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2022年1月31日月曜日

中国自動車業界の潮目

エンジン車が100万台売れなくなった!大転換する中国自動車市場(JBpress)

 というわけでいつもの自分の記事紹介ですが、また例によって中国自動車統計の記事です。統計結果については記事内容を読んでもらえばいいのですが、敢えて強調するとしたら見出しにも持ってきた最後の部分、全体市場が拡大しながらエンジン車が100万台減少しており、明らかに新エネ車にシェアを食われているという事実でしょう。


 わざわざ上の比較表まで持ってきましたが、少なくとも自分が見る限り、エンジン車(=従来燃料車)のみの販売台数を前年と比較する記事は他になく、多分こうした言及をしたのは私が初めてだと思います。

 端的に言って、ラインナップでEVがほとんどなくエンジン車しかほぼない日系自動車メーカーにとって、去年の中国市場実績は市場縮小と言ってもよく、さらに今後についても、新エネ車が拡大する一方でエンジン車は縮小する一方である可能性が高いことから、日系自動車メーカーは今後中国市場で販売台数を伸ばすことが極端に難しくなります。むしろ減っていくことが普通であり、中国市場向けに部品を供給しているメーカーの売上げも今後縮小する可能性が高いのではと見ています。
 なお自動車部品にはエンジンやギアなどエンジン車にしか使われない部品と、インパネやブレーキ、ライトなど新エネ車にも使われる部品に分けられますが、上記予想が当たる場合、どちらの部品においても日系部品メーカーの売上げは落ち込むでしょう。理由は単純に、そもそも供給先の日系メーカーの弾が出ないからです。

 では今後中国市場で販売台数を伸ばすにはどうするかと言ったら、単純にEVのラインナップを増やしていくしかないのですが、正直今の現状を見ると日系はかなり出遅れてきていると感じます。VWなどは既に中国市場でEVを投入してきており、また以前自分も取り上げたように中国系の新興メーカーも今年は恐らく年間10万台の大台を超える会社が数社現れるでしょう。っていうか去年の時点で、中国市場の三菱自動車の販売台数超えてるし。

 ただはっきり言えば、時既に遅しという感があります。EVメーカーというイメージが日系にはほぼなく、これからEVを投入してもユーザーが選択するかブランドイメージてんで少し懸念があります。個人的な意見を言えば、テスラが中国市場で本格的に現地生産と販売をし始めた2019年までに何らかのEV車種を投入しておかなければならなかったのではと考えています。既にEVというと、中国ではテスラと新興メーカーという風になっています。

 ヤフコメとかを見るとこのEV販売台数の大半は超低価格EVの宏光MINIによるもので、この車自体は一過性で大したことがないと侮る声が多いように見えます。しかし宏光MINIの販売台数は約40万台で、残り290万台は他の車です。前にも取り上げましたが蔚来や小鵬、あと哪吒汽車など自分の目から見てもいい車を作るメーカーが成長してきており、宏光MINIが市場を引っ張っているのは事実ではあるものの、この新エネ車販売台数は宏光MINIだけによるものではなく、やはり本格的なEVシフトがもうすでに始まっているとみるべきだと自分は考えています。

 以上にも関わらず記事の反応を見ていると、なんというか他人事のように語るコメントの多いこと。世界最大の自動車市場で100万台も市場が縮小し、完成車、部品を問わず日系メーカーの売上げが今後低下、ひいては従業員の雇用や報酬にも影響しかねない傾向を示すデータなのに、自分たちの話題と考えず中国での話題として割り切っている人が異常に多いことに逆に自分は驚きました。今回で初めてわかりましたが、やはり日本の不利益につながる情報ほど他人事と思う人が多い気がします。真面目にもうあかんかもな。デジャブがあるというかかつてのエレキ見ている感覚がします。

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