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2016年8月31日水曜日

死亡認定の必要な過去の流行語

 先日友人と会話した際、「日経トレンディって雑誌名がもはやトレンディじゃないよね」ということを話しました。なんとなく加齢臭がするというか。
 この「トレンディ」という言葉に限らず、言葉というものはひとたび時間が過ぎればあっという間に死語と化していきます。ただ死語として扱われるのはまだいい方で、中には死語になったことすら言及されずに使い捨てられ忘れ去られていく言葉も少なくありません。敢えて言うなら「行方不明」扱いで死亡認定が出されないままの状態なので、今日は一つ死亡認定をするべき言葉を思いつく傍から書いてきます。っていうか早く寝たい。

・Web 2.0
 これに限らずIT用語は流行り廃りが非常に早いのですがこのWeb 2.0は言われ始めてから一年二年はそこそこ使われましたが、ムーアの法則と違ってこの概念は現実には実際起こり得ないということが認識されるやあっさりと廃れました。
 Web 2.0の概念を私なりに説明すると、インターネット上でサービスの発信者に対しそのサービスの受益者が利用、応答することによって当該サービスの付加価値が高まったり、あらたなサービスへと発展してくいわゆる双方向的な発展を意味しました。代表例としては書籍になった「電車男」で、これは2ちゃんねるというプラットフォームに利用者が掲示板にコメントを書きあうことで一つの作品に昇華した例ですが、Web 2.0の提唱者とその周りの人間ですら、「ネット上にはアホとカスしかしない」と言い切り、双方向的なアプローチを開いたところで付加価値の増大には何もつながらなかったと反省してます。実際、電車男以降はそんな聞かないしな。

・ユビキタスネットワーク
 同じくIT用語ですが、一時期はパナソニックがやたらと自社の家電に「ユビキタス」という言葉を使って宣伝していて、なんかムカつくから自分が各記事には一切「ユビキタス」という言葉を使わないでおいたら上司に怒られたことがありました。
 この言葉の概念も私の言葉で説明するとしたら、「全方向アクセスネットワーク」といった意味です。要するに誰でもどこでも何使ってもアクセス可能で、前述のパナソニックは携帯電話から接続、操作できる冷蔵庫を作って「ユビキタスネットワーク」などと主張していましたが、携帯から冷蔵庫に対し何を操作するのか今を以ってしても意味不明で、案の定、今の冷蔵庫にはそうした機能がついてないことから無意味な機能だったのでしょう。

 なお最近は家電メーカーを含めやたらと「IoT」って言葉が多用されますが、これも同じような末路を辿ると予言します。というのもこの言葉は「Internet of things」の略ですがそもそもこの一文自体かなり意味不明だし、和訳も「モノのインターネット」とよく書かれ、記事書いてた私ですら「意味わかんねぇし主張してる奴らは馬鹿じぇねぇの」と内心思ってました。変な横文字でいまいち意味がわからない言葉は流行りやすいですが廃れやすく、なおかつIoTの具体例を挙げるとすればプリンタが紙を印刷するといったもので、要するに電子データの出力以外の何物でもありません。この言葉を使っている連中は言葉を使っているつもりで、逆に言葉に使われているのだろうとみています。

・NISA
 IT用語から経済・金融用語に変わりますが、一応現役の制度ではあるもののもう死語認定してもいいんじゃないかと思うのがこのNISAです。これは非課税となる投資枠制度で新規投資家を増やすために作られた制度であるものの、通常の投資講座とは別に口座作る必要があったり、投資枠に上限があったりなどとやたらと制限多くて見ていてかえって複雑な気がしてなりませんでした。開始当初でこそ証券会社がCM作って口座開設を訴えましたが現在に至っては何のPR広告も見かけず、そもそもまともに運用されているのかどうかすら疑問です。
 上にも書いている通り、変に横文字使うのはすぐ廃れるし、あと制度関連だと「ホワイトカラーエグゼンプション」を始め何か意図的な隠蔽要素も見受けられるので疑ってかかるべきでしょう。

・ピケティ
 本人はもちろん死んでいませんが、去年もしくは一昨年に日本で流行ったという経済学者です。時期の記憶が曖昧なのは私が去年も一昨年もほとんど日本にいなかったからです。
 彼の名前があちこちに出始めた頃、恐らくこのブームは一過性で終わると考え有名どころの経済学者の理論は一応はチェックする私ですが、このピケティ氏については一切ノーチェックで済ませました。何故一過性で終わると判断したのかというと、「ピケティ」という名前はあちこちで報じられながらも、彼がどのような主張や理論を持っているか中身について誰も言及していなかったからです。要するに名前だけしか見えず、こうしたブームは往々にして中身を伴っていないのだからどうせ翌年には誰もがこの名前を忘れるだろうと思っていたら本当にそうなりました。

・~過ぎる~
 これも一時期流行りましたが「美人過ぎる市議」とか、「美人過ぎる店員」等、今思うと安直なネーミングだったなぁと思えてならず、時代が建ったのもありますが古臭さと共にそこはかとないダサさを感じます。同時期には「~王子」という言葉も出ましたがもはやこのニックネームは日ハムの斎藤投手(ハンカチ王子)専用といってもよく、ゴルフの石川遼選手は「ハニカミ王子」から卒業したのと比べるといろいろとこみ上げるものがあります。
 ほんとどうでもいいですが、日ハムの大谷投手兼打者も時代が時代なら「二刀流王子」と呼ばれてたのかな、もしそうだったらホモネタが好きな腐女子はどんな反応してたのだろうか気になります。実際、「さばげぶっ!」という漫画の作者の松本ひで吉氏が女子会で、レズの友達が野球の話で大谷選手の二刀流や補殺について触れるや、「それってレズ的な意味で?」とみんなしてツッコんでたそうです。でもって女子会終ったらそのレズの子からメールで、「おつかれず」と送られてきてじわじわ来たとツイッターで書く当たりこの作者すごいなと戦慄を覚えました。

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