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2009年5月14日木曜日

出版大手、ブックオフ株取得について

 なんか先週はブログを書くのが非常に億劫でして、そうした気分が反映されてか当時の記事を改めて読み返してみるとなんか文章がひどいのばっかなのですが、今週に入ってからは徐々にやる気を取り戻し、一昨日辺りから文章表現にも改善が見られてきたので一安心してます。

大手出版連合、ブックオフ株取得の狙いは?(MSNニュース)

 そういうわけで本日は出版大手三社が中古本販売業最大手のブックオフの株式取得に動いているという、それこそ今後の日本の出版市場を占う上でも大きなニュースについてです。
 さすがに出版業界に知り合いはいないので直接話に聞いたわけではないのですが、伝わる限りの情報だとやはり出版会社からするとブックオフは親の敵のようにまで思われているらしく、実際に漫画家や作家の方らも公然と批判する人が数多くいます。何でそんなに憎いのかってこれはいわずもがなですが、安価で手に入ってしまう古本屋が全国チェーンでこれだけ多く展開しているせいで本が出版される傍から中古市場に流れ、消費者も新品より安い古本を選ぶようになって販売数が減り、売る側の出版会社からするとそれがそのまま売り上げや利益の減少につながってしまうからです。中には、近年の出版不況の最大の原因がこのブックオフだとまでいう出版界の人までいます。

 おそらく今回の出版大手のブックオフ株取得の目的は、こうした古本の流通を制限するという目的があって行われていると思います。以前にも中古ゲームの販売を巡ってソフト会社と販売店との間に90年代に何度も法廷闘争が起きており、出版会社と古本会社のこうした争いはいわば宿命的なものといっていいでしょう。実際に作家の方の中にはブックオフの販売振りでは出版会社は採算が取れないとまで言う人もいるほど苦しいらしく、今回の出版会社の実力行使とも取れる行為に対して私も特段卑怯なことだとは思わず、業界を健全に成長させていくにはやむを得ないかと多少の理解はできます。とはいえ株式の取得後、出版会社がどのように出版業界、ひいては日本人と本の関わりを作っていくかというグランドデザインをまだ何も示していないというのは少し残念ではあります。

 実際に株式の三割も取得すれば大きな株主総会で大きな議決権を得ることになり、それこそいきなりブックオフに古本業を廃止させることだって可能です。しかし以前にも「出版不況について思うこと」で私が書いたように、昨今の出版不況はブックオフの存在よりも本の質の低下やむやみやたらな値上げの方が原因的には大きいように思えるので古本をなくせば一気に問題解決に至れるとは思えず、ただでさえ少子化で読者層が縮小してくのだからそういった点についてもなんらかの姿勢を示すことが重要なのではないかと思います。

 たとえば私個人の意見を挙げるのならば、発売から三ヶ月とか半年と期間を決めてその期間の間は古本の販売を一切禁じるかわりに新品の本の価格を今より少し値下げする、ジャンプコミックスなら現在420円のところを400円にするなど、利益を互いにある程度維持しながら読者が大きく不利益を被らないようにする方法などを出版会社と古本会社で一緒に作っていくべきだと思います。肝心なのはこうした協議を一般にも広く公開して、なおかつ読者層をどう拡大するのかという視点を持って取り組むことです。非公開でやればそれはそのまんま談合になってしまいますが、業界全体で健全な成長を図るのであれば協議の公開を原則としてこうした協定を結ぶのは私は問題ないと思います。自分たちだけのパワーゲームで古本のありなしを決めるより、知識の育成に関わる本というものを扱うゆえに読者のことを念頭において今後の業界のあり方を考えてほしいです。

2009年5月13日水曜日

国技館レポート

 本日、本当は忙しい中なのに時間を無理やりこじ空けて、相撲を愛する者なら誰しもが夢に見るであろう国技館へついに相撲を観に行くことができました。これまで大阪場所、名古屋場所には観に行ったことはあるのですが関東にずっと住んでいるくせに国技館はまだ一度も行ったことがなく、今場所は絶対に観に行くのだと決心していたので取り組み中はそれこそ感無量でした。

 そんなして行った今日一番の取り組みはなんといってもこれまで三勝全勝で互いに来ていた豪栄道と日馬富士の対決でしたが、両者とも勢いのある者同士の取り組みだったこともあって白熱し、最終的には私が贔屓にする日馬富士が上手投げで勝って終わりました。それ以外の取り組みで目を見張ったのは千代大海の取り組みでしたが、開始早々つっぱりで土俵際に追い込んでこのまま勝つのかと思ったら鶴龍が懐に入って廻しを掴むや、なんとそのまんま逆方向へ一気に千代大海が寄り切られて負けてしまい、終わった瞬間は文字通り呆気に取られてしまいました。千代大海は今場所は角番ですが、未だ本調子ではないようなので心配です。

