年にもかかわらず、それ以前と比べて格段に飛びやすくなった去年のボール以上に飛びやすいボールを今年に出荷していたことが判明しました。しかも飛びやすくなったとはいえ反発係数がまだ指定数値内だった去年とは違い、今年は指定数値を上回る反発係数を計測したとのことで、実際にホームラン数が去年の同時期と比べて今年は多くなっています。

 ボールを作っているミズノは本日会見を開き、ボールを形作るウールを多く巻いたことが原因ではないかという見解を明らかにしました。一体どんな言い訳をするのか注意深く調べましたが、なんでも製造を行っている中国の工場で空気が乾燥し、ウールが含む水分量が減ったためにボールの重量、体積がともに小さくなったため、両者を補うためにウールの巻き数を増やしたらボールが硬くなり飛びやすくなったという説明をし、さらに社内検査では計測機器を移動したため計測数値がおかしくなり、検査で見抜けなかったのではと付け加えておりました。


 自分も品質保証部で働いたこともあるので計測機器はちょっと動かすだけで数値が代わるほど非常にセンシティブということはまだ理解できるものの、今回の調査では各球場から回収した大半のボールが基準を上回っていたというのだから、そりゃいくら何でも検査がザル過ぎると言わざるを得ません。100個中5、6個ならまだ同情するが。

 その上というかこの問題で気になったのは会見前の原因に関する報道です。もしかしたら各新聞の飛ばし記事だったのかもしれませんが一昨日に見た新聞だと、「球場の空気が乾燥していたため飛びやすくなった」と書かれてあり、昨日読んだ記事だと「中国の工場が乾燥していたため飛びやすくなった」と書かれてあり、今日になって、「中国の工場が乾燥してたからウールの巻き数を増やしたので飛びやすくなった」と、まるで伝言ゲームの様に原因が小さく変わってきています。
 面倒くさいこと言っていることは百も承知ですが、こういう不祥事を起こした際は中途半端な経過報告などせずにバシッと原因を追究して発表しなければならないのにこの体たらくというのは危機意識が低すぎるとしか言わざるを得ません。しかも一昨日の報道だと急なボールの変更はできないため今後もプロ野球の試合では7月まで同じ飛びやすいボールを使い続けなければならないという報道があったにもかかわらず、今日になって来週には基準にあったボールを提供すると、またも報道と食い違う発表が出てきました。

 何よりも昨年にあれほど問題になったというのにまた今度もしょうもない問題を引き起こして、こういってはなんですがミズノのプロ意識に対して強い疑問を感じます。本来なら昨年の時点で黙ってボールの仕様を変えていた点から発注先を変えるべきだったのでしょうが、今度の今度はもう余計な温情は抜きで別メーカー製に、何だったら今シーズン中にも変えたっていいでしょう。再来年以降だったらまたトライアルしてもいいですが、こうも危機意識に欠けるところのボールなんてファンも見たくはないんじゃないかな、という個人的な意見でまとめます。

2014年3月21日金曜日

琴欧州の引退について(ノД`)・゚・。

 本日、前から興味があったので池袋にある「東方紅」という文革レストランに友人と一緒に行ってきました。このお店はリンク先のぐるナビの店舗内写真の通り、文化大革命期の中国をイメージした内装となっており何故か24時間営業です。私と友人はランチとしてお昼に赴いたのですが店内は自分たち以外客はおらず、出て行くまで他に人は入ってこない貸切状態でいい気分でした。
 ウェイトレスはちゃんと緑色の人民服を着ていて、ランチメニューは宮爆鶏丁や木須肉など一般的な中国の家庭料理が並んでおり、中華料理らしく料理量が多くて夜になっても私はお腹がほとんど減りませんでした。店員は全員中国人のようで(恐らく常連客も)、最初は日本語で我々に対応してくれましたが私が中国語でオーダー取ってからは中国語に切り替えてくる有能ぶり。料理はおいしく量も多く、ランチメニューの価格は500~800円とお得なので割とお勧めです。ただ今回残念だったのは、羊肉の串焼きがメニューには入っているもの材料がなく食べられなかったことです。また今度食べに行こう。

琴欧洲「体ボロボロ」涙の引退!悔いなし大関在位47場所(スポーツ報知)

