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2023年11月3日金曜日

欲しいものがなくなった社会

 相変わらず日本滞在中ですが、円安の恩恵を受け毎日人民元を日本円に交換しては日本の銀行口座に移したり、無駄に買い物したりしています。中でも、去年にドスパラでTHIRD WAVEというノーパソを購入したにもかかわらず、新三郷のららぽーとに入っているエディオンでやたら安く売られていたNEC LAVIE N1570というノーパソをまた買ってしまいました。
 まぁTHIRD WAVEに関してはちょうど近くにノーパソ壊れたって友人がいたので、彼に譲ることを決めてからN1570を購入しましたけど。

 N1570のレビューとして書くと、使わないけどDVDロムが搭載されていたり、天板がやたら分厚くてボディサイズがやや大きかったりしますが、THIRD WAVE唯一の欠点であったスピーカーに関しては非常にいいというか普通の音を奏でてくれるので、もうこれで外付けスピーカーをつける必要はなくなりました。一方、THIRD WAVEと比べるとUSBポートの数が少なく、持ち運び時にもつけるマウスなどを考慮してUSBハブをどのように配置するかで少し悩みましたが、こちらに関しては拡張ハブをつけることですぐどうにかなり、製品全体の満足度は非常に高いです。
 こうしてブログを打っている間も、モニターの質が良くなっているのか前より若干見やすくなっている気がします。

 このN1570は約15万円で購入しており、自分にとって決して小さくない金額ですが、こと買い物に関してはノーパソの購入、選定が唯一の楽しみといっていいくらい自分の中では消費順位の高い代物であるため、今回は友人に既存ノーパソを譲るという背景(=口実)があったこともあり、思い切って1年で買い替えることにしました。贅沢といえば贅沢ですが、その一方でこうした「あれ欲しい!」的な物欲をきちんと持つことも重要だと思ったのも、今回の購入理由の一つです。

 この物欲というか「欲しいもの」に対する概念については、実はかなり以前から普段の生活の中でよく観察しています。古くは2012年に自分が起業を準備していた際、市場で需要の高い製品とは何ぞやと調べていく過程で成人男性における「欲しいもの」が非常に少ないという点に気が付きました。
 女性であればブランド品や化粧品など数多あるものの、男性に関しては90年代くらいならば車が上がってきましたが、2012年の段階において明確に大多数の男性が購入を希望する製品がほぼ見当たらい程無欲な社会になっていました。

 なお2012年当時の中国においてはまだ高級カメラなどを欲しがる男性もいたものの、このところは中国人男性も明確に欲しがるものがなくなってきており、以前知り合いに尋ねたところその知り合いも「俺は何が欲しいんだろうか?(´・ω・)」と頭を抱えてました。

 話を戻すと、比較的製品を買い満ちている現代において男性がそれこそ借金してまでも欲しがる商品というものは非常に少なくなってきています。かくいう私自身も同じ口で、買いたくてしょうがないと思う商品とくれば上記のノーパソを除くと、2019年に日本で買ってきたメタリック不動明王像(ブルー)が最後だった気がします。
 このように欲しがるものがなくなったのは自分が安定した収入を得ていて、なおかつ借金もなく欲しいものをある程度自由に購入できるようになったということに尽きます。もちろん、高級ダイヤなどの高額な嗜好品を欲しがらないという元々の性格もあるでしょうが、恐らく私以外に日本、中国の成人男性はかつてと比べると欲しいものがないというか物欲が極端に落ちてきているという気がします。でもってそうした物欲のない状態は、社会全体にとってはあまり好ましくないという自覚があります。

 単純に物欲というか消費意欲があって頻繁に購入行為が行われれば、経済にとっては間違いなくプラスです。また流行商品など一定層がほぼ確実に購入する商品が生まれれば、単純にその商品だけでなくその付属、派生商品(カメラにおけるレンズなど)にも消費が生まれ、好循環がさらに期待できます。
 ただそうした経済への寄与以上に、やはり物欲が一程度ある状態のほうが人間としてやる気が出るというか、生活に張りが出るような気がします。自分も中学生くらいの頃なんか欲しいゲームがあって、まだ買っていないそのゲームの購入に向けお金をためたり、情報をかき集めたり、安い店を探したりしている間は単純に楽しかったです。しかし近年はそうした商品に恋い焦がれることもなく、物欲がありすぎても問題ですが、なさ過ぎてもまた問題だなという毎日を送っています。

 先ほど自分に物欲がなくなった原因としてほしいものはある程度買い揃えてしまっていると書きましたが、それ以上に大きいと思う原因として、商品のプロモーションが以前より悪くなっているのも原因であるような気がします。さらに追いかけると、魅力ある商品を世の中というか企業が作れなくなってきているのもある気がします。やや他人に責任を押し付けているような気がしますが、「金があるならぜひ買いたい!」と思わせる商品を作ることが社会の活性化につながると思うので、各メーカー関係者に置かれてはその辺で奮起してもらいたいものです。

 なおもう一つ、そもそも日本にいないし免許はAT限定のくせして、ルノー・アルピーヌA110という車はその前身となった車のプラモを作って以来、一人で恋焦がれています。何気にさっき柏のルノーのディーラ店前を通ったらまさにそのA110が展示してあって、実物を生で見たのは初めてだっただけにかなり興奮しています(;゚∀゚)=3ハァハァ

2 件のコメント:

上海熊 さんのコメント...

ノーパソはそれほど変な物(メモリ4GでHDDとか)買わない限りどれも性能で大きな差はなくなってきてますからね。

物欲に関してはどうだろう、私の中国人友達はマカーが多い気がします。

花園祐 さんのコメント...

 中国人、もとい日本人にとっても大枚はたいてでも買いたいものと言ったらアップル製品でしょうが、そのアップル製品も往年と比べると明らかに勢いが鈍化しており、買いたい物不足がなんか深刻化している気がします。こう考えるとふるさと納税が流行っているのも、なんかこの流れな気がする(;´・ω・)