 さてそういうわけで取り組み自体には非常に満足したのですが、ちょっと座席について不審な点があったのでここで愚痴っぽくなりますが紹介しておきます。相撲観戦の座席は野球場同様に見栄えのいい席は値段が上がり、特に力士を間近で見られる升席は通常四人一組で販売されて非常に高価なチケットなのですが人気があり、今日も平日ながらほぼ全席が埋まっていました。それに対して一人で見に来る人などは椅子席が用意されており、その椅子席も国技館では観やすい前列から指定席でA席、B席、C席とランクが分けられ、一番末席は「外野自由席」として予約なしの当日販売だけで売られています。
 私は当初、初めての国技館ということで2100円の外野席で観ようと思い、早めに来ることを意識して2:30に両国に到着して窓口に行ってみたらなんと外野席は既に完売しており、更には3600円のC席も売り切れとのことで正直なところ一瞬「帰ろうかな」という言葉が頭をよぎりましたが、折角来たのだし切腹をするような覚悟で4900円のB席を取って観戦しました。

 ところが蓋を開けてみてみると升席はともかく二階のABCの指定席、外野席を含む椅子席は全然すいており、結局最後の朝青龍(今日は勝った)の取り組みが終わる頃でも半分以上の座席は空いたままでした。実は今月はGWにゲームを買い漁って財政的には非常に苦しい月間で、しかも明日返してもらいますがある事情で月曜にお金を15000円も立て替えており、観戦の帰りにスーパーで夕飯の汐サバ(2尾298円)を買おうとレジに行ったら財布にお金が全然残っておらず、案の定買い終わったら400円しか残っておらずリアルに焦りました。
 こんなこと書いてはいますが、一応言っときますけど私は別にお金に困っているわけじゃなく、銀行の預金を下ろせばまだまだ全然余裕ではあるのですが、今月は明日の立替分の返金を受けてなんとかやりくりしようと考えていたのであれだけ座席が空いているのならどうして外野自由席(2100円)を売ってくれなかったのか、運営を行っている大相撲協会に対してちょっと不満を覚えました。

 恐らくいくつかの指定席は新聞屋とか保険屋とかが販売拡張のために買っているのだろうから座席に多少の空きができるのはまだ仕方ないと理解できますが、それにしたってC席が売り切れといいながら座席の半分以上が空いていたというのはどう考えてもおかしく、更には当日販売しかしない外野席でも同様にあれだけ空席があったのに売り切れとするのは何かしら販売方法に問題があるのではないかと疑ってしまいます。
 ちょっとあまりにも悔しいのでこの後相撲協会にこの件をメールで言うつもりですが、今日は外国人の方もたくさんいらしており、そうした方たちやちょっと相撲に興味を持っている方たちでも気軽に安価で入場できるよう、こうした事態は今後なるべく防いでもらいたいです。

  おまけ
 プロ野球では最近パリーグの球団を中心に、チケット販売の方法に融通を利かすようにして一定の成果を納めていると聞きます。一例としてこれはセリーグの広島カープですが、確か去年辺りから7:30以降の入場であればチケット代を安くして販売したところ、広島市内のど真ん中にあるという地の利が生きて仕事帰りのサラリーマンの観戦が大幅に増えたそうです。

2009年5月12日火曜日

ガンタンクでの戦い

 かなり懐かしい話になりますが、前にも一回取り上げた事のある「機動戦士ガンダム戦記 Lost War Chronicles」というPS2のゲームを、私は発売してから三年ぐらいの間ずっとやりこんでいました。このゲームが発売したのは2002年だったのでソフト内容やローディング時間を現在のラインナップと比べると相当に劣っているはずなのですが、私は未だにこのゲームを超えるガンダムを題材にしたアクションゲームを見たことがありません。何故このゲームがそれほどまでによかったのかといえば、妙なところでモビルスーツの動きがリアルだったからだと思います。というのもこのゲームの機体の動きははどれも重々しく、コントローラーを押せばすぐに縦横無尽に動いてくれるわけではなかったのですが、それが返って落ち着いて操作することが出来、また優秀な機体とそうでない機体には歴然とした性能差がありましたが、コンピューター戦に限って言うなら弱い機体でも操作次第によっては強い機体に打ち勝つことも可能で、そういったバランスの調整具合も良かったのも見逃せません。