 話は本題に入りますが、昨日大相撲の琴欧洲関(本名:安藤カロヤン)が引退することを発表しました。琴欧洲関に関して説明は不要でしょうが、欧州出身の力士としては初めて、しかも19場所という史上最速で大関に昇進し、2メートル超の長身を生かした懐の深い特徴的な相撲で観客を沸かせてきました。私はこの琴欧洲関が上位に昇進して来た頃にちょうど相撲を見始めたこともあり、今回の引退発表にはこみ上げ来るものがあります。実際、昨日のテレビ放送を見て本気で泣いてました(ノД`)

 琴欧洲関といったらやはりその長身が最大の特徴でもあり武器で、全盛期であれば四つに組んで後ろ回しを掴めたら反射神経が尋常でなかったあの元朝青竜関ですらねじ伏せるほどの地力を持ち合わせていました。ただそのかわりに長身というか足が長すぎるせいもあってどうしても重心が高くなりがちで突き相撲には弱く、自身も突出しなどの手がどうしても腰が入らず終生弱点として付きまとっておりました。
 とはいえ実力は高く、なんだかんだ言いながら長期間に渡って大関の地位を保っていたというのは立派な力士の証です。優勝こそ一回しかなかったものの、これは同世代に多くのライバルに恵まれた、というより白鵬関という不世出と言ってもいいほど異常に調子が安定した横綱が立ちふさがったことも大きいのではないかと私は考えます。

 そんな琴欧洲関に対してですがここだけの話、ちょっとNHKの解説は酷かったなぁとつくづく思います。琴欧洲関は先ほども書いたように長きにわたって大関の地位を守りましたが二桁勝利することは少なく、九勝六敗くらいで場所を終えることが非常に多い力士でした。この点についてNHK解説は大関なんだから優勝争いに絡むことはもとより、最低でも二桁勝利(十勝以上)をしなければと度々苦言を呈しておりました。言ってることはもっともだし、琴欧洲関へ期待を込めての発言だと思うのですが、同時期に同じ大関の元魁皇関が毎回八勝七敗という奇跡的な勝ち越しターンを一年にもわたって続けていたことに関してはスルーしてたことを見るにつけ、外国人と日本人でなんだこの温度差はと内心いい気分しませんでした。まぁ誰かとは書かないけどさ。

 話は引退の件に戻りますが、会見にて「相撲をやれてよかった」と話した上で、「白鵬関と相撲を取れたことが幸せだった」という発言をしている最中に琴欧洲関は涙を流しましたが、自分もこの時に一気にブワーって涙してました。記事にも書かれている通りこのところは大型力士の宿命とも言えますが怪我も多く、見ていて苦しそうなのがはっきりわかるのに大関から陥落しても相撲を取り続けていた姿には深く感銘を覚えていました。また彼がここまで頑張ってくれたことから同時期の黒海関、把瑠都関といった他の欧州出身力士も続き、現役のエジプト出身である大砂嵐関も続けたのだと思えます。、

 大相撲の外国出身者の参加は私見だと、「ハワイ→モンゴル→東欧→アフリカ」と徐々に広がっており、モンゴル勢に続く流れを作ったという意味では琴欧洲関の功績は非常に高かったと言えるでしょう。相撲というのはルールが非常にシンプルであるだけでなく力士の体が大きいだけに初見でもどの国、どの文化の人間でも楽しむことが出来るスポーツです。それだけに私は忍者と並んで日本が世界に放つキラーコンテンツにしたいと前から考えており、そのためには外国出身の力士をもっと増やしていくべきだと考えています。そのような観点から、琴欧洲関は今後も親方として後進の指導に当たるとのことですが、是非ともその経験を活かして新たなニューカマーの育成を担ってくれればと思うのと同時に、これまで本当にご苦労でしたとこの場で以って伝えさせてもらいます。

  おまけ
 今日「東方紅」で友人とこの話をしている際、大相撲協会はこのところ問題を起こしているから外部の元プロスポーツ出身者、具体的にはプロ野球の桑田氏などを招いてもっと改革を進めたらいいんじゃないかという話題になったのですが、

「サッカーだったら誰かいるかな?」
「ザッケローニとか呼んでみろよ。あの人歯に衣着せぬ人だからすごいことになるぞ」

 なんて話してました。ってかわざわざ休日に中華料理食うのに付き合ってくれてマジありがと。今日買ったPSVitaはまだ開封してない。

2013年9月26日木曜日

楽天イーグルス初優勝ヽ(・∀・ )ノ

 このブログで体調悪いと書いて以来、このところあちこちから心配してくれるメールが届いております。実際にこういう形で体調崩したのは2011年末に香港で熱出して以来なのですが、必要以上に周りに心配かけさせてしまったようで反省しています。かといってこんだけ毎日更新しているブログなんだから、更新回数を減らすに当たっては何かしら理由も必要だしなぁ……。