 とはいえ、このゲームでガンタンクを使うとなるとそれは大変でした。
 他の機体は遠距離、近距離用の武器がそれぞれある(ガンキャノンですら右ストレートで殴ってくれた)にもかかわらずガンタンクに至っては近距離用の武器の代わりにマシンガンがつくという遠距離攻撃のみで、おまけに足がキャタピラなもんだからジャンプが出来ず、ちょっとの段差を飛び越えようと思ってもバーニアを他の機体よりも多く噴かなきゃいけないもんだからすぐに切れてしまうし、おまけに動きが明らかに他の機体と一線を画して鈍いという、どこをどうみても最悪の機体でした。

 ですがそうした最悪の機体ゆえに、燃え上がるものもありました。
 私と友人はこのゲームの二人協力プレイで遊ぶ際には必ずと言っていいほどこのガンタンクを二人して選択し、延々と登場してくる敵機体に対して三国志の趙雲の単騎駆けの如く孤軍奮闘して戦っていました。
 このプレイで何が恐いかといったら、徐々に距離を詰めてくる敵を迎撃している最中に弾が尽きることでした。このゲームで遠距離用のライフルやマシンガンといった武器は一旦弾を使い切ってからしばらく経つ事によって初めて補給されるシステムゆえに、ガンタンクで弾切れを起こしちゃうと近距離攻撃のように無限に使える武器もなく、動きが鈍いから全然逃げられない上に距離を詰められて近距離攻撃されるとリアルに、「アパム!アパム!弾!弾持ってこい!アパーーーム!」という状況になるもんだから、プレイしている間は真剣そのものでした。

 しかしこうした弾切れで追い詰められている最中に、横から友人のガンタンクが援護射撃で敵機を破壊してくれる時なんかは戦場ゆえの友情というべきか、本気で「助かった」と思うのと同時に信頼感を強く持てました。また窮地でなくとも一体の敵機を中心に友人と自分がちょうど直角の位置から砲撃を加える、十字砲火が見事に決まったりしてもなんか戦争映画のワンシーンみたいな一体感を感じました。

 さすがに今はもうこのゲームで遊ぶことはあまりありませんが、他の人のレビューでも書かれているようにぜひバンダイにはこのゲームのシステムをまるまんま維持して、新たに機体やステージだけを加えてまた出してもらいたいと心から願っております。

2009年5月11日月曜日

小沢氏の代表辞任について

 すでに大半の方がニュースを見て知っているかと思われますが、本日民主党の小沢一郎氏が代表の座を辞任する旨を発表しました。この電撃辞任についてあちこちで色々言われており、特に私の癇に障ったのは自民党の町村氏が説明責任を果たしていないと批判したが、じゃあお前のところの尾身氏と二階氏の説明責任はどうなんだと、ぼやいても仕方がありませんがそう思いました。

 まず正直な感想として、今回の小沢氏の辞任は自分にとって残念でした。過去の記事の「検察報道に対するメディアの違い」をはじめとして私は今回小沢氏が代表を辞任するに至った西松建設の献金疑惑について、そのあまりのタイミングのよさと強引な検察の捜査手法、自民党の議員には捜査が及ばなかったことからこの件には陰謀を感じ、小沢一郎という議員は嫌いではあるものの検察に屈する形で辞任してはならないと以前から主張していました。しかし私のように考えるのはやっぱり少数で、世論調査をはじめとして民主党内からも辞任論が割合に公然と出ており、しょうがないかといえばそれきりですが小沢氏にとっても苦渋の決断だったと思います。

 そういうわけで早くも夕方のニュースではどこも次の民主党の代表は誰かと色々と議論されていますが、結論から言えば今回の件で攻守は交代し、そう遠くない間に行われる民主党の代表選挙などテレビなどの露出時間が自民と民主で逆転し、政局の行方もまた違ったものになってくるでしょう。
 折しも選挙を控えるこの時期です。今後は本当に些細なことでも互いの選挙結果に大きく影響することが予想され、一足先に民主が万難を排した形になりますがまだまだ山岡賢次議員とマルチ商法の癒着問題が残っており、また自民党も中川秀直氏といった反動勢力という爆弾があるという、双方すねに傷を抱えた状況でこれから選挙までオセロゲームのような状況が続くかもしれません。

2009年5月10日日曜日

今、政治で何を優先すべきなのか

 今日友人とも話をしてきましたが、政治の議論というのはとかく複雑にならざるを得ず時間と共に何が大事だったのか、どんな政策が必要なのかということが段々とわからなくなってくるということがよくあります。何でそうなるのかといえば単純に片っ方の問題の対応を話していたら別の問題が持ち上がり、そっちの問題に構っていたらまた別の問題が沸き起こっていわば忙殺される具合で段々とわからなくなっていきます。そのため政治家の資質として「一貫性」というべきか、他の問題に振り回されず一つの問題に集中できるかどうかというのは非常に重要な要素だと考えており、私もこの二ヶ月何も更新していないけど「陽月旦」の方ではわざわざ評価項目の一つとして加えております。

 この一貫性をとことん追求して一応の成功を収めた政治家としては、近年では小泉純一郎元首相が挙がってきます。彼は父親の急死を受けて留学先のイギリスから日本に戻って初めて総選挙に出馬しましたが、初めての選挙の際にそれまで彼の父親を応援していた郵便局員の組織票五千票が丸々ライバル候補へと裏切り、蓋を開けてみた結果はなんと五千票の差での落選だったのでこの時に郵政をめっためたにしてやろうと考えたのか、初当選時から郵政民営化を主張していました。
 その後首相に就任後もこの郵政事業の民営化を改革の本丸と位置づけ、在任中に道路公団民営化や年金問題などに一応は手をつけたものの解決の目途が立たなくなるやほとんどの問題を中途半端に放り投げ、郵政民営化においてのみ注力し続けて最終的には実現にこぎつけました。何はともあれ、本人としては満足だろうけど。

 この郵政民営化を行っている最中、様々な評論家が「こんなことより景気対策だ」、「いや社会保障問題だ」などという批判意見がある中で、ある評論家(確か塩野七生氏)からは

「いろいろと他の政策を優先すべきという意見もあるが、彼(小泉元首相)の言う通りに財政問題や構造改革において郵政民営化をまず最初に実現しなければ、何も始まらないという意見も一理ある」

 という評論があり、実際に財政投融資などの特別会計など点で的を射た意見だったように思えます。
 そういうわけで随分と前置きが長くなりましたが今日は何をしたいのかというと、今の日本において一体どんな問題を優先して行うべきかというのを私なりに順位をつけたいと思います。

 ではまず今、政治でどの問題が一番優先しなければならないかですが、それはずばり言って公務員改革だと私は考えています。というのも今の年金問題をはじめとして起こっている問題に対策を作ったとしても、それが実行する官僚が知らない間に骨抜きにしてまともに運用されないばかりか形骸化されてしまっていることが近年非常に多いからです。その上財政の健全化をはかろうとして経費節減に取り組もうとしても、無駄金を使う妙な天下り団体を潰そうとするやかつての安倍政権のように激しい抵抗を起こされ、実現が阻まれる恐れが大いにあります。

 そのほかいわゆる「霞ヶ関文学」とも言うべき、報告書等に責任を逃れるために「等」や「努める」といった言葉を盛り込んで曖昧にしたまま結論を先送りし、全然実態と合っていない調査報告書を平気で提出する点もどうにかしなければなりません。この前の年金についての委員会でも全国民の支払い率が実態は約五割のところを八割と言い張って出してきた実例もあるし。
 そういう意味で、安倍政権が目指した内閣人事庁案は抜本的な解決法としてなかなかの妙案だったのですが、他の政策同様に骨抜きにあって今の計画ではあまり期待が持てません。こうした点をまずどうにかして、政治主導の政策の実現力を日本全体で高めることが急務だと私は考えています。

 その次に優先すべき課題ですが、これは私の属性ゆえですがやはり若者の雇用対策をどうにかしてもらいたいです。日本全体の失業率は今4.8%辺りのところ、20代の失業率は数年前より二桁の10%を越えており、このまま行くと貯蓄も何もない非常に不安定なままで今の若者は40代、50代と社会的にも体力的にも厳しい年代へと突入してしまいます。これなんかは私の持論ですが、現代の若者の就業、生活支援を行って生活を安定化させることこそが最大の少子化対策になると考えており、ただ単に子育て支援金などを現金で配るよりまずもって家庭の地盤を作ることこそが第一だと思います。

 そんでもって三番目に優先すべき課題ですが、ようやくここで財政の健全化が来るのではないかと思います。というのも今の20代の若者に就業してもらえねば所得税率の高い日本では十年後、二十年後の税金が入ってこないため、若者の雇用対策を行って将来の税源の目途を確保した上でなければ財政健全化もなにもないと考えるからです。まぁ抜け道を使うんだったら、間接税の増税という手段もありますが。