 それはそうとたった今、楽天が球団創設以来初めて優勝を決めました。なんていうか野村監督が育てて星野監督が優勝する(かっさらう)という阪神の時と同じパターンが繰り返されてしまった形ですがそれは置いといて、締めはあらかじめ予告されていたようにマー君こと田中将大選手がクローザーを果たし、1点差ながらもきっかり勝利を得て優勝を決めました。

 私自身は楽天は気に入っていながらも根っからのファンではないのであれこれ語るほどのうんちくは持ち合わせていませんが、やはりこのチームは創設2年目に当時から注目されていた田中選手をドラフトで獲得し、スターでもあったことから田中選手の成長とともにあったチームの様に強く思います。もちろん田中選手のほかにもアメリカに行った岩隈選手や今年引退を発表した山崎選手、近鉄時代から頑張っていた磯部元選手などほかにもたくさんのプレイヤーが存在しましたが、今年の開幕連勝記録など今回の優勝の原動力は誰がどう見ても田中選手にあるでしょう。
 既に今シーズン後の田中選手の去就についてはメジャー挑戦が濃厚とみられていますが、今回の優勝はこれ以上ない花道になったかと思います。とやかく言うつもりはありませんし、かの地でもぜひ頑張ってもらいたいと個人的に思います。

 後また蛇足になるかもしれませんが、東北地方に球団があって本当によかったと思います。言うまでもなくこれは東日本大震災に対する感想で、現地の方々には今回の楽天の優勝は大いに勇気づけるイベントになったかと思えます。
 そう思うのと同時に、もし2004年に楽天ではなくライブドアが球団を創設していたらどうなっていたのかということがなんかよぎりました。たまに楽天の三木谷社長は球団を短期で売り抜けようと今も考えているなどと言う揶揄が聞こえてきますが私はそれはないと思います。しかしあの時ライブドアの堀江社長が球団を創設していたら、あの人は考え変えるの早いから本気でやってたかもなぁとも思います。例の事件もあったし、

 なにはともあれ、結果論で言えば楽天が創設してよかったよかったというのが私の本音です。

2013年8月11日日曜日

高見盛~まげを掴まれる男

 高見盛と言えば私が説明するまでもなく、今年に引退しましたが日本全国で誰もが知っている人気力士でした。彼の人気の秘訣は彼自身の性格もさることながら入場時などのパフォーマンスにあり、現役時は彼が登場するだけで館内が歓声に包まれるほどの人気がありました。
 ちなみに私の中国留学中に相部屋だったルーマニア人も高見盛のパフォーマンスをいたく気に入り、ワールドワイドで人気なんだと妙な印象を覚えました。

 そんな高見盛ですが現役時代は枚挙にいとまがないほどの数多くのエピソードを残していますが、その中でも私が特に気に入っているというか、是非もう一回見てみたいという取組が一番あります。

「落ち武者」高見盛が反則勝ち/秋場所(日刊スポーツ)

 その取組というのは上記リンク先の記事に書かれた2009年9月22日の阿覧との一番です。この日はたまたま私もテレビの前で観戦していたのですが取組開始前に舞の海秀平氏が、「(阿覧は)出世が早く、まだ相撲をよく知らないから何をしてくるかわからない怖さがある」と言及するなど不吉な気配は早くから漂っておりました。

 それで具体的にどんな取組だったのかというと、まず立ち合いで両者ぶつかり合うと一旦体が離れ、再び組み付こうと高見盛が向かってくるや阿覧は張り手で応戦しました。この張り手が一番のミソだったのですが、阿覧はやっぱり相撲を知らなかったのか、ただひたすらに上腕を振るだけでまるでボクシングのジャブみたいな張り手になってしまってました。腰の力が全く入っていなかったことから叩かれる高見盛の体は全く後ろに動かず、かといって前にも進まず。その結果として何が起こったのかというと、土俵の上で延々と24発も高見盛はボコボコに顔面をはたかれ続けました
 今でも目をつぶるとあの時の情景が浮かぶのですが、時間にして30秒くらい高見盛は叩かれ続けて鼻血を出し、また阿覧も阿覧で小気味よく高見盛の顔を叩き続け、見ている間は「なんなんだこれは(;´Д`)」という思いで言葉が出てきませんでした。

 更に面白いのはその後。張り手に耐え続けた高見盛は何とか阿覧のまわしを取ることに成功しますが組み合い続けた結果、最後はもんどりうって土俵を割り行事の軍配は阿覧に上がります。しかしこれに対して審判団が異議を出します。というのも、土俵を割る際に阿覧が高見盛のまげを掴むという反則を犯しており、審議された結果、阿覧の反則負けにひっくり返りました。

 こうして高見盛は白星を得たわけですが、24発もはたかれた上にまげも掴まれ、顔面をパンパンに腫らしたその姿はお世辞にも勝った力士には見えず、日刊スポーツの記事にも書かれている通りに落ち武者っぽかったです。解説(確か北の富士勝昭氏)も、「こりゃどっちが勝ったのかわかんないねぇ」とツッコむ有様でした。

 一体なんでこんな4年も前のことを書こうかと思ったのかというと、何故だか突然この一番を思い出してYoutubeか何かで見れないかと思って必死で探したわけですが、見つからなかったわけです。真面目にこの一番はある意味で歴史に残る一番だからNHKさんもケチケチせずに無料公開してもらいたいものです。

2013年8月8日木曜日

全米球団の永久欠番「42」の来歴について

 最近アメリカ史のいい本をブックオフで購入して読みふけっているのですが、その中で全メジャー球団の中で永久欠番となっている「42」という数字と、その背番号をかつて背負ったジャッキー・ロビンソンという選手について書かれてあり、素直な気持ちで面白いと思ったのでこのブログでも紹介しようと思います。

 野球を知らない方に向けてあらかじめ説明すると、どのチームのプロ野球選手も試合に出る際にはユニフォームに背番号を背負って出場しますが、チーム内で大活躍した名選手に対して敬意を持つという目的から各チームで一部の背番号はその選手の引退後、使われずにおかれることがあります。日本のプロ野球で代表的なのは巨人の王貞治氏の「1」、長嶋茂雄氏の「3」、西武だと故稲尾氏の「24」などがそのような扱いとなっております。

 それで今回紹介する「42」。これはメジャーリーグのドジャースでプレイしたジャッキー・ロビンソンの背番号です。一体何故この番号が永久欠番となっているのかというと、シーズンMVPにも輝いたことのあるロビンソンの実績以上に、彼が近代メジャーリーグで初めての黒人メジャーリーガーだったことからです。

 まずあらかじめ書いておくと、メジャーリーグ初の黒人選手だったのはモーゼス・フリート・ウォーカーであって、ロビンソンではありません。ウォーカーについて少し書くと、彼が出場したのは1884年で捕手として出場しましたが、人種の壁はロビンソンの時代より高く、チームメイトからは投球のサインを受け取ってもらえずシーズン最多の捕逸を記録するなど満足に活躍することはできませんでした。翌年からはマイナー球団を転々としましたが、とうとう再度のメジャー出場は叶いませんでした。

 そんなウォーカーに続く第二の黒人メジャーリーガーであるロビンソンは1919年の生まれです。当時もメジャーリーグには白人しか出場しておらず、黒人選手は二グロリーグという別枠のリーグでしかプレイすることが出来ませんでした。
 ウォーカーの兄はベルリンオリンピックの200メートル走で銀メダルに輝くなど彼の家はスポーツ一家で、ロビンソンもその才能を受け継ぎスポーツ推薦を受けて大学に入学します。ただ中途で退学した後は一旦就職し、二次大戦の開戦と共に徴兵を受けますが、配属された基地内ではやはりというか人種差別が付きまとったことからこちらも途中で除隊します。

 除隊後、二グロリーグでプレイしていた彼に目を付けたのが、ブルックリン・ドジャース(ロサンゼルス・ドジャース)のブランチ・リッキー会長でした。彼は優秀な選手という触れ込みで視察したロビンソンを見初め、彼に対してあらゆる差別や批判を耐え忍び、やり返さない覚悟を説き、それに応じた彼をドジャース傘下の3A球団、モントリオール・ロイヤルズに入団させます。
 こうして迎えた1946年のシーズン。ロビンソンの出場に対して対戦球団からは様々な抗議が寄せられましたがそうした声にロビンソンはあくまで静かな態度を取り続け、そのシーズンでは球団新、リーグ最高となる打率349、113打点という恐ろしい成績を打ち立てます。この年にチームは優勝を果たし、観客動員数も過去最多を記録したそうです。