 そういうわけで私の案をまとめると以下のようになります。

1、公務員改革→政策の実現力、速度を高める
2、若者の雇用対策→少子化対策と共に将来の税負担者の確保
3、財政の健全化→赤字体質の脱却


 あんまり煮詰めていませんが、今挙げた三つの政策はまさに上から順番にやらないと下まで実現できない政策だと考えております。なお今回外交については検討せずに内政のみで優先順位を定めましたが、ミクロな政策についてはもっとやるべきものはあると思いますがあまり細かい話になってもしょうがないのでちょっと省略しました。もし一つ挙げるとしたら、2と3の間に税、年金体系の抜本的改革を入れるべきだとは思いますが、その頃にはまた別の問題が起きているんだろうなぁ。

2009年5月9日土曜日

高橋英樹氏のエピソード

 さっきウィキペディアを見てみたら載っていなかったので、俳優の高橋英樹氏のエピソードをここで紹介しようと思います。

 さて高橋英樹氏といえば言わずもがなの時代劇の大スターで、彼の代名詞とも言うべき「桃太郎侍」始めNHKの大河ドラマにも何度も出演しており、去年の「篤姫」では島津斉彬役を演じましたが過去の大河では斉彬の弟である島津久光役も演じていたそうです。
 そんな高橋氏ですが、確かテレビ番組の「踊るさんま御殿」に出演した際に、こんなエピソードを話していました。話題のテーマが「後から思うと納得できないこと」にて高橋氏は、ある日顔面マッサージのお店に行ったところマッサージの途中に店員に、

「高橋さんは顔が大きいので、通常の二倍の料金を請求させていただきます」

 と、言われてそのまま払っちゃったそうです。この件について実際に顔のでかい高橋氏は、確かにマッサージに使うクリームとかが余計にかかっちゃうからその場では仕方ないなと思ったそうなのですが、テーマ通りに後から考えてみるとなんかおかしいなと思ったそうで、このエピソードを高橋氏が紹介するや司会のさんま氏が、

「ひとつ、人の世の生血を啜り……」

 と、高橋氏の代表作の「桃太郎侍」にて悪党を斬り捨てる際の名台詞をつぶやいて場を盛り上げていました。確かに、このセリフがまさにぴったりなシチュエーションでした。

 もう一つのエピソードも「踊るさんま御殿」からで、何でも地方ロケに高橋氏が行った際に泊まった旅館が時間によって男女の入浴時間が変わるという混浴風呂だったらしく、そうとは知らずにいたのはおばさんやおばあさんが数人だったそうですが女湯の時間帯に入ってしまったそうで、慌てて飛び出したことがあったそうですです。このエピソードを高橋氏が話すやまたもさんま氏が、

「あかんがな高橋さん。そういうところこそ桶で股間を隠して、ポンポンポンポンッ(太鼓の音。桃太郎侍の登場シーンは顔を般若面で隠しながら太鼓のBGMとともに出てくる)と言って出なきゃ」

 と突っ込んでいましたが、想像するだに未だ思い出し笑いをします。

2009年5月7日木曜日

在日外国人の地方参政権問題について

 恐らく今日の記事は見る人によっては強く反発されるであろうことが予想されますが、それを知っておきながらも敢えて私は在日朝鮮人を始めとする、日本の地域に居住している外国籍の人たちに地方参政権を与えるべきだと考えております。

 目下この外国人の参政権問題について世論に強く訴えているのは民主党の鳩山由紀夫幹事長が代表的ですが、この人は以前にもそれまでタブーとされてきた憲法改正を90年代後半から主張するなどいろんな方面で批判を恐れない発言をする人で、今回のこの外国人に参政権を与えるべきという講演をしたところあちこちで槍玉に挙げられては批判されているのをよく見ます。しかし私はというと鳩山氏も選挙前にこんなことを世に訴えれば批判が集まるであろうことがわかっているであろうにもかかわらず発言した度胸といい、また私自身も鳩山氏の主張に共感するところがあり、小沢事件以降の対応などを見てこのところ鳩山氏の評価が急上昇しております。