 そしていよいよ翌年の1947年。満を持してロビンソンのメジャー昇格が球団から発表されるや他の全球団は揃って彼の出場に反対の意向を示し、対戦拒否すら示す球団もありました。ただ当時のメジャーコミッショナーが出来た人だったのかドジャースの支持に回り、当のドジャース監督もロビンソンの起用は必要であれば使うのみと言い切り、彼の出場への舞台が整えられていきます。もっともチーム内では反発の声が依然と大きく、数人の主力選手がトレードを志願して他球団へ流出する事態にも発展しています。

 そして開幕戦の4月15日。この日の観客はロビンソンを見ようと半数以上を黒人が占められるなか、前述のウォーカー以来となる黒人のメジャー出場をロビンソンは果たしました。ロビンソンはこの年も優秀な成績を収めチームに貢献し、また球場の内外から飛んでくるヤジや侮蔑に対して目立った反応はせず紳士的な振る舞いを続けたことから次第に世論を味方につけ、最初は毛嫌いしていたチームメイトたちも彼を信用するようになっていったと言われております。
 そしてロビンソンは同年、この年から始まった新人賞を初めて受賞することとなります。こうしたエピソードからメジャーリーグの新人賞は別名で「ジャック・ロビンソン賞」と言われております。

 その後、ロビンソンは1956年までプレイしてこの間に首位打者、盗塁王、MVP、そしてチームのワールドチャンピオンという各タイトルを取得します。現在においても彼の評価は高く、彼がいなければメジャーにおける黒人選手の出場はずっと遅れていたと言われるとともに、初の黒人選手としてまさに手本となるほどフィールド上で紳士的な人物だったとして、同時代の野球以外のスポーツ選手からも多大な尊敬を集めました。
 こうした一連の功績から彼の付けていた背番号「42」はメジャー、マイナーを含む全米球団で永久欠番となっており、さらに4月15日は「ロビンソンの日」として今に至るまでその功績は語り継がれております。

 私の方からもう少し付け加えると、ロビンソンを使った球団がドジャースだったことが印象的に思えました。知ってる人には早いですがドジャースはあの野茂秀雄氏を獲得し日本人のメジャー進出の道を作り、その後も数多くの日本人選手を積極的に採用することで有名なだけに、この球団は昔からフロンティアを開拓する球団だったのだと妙な尊敬の念を覚えました。

 あと今回の記事を書こうと調べているうちに知ったのですが、なんでも今年4月に「42」というまさにこのロビンソンを題材にした映画がアメリカで公開されていたそうです。日本では11月に公開される予定なので、差別と偏見に敏感なこの頃だから折角なので見に行こうかなと考えています。

2013年6月12日水曜日

プロ野球の統一球問題について

 当初はスルー使用かと思ったけど、こういうネタは検索に引っかかりやすいので一つ書いておくことにします。

ファンにおわび…「飛ぶボール問題」でNPB(読売新聞)

 既に選手、または球界関係者の間で「今年の統一球はやけによく飛ぶ」と言われておりこれまでのホームラン数も去年に比べ大幅に増加しておりましたが、案の定というかボールの反発力が去年に比べ大きく引き上げられていたそうです。かねてから反発力を弄ったのではないかと声が上がる中で日本野球機構(NPB)はそんな事実はないと否定していながらも、昨日になってようやく実は引き上げていたと白状し、その上で統一級を作っていたミズノに対して口外しないように口止めしていたことが明らかになりました。

 この一件に対する私の意見を述べると、つかなくてもいい嘘をついて失敗するという、馬鹿の見本のような例だと思います。統一球にしたはいいけど極端に飛ばなくなって去年までのプロ野球は極端な投高打低こと、投手が有利であるのに対して打者が不利な状況が続いており、点とってなんぼのスポーツなだけに見栄えがしない傾向もあったのでそれを見直す目的の下で堂々と反発力を引き上げると言ってれば、恐らく誰も反対はしなかっただろうし選手会らも諸手を上げて賛成したでしょう。
 にもかかわらずNPBは秘密裏に反発力を変え、しかもインタビューによると「飛ばないボール」こと去年までの統一球は今年のオープン戦まで使われていたようなのですがその理由というのも、「在庫が余っていたから」だったそうです。在庫があるかどうかで使用する球を選ぶというのも本当に呆れます。