 では何故私が外国人に地方参政権、つまり地方自治体の首長、地方議会議員選挙の投票権を与えることに賛成であるのかという理由を一つ一つ説明していきます。
 まず勘違いしてもらいたくないのは、あくまで私が与えるべきとしているのは住民票を元に振り分けられる地方選挙の投票権であって、国会議員の選挙などという国政選挙の投票権ではありません。国政選挙の投票権の場合は私は国籍を元に投票権を持つか持たないかをはかるべきであって、今回のように住民票は日本国内にあるが国籍は外国である在日外国人の場合は筋から言ってまだ不適当だと考えています。もっとも、この辺の議論は現在二重国籍を認めるか認めないかの議論に絡んでくる話なので、状況によっては今後の私の立場が変わることは大いにあります。

 それではまず一つ目の理由ですが、彼ら在日外国人も住民票を日本においている制度上、所属する地方自治体に税金を納めているからです。
 そりゃ短期の滞在でならば私も細かいことは言いませんが、数年以上の長期滞在で住民票までも日本において地域の税金をしっかりと支払っている人が、いくら国籍が違うからといって自分の住んでいる自治体の選挙権を持たないというのはちょっと筋が違うんじゃないかという気がします。仮にその自治体の首長がとんでもなく変な人間で、彼らが納めた税金をわけのわからないものに使っているとしても、その首長の対抗馬に投票して環境を変えようとするという行為すら出来ないのはあんまりな気がします。

 次に二つ目の理由ですが、そもそも彼ら在日外国人の絶対数が少ないためです。
 さすがに自治体ごとに細かい統計を見て言っているわけではありませんが、2005年度の国勢調査で日本在住の外国籍人口は全体の1.2%(統計局データより)ほどしかなく、多く見積もったとしても一つの自治体で外国籍の住人が一割に達する自治体は全くといってないと言っていいでしょう。先ほどの鳩山氏の発言への批判でよく見かける意見で、「外国人に日本を売り渡す気なのか」という意見がよく目につくのですが、選挙人口からいって仮に彼ら在日外国人が選挙権を持ったとしても地方政治に反映できる範囲は狭く、先ほどの批判をした方の言われる通りに在日外国人が悪意を持って自分らに都合の良い候補を議員や首長にしようとしても投票人数から言って絶対的に多数派を作ることが出来るはずがなく、先ほどの批判は最初から的外れだと思います。さらに選挙権を仮に与えるとしても入管法が変わらない限りは外国籍の住人が増えるわけでないため、少なくとも現在の日本において政治状況が一転することはあまり考えられません。

 そして最後の一番重要な三つ目ですが、上記二つ目の理由で書いてある通りに仮に選挙権を与えたとしても日本の政治に与える影響はほぼ皆無であるのなら、くだらないところで妙な差別化をするべきでないという私個人の、自分でもややおめでた過ぎるかなと思う気持ちからです。
 私自身はこれまで、出身や身体的特徴から周囲や制度から差別を受けたことはただの一度もありませんが、中学高校時代に自分でも取り立てて意識したわけでない過去の発言や行動を延々と引きずられて批判されたりした際、言いようのない悔しさや怒りを何度も覚えたことがあります。さすがに休日に古本屋にいただけで、わざと私に聞こえるように話の肴にされた時は怒りを通り越して呆れましたが。

 そんな私が仮に出身や国籍だけで差別や偏見を受けると考えたら、それがどれだけ悔しいかと想像するだけで複雑な思いになります。その上、先ほどの鳩山氏への批判の中には「そんなに投票したければ国籍を変えればいいだけだろ」という意見もよく見ますが、もし自分が在日外国人の立場であればやや都合が良過ぎるかも知れませんが、そんな簡単には国籍を変える決断には至れないと思います。例えば両親がまだ生きている場合や祖国への望郷の意識を持っている場合、日本に対していくら恩やありがたさを感じていてもそう簡単には変える気にはなれない気がします。

 たとえ外国籍でも地域で一緒に暮らしている場合、そこに何の違いがあるのか。そう考えるにつけ、こんな大勢に影響するわけでもないことでくだらない差別化をはかるというのは無駄なように思えて仕方ならないし、差別される側も決して気分のいいものではないと思います。特に先々週から土曜日九時からやっているNHKドラマの「遥かなる絆」という中国残留孤児の体験を元にしたドラマを見るにつけ、そうした思いが強くなってきました。
 これはあくまで私の中の例えばの話ですが、非常に善良で能力も優秀な人物が在日外国人として日本で生まれ育ったとしても、今の制度で日本に対して貢献意欲を持ってもらえるかどうかといったら如何なものだと思え、そうした優秀な人間を日本の味方につけるという意味合いでも、もうこうした差別は止めて彼らに地方参政権与えるべきというのが私の意見です。