 この問題、野球を見る側にとってはホームラン数も増えることだしそんなに影響はないのですが、仮に選手、そしてチームの側から見るとやはり大問題です。というのも去年までの飛ばないボールではホームランが出辛いため、長距離にかっとばす打者よりも確実にヒットで出塁して盗塁が出来るバッターの方が戦略上、有利な選手となりやすいわけです。恐らくどのチームもこのような考えを多少なりとも持って今年のチーム編成を行ったのでしょうから、ボールという前提からひっくり返されでもしたら非常にやり辛いでしょう。

 その上で個人名を二人挙げるとしたら、このボールの変更によって大きな影響を受けたのは横浜のブランコ選手、巨人の小笠原選手だと思います。ブランコ選手は昨オフシーズンに中日から横浜へと移籍してきましたが、元からよくホームランを打つ選手でしたが今年はさらに輪をかけて打つようになり、ボールが変わったことによってより真価を発揮し始めてきたように見えます。そのため横浜としては非常にいい補強となりましたが、中日側からすると痛い流出だったと言わざるを得ません。
 そしてもう一人が我らがガッツこと小笠原選手。去年、一昨年共に「今年の戦犯」こと高年俸の割に全然役に立たなかった選手の筆頭として挙げられるほど不振が続いておりますが、彼の不振が始まったのはまさに統一球に移ってからです。飛ばないボールになってからはホームランどころかヒットすら覚束なくなりスタメンの座も追われましたが、今年は代打としてサヨナラホームランを打つなど復調の兆しが出ており、それだけに統一球の導入によってキャリアが大きく翻弄されてしまった選手のように見えてしまいます。もちろん、統一球に対応できてれば問題はなかったのでしょうが。

 この問題でNPBの加藤コミッショナーは、ボールが変更されていたことを初めて知ったのは昨日で、もし知っていたら必ず発表していたと話しており、自身に責任はなく辞任はしないと述べています。もしそうだとしたら私も加藤コミッショナーには責任がないと思うので辞任とかはいいと思いますが、リンク先の記事にもある通りこの問題を主導した下田事務局長は責任を取って辞めるべきでしょう。こういう時はトップが責任を取るべきだという意見もあるでしょうが、さすがに独断専行で、しかも報告すらされていなかった問題でクビ取られるというのはあまりにも不合理すぎる気がします。
 それにしても、こんな責任不要論を自分が言うのも珍しいな。

2013年5月26日日曜日

今日の大相撲全勝対決(゚∀゚)

白鵬が全勝対決制す!稀勢の里1敗/夏場所(サンケイスポーツ)

 このところ人気低迷が叫ばれている大相撲ですが、今日の取り組みは注目される方も多かったのではないかと思います。その取り組みというのも横綱の白鵬関に対し日本人力士として期待の高い稀勢の里関による全勝同士の取り組みで、NHKの中継を私も見ておりましたがなかなか見ごたえのある取組でした。
 軍配自体は上記リンク先の記事にもある通り白鵬関に上がりましたが稀勢の里関も白鵬関に四つに組まれた後も何度か投げを堪えるなど、攻めと守りの駆け引きがあって見た目にも面白い取組だったと思います。

 その上で苦言というかこれは前から思っていることですが、稀勢の里関は今の幕内力士の中でも馬力というか押しの強さではトップと言っていい実力を持っておりますが、逆を言えばその馬力に頼り過ぎな感があります。というのも決まり手は押し出し、寄り切りがほとんどで、組んでから投げ技で勝つパターンがほとんどありません。それに対し白鵬関や日馬富士関(最近は金星献上が多いが)は押し相撲にも投げ相撲にもどっちにも対応でき、状況に合わせてまさに柔軟な相撲を取ることが出来ます。
 三役クラスであれば今の稀勢の里関のままでも十分だと思いますが、やはり大関たる地位にあるのだしもう少し相撲の幅を広げるというか、投げ技も研究していかなければ横綱の地位はまだ早いのではないかという気がします。もう一つ付け加えると、押し相撲偏重だと調子に成績が左右されがちで、勝ち星が場所ごとによって大きく変動するきらいもあります。

 稀勢の里関に対しては私も立派な力士だと思いますが、むしろそう思うからこそ今後はもっと投げ技を研究してもらいたいです。また白鵬関に関しては今場所はいつもながら見事な相撲の取り方で、明日は横綱戦ですが今の調子を見ている限りだと日馬富士関にも勝って全勝優勝を決めてしまうと思います。っていうかお金あるなら、一度でいいから千秋楽を国技館のいい席で見たいなぁ。
( ´・ω・